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異人たちとの夏(新潮文庫)
異人たちとの夏(新潮文庫)
山田太一/新潮社
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総合評価

93件)
3.9
23
31
24
3
0
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    思っていたのとはちょっと違ったけど、さすが山田太一、第一回山本周五郎賞の名に恥じぬ名作。とにかく筋書きが面白く、導入部での主人公の離婚の顛末から一気に引き込まれる。作者と同じく脚本家である設定も効いていて「なるほど、脚本家というものはこういう風に日常をドラマとして捉えてしまったりもするものなのか」と変に感心させられたりもする。 古典的な幽霊譚の構造を踏襲しながらも、現代人の心に直に訴える魅力を絶妙に加えて素晴らしい出来栄えでした。

    7
    投稿日: 2025.11.22
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    非常に読みやすく、面白かった。 ページ数が少なく物語もコンパクトなため、自分のような読書初心者におすすめだと思う。 主人公と亡くなったはずの両親が浅草で会う場面が出てくる度にノスタルジックな気分になり、良かった。 次は夏に読みたい。

    0
    投稿日: 2025.10.16
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    おもしろくて一気読み! したけれど何がおもしろかったのかわからない。 もう会えない人に会えるなら自分の生気が取られても構わない、という気持ちはわからなくもない。ただ、ケイの登場はなんだったのだろう?生気が吸い取られる理由に別の側面もあるということ? 辛く悲しい思い出だけでなく、懐かしい暖かい思い出にもすがり続けてはいけない、と言いたいのか?

    0
    投稿日: 2025.09.09
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    臨床心理学者の河合隼雄さんの本に何度も推薦の言葉がある小説です。 私は映画の方を見ました。 https://booklog.jp/users/0645363cbc10438c/archives/1/B00FW5H5G0

    4
    投稿日: 2025.08.20
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    第1回山本周五郎賞受賞。大林宣彦による同名映画及び、アンドリュー・ヘイによるリメイク作品を観たことがあって、その流れで本作にも手を出してみた。内容はほとんど同じだけれど、1987年に書かれたとは思えないほど一切古さを感じない。情景描写も人物描写も分かりやすく丁寧なので、鮮明に映像が浮かぶ。そりゃ何度も映像化されるわ…と思った。

    12
    投稿日: 2025.06.25
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    妻子と別れ人生どん底。 そんな折、死別した両親にそっくりな夫婦と出会う。 懐かしさに何度も訪れてしまうが、 「顔色が悪い、もう近づかない方がいい」と恋人に諭される。 異人との交流で崩壊していく 顔面がなんとも不気味だった。

    2
    投稿日: 2025.05.08
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    かなり前にCSで放送されていた映画を観た。映画は1988年制作。片岡鶴太郎の演技が印象的でよかった。小説は未読だったゆえ、読んでみた。 この話はテレビの脚本家の主人公(風間杜夫)が妻に逃げられ一人で住んでいるマンションで、ある女性・Kei(名取裕子)と知り合い恋に落ちる。また浅草で幼い頃に交通事故で死んでしまった父親(片岡鶴太郎)に声をかけられ、家に誘われるとそこには母親(秋吉久美子)もいた。 何度も通うが、やがて主人公は痩せこけていく… 山田太一ゆえ映画よりも細かい描写、特にセリフの量が多く誰の発言だかわからない箇所があった。 ラストシーンでKeiは実は幽霊だったというオチになるのだが、映画はまだ特殊メイクやCGも雑で拍子抜けだったが、活字のほうが想像力がかき立てられよかった。また両親がすき焼き屋で『お前は自慢の息子だ』と言って、やがて消えていくシーンはセリフひとつ一つの重みを感じ、やはり涙腺を熱くした。 僕の父は定年まで勤め、ようやくリタイアし、さあゆっくりしようと思った60歳で亡くなってしまった。寡黙で酒もあまり飲まず、優しくて内弁慶。真面目な父だった。 今の僕は父の年齢をいつのまにか超えてしまった… この物語のように死んでしまった父が目の前に現れたら、酒でも酌み交わしながら話をしてみたい…年下の父に、違う印象も感じるのかね…

    6
    投稿日: 2025.03.25
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    1988年第1回山本周五郎賞 「あれは、どうかしていたんだと思います。」 主人公の脚本家は、そう言う だけど どうかしていたなどと思っていなかったのではないでしょうか 男は強がっていたけれど 離婚、息子との折り合いの悪さ 住んでいた家は元妻のものに ひとり都会の夏の夜に 心に隙間ができてしまったんですね そこに優しく入り込んで異界の者 この小説は新刊で出た時、 確か化粧箱に入っていたような記憶があるんです 映画化され、秋吉久美子が印象的だった 2023年イギリスの「異人たち」の原作もこちららしい なぜこの表紙になってしまったんだろう? 再びのカップ論争

    95
    投稿日: 2025.02.10
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    読んでいて私も父や母に会いたくなった。何気ない会話がとても暖かい。まさか…な部分もあり面白かった。一気読みです。

    3
    投稿日: 2025.02.09
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    今年始まったばかりだが…今月読んだ中では一番か二番に面白い。 ドラマを描く脚本家だけあり、読んでいて脳内で映像化できそうなくらい読みやすい。昭和の古きよき親子関係がある 有名な本で、映画化もされたらしいし、本の名前は知ってはいたが、やっと読めてこの歳になってジーンとくる話だった。

    3
    投稿日: 2025.01.17
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    これは面白かった。今までこういう内容の小説は読んだ事なかった。山田太一さんの本は初めて読んだ。去年亡くなられていた。ブックオフで適当に題名で引かれて買ったのだがとても良かった。 解説にもあったようにお化け小説ともSFとも違い涙を誘うようであり、清々しくさえ思うお話しだった。

    2
    投稿日: 2024.12.19
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    公開日に観に行った異人たちがかなり気に入ったため2回観に行き、原作に着手。ストーリーラインは同じなんだなーと思いつつ、こちらは温かいながらもややホラーテイスト。次は偉人たちとの夏(邦画)にいきたいと思います。

    1
    投稿日: 2024.11.16
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    もともとの映画は、ホラー風味のキツいシーンがあることでずっと観ないできました。 今年イギリスリメイクを観て、読もうと思い立ち、無事読了。中編小説です。 書かれた時代もあり、男女の仲の描かれ方が少ーし艶っぽい。でも、少しだけ。当時の人気作家の一人、Wさんが、かなりハードな男女関係を書いていた頃なので、なんとなくあれ?みたいな。 そして、都会の小説です。山田太一さんのドラマもそうですが、ご本人が都会の生まれ、都会の育ち…田舎者にはわからないクールさがあり(憧れ以前に、全く想像できない、という感覚)、あまりドラマにも入りこめなかったのです。 今は自分も東京で働いて30年近くたち、少しだけ地名や方角もわかることもあり、なんとなくこれまでとは違い、楽しめました。 浅草、マンションが環八沿い、自由が丘、渋谷、などなど。 気もちが弱っていると、異世界に引き込まれるかも。異世界は、どの顔をして寄ってくるかはわからない。 主人公の両親も、息子の命を奪うつもりはなかったと思うけれど、だんだん楽しくなってきて、だんだんわからなくなるところだった、みたいなところでしょうか…ふう。 ケイも…ケイは、寂しかったのです。 リメイクで、ちょっとはてな?なところが解消されました。もともとの映画もTV放送を待ちます。 星3つは少ないです。 3.8くらい。 4つにするには、何かパンチが足りない。 それは作者のクールさによるものなのか、私がいつまでも田舎者なせいなのか…

    1
    投稿日: 2024.11.11
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    このレビューはネタバレを含みます。

    子供扱いされることの懐かしさに甘美なノスタルジーを感じた。文章に古さを感じないのに驚いた。最後は意外なホラー展開!?

    1
    投稿日: 2024.10.26
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    あらすじが好みだったので読んでみましたが、面白かったです。昭和感も感じられるし、ノスタルジックな雰囲気もあり、いかにもなスプラッターなホラーじゃないところも良かったです。最近映画化されていた事も知りませんでした。こういうお話は沢山読んでみたいです。

    4
    投稿日: 2024.08.17
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    アンドリュー・ヘイ監督の映画『異人たち』(2023年)を観てとても好きだったので原作を調べたら日本の作家さんの小説だったのですぐに入手して読んだ。設定は異なるけれど主人公の孤独さやアパートや街の妙な静かさ、両親と再会する戸惑いと温かさ、切なさは共通していた。描かれている妙とも思える世界がとても好きで時間を忘れて読み耽った。終盤は2023年の映画版に比べると和製ホラーだったけれど、そこも好きだった。はー、好きなところが多くて満たされた。

    2
    投稿日: 2024.08.13
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    アンドリュー・ヘイ監督によるリメイクである『異人たち』がとても良かったので、原作も手にとってみた。 原作は1987年発行された山田太一による『異人たちとの夏』 読む前は『異人たち』と比べたら、1987年発行の本書は古臭いんじゃないかって訝っていたが、まったくそんなことはなかった。 もういない思い出のなかの両親と出会うという物語から、誰がいつ読んでもノスタルジーと普遍的な面白さがある作品だと感じた。

    3
    投稿日: 2024.07.02
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    このレビューはネタバレを含みます。

    作者の職業柄だと思うけど、最後に一波乱あるところが、テレビドラマ的なつくり。 傷ついた中年男性が、夢か幻かわからないけれど死に別れた両親と交流する描写は、切ないような温かいような感じで良かった。

    2
    投稿日: 2024.05.29
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    読み始めると、吸い込まれたように、時間を忘れ読み終えてしまった。読みやすい、怖そうで怖くない、共感できる終わり方がいい。

    2
    投稿日: 2024.05.18
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    このレビューはネタバレを含みます。

     亡き父母と過ごす時間の「甘さ」がとても心地よく、ページをめくりながら、いつかは離れるときがくること、そのときが刻一刻と近づいていることを感じて涙が溢れた。父母と別れるとき、父母の痕跡が残るものを持って帰ろうとして口の付いた箸を選ぶ主人公の行動も、衛生的なことを気にしない小さな子どものようでいて、いちばん父母に近そうなものを選ぶ、とても共感できるものだった。  恋人や友人がいるとして、彼らがそばにいてくれるのは、私のある点を好ましいと思うからである。寂しい話だが、私といることを不快に感じ、また、私に価値がないと思うならば、きっと離れてしまう。見返りのない愛を無条件でくれるのは父母だけなんじゃないだろうか。そのような愛をくれる存在があるというだけで、人の人生にどれほどの価値が生まれるだろうか。測り知れないほどである。

    1
    投稿日: 2024.05.13
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    映画『異人たち』鑑賞記念読書。最初の映画化作品を先に観ていた。 人生に迷う主人公の前に現れた「異人」たちとの交流。ノスタルジーとエロスに満ちた雰囲気の中、後者の色合いが強く感じるのは主人公が別れた家族にやや執着していることを感じるからか。喪失を愛で補い、愛された記憶を思い出すことで人は孤独を受け入れ、それでも生きて愛そうとしていけるのかもしれない。映像化作品を先に観て読むと、それぞれの原作の解釈とリスペクトのあり方が面白く感じられる。

    2
    投稿日: 2024.05.05
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    現代のロンドンを舞台に同作が映画化されたとのニュースを見て、読み始めました。 離婚して妻にも息子にも遠ざけられる中年の主人公が12歳で事故で亡くした当時の若かった両親に再会?、同時に同じマンションに住む胸に傷痕のある若い綺麗な女性と恋に落ちるも、周りの人からは会うたびにやつれていくと主人公は言われるが、本人は鏡を見ても気づかない。 怪談めいた話なのに妙に引き込まれ、自分が主人公になった気分で、一気読みの様に読んでしまいました。 幼少期の自分を包み込むように温かい親の愛、自分の存在意義の半分を形成する親の深い存在、そんなことを思い起こすストーリーでした。 脚本家の名手山田太一は人物の描き方、話の運び方がやはり上手いのかなあと感じました。

    5
    投稿日: 2024.04.28
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    「シナリオライターである男が12歳のときに交通事故死した両親に出会う。その両親は自分より若い。男は少年ふたりの元へ通い出す。」 こんなあらすじに惹かれた。また今月リメイク映画(イギリス制作)も公開されるとのことで、読んでみたくなった。 長くないお話だけれど、大満足。面白い。そして切なさもあれば、先の見えないミステリー要素もホラー感もある。個人的には切なさが多く占めている。読後感は爽やか。ラストもいい。(田辺聖子さんの書くあとがきも良かった。) 偶然だけれど、良い作品に出会えてよかった。山田太一さんの書いたものを、もっと読みたくなった。 追記 映画の方を観てきました。良い映画でしたが、原作とは異なります。(小説はあくまで原案という感じ。) 小説の方がノスタルジーを感じますし、泣けます(^^)

    1
    投稿日: 2024.04.27
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    このレビューはネタバレを含みます。

    映画化されるということで読んでみた。 何となくハートウォーミングなストーリーかなと思いながら読み進めていたところ、最後にやられた。若い恋人とのくだりのために、この作品の流れが大きく変わった。ある意味、衝撃的。

    1
    投稿日: 2024.04.24
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    このレビューはネタバレを含みます。

    「異人」との繋がり 箸は持ち帰れたが、履物は残っていなかった 両親とケイが妻と息子(現実)との喪失を埋めてくれたが、 引き戻してくれたのは間宮だった 今の彼を本当に気にかけていたのは間宮だったことに安堵する

    1
    投稿日: 2024.04.12
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    映画「異人たち」が公開されるので、原作本を手に取ってみた。 「ひとりで暗闇の中空にぽつんといるような気がする。静かすぎる… 」 妻と大学二年の息子と離別した47歳のシナリオライター。男のとった行動を読みながら、故山田太一さん脚本の数々のドラマを思い出した。 環八近くの騒音が途切れないマンションは殆どが事務所として使われ、夜になると人の気配が消えて行く。無機質なビルの7階に住む男(私)と3階に住む女ケイとの出会い、その先のストーリーに興味が湧いた。 別れた妻と仕事仲間だった間宮に怒り嫉妬する私。離婚で四十男の人生が広がるはずもなく「人に贈る」と言い誕生日に自分のネクタイを選んでいる。やりきれない惨めさが漂ってきた。 「浅草」という文字に懐かしさを覚え、私は生まれ育ったアパートに向かう。 そこには12歳の時、交通事故で亡くなったはずの父母がいた。これは幻覚だろうか? 思いを残し旅立った両親に再び出逢い甘い時間を共に過ごす場面がとても良かった。 「曖昧なもの不透明なもの闇に関わるようなものから遠ざかり、明るく清潔で焦点のはっきりした世界にいたい」と思うが、心地良い感覚にいつまでも浸っていたい!父母が優しく慰撫してくれる時間と、ケイとの濃密な時間を揺れ動く男の心理が見事に描写されていた。 異界とのはざまを抜け現実に引き戻される終盤は私の想像と違ったが、映画ではどのような結末なのか気になってしまう。

    22
    投稿日: 2024.04.11
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    冒頭のひと段落で心が掴まれた。「妻子と別れたので、仕事場に使っていたマンションの一室が私の住居になった。テレビドラマの脚本を書くのが職業である。多くの時間、一人で部屋にいる。少し前には、やって来る女がいたが、妻と別れ話をしているうちに離れて行き、それはそれでよかった。離婚で多量の感情を費やし、人間との接触は、快楽を含めて、しばらくは沢山だった。」

    1
    投稿日: 2024.03.20
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    このレビューはネタバレを含みます。

    すごく良かった。 異人たちと過ごすという幻想のようなできごとと、私が頭の中で誰かを動かして空想妄想すること、何も違わないような気がして自分がこわくなってくるね。現実でうまくいかないから、夢の中に逃げて一瞬の幸福感をなんとか味わおうとするのって確かに究極的に怠惰な自慰行為だな。およそ健康な精神じゃないし、本当にどうかしているよね。突拍子もない状況や場面、いろんなところ、いろんな時間、とにかく自分勝手に理想の相手を模って虚構に向かって話しかけて自分で思い通りに返事をさせて。 ネクタイのシーンは愛が足りないゆえの自己肯定感の低さや理想やプライドの高さが見え隠れしていた。他人に甘えられない不器用さと育ちのいい人の器用さ。素直に甘え頼ることで愛される存在になるというか、愛が分け与えられるというか。 幻想を持たないでほしい、"実体"はつまらない男だ、と生身の身体でケイに言う英雄。この"実体"表記が良い。肉体を持った魂相手にもかたちの見えない幻想を抱いたり、その実を空虚だと感じたりすることが往々にしてある、特に自分自身には。まるで自分が生きているのではなく死んでいる、息絶えた物体に近い状態に思えてくるとき、そして幽体離脱したかのような離人感が出てくるとき。何も成しえず、惰性で生命維持をして、死んでいないだけで生きてはいないと寝そべっているあの時間。 ケイのいい女に努めようとした言葉、駄目な自分をそのまま全部受け入れてほしいって相手に求めるなんて虫が良すぎるよな。それを抱えてそこから少しでも脱却していかねば。その反面で好きな人にはいいところばかり見せたいし、格好つけたいというジレンマ。心の開示によってぎこちなくなったり関係が壊れてしまったりする脆さ。 どうかしてるって他人に言われたり自分に言い聞かせたりしていても、本当の心はいつだって真剣で正気で、どうもしてないって無意識に思っている。もう決して縋ることのできない、無形の、自分とは交わることのできない異なる存在に対しどこかで区切りや折り合いをつけること。執着ではなく、普遍的な愛を抱えて生きていく。一切の繋がりを絶ち決別せずとも、確かにあった過去を心の奥底にひそめて。

    1
    投稿日: 2023.11.23
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    このレビューはネタバレを含みます。

    大好きなアンドリューヘイ監督が映画化したと知り、原作を読んだ。長くはない作品だが、中年の家庭を顧みず働いてきた男性が欲する愛情の儚い表れが消えるとともに、少し前に進もうと思える美しい話だった。

    0
    投稿日: 2023.10.15
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    離婚し、事務所として借りていた幹線道路沿いの都心の商業ビルに、ひとり住むことになる。 うるさいはずの都心の商業ビルの一室を、静かすぎるとまで精神的に追い詰められたある日、死別した両親とそっくりな人に出会う。 ありえない事だが、死別した時のまま、48歳の自分より若い35歳の両親であった。 両親は何を伝えたかったのか。心を病んでいた彼は確かに、両親の暖かさで、救われたのである。

    0
    投稿日: 2023.09.25
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    こんな傑作幽霊譚をなぜ読んでなかったのかというと、装画に惹かれなかったのかな。ほっこりでもあり残酷でもあり悲しくもあり。

    1
    投稿日: 2023.09.17
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    薄気味悪い話ではあったけど、幼い頃に生き別れた両親に再会できたのはよかったし、お別れするときは、涙が出そうになった。不思議な読後感、夏の終わりに読めて涼しくなった。

    0
    投稿日: 2023.09.10
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    離婚したばかりのシナリオライター。浅草をぶらついていると12歳の時に亡くなった両親と会う。しかし、彼らと会うたびに痩せていき…同じマンションの新しい恋人は引き留めようとするが。 真夏の怪談、とも言える傑作。すごく日本風で、懐かしくもあり、心地よくもある。ラストのどんでんも無理がなく、さもありなんという感じ。 ホラーでもあり、ラブストーリーでもあり、親子愛の話でもある本作。映像化もされているので、そちらも楽しみ。

    4
    投稿日: 2023.05.25
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    映画化されたのをテレビで観て、原作を読んでみたかった。 映像が浮かぶような描写がとても良かった。 あのすき焼きの場面はやはり切なくていいですね。

    1
    投稿日: 2023.05.17
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    大人になって、今日明日ばかりを見ながら一日一日を送り、家庭を持ち、子供たちも大きくなると、色褪せたはずの過去が懐かしく思い起こされる。 一言で言うなら、子供時分に亡くなった父母たちが現れる怪談話でホラー染みたシーンもあるけど、ランニングシャツ姿で両親に囲まれて卓を囲むほの温かい思いが全体を包んでいる。 子供時代の何とも言えない温かさに触れたくなった時に再読したい。(o^^o)v

    1
    投稿日: 2023.04.29
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    某所読書会課題図書: テレビドラマのライターの原田英雄が体験する奇妙な出来事をドラマ風に記述した物語だが、現実の世界と非現実的な風景が頭の中で入り乱れる感じがした.48歳の英雄の両親は36年前に交通事故で死んだが、浅草のアパートで生活している部屋を訪ねて交流する英雄.一人住まいのマンションに現れる藤野桂との交流も奇妙だ.両親に会って痩せ衰えた英雄を労わる桂.プロデューサーの間宮が英雄の状態を心配し、彼を幻想から救い出すことになるが、顛末はすっきりしない.

    2
    投稿日: 2022.10.04
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    純粋に面白いと感じた。 主人公はかなり不幸な人生を歩んでいた上に、仕事仲間に妻を取られていたという残酷な現実。 仕事はフリーで、身寄りもほとんどおらず、離婚して、人との強いつながりをどんどんなくしていき、社会からふわりの浮いてしまったよう。それで異人たちが現れたのだろうか。 「〜の会社に所属の〇〇さん」「〜さんの旦那さん」という社会での肩書きは自分がこの世との強固な繋がりなのかもしれない。社会に"所属"することで、人は現世にいられるのかもしれない。 ラストにかけては個人的には少し陳腐な印象を抱いてしまった。 異界のものと出会ってる時とその直後は力が出るが、離れると衰弱していっているというのは、別のホラー作品でも見たことがある光景だった。 それが父母と出会っている時だけに起きている現象ではないことに気づき、"異人たち"が父母だけではないことに途中で分かったので、それもあり、ラストのホラー展開に物足りなさを感じたのだと思う。 父母の、言葉にせずともわかる、自分を包んでくれる温かさ。嘘でもいいから亡くなった両親に会いたいというのは人間の素直な感情だと思う。 すき焼き屋でのシーンは何とも言えないやるせなさがあった。主人公はこれで両親と二度目の別れになる。それがまたつらい。 ケイとは一時的な愛だったかもしれないが、ラストの一行が全てだと思う。

    2
    投稿日: 2022.05.20
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    このレビューはネタバレを含みます。

    少し前に読んだ「敗者たちの想像力ー脚本家山田太一」で言及されていたので。 映画化されていて、一場面だけ見たのを覚えていた。読んでいる間はどうしても両親が鶴太郎と秋吉久美子になってしまう。 どうして両親は亡くなって30年以上もして出てきたのか。それだけ親の愛は深いということか。 主人公がやつれたのは、両親のせいより、ケイのせいだよね。

    3
    投稿日: 2022.04.09
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    随分前テレビで放映されたのを観て、両親と息子がすき焼きを食べるやるせない場面が頭に残ってた。 数年前、東京へ出かけ(そちらに住む)叔母と浅草ですき焼きを食べた(こんなことは後にも先にも一度きりだ)。この懐かしい感じは…、と辿ってみたらその映画で舞台となった店だと知った。すき焼きの後はどうだったか覚えてなかったので、いつか読みたいと。 喧騒に包まれる都会とは裏腹、孤独が身に沁みる主人公。そんな主人公原田のもとに訪れたものは。 するするっと非現実に入り込む、怖いというより、ラストはすっきり心が晴れ温かさを感じた。 わかってはいても両親との別れのすき焼きの場面は泣けてしまう。父母の言葉に。子供をよく理解しているのは親だな、と思う。ノスタルジー漂う下町の背景は、ざ昭和で、自分の子供の頃(より少し前かな)、親の時代だったなと思う。親孝行しなくては。 とても郷愁に駆られ、親の愛を感じるお話だなと思う。田辺聖子さんの解説、良かった。

    33
    投稿日: 2022.02.07
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    再読。 昭和63年に刊行された小説だが、好きな作品なんで、これまでに何度も読み返している。 作品全体に漂う夕暮れ時の描写というか、セピア色のけだるい色彩もいい。 両親との最後の食事シーンは、やっぱり泣けてしまった。 僕にとっては一押しの、毎年、夏になると決まって読みたくなる作品である。

    6
    投稿日: 2021.01.26
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    著者は脚本家なんですね。 後書きで知りました。 ふぞろいの林檎たち、懐かしい。笑 確かに、読んでたら映像化の方が 映える気がしました。 と思ったら映画化されてましたね! 内容は、途中戸惑いがありましたが 最後の一文で、読んで良かったと 思いました。

    17
    投稿日: 2020.07.28
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    むかし読んだ時は単にホラーだったのに、今読むと胸が苦しくなります。年代によってこんなに感じることが違うかなと少し驚きました。 主人公が子供の時に事故で亡くなった両親とある日巡り会う。自分の方が歳上になっているのに両親は昔の両親のまま深い愛情を主人公に注いでくれます。 幾つになっても両親の愛はかけがえなくそして自分を子供の自分に戻してしまう。 そういう事が若い時にはわからなかったわけです、自分は。 切なく涙をおさえられなかったです。

    11
    投稿日: 2020.07.15
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    大学生の頃読んだが、この年で読み直すと、若く元気な頃の両親と再会というシチュエーションに涙する。話を全部忘れていたので、ラストの急展開に背筋が凍った。タイトルの「たち」にそんな意味が隠されていたとは。夏の終わりに良い体験をした。

    2
    投稿日: 2019.12.04
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    このレビューはネタバレを含みます。

    オチはなんとなく読めていたけど、けっこう怖い感じになるんだなと。 ほのぼのホラーから戦慄ホラーへ。 主人公を蝕んでいたのは両親ではなくて、ケイってこと? 文字通り精力を吸われて… なら、両親は消えなくてもよかったのだろうか? あと、やたらビールが美味しそうで飲みたくなる。

    0
    投稿日: 2019.08.11
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    夏は少し過ぎてしまいましたが、テレビで紹介されていたのを見て手に取ってみました。離婚して少し荒んでいた主人公が、幼い頃死別した父母とそっくりな夫婦に出逢い時々彼らを訪ねては一家団欒の時を持ちます。同時に住んでいるマンションで若い恋人とも出会い逢瀬を重ねるのですが…。ノスタルジックなセピア色の情景の浮かぶ少しホラーの入ったファンタジー。もの悲しさと美しさを感じながらの読書でしたが、ラストに泣きたくなるような優しさと共に思いがけないドキッとする展開も待っていました。脚本家の作者らしいラストのような気もします。

    0
    投稿日: 2019.06.14
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    幼き頃に死に別れた両親が現れて、幻覚とは分かっていながらも両親と過ごす暖かい想い出の時間に、じわじわと感動してたら……いきなりホラー気味に。ケイの怨念が怖かった。。孤独で淋しい心だったから踏み込まれたのかな。間宮と最後に又、仕事出来たのは良かったけど……なにも、彼の奥さんと……ねぇ(((^_^;)ファンタジーなのか?ホラー気味なのか?愛なのか?……でした。

    0
    投稿日: 2019.01.20
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    妻子と別れたばかりの脚本家の男が、48歳の誕生日に行くあてもなく銀座線浅草駅を下車する。男が中学時代まで両親と過ごした街だ。男は12歳のときに父(享年39歳)、母(享年35歳)と交通事故で死別していた。当時国際劇場のあった場所がホテルに建て替えられた現代の浅草の街で、男は若き日の両親そっくりの男女と出会う。両親を亡くしたために甘えることに不器用であることを自覚する男を、その男女は優しく迎え入れてくれる。 「受け身になりたかった。父と母が、ああしろ、こうしろといってくれて、そのいいなりになる快感」 本書は1987年の作品。同じくすでにこの世にいない両親との出会いを描いた小説「地下鉄(メトロ)に乗って」(浅田次郎著=過去ログ)は1994年の作品。どちらの小説も亡父母への思慕と喪失感が、切実かつノスタルジックかつミステリアスに描かれている。

    0
    投稿日: 2018.12.22
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    人は、1人では生きていけない・・・ 自分一人で何かしているようであっても、後ろには多くの人がいて、その人たちの支えがあって生きている。 山田太一氏の作品はいくつか読ませてもらっているが、この作品は非常に好きな作品の1つです。 主人公の男性は、離婚を機にマンションの1室で1人生活を始める。 家族を失っただけでもこたえるのに、仕事を一緒にしてきた男性が、自分の奥さんに惚れていたこともあり 彼とも疎遠となってします。 小説の題名の異人たちとは、なくなった人たちと言い換えられると思います。 そんな中、彼の前に、なくなったはずの両親が現れます。 彼らと過ごすうちに、家族の大切さや、親のありがたみなどが、随所に垣間見られます。 現実の世界での葛藤、異人たちとの出会いで訪れる心の変化。 失ったことから1歩1歩前に進む、静かだけど人の心が通う作品だと思います。

    1
    投稿日: 2018.10.28
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    再読ですが、映画の印象が強い作品ですなぁ。 それはさておきうーん、ちょっと粗いかな。特にケイの扱いがイマイチ、彼女登場させる必要あったのかな?結構早い段階でオチが見えてくるし、何より両親との交流の中でこのキャラはどういう意味を与えているのかもちょっと?でした。

    1
    投稿日: 2017.11.19
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    離婚で多量の感情を費やし 堂に入(い)っていて 早合点 大袈裟で空疎な言葉 おうのう懊悩のあるような顔 はんさ煩瑣な感情のやりとり 朝からの酷暑で汚れてしまったような街 東京本願寺裏のブリキ屋の二階 こころよ快かった 軽佻浮薄なテレビライターめ ほうらつ放埓な印象 慰撫を求めて 田原町たわらまち さ提げていた 歪みをどう制御し馴致して生きていくか 当今の常識に副うそう 営々と過ごして 職人風のいなせな振りが端々にある父の歩き方 忌避きひ 姦通 八つ目鰻 哀惜は薄かった 目に嘲弄ちょうろうするような色が浮かんだ 経堂の中古マンション 空地 雑草の繁茂はんも 田辺聖子 読んだあと心に残る結晶が、真実の美しさや、愛であればいい。 浮揚力を得て 慕わしさ 亡父母 恋うこう むし無私の愛 「さようなら、父よ母よケイよ。どうもありがとう」

    0
    投稿日: 2017.09.20
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    これはいいね。もう一度映画が観たくなった。 ただ、ケイとのラストシーンがちょっと陳腐かなあ。 両親との別れが妙にリアルで納得できただけに。

    1
    投稿日: 2017.09.01
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    タイムトラベルもので、浅田次郎の地下鉄に乗ってと相似しているが、心にぐっとくる名作であることに変わりない。さすが名脚本家。

    5
    投稿日: 2017.04.23
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    このレビューはネタバレを含みます。

    評価は5。 内容(BOOKデーターベース) あの夏、たしかに私は出逢ったのだ。懐かしい父母との団欒、心安らぐ愛の暮らしに――。感動と戦慄の都会派ファンタジー長編。 ファンタジーとは思わず読み始めたが・・・ 夢でも良いから、夢だと分かっているけど今このときの幸福感が終わらなければ良い・・と思いながら両親と過ごす時間。心の奥がつんとするそんな物語だった。

    0
    投稿日: 2017.04.18
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    タイトルだけなんとなく知っていて、少し気になっていた本をやっとこ読んでみた。 いい話なんだけど、ラストのインパクトが強すぎて…。 異人にも色々いるなぁ…。

    0
    投稿日: 2016.08.04
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    このレビューはネタバレを含みます。

    思いがけず面白かった。 古い本なので、読めるかなぁ大丈夫かなぁ と思いながら手に取ったが、そんな心配は無駄だった。 読み易いのもあったし、面白くて途中からは一気に読んだ。 最後の方、途中からケイの正体に薄々気付いては居たものの、まさかあの日に命を絶っていた事までは分からなかったのでチョット衝撃。 自分がこの主人公の立場でもやはり会いに行ってしまうだろうなぁ。 どんなに痩せこけても、やつれても。 命が脅かされても会いに行ってしまうかも。 ところで、やはり異界との関わりを持ったから生気が奪われたのかな? もしかしてケイと性交したからではないの?と思ったのだけど。 両方なのかな。

    0
    投稿日: 2016.08.03
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    子供の頃TVで映画を見たがラストシーンだけ妙に覚えていました。本読んだらこんな風な話だけ??と記憶との乖離が激しかったです。記憶なんてそんなものです。 まだ親が存命なので実感ないですが、もう会えない人と突然会う事が出来たら一気にノスタルジーに飲み込まれてしまうでしょうね。だんだんそういう年になってきました。

    0
    投稿日: 2015.11.13
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    このレビューはネタバレを含みます。

    淡々としていて良い感じだった。非現実的だけど地味なところが自分の好みにぴったりだった。 ただ最後の方は…ただのホラーだったと言っていいと思う。予想通りではあったが、もう少し情緒ある感じで終わるかと思った。友情エンドなのは意外性があって良かったが。 「六番目の小夜子」「見えないドアと鶴の空」と展開の印象が近い。

    0
    投稿日: 2015.08.31
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    ページ数のわりには内容の濃い楽しめるストーリーだった。 もっとページ数増やしてもっと内容濃かったらかなり怖くなったのかな? でも素晴らしい作品だった !

    0
    投稿日: 2014.11.23
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    子供のころに両親をなくした主人公。ある日、浅草で自分の両親に瓜二つの夫婦に出会う。 夏にはそんなことが起こりそうな感じするね。

    0
    投稿日: 2014.11.15
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    型にはまったシンプルなストーリーだ。でも、親として、子として、人としての意味をストレートに考えるきっかけを与えてくれる作品。

    0
    投稿日: 2014.11.03
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    【本の内容】 子と別れ、孤独な日々を送るシナリオ・ライターは、幼い頃死別した父母とそっくりな夫婦に出逢った。 こみあげてくる懐かしさ。 心安らぐ不思議な団欒。 しかし、年若い恋人は「もう決して彼らと逢わないで」と懇願した…。 静かすぎる都会の一夏、異界の人々との交渉を、ファンタスティックに、鬼気迫る筆で描き出す、名手山田太一の新しい小説世界。 第一回山本周五郎賞受賞作品。 [ 目次 ] [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]

    0
    投稿日: 2014.08.23
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    バブルの頃の話ではなんでいつもすぐに女の人とやりたい放題なのか、と、村上春樹あたりを読みながら思う訳ですが。などと最初は思っていたものの、最後までの展開は何とも意外。しかしこのおっさんのイケてない感は格別で、親近感を感じずにはいられない。

    0
    投稿日: 2014.06.14
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    ホラーに分類されるのかもしれませんが、何処か懐かしくノスタルジックに浸れる作品。昭和の浅草辺りの感じが自分の記憶とリンクして、感傷的にさえなってしまいました。

    0
    投稿日: 2014.06.13
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    このレビューはネタバレを含みます。

    物悲しくてホラー?に分類されるんだろうけど、 不思議と幸福感に包まれた小説だなと感じました。 両親とケイは自分が死者である事を最初は理解していなかったのかな? そうじゃないと、両親がまるで『昨日』から続く日のように接してきた事も ケイが主人公の身を案じて両親との決別を勧めた事も どうにかしようとお参りに向かった事も、 何となく腑に落ちないんですよね。 (自分も死者であり生命力を吸っている訳で、悪意ならそんな事言わなきゃいいし、本当に守りたいなら自分の処遇も問題視するはずだし) 主人公の死者に対する明確な捉え方、逝って欲しいと願う気持ち、 その辺りとリンクして自分達の状況をまるで思い出すかのように受け入れていったように見えましたね。 ケイの物語としての存在意義がちょっと浮いていたかな。 産まれてくるはずだった妹かと思ったんですけどね。 まぁ年齢は合わないけどそんな事些細な問題だし。 人間にとって異性ってのは結局捨てきれない部分なのかもしれませんが、 両親との邂逅が素敵過ぎただけにあまり同列として見れないような。 本当は好意あったんでしょうね。 強がって決別して見せる事で、主人公に『成仏して』と思わせると同時に、生きさせようとしたような気が。 となるとちょっと関係性の短さも気になりますけどね。 自分だったら・・・どうかなぁ。 そのまま息絶えるとしても、好きな人達と安心感に包まれて逝きたいな。 それが異質でもね。自分の価値をそこに見出せればそれでいいんじゃないかな、と。

    0
    投稿日: 2014.04.18
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    高校時代の古文の先生が授業中にこの映画の話をしてくれたのを思い出し、この本を手に取った。 離婚をした独り身の主人公が 既に他界している両親と会い、やすらぎの時を過ごす。幾度かそんな不思議な体験をするのだが、本人は気付かぬうちに生気が失われていっているのである。 主人公は考える。この不思議な次元の出会いを楽しんでなにが悪いのだ、と。 引き込まれていた自分は「そうだね」と納得してしまっていた。 二度とあえなくなってしまうかもしれないのだから、その一瞬しかない時間を大切にしなくては、と改めて思いだした。 また、やはり親の愛情とはとてつもなく大きい。主人公はご両親やケイさんとの出会いで、今後 愛情表現ベタが 解ければ良いな、と思った。

    0
    投稿日: 2014.03.05
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    まだ両親とも健在な私でもこの手のお話はジンとくるものがある。 主人公と両親の別れのシーンは胸が苦しかった。 同じマンションの女性との恐怖話は 個人的にいらないかも。

    0
    投稿日: 2013.10.14
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    とある理由から妻子と別れ、半生をかけて築き上げてきた全てを失ってしまった人気シナリオライターが夏のある日、子供の頃に亡くしたはずの父母と再開する。時を同じく知り合った年若い恋人との奇妙なふれあいを通して、両親に、自分に、親として子へ、男として女性へ、そして知人への“愛”をお仕着せのない自然なストーリーの展開で主人公が体験した不思議な一時を感情豊かに描く大人の寓話。劇場映画版も素敵でした。必ず同じ所で目頭が熱くなる作品。読み潰して2冊目。今でも「お盆」になると浅草という下町で「すき焼き」が食べたくなります。

    0
    投稿日: 2013.08.31
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    お盆に同居人の里へ行った帰り、あまり選択肢のないキオスクの本棚から、山田太一の『冬の蜃気楼』を買って読む。傑作長編3作が、3ヶ月連続で再刊されたものだという。数日後に同じく再刊された『終りに見た街』を買って読み、久しぶりに山田太一が読みたくなって、図書館で2冊借りてきた。『異人たちとの夏』は、ずいぶん前に読んだ気がしていたが、話を読んでも、こんなだったかとあまり思い出せなかった。 子どもの頃に死別した両親にそっくりな夫婦に出逢った主人公。12歳で死に別れて、顔のすみずみまでおぼえているわけではないけれど、自分の中にある両親のイメージにそっくりで、まるで父と母なのだ。だからといって、そんなはずはない。 「うち来るか?」と、父に似た男に誘われ、主人公はアパートの2階の一番奥の部屋へ招じ入れられる。嘘だと思ったが、そこには母がいた。声も母だった。涙がこみあげる。 だが、30代に見える夫婦が、48になる自分の親であるはずがない。「ほんとうは、ぼくの両親なんでしょう?」と何度聞きたかったことか。けれど、二人といると、自分が少年のような気持ちになった。少年がウイスキイを飲んでいてはいけないが、酔ったはずみで「お父さん」と呼ぶと、「なんだ?」と男は答えるのだった。 はたしてこれは幻覚なのか、現実なのか。36年前に死んだ両親に驚くほど似ている二人が、父と母としか思えない優しさで自分を受け入れてくれた。忘れられない。確かめれば、あの夜の甘い思い出がこわれてしまうかもしれない。それでも、主人公は、あのアパートの二階へ向かう。 アパートそのものが消えていて、どうしても見つからないのではないかと思っていたが、はたしてアパートはあった。急に来た男を、若い母はいらっしゃいと迎えてくれた。名をたずねると、「親の苗字を聞く子供が何処にいるのさ」と母は笑った。 父と母はあまりにもありありとした存在だった。自分より年かさの男に、親が子を案じる口調で話す。 だが、彼岸の人びとと会うことで、男は生気のようなものを失っているらしかった。自分で鏡に写る姿を見るといつもどおりに思えるのだが、仕事で会う人や近所の人から、顔色が悪いと言われ、あまりにやつれていると体調を心配された。 二人との時間を過ごしたい、けれど、もう別れなければならない。別れの宴に、男は両親とすき焼きを食べに出る。その席で、「身体を大事にね」「もう逢えねえだろうが」と父と母は消えていった。 若い両親と会っていたころ、男は同じマンションの3階に住むケイという女とつきあいはじめていた。だがそのケイも異界から来た一人だった。 今はこの世にいない人たちとの時間が、ありえないものではなくて、あたたかく慕わしいものに思えた物語。 (8/21了)

    0
    投稿日: 2013.08.31
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    このレビューはネタバレを含みます。

    はじめての山田太一。 透明感があってとてもよかった。 親の愛は柔らかくて深い。どんなに歳がいこうとも甘えたい。 女には親と同じ愛を求めてはいけないのだな・・。 幽霊でもなんでもいいから、親には会いたい。

    0
    投稿日: 2013.06.16
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    まあホラーと言えなくもないんだけど、この本の最も刺さる部分は「この現実は生きるに値するのか?」っていう問いかけ。夢見るのをやめ、つまり狂うことなく、必死で正気を保つ努力をするほどの価値があるのか、人生には。っていうすごく本質的問いかけですが、文章力とか物語がちょっとスカスカなかんじで残念。こういう問いかけに答え得る可能性はやはり純文学にしかないのかも。

    0
    投稿日: 2013.05.30
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    脚本家で有名な山田太一さんの小説です~。 何かに秀でてる人は、何をやっても才能があるのか、、、作家としても十分読ませてくれる本です。 第一回山本周五郎賞受賞作。 妻子と別れ、孤独な日々を送るシナリオ・ライターは、幼い頃死別した父母とそっくりな夫婦に出逢った。こみあげてくる懐かしさ。心安らぐ不思議な団欒。しかし、年若い恋人は「もう決して彼らと逢わないで」と懇願した…。静かすぎる都会の一夏、異界の人々との交渉を、ファンタスティックに、鬼気迫る筆で描き出す、名手山田太一の新しい小説世界です~。 ファンタジーなんだけど、ホラーでもあって、最後のほうはちょっと背筋が寒くなったわよ~。 でもドラマでもあるので、読んでて心地良い。 こういう凹凸のつけ方、話の持って生き方はさすが脚本家。って感じ。 そしてドラマ化・映画化?されるわけだ~。 風間杜夫や秋吉久美子、片岡鶴太郎などのキャスト。ちょっと観て見たい気もするけど、この読後の心地よさを残しておきたいので、映像は見ないわ~。 話は良かったけど、この本のカバーデザイン。良くないよね~。 なんで、これ? ストーリーと関係ない感じするわ。 もったいない。。。

    0
    投稿日: 2012.11.27
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    とてもよかった。主人公と両親の別れのシーンでは涙が出そうになった。そして面白いと思ったのはただヒューマンドラマだけにとどまらず、ホラー・サスペンスの要素もあること。 孤独について。僕たちは時たま急に孤独感・寂寥感に襲われるが、それでも隣人を訪ねるようなことはない。そこまでの孤独感とはどのようなものなのだろう。どのように生まれるのだろう。

    0
    投稿日: 2012.11.04
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    まあ面白いんだけど、うーん…。怪談ではなく、ひと夏の物語となっているところはさすが。でも誰かに勧める気にはなれない。

    0
    投稿日: 2012.09.13
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    離婚に続き、友人とも別れることになったシナリオライター。孤独に暮らす彼の前に、同じマンションに住む女性と幼い頃死に別れた両親が現れる。短かった両親との時間を埋めるように足を運び、心安らぐ団欒を味わううちに彼は無自覚のうちにやつれていき、恋人はもう会わないようにと懇願するように…。 冒頭は遠すぎる空虚な世界に生きる人のようで主人公に共感することができませんでしたが、異人たちと交流する中で人間味が出てきて親しみがわくようになっていきます。異世界の人たちとの距離がそのまま読者と主人公の距離になっているような。最後には爽やかな気持ちで主人公を見ることができるから、たとえ「異人たち」が消えたとしても、存在し得ないはずの彼らは本当にいたんだと思えます。この作品は映画にもなってるし、あらすじは知ってると思いこんでましたが後半には意外な展開が。なんと、ミステリーでしたか。そのくせ対決(?)の場面はコミカルさもあり。そのエンターテイメント性も味付けに過ぎず、「愛情の再生」を本質的なもののように感じられました。

    0
    投稿日: 2012.08.23
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    暑い夏の浅草で、子供の頃に死別した両親と再会する主人公。ひとときの夢のような家族の再現。ずっとひとりで懸命に生きてきた主人公を、両親は異人となってからもずっと暖かく見守っていました。そしてまた、別れがやってきます…。名作です。

    0
    投稿日: 2012.06.13
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    このレビューはネタバレを含みます。

    死んだ親と過ごすくだりはよかった。 ケイが豹変するところ、死者が消えていくところ、死者のルールみたいなもの、その辺りが興ざめした。

    0
    投稿日: 2012.03.28
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    優しく、そして怖い不思議な小説です。 ミステリーとしてもちゃんと最後にどんでん返しがありかなり満足できる内容でした。 優しい雰囲気が大好きです!

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    投稿日: 2011.12.25
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    なんとも言えないこの喪失感は秀逸。 ただ良くも悪くもこの人は脚本家であって小説家ではないかな。 セリフだけが冗長に並びすぎてて日本語が読みにくい。 面白かったけどそこが残念。 あと、表紙もなんとかならんのかこれ笑

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    投稿日: 2011.10.30
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    山田太一が第一回山本周五郎賞を受賞した作品。 あっさりとした文章で、読み進めるのは易しい。展開もドラマティックで、最後までしっかりと読ませてくれるが、個人的には、小説として読むには物足りない感じが否めなかった。情景描写に厚みがあれば、人物の心理描写にも濃密さが増し、読み応えも十分になるのではないかと思った。 原田英雄の両親との邂逅や別れについては、読んでいて引き込まれてしまうことが悔しいが、普遍的な親の愛情は、誰をも感傷的にさせてくれる展開だと感じた。とにもかくにもこの作品の肝。 著者が脚本家だからかは分からないが、小説で読むよりは映像で見たいと思う作品。

    9
    投稿日: 2011.06.19
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    朱川作品を読んで無性に読みたくなり手に取る。 バブル全盛の頃のお話である。妻と離婚し、友人に裏切られ、時代に背を向け、一人鬱然と厭世的になる男。少年時代に両親を亡くした男が切に願うものは何か?異人達との邂逅-それは幻覚と呼ぶにはあまりに懐かしく甘い…、真夏の夜の夢。 不惑を超えた息子を心配して異人となって現れた両親と、息子とまともに対峙出来ない己自身との対比は見事。親子とは何か?孤独とは何か?-と考えさせられる。 読ませる、泣かせる、しかも怖い、三拍子揃ったノスタルジック・ホラーの源流とも云うべき名作である。

    0
    投稿日: 2010.06.05
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    死んだはずの両親と同じマンションの3階に住む女性。 彼らとの関係は、現実のそれよりも深く生々しかった。 人と人が本音で向き合えば、寿命は縮むのかもしれない。 現代人の長生きは建前が支えているのではないだろうか。

    0
    投稿日: 2010.02.24
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    先日、この小説が映画化されたDVDを借りて観たので、小説も読みたくなりブックオフにて購入。 主人公のシナリオライターは風間杜夫、恋人役は名取裕子。 なかなか小説のイメージそのままでよかったなあ。 若くして親を亡くした方には、かなりジーンとくる内容だと思う。 父親役の片岡鶴太郎がハマリ役でした。 ・・・最後の大どんでん返しは、やはり蛇足だったかな。

    0
    投稿日: 2009.12.07
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    主人公が、死んだ両親と邂逅するストーリー。 ノスタルジックな風景や、死んだ時のまま若い両親と、両親よりも年上になってしまった主人公とのやりとりが魅力的で切ないです。 ラスト近辺の、すき焼き屋のシーンが特にお気に入り! 映画版の鶴太郎演じる父親も、いいお父さんぶりでした。

    0
    投稿日: 2009.06.04
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    何気ないセリフに哀しさがある。可笑しさがある。 「岸辺のアルバム」もそうだったけど、 山田太一さんの本は、セリフがいいと思う。 奇麗事も深遠さもない。 普通の人間がしゃべっている感じがして、 リアリティがある。 読みやすかったです。 (2009年 3月 15冊目)

    0
    投稿日: 2009.03.21
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    割と分かりやすい内容だと思います。 夢と現実を綺麗に書き分けられている感じがします。 山田太一さんの作品は、これが最初の出会いでした。

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    投稿日: 2008.10.25
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    大人になっても亡き親を求める姿は子どもそのものだった。華やかなものの裏に潜む孤独・地味さがリアルだった。

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    投稿日: 2008.05.05
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    映画を先に観たのか、原作を先に読んだのかも、忘れてしまっている。両方よかった記憶がある。亡くなった父と母が若い姿で現れる。スキヤキを食べるシーンがいいねえ、鶴太郎さん、いい味です。

    0
    投稿日: 2008.02.08
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    山田太一初挑戦。  昔映画を見たので何となく記憶にあるが、読んでみた。  短いのでさくっと読めました。    何だか懐かしい感じがいいですね。ジーンときますね。  これから山田太一さんの作品を色々読んでみよう。

    0
    投稿日: 2007.11.13
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    あー。なんか古い本。 小さい頃両親を事故で亡くして、あるときその年のままの両親に出会う。でも会うたびにやつれていって・・・それは霊だったんだよね。上手く別れられたんだけど、でもまだやつれて・・それは同じアパートに住む女と付き合いだすんだけど、その女も自殺した霊なんだ。 なんだかちょっとそういう系は信じない私は小学校の頃の怖い花子サンレベルの本だった気がしてがっかりー。

    0
    投稿日: 2007.03.29
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    妹の本棚にあったのを拝借。 家族のあたたかさ・日常と非日常の境界線がふっとなくなる怖さを描いている。

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    投稿日: 2006.08.21
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    この小説を説明すると、どんなジャンルになるんだろう? ミステリーでもあり、ホラーでもある。家族や恋人との人間ドラマでもあり、SFとも言えなくも無い。読者が読み終わったときに感じたものが、きっとそのジャンルになるんだろう。

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    投稿日: 2006.04.18
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    一夏の物語。何十年も前に亡くなったはずの父にそっくりな人が現れる。そんな幻想的な体験と嘘のような本気??の愛が見所です。一気に読んじゃいました。ラストは一瞬凍り付きました。父母と息子の純粋な親子愛に涙しちゃいました。

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    投稿日: 2006.02.13
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    ボロボロ泣きました。主人公の両親とのお別れのシーンが、あまりにも切ない。本を読んでこんなに感動したのは初めてです!!

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    投稿日: 2005.02.15