一巻を最後まで興味を弛緩させずに読むことができた。物語の展開の構想や登場人物の造形、現実感を持たせるための会計簿記、領地経営、中世的世界の世界観などをちゃんと調べ考えて作ってあるので面白いのだ。 否定的勢力だと思われた祖父がそうではなかったことに、読者としてはほっとした。そうなると主人公サラを阻む者たちとして、一番上の伯父夫妻とその子どもたちなんだろうが、それ以外にもいろいろ出てきそうではある。そうでなければ物語に重層性は出ないだろう。それをどう切り抜けるのかが見ものなのだ。