
総合評価
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powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
大人のおとぎ話みたいな雰囲気 グロめの描写も多いから苦手な人は無理かも。 私は「痛妃婚姻譚」が好きだけど、どの編も合う合わないがあるかもしれない
0投稿日: 2026.02.01
powered by ブクログ個人的には「死」をテーマにした本だと思った。お気に入りなのは、人のような格好をした本の版重ねの話。設定も特殊で面白いと思ったが、中でも版重ね中の登場人物らの討論が大変面白かった。
0投稿日: 2026.01.22
powered by ブクログSF的設定は面白いと思うものがいくつかあったけどストーリーの面白さがいまいちだった。グロ描写が容赦ない。露悪的というか、グロ系ホラーってこんな感じなのかな?グロいから記憶には残る。でもなんかイヤ~な感覚のまま読み終えたって感じだった。
1投稿日: 2026.01.15
powered by ブクログすごく面白かった。短編で読みやすい。 本の背骨が最後に残る⋯⋯。 どうしよう、これを読んだ後、また本同士のバトルが見たくなる。本が焼かれていく様子を見たくなる。
0投稿日: 2026.01.11
powered by ブクログ最初から最後まで生々しいくらいグロい表現が詰め込まれた作品だと感じています。 ですが物語の世界観がすぎるくらい美しいのでスラスラ読めてしまうのが不思議でした。 こんなにもストレートで生々しい表現は初めてでしたが『こういう言い方もある』という新たな発見が多かったです。 個人的に表紙と目が合って即購入でしたが間違いありませんでしたね、一目惚れで正解でした。
0投稿日: 2026.01.06
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
痛い・怖いの繰り返しの短編集だったけれど、読むのをやめようとは思わなかった。 むしろ惹きつけられるものが多くて、私の中にも残虐な部分はあるのだろうと思ったり。 「ドッペルイェーガー」が一番好きだった。
0投稿日: 2026.01.04
powered by ブクログ物語を語る者が「本」と呼ばれる国や、人から獣に転化するコミューンなど、様々な世界を描いた短編集。 各話の世界観はそれぞれ別物ですが、いずれも根底には人間の美しさと残酷さが描かれている気がしました。 カテゴライズが難しいですが、ヒトコワモノと言えなくもないでしょうかね。 個人的には雨の話がお気に入りです。
0投稿日: 2025.12.09
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
耽美的、幻想的な短編集。あまり怖くはない。話はどれも面白い。 表題作、「痛妃婚姻譚」「『金魚姫の物語』」「本は背骨が最初に形成る」がとくによかった。どの話も女性キャラクターが魅力的。 「本の背骨」二篇 物語を読むことの快楽についての話。騙りであろうと本当の話になりうるディストピアが舞台。内容の誤り=「誤植」をめぐる命がけの「版重ね」は法廷での弁論バトルのようであり、ポストトゥルースな現実の戯画のようでもある。十の語る(誤った)物語の方が本当の物語より魅力的に思えるのが可笑しい。 「痛妃婚姻譚」 表現をソフトにすればメルヘンになりそうな切ない恋の物語。本書でもっとも感銘を受けた。一体となった苦痛と美。痛みを他人に負わせても美しく偽装すれば誤魔化せると考える人間のエゴイズムの醜悪さ。最後の夜、愛しい男をかつての名で呼び、死の舞踏を踊るヒロインに打たれる。 「『金魚姫の物語』」 世間が何と言おうと物語に意味を与えるのは主体。復讐のために写真を撮らせる(あとで後悔するが)ヒロインとは正反対だけど、読んでいてヘンリー・ジェイムズ『鳩の翼』のミリー・シールを思い出した。病身であろうと、好きな男と会うときは女王のように装って病いを気取らせない女。愛した男には美しい姿だけを記憶していてほしかったから。
0投稿日: 2025.11.29
powered by ブクログどれも酷な終わり方だったけど、個人的には「痛妃婚姻譚」が1番ズンときた… 来世こそは二人でどうか幸せになってくれと思わずには居られない…
0投稿日: 2025.11.05
powered by ブクログ不気味さより、美しさが勝る装画 タイトルも色味も好き 7つの嘘の形、虚構や隠蔽 或いは恐怖と儚さの短編集 どの物語も表題作になり得る程 完成度が高い!! 特に『痛妃婚姻譚』は読んだ後余韻が凄まじく すぐに次の物語に進めなかった 表題作の『本の背骨が最後に残る』 7つの物語の始まりと最後を締める物語 この国では「本」とは物語を語る「人」そのもの タイトルが本の名前となる その人の着飾る物、化粧等を装丁と呼ぶ 一般的な「本」は「肺を持たぬ本」と呼ばれる 稀に誤植が見つかる その場合は本同士が向かい合い 物語の正しさを論じ合う それを「版重ね」という それを裁く者を「校正使」という 負けた方は焼かれ、最後に残るのは 「本」の背骨である 「本」とは命と人生そのもの、 焼かれるそのときまで美しい 故に人は憧れる「本」になりたいと 「版重ね」に魅入られていく・・・ やはり表題作というだけあってインパクト抜群 おぞましいが、物語に引き込まれる 独特の余白や頁数の位置 装丁や内容も含め、 あたかも。この本自体が読める芸術品のよう
27投稿日: 2025.10.27
powered by ブクログ短編集。 全体的に痛め。 ・本の背骨が最後に残る ・死して屍知る者なし ・ドッペルイェーガー ・痛妃婚姻譚 ・デウス・エクス・セラピー ・本の背骨が最初に形成る
0投稿日: 2025.10.18
powered by ブクログめっちゃ好き。残酷で救いがなのに、隙のない美しい文体に否応無しに惹き込まれます。斜線堂先生、生まれてきて、文を書いてくださってありがとうございます。
1投稿日: 2025.10.03
powered by ブクログ刺さる話よりあまり刺さらなかった話の方が個人的に多かったです。 表タイトルと表紙デザインはすごく好み。
0投稿日: 2025.09.28
powered by ブクログ斜線堂さんの本は毎回冒頭の一文から惹き込まれます。創造力と文章力にただただ圧倒されて、読了後は呆然となりました。 幻想的かつ耽美な7つの短編が収録されています。グロテスクで痛い描写多めですが、文章が美しくて、最後まで夢中で読んでしまいました。
14投稿日: 2025.09.22
powered by ブクログ"本を焼く者は、やがて人も焼くようになる"という言葉は学生の頃知って非常に印象に残っている。この表題作も、もしかしたらその言葉から生まれたのではないかなと思えた。 どの作品も残酷で、救いがないようにも思えるが、魅力的。
2投稿日: 2025.09.13
powered by ブクログ長らく気になっていたもの。タイトルの意味はどういう事かと思ってたら、本当に人間が本になる世界観だった。大人のための少し残酷な童話といった様相。
1投稿日: 2025.08.16
powered by ブクログとても独特な世界観の短編集で引き込まれた。ホラーものや切ない恋愛話もあり、刺激的。「本」の話している姿が鮮明に想像できる表現。
0投稿日: 2025.08.09
powered by ブクログタイトルと表紙に一目惚れして購入した記憶。人魚姫や白雪姫などお伽噺の新解釈を交え、あの作品のパロディに始まり、細部に至るまで耽美的かつ幻想的な短編の数々。
0投稿日: 2025.06.14
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
異形短編集に収められている短編6編と書き下ろし1編からなる、計7編の短編集。 どの短編も一種の美しさがある、残酷なお伽話だ。 「死して屍知る者無し」と「痛妃婚姻譚」が特に好きだった。 「死して屍知る者無し」は結末が一段と残酷ですさまじい。 斜線堂さんが好きな映画のひとつにヨルゴス・ランティモスの『ロブスター』をあげていたが、その影響を感じる。 本の背骨が最後に残る /死して屍知る者無し /ドッペルイェーガー /痛妃婚姻譚 /『金魚姫の物語』/デウス・エクス・セラピー /本は背骨が最初に形成る
0投稿日: 2025.05.29
powered by ブクログ美しいという表現が1番合う気がします。 とにかくきれいな世界観。 そして独特でグロくて幻想的で残酷。 特に好きだったもの2つを紹介します⬇️ ⚪︎本の背骨が最後に残る 「本を焼くのが最上の娯楽であるように、人を焼くことも至上の愉悦であった。」 最初から引き込まれていきました。 いや、「その本は盲目だった」って何!?って最初に思いましたよ…。発想が天才すぎるー…。 版重ねの愉悦を人々が知ってしまうってなんか恐ろしいけど、その国では「普通」であって、みんなが楽しんでいるのかぁ…と思うと余計恐ろしいです…。 十のキャラがめっちゃ好きでした。 「本は背骨が最後に形成る」も面白かったです。 ⚪︎痛姫婚姻譚 うわーー。好きですね。。。。 石榴と孔雀が尊い((((言い方 石榴めっちゃかっこいい……泣 読んでください(え
17投稿日: 2025.05.26
powered by ブクログすごく惹き込まれる。初めて読むジャンルだなと思った。途中で読むのが恐ろしくなってやめちゃったけど1番最初の話の印象が強すぎる。
1投稿日: 2025.05.11
powered by ブクログ強烈な世界観に否応なしに引きずりこまれてしまうので、どんな辛い話でも最後まで読まされてしまう。読み終わってメンタルへとへとになるのに、やめられない。 これって自分の中にある悪趣味な好奇心がそうさせるのだろうか。 各話ヘビー級のパンチ力で一気に読むことが出来ず、休み休み読んでようやく読了。 このキツさ、ブラッドハーレーの馬車を読んだ時の感じと似てる‥(うわぁって思うのに病みつきになる的な感じ) 一番絶望的になったのは、死して屍知るものなしかな‥話が終わった直後、暗黒が見えた気がした‥
1投稿日: 2025.05.05
powered by ブクログ初めから終わりまで斜線堂有紀が詰まってた。幻想文学なのかな……? 生きた本しかいない国で本が正しい本を争う表題作と「本は背骨が最初に形成る」はクるものがある。お気に入りは、痛みを引き受ける姫と舞踏会のお話「痛妃婚姻譚」。
0投稿日: 2025.04.29
powered by ブクログ表紙が綺麗で手に取りました ただ内容が思っていた以上にグロくて、怯えながら最後まで読みました でも、物語の構成が素敵でこういう世界観を生み出せる作者さんの想像力には痺れました 短編集となってるので、気になった方はぜひ読んで見てください もしかしたら、斜線堂有紀さんの世界観にハマるかも
1投稿日: 2025.04.26
powered by ブクログサディスティックでグロテスクでファンタジー⟡.·*. 私はこれを怪奇幻想耽美嗜虐小説と名付けます はじめましての斜線堂有紀さん(わたしと同じ名前!)は7編の短編集。 一番好きだったのは 『痛妃婚姻譚』 麻酔の技術がない世界で、手術を受ける者の痛みを肩代わりする【痛妃】。患者と痛妃は互いに首に着けた「蜘蛛の糸」と呼ばれる器具で痛みを分け合う。 病院の裏に建つ「城」で毎夜 行われる舞踏会。 耐えられない程の痛みを受けながら 優雅に舞う痛妃たち。その日の舞踏会の主役となった痛妃に贈られるのは紅い椿。百日通して紅椿を手にした痛妃は城から出る権利を得られる。 輝くほどの美しさと、痛みを感じさせない優雅な佇まいで九十九日に渡って赤椿を手に入れた石榴。石榴に【百夜通し】を達成させる為に彼女を飾り立てる絢爛師の孔雀。 石榴の百本目の赤椿がかかった舞踏会の夜。嫉妬に狂った痛妃が 石榴に仕掛けた罠とは…。 痛妃たちのドロドロでグログロのバトルかと思ったらさぁ! 痛妃と絢爛師の許されない悲恋の物語ってさぁ!!! 好きっ 「私と踊れ、孔雀」「私が全てに耐える為に。この身の地獄を夢とする為に」 石榴 かっこよーーー好きーー♡ 他の章のあらすじをお知りになりたい方はぜひ yukimisakeさんのレビューへレッツゴーなのです´▽`)ノ 『本の背骨が最後に残る』の十 『金魚姫の物語』の憂 そして『痛妃婚姻譚』の石榴 この三人の女性は 痛みが強ければ強いほど、死が近づけば近づく程に内面からの美しさが増す感じです。 『死して屍知る者無し』はタイトル秀逸。 死の恐怖から逃れたいという集団心理?の怖さかな〜と思った。死という概念を無くして 人は転生してまた生きると信じている。しかし、あぁぁ、なんという恐ろしい終わり方。光から闇に落とされる。 「人間が転化しないなら、この果てない闇の先にはなにがあるのだろう」 『デウス・エクス・セラピー』 ユキの好きな精神病棟系。読み始めは映画の『シャッターアイランド』的な展開だと思ってた!本当に狂っているのは誰か?みたいな。 え?へ?まさかそんな話だとは…。『死して屍』とは対照的な物語だと感じた作品。闇から救う男。でもその先にあるのは光ではなく。そりゃ嗜虐嗜好のある人にいたぶられながら死ぬのは嫌だが。 『ドッペルイェーガー』 人に言えない秘密を持った人が、社会に溶け込んで生きていくのは大変だ。それが他人から見れば「異常者」と呼ばれる類のものなら尚更でしょう。嗜虐嗜好の持ち主の桂樹はある方法で 誰にも迷惑をかけずに自分の欲を満たしていたが…。 これが一番痛い話だったなぁ。 痛い痛いとは聞いておりましたが、読んでいる間中 何度「痛たたたたー!」と叫びそうになったことか。いんや、そんな可愛い叫び声じゃ足りないな(なにが)。『ドッペルイェーガー』のケイジュは 「い、いだい。ひ・・・・・嫌だ嫌だやめてやめて!助けて、助けてーっ!やだーっ!あああああああああ!!!」って絶叫してたもんな、、、。 痛た疲れました。いや、痛たお腹いっぱいでした(どういう状態) ご馳走様でした。
41投稿日: 2025.04.12
powered by ブクログ痛くてグロくて美麗な幻想奇譚。 七篇。 なんだか平山夢明さんっぽいなとも思った。 違いは、平山夢明さんは醜くコミカルなのに対し、斜線堂有紀さんは美しく悲劇的。 どちらも残酷。 好みだろうね。 とても上手いし読ませるし着想も凄いなとは思うんだが。 なんかねー。 重心が設定寄りなんだよね。 狂気の重心が。 設定一本勝負って気がした。 設定の狂気より人間の狂気のほうが好き。 ただの好みだけどね。 表紙は好き。
33投稿日: 2025.04.04
powered by ブクログ☆4よりの3かな 若きビブリオマニア斜線堂有紀さん ビブリオマニアとは? 強迫神性障害の一種で、社会生活もしくは当人の健康に悪影響を及ぼすほどの書籍収集 らしいです…初めて知った。 人間の持つ残酷さを妖艶な文章で描いていてグロく 淫靡で倒錯的。 「痛妃婚姻譚」がよかった〜♪ この装丁は目を引きますね〜美しい(〃ω〃)
42投稿日: 2025.03.18
powered by ブクログ表紙の雰囲気からファンタジー系かと思いましたが、随分印象が異なりますね。 スプラッター系? ゴシックホラー? 気持ち悪さが何かに似ている。。。 これは「アメリカン・ホラー・ストーリー」の雰囲気に似ているんじゃないか?! 小説にはスプラッター系の要素も含まれているんですよね。 このジャンルは映画でも苦手なんですよねぇ。 小説でもやっぱりダメでした。 暴力って無条件に恐怖を掻き立てるじゃないですか? そして無条件に「Yes」といわせますよね。 この無条件っていうのが、性格的に合わなくてね。 よくXで表紙を見かけたので読んでみましたが、私には合わなかったです・・・。 しかし、読み終わって2日経ってますが、未だに表紙を見ると気持ち悪くなるので、インパクトのあるストーリーである事は間違いないです。 (文章であの気持ち悪さを表現しているのは、かなりの文章力だと思う)
33投稿日: 2025.03.09
powered by ブクログ題名からして怪しげ。 そして、どの読者さんの意見にもあるように独特な世界感とグロさ。確かにその通りですね。今まで、こういうタイプは読んだことないのて、私自身、なかなか理解するのに2度読まないと飲み込めないかも。かなり際どく難しい。 人を何かに例えて表現。そして、死も別な意味に置き換えている。 この本は好みが分かれるかも。 私はタイプじゃなかった。
9投稿日: 2025.03.01
powered by ブクログ独特な世界観で語られる不気味で痛くてグロテスクで、美しい物語を集めた短編集。 残酷な描写が多くて読みながら痛みを想像すると本当に怖いのに何故かもっと読みたくなる、退廃的な美しさがある。 表題作の『本の背骨が最後に残る』は、人間を本として扱う国の話。本は一人につき一つの物語を持っていて、同じ物語でも内容に齟齬があれば間違った本は焚書、すなわち焼かれて骨だけになってしまう。そんな国で一人で十の物語を持つ異形の本が焚書をかけた闘い『版重ね』に挑む。 本とされる人が焼かれていく描写が痛くて恐ろしいのに十の妖艶さや先の読めない版重ねでの言葉の応酬が面白くてずっと読んでいたくなった。 『痛妃婚姻譚』も切なくて好き。
1投稿日: 2025.02.09
powered by ブクログ読書備忘録892号。 ★★★★★。 ユキさまが仰っているように、異世界奇譚という表現がぴったりです。またの名をダークファンタジー。 光文社発行のシリーズ「異形コレクション」に収録されている6編と書下ろしの1編を加えた7編で構成されています。 書下ろしの1編は、表題作「本の背骨が最後に残る」の前日譚という位置づけです。 どの作品も我々の住む世界とは明らかに異なる異世界を舞台にしており、その設定から楽しめる。 そしてストーリーは短編ながらしっかりと結末されており十分な満足感が得られる! こんな良書が品川図書館では、11ある図書館のどこかの棚には置かれているのでチャリでちょいちょいと行けば予約なしで借りれる。ホントに読書好きには良い環境だ・・・。 作品ごとに世界観とストーリーをネタバレ弱めで備忘記録します。 (詳しくは完璧な長文レビューをアップ下さっているyukimisakeさんの本棚へ急げ!) 【本の背骨が最後に残る】 どこかの小国。 この小国では紙の本は存在せず、人間がストーリーを記憶することで本の役割を担っている。 1人1作の本という原則。 すなわち全集的な本は許されておらず禁忌。 ただ、出版権とかがある訳ではないと思うので、同じ作品が複数(複数の人間)存在する。 そして、人によって記憶されているストーリーに違いが出ることがある。 これを誤植と呼び、それを修正するのが「版重ね」というイベント。 どちらが正しいか弁論し合い、負けた方の本は焼かれる。すなわちヒトが焼かれるイベント。 この小国の民はこのイベントを娯楽として捉え楽しみにしている・・・。 そして、本として生きるのは概して女性。 女性が焼かれていくというグロい物語でもある。 主人公は、1作というルールを破り、10の物語を持つ十。罰として両目を焼かれている。 そして彼女が記憶している作品「白往き姫」の版重ねが行われることとなった。 相手は「白往き姫」の真のストーリーに絶対の自信を持っている。 炎に炙られながら戦う彼女らは美しさが際立つ。 焼かれる白い肌、煮え立つ赤い血・・・。 そして自分が正しいことを弁ずる!詭弁をもって! 【死して屍知るものなし】 命に限りが無い?という世界。 命はヒトとして生を受ける。そしてヒトとして死する時、動物として生まれ変わる。これを転化と呼ぶ。 そして、繰り返し動物に転化していく。 12歳の少女くいな。いずれ転化する時は兎になりたい。 可愛いから。 この世界は師によって統べられており、ヒトとして生きている時から転化後の動物を決めておくことが重要みたい。 おじいちゃんみたいに、くちゃくちゃ涎を垂れ流しながら残飯を食べるだけの山羊にはなりたくない。 くいなの友達のミカギ。転化後はヒトの役にたちたいから驢馬になりたいという。 そしてミカギは事故にあって死んでしまう。そして・・・。こわっ! 【ドッペルイェーガー】 これは現実世界の延長? エレンが主人公ではございません。 どこかの屋敷。ケイジュとかいう主人公は狩人に追われている。 そして、狩人に痛めつけられている。 シーンは変わり、早乙女理々沙という少女がピアノのレッスンを受けている。 先生は慶樹という名前。婚約者の光葉。 ライカス。う〜ん。 ドッペルゲンガーにかけているんでしょうね。 一番響かなかった作品。 【痛妃婚姻譚】 どこかの異世界。 痛妃という概念。 他人の痛みを「蜘蛛の糸」というデバイスを通じて引き受ける美しき女性。 もとは医療・疾病における痛みを他人に逃がす技術。 痛妃の条件はまず美しい女性であること。痛妃として召集される。所謂赤紙的なものが届く。 選ばれた彼女らは、想像を絶する痛みを抱えながら舞踏会で踊ることを強いられている。 そして、一切痛みを感じさせず美しく踊った痛妃が勝つ。 百夜を通じて連続勝利することを「百夜通し」と言い、痛妃の任を解かれ自由になる。 飛び抜けて美しい痛妃の石榴。 連勝記録を伸ばして百夜通しまであと一晩。 石榴を美しく着飾る為に存在する絢爛師の孔雀。 石榴を敵視する通妃の玉髄。 目が潤むくらいの悲しい恋愛ストーリーでした。 【金魚姫の物語】 これも現実世界の延長みたいですが、ある時から変な現象が起きる。 雨が降る。狙われたその人のところにだけ。 服を着ようが、防備しようが雨は皮膚に直接あたる。 そして、人間の皮膚は長時間水に晒されることに耐えられない。 最終的に死ぬ。 主人公の美しい少女遥原憂(うい)。 彼女を降雨現象が襲った。 同級生のカメラ小僧、雨宮准。憂に恋する男子。憂の写真が撮りたくてシャアない。 雨に襲われた憂はずっと断ってきたカメラ撮影を許すことに。 美しい写真と破滅へのカウントダウン。 純愛ストーリー。 【デウス・エクス・セラピー】 現実世界。時は1893年9月16日。 フリーデ・カナシュは父親から性的暴行を受け、そこから抜け出すために暴れて精神病院へ。 精神病院に入った上で、先生に「実は私はこれこれで正常なんです!」と言えば済むと思っていた。 しかし、そんな目論見は上手く行かず、あれよあれよという間に、離島でヴァケーションと呼ばれる精神安置治療を受けることに。 そこに現れた、未来予知ができるロス・グッドウィン医師。 彼はフリーデに、ヴァケーションを受けたらダメだという。殺されると。 果たして彼は何者で、言っていることは真実なのか! なるほど、このストーリーは凝ってますね! 【本は背骨が最初に形成る】 表題作の前日譚。 本屋の棚で生活する十。10の物語を記憶した十は罰として目を焼かれて盲目となった。 目を焼かれたことによる感染症で高熱を出して伏せる。 そんな状態の十に更なる懲罰的に、版重ねの連絡が届く。 作品は姫人魚。人魚姫? 戦いは始まる。 十の驚くべき物語解釈が相手を圧倒する! このバトルがこの作品の肝ですね! ただちょっと心配なのは本屋の娘、綴ちゃん。 良いのか?その選択で!人生の選択はめっちゃ重要やぞ! まあ、記憶する作品は、唯一無二かも知れないから版重ねは無いかもね・・・。 楽しめました! ゆきサマ、めっちゃ読みたくなるレビューをありがとう!
45投稿日: 2025.02.07
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
再読。どのお話も綺麗な世界なのに苦しいお話でした。全体を通して、作者の世界観が独特で美しく読んでいて楽しかったですが寒気もしました。初めて読んだ時は痛妃婚姻譚が一番印象に残りましたが、今回は死して屍知るものなしが記憶に強く残りました。
0投稿日: 2025.02.03
powered by ブクログ物凄く好みの本に出会いました。 文体だけでなく、フォントや余白の使い方も素敵で表紙のデザインも美しい。 ただ、本当にグロい!!!! どんなミステリーのどんな殺人事件の描写よりも、まぁグロい。何度も本を伏せてしまうような内容で、読むのを諦めようかとも思いましたが、どうしてもこの美しい本を読みたくて何とか読了しました。 7話の短編が載っていますが、私のお気に入りは1話目と7話目の十(とお)と呼ばれる本の物語。版重ねと呼ばれる、どちらの身に宿した物語が正しいのかを決める闘いを繰り返す「本」達のお話は、狂気が我が物顔で跋扈するダークファンタジーで、大変好みでした。 読んでいる最中はもう少しグロくなければいいのに、と思いましたが、読み終えた今はあのグロさこそ、この本をこの本たらしめているのだと思います。 どれも甘やかで、凶暴で、耽美で、残酷な、本当に素敵なお話達でした。
1投稿日: 2025.01.22
powered by ブクログゾクゾクしながら一気読み。グロは苦手なので疲れてしまった…この感覚、昔乙一さんの短編集を読んだ時を思い出す。救いのなさとか… 2話収録されてる『本』の話がとても良かった。これだけで一冊欲しいくらい。
0投稿日: 2025.01.14
powered by ブクログ年末に、休みだー!本めっちゃ読めるぞー!予約待ちの本もちょうど来たぞー!と思い、大量に借りたのに… 風邪の再発も手伝って一冊も読めていない… 気付くと返却日まで1週間切っておる! まあそんなわけで、後ろに予約待ちの方がいる本作だけは読まねばという事で無事に読了。 周りの皆さんが絶賛していた本作、確かにこれは凄い!『恋に至る病』と同じ作家さんなんですか、これ?! 前から装丁のイラストが素敵で気になっていたんですが、負けず劣らず世界観が凄い。幻想綺譚と言って良いのか、普通にお手洗いとか行って思い付いたとかだったらどうしよう。 語彙力が無さすぎて説明できませんので、その辺は他の方のレビューを参考にして頂くとして、いつもの如く短編ごとに感想を。 【本の背骨が最後に残る】 人間が本になる国。紙の本は存在せず、本になった人たちに読み聞かせをして貰う世界。 この国の本には、ごく稀に『誤植』が見つかることがあり、本の語る物語に食い違いが発生することがある。 そんな時に催されるのが『版重ね』。 食い違った物語を宿す二冊の本が、どちらの物語が正しいかを論じ合う。正しいと認められた側が正史であり、間違いとされた側は誤植持ち。 負けた方は…業火で焚書!! この国にやって来た旅人が出会った本、十。目は焼き潰されており盲目なのですが、十vs赤毛の本の版重ねバトルが熱い…!怖い! 人間が本になる事によって、弁が立つ方が勝利してしまう凄い設定! ちなみにこの国に来るために旅人は多くのものを失い元には戻れなくなったそうなのですが、もっとこの国の詳細も知りたくなりました。どんな恐ろしい国なんだ! 初っ端から脳内を鷲掴みされます。 【死して屍知るものなし】 師の指導の元で人々は平和に暮らしていました。このコミュニティでは死の概念はありません。やがては皆、好きな動物に転化してまたコミュニティの一員として仲良く暮らして行くのです。 私は何になろうかな。猫になって一日中ゴロゴロするか鳥になって空を楽しむか…こりゃ死なんか怖くないわい! 本当に…? 12歳の少女は兎になる事に決めました。ケージの中でふわふわと生きていけるんだ、結婚したい彼と番になっていつまでも暮らしたいな。 果たしてその夢は叶うのか。 この話ゾッとしました。そんなまさか… 凄い急転直下。 【ドッペルイェーガー】 進撃の巨人のエレンが分裂する話ではありません。(真っ先に思い浮かんだ) 謎の館に監禁されているケイジュは、度々狩人に追われ虐待を受けています。逃げろ!隠れろ!なぜ追われるんだ! 恐怖と痛みと恐怖と痛み… やっぱり人間が1番怖いと震え上がるのですが、最後が凄い。なるほど、そうなるよね、と読み終えた後は妙に納得。 人間対お化けはどっちが怖いのか問題は暫く解決しなさそう。(結局物理法則が効かない相手も怖い) 【痛妃婚姻譚】 美しい世界観なのですが、裏側は悲しくてまたもや痛い物語。 想像を絶する痛みを抱えながら絢爛に着飾り舞踏会でダンスを踊る痛妃。そして彼女を誰よりも美しく着飾る為に常に側にいる絢爛師。 全ては自由になる為。 あまりにも美しく悲しい物語。 このお話を読んだ後、少しの間次に行けず浸ってしまいました。 なんでこんな事に…涙 2番目に好きな短編でした。 【金魚姫の物語】 自身の周りにだけずっと雨が降り続けてしまう奇病。 皮膚がどんどん溶けて行き最終的には死に至る病。 1人の美しい少女がこの奇病に襲われる。 彼女の写真を以前から撮りたかった青年は、写真の展示会に今の彼女の姿を使う事に決める。 対岸の火事を興味本位で見ている人間の醜さが表現されていますが、青年の決断に救われました。 最後はまた読者に委ねられた感じになりましたが、やっぱり悲しい結末にしか思えない…。 青年の写真が少しでも彼女の心を癒してくれた筈だと信じるばかりです。 【デウス•エクス•セラピー】 1番好きだった作品がこちら。 クズすぎる父親のせいで躁病とされて精神病院に放り込まれたフリーデ。 自分は少しもおかしくないのに、誰も話を聞いてくれず、治療という名の拷問を受け続ける毎日。 そんなある日、同じくまともだと主張する仲良くなった女性がヴァケーションという名の真の治療に向かうと言う。これで自由になれる、この治療を施すドクターは信頼できる、と…。 彼女が消息を経って暫く後、次のヴァケーションにフリーデは選ばれ向かう事に。 ところが、治療に向かう船で未来が見えるという青年に出会い、治療を受けては駄目だと止められる。 昔の精神病院はかなり酷かったみたいですね。特に貴族が表に出せない問題児の子供を放り込んでしまう事も多かったようで… これは、途中まではよくある精神治療の闇を描いたホラーかと思い、それはそれで好きな題材なので(なんか誤解されそうだな…)面白く読んでいたのですが… 来たー!一本背負い!なんと、そういう話だったのか! これも長編で読んでみたかったですが、この短さならではのスピード感が良いのかも。 【本は背筋が最初に形成る】 十の過去のお話。また胸熱の『版重ね』が見られるとは! 十に心酔している少女の視点でお話が進んで行きます。 1話目でも思ったのですが、『版重ね』でテーマとなる作品の斜線堂さんが新たに創造した解釈が凄い! 誰でも知っている馴染み深い作品ばかりなので余計にそう思うのかもしれませんが、本当はこういう物語なのかと勘違いする位の説得力。 この1話目と最終話だけネトフリなんかで実写化してくれないかなあ。『版重ね』を視覚的にも観てみたい。 少々、いや大分残酷ですが。 本作はどれも外れがなく、残酷だけれど美しい物語でした。 唯一無二の世界観をお探しの方で、多少の残酷描写も美味しくいただけるよ、という方には是非とも読んで頂きたいです。 年末にお借りして読まずに終わった漬物石のような本達を明日に返却しに行くのですが(よりによってぶっとい本が多い)、今度は予約待ちがかなりいる人気本の予約割り当てラッシュが来ております。 嬉しい悲鳴をあげております! こんなにかぶらなくても良いのに…(本音)
48投稿日: 2025.01.10
powered by ブクログ読了。 鬼才とはこういう著者の事を言うのではないか。表紙の題名と、帯に記載のあった暴力的な想像力という謳い文句に惹かれて購入。なるほど、描写がグロテスクというよりは物語に不幸せが詰まっている。なのに、読み進めずにはいられない。中世には、ヒ素で染めた目が醒めるように美しい深緑のドレスが出回っていた。染料の毒が体を侵すと分かった後でもエメラルドのような高貴な色を纏うため、命を天秤にかける乙女が後を断たなかったとか。この本の魔力たるや、まるでその死のドレスのようだ。
1投稿日: 2024.12.30
powered by ブクログ一体何を食べたらこんな物語を生み出すことができるんですか????? 表題作でまず鷲掴みにされ、この設定だけで長編1冊書けるであろうものを…短編集として何の惜しげもなく繰り出される激烈な異世界に、焼き尽くされたような読後感です。 『デウス・エクス・セラピー』は映画シャッターアイランドをちょっと思い出したな。あとは『ドッペル・イェーガー』が印象に残っています。二重三重の深層が描かれていて、なんともいえない後味。 全編”これは一体何だったんだ…”という、イヤミスともホラーとも言えるような、不完全な結末を迎えつつも、この本の表紙と裏表紙が「十の物語」で綴じられていることで完成してしまう…成ってしまってる…と頭を抱えました。はーーー2024年最後にとんでもない作品に出会ってしまった。
25投稿日: 2024.12.28
powered by ブクログ独特、別の世界に引き込まれる感覚で読みました。 イメージで語るのであれば、ホラー、残酷、といった言葉だけでは説明が足らず、そこに美しさが加わるような印象。 気づいたらページを捲る手が止まらずに読み終えました。
2投稿日: 2024.11.26
powered by ブクログ怖いもの見たさ、という言葉があるが、人は根源的に怖いものに惹かれてしまうに違いない。そして悍ましさと美しさとは紙一重。人の持つ醜悪さを美しい物語に閉じ込めてしまった作家の想像力と筆致にただただ圧倒された。怖い。けれどまた読みたい。
1投稿日: 2024.11.17
powered by ブクログ2024.11.10 読了 斜線堂有紀さん独特の耽美で悍ましい世界観 どうしてこんな残酷な世界を造り出せるんだろう その世界で生きていればきっと人間はそういう(醜悪な)思考に陥るだろうと思える生々しさもあって読んでいてゾッとする 短編ですぐ読めるけど精神的な疲労感ハンパない
1投稿日: 2024.11.11
powered by ブクログ短編で読みやすいんどけど最初と最後の話が繋がって?いてじっくり読んでしまった。 ファンタジーでホラー的な感じです。コワって感じで凄く怖い訳ではないのでホラーやファンタジーが苦手な人でも面白く?読めます。
0投稿日: 2024.11.10
powered by ブクログ大好きです 痛いのに美しいお話が詰め込まれた本 どの話もどうしようもなく惹き込まれた。四の五の言わずに一度読んでみて欲しい。
0投稿日: 2024.11.09
powered by ブクログ想像していた以上にどのお話もグロテスクで、残酷で、痛くて、救いがない、、けれどどこまでも美しくて抗えない魅力に読む手が止まらなかった。 生きた人間が口伝で物語を語り継ぐ「本」と呼ばれる存在がある国、手術を受ける患者の痛みを代わりに引き受ける「痛妃」という存在がある世界、突如1人の人間の上にその人間が水死体となるまで雨が降り続ける現象が起こる世界など、どうしてこんな設定を思いつくんだろうと思うような物語ばかりでした。特に「痛妃婚姻譚」が切なくて、でも美しいラストで好きでした。
4投稿日: 2024.11.03
powered by ブクログ本屋さんで、表紙買いした本。 読み終えて、とても、センスのある作家さんだと思いました。装丁の効果もあるでしょうが、作品全体に華があります。怖い話のはずだけど、イメージされるのは暗い色ではなく、何故か明度の高い色。 書いてあることは、相当酷いんですけどね。 拷問に次ぐ拷問ですよ。とにかく誰もがとんでもなく痛い目、物理的に怖い目に遭っている。でも、読んでいる私は、痛いとも怖いとも思わない。 思うに、この人の文章には、匂いや温度、湿度がないんですね。この喩えで伝わるか分からないけど、体温のない文章を書く人だと思います。 だから、怖くない。テレビで殺人シーンを見ても怖くないのと似てるかな。舞台の作り物感、ドラマのセット、華やかな造花。 明治、大正期のいわゆる「文豪」たちの何気ない文章が、何を書いてもそこはかとなく暗く湿気ているのとは逆だなと思いました。作家の生きた時代の空気でしょうか。 恋愛の汚い所もうまいことオブラートに包んでキラキラに見せてくれる少女漫画みたいな、ライトなホラーでした。ある意味、安心して読める…ともいえる。 短編集ですが、痛妃婚姻譚が好きです。 「世にも美しい」が二文続けて出てきた時は、校正、仕事しろ!って思いましたけど。
0投稿日: 2024.09.14
powered by ブクログ残虐な描写だけど嫌悪感を感じない。そしてグロいとも思わず読める自分に残虐さがあるのかと疑いたくなる。それとも、傷つけられている人が弱さをみせていないからなのか。 読んだあとにあいみょんの歌を聴いてこの本はあいみょんの歌声が合っていると思った。
1投稿日: 2024.09.13
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
退廃、耽美、幻想、妄想、デカダンス、サディズム…よーこんな設定を考えるわっていう短編7編。 この手の話が徹底的に苦手な俺ですら、引き込まれて読んでしまうのだから、自傷系ゴスロリとか、眼帯包帯系コスとか、そういうの好きなら是非読んでみて欲しい。 読了後、あっさりさっぱりした早朝の山の空気が吸いたくなったりした←これも誉め言葉
1投稿日: 2024.09.05
powered by ブクログ斜線堂さん初読み♪ なんだか装丁が、皆川さんの「開かせていただき光栄です」みたいで素敵\♡︎/ もちろんイラストは同じ佳嶋さん♡ 7つの物語からなる短編集。 おぉ〜なんて独特な世界観 よくこんな物語考えつくな〜! ファンタジーなんだけど、不思議で、痛くて、残酷で、、だけど耽美。 個人的には面白かったけど、きっとはっきり好き嫌い分かれそうな感じ。 特に印象に残ったのは、 ◇『痛妃婚姻譚』 他人の痛みを肩代わりする痛妃と呼ばれる美しい女性達。 その頂点に立つ柘榴と、彼女を支え愛する孔雀。 100回頂点に立ち続けると、その役目から解放される。 自由を夢見た2人の結末は、、。 ◇『金魚姫の物語』 ただひとりをめがけて降る局地的集中豪雨に見舞われた女性の話。 「降涙」と呼ばれるその雨は、傘をさそうが、水の中にいようが、決して逃れることができない。 水で腐乱して死に至るまで降り続けるのだ。 7つどれも奇妙な話だったけど面白かった!
64投稿日: 2024.08.18
powered by ブクログ「異形コレクション」からの短編集、7編 akiさんとか本とコさんとか、1Qさんが読まれて絶賛されていた本作品集 平山夢明さんの「独白するユニバーサル〜」も異形コレクションだったと思いますが、それらと共通する作者の創造した異質な世界 痛覚を伴う幻想世界 若手作家(もう中堅かな)と思えない程、妖艶な文章で虚像を描きあげています 美しいけど 平山さんと同様の薫香の猟奇性 「痛妃婚姻譚」痛みの伴侶の姫達 痛みを受けながら美しく華麗に装飾されていく 好きな男と結ばれたい僅かな希望に強靭に生き 最期の痛みを男に残した悲哀 よろしゅうございました
79投稿日: 2024.08.16
powered by ブクログ本屋さんで一目惚れで購入しました。事前情報一切なしでスタート!独特の世界観に息を呑む展開の連続、満足度200%の作品でした。これが短編集でよかったかも…(長編だったらかなりの息切れ起こしてそう)。魅惑の世界にどっぷり浸かって、何回か電車を乗り過ごしました。他の作品も読んでみたいです。おすすめなんだろう…?
3投稿日: 2024.08.08
powered by ブクログ表題作を含む7つの短編集。 どれも強烈なほどにエグい。 けれどもそれぞれの物語の完成度は高くて、悍ましく感じるのに読むのをやめられない。 この世界観の表現はできない。 嗜虐性の極みだけが伝わってくる。 ○本の背骨が最後に残る ○死して屍知る者無し ○ドッペルイェーガー ○痛妃婚姻譚 ○金魚姫の物語 ○デウス・エクス・セラピー ○本は背骨が最初に形成る
51投稿日: 2024.07.28
powered by ブクログ狂気さえ感じる美しく、ダークな世界観の物語集 特に好きなのは「痛妃婚姻譚」の2人 独特な世界観がクセになりそう
1投稿日: 2024.07.21
powered by ブクログ圧倒されてしまった。 壮絶な程のおぞましさと美しさの7篇。それぞれの物語に登場する設定も独特なものばかり。「肺のある本」や「痛妃」、「降涙」など……どれも残酷ともいえるものなのに、何故かとても惹きつけられる。人を選ぶかもしれないけれど、好きな人にはハマる本だと思う。 特に好きだったのは表題作と「痛妃婚姻譚」。表題作のタイトルのセンスに脱帽。
0投稿日: 2024.07.15
powered by ブクログ斜線堂ワールド。とにかく世界観がすごい。異質の世界の中でグロテスクを上回る美と悲哀。蠱惑の世界7編に引き込まれた。
0投稿日: 2024.06.09
powered by ブクログどの短編でも相当にグロテスクな場面が目白押しなのに、文章の印象はどこまでも透明で美しく、そのギャップがなんともいえない酩酊感をともなう作品集でした。 内容も全く救いのないものばかりで、当たり前に拷問があり死が迫り暴力が勝つ。 けれど本の役目を担う女性が対決の果てに負ければ焼き殺されて最後に背骨が残ると聞けば、なんて設定だとぞっとすると同時に、その果ての背骨の白くてきれいなカーブを思い起こして、美しい情景だとも感じてしまう。 そんな、真正面からは素敵だととても言えないけれど、どうしたって魅力的な遊戯の世界を覗いているような気分に浸っていました。
5投稿日: 2024.05.27
powered by ブクログダークファンタジー。残酷で痛々しいのに読むのをやめることが出来ないそんな本。 斜線堂先生にしか書けない世界観が凄く惹かれた。 好きな話は【本の背骨が最後に残る】【痛姫婚姻譚】【本は背骨が最初に形成る】
0投稿日: 2024.04.27
powered by ブクログ残酷なファンタジー。 毒々しく、禍々しく、痛々しい。 痛々しい描写が苦手な私としては、そこまで残酷に描写しなくても…と思った。 それでも漂うダークな耽美な世界観は嫌いではなかった。 装丁もとても美しい。
13投稿日: 2024.04.25
powered by ブクログ美しい装丁、表紙、目次とページをめくる 滑らかに指に伝わる紙質の良さ ダークな背景に白字で7つの物語のタイトルが非常に大きく並んでいる もうこの時点ですごいセンス (ページの表記も独特だった) そしてこの先は美しくも残酷な7つの異世界が待っていた… 終始独特な世界観に圧倒された 苦痛をともなう描写が多いので、読む人を選ぶだろうが、この不思議な世界観は一読の価値あり、ぜひお試しを!
3投稿日: 2024.04.16
powered by ブクログ書き下ろしアンソロジー『異形コレクション』シリーズにて書き下ろされた筆者の採録短編集。 本来こういった奇想…というか、ファンタジー…というのか…。 異形コレクションらしい、浮世離れしたダークな世界観を平時から書かれる方なのかどうかを存じ上げないのだが、いや、凄かった。凄まじかった。 「本の背骨が最後に残る」 紙の書物が存在しないどこかの国で、物語は”本”と名乗る者たちによって口伝されていた…。 映画ソイレントグリーンか??と一瞬思いますが、これはもっと何か、その”本”がどう生まれ、そして読まれ、燃やし捨てられるのかといったダークファンタジー。 すげえ発想だ…。 しかし本好きは、ついつい続きが気になってしまうに違いない…。 「死して屍知る者無し」 ”師が言うように、人は死んだら、なりたい動物に生まれ変わって、またこの町に帰って来られるんだよ” そんなことがずっとずっと昔からずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっと言い伝えられ、大人も子どももみんなみんなみんなみんなみんなが信じているどこかの町のおはなし。 これでもう地獄過ぎるし、そりゃそんなんありえんやろ、ペテン師か詐欺師に決まってるだろ…というオチを持ってくるのではなく、その真実と直面した少女は……という展開。それ以上に地獄すぎるでしょ……。 ちょっと星新一ぽいブラックさな気がする。 「ドッペルイェーガー」 イェーガーって、確か狩人って意味だったよな…。 と思ったら、やっぱりそうだった。 (なんか完全なるド文系が想像して書いてるからくりや仕組みが分からんけどなんかご都合主義なSF設定電子機器、みたいなのがたくさん出てくるから斜線堂先生、親近感が湧くな…。) 仮想空間も、コピーロボットも、お気軽に楽しめるようになった時代のいつかのどこかの未来。 実際には行使できない欲望を抱いた人間は、どうなってしまうのか……?? これも怖いな…。 「痛妃婚姻譚」 なんか…一番怖いのだけど、一番”美しい”恋物語だった気がする……。 これも斜線堂流SFの一種。 トンデモ電子機器で他人の痛覚全てをリアルタイムに受け止める美しいお姫様たち”痛妃”たちのおはなし。 いたひめではなく、”つうひ”と読むようです。 夜ごと想像を絶する激痛と共にある姫は、何のために、誰のために舞い踊るのか…。 「金魚姫の物語」 高橋一生が局所的に雨が降る雨男、を演じるCMが昔やっていましたが、あれは傘をさしている青年という構図でした。 これは、傘をさそうが屋内にいようが、水中にいようが、決して逃れられない雨に見舞われる謎の奇病?災害?が流行している、どこかの世界のおはなし。 水もしたる…という慣用句は、”したたる”という程度がいかに生ぬるいかを我々に教えてくれる。 怖ろしくて、かなしくて、耐え難い死に様になることを余儀なくされるというのはどれほどの恐怖か。 「デウス・エクス・セラピー」 そっちかーーーーーーーーーい、というトンデモオチ。 いや、しかしこれも斜線堂流SF。 仮想現実といえど何度となく殺される人たちのことは丸無視っていうのが、最高にディストピアしてるな……。 それにしても残酷血みどろ拷問描写が昨今の作家さんと思えないくらいえげつなくてすごいな、斜線堂先生……。 「本は背骨が最初に形成る」 これで”できる”と読みます。 表題作の続編、というか、前日譚。 微妙に百合ぽくて良き。 その”本”は、語る物語のように、どこか淫靡で残酷で、無慈悲で、それは確かにまるで、血の通っていない”紙の本”のような”人でなし”ぶりであったことよ。 ”本”に魅せられ、魅了され、憧れ恋焦がれ、人の道を外れてしまうのは、もしかしたら、この本を手に取った本好きの私達なのかもしれない。
0投稿日: 2024.04.13
powered by ブクログなんとも奇妙な世界で描かれる物語たち。 読了後の感想としては、 内容の不気味さに本を読むことを辞めるべきではないかという警鐘が私の脳内で鳴り響く一方で、物語は私が容易にその世界から脱出することを許さず、ページをめくる手を止めることが出来ない。そして遂に最後まで読み終えてしまった。 という感覚がある。 表紙に惹かれて手に取った本だったが、最近読んだどの本とも異なるジャンルで、読み応えのある1冊だった。
1投稿日: 2024.03.23
powered by ブクログ25.本の背骨が最後に残る 残酷さと美しさ 狂気の痛みを感じながらも その世界から離れたくない、逃れられない 7つの短編のうち ドッペルイェーガー 痛妃婚姻譚 が特に好み この世界観 クセになる
0投稿日: 2024.03.21
powered by ブクログ斜線堂有紀先生の作品は実ははじめて読みます。お名前は知っていましたし、読書YouTubeの「ほんタメ」でたくさん紹介されていて、いつかはいつかはと思っていたらめちゃくちゃ綺麗な表紙で素敵だったし図書館で借りることができたので斜線堂有紀先生初挑戦。 途中で読むのが苦しくなる短編集でした。 余りにもグロテスクな表現が多いのです。 にもかかわらず、めちゃくちゃ読みやすくて一気に読み終わっている自分がいるのは驚きでした。私は正常な人格がある普通の人間なんだなと思います。間違っているのかも?これからそうじゃなくなるかも?と思わせるのがこの作品の凄さ。 はっきりとハッピーエンドじゃないです!!!と言い切れます。わかんない、ハッピーエンドかもしれない。でもとりあえず何個かもう怖くて怖くて泣いちゃうかと思いました。
5投稿日: 2024.03.17
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
2024/3/14 途中までで、断念 書き下ろしの「人が本になって、語り継ぐ話し」は、推理とか、駆け引きとかがあり、読み進めることができました。 他作品は、読むのがつらくて断念しました。
1投稿日: 2024.03.15
powered by ブクログ物語の密度が高い。好きな作品は表題作の「本の背骨が最後に残る」。それから、舞台が同じである「本は背骨が最初に形成る」。どうやったらこのような設定が思いつくんだろう。物語を宿す本を擬人化し、その物語の正しさを競う国の話。特殊設定ミステリのようでもある。「版重ね」と言われる、本同士の議論で、じわじわと追い詰めていくドキドキ感と、ミステリの解決編を読んでいるようななるほど!感が良い。そして設定も短編ながら作り込みがすごくて、世界に一気に没頭しちゃった。
0投稿日: 2024.03.09
powered by ブクログはじめて斜線堂有紀さんの本を読みました。 読む前は、短編集だし まーそれなりに面白ければいいけど 外れたら嫌だなーと思ってました。 ごめんなさい! 衝撃 どの作品も世界観が 空想 SF? なのに、ちゃんと物語で そして、 今まで感じだことのない世界観が とても新鮮で こころに残る 軽く何も考えず、ただ物語に浸りたい そんな時に読みたい、読める作品のように 感じました。 現実から本の世界にただ 引き込んでくれる本です。 ちなみにですが 単行本で読むのをお勧めします。 私は文庫本が出るのをまつのですが 持ち運びしやすいので、、、 単行本で読む方が この内容に合ってる気がします。 背骨 それがキーワードなのかな 本が好きな方には響くんじゃないかと思います。 他の作品も読んでみようと思います。
14投稿日: 2024.03.07
powered by ブクログ良い本は書かれていない音が聞こえてくるし、匂いが分かる気がする。この本はいい本だ。短編集、この作者にしか書けない物語。どの短編にも世界観がしっかりとあり、そして読ませる。面白い。 表題作・本の背中が最後に残る…鉄籠が降ろさせる音、人々の声・喧騒、火の匂いがしてくる。本同士の押し問答、舌戦、すごい!耽美でぞくりとさせる。 ・死してみる屍知る者なし…この話好き!その事実を知ったら、天地がひっくり返る。 ・ドッペルイェーガー…人は残虐性はコントロールできているうちは良い人なのか、考えるだけならOKなのか… 痛妃婚姻譚…悲しい・怖い話。人のエゴとか欺瞞とか、罪悪感とか透かして見える。白粉の匂いとワルツが聞こえてくる。なぜが描写ないのに消毒の匂いもしてくるから不思議 金魚姫の物語…皮膚の描写、心の動きなど丁寧に感じた。 ゼウスエクスセラピー…怖いけど好き 本は背表紙が最初に形成る…耽美で人が本になるその様子はどこか熱に浮かれていて、熱狂に感じる。
1投稿日: 2024.03.05
powered by ブクログ斜線堂さんらしい、独特の世界観が素晴らしい。物語を語る本となった者の戦いを甘美に、幻想的に、残酷に、何とも言えない味わいで迫ってくる一冊でした。
0投稿日: 2024.03.04
powered by ブクログ人が本になるという発想に驚いた。それが成り立つ世界にも驚き、でも受け入れてしまえるだけの説得力がある。
0投稿日: 2024.02.29
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
【収録作品】本の背骨が最後に残る/死して屍知る者無し/ドッペルイェーガー/痛妃婚姻譚/『金魚姫の物語』/デウス・エクス・セラピー/本は背骨が最初に形成(デキ)る グロテスクな話ばかりで気持ちが悪くなるのに、目が離せない。
9投稿日: 2024.02.27
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
斜線堂作品、絶対的に好きだ!唯一無二の世界観。誰でも持っている、人間の残酷さを楽しむ性癖、そして女性を美の象徴として捉えたホラー&SFを楽しめた。『本の背骨が最後に残る』は主人公は「本」。版を重ねるに従い誤植や意にそぐわない本は燃やされる運命に。「本」VS「本」の物語の競い合い。燃やされて残るのは本の背骨になる。『金魚姫の物語』では、自分にだけ雨が降り続け、体が徐々にふやけて朽ちていく。主人公の女性をモデルに心的描写を描いていく残酷な作品。全作品で斜線堂有紀の想像力により莫大な破壊力を堪能できます。⑤↑
53投稿日: 2024.02.24
powered by ブクログ痛みは美しいのか。 とこの短編種を読んで最初に思ったこと。 表題作を目当てに読んだけれど、華氏451の先、より残酷になった後は腐るだけの世界があって、それがこの街を存続させる理由だと思うと、美しさを感じる何かが残ったのではと感じる。 一番好きなのは痛姫。ありえない世界観にも関わらず頭が拒否をしないのは、装飾ではなく濃さでその世界ができているからのように感じた。
1投稿日: 2024.02.21
powered by ブクログ最っっっ高に訳のわからない世界。 グロテスクで油断したらこっちまで悶え苦しんでしまいそうな程、残虐な6つの異世界。 すごいな。
4投稿日: 2024.02.16
powered by ブクログあかんやつ。 変質者と妖の異形の世界。 人間の心の中にこれ、ありますよね、と邪気のない薄ら笑いで突きつけてくるやつ。 物凄く線の綺麗な、描写の上手で話の組み立ても巧みな漫画家が、優雅に鋭い感性のアイデアを、グロい仕上がりにしたような不快感。 すごい人だ。 読みたい本と違うだけ。 でもまたどこかで手に取って魅せられながら吐く予感がする。 すごいな。
4投稿日: 2024.02.15
powered by ブクログ独特過ぎる世界観に最初意味がわからなくて困惑しました。 それでも何とか読み進めるうちに感情移入して夢中で読んでいる自分に気づきました。 とんでもない本に出会ってしまったかも知れません笑 グロテスクで悲しい話ばかりなので読む人をかなり選ぶ作品だと思います。
25投稿日: 2024.02.07
powered by ブクログどうしよう。 恐ろしい作品を読んでしまったような気がする。 まさに凶暴。 作者の想像力を前に平伏したい。 残忍で無慈悲な世界観も“甘美”の一言で受け入れてしまう。 というより、寧ろ「ねじ伏せられた」という表現の方が正しいかもしれない。 特に「版重ね」の場面は、残酷なのに虜になってしまいそう。 もっとこの世界に浸っていたいと思った。
6投稿日: 2024.01.31
powered by ブクログすげぇもん読んじまったって感じ。 全ての短編の設定というか世界観がえげつなくて、読んでて眩暈がしそうでした。 全部好きだったな。 最高。めっちゃ好き
5投稿日: 2024.01.21
powered by ブクログカッパっぽい装丁だなーと思っていたら、ホントに光文社さんだった。中も凝ったデザインで、これは電子書籍だと少々もったいないかも。 しかし斜線堂先生は本当にアイデアがすごいなあ。 よく考えつくなとただ感心。
2投稿日: 2024.01.13
powered by ブクログうわあぁぁぁぁぁ…! なんだこの世界観は!? 恐怖、痛み、残酷、悲しみ、そして美しさ… これらの感情が七篇の短編に描かれている その国では、物語を語る者が「本」と呼ばれる ところが稀に同じ本に異同が生じ、そこで開かれるのが「版重ね」だ どちらかの「誤植」を見つけるために各々の正当性をぶつけ合う本と本 これが表題作の『本の背骨が最後に残る』なのだが、いきなり凄い世界観の作品から始まる 『死して屍知る者無し』では、人間は必ず動物に転化するという世界へ 兎、驢馬、山羊、豚… 転化しようとしているそのときに知る真実は… 二編を読み終えて読む手がとまりません! どんどん行ってみよー! 『ドッペルイェーガー』では狩られる恐怖に、痛めつけられる恐怖に「やめて!やめて!助けて!助けてーっ!いやだぁあああああ!!!」と絶叫しそうになる 『痛妃婚姻譚』は他人の痛みを肩代わりし美しく踊る女性の話 美しく悲しいラストに涙する (これが一番好きです) ここまで読んでこの世界観から抜け出すことができなくなっています! 次は!次は!と欲している自分がいます! 『金魚姫の物語』では、突然現れる雨に永遠に閉じ込められる 雨に憑かれた人間は決して逃れることは出来ずやがて死が訪れる その人のところにしか降らない雨は涙に等しいことから「降涙」と呼ばれる 『デウス・エクス・セラピー』は短期転置療養を行う女性の前に未来が見えるという男が現れて…、まぁ、この話は置いときますかw そして、最後に『本は背骨が最初に形成る』は『本の背骨が最後に残る』の前日譚 最後の最後でまたこの世界観に戻してくれるとはサイコーです! 読み終えて・・・、この世界観にどっぷりハマり込んでいます まだしばらく浸っておきたいです とにかく凄いはコレ!
60投稿日: 2024.01.12
powered by ブクログ全体的に恐ろしく残酷だけどどこか美しさも感じられる短編集。世界観の作り込みがものすごく緻密で読んでいて引き込まれた。
1投稿日: 2024.01.01
powered by ブクログ短編とは思えないほど完成されている世界観。恐ろしくて美しくて個性的。 どれも素適な話だったけど、2作目の転化の話が好み。そして表題作はやはり完成度が高く美しい、同じ世界観の最後に収録された描き下ろしがとても良い。
1投稿日: 2023.12.29
powered by ブクログ美しさとグロテスクさが共存してて、怖かった。 怖いけど引き込まれる文章で結局最後まで読んでる自分がいた。
0投稿日: 2023.12.26
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
The Spine of The Book で「本の背骨」。面白いことばですね。 短編集であることは知っていましたが、帯やあらすじから勝手に表題作の「本」が語る物語が短編扱いになっているのだと思っていました。でも基本的には最初と最後以外は全部独立した物語。 「本の背骨が最後に残る」 紙の本が禁じられたとある国のはなし。紙の本は全て燃やされ、本の代わりに人が口伝で物語を語る。それらの人を「本」と呼び、「本」は基本的に1冊(1人)につき、ひとつの物語しか刻まない。しかし、その原則を破ったことで両目を焼かれたある「本」は、その身に十の物語を刻み「十(とお)」と呼ばれていた。 主観である旅人はその十と、赤毛の三つ編みの「本」の『版重ね』に立ち会うことになる。『版重ね』とは、同じ物語を刻んでいる2冊の本が語る内容に相違があった場合に、どちらが正しいかを判別するために行われる決闘のような物。ただし審判役を務める「校正使」に誤植と見做された方は焼かれてしまう。 十と赤毛の「本」が語り合うのは「白往き姫」。互いに己の身に刻む物語を語りながら、相手の矛盾点をついてゆく。一見攻め手に見えず目立たぬ十の布石は、終盤で一気に赤毛の「本」を攻め立て、見事校正使による「正しい物語」であるという判定を勝ち取った。「本」として生きた敗者の赤毛が焼かれていくが、その様は断末魔の叫びを上げながら焼け朽ちてゆくただの人間だった。 しかし、本が本来の意味を持つ他の国から来た旅人は知っていた。赤毛の「本」が語る「白往き姫」が本当の正しい物語であるということを。なぜなら、旅人は本物の「白往き姫」の物語を赤毛の「本」に語り聞かせていたからだ。旅人は、赤毛の「本」がまだ人間だった頃の知り合いであり、語りで身を立てられないその「本」を憐れんでの行為だった。 結果、旅人は赤毛の「本」を悶死に導いた。『版重ね』で求められるのは正しさではない。読者と校正使の心を掌握し、正しさよりも身を委ねたいと思わせる物語を紡ぐ語り手の力。そして、呆然とする旅人に陶然と十が語るのは、本を焼く愉しみ。そして人を焼く悦び。この国はそんな歪んだ愉悦が充満している。 表題作。さすが、設定がおもしろい。 しかも、いきなりのファンタジーではなく、あくまで本としての「本」が存在したという歴史を経ての、本を担う「本としての存在」である人間。 掴みと世界観が強烈すぎて、内容が短編では物足りない気がするけど、目次のラストを見ちゃってるからワクワクしながら寄り道できる素晴らしい構成。 版重ね自体の流れはちょっと安く感じるけれども……。 シリーズものだって作れるくらいの余力を感じるこの世界観の根底を支えているのは、本というものの「尊さ」なんですよね。 ただの、怖い・グロい・妖しい。じゃなくて。 十の歪みの起点は本が尊いからこそ発生している狂気。強烈な背徳感。そこへさらに命をbetしてムズムズ100倍増しっ! ……斜線堂ファンが多いから選書候補だったけどこれは中学生にこれはちょっとどうなんでしょう……。 「死して屍知る者無し」 人間はいずれ必ず任意の動物に転化するこの世界では、12歳がひとつの節目とされる。家族の中に、山羊に転化した祖父を持つくいなは兎に転化する予定で、想いを寄せる近所の少年ミカギは驢馬を希望している。転化後も寄り添って生きていきたいと、一緒に兎に転化する約束をした直後、ミカギは不慮の事故により転化を果たすのだが、その姿は驢馬だった。その出来事から、くいなの心には小さな不信感が芽生えはじめ……。 前章の「校正使」といい、今回の「師」といい、世界の軸となるはずのポジションがとにかくきな臭いという。「死」という概念が、心構えもなくいきなり目前に立ちはだかる恐ろしさ。いやーな最後。 「ドッペルイェーガ」 強烈な嗜虐性をうちに秘めた人間が、神経接続したVR空間で欲求を満たす話。加害の対象は、自己の脳波から作り出した意識モデルを自己の3DCGモデルにインストールした、限りなく自己に近い「仮想の自分」。 1話目で「いや…これは…」と思い、ふたつ目で「ちょっとさすがに……」と悩み、この章で「無しだな」と諦めがつきました。 あ、選書の話です。 イェーガーに狩る者の意があることは、もちろん進撃の巨人で知りました。 「痛妃婚姻譚」 首元に「蜘蛛の糸」という器具を装着することで、痛覚を他者に肩代わりさせることができる技術が確立した世界。病院に併設された城に住まい、主に手術等の医療行為で発生する痛みを肩代わりすることを生業とする人間を「痛妃」と呼ぶ。 非人道的であるという世論を避けるため、痛妃を務める人間は絶対的な美しさと豪華絢爛な装い、豪奢な生活を送り、憐れみや不幸と結びつけられないことが求められた。 痛妃を飾り立てる役目を負う者を「絢爛師」と呼び、当代痛妃の頂点に立つ「柘榴」の絢爛師である「孔雀」の視点から物語は語られる。 痛妃の美しさが花開く「舞踏会」で、最も人々の心を奪った通妃に贈られる「紅椿」。その紅椿を百夜通して獲得した痛妃は、城を出ていく権利が与えられる。100人を超える人間の痛みを一身に受けていることを感じさせず、優雅に踊る柘榴は百夜通しの女王の称号を目前に捉えていたが……。 麻酔ってありがたいね。「いたいのいたいの〜とんでいけ〜」のリアル版ということで。美しさと苦悶の競演という大変「らしい」1本。悲恋とかそんなのどうでも良くなるくらいえげつない世界設定。 「金魚姫の物語」 超局地的に、ひとりだけに雨が降り続ける「降涙」という災害が世界各地で起こり始めた。傘をさしても、どこへ逃げようと、服の中まで、水の中にいようとも、その雨は執拗に降り続ける。肌はふやけ、やがて人体はその形を保てなくなり、水死体となる以外にはやむことのないその雨に取り憑かれた「憂」(うい)と、彼女の変化を写真に収め続ける「准」の物語。 憂のバックグラウンドや、崩れる前提の美しさ、またしても斬新すぎる世界設定ゆえの異質すぎる喪失。泡になって死ねた人魚姫は幸せだったのか。醜い終着点しか用意されていないはずのこの物語の終わり方は、この上なく哀しいけれど、美しさも感じさせるものでした。 「デウス・エクス・セラピー」 正常であるにもかかわらず精神病院送りになったフリーデは、いつか正常であることに気づいてもらえるはずと、ドリスフィールドでの最悪の日々をやり過ごす。そこへ、エミリー・ヴァイパスが新たな患者としてやってきた。気性が荒いが、彼女も精神を病んでいる訳ではあるなかった。お互いの存在を支えに外へ出られる日を待ち望んでいたある日、エミリーは"短期転地療養(ヴァケーション)"と呼ばれる、離島での画期的な治療を受ける患者として選ばれ旅立つ。噂によると「精神安置」という治療を受け、エミリーは回復して社会復帰しているという。とうとうフリーデも、その治療の対象者に選ばれ旅立つが、島へ向かう船の上で、ある男から信じがたい話を聞くことになる。精神安置とは、最悪の方法で視覚や聴覚を奪われ、触覚のみを残される拷問であり、きみをエミリーと同じ目には合わせたくないと。真実はどちらなのか。そしてこの男の正体とは。 元厨二病(死語)を患っていたものとしてはデウス・エクス・マキナから来ている話だとすぐに気づくものの、ぶっ飛びすぎてて「えーー」って平たい声が漏れちゃいました。なるほど。しかし、100%の救済が望めないことが確定している限り、セラピーとしての完成度は低いのでは……というか健全な人間がゲームとして送り込まれても、消えないモヤモヤを心に刻みつける結果になるでしょ。治療する側としてはデウス視点かもしれないけれども、俯瞰するとその言葉の意味通り「都合のいい」介入と言えなくもなくて絶妙なタイトルですね。 「本は背骨が最初に形成る」 「〜残る」より前、十の目が焼き潰された頃の話。当時、本屋に身を寄せていた十は、姫物語を得意としていたことから「姫」と呼ばれ、この話の主な視点である本屋の娘「綴(とじ)」は彼女のことを「ひいさま」と読んで慕っていた。目を焼かれたばかりの十を介抱する綴には、疵から溢れる膿すらも神々しく尊いものに見えていた。まだ傷も癒えないうちに持ち上がった版重ねのお題は「姫人魚」。対戦相手は背が高く凛々しい印象の銀髪の本で、「〜残る」の赤毛の本とは違い、絶対的な自信に満ちた本だった。堂々たるかたりくちで群衆を味方につけ、場の空気を制したかに見える銀髪の本だったが、十の戦法はご存知の通り。静かに、人知れず、でも着実に、 滔々と空気を塗り替える。銀髪の本を煉獄へ沈めた十は、目の火傷を忘れさせるほどに精気が溢れ、その美しさ神々しさを目の当たりにした綴にある決意をさせる………。 やはり版重ね自体は相変わらず詭弁に次ぐ詭弁で、銀髪と赤毛への憐憫遣る方無いですが……なんでしょうね。グロさももはや麻痺してきていて、十の妖しさと美しさと狂気が際立っています。そんな妖気にあてられて完全にイッちゃってる綴ちゃんにも憐憫遣る方無し。達磨はないって。あ、片腕残ってたか。いやしかし、装丁て……。しかも、肺のない本、背骨のない本の燃える様をみて抱いた想いの違いから考えると、十と綴ちゃんの世界観はまるで別のものなのではないかとも感じてよりかわいそう……。 この話のみがこの本の書き下ろしだそうで。 カバーはアート感強めなビジュアルですが、描写通りの「本」たちのビジュアルもイラストで見てみたいなあと。あ、もちろん欠損ではなくて装飾の方です。タッセルとかドレスとかヘアスタイルとか。
3投稿日: 2023.12.19
powered by ブクロググロテスクで耽美。痛々しいし苦しいのに先が気になって読み進めてしまう。短編7篇どれも不思議な世界観なのにあっという間に読めてしまいました。SFなのかホラーなのかミステリなのか、ジャンルはわからないけど好きです。
1投稿日: 2023.12.17
powered by ブクログ2作は既読でした。異形コレクション集だね。書き下ろしがしっかりページ数あって嬉しかった。本の背骨シリーズ(?)はミステリ要素も若干あり楽しく読める。 妖しく艶っぽく、身も心も痛みに剥き出しにされる短編集。痛みってのは人の心を揺さぶる。未読だった「ドッペルイェーガー」が1番好きかも。どれも嘘ではなく本当だが、むしろ良心で隠しているものをより真実だと他人は判断する。優しさとは? 「金魚姫の物語」は、甘酸っぱくないボーイミーツガール。
0投稿日: 2023.12.12
powered by ブクログ痛くて綺麗で切なくて怖い短編集。 最初と最後の話は繋がりがあるけれど、他は全て違う設定で書かれているのに、根底に流れる世界観が一緒なので、長編を読んでいるような感覚で引き込まれる。 痛い(物理的に)描写が多いので、好き嫌いは選びそうだけど、よくこんな設定を思いつくなぁ、という発想力の凄さに、他の本も手に取りたくなってしまうこと請け合い。 グリム童話好きな方は、ぜひ!
2投稿日: 2023.12.03
powered by ブクログおもしろかったー。 痛妃婚姻譚が特に好きだった。 各話で設定と役割の名前の付け方がうまい!っと思った。
1投稿日: 2023.12.02
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
7篇の短編集 どの話も不思議で絢爛甘美なのに、苦痛が、血が、悲鳴が付き纏う。凶暴で救いのない世界にあって、主人公達は不気味でありながらどこまでも美しい。 特に良かったのは 「本の背骨が最後に残る」は、版重ねの残忍さは恐ろしいが十の語りに引き込まれてしまう。 「痛妃婚姻譚 」は、どこまでもやるせない仕組みの中にあって、気高く美しい石榴と尽くす孔雀に、どうか救いがあるように。と思ってしまう。 「デウス・エクス・セラピー」は、ただ虚無感、無力感を感じてしまう。 すごく好き嫌いが別れそうだけど、この世界観は抜け出せなくなる。
38投稿日: 2023.11.30
powered by ブクログ幻想的かつ最高にグロテスクで救いがないところにもはや清々しささえ感じます。村田沙耶香さんと同じくらいどこからこんな発想が出るのかためいきがでるほどでした。
4投稿日: 2023.11.26
powered by ブクログ超ド級の発想力に酔っちゃう!美しくも醜く、幻想的でも超現実的な世界観が光る #本の背骨が最後に残る ■きっと読みたくなるレビュー センスいい!いつも思うのですが、斜線堂先生のこの発想力はホント素晴らしい。 全7作の短編、どれも斜め上からの切り口で、その後の展開も独特。力強くも可憐な筆致で文芸としても上質だし、幻想的な世界観も素敵。それにも関わらず不愉快な描写も強烈で、読んでると脳髄が溶けてくる。 先生の魅力がたっぷり詰まった短編集です、読むべし! 〇本の背骨が最後に残る 本が存在せず、人が代わりとなって物語を紡ぐ世界。話の内容に齟齬が生じると、物語同志が版重ねを行い、生死をかけて正当性を競い合うのだった。 理解不能さと怖さと美しさのバランスが最高。登場人物の意思の強さがまたカッコ良くて痺れた。 〇死して屍知る者無し【おすすめ】 主人公の12歳の少女の物語、人間が年齢を重ねると動物に転化すると家族と話していた。自らは兎になると決めたが、仲の良い少年は驢馬に転化すると決めたらしく… 女の子の気持ちが可愛くて守ってあげたくなっちゃうけど、実は一番恐ろしい作品でゾワゾワ感がエグかった。 〇ドッペルイェーガー 閉じ込められた館、女性は追われていた。狩人が武器を手に近づいてくる。彼女は隠れていたが見つかってしまい… 大胆で繊細な絶妙なバランスをもってる先生だからこそ書ける作品ではないでしょうか。人間が持つ優しさと怖さの二面性が強烈に伝わってきました。 〇痛妃婚姻譚 豪華絢爛な衣装を身につけ舞い踊る美しい女性と、彼女を華やかにする絢爛師の男性の物語。その舞踏会は、何やら特殊は事情があるようで… 現代の社会問題、自分を売る若い女性の姿と重なってしまって読んでて悲しい。二人を応援したくなるも、いつも端から見てるだけの自分が情けなくなった。 〇『金魚姫の物語』 体の周りに常に雨が降り続けるという運命を背負ってしまった女性の物語。 いつも病や経済状況によって弱い立場の人たちを慮っているつもりでいますが、果たしてそれは本当の優しさなのかと考えさせられる作品。 〇デウス・エクス・セラピー 【超おすすめ】 躁病のため短期療養地に送られている女性。その途中、未来が見えるという男性から、療養地へ行くと虐殺されてしまうと忠告される。病気が良くなると信じていたのだが… 超推し、おもろい!この展開と真相、そして胸糞悪さは一級品です。なんかもう人間の考えることの醜さに打ち震えました。最低ぶりが最高です。 〇本は背骨が最初に形成る【おすすめ】 第一作「本の背骨が最後に残る」の前日譚。 もうやめて…、なんか未来すら辛い…。女が美に執着してしまったり、男が金に溺れてしまうような、人間の醜くなる瞬間を垣間見たような気がしました。 ■ぜっさん推しポイント 妄想力があまりに狂暴。正直イッちゃってる一冊です。 かつて若かりし頃、漫画家である高橋留美子先生の『うる星やつら』を初めて読んだ時のような感覚。もちろん内容は全然違うけど、いつもとんでもない角度のキャラや物語を紡いできて、さらに可愛さと暴力が入り交ざってるんですよ。天才鬼才とはこういう人なんだと思った記憶があります。 仕事や人間関係で疲れた方は、ぜひ本作を読んで、あっちの世界にトリップしてください。
97投稿日: 2023.11.24
powered by ブクログ異形の者たちの短編集7篇。最初の表題作と最後の「本は背骨が最初に形成る」が呼応している。人間が本になることと焚書がミックスした話で怖い。他にも痛さを突き詰めた愛の物語や変身譚などその発想力に感服した。
5投稿日: 2023.11.18
powered by ブクログ短編集全体を通して想像を絶する痛みが描かれる。グロッキーなのが苦手な人は避けた方が無難という難点はあるものの、痛みと美しさが同時に在ることの不思議さを感じた。作家の想像の果てしなさを思い知らされる1冊。
4投稿日: 2023.11.17
powered by ブクログ最上の苦痛の中で、耐え難い悲劇の中で、人間の(女の)生は最も美しく輝き、物語は最も美しく色づく。確固たる信念に貫かれた作品群。物語にかけるその哲学はときに主人公たちと共鳴し、境界を揺らがせる。 『回樹』を読んだときはその悲劇に感動しながらもどこか乗り切れない気持ちもあったが、本作と合わせて読むとまた見えるものも変わってくる。死別にとらわれた作家。どうかその道を突き通してほしい。
4投稿日: 2023.11.17
powered by ブクログ7つのストーリーが収録された『肺の無い本』。 紙でできた本が禁じられた国で、人が物語を覚え、口伝することによって人々に語り継がれていく。 しかし、同じ物語を覚えていた人間同士で内容の食い違いがあると・・・。 綺麗な表紙からは想像できないほどハードな本で、 残酷描写だけでなく苦痛に喘ぐ表現までかなり生々しかったです。 イッキ読みはしたけれどもどれも救いようがなかったように思います。 ただ、話しの構想は斬新で面白く、暫くは忘れられそうにないです。
9投稿日: 2023.11.15
powered by ブクログすっごく面白かった!! 不穏なラストになるのはわかりきってるのに、続きが気になって気になってイッキ読み。 帯のキャッチにある通り、「読むと虜になる」。 グロくて、華やかで、甘くて、美しくて、怖くて、気持ち悪いけど幻想的な短編集。 読んだ印象は装丁の女の人そのまま。 よくこんな話を思いつけるなという斬新な設定。 特にタイトルにもなっている1作目は、十の「本であること」の、「正しい物語を伝える」以外の目的にぞくぞくしてしまった。 ぜひ読んで虜になってほしい。
5投稿日: 2023.11.12
powered by ブクログこれ……すき。ダークファンタジーというか、恐怖奇想小説というか。どうにも美しいのに、どうにも悲しい。しかし、救いがないからこそ美しいという気もする。 ものすごいよくできてる短編小説なのだけれども、人に勧めるのが憚られる。こっそり一人で読んでいたくなる。そんな作品集たち。
4投稿日: 2023.11.10
powered by ブクログ斜線堂先生の作品を初めて拝読。 確かに死の匂いがするのに、どうしても美しい。 個人的に痛妃婚姻譚が一番好みだった。
3投稿日: 2023.10.29
powered by ブクログホラー小説専門レビューで知ったんだけどこれをホラーとひとくくりにしていいものだろうか? 勝手に命名するなら奇想恐怖小説、または奇想痛覚小説とでも呼びたい。
3投稿日: 2023.10.27
powered by ブクログ装丁と帯の文に惹かれて買いました。 耽美で残酷な世界観ですが、切なかったり、SF的だったり、私好みの短編集でした。 転化の話が特に好きかな。 それと、本の背骨が〜の十のキャラが好みなので、版重ね対戦や十の物語をシリーズ化して欲しいと思いました、。
4投稿日: 2023.10.22
powered by ブクログこんなタイプの小説初めてー! 幻想ミステリー? ホラー? SF? そんな枠組など軽々と超越する世界観です! 「衝撃の度合い」だと、『ハンチバック』と同等くらいのインパクト! (※ミステリーの〝結末の衝撃〟という意ではありません。内容そのものです。) 7話の短編集ですが、どれもが残酷な異界を扱いながら、狂気ではなく甘美な感覚をもたらし、刺激的な内容です。斜線堂有紀さんの想像力と表現力により、このグロテスクと美しさが同居・融合する世界に飲み込まれてしまいます。 他の読み手の皆さんはどう思うのでしょう? 本作は、著者の読み手への挑発か! 読み手を惑わす悪夢か! それとも甘美な夢か! どれもが当てはまる気がし、そのおぞましさで混乱してしまいました。 表紙の装画・装丁も、美しさと不気味さが繊細に描かれ、本作の世界観とよくマッチしています。 全編を通じて、人間の本性、欲望、偽善、それらの境界線‥、いろいろと考えさせられたものの、自分の中では「残虐+甘美=賛辞」とはなり難かったです。ただ、新たな衝撃的な作品との出逢いという点で、大きな収穫を得たことも事実です。 おそらく読後の感想は、相性、嗜好、得手不得手もあり、完全二分と思われますが、ブク友の皆さんのレビューに注目したいと思います。
68投稿日: 2023.10.14
powered by ブクログ残酷なルールに支配されたどこまでも美しい本に囚われた感じ 物語を体現し自らの存在意義を命をかけて弁論する様は法廷にも似て 正義や規則、信じるべきものが揺らぐ 怖さと美しさに彩られたこの本は印象的で忘れられない
6投稿日: 2023.10.01
powered by ブクログ感想 本は思想を広げる。だからこそ市井の人々は愛し、権力者は憎む。紙に載った思想はあっという間に世界に広がる。だからこそ正しくなければ。
3投稿日: 2023.09.21
