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空が青いから白をえらんだのです―奈良少年刑務所詩集―(新潮文庫)
空が青いから白をえらんだのです―奈良少年刑務所詩集―(新潮文庫)
寮美千子/新潮社
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総合評価

88件)
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    いろんな後悔を抱えた子たちの真っ直ぐな言葉が心に刺さりました。 刑務所の中に流れている日常を、いままで意識したことがなかったので、とても新鮮で意外に感じました。 詩を書くこと。それは、今までの私はハードルが高いと思い込んでいたけど、この本を読んで、自分の心を素直に言葉にしたらいいんだと気付かされました。私も、悩みごとがあったときは感情を紙に書いて、自分を客観視できるようになりたいです。

    0
    投稿日: 2025.12.14
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    「ぞうさん」を歌うのを拒んだ子が「どうして?この歌、知ってるでしょ」と声をかけると「幼稚園も小学校も行ってない」という返事が返ってきたそうです。著者は言葉を失ったと書かれていましたが、小学校にも行けなかった子がいるのだと私も衝撃を受けました。 きっと劣悪な環境で育ってきたのだと思います。犯罪を犯したのは悪いことですが、産まれ育った環境がもっと良いものであったら、少年少女の犯罪は減るだろうと今更ながらに思いました。

    2
    投稿日: 2025.08.26
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    一から読んで、また一から読み直した。 と言うのも、奈良少年刑務所の収監者たちが書いた詩がはじめに掲載され、そのあとで著者の解説(刑務所での「社会性涵養プログラム」の講師を務めることになった経緯や、受講した収監者たちの成長過程など)が綴られていたのだ。背景をよく知った上でまた詩を読み直すと、受け止め方がまるで違ってくる… (P 92)「誕生日」 小さいころは いつも手を引いてもらったのに いつのまにか その手を拒み 避けてきた 「産んでくれなんて 頼んでない」 勢い余って そう言ったとき 泣き崩れた母 きょうは わたしの誕生日 それは あなたが母になった誕生日 産んでくれなんて 頼まなかった わたしが自分で あなたを親に選んで 生まれてきたんだよね おかあさん 産んでくれてありがとう これは、一番最初に付箋を貼った詩だ。 これを書いた子が何を犯したのかは分からない。本人の性格・家庭・学校・社会環境といった様々な要因から、子供たちは自分の感情を上手く吐き出せず、罪を犯すという形で発散してしまう。 この子は、収監されて初めて、あるいは詩を書きながら、「自分が母親を選んで生まれてきた」と思うようになったのかな。(他に詩を書いた子たちも…) 一日でも早く、最も近い距離で、お母さんに感謝を伝えられる日が訪れますように。 「奈良少年刑務所で、受刑者相手に童話や詩を使った情操教育をしてほしい」と依頼を受けたのが、著者にとって全ての始まりだった。 凶悪な印象が先立って、最初は躊躇したそうだが(私もそうなる思う…)、蓋を開けると皆「驚くほどやさしく純粋」で、豊かな心を持った子たちばかりだったという。 確かにここに掲載されている詩は多種多様だ。 自分の好きな色や日々の生活を綴ったもの、物語性のある詩も多い。私は、親子の仲を謳ったものを中心に感銘を受けた。母親に懐くよその子を幼い頃の自分と重ねた「一直線」(P 112)は、胸に迫るものがあった。罪を犯したあとで心に浮かぶのは、やはり自分の生みの親なのだ。 彼らを責める気も、他人事と思う気も、とうに失くなっていた。 「彼らは、一度も耕されたことのない荒れ地だった。ほんのちょっと鍬を入れ、水をやるだけで、こんなにも伸びるのだ。[中略]こんな可能性があったのに、いままで世間は、彼らをどう扱ってきたのだろう」(P 170) 幼稚園や小学校に通わせてもらえず、童謡の「ぞうさん」すら知らずに育った子がいた。それでも心を開きたい、受け入れられたいという気持ちは彼にはあった。目に見えるものだけで判断し、その人の内面を知ろうともしない世間…情けないかな私もその一員である。 先日読んだ『体験格差』にも共通するが、親自身が限界なら、社会が救いの手を差し伸べる、いわゆる「社会が子供を育てる」が今こそ求められているのでは? 「まだ若いんだし、やり直せる」って問題じゃない。 たいていの子は、最初から罪を犯す気がなかった。自分や自分の心を守ろうとした挙げ句、手を汚すところまで追い込まれた。子供が一生懸命SOSを発信しているのに、彼らのことを知ろうともしない大人で良いのか? また近いうちに、一から読み直す日が来る。

    53
    投稿日: 2025.08.16
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    受刑者たちの授業をもった著者が、授業で彼らが書いた詩をエピソードとともに解説している。 心のうちを言葉にすることの大切さが伝わる。

    1
    投稿日: 2025.07.28
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    ケーキの切れない非行少年たちなどが流行った時期に一緒に購入した詩集ですが、難しい言葉を使わず飾り気のない素直な言葉で綴られた詩に胸を打たれます。 キラキラひかるような繊細な日常の切り取り方をしている詩もあり、刑務所という場所でもこんな詩がかけるのかと驚きました。 その詩が生まれた背景なども書かれていて、彼らの生きてきた環境や罪、人となりといったことを考えずにはいられません。 家族、とりわけ、おかあさんのことが書かれているものも多く、子を持つ母としても、母が子に与える影響の大きさを考えさせられます。 ふと、立ち返って読みたくなるときがあるので、リビングの手にとりやすい場所に並べている一冊。

    11
    投稿日: 2025.07.06
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    奈良刑務所の更生プログラム「詩」によって 紡がれた少年院たちの子供たちの詩集。 無垢な言葉、素直な言葉が心に刺さります。

    0
    投稿日: 2025.06.15
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    たまたま受刑者の詩に触れた。荒削りな作品から考えさせられる作品もあり、詩が言葉の使い方、人間形成の一助になると感じた。国語の授業で作品を作る機会があったらよかったと今更思えた。

    0
    投稿日: 2024.11.22
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    奈良少年刑務所での社会性涵養プログラムの中の童話と詩の授業で書かれたもの。 詩はよくわからないが、このプログラムの取り組みは素晴らしいと思った。

    0
    投稿日: 2024.11.22
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    本のタイトルとなった詩のタイトルは「雲」 雲 空が青いから白をえらんだのです 少年の母が死ぬ前にいった最期の言葉、「さみしくなったら、空をみて、私はそこにいるから。」(図書館に返却した後、記憶で書いているので、本の中の表現とは少し違うかも。。澤穂希さんの、「苦しくなったら私の背中を見て」と混じっているかもしれない。) 母が空で服のコーデをしているようでもあり、少年が、環境が良ければ自分も真っ白でいられたのに、と、嘆いているようでもあり、はっとさせられる表現だ。 他の作品は、ここまで詩的なものは少ない。(だから、この作品がタイトルに選ばれたのでしょう。) また、被害者に対して申し訳ない、という心情を歌うより、自分の大事なひとを悲しませてしまったことを悔いる詩が多い。 こういう本を出そうと思う大人が少なくとも何人かはいらっしゃる、という事実の重さが、少年にきちんと伝わっているとよいなと思った。

    30
    投稿日: 2024.11.16
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    この、題になっているたった一行の詩。 読み取り方は人それぞれ。でも、これを書いた少年のこと(環境や現在置かれている立場、生い立ち)を知ったら。 この1行を書けるのは、この少年しかいない、と思う。 いったい、青い空に浮かぶ雲を見てどれだけの人がその色の意味を考えるだろう。 罪を犯してこんなところにいる少年たち。でも果たしてそれが罪であることを彼らは知らずに育ったんじゃないか。何が良くて何が悪いのか。 どうして、いつもおなかがすいているのか。おかあさん、って殴るひとじゃないのか。 決して彼らを弁護するためにこの詩集が出たわけではないし、被害者がこれを読んだらどう思うだろうか、と考えずにはいられない。

    1
    投稿日: 2024.10.08
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    受刑者の詩というものに初めて触れた。飾られない言葉たちが整然と並んでいた。なかでも表題の詩は、たった一行に込められた想いも含めて響いた。性質の差こそあれど、根っからの悪人など居ない。

    1
    投稿日: 2024.09.06
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    #空が青いから白をえらんだのです #寮美千子 #新潮文庫 #読了 受刑者とか少年刑務所という言葉だけでマイナスイメージが浮かんでしまう。しかしこれを読むとそうではないのだとわかる。もとから悪い子はいない。孤独や痛みが原因なのだ。詩に、言葉に、こんな力があるとは。 もっと寛容な社会に。

    6
    投稿日: 2024.08.12
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    詩はあまり得意な方ではなかったです。 でもこの本に書いてある言葉には信じられないくらいのバックグラウンドがあると思うと、その余白にとてつもない重厚さを感じます。受刑者たちの気持ちにのまれ初めて本を読んでいて泣いてしまいました。

    15
    投稿日: 2024.06.06
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    もちろん法を破ったからこそ少年刑務所に身を置いているわけだけれど、ここには書かれていない事情や生育環境がそれぞれにあったのだろうと察せられて複雑な気持ちになる。詩というよりは思いの丈が拙くも書かれている。乾ききった心に本当に必要なものは丁寧に向き合い惜しみない愛情を注いでくれる誰かなんだと思う。

    16
    投稿日: 2024.02.23
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    自分の将来の夢を明確にしてくれた本。 号泣。自分と重なる所もあって共感したり、自分でも気づいたなかった自分の気持ちが少しわかった気がする。 本来救われる立場の人間が犯罪者になるこの世の中に嫌悪感。誰もが幸せな世界になればいいのに

    1
    投稿日: 2024.01.15
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    奈良に住んでいながら、奈良少年刑務所に関しては知識も関心もなかった生活を送っていた。赤煉瓦に囲まれた刑務所の中の少年たちに関わってこられた方の手記。想像通りの子どもたち。出所後の社会の視線はとても厳しいものだと予想するが、罪を認め、人生をやり直そうとする子どもたちの背中を押せる人でありたいと感じる一冊。

    0
    投稿日: 2023.12.30
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    玉石混交。ストレートなもの、清冽なものから可愛いものまで、色とりどりというべきか。意図的に、あるいは無意識に心の防壁を作ってしまった青少年の "伸びしろ" に言及した「詩の力 場の力」が大変に興味深い。

    0
    投稿日: 2023.12.24
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    飾らない言葉がたくさんあった 後半はお母さんについて考える詩が集められていて、 母親との関係がその人をかたちづくるにあたって与える影響の大きさを改めて感じた 世の中にはどうしようもなく悪い人もいるのだろうけど、この本で言われているように周囲の環境から結果的に犯罪を犯してしまった人もいて、 刑務所にいる人、いた人ではなくその人自身と関わっていくことの大切さと難しさについて考えた

    1
    投稿日: 2023.11.12
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     生まれ落ちた場所によって過酷な運命を背負う魂もある。  私は、この建物に恋をした。 どんなドラマがここで、展開されたのかは知らない。  ホテルとして改装されるけれど、少年達の想い、覚えておきたい。  「もりのあさがお」っていう刑務官を描いた漫画も良かったな。

    13
    投稿日: 2023.11.01
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    このレビューはネタバレを含みます。

    とにかく考えさせられる本だった。 受刑者の少年たちが書いた詩ということだったが、他の方の評判にもあるように、とても犯罪を犯した人の書いた言葉とは思えない、なんとも素敵な言葉や感情が並んでいた。 特に「母」を想う詩は思わず涙しそうで、電車の中で読むのをやめてしまったほど。。 でも、 なんとなく、少年犯罪というのを美化しているように見えてしまう。。 複雑な家庭環境で育ったがゆえの犯罪、、というのも理解はできるものの、やはり犯罪には必ず被害者が存在して、その被害者のことを考えると、、どうなんだろう。。 加害者たちが公正していく姿を見るのは、関わっている人たちにとってはやりがいもありそうだし、 すごい社会貢献性の高いことだけども、一方、被害者視点で考えると傷ついた心や体を元通りにするってかなり大変なことなんじゃないかな。 この詩を読んで、見て、果たして被害者や被害者の家族たちは同じように心を打たれるのか。。 再犯させない社会を作ることも大事だけど、まずは何より子供たちが非行や犯罪に走らないような環境づくりや家庭のサポートをすることが何より大事だと思う。 個人としては心を動かされたし、とても考えさせられたけども、どうしても被害者のことを考えると☆5つはつけられなかった。 ★なんとなく心に残ったメモ↓ どんなことでも「知ってるでしょ?」と問いかけてはいけない。「知ってるかな?」と問いかけるべき。

    0
    投稿日: 2023.10.15
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    詩はあまり読まないけど、ここに載っている詩は少年達の色々な背景と将来について考えさせられて良かった。

    0
    投稿日: 2023.08.21
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    私は1番最初の詩が好きで心に残りました。自分の苦しみを友達にも分かってもらえる嬉しさが伝わって来ました。

    4
    投稿日: 2023.06.18
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    彼らがこの世に生を受けた瞬間は真っ白で真っ直ぐな赤子。真っ直ぐさを歪めてしまうのは社会や家庭だ。少年たちは少しの場づくりや、他人からの肯定によりその真っ直ぐさを取り戻していく。そして、これ以上の被害者を出さないために、少年自身のほかに彼らを取り巻く社会や家庭側も変わる必要がある。 涵養プログラムを通して、真っ直ぐさを取り戻し、幼児のような純粋な詩を書く少年たち。バックグラウンドを思うと、胸が苦しくもなり、可能性や伸びしろが眩しくもある。

    0
    投稿日: 2023.06.15
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    奈良少年刑務所は、一度見に行ったことがある。 それはそれは素晴らしい門構えで、 刑務所と言われなければ歴史的建造物にしか 見えない美しさ。 その刑務所の中で過ごす700名あまりの 青少年たち。 罪を起こしたことは、被害者の方たちを思うと 決して許されることではない。 しかし、そんな加害者たちの育った家庭環境や社会は複雑で、 罪を犯した彼らだけのせいではないことを改めて 考えなければならない。 だって、やっていいことといけないことの分別は 分かるはずだから。 分からなかった理由は、必ずあるはずだ。 そこをちゃんと考えて大人や仲間が寄り添ってあげることが彼らには必要なんだ。 社会性涵養プログラムから生まれた彼らの詩は、 柔らかく、優しい。 寂しさも込められたものもある。 若い青年たちの言葉や行動で表現しきれなかった感情を、この本に載っている詩で少しでも感じ取ることができたような気がした。

    4
    投稿日: 2023.05.07
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    同じテーマで違う切り口の本があるので、続けて読むと感動が薄れるところはあるものの、やはり心の深い所を揺さぶられる本だった。解説のない詩は背景を色々想像してしまう。 自分の気持ちを言葉に変えるという作業が、詩という媒体を使ってこんなにも効果があるというのに(効果を出すためにはここの教官のように背景を知り待つということが不可欠で、チームメイトの実直な感想も大きいとはいえ)、今の国語教育はあまり文を書かせない。小学生のころ灰谷健次郎を読んでいたから、もっと詩が心の更正に利用されているかと思ったけど、実際の教育現場ではそんなことなかったです。読書や作文は効果を計りにくいからかな~。 重大な犯罪者が収監されている刑務所なので、強盗、殺人、強姦、レイプなどの単語は頻出。気になるなら小学校NG。

    4
    投稿日: 2023.04.17
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    誰も耳を傾けないところに、感情の発露はない これらの詩作品の作者はすべて、我々が絶対に関わり合いになりたくないと願うような少年たちである だから、この情動涵養プログラムを引き受けた作者の勇気には脱帽した また、強い熱意でこの情動教育を推し進めた職員の皆さんにも 犯罪者である少年たちにこんな美しい心があったなんて…などと軽々しく言うつもりはない ただ一つ確かなことは 「誰も耳を傾けないところに、感情の発露はない」 彼らに感情が「無い」わけではない、彼らの生育歴において誰もそれを聞こうとしなかっただけだ 何度も繰り返されるこのメッセージと、私が逆立ちしても書けない素晴らしい作品の数々に 知らず涙していた これがどこから来る感情なのかわからない 再度、おそらく何度でも裏切られ、失望し、時には危険を感じながら、人間の可能性を諦めず本プログラムを推進した方々に賛辞を送りたい

    1
    投稿日: 2023.03.19
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    ネグレクトでしつけも教育も無く育ったのは無責任な親のせい。犠牲者の子どもが、自分を取り戻すきっかけが与えられて良かったと思う。

    0
    投稿日: 2022.10.11
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    ☆くも 空が青いから白を選んだのです ☆言い訳にするな あの日 あの一歩を踏み出さなかったことを いまをがんばらない言い訳にするな オレ これからは いまを生きていく自分でありたい ☆言葉 言葉は 人と人をつなぐ ひと言だけで 明るくなり ひと言だけで 暗くなる 言葉は魔法 正しく使えば たがいに楽しいし 気持ちがいいけど 間違えば 自分も相手も傷ついて 悲しくなる 言葉はむずかしい けれど 毎日使うもの 大切に使って 言葉ともっと なかよくなりたい ☆サンタさん ぼくは 余った子どもなんだ どこかに さみしいママがいたら ぼくがプレゼントになるから 連れて行ってよ

    3
    投稿日: 2022.10.02
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    まず、純粋な「詩」として心を鷲掴みにされました。 こんな無防備な、純粋な、ストレートな言葉たち。 ほとんどの受刑者がかなり複雑で苦しく、厳しい背景を持つようですが、幼い子供が書いたようなものもあれば、中には文学や哲学に造詣が深いのでは、と思わせる詩もありました。 どのようなスタイルにしても作品として素晴らしいものばかりでした。 ほとんど初めから最後までボロボロと涙を流しながら読みました。 プログラムでは誰も仲間を否定せず、辛抱強く発表者の言葉が出るまで待ち、ひとつでも多くその子の、その作品の良いところをみつけようとし、褒めたたえ、励ましあい、認められることで自らも相手を見つめようとする素晴らしい循環。 また、子らの母への思いには、悲痛なものを感じました。 この「社会性涵養プログラム」に参加した受刑者たちは、薬物依存者や強盗、殺人、レイプなどの重罪で刑を受けている人もいるとのこと。 そこに被害者、被害者の家族が居ることを思えば安易な言葉を記せないけれど、刑務所で生まれて初めてこころの扉が開いた日から、ほんとうの意味での反省と償いの日々が始まること、生涯償うということ、刑務所の門を出た後に、生涯、薬物や悪い仲間の誘惑や孤独や世間の厳しさに耐え、ここでの仲間や先生との出会いを忘れず、しっかりと更生の道を歩んでくれたらと願わずにはいられません。

    14
    投稿日: 2022.09.17
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    少年刑務所の受刑者が更生プログラムの中で書いた詩を集めた詩集。 少年刑務所に入るような子は育ってきた家庭環境だったり、学校、周りの大人の影響が深く関わっている。そこで心を閉ざした子が詩を自分で書く、書いた詩が他の人に受け入れられることで心を開いていく。 普通の人から見れば犯罪者としか見えないかもしれないが、この本を読むと、普通の子で、育ってきた環境が悪くてそんな形になってしまったんだと悲しみを感じ、 じぶんが育った環境に恵まれていたのだと感じた。

    1
    投稿日: 2022.08.11
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    詩は美しく琴線にふれる 共感や自己肯定がなく罪のために刑務所に収監された子供たち みんな逃げ場がなかった、純粋とありますが刑務所のなかは決められたルーチンです 社会の荒波にまた巻き込まれないとも限りません、確かにやり直す権利は必要です  薬物ではなく傷害で収監された人もいるはずです 死に至らしめた罪状の子供もいるはず。その方や家族の痛みは治りません。その痛みを忘れずに読む必要があります

    1
    投稿日: 2022.08.06
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    このレビューはネタバレを含みます。

    読了。 読書仲間として仲良くさせて頂いている年配の方にお勧めしてもらい、読んでみた。 奈良少年刑務所に収監されている、受刑者たちによる詩集。 (入所時の年齢は17〜26歳未満)    強盗、殺人、レイプといった重罪を犯した人達とは思えないほど 感受性豊かで 変に飾ろうとして余計な言葉を使っていない為か 真っすぐで純粋な詩ばかりだった。 受刑者に対する自分の先入観も浮き彫りになった。 〝おかん〟 という詩が心に残った。 ※一部抜粋させて頂きます 〝それが愛情のつもりか   強くするために  あえて子どもを突き放すこと  それが正しい愛情のつもりか〟 〝「あたしの育て方が 悪かったんやろか」  「おれの育ち方が 悪かっただけやろ」  それでも おかんが笑ろてると  おれもうれしくなる  あんだけ大嫌いやったはずなのに〟 育て方と育ち方。 どちらも主語が異なるが、どちらも本当に個人だけの責任にしていいのだろうか。 しかも、年齢を重ねていくうちに育ち方にだけ責任が追求されている気がする。 生まれ育った環境によって、人の一生は大きく左右されてしまう。 その人の背景を知ろうとせず 社会はつい自己責任と切り捨ててしまう。 皆んな同じ人間であって 罪を犯してしまうかどうかは ほんの紙一重の違いのような気がした。 どんなに憎くても、母親は特別な存在なのかな。 映画「すばらしき世界」に感じたような 社会の不条理と人間の心の素晴らしさが同居したような本だった。 〝空が青いから白をえらんだ〟という言葉は いろんな解釈ができる。 #空が青いから白をえらんだのです #寮美千子 #奈良少年刑務所詩集

    3
    投稿日: 2022.05.18
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    自分の想像以上に、その人の外見や肩書きなど目につきやすいものだけで、その人がどのような人なのか決めつけてしまっていることが多いのかもしれないと感じました。 関わらなければわからないことがあるということを常に忘れず、目の前に人と真摯に向き合っていきたいと思いました。

    3
    投稿日: 2022.03.04
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    20220228011 文学のアール・ブリュット。タイトルにもなっている「空が青いから白をえらんだのです」が心に響く。

    1
    投稿日: 2022.02.28
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    奈良少年刑務所の少年受刑者達の作品集。 編者である童話作家の寮美千子さんが、「社会性涵養プログラム」の一環を依頼され、手探りながら、彼らに寄り添い、刑務所内で「物語の教室」を担当している。硬く閉ざされた心を耕し、水を与え続ける。それが、地下水となるまで。(これを涵養というそうだ。)その中で生まれた、まっすぐで、心を抉る様な、詩集。 母親についての詩には、涙を我慢できない。「クリスマス・プレゼント」は、特に印象的だった。 少年犯罪が、凶悪化していくニュースなどを見ると、少年法は現況に見合っているのだろうかと思っていた。ましてや、自分や家族が被害者であった時、未成年ということで、許せるだろうかという事は、誰しも考えているのではないでしょうか。 寮美千子さんも、講師を引き受けるまでの葛藤を、正直に綴っていた。しかし、受刑者には、育児放棄、学校での落ちこぼれ、福祉の手が届かなかった子らが多いという。その家庭を、学校システムの欠陥を、行政の過失を許している社会は、彼らへの加害者となっていると気がつく。 寮美千子さんの授業は、大きな成果をあげている。今も福祉の隙間にいる子供達の為、学校教育にこのプログラムを導入して欲しい。消えない罪を犯す前に。

    15
    投稿日: 2022.01.31
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    少年矯正施設のあり方がよくわかる、社会に向けた啓発書。加害者たる彼らは社会からの被害者かもしれない。腫物に触るような接し方がさらに心を閉じさせる。再犯が多い事実をもっと考えなければいけない。2021.12.11

    2
    投稿日: 2021.12.11
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    このレビューはネタバレを含みます。

    少年たちの受刑者の更生プログラムの一環として、行われた詩。 詩を書くには側からは見えづらいその人の心情が込められる。 刑務所に入っている人というのは、野蛮で怖いイメージがどうしてもある。 だが、詩を通じて見えるのは耕されていなかった少年たちの純粋な心が垣間見れる。 特に印象に残った詩は、まほうの消しゴムという詩。 嫌なものを消せる消しゴムがあったらという詩で、罪に向き合ったからこそその罪の重さを知り、迷惑をかけたこと、自分自身を消せる消しゴムがあればなという思いになったのだろうと感じた。 そんな魔法の消しゴムは存在しないけれど、罪を背負って前を向いてまた生きてほしいと感じた。 非情な事件を起こした、けれどその心は家庭環境や社会によって苦しめられていたことが多い。 「加害者であると同時に、この社会の被害者なのかもしれない」 他の本で「どんなに悪者でも救えない悪者はいない。ただ救わないのだ。」といったような文を読んだ。 この更生プログラムは、これらの思いが土台となって、更生プログラムが組まれていると感じた。

    1
    投稿日: 2021.11.21
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    このような感性と、表現と。生半可にはたどり着けない境地だけれども、せめて、想像してみようとする姿勢はもっていたい。決して安易に理解できた気になるものではないかもしれないけれども。

    4
    投稿日: 2021.10.16
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    本屋さんで立ち読みした時、1番最初に紹介されている『くも』の説明文を読んだら、とても悲しくて、優しくて、印象に残ったので購入。 読んでいくうちに、元々は優しい子だったのに、きっと傷ついてしまったり、上手に心が成長できなかったのかなと考えるようになりました。 表現豊かな詩や、創造性のある詩が多く、また所々にある説明文や写真が、より刑務所の様子や犯罪の背景を理解しやすく補足していて読みやすい構成だと思いました。 ---------- 以下は特に印象に残った詩やメモ書き等 P19の『Bくんの好きな色を2つ聞けてよかった』という意見について。大人でもここまで優しい言葉をかけてあげられる人はめったにいないと思います。 P27-得意なことが一つあればいい。ほめてもらえれば、自信が持てる。 P58-消えた赤い糸 『自分と彼女と 赤い糸で結ばれていたのに 彼女は自殺してしまった 何のために?なぜ? 彼女が嫌いだ でも いまでも好き 赤い糸は どこへ行ってしまったのか? 消えたのか?切れたのか?』 P84-青いイルカの物語 最後の 『青色のイルカは 子どもと泳いだ夢を見ながら てんごくを泳いでいます』の部分が好き。 幸せで、少し悲しい詩だと思いました。 想像力がすごい。 P92-誕生日 一部抜粋 『産んでくれなんて 頼まなかった わたしが自分で あなたを親に選んで 生まれてきたんだよね』 の部分を読んで思わず涙が出ました。 こんな優しい考えをする子が犯罪を犯すなんて思えないなぁ… P102-おかあさん? 一部抜粋 『いちどでいいから かおをみせてよ おかあさん だきしめてよ おかあさん いちどでいいから ぼくのなまえを よんでよ おかあさん』 なんて寂しい詩を書くんだろう… P134-クリスマス・プレゼント 一部抜粋 『サンタさん お願い ふとっちょで怒りん坊の へんちくりんなママでいいから ぼくにちょうだい 世界のどっかに きっとそんなママが余っているでしょう そのママをぼくにちょうだい そしたら ぼく うんと大事にするよ』 寂しかったんだなぁ、愛情に飢えていたんだろうなぁと思いました。

    33
    投稿日: 2021.08.21
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ストレートな表現の詩が心に響いた。 少年刑務所に入っている子供たちは、冷たくて怖いイメージだったが、普通の子供たちと変わらないと感じた。 むしろ、色々な出来事がきっかけで、心が繊細だったり、敏感に感じている。考えすぎてしまったり、心の中にある複雑な想いをうまく言葉で伝えることができないために犯罪者という結果になったのかと考えた。 普通とはなんだろう?当たり前とはなんだろう?平凡な暮らしってなんだろう? 両親がいること、お金があること、好きな仕事をできていること、好きな人がいること、好きな食べ物を食べること、色々な自分で選択できる自由な生活ができることは当たり前ではない。どれほど幸せなことか考えるきっかけになった。 そして今手にしている幸せを、ずっと感じれるように今行動し、想いを伝え、大切にしていかないといけない。 人の気持ちは環境で変わっていくから、自分が大事にできる人と一緒にいようと感じた。 自分の知っていることが当たり前ではない。 知っているかな?と、まず聞いてみないと相手を傷つけてしまうことがあるということを学んだ。 母を題材に書かれた詩は心にグッときた。 どんな親でもその子供にとってはたった一人のお父さん、お母さん。子供目線でも読んで共感したが、この歳になると親目線になる瞬間があり感慨深かった。 子供たちを見守る、見捨てない社会が必要。

    1
    投稿日: 2021.08.17
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    犯罪者と聞くと心も荒んだ印象を持ってしまう。 しかし、本書の出てくる詩の一つ一つが心のこもった作品であった。 作品には「色」や「母」など様々なことを題材にしたものがあり、そのどれもがストレートな言葉で表現されていた。 犯罪者一人一人の背景に生まれてきてからの環境が影響しており、生まれたばかりの赤ん坊はどの人も無垢である。環境が人を変えるのだと感じた。 本書の中に「彼らは加害者であり、社会の被害者」とあったが、教育に従事するものの一人としてこの言葉を重く受け止めたいと思った。

    3
    投稿日: 2021.08.11
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    少年受刑者の書いた詩集 青少年犯罪者の心の中を垣間見るたびに 大人が救えた被害者・加害者がいたのではないかと思う 少年たちの孤独や寂しさそれを埋められるのはやっぱり親なんだろうなって思う

    2
    投稿日: 2021.07.31
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    寮さんの解説や実際の「物語の教室」の風景、少年青年たちのつむいだ詩、すべてに胸がつまりそうだった。 恥ずかしい話、わたしにはきっと、おかあさんうんでくれてありがとうなんて、詩にこめて心から思いつむぐことはできない。彼らは確かに犯罪者だが、つむがれた詩は尊いと感じたし、もっと社会があたたかだったらと思わずにはいられない。 社会性涵養プログラム、その場の大切さ、いいことを知りました。

    12
    投稿日: 2021.05.31
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    奈良少年刑務所詩集を読んで… 病院の待合室で、少年たちの詩と、寮さんのコメントを読んでたら…涙が止まらなくなりました… 犯した罪の重さと、内面の素朴さの落差よ…! 少年たちの詩からは、「かっこつけよう」、とか、「うまく書こう」という気持ちは微塵も感じられません。だからこの詩集は人をひきつけるのかもしれません。 塀の内と外は紙一重。読む人によって、価値観ががらりと変わる可能性を持つ詩集です。「犯罪者と自分は関係ない」と思う人にも読んでもらいたいな…。 詩集の中から、ひとつ、引用します ↓ 二人のお母さん 「必ず迎えにくるから」と言われ 五歳のとき 施設に預けられた 六歳の誕生日に お母さんからカードが届いた 七歳の誕生日も お母さんからカードが届いた 八歳の誕生日も お母さんからカードが届いた 「お誕生日 おめでとう」 手書きのカードが 何よりうれしかった 一年に一度の楽しみだった 十歳の誕生日 カードは届かなかった 次の年も その次の年も わたしはひとり 部屋で泣いた ずっとずっと 泣いていた すると 先生が来て 無視するわたしを 抱きしめてくれた やさしい声で こういってくれた 「わたしは ここにいるよ ずっとずっと ここにいるよ どこへも 行かないから ずっとずっと 守ってあげるから だから 泣かないで わたしが お母さんになってあげるから 」 二十四歳になったいまでも わたしのお母さんは二人 一人のお母さんとは 十九年 会えてないけど お母さんは二人 いつまでも いつまでも 二人

    19
    投稿日: 2021.05.08
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    空が青いから白を選んだのです 寮三千子 新潮文庫 何もかもが百点満点すぎることに 違和感があるけれど 手を加えられたとは思えない 詩に託した文章には驚かされた 自らの厳しい体験を咀嚼している 前向きな姿勢がどこから湧き出したのか? 暴力の前に見つけていればと思うのは老婆心か 重荷を背負えばこその気づきもあるのだろう!

    1
    投稿日: 2021.03.21
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    奈良少年刑務所の受刑者が書いた詩集。どの詩を読んでも涙が出る。短い言葉の裏に読み取れる、その子の生い立ちや思い出。特に母への想い。 詩のすぐ後に著者の解説があり、それを読むと更に詩の深みが増して涙。 手元に置きたい一冊。

    2
    投稿日: 2021.03.03
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    幼少期の経験がいかに大切かがわかる。 まるで幼児のようだ。 そして母親の存在の大きさを知る。 大人のなにげない言動がいつまでも刺さることがある。 子供の頃の自分を忘れなければ、子供と仲良くなれると言ったのはフルバの透だったか。

    4
    投稿日: 2021.02.12
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    ラジオで紹介していて読んでみた本。 思ったよりもとても良く、少年たちの言葉が胸に刺さった。 自分は教育関係の仕事をしているため、普段の子供たちとの関わり方についても色々考えさせられた。 こういった子供たちを教育の場でもっと救うことができたらいいのになぁ。

    1
    投稿日: 2021.01.17
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    このレビューはネタバレを含みます。

    本棚サーフィンしていたときにふと偶然に見つけた本。 社会涵養プログラムとして、SST、絵画とともに童話・詩で構成された更生プログラムの中での作品 寮さんの解説つきで丁寧に紹介されています。 芸術の可能性を垣間見る貴重な時間になりました。 日本の刑務所に収容されている4割が再犯という事実も矯正の難しさを痛感しました。 安心できる場で、感情を言葉で表現すること 苦悩やほんの少しの希望 情緒を耕すことの重要性 グループワークという場の力

    6
    投稿日: 2020.10.17
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    受刑者だから、壮絶な生い立ちがあるから、なんて先入観は一切抜きにして、一編ずつの詩は素晴らしく美しいものだと感じた。彼らの今の気持ちや、伝えたかった過去への謝罪。大切な人への想いがダイレクトに伝わってくる。巧く書こう、よく魅せよう、なんて自分を取り繕うようなことはせず、というよりかは取り繕い方を知らないからこそ、こんなにも純粋な詩が生まれたのだと思う。

    2
    投稿日: 2020.09.22
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    当たり前だけど、罪を犯してしまった子もそれが彼らの人格すべてではなくて、半分は良心や優しい心を持っているのだと改めて気付いた。 被害者の立場であったらそうも言ってられないだろうが… 更生してぜひ次は幸せな人生を歩んで欲しいと純粋に応援したい気持ちになった。

    2
    投稿日: 2020.09.20
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    詞の持つ力、言葉の持つ力、人間の持つ力、そのどれも尊く、美しく、豊かな心を感じさせてくれる。 人には人とのそれぞれの人生がある。良し悪しではなく、社会が寛容であれば救われる豊かな心に触れることができ、今後の社会の方向性を示してくれるような本。

    1
    投稿日: 2020.09.06
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    このレビューはネタバレを含みます。

    いつか、教文館ナルニア国HPで寮さんの講演会のお知らせを見て、誰だろう、へぇ、とそのまま。 2020年、新潮文庫の100冊で目にして、心のはしっこを掴まれて購入。 奈良少年刑務所の「社会性涵養プログラム」でうまれた詩。 【奈良少年刑務所】 ・入所者は700名あまり、入所時の年齢は17歳以上26歳未満の若い世代。 ・「明治五大監獄」のそのまま残存している唯一の煉瓦造りの建物。 【社会性涵養プログラム】 ・対象は、刑務所のなかでもみんなと歩調を合わせるのがむずかしく、いじめの対象にもなりかねない、極端に内気だったり、動作がゆっくりだったり、虐待された記憶があって心を閉ざしがちな人々。 ・プログラムは、SST(ソーシャル・スキル・トレーニング)、絵画、童話と詩。 それぞれ月一回、一時間半の授業があり、月三回の授業を六ヶ月、合計十八回行うという。 ・受講生は十人前後。 とにかく読んでみてください。 触れてみてください。 そう言える、夏のフェアに入っている意義のある本です。 本のなかで、この刑務所に入っている人が、一度も耕されたことのない荒れ地、というように繰り返し表現されています。 以前、『刑務所しか居場所のない人たち』という本のなかで、刑務所が福祉施設化していると知ったけれど、少年刑務所にも福祉のネットワークから零れてしまった人がいるといいます。 心身が傷ついて子どもらしい子どもとして育つことができず、ひとりだった。 お母さんを題材にした詩がいくつも載っていて、受刑者の立場を想像して、たぶんかなしくなります。 みんなの詩や寮さんの解説をよんでいると、教育と環境が大切で、たしかに、だれもが被害者であり加害者でもあると感じます。 みんなはじめはあかちゃんで、自分を認めてほしいし、自分自身が自分を認めて信じたい。 それが「童話と詩」の授業で実現するそうです。 社会は、ひとりひとりでできています。

    2
    投稿日: 2020.08.10
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    寂しさを、愛しさを、哀しさを、心を、ことばにして。 美しい歴史的建築で有名な奈良少年刑務所の受刑者を対象におこなったプログラムから生まれた詩集。こう言ってはあまりに単純すぎるのだけれど、傷ついた心をようやくことばにできた彼らに、彼らの剥き出しの心に、じんわりと涙が浮かぶ。彼らの思いを静かに受け止めていきたい。彼らは罪を償わなければならない、けれど、その先を閉ざさないように。

    4
    投稿日: 2020.08.02
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    夢中になって一気に読み終えた。 子をもつ親なら、涙なくしては読めないだろう。自分がこれまで試行錯誤してやってきた育児を振り返り、反省する機会になる。

    1
    投稿日: 2020.07.25
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    表紙の空の写真が綺麗で、手にとってみたけれども期待以上だった。 詩人でも無い彼らの詩集は、繰り返して読みたくなる。 孤独な背中と気怠さと、この詩も素敵。 アンガーマネジメントにも、興味を持った。 少年刑務所の建物の写真も、美しい。

    1
    投稿日: 2020.07.25
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    初っ端の詩と説明の見開き2ページで、もう込み上げてきました。思いを紡ぎ出した言葉が周囲に伝わって影響を与えあい場の人間の関係性が階梯をひとつ上がる場面。 この本にはそういう場面がたくさん出てきます。 詩の力、文化の力が人間の心を豊かにすることの証左。それを疎かにしてきたこの国の来し方の罪深さを思いました。 少年刑務所だけでなく、全ての刑務所で取り組まれたらいいのに、と思いました。

    7
    投稿日: 2020.07.21
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    気付いたら涙が出ていました。 社会性涵養プログラムにより少しずつ心を開いていくことができた彼らにとって、出所後の社会が、少しでも明るいものであってほしいと強く思った。 編者の寮美千子さんを含め、少年達の更生に関わっている方々の姿が心から格好良いと素直に感じた。

    0
    投稿日: 2020.07.01
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    この詩集の作者は奈良少年刑務所の受刑者(少年)達です。少年刑務所の更生教育「社会性涵養(かんよう)プログラム」に編者の寮美千子が関わり、詩を書くことで不幸な犯罪者となってしまった少年達の心の扉を少しずつ開きます。タイトルの「空が青いから……」は一行詩で題名が「くも」です。「つらいことがあったら,空を見て。そこにわたしがいるから」は作者である少年の母親が病院で亡くなった時の最期の言葉だったと綴られています。この一編だけをとっても、少年達を取り巻く家庭や学校や社会の環境を深く考えさせられます。少年達の更生を祈らずにはいられない心に沁みる詩集です。 (H.T.)

    0
    投稿日: 2020.06.10
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    子どもたちのストレートな言葉に、ただ、ただ、考えさせられ、涙する。 「生きることは、活きること」 サラリと触れているだけだが、奈良少年刑務所の子どもを囲む大人達が子どもたちに向ける愛の熱量にも、頭が下がる。

    1
    投稿日: 2020.06.08
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    詩も文学も知らない少年たちの、奢りも飾りもない、そのままの言葉。「僕の夢は・・・」という詩は、ただそれだけで彼の内側を一気に目の前に突きつけられたように感じ涙が出た

    1
    投稿日: 2020.04.27
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    奈良少年刑務所。受刑者の中で、特に情緒や行動に難しさを抱えていた10人ほどの少年達を対象に行われた更生プログラムの授業がある。月に一回、詩の朗読と創作を行い、発表しあうというもの。 この本は、授業の中で生みだされたたくさんの詩と、その背景を補足するように書かれた少しの解説が載っている。 ただそれだけなのに、読み終わった時の気持ちは、一本の映画を見終わったような感覚になった。哀しさと希望と愛が入り混じったような、複雑だけど爽やかで温かい気持ち。 受刑者の少年達の詩がもつ透明感と、彼らを見守る筆者の温かな愛情。そして、授業を受けた少年達の心と行動の驚くべき変化。彼らは一度も耕されることの無かった畑のようなもの、と筆者は述べているが、本当にそうなのだろうと思わされた。 この授業のような素晴らしい更生プログラムが行われていること、そしてそれを作り上げている心温かで正しい大人たちがいることが本当に素晴らしいと思った。 そして、このような機会は刑務所の中だけでなく、初等教育やまた、逆に社会人になった後でも、心に傷を負った人たちに広く与えられるべきものだと思った。 授業の内容を丁寧に記載したドキュメンタリー本の「あふれでたのはやさしさだった」も是非。

    21
    投稿日: 2019.11.12
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    本屋さんでふと目にとまり手にした一冊。  奈良少年刑務所の更生教育として取り入れられている社会性涵養プログラムの一つ「童話と詩」から生まれた作品集。 「家庭では育児放棄され、まわりにお手本となる大人もなく、学校では落ちこぼれの問題児で先生からもまともに相手にしてもらえず、かといって福祉の網の目にはかからなかった。そんな一番光の当たりにくいところにいた子が多いんです。ですから、情緒が耕されていない。荒れ地のままです」  そんな子どもたちが紡いだ言葉。   深い。一つ一つの言葉があまりに深く、真っ直ぐに訴えてくる。琴線に触れる言葉に思わず涙も・・。特に親の愛情とは何か‥考えさせられました。  一人でも多くの人の目にとまりますように。そして罪を犯してしまった子どもたちを受け入れる社会でありますように。

    0
    投稿日: 2019.09.26
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    奈良少年刑務所で実施された「詩」を題材にした授業。その授業で生まれた「詩」を57篇収録した本です。 技巧的ではなく、ぎこちなく、装飾も施されていない生のままの言葉が置かれています。 自分自身歌詞を書いてそれなりに自負ありますが、こんな生のままの言葉は恥ずかしくて書けないです。特に旋律に乗せない詩というのは自分が書くとしたらもっとも苦手とするところであります。 彼らが書く言葉にぐらぐら来ました。心情を吐露した何篇かは危なく落涙レベルで揺さぶられました。 やはり一番ドカンと来たのは親への感情を吐露したもの。親と会った事無いけれど親が好きだと書いた詩や、どこかに余っているお母さんを僕にくれないかという詩は胸を抉られました。 表現者の端くれとして、自分の詩は装飾的過ぎる気がします。胸を打つのは技巧じゃないんだよなと改めて思いました。まあこんな詩はちょっと書けないですけどね。

    2
    投稿日: 2019.07.19
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    一つ一つの言葉がとても大切に思えて、ゆっくり読みました。途中まで読んでまた前から読み返したり。 実は関西に住んでいるのに少年刑務所が奈良にあることさえ知りませんでした。 短い言葉の中にいろんな背景があるんだな。 どんな生い立ちを背負っている人たちなのかもわからないけど、きっと社会に出て新しい未来に羽ばたいてほしいと思いました。 涙が勝手に出てきます。素晴らしい本でした。

    1
    投稿日: 2019.06.07
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    このレビューはネタバレを含みます。

    心に悲しみや葛藤を抱えている子供、生きていくことに困難を感じている子に、仕事柄、関わる機会が多いため、そういう子たちとのコミュニケーションで何か活かせることはないかと思い、こちらの本を手に取りました。 想像以上に、得られたものが多かったです。 罪を犯したという事実は事実として受け入れなくてはいけません。罪を受け入れて二度と同じ過ちを繰り返すことなく、正しく生きていくことが被害者に対してできる償いだと思います。 しかし、罪を犯させたこの社会の構造そのものを変えていかないことには、第2の彼らは今も生まれ続けていく一方です。 誰にも目をかけてもらえなかった彼らのような子供たちに、救いの手を差し伸べられる場所を作ることが、わたしの夢でもあります。必ず実現させようと、改めて思うことができました。ありがとうございました。 「ぼくのすきな色は 青色です つぎにすきな色は 赤色です」 わたしはこの詩と、それに対する受講生の言葉がとてもすきです。 「Bくんの好きな色を、二つも教えてもらってうれしかったです」 こんな柔らかく、温かい発想を、持てなかった自分をとても恥ずかしく思います。 この視点を、常に心に持ちながら、これからも子供たちと向き合っていきたいと思います。

    2
    投稿日: 2019.06.01
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    文章にすることの素晴らしさ。 言葉ではなかなか言い表せないことも、恥ずかしくて言えない心の内も、詩とすることで表に出すことができる。 良いとは言えない家庭環境や社会環境の中で踠き苦しみ、悩んできた子どもたちの想いを、より多くの人に読んでいただきたいと思いました。

    1
    投稿日: 2019.05.10
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    このレビューはネタバレを含みます。

    どんな凶悪な犯罪者もはじめは心に傷1つない赤ちゃんだったはずです。子どもらしさを素直に出させ、それでも大丈夫だと安心させてやることができれば、立ち直るきっかけになる。刑務所の教官の方々の熱心さに加え、この社会性涵養プログラムが役にたっているのだろう。芸術の力はすごい。詩の言葉が人と人を結び影響をし合うのだろう。背景の説明が長すぎたかな。もう少し詩そのものを味わいたかった。

    0
    投稿日: 2019.04.21
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    奈良少年刑務所の更生きょういく、社会性涵養プログラムから生まれた詩の数々。 お母さんのこと、大好きなんだな、みんな。 心が締め付けられた。

    1
    投稿日: 2019.02.08
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    あまり接したことのないジャンルのいい本だった。二つの感想がある。 一つ目は「母」「お母さん」ってこんなに偉大というか無条件に大きいものなんだろうか、、という少し腑に落ちないような感覚。この本で紹介されている詩のうち、たくさんのものが「母」を取り扱ったものだった。しかも、その人のお母さんからどんな扱いをされていても、子どもの時に(事情はあるだろうが)ふと捨てられたようにいなくなってしまったとしても、母を無条件に慕う思いが詩に表現されていた。でも、母ってそんなに偉大なの?そんなに無条件に慕う対象なの?と不思議でたまらない。それは私が、フツーの生活で、母への思いなどを強烈に感じる、強烈にではなくても深く感じることがないからだろうか。もっと普通ではない経験(この場合は犯罪を犯してしまう)があると、やはり母という存在が際立ってくるのか。。。私にも母はいるし、私自身が母なのだけれど、ここはしっくり来なかったところ。 そして二つ目。びっくりしたのが日本の犯罪のうち、再犯者によるものの割合の多さ。ちょっと今手元に本がなくて覚えていないが、ほとんど半分くらいは再犯だったようなことが書いてあったような。刑務所に入った人が、心を新たに、犯罪を犯さないようになってくれれば、日本の犯罪の半分くらいは減るって!日本を安全な社会にするためには、受刑者を教育することがどんなに大事で、しかも効果的かというのがわかった。知らなかった。 悪いことした人は、刑務所に入って、監視のもとに辛い作業をして辛い思いをしてずっと入っていればいいなんて思っていたけど、そうじゃない。刑務所にいるときにちゃんと再犯防止の教育を受けないといけないんだ、というのがわかって、私の窓(引き出しというのか、社会や身の回りに対する感度のこと)が増えた。

    1
    投稿日: 2018.11.26
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    著者は 刑務所内で 童話や詩をつかった 情操教育の授業を行っています 心を閉ざし 自己表現のすべをしらない少年たちに 自分の心を表現する世界があることを 知らしめてくれます タイトルにもなっている詩の母を思う少年の心を思うと 泣けてしょうがないです

    1
    投稿日: 2018.07.05
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    著者のラジオでのお話を聞いて,興味をもって読みました。 ページを開き,10分後には泣いていました。 言葉の持つ力はすごい。

    0
    投稿日: 2017.05.16
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    少年院の人たちの書いた詩がとても心に響きました。少年院に入った子達は罪を犯してしっまているが、極悪な人達だけではなく家族との間に何かあったり、私たちは 当たり前のようにしてもらってることをしてもらえなかったりと、私の中の少年院にいる人達の印象を変え、混ぜそうなってしまったのかと考えさせられました。

    0
    投稿日: 2015.08.11
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    言い訳にするな 妄想 恥さらしの末路 今感じること もうしません 一直線 空白     「おかん、またきゅうり入れとるわぁ」

    0
    投稿日: 2015.01.15
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    【本の内容】 受刑者たちが、そっと心の奥にしまっていた葛藤、悔恨、優しさ…。 童話作家に導かれ、彼らの閉ざされた思いが「言葉」となって溢れ出た時、奇跡のような詩が生まれた。 美しい煉瓦建築の奈良少年刑務所の中で、受刑者が魔法にかかったように変わって行く。 彼らは、一度も耕されたことのない荒地だった―「刑務所の教室」で受刑者に寄り添い続ける作家が選んだ、感動の57編。 [ 目次 ] くも 金色 銀色 すきな色 黒 ぼくのすきな色 夏の防波堤 ゆめ 夢と希望と挫折 朝だ仕事だ〔ほか〕 [ POP ] 直近の文庫版追記に驚く。 3月11日、この詩集の生誕地も横揺れに見舞われた。 及ぶんだ……、奈良まで。 赤レンガの東京駅を思わせる日本の名建築の一つ、奈良少年刑務所(写真も収録)。 童話作家の編者はここで情操教育に携わる。 絵本や詩を読むことから始め、詩作へと進み、朗読と合評を行う。 「たったそれだけのことで」最初は「土の塊」のようだった無表情な彼らが「みるみる変わっていく」と言う。 若芽の言葉が並ぶ。 「ぼくのゆめは…………」と書いて終わる“六言”絶句(「ゆめ」)や、「朝だ 仕事だ 体操だ(中略)いつの日か 働く喜びわいてきて/最後は みんなで大儲け」というネアカな労働歌、「ぼくは風船人間(中略)憂鬱 倦怠 厭世観るさんちまん といった/有害物質を数多く含んだものです」と歌う哲学者もいる。母恋い歌などはほとんど反則。「サンタさん/ぼくは 余った子どもなんだ/どこかに さみしいママがいたら/ぼくがプレゼントになるから 連れていってよ」。 受講者の収容分類はY級(26歳未満の成人)でA級(初犯など)、略してYA。 表現という水路を発見した彼らの詩はひねこびた大人にも届くヤングアダルト小説の味わいだ。 [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]

    0
    投稿日: 2014.10.26
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    少年刑務所で情操教育として詩などを教えている著者。現場であるとき、「何も書くことがなかったら好きな色について書いてください」という課題を出す。 ある少年が 「ぼくのすきな色は 青色です つぎにすきな色は 赤色です」 という、詩とも呼べないような文を綴る。これには著者もどうコメントしてよいのかわからない。だが、ほかの受講生が二人すばやく手を上げ、 「ぼくはBくんの好きな色を、一つだけじゃなくて二つ聞けてよかったです」 「ぼくも同じです。Bくんの好きな色を、二つも教えてもらってうれしかったです」 このくだりをシティボーイズの大竹まことが涙ぐみながら読んでいたのをテレビで見てさっそく購入した本書。 少なくとも文章を生業にしている自分は、言葉を道具に商売をしているというわけで、それはそれで自負するところはあるわけだけれども、時にはこのようなむきだしの素直な言葉にも触れなければ感性が磨滅するなぁ、と反省させられる。 犯罪心理学の本など読んでいたことがあるので、生来の犯罪者というのが存在するのは納得できる。 だが多くの犯罪者は幼少期の環境の影響で犯罪者に育つのであって、こちらは若いうち、育てなおし(というと不遜だが)が効くうちになんとかしてあげないといかんのだということも思う。 だが、たとえば自分の故郷・足立区で起きた女子高生コンクリ詰め殺人事件の犯人の一人が反省もせで現在のほほんと暮らしている、という記事などを読むにつけ、人間的キャパの小さい自分などは、どうしても少年犯罪の被害者の気持ちを考えてしまうため「悪いのは環境だから」といって加害者を赦すことなどできないんだなぁ。 ……いろいろ考えさせられる本でした。 ただ、著者の訳知り顔的な解説文はないほうがよかった。

    1
    投稿日: 2014.08.26
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    ストレートな思いに涙が出ました。 どんな人でも共通する思いがあるんだなーとこういう心を大切にしていきたいです。

    1
    投稿日: 2014.08.18
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    詩について何の知識もないけれども、その言葉が生まれた背景を考えるだけで伝わるものがあるのだなと。 良き作品でした。

    0
    投稿日: 2014.07.13
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    再読。 本棚に登録していなかったことにむしろ驚きました。あれれ? 奈良少年刑務所で社会性涵養プログラムに参加した「少年」たちの詩と、そのクラスを担当された寮美千子さんの言葉が綴られています。 「思いを汲んで、寄り添い支え、手塩にかける」ことで何が起こってくるのか、その一端に触れることができます。 犯罪を犯してしまった「少年」がどんな環境で生活してきて、どんな想いでいたか、この本を通して多くの方々に知っていただけたら、彼らの更正の道もまた、開けていけるのではないかと思います。

    4
    投稿日: 2014.06.16
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    短文感想(読書メーターさん) 『めったに見せない心のうち』を詩に託して仲間に発表することで、『百万語を費やすよりも強い言葉として、相手の胸に届いていく。届いたという実感を、彼らは合評のなかで感じとっていく』(177頁)。受刑者たち(ほとんどが二十代前半青年)と一緒に授業を受けたいと思った。十代の私は、以前この本の単行本を読んで彼らの清い心に感動した。なぜこれほどに美しい詩を書けるのかと。苦しい思いをしてきた彼らが、「最後のセーフティーネット」でやっと温かい周りの人によって「耕される」から。ゆっくり向き合うことの大切さ。詩より、場の力。

    0
    投稿日: 2013.11.29
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    表題は「くも」というタイトルの詩です。 少年刑務所の受刑者が紡いだ詩とは思えないくらい、力のある言葉だと思いません? 素敵な詩集だと思います。 挨拶もろくにできない身の回りの連中にも是非読んで貰いたい一冊です。

    1
    投稿日: 2013.05.14
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    この本は奈良少年刑務所の受刑者たちが紡いだ詩を集めた本。 被害者がいるから加害者がいることを考えると複雑な思いも込み上げるが、彼らの真っ直ぐな言葉を読むと胸を打たれる。 特に母について書かれた詩を読んで涙が止まらなくなった。 母親の愛情を十分に受けなかった、期待されすぎた、様々な事情があるにせよ彼らの母への思いは強い。 母親としての責任の重さを改めて思い知らされた。 どんなにパパが優しくてもどんなに私が怖くてもママっ子の我が息子。 理屈じゃないんだなと思う。 母親って特別な存在なんだ、特に男の子にとって。 毎朝保育園に送っていく途中で「ママ、早くお迎えに来てね」という息子。 どうしてと尋ねると決まって「だってママ大好きだもん」と。 いつまでその小さな手をつないでくれるかわからないけれど、悔いのないよう愛をいっぱいいっぱい息子にも注いであげたい、そんな気持ちになった。 出来るだけ早く早くお迎えに行ってあげないと。

    16
    投稿日: 2013.04.07
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    編者が参加した、奈良少年刑務所の更生教育「社会性涵養プログラム」でつくられた作品を主にまとめた、受刑者たちの57編の詩と、それに伴う編者の活動記録の一部からなる本書。 この少年刑務所の試みは、過日読んだ『ライファーズ』で行われていることと全く同じだ。 心に溜まった思いをはき出し、そのすべてを同じ境遇の他の受刑者たちや、彼らの更生に心を砕く刑務官や職員たちに受け止めてもらい、自分を再確認する、その場所を提供するという試みである。 実は彼らの更生には、教え指導するようないわゆる「教育」は必要ない。 ありのままの自分を、そっくりそのまま受け入れてくれる、あたたかくて安心できる場と寄り添ってくれる人が必要なだけなのだ。場が与えられ、寄り添う人がいるだけで、信じられないほど劇的に、受刑者たちの中で何かが変わっていく。 『ライファーズ』でもこの奈良少年刑務所でも、全く同じなのだ。 著者の「受刑者たちは、加害者であると同時に、この社会の被害者なのかもしれない」という思いは、私の思いそのままだ。 犯罪は憎むべきもの、加害者はその責を負うべきもの、しかし同時に社会が犯罪者を作り出しているのも事実。 刑務所に収監されている人の半分以上が再犯者なのだそうだ。刑務所が罰のためでなく更生施設として機能されれば、犯罪が半分になるとは言えないか。受刑者の更生が、社会の安全を生むと考えられはしないか。 紹介された57編の詩は、まっすぐで純粋で、それはまた彼らの悲痛な叫びにも聞こえ、決して上手ではないかもしれないけれど、作り事でない本当の心の声が聞こえる気がする。 そして何より、彼らの詩作の現場をつづった、編者による後編「詩の力 場の力」「文庫版あとがき」が胸を打つ。言葉の持つ力、物語の持つ力をまざまざと見せつけられる。 少年法の厳罰化を訴える人に、ぜひこの本を読んでほしい。彼らのプログラムの成果を知ってほしい。 「人は変われる」この言葉が信じられる本です。

    6
    投稿日: 2013.03.28
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    真面目すぎていいことを書きすぎる子どもに対して「無理するなよ」って気を配る先生が印象的。自分の表現を受け入れられるってすごくうれしいこと。

    4
    投稿日: 2012.10.25
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    こないだぶんぶん文庫で単行本を借りて、帰りの地下鉄でちょっと読み、そのあと本屋に寄ったら文庫があったので、在庫のあった『ハリール・ジブラーンの詩』とあわせて買う。 ハリール・ジブラーンの詩に神谷美恵子が解説をつけて編んだように、この詩集は、奈良の少年刑務所で服役する受刑者たちが社会性涵養プログラムのなかで書いた詩に、寮美千子が解説をつけて編んだもの。 読んでいて、この表紙の青い色のせいもあるのか、『ぼくは12歳』を思い出した。 ひとり ただくずされるのを まつだけ 岡真史の書いたその一節がこころにうかんだ。 表題作 空が青いから白をえらんだのです のタイトルは「くも」。この詩を書いたAくんのおかあさんは「つらいことがあったら、空を見て。そこにわたしがいるから」と最期に言って亡くなったのだという。 ▼ふだんは語る機会のないことや、めったに見せない心のうちを言葉にし、文字として綴り、それを声に出して、みんなの前で朗読する。…そして、仲間が朗読する詩を聞くとき、受講生たちは、みな耳を澄まし、心を澄ます。ふだんのおしゃべりとは違う次元の心持ちで、その詩に相対するのだ。…その「詩の言葉」が、人と人を深い次元で結び、互いに響きあい、影響しあう。(p.177) 詩の力とともに、互いに聞きあい、語りあう場の力の大きさがあったことを、編者の寮美千子が書いている。「自分で書いた詩を自分で朗読し、仲間から拍手をもらい、感想を聞いて、受けとめてもらえた実感を持つこと。」そこから自分を大切にする意識がそだっていく。このプログラムの教室が「お互いを尊重しあう学びの場である」ことを毎回確認しあう。 ・相手が発言しているときは、きちんと聞く ・意見を求められたらできるだけ答える。答えられないときは「わかりません」という ・みんなのための時間なので、一人で長く話さない これは「教育で守ること」として刑務所の教官が作成し、毎回声に出して読むのだという。 刑務所内の教育の場で大切にされていることは、「日の丸」「君が代」を強制しようとすることに躍起となっている"教育の場"と、ずいぶん違うものだと思う。 「自分の心に気づくこと、吐きだすこと。それは凝り固まっていた心を解放する第一歩にもなるのだ」(p.191)と寮はいう。先生が心も身体をもこわばらせる場になってしまっている学校で、子どもは自分の心に気づき、それを解放して表すことができるだろうかと思う。 受刑者たちが「一度も耕されたことのない荒地だった」というならば、いま東京都がギリギリと縛りあげ、大阪府がそれに追随しようとしている"教育の場"は、よくほぐされ温かかった土が、耕作を放棄され、荒れていく環境のように思える。 ▼すぐそばにいる友の心の声に、耳を澄ます時間を持つ。語りあう時間を持つ。それができたら、子どもたちの世界は、どんなに豊かなものになるだろう。(p.178) すぐそばにいる同僚の声に耳を澄ますこともなく、対話は拒まれる。そんな職場はどんなにかきつい。そんなことになった職場や教育の場の実例が目に見えるだけに、この奈良少年刑務所で心をつくし時間をかけて開かれている場がありがたいものに思える。ほんとうは、あたりまえにあってほしい場だと強く思う。 (2/13了)

    4
    投稿日: 2012.02.16
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    涙を流しながら読んだ詩集。 心ににぐさぐさと言葉が刺さってきた。 まっすぐな詩だなと感じながら読み終えた。 じっくりまた読み返したい。

    0
    投稿日: 2011.12.08
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    このレビューはネタバレを含みます。

    前半分は、少年の詩 後半は、「社会性涵養プログラム」をやってる作者の手記 口にだせないほんとの言葉が詰まってる 胸に迫ってくる 大人でも子供でも 心の自由を取り戻したくて、しんどい思いをしている人はたくさんいると思う 感情を伝える言葉を知らなかったり ありのままを受け入れてくれる場がなかったり 刑務所の高い壁は、受刑者の心を世間の誘惑から守ってるようにも見えるって、作者が書いてた 引きこもったり、何でもかんでも拒絶したり、ニートしたり路上生活して、必死で自分でそういう壁作って、自分自身を守ろうとしてる人もいるだろなーとぼんやり考えた 言葉の力を信じたい 上っ面じゃなくて、ほんとの言葉の力 そういう思いをつよくした一冊

    0
    投稿日: 2011.11.05
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    もちろん被害者のことは第一に考えられなければならないが、それでも、犯罪を生むのは社会であり、この少年たちも、被害者でもあるのだ、ということを強く感じる1冊。 少年たちの詩だけでなく、詩人でもある著者の解説が、胸をうつ。 この本はもっとたくさんの人に読まれていいと思う。 発刊の1年後には文庫化されて、反響があったはずなのに、この本を見つけるのに何軒も書店をまわった。残念なことです。 この少年たちの再犯が防げれば、世の中の犯罪はぐっと少なくなるという。わたしたちは、この少年たちを受け入れる社会がつくれるだろうか。

    5
    投稿日: 2011.09.03