
総合評価
(346件)| 123 | ||
| 146 | ||
| 56 | ||
| 9 | ||
| 1 |
powered by ブクログ【継承】 競馬はまったくやりませんが、父が週末に観ていたGIをただボーッと眺めていたのが小学生から中学生の時の記憶です。 社会人になってからも競馬と関わる機会は多くないですが、時折流れる競走馬たちの勇姿やかつての名勝負や名実況にはなぜか目を奪われました。 この本に出てくる馬はもちろんフィクションであり、描かれるのは競走馬を巡る“ファミリー”の話です。 本で涙を流したことはありませんが、初めてボロ泣きしました。これは私のこれまでの人生での競馬との繋がりや子どもの時に父の近くで観ていた名勝負と熱くなる父の姿などいろいろな要素が絡まりあって結果なのかなとも思いながら、、、 ただ、私の読んだ本のラストの中でもトップクラスの秀逸さでした。(そこまで沢山の本を読んでいませんが) 受け継がれていくのはDNAだけではなく、想いや生き方、志、記憶、モノ、全てが誰かに継承されていき想像もしない感動や興奮をもたらしてくれるのでしょう。 これからドラマも観ていきます。号泣必至。
9投稿日: 2025.12.22
powered by ブクログお前に一つだけ伝えておく。絶対に俺を裏切るな―。父を亡くし、空虚な心を持て余した税理士の栗須栄治はビギナーズラックで当てた馬券を縁に、人材派遣会社「ロイヤルヒューマン」のワンマン社長・山王耕造の秘書として働くことに。競馬に熱中し、“ロイヤル”の名を冠した馬の勝利を求める山王と共に有馬記念を目指し…。馬主一家の波瀾に満ちた20年間を描く長編。山本周五郎賞受賞作!(e-hon)
0投稿日: 2025.12.22
powered by ブクログ今回は初の試み。 ドラマと並行し、読むスピードを調整しながら読んでました。 もちろんドラマとは違うんですが、本を読んでるとドラマが端折ってる感じがして、純粋にドラマが観られなかったので、今後はやめよっと。 本の感想 私は馬の事も競馬の事もよく分かりませんが、映像が観えました。ちょっぴり競馬もやってみようかな?と思ったのも、ストーリーが魅力的だったからこそ。★3はドラマと並行して読んだ作戦ミスのせいです。
13投稿日: 2025.12.22
powered by ブクログ競馬に関わる大きな世界を覗き見した気分です。小説の中でさえ、思い通り•想像通り(安直なハッピーストーリー)には描かれておらず、それが本当の競馬なんだろうと納得できた。
2投稿日: 2025.12.21
powered by ブクログ書き方に合う合わないがあるってことがよくわかった。でも店長シリーズは結末気になるから3作目までは読むぞ。
2投稿日: 2025.12.21
powered by ブクログロマンが継承に繋がる感動ものだった。誰と夢を追いかけるか深い物語でした。ドラマと並行して読みはじめてドラマが先行してしまったけれど、改めて読んでも感動した。
28投稿日: 2025.12.20
powered by ブクログ今話題の「ザ・ロイヤルファミリー」 読みました。 壮大なストーリー 競馬に関する知識 面白かった。 感動はドラマの方が感動したが ストーリーは圧倒的に原作が良いですね
14投稿日: 2025.12.18
powered by ブクログ吉田修一「国宝」にも通じるような独特の文体で語られる家族、継承の物語。ドラマは見ていないけれど、演じている様子が創造できるような個性的なキャラクターが多く出てきて、テンポもよく飽きさせない。じわじわと感動が高まる良作でした。
2投稿日: 2025.12.17
powered by ブクログドラマが面白かったので手に取りました。 とても面白かった!!泣いた!! 競馬なんてギャンブルでしょと興味もなかったけど、 競馬で走る馬たちには馬主たちやその馬を育てるためにかかわっている色々な人たちのそれぞれの物語があるということを知りました。 そして、その馬たちがどのように一生を過ごすのか…… もう最後の方はかなり「ロイヤル」の馬たちを本気で応援してました。 読後は競馬に対する価値観がちょっとだけ変わりました。 良い作品に出会えてよかった!
17投稿日: 2025.12.16
powered by ブクログ子育て始まり競馬しなくなり10年、血統で買うことが多かった私は懐かしく楽しく。すぐに最後まで読みました。ドラマも原作もどちらも良かった。
1投稿日: 2025.12.16
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
競馬の世界は全然知らなかったので、それぞれに馬と人の物語があって素敵だなと感じた。 最後のレース展開が親と子の継承になぞらえている点も素晴らしかったし、結果は残念であったが、社長が後世に繋いできたものが、その後の耕一様の馬主人生に最高の結果をもたらしてくれて良かった。
1投稿日: 2025.12.15
powered by ブクログaudiobookで読了。競走馬と関わる人々が持つ熱い思いをひしひしと感じることができる話でした。これまで競馬に全く興味がまりませんでしたが、競馬場に行ってみたくなりました。
14投稿日: 2025.12.15
powered by ブクログ競馬全然分からないけど大丈夫かな?と不安ながら読んでたけどどんどんのめり込んでしまって 途中からじわじわ涙してしまった。 人と人と馬と…みんなの絆が心に響きました!
8投稿日: 2025.12.15
powered by ブクログドラマ最終回を見終わった後に読了。 ドラマ、小説共にとても面白かった。 有馬記念での勝利を目指す物語なのだが、最後の結末は想像出来なかった。全ての物事や人達が最後の最後に回収されるような見事なラストでした。 競走成績を見る事で、その後が目に見えるように想像出来る。素晴らしかった。
5投稿日: 2025.12.15
powered by ブクログ良かった 確かにドラマ化のような。 このそこはかとない不器用な人の出てくる昭和チックさや人間くささがいいな。
2投稿日: 2025.12.13
powered by ブクログひょんなことから馬主をしている社長の秘書を務めることになった主人公。癖がありつつも熱い想いをもつ社長やドラマティックな競馬の世界にのめり込み、二世代に渡る奮闘を見届ける大河小説。 物凄く面白いスポーツの試合とヒューマンドラマを同時に見たような満足感。主人公も初心者から始まるし、競馬を知らない人も読みやすいはず。一頭の馬に皆んなが夢を賭け、チームで頑張る姿がたまらない。久々に熱い気持ちになれた一冊。
10投稿日: 2025.12.13
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
面白かった。本編も文句なしだったが、最後に掲載されているロイヤルファミリーの競走成績を見ているだけで思わず目頭が熱くなった。 欲を言えばテーマから外れているのも承知の上で、本編で描かれなかった最後の一年を読んでみたかった気持ちもある。 大阪と春天といった春のG1戦線を経ての凱旋門挑戦への決意。フランス・ロンシャン競馬場で行われるフォワ賞での敗北と、日本競馬史上初となる凱旋門賞の制覇。 そして日本帰国後にソーパフェクトと繰り広げられた秋のG1戦線、ジャパンカップを経た有馬記念のラストラン。 正直に言えば、とても読みたい。読みたいが、あの競走成績を見るだけでそういった各エピソードが想起できた時点で、省いたことは正解なのかもしれない。書いていても蛇足だろうから。 それでも、やはりもう少しだけ見たかったし浸っていたかった。 ロイヤルホープとロイヤルファミリー、その子々孫々に連なる継承の話に。
1投稿日: 2025.12.10
powered by ブクログオーディブルで聴いた。 タイトルとは予想外で、競馬、馬主の話。 競馬については全然興味がなかったので、馬主制度のことなど、初めて知る話ばかりで、あたらしい世界を覗けた感じ。
8投稿日: 2025.12.10
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
競馬知識はないが、それでもあまりあるくらい感動した。 馬の世にのめり込んだ山王社長、ワンマン企業で一代を築いたがその人生は決して順風満帆ではない。その中でも馬主を続けていくのは馬の向こうにいる人を見て、想いを継承していくことに価値を見出していたからであった。 前半のロイヤルホープも決して栄華な成績とはいえないが、熱狂的なファンがおり、信頼できるチームもいて、確かに次世代へのバトンを渡している。 後半は耕一が馬主を引き継ぎ、かつて山王のライバル関係にあった椎名のその息子とは、別の関係性で切磋琢磨しながら時代を築いていく。山王社長は、栗栖に「絶対俺を裏切るな」というほど、人に裏切られてきた人生であったが、最後には信頼できる人間と後継者がいて、幸せな最期だったのではないだろうか。 耕一やロイヤルファミリーも、重い重圧を抱えながらも有馬優勝を目指した。山王と一緒に住んではいなかったものの、山王が病で倒れた後のわずかな時間だけで、そのDNAは確かに耕一に継承されていた。 ときにはチームとの軋轢もありながらも、最後の有馬では最高の仕上がりと最高のレースを見せる。 最後に勝ったのは、山王の種馬で椎名が馬主、騎手は佐木という一時代前の巧者の繋がりであり、簡単には引き渡さないぞという執念がまた、簡単には継承させないという力強さを感じさせる。 最後の、ロイヤルファミリーの戦績を見てまた気持ちが高まる。その後のG1レースで複数優勝するという、圧倒的に父を超えた成績を残しているのだ。この1ページでまた胸が熱くなり、読者にこの一年を想像させる非常に感慨深い作品だった。
3投稿日: 2025.12.09
powered by ブクログ『ザ・ロイヤルファミリー』を読み終わって、まず思ったのは「これ、競馬小説って言葉では全然足りないな」ということだった。確かに題材は“馬主”で、物語の軸にはサラブレッドと競馬場がある。でもページを追っていくうちに、いつの間にか馬そのものよりも、「この馬に人生を賭けた人たちの行く末」が気になって仕方なくなっていた。 語り手である栗須は、もともとどこにでもいそうな中流の元税理士で、たまたま出会った派遣会社ロイヤル・ヒューマンの社長・山王耕造に見込まれ、秘書兼右腕のような立場になっていく。大企業のオーナーでも、昔からの大名門でもない、“成り上がりの新興馬主”。そこに生まれた一頭が「ロイヤルファミリー」。この馬を中心に、山王家と周囲の人間関係が絡まり、ほころび、そして少しずつ形を変えていく。 お金のスケールも、かかっているプライドも、栗須から見れば自分とはまるで違う世界なのに、読んでいるこちらはだんだん「山王家の番頭」みたいな気持ちになってくる。勝てば歓声と祝福の世界で栗須はそれを現実的な数字とリスクの面から支えようとする。だけど、この二人をつないでいるのは損得を超えた「夢」に近いものなんだよな……と、レースが重なるほどに伝わってくる。 面白いのは、“馬主の栄光”だけを描かないところ。山王の馬主としての成功の裏で、家庭は少しずつ軋んでいく。妻や子どもたちとの距離、仕事と馬と家族の優先順位、継ぐ者と継がない者の差、そしてお金があるからこそ生まれる歪み。山王家は決して“いい人たち”だけの温かい家族ではないし、読んでいて「うわ、こういう家ありそう……」と胃がキリッとする場面も多い。でも、そのリアルさがあるからこそ、一瞬だけ見える優しさや不器用な愛情がちゃんと刺さる。 栗須の立ち位置も絶妙だった。決して家族の一員ではないけれど、ただの従業員とも言い切れない。山王に対しては尊敬と反発、感謝と怒りが入り混じっていて、子どもたちのことも「お坊ちゃんお嬢ちゃん」では片づけられない複雑な感情で見ている。その“距離の中途半端さ”が、読者としての感情に近くて、「もし自分がこの会社、この家にいたら」と何度も想像してしまった。 競馬の描写も、単にレース結果や展開をなぞるんじゃなくて、「そこに人生を賭けている人の目線」で書かれているのが良かった。調教、故障、ローテーション、血統、牧場との関係、お金の工面……華やかなGⅠの裏側にある“泥臭い仕事”の積み重ねが丁寧に描かれていて、競馬に詳しくない人でも「これはギャンブルじゃなくてビジネスであり、人生そのものなんだな」と自然に分かるようになっている。 ロイヤルファミリーという馬そのものも、“家族の象徴”としてすごくよく機能している。血統と配合にこだわり抜いて生まれてきた一頭に、山王家はそれぞれの思いや承認欲求を重ねる。勝てば自分の正しさの証明になり、負ければ誰かのせいにしたくなる。馬は何も知らないまま、ただ必死で走るだけなのに、その走りが家族の関係を近づけたり遠ざけたりしてしまう。その構図が、とても苦くて、とても美しい。 物語のラストに向かうにつれて、「勝ったか負けたか」以上に、「この家族と栗須の20年は一体何だったのか」を考えさせられるようになる。大金が動き、栄光も挫折もすべて味わったあとで残るものは、ブランドでも資産でもなくて、一緒に馬を追いかけた時間と、そこで交わされたほんの一瞬のまっすぐな言葉だけなんだろうな、と思わされる。その感覚は、競馬に限らず、仕事や趣味、家族と過ごしてきた時間にもそのまま重ねられる。 『ザ・ロイヤルファミリー』は、競馬好きがニヤニヤできる“馬主小説”であると同時に、夢と金と家族のバランスをどう取るか、というかなり普遍的なテーマを抱えた長編だと思う。華やかなレースの裏にある、どうしようもなく人間くさい欲と弱さと、ぎりぎりのところで踏み止まろうとする誇り。それを、外側から眺める栗須の視点でじっくり味わえる一冊だった。 競馬を知らなくても、「何かに人生を賭けた大人たちの物語」として十分読めるし、競馬が好きなら、きっと何度も胸をえぐられる。読み終えた今は、ロイヤルファミリーのレースをもう一度最初から見直したい気分と、「この物語の“その先”を勝手に想像していたい」という気持ちが同時に残っている。そんな余韻の深さも含めて、自分の中ではかなり特別な一冊になった。
45投稿日: 2025.12.07
powered by ブクログドラマに乗じて一気読み。 競馬の世界は知らないけど、馬主、騎手、調教師、それを取り巻く皆々の関係性に熱くなりました。 いい小説に出会えました。 ありがとうございました!
1投稿日: 2025.12.06
powered by ブクログTVドラマの放送をきっかけに、追っかけるようにして読み進めた。競馬は(自分では賭けないが)見るのは好き。 ドラマや小説を通して、馬主の世界や、調教師さんの苦労など垣間見ることができた気がする。(自分とは別世界なので、逆にのめり込めた)ただ、映像のあるドラマと違って、小説はやはり盛り上がりにやや欠けたような気がして、読了するのにスローペースになってしまった。しかしながら、読み終わると、ジーンとくるものがあったのも事実。じっくり読み進められたこともかえって良かったかも。
2投稿日: 2025.12.06
powered by ブクログ競馬は全くわからないし、興味もなかったけど、それでも面白かった! たぶん特に泣く場所ではないのに、途中何度か涙腺が…この流れでドラマの第一話も観たけど、ドラマも良い
10投稿日: 2025.12.06
powered by ブクログドラマがホントに好きで面白くて、読んでみました ドラマと全然違う!とか、そういう印象は全くなくて、事あるごとに、映像での情景が浮かび上がって、すごく読みやすかったです ただ、今まで全く競馬に興味がなかったので、本だけ読んでいたら、ここまで入り込めたのかな、と 同時並行でドラマを見ていたことで、より面白く読めた感じはします まだドラマは終わっていないので、どんな風に終わるのか今から楽しみです 今は、競馬場とか、牧場に馬を見に行きたい衝動がすごくて、めちゃくちゃ競馬の動画見てます(笑)
1投稿日: 2025.12.05
powered by ブクログTVドラマ化がきっかけでずっと積読していた本を読了。敬体は苦手なので、最初のほうは少々読みづらさを覚えたが人間味あふれる社長にいつからか惹かれ、箇所箇所で不思議と目頭が熱くなる…。 本当に、理由はよく分からないけどこみ上げてくる何かがあった。競馬など一度もやったことがないし、TV中継も全く興味が沸かなかったのに、本作を読んでいる間は力んでしまうほどレースに夢中になれた。 あとがきにもあったけど、これが作家の力量で魅力なんだなぁと実感。 ちょっと馬が好きになってしまった…。 ドラマのほうも見てみようと思う。
1投稿日: 2025.12.05
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
馬主と馬に焦点を当て、馬主の世界の独特な熱や世界観、人生を描ききった作品でした。涙を流すことはなかったですが、物語の視点として進むクリスさんの喜怒哀楽はまったく同じ解像度で感じられるくらい、登場人物がよく書かれています。早見和真のまなざしが注がれていると言えばいいのでしょうか笑 ロイヤルホープ、ロイヤルファミリーを勝たせない所には驚きましたが、勝負の世界はリアルということでしょうか。 間隔を空けて読んでしまいましたが、またまとめて読んでみたいと思える作品でした。
2投稿日: 2025.12.05
powered by ブクログ競馬はハマったことがなかったが、馬主目線で疑似体験でき面白かった。競馬にこれだけの人たちが絡んでいて、それぞれの思いが注がれているんだなと思った。
1投稿日: 2025.12.04
powered by ブクログ主人公の視点で淡々と語られながら物語が進む。 心理描写があっさりしていて、各キャラクターがなぜそう思ったのか、なぜその選択をしたのか、分かりづらかった。感情移入があまり出来なくて物語に没入できなかった。自分とは馬が合わない作品だった。
1投稿日: 2025.12.03
powered by ブクログ店長がバカすぎてに続き、2作目。 なんだろう…こんなに評価が高いのに、書き方が合う合わないってあるんだなぁと思った。 ただ、競馬は魅力的に書かれていて、有馬記念見てみようかな、と思った。 みどりのマキバオー読み返したい
1投稿日: 2025.12.02
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ドラマ未視聴で読了。久々の長編でした。 競馬=ギャンブル でなんとなく敬遠してきた世界。 (武豊さんとキタサンブラックくらいしか知らない) 賭ける側の話ではなく賭けられる側の話で 非常に興味深い、知らない部分がたくさんあり 勉強になった部分もありました。シンプルに面白かったです。 最初に出会うのは確かに1頭だけだけど、 交配して、子供が生まれ、それがどんどん続く。 血筋、血統に注目がいく動物って馬と人間くらいかもしれない。意外な共通点を感じました。 1番好きなところは ホープとハピネスの子供を耕一が継ぐ場面ですね。 まさに継承だなぁと思いました。 クリスの継承者はいないのかな。というところが ふと気になりました。
4投稿日: 2025.12.02
powered by ブクログ最初はどこかの貴族の話かと思ってた。まさかの馬主の話。 孤独になればなるほど他のことにのめり込んでしまって抜け出せなくなるのかな。心から信頼できてる人が近くにいること。それがどれだけ大切なことなのかを知れる作品だと思います。
1投稿日: 2025.12.01
powered by ブクログ日曜劇場でのドラマ化と聞きつけて図書館予約をしたが、本が手元に来た頃にはドラマは7回目まできてしまっていて。手に汗握る展開も結果がわかってしまうと半減かと思いきや、映像で見た感動がプレイバックしてむしろ胸熱度がアップ。ファミリーの快進撃と結末、椎名さんの息子との邂逅などはドラマより先行して読むことができたのはよかったかな。 ずっと競馬のことを追い続けるのはかなり疲労感が伴う。 競馬シーンは映像での迫力にかなわないなぁというのが実感。
16投稿日: 2025.12.01
powered by ブクログ500ページ以上の長編だったが、1ページ1ページに物語があり、展開があり、競馬という馴染みのないテーマでありながら心を動かれる素晴らしい作品だった。 クリス視点で語られる一族を取り巻く「継承」の物語に、最後は涙を禁じ得なかった。
2投稿日: 2025.11.30
powered by ブクログAudiobookで聴いたり、Kindle Unlimitedで確認したりしました。 2部構成。 競馬はパドックで馬のお尻を見ればわかると学生時代、獣医学部の先輩が言ってたな。 馬主って、こんな仕組みだったんだと社会?勉強になりました。 動物が好きで怪我や病気になった動物を救うために獣医を目指し獣医学部に入ったのに、自分の勉強のために動物を解剖しなきゃならない矛盾に立ち向かわなければならなくなった学生が多いと聞いたこともあったな。 馬主にも、自分のお金儲けのために馬主をやってるわけじゃない人もいるのだろうな。 ※どうでもいいけど、私は、文学部でした。
2投稿日: 2025.11.30
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
前半後半で分かれるとは思ってなかった。 前半パートを読了して燃え尽きた。 後半パートもなんとか読んだが、結局負けるんかいと突っ込んでしまった。 オーナーとマネジャーの人間模様には引き込まれた
2投稿日: 2025.11.29
powered by ブクログザ・ロイヤルファミリー 著者:早見 和真 ナレーター:中村 友紀 表紙から競馬の話とは思わず、何となしに読み始めたら面白い! 競馬の世界を全く知らないために聞いていてもわからない事は多々あったが、競走馬を育てる為の牧場(生産者)・馬主・調教師・騎手等さまざまな人達が関わり、育て上げていく。 競走馬の裏のストーリーを知ると、作品内でも応援してしまう。 山王社長も堅物かと思いきや馬に愛情を持って接しているのがわかる上に、山王社長含む競馬関係者の人間関係でストーリーがどんどんと面白くなっていき、最後の最後が…!!! ロイヤルファミリーの情景やさすがとしか言えない先輩騎手。それぞれの嬉しさや悔しさ、未来への希望。全てが良かった! 「息子は父を超えていかなければいけない」 未来が楽しみでならない。 ------------- サマリー(あらすじ)・コンテンツ: 継承される血と野望。届かなかった夢のため――子は、親をこえられるのか? 成り上がった男が最後に求めたのは、馬主としての栄光。だが絶対王者が、望みを打ち砕く。誰もが言った。もう無理だ、と。しかし、夢は血とともに子へ継承される。馬主として、あの親の子として。誇りを力に変えるため。諦めることは、もう忘れた――。圧倒的なリアリティと驚異のリーダビリティ。誰もが待ち望んだエンタメ巨編、誕生。 ------------- 読了日:2025/10/29
15投稿日: 2025.11.29
powered by ブクログテレビを見て面白かったので読んでみた。 馬は血統の良さが重視される生き物だという事がわかった。 最後は残念だったけど、勉強になった。
15投稿日: 2025.11.29
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
馬主の秘書目線で送られる競馬ストーリー。 本書を通じて考えさせられるのは、人生とは総じて思い通りにいかず、儘ならぬものだということだ。 ロイヤルホープという馬に、上手くいかぬ不器用な性格や人生を託し、有馬記念に挑むも結果は惜敗。非嫡出子の息子が相続した、ロイヤルファミリーは父の仇ともいえるレースに同じ産駒と激走の末、敗北。 最終的にロイヤルファミリーは名馬となるようだが、その部分について描いていないのもこの本の魅力。 作中に何度か出てくる「いつの時代も、息子は父を超えていかなければいけないもの」という心意気は学ぶものがある。
3投稿日: 2025.11.29
powered by ブクログ私は本屋でこの表紙を見た時に金持ちの話なのかなと勘違いしてました(笑) その直後に「妻夫木(聡)くんのドラマ」と知り、ドラマを観るか本を読むか悩み、本を読もうという結論になりました。 競走馬を育て上げ、年末に開催される有馬記念を目指していく物語は『継承』というのがテーマになっているんだと読後感は、余韻が強く残りました。 『継承』と感じとるのは、父・山王耕造と息子・山王耕一の親子、そして競走馬と騎手との関係性は共に戦うこと、そして競走馬から人間へ。 馬主側は『最高の競走馬』に仕立てるのは性格・体格・筋力をバランスよく兼ね備えるために、分析力が問われる。それが周りが何を言おうと覆ることがないのは、分析力がないとできないことだと思う。 また騎手側となると競走馬とともに戦わなければならない中で、いかに『チーム』として挑むこと。そして競走馬は競走馬の判断があり、走りたいか走りたくないかが変わる。 思うがままに走ってほしいという願いはしっかり人間にも『継承』されていく。 馬券を買って競馬を楽しむ側のその裏には、競走馬を思う存分走らせ馬生を全うしてもらいたい強い意志を感じる『チーム』が存在し、その熱量は本当に高いと感じました。 競馬はギャンブルなイメージがすごく強く根付いているけど、こうして競走馬を仕立てる人たちの栄光と苦悩を見ると競馬の概念が180度変わる。最後の最後で心震えた。 すごく良かった。再読したいと思える本に出会えたと思います。ドラマも一気見します。
25投稿日: 2025.11.29
powered by ブクログ主人公の冷めた淡々とした語り口が読みやすくて良かった。ただ、冷静で仕事もできるだろうに、決断力に欠けるところにやきもきさせられた。 登場人物が多いせいか、人間模様の描かれ方が長い割にはさらっとしていて、もう少しクリスと加奈子の過去のことや耕一、優太郎や百合子の葛藤などを深く知りたかった。 競馬には疎いながらも競馬場は付き合いで何回か行ったことがある。当時は競馬新聞をちょっと見てなんとなくで選んだりしていまいち面白さもわからなかった。また行く機会があったら、違った目線で見られて楽しめそう(ハマったら困るけど)。
14投稿日: 2025.11.29
powered by ブクログドラマが終わったら読もうと思っていたのですが、号泣するくらい毎回面白いので気になって読み始めたら一気に読んじゃいました。レース展開や馬生などはリアリティあって、もっと続きが読みたい。 ドラマと違う部分も多々ありました。 馬の美しさとか性格の表現とか、そういった描写は競馬ファンにとって想像しやすくて世界に入りやすかった。現地で観戦したことある人は、あのダービーなどのG1レースの熱狂、有馬記念の年末のお祭り感の想像に容易く、わくわくするはず!また馬主側のことを知れるのも良かった点。 余談ですが、 昨年末の有馬記念を最後に、初めての推しの競走馬が引退し、種牡馬になることが決まり、寂しい気持ちでいっぱいでした。"推しの産駒がまた走ることがブラッドスポーツの面白さ"なんて友人から励ましてくれました。 そして、今年になり、受胎率が悪いてため種牡馬をも引退し功労馬として暮らす(それも引退した競走馬にとってとっても幸せなことです。)という残念なニュースが入り、心のどこかにもやもやがありました。推しの子が走るのなら次の役目に進んだんだと、心の整理がついていたのに、と。 ですが、つい数日前、嬉しいことに推しの受胎率の問題が解消して、来年からまた種牡馬を務められることが決定したんです。彼の子供がまた走り、同じレースに出走するかも!と期待でいっぱいです。 今回、ロイヤルファミリーを読んだことで、血統の継承という競馬の浪漫を少しわかることができたかもしれない。
20投稿日: 2025.11.28
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
主人公視点によるデスマス調の淡々とした文章に品を感じる。 それが盛り上がりの妨げになるように思えるところ、作中何度も泣けるシーンがある。 最終ページに載っているロイヤルファミリーの戦歴等の記録表を見るだけで目頭が熱くなる。本編で言及のなかった最後のレースの天気。 テーマは継承。主人公の役割はその架け渡し役。 レースの描写中は早く決着がついてくれとドキドキしながら読んだ。なかなか勝たせてくれなかったのもまた良い。 久しぶりに見つけたずっと本棚に置いてきたい小説。
2投稿日: 2025.11.26
powered by ブクログ親を超えたい子、子に超えてもらいたい親。 互いに素直にはなれないけど確かに繋がっているものを感じる作品。
4投稿日: 2025.11.26
powered by ブクログドラマが面白いと友達に聞き、でもティーバーで全話見れない時期になってしまっていたので、原作を読んでみた。 私の疎い競馬の世界。 先日、天皇皇后両陛下が園遊会?で、武豊氏と歓談しているのを拝見して、そうか、競馬はギャンブルとはいえ高貴なものなのか、と感じた。 とてつもないお金がかかる世界のドラマは面白かった。 早見さんは店長はバカすぎて、笑うマトリョーシカと読んできたが、なんとなく合わない。 文もキャラクターもあまり好きではないというか、なんとなく合わない。 そんな個人的な理由で星四つではなく三つにしてしまった。 ただ、題材は好きだし、私の知らない世界を垣間見せてくれる。
20投稿日: 2025.11.26
powered by ブクログ競走馬たちを巡った人間関係の描写が最後のレースに凝縮されているようで感動してしまう!とても良かった。
7投稿日: 2025.11.25面白かった
第一部のほうが圧倒的におもしろかった。第二部は、馬主が若いせいか人間に深みがないせいか、物語がうすっぺらな感じがした。 2025.11.24読了
0投稿日: 2025.11.25
powered by ブクログ山王社長も椎名さんも、どちらも不器用だし曲者だけど、カッコイイ父親 「全ての息子は父を超えなければ」 超えたい!と思わせてくれるような父親がまず、素敵✨ 栗須さん、感情が豊かで涙もろくて、好きだなぁ 現実の競馬に興味は無いけれど、奥深くて離れられなくさせる魔力があるなと思った
3投稿日: 2025.11.24
powered by ブクログ正直、前情報ほどの面白さは感じなかったかな。 ただ、最後の最後にまでライバルにレースで勝てなかったのは面白かった。
7投稿日: 2025.11.24
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
星4.4 おもろい。 生涯で競馬の負け額200万を超える私でもおもろいと思ったので、おもろいでしょう。 競馬の魅力を最大限に表現する物語構成。 競馬を嗜む身としては、新たな知識を得ることもできたし、馬券検討の際に馬主のことまで気にしてしまいそう。さらに負け込むな、こりゃ。 ちなみに日曜劇場枠でドラマ化しているが、もちろんこっちはこっちで楽しんでいる。 ドラマ化前から購入していて、なんとなく読み始める気にならなくて、ドラマ化を知って慌てて読んだという経緯は内緒である。 さて、その物語だが。 伝えたいメッセージをそのまま言語化してしまうのはどうか、という部分はあるが、まさに「継承」の物語であり、競馬というものがそもそも「継承」されていく「物語」なんだと納得させられる。 物語序盤は、ここまで壮大な物語になると思っていなかった。山王社長の所有馬ロイヤルホープが有馬記念を制覇して終わるんだろうなぁ、と甘く見ていたが、愛人、隠し子騒動から、こうも発展させていくとは。 と、いうのも、ロイヤルホープとの出会いから弱りゆく山王社長、紆余曲折ありながらも有馬記念への挑戦権を得るまで成長を遂げ成績を上げたロイヤルホープ、そこまでの道中がめちゃくちゃ面白い。 めちゃくちゃ面白いから、それで大団円。 それでも充分納得でした。ということです。 しかし、それを超えて「継承」の物語として 馬主、騎手、競走馬、が次世代へと継がれていく先を描いてくれている。 その受け継がれていく様を、栗須栄治と読者は見つめ続けることになる構成。 だからこそ、物語終盤、ロイヤルファミリーの有馬記念に対する思い、そして栗須が涙するとき、読者も共に涙を流すことになるのだろう。 この壮大さには圧巻。 ロイヤルホープとロイヤルファミリー。 どちらも競走馬としての集大成は、山王耕造にとって特別なレース、有馬記念に向けられるわけだが。そのレース結果を文章として描かずに、競走馬情報の戦績表で見せるところ。 これが余韻を感じさせて、よいねぇ。です。 競馬にハマった経験があれば、尚のこと。 見慣れたやつだからね。これ。 ロイヤルホープの有馬記念でこの表現をつかっておいて、この小説自体の締めくくりもこの表現で締めるわけだが。 これ、よかった。めちゃくちゃよかった。 なんとも心地よい読後感だった。
4投稿日: 2025.11.23
powered by ブクログ写真一枚でその先も想像させるのが素晴らしいと思った。 純粋な血統でなくとも、家族は継承されるのだと実感した。 ドラマはつぎはぎされているようなので、 展開が別物で、両方見るとごちゃごちゃしてきてしまうかも。 でも、映像で見ると馬の爽快感や感動は違うなと。原作は細かく表現しないと伝わらない故に、ちょっと長いなと。
10投稿日: 2025.11.22
powered by ブクログ気になっている本のひとつだったけれど、たまたま紀伊国屋書店でサイン本を入手できたので読みました。 競馬はまったく興味がないけれど夫に付き合って府中も渋谷のプラザエクウスも行き、『優駿の門』も読破。 それでもわからない言葉があり、学びがありました。 肝心の内容は、20年に渡る壮大な~という触れ込みとは裏腹に、浅く長ーく書かれている感じ。 血の繋がりや継承などはなるほどと思うのだけれど、心揺さぶるような展開はなかった。 ドラマも観てはいるけど原作の方が好きでした。 このまま次は『イノセントデイズ』を読みます。
5投稿日: 2025.11.22
powered by ブクログドラマを観てとても良かったので読んでみました。 少しドラマと原作では異なる部分もありますが… 読み終えてしまえば許容範囲です。 競馬のことは何も知りません。 ましてや馬主側のことなんて知る由もないですよね。 それでも、この場の興奮の一部になって 感動してみたいと思わせてくれました。 『継承』… 馬も人も…。 計算されつくしたことであったとしても それは簡単なことではないですよね。 登場人物が皆優しい。 悪者がいない。 競争の世界なのに。 清々しくて感動です。
24投稿日: 2025.11.21
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
私もドラマで泣いたのをきっかけに本を取りました。 第一部は山王耕造社長が魅力的で自分自身もクリスになったような気分で入り込んで読めましたが、第二部での耕一には全く共感できず、クリスと同様にどんどん心が離れていきました。 それも作者の術中なのかもしれませんが、もう少し耕一にも共感したかったな、というのが本音です。 とはいえ、かなり楽しく読ませていただきました。
1投稿日: 2025.11.21
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ドラマで毎話泣いていたので原作を読んでみました。 馬を中心に人を繋ぐ物語 競馬を知らなくてもアツくなれる ロイヤルの血を応援したくなる そんなお話でした。 ここでもかというくらいロイヤルの馬を勝たせないそしてものすごく気になる結末は紙一枚という早見さんの物語の紡ぎ方痺れました
2投稿日: 2025.11.21
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
競馬をちゃんと見たことないけど、頭の中でロイヤルホープ、ロイヤルファミリーが走ってる姿を想像していると、有馬記念のシーンとかどんどんスピードが上がってスラスラ読めた! 馬も人間も家族の繋がりの大切さは通ずるものを感じた。クリスとその周りの人の繋がり1つずつの出会いがロイヤルファミリーに繋がって行ったんだと思った。耕一が亡き母の名付けた馬をホープの繁殖牝馬に選んだところがジーンと来た。
3投稿日: 2025.11.21
powered by ブクログドラマは見ていないし、競馬もこれまで見てきていないが、競馬を理解することが出来た。ちょっと見てみたいなと思わせてくれた。
3投稿日: 2025.11.20
powered by ブクログ主人公は栗須さん。かつての友人のつながりから山王社長のマネジャーとして会社に入社するころから話はスタートする。 20年くらいの時間が流れる話で、その間クリスはもちろん、その周りの人間の成長なども描かれてすごく親近感のようなものを感じながら、見守るような気持ちで読み進められる。 ワリスと山王社長はまるで親子のようだったが、クリスと耕一ものちに親子のようになる感じがエモい。クリスと耕一は作中では父がいないという境偶が同じで馬主とマネジャーとして二人三脚になるところも良い。 世代交代だけでなく、継承を意識しているところも否定的な気分にならずに読める。エンディングとしては勝てないんか!というオチ。でもまだ続くイメージが持てた。
3投稿日: 2025.11.19
powered by ブクログ前半はテレビの方が奥行きがあって流石脚本家って感じでした。テレビはこれから後半に入りますが、本は後半の方が断然面白くて、テレビがどうなるか気になります。
4投稿日: 2025.11.19
powered by ブクログロイヤルファミリーは、物腰柔らかなクリスさんの語り口なせいか、さらっと読める。 過去に、競馬小説「優駿」を読んで、涙が止まらない!っていう感動をした記憶があり、ロイヤルファミリーの帯に同じ「涙が止まらない」とあって、手に取った。涙はでなかったなー。優駿を再読しようと思う。
4投稿日: 2025.11.17
powered by ブクログ日曜劇場でドラマを見ていたら、 原作が気になって購入しました。 ドラマが終わってから、 じっくり読みたいと思います。
2投稿日: 2025.11.17
powered by ブクログドラマを観て小説も読みたくなり、先ほど読了しました。タイトルからは想像も付かない競馬界の現況も細かく描写されていて、とても興味深い内容でした。家族と継承がテーマになっていて、深い内容でした。良き人達(泣き虫さん達が多いかも)が登場する小説ですし、泣かなかったけれどあそこで終了している事にも(想像も含めて)感動しました。ドラマがどのようなかたちでエンディングを迎えるのかも楽しみになりました。
2投稿日: 2025.11.16
powered by ブクログ10月からテレビドラマ「ロイヤルファミリー」が始まり、それがよいし、この先を安心して観ていきたいので読みました。 期待通りに、簡単には勝たしてくれません。物語のラスト、できればあの1年後の描写で終わって欲しかったなと思います。余韻が大きすぎて。それに、あの成績表を見落としてしまうと、「それでどうなるの?」ってなってしまうし。 でも、楽しめました。 子どもの頃住んでいたマンションのすぐ近くに、本書にも出てくる阪神競馬場がありましたが、競馬には興味はありませんでした。 でも、本書を読みドラマを観て、一度は生で観てみたくなりました。
13投稿日: 2025.11.15
powered by ブクログ原作のみ読みました。とにかく起こったことを順番に説明している文章が長〜〜く続きます。この時〇〇だった。〇〇が起こりました。そのあと〇〇でした。この始終の説明文章に入り込めなかった方の読者だったので、最後は少し飽きてしまった。よかった所 馬の知識が多少あると、レースのクラス分けや叩きどころ、放牧などの意味がわかって面白い。 悪かった所。500Pの長いあらすじを読んでるような文章に合う合わないがあるかも?
4投稿日: 2025.11.14
powered by ブクログテレビドラマ化されて名前を知ったので読んだ。作品を知ったきっかけというだけでドラマ自体は見ていない。 競馬は門外漢にはわかりにくい。 競馬用語といわれるようなジャーゴンがあること、レース体系や馬産システムの知識。そもそもそれらを乗り越える前に、ギャンブルとしての側面が強い以上その時点で拒絶したくなる人もいるだろうし、否応なく直面せざるを得ない経済動物としてのサラブレッドの行く末なども含めると、なかなか競馬へのハードルは高い。 小説において、これらの障壁は丁寧にクリアされていく。すこし前の作品なので現在とは違う点もあるが(たとえば現在は勝ち数でクラス分けされているが本作では賞金順でクラス分けしてある)、それらはあまり瑕疵にはならないと思う。牧場名などは変えられているがJRAの名はそのまま出るあたり、ある程度の協力はあったのだろう。邪推だが、おそらくはJRAのプロモーション的な意味合いも含まれていたのではないだろうか。 話を戻すと、競馬に関する説明は事細かになされるので、門外漢でも読めると思う。 ただ、電化製品の説明書に深い知識が書かれていないように、説明される競馬にまつわる諸々の要素が深掘りされることはない。 たとえば先述した経済動物としてのサラブレッドの問題なども、申し訳程度に触れられるが物語の主幹を成すわけではないし、話の筋として必要かどうかも怪しい。説明のための説明といった印象は拭えない。 しかも、競馬だけならまだしも、競馬以外の点でも同じようなことが起こる。たとえば物語の中盤で馬主の営む派遣会社に問題が発生する。だがそれもあまり深く追求されることはない。それは登場人物を窮地に追いやるためだけの仕掛けとして導入されているだけであり、特に社会的な問題意識があるわけではないのだろう。娯楽小説だからといえばそれまでだが、娯楽小説としても微妙で、とにかく提出される問題群が細切れで終わっていくのを眺めるだけになってしまう。
2投稿日: 2025.11.14
powered by ブクログ血統 継承 大きな声で「がんばれ!」と言いたくなるような、ストレートに胸が熱くなる物語 ワクワク8 展開9 読後8 再読5 構成9 学び6 文表現8 人物9 深み6 余韻9 合計:77/100
2投稿日: 2025.11.13
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
読むきっかけはテレビで日曜劇場として放送されているのを知ったこと。 読み始めすぐに感じたことは、「え、競馬?今までやったことないし、ギャンブル嫌いだから読むのやめようかな」であった。カイジのように、ギャンブルでハラハラするのは面白いが、「結局運が良い主人公が勝つストーリーなんでしょ」という先入観が脳裏をよぎった。 しかし読み進めていくと、主人公は馬主の秘書であり、競馬に興味がなかったが、秘書として持ち馬の勝利のために馬主の補佐として奔走する物語であることを知る。競馬に興味がないという点から共感が始まり、牧場で馬を見たり、競馬場で持ち馬を応援する姿を知ると気がつくと自分まで、主人公と同じ視点に立って応援していた。 これは、物語の進行が常に主人公視点であることが起因していると思う。丁寧な口調で進む点はもしかすると読み手によっては堅いと感じるかも知れないが、自分は好感を持てた。主人公のような流暢な敬語や他人からの信頼を得られるようになりたいとも感じた。 競馬のシーンは圧巻であり、馬が走る姿、競馬場の光景を脳裏に浮かべながら読むのがとても面白かった。 自分自身、競馬に賭けることはこれからもないかも知れないが、馬の血統や体格、経歴などを見て、競馬をテレビで見たり、もしくは競馬場で生で見ることはやってみたいと、思わせる素晴らしい小説だった。
3投稿日: 2025.11.13
powered by ブクログ馬と人間のファミリーの物語。 馬主になるって、経済力と途中で諦めない力と人と馬を魅了する人間力と強運が必要だ。 競馬という世界を「馬主側」から見ることができた。新しい世界だった。 「勝てない馬がついに勝って感動した」という感動物語ではない。 登場人物を単一化せずに、一人一人の人間を丁寧に描写し、挫折や葛藤、喜び、悲しみなどの心の表現が素晴らしかった。 私は、子供やその後の世代に何が残せるだろう。
49投稿日: 2025.11.12
powered by ブクログ競走馬と人々の「継承」を主題に、馬主一家の波瀾に満ちた二十年間を描いた長編小説である。 父を亡くし、深い喪失感に苛まれていた税理士・栗須栄治は、偶然のビギナーズラックによって的中させた馬券をきっかけに、人材派遣会社「ロイヤルヒューマン」の社長・山王耕造の秘書として働くことになる。 競馬に情熱を注ぎ、自らの名を冠した馬の勝利を渇望する山王とともに、栗須は有馬記念の制覇を目指す。 本作は競馬を題材としていながら、競馬に馴染みのない読者でも十分に楽しむことができる。 むしろ、競馬の知識を持たない読者であっても惹き込まれるほどの熱量と、読書中の没入感は圧倒的である。 オーナー、レースマネージャー、ジョッキー、調教師、記者など――競馬に携わる登場人物たちの夢や希望を背負い、一心不乱にコースを駆け抜ける競走馬の姿は、限りなく美しい。 その疾駆する姿や愛らしいしぐさに至るまで、作中の描写は息をのむほど精緻であり、読む者の胸に深い感嘆を呼び起こす。 物語は第一部と第二部に分かれており、私は第一部のラストレースで思わず号泣した。 主人公・栗須と同じく「がんばれ!」と叫びそうになりながら、ページをめくる手が止まらなかった。 第一部の感動に比例するかのように、第二部では晴れやかな読後感が広がり、競走馬と人との縁の継承、そして確かな未来への希望が静かに胸に刻まれた。
13投稿日: 2025.11.12
powered by ブクログ競馬には縁はないが乗馬を齧っていたことがある 馬という生き物は時に人と気持ちが通じることがあるのではないかと思わせてくれる 聡明で愛嬌があり凛として美しく力強いサラブレッドと勝ちにこだわる馬主、素敵な世界だと思った
11投稿日: 2025.11.11
powered by ブクログKindle unlimitedで読了。 馬主の秘書という変わった主人公設定であるものの、ストーリーは山あり谷ありドラマありの王道系で楽しく読めた。 2部構成で、主人公は変わらないものの取り巻く人々が世代交代するのが、血を繋ぐという血統馬の世界観を表していて面白かった。
3投稿日: 2025.11.11
powered by ブクログ競馬は若かりし頃に、1.、2度見に行った程度。今回TVドラマをきっかけにオーディブルで視聴。馬主、調教師、ジョッキー、牧場、競走馬、レース種類など競馬を取り巻く世界を初めて知って目から鱗。久しぶりに競馬場に行ってみたくなった。この流れだとやっぱり今年の有馬記念!?
20投稿日: 2025.11.11
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
独特の一人称語り口に戸惑いながら、馬主山王さんやロイヤルホープを走らせる登場人物のみんなの魅力に引き込まれていきました。面白かった! ロイヤルホープが華々しく勝って終わるのかと思ったら全然違って、その後息子の耕一くんとロイヤルファミリーに引き継がれて、椎名さんの息子さんも含めて次世代が華々しく活躍していくんだ…と思ったらそれも違って、大人気ない椎名さんや、ここで気持ちよく勝って終わるのは違うだろうと言いたげな社長さんが見えるようで、華やかな結末ではないけどそれが良かったなと思いました。 (勘違いがあったようなので一部訂正しました)
2投稿日: 2025.11.10
powered by ブクログ競馬のことがわからなかったので、読み応えの割に、満足度が低かった。意外と独特な語り口で読みにくい。また、漢字の変換など読みにくい箇所があったのも、地味にストレスだった…
9投稿日: 2025.11.10
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
主人公の感情の動きや言動に納得できないなと感じるところがあり、あんまり物語に入り込めなかったです。とくに加奈子さんを何年も待たせ続けるところ。馬がレースで勝てたら付き合ってくれなんて、そんな勝手で弱腰な告白ある?と白けてしまいました。 レースで勝てると思っていたけど……という展開も毎回続くので、モヤモヤ。フィクションなのだから最後くらいは綺麗に勝って夢を見せてほしいなと思ってしまいました。 馬達のドラマには魅せられました。 競馬のシーンは手に汗握る描写で、読んでいて胸が熱くなりました。 山王社長の人間臭さが好きです。
3投稿日: 2025.11.10
powered by ブクログドラマの第一話を見たあとに、Audibleにて一気に視聴しました。 レースシーンのドキドキ感とワクワク感は爽快でした。 競馬について詳しく知らなかったのですが、様々な人たちの助けを借りて競走馬は成り立っていることを知りました。単純にお金を賭けるだけでなく、人生をかけて、生活をかけて、多くの人たちの想いを背にサラブレッドは走る。 ドラマと小説を比較すると、設定など微妙な違いがありそうで、ドラマも楽しみながら見れそうです。
65投稿日: 2025.11.10
powered by ブクログ馬主(うまぬし)の立場や競走馬を育てる人たちのことなど考えたことがなかったので、すごく新鮮でした。 我が家の夫はその父の影響で競馬好きです。 義父は単身赴任中の貴重な帰宅日でも、その足で競馬場に通うとか、 たまに幼かった夫を連れて出かける先は動物を見に行こうと誘った競馬場とか、 骨折して歩けない時に義母に無理矢理馬券を買いに行かせるとか、 馬券のために実家に残してある夫の私物を売る、 競馬仲間に借金をするなど、 度々家庭内トラブルを起こすほどです。 そんな義父の影響で私は競馬=ギャンブル=ハマるな危険という意識になり、夫から我が子たちへ競馬好きが遺伝しないように何度も注意しています。 ところがこの本を読んで、賭ける側とは違う存在を初めて意識しました。 たしかに馬は美しいです。 実は私も夫とデートで競馬場に行ったことがあり、独特の雰囲気があまり好きにはなれなかったのですが、パドックで見る馬は艶があり、完璧な肢体でとても美しかったのを覚えています。 次回機会があれば、これまでとは違った視点で競馬を見ることができるかもしれません。 早速夫に打診してみたところ、ゴロゴロボリボリしながらスマホでJRAサイトを見ていた夫がガバッと起き上がり、いつ?!!やっぱり見るなら有馬か!観覧席を予約しようか?!などと目を輝かせていました。 そういえば夫は競馬の何が好きなんだろう? ギャンブルが好きなのかと思い込んでいましたが、どうなんでしょう。 この本を読んでどう思うのかも気になり、強く薦めておきました。
29投稿日: 2025.11.09
powered by ブクログ競馬に全く興味のない自分でも馬のかわいさ、魅力が伝わってくる本だった。 競馬をやってる人で夢中になってるのって馬の継承に惹かれるからなのかなとも感じた。 生き物だからこそ魅了される。そして人生はそんなに甘くないからこそ、私たちはジタバタするのだろうと思った。
2投稿日: 2025.11.09
powered by ブクログ関わってきたこれまでの人々、継承してきた歴史、様々なことが想像できて胸が熱くなった。 ドラマ前半のこのタイミングで読むのもどうだろうかと思ったけど、読み進めるほど映像として見たい物語だし、でもそれぞれの思いを細かく知るにはやはり小説でも読んで良かったと思う。 (初めは独特の語り口調もあってなんだか眠くなりそうだった) ドラマの俳優がみんなぴったりすぎてそれも良い! 一番涙が込み上げてきたのは最後の戦績のページ。その余韻がまたとっても良い…
11投稿日: 2025.11.09
powered by ブクログ競馬を成り立たせていくことの過酷さを知った。 優美に見える世界が、血統・財産・人脈の賜物で作られた世界でクラクラするとともに、競馬を引退した後の馬の生涯は闇そのもので暗い気持ちに。 それでも選ばれし者にとって惹かれるもの、ということなのだと思う。 わたしもそんな存在を人生のどこかで見つけたい。
7投稿日: 2025.11.09
powered by ブクログTVドラマ放映中で話題の小説を読んでみた。粗筋としては感動的な中に、主役となる馬2頭(ホープとファミリー)が本文中ではついにメインレースに勝てないこと(添付の競争成績表では、ファミリーが後に有馬記念ほかを制したことがわかる)、主要登場人物(例えば、耕一や椎名善弘)の性格描写に「この人、ほんとは一体どんな人?」と疑問を抱いたまま読了したこと等、読んでいて苛々感が募る面もあった。
2投稿日: 2025.11.09
powered by ブクログ競馬を全く知らないのですが、楽しめました。馬主ってお金持ちの道楽というイメージでしたが少し違いました。牧場で競走馬を育てる人たちの苦労、馬への思い、全く知らない世界なので新鮮でした。馬券を買って競馬場に行ったことのある人にはより深く分かる部分があるのだと思います。物語が長く読み疲れる部分もあった。
3投稿日: 2025.11.08
powered by ブクログ抜群に面白かった。ただ、競馬を良く知らない人や、興味がない人には、ささるかどうかわからないけど。 現在進行形で放映されているドラマはまだ見ていないけど、競馬に興味のない人にも面白くなるようには味付けされているんだろうし、日曜劇場は駄作がないから録画しているものを見るのも楽しみ。
2投稿日: 2025.11.07
powered by ブクログロイヤルファミリーよりマネージャー・クリスの生きざまにさわやかな感動を覚えました。競馬好きの私にはいろいろと目に浮かぶようでしたが、競馬のわからない方でも楽しめるのでしょうね。みんなロイヤルホープのファンになるはずです‼️
3投稿日: 2025.11.07
powered by ブクログ父親とともに働くことを目標に、税理士資格を取得し東京の大手税理士法人で働いていた栗須英治は、父親の死をきっかけに働く意義を見失っていた。ある年の正月、偶然旧友と再会し、その叔父である馬主・山王耕造と出会ってひょんなことからその競馬部門を司るマネージャーとして働くこととなる。 サラブレッドは何よりも血統が重視される生き物であり、勝ち負けによって運命が分かれる残酷な面を持ち合わせる。ほとんどの馬が敗者となる中で、ごく一部の馬だけが勝ち星を重ねてGIのような大レースを制する名馬と呼ばれる。馬主はこの名馬を得るために何千万何億もの資金を投入しながらロマンを追い、競馬界はその欲望と栄誉によって成り立っている。 個人的には過去に競馬にハマっていたこともあり、また友人に馬主の縁者がいたために馬主席に出入りしたこともあった。英国の優雅な雰囲気に比べて、それぞれが牽制し合いつつ水商売風の女性を連れた品のない中年男性が多かった印象は、当時の自分の記憶とも符合する。昔ながらの貴族が集まる英国に比べ、一代で財をなした色物たちが集まった世界というのが90〜00年代の実情だろう。 時代を経て、その血脈は受け継がれていく。現実社会でも日本競馬のレベルアップは目を瞠るほどであり、ついに米国のブリーダーズカップクラシックを制するまでになった。世界をリードする立場となった日本競馬界にとって、馬たちと馬主たちの数だけそれぞれドラマがあるのだろう。その積み重ねが今日まで続いているのだ。 放映中のドラマ原作。もちろん映像化に際しては、脚色や原作とは異なったエピソードが加えられているわけであるが、登場人物たちがすんなりと可視化できるのは利点であろう。
11投稿日: 2025.11.06
powered by ブクログ今クールで放送中の日曜劇場「ザ・ロイヤルファミリー」の原作、今回はAmazon Audible で聴いた。 英国王室は競走馬を所有し、馬主として競馬に関わっている。王室というその系譜には、サラブレッドのそれと近しいものがあるのかもしれない。 ドラマの脚本は、原作をベースにしているが、ドラマをそのまま映像にしたものではない。 ドラマには放送時間の制約が絶対王として君臨し、さらに役者が登場人物に命を吹き込む。 ドラマ先行のカタチで本書を読み始めた頃は、ドラマの登場人物が本の中で演技していた。 しかし、小説の中で原作は、映像を遥かに凌駕し、大きな姿を見せてくれた。 面白かった。 そして、これから続くドラマを観るのが、より楽しみになった。
9投稿日: 2025.11.06
powered by ブクログすっごくよかった!!!久しぶりにかぶりつくように読み続けて3日間で読み終えてしまいました。 競馬なんて全く知らない世界を覗き見る話ですが、人々の思いをクリスさんの視点からずっと追っていくのが良い。何がこんなに面白いんだろうってため息ついて考えちゃうくらいはまりました。レースシーンも息を呑むし、タイトルの意味合いもグッとくるし…ドラマ今から見ようかな。読み終わってほう…と息が漏れるくらいに、スケールの大きな良いものを見たという気持ちになりました。
3投稿日: 2025.11.04
powered by ブクログオーディブルで。 競馬の世界を馬主(うまぬし、と呼ぶらしい)に仕える、マネージャーの視点から余すところなく描く。 血で走ると言われる競走馬。しかしデータをいくらひっくり返しても、セリにお金をかけても、重賞レースに勝てる馬は、なかなか出ない。 途中まで思い通りのレース展開になっても最後にかわされる。その時、それまでに掛けた熱量をどこに持っていけば良いのか。 競馬ファンの視点ではなく、プロとして勝ちに掛かる、馬主の視点で描かれているのが良い。 取り巻く、調教師、騎手、マネージャー、牧場主。そしてその家族。 世間が知らない世界を描くのは、「アルプス席の母」、長い時間軸を真ん中に据えるのは、「100年の時効」「世界99」。 見事な力作。
3投稿日: 2025.11.04
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ジョッキーや調教師に注目が行きがちな中、馬主に焦点をあてた物語。馬主の秘書役となった主人公視点で、山王とその隠し子の2部構成になっている。この主人公、クリスがものすごく丁寧でいいやつ。この口調のおかげで物語が暖かいものになっている気がする。 ロイヤルホープも、ロイヤルファミリーも、勝ちそうで勝てないのがリアルな競馬という感じ。 馬主資格を持つのは何千人といるのに、実際に馬を所有出来ているのは数百人しかいないという。馬を経済動物と割り切るのは難しいけれど、やっぱりかつて応援した馬たちには幸せな余生を迎えて欲しいなぁと願う。
3投稿日: 2025.11.04
powered by ブクログドラマ化され、馬主が佐藤浩市、秘書栗須が妻夫木聡で始まっている。妻夫木聡が父親の意志を継げなかったことで泣くシーンが心に刺さる。「勝つ覚悟があるのか」という牧場主の気持ちがなんとも言えない。それを受けて立つ山王耕造。一緒に夢を作ろうとロイヤルホープと名づけられる。 本書は、競馬の物語。私は、競馬を一度もしたことがない。でも、なぜか、興味がある。むかしむかし、私の父親が競馬にのめり込んだ時期があったからだ。 この物語は、父と子の物語だ。父親の想いをどう受け継ぐか?競馬の馬主というものがどんな存在なのかが、よくわかる。そして、時代が変化する中で、どう受け継ぐのか? 映画国宝の『その才能が、血筋を凌駕する』という血と芸の葛藤があったが、競馬の世界は、血が重視され、その父親を超えることができるのか?が問われる。乗り越えられないものの方が多いのだ。 そして、牧場を手伝う加奈子の息子翔平は、騎手をめざす。山王耕造の腹違いの耕一は、最年少の馬主となる。 栗須は、税理士の父親の意志を継いで税理士になったが、父親から一緒にやろうと言われて、それに応えなかったことに、後悔をする。父親の想いが痛いほどわかるのだった。 そして、馬主の山王耕造の父親らしさに惹かれて、栗須は、秘書をやり、馬主とは何かを考えながら、競走馬の幸せとは、競走馬の血統とはを考える。そして馬主の継承について考える。栗須は山王社長の豪快で、かつ繊細な笑顔に魅了され続けた。 山王はいう「お前にはセリに出てくる馬の善し悪しがわかるのか? 結局、俺たちはカタログに書かれてある父馬の競走成績や、母馬の繁殖実績くらいしか見てないと思うんだよな。いずれにしても、俺には馬の本質なんてわかってない。 だったらプロを信用するしかない。こいつなら信用できるっていう人間と一人でも多く知り合って、そいつが『この馬はきっと走ります』って覚悟を持って言ってくるなら、俺はそれに投資する。馬に出資するんじゃない。その人間への信頼に賭けるんだ」 この言葉が、この物語の核心でもある。 競走馬のネーミングにはいくつかの厳格なルールがあるが、その最たるものは「カタカナで二~九文字に収める」ことだった。馬主は、年間所得が二年連続で1800万円以上、総資産9000万円以上でないとなることができない。 馬主資格を持っている人って2500人くらいいる。その中で個人で一頭でも現役の馬を持てているのは、せいぜい500〜600人くらい。 山王は、勝てず、稼げず、賞賛もされず。ケンカをして、人が離れ、インターネットでは罵詈雑言を浴びせられて。いったいどうして馬主になどなるのだろうという疑問は、膨らみこそすれ、解消することはなかったと栗須はおもう。 山王は、繰り返し言う。「馬にではなく、人に賭ける」「だからいつも言ってるだろう。馬を見る力のない俺は、人間に賭けるしかないんだよ。それだけのことだ」 そして、有馬記念に勝とうとするが、果たせない。そして、山王は歳をとり、老い、ガンで死に、それを受け継ぐ子がいた。そして、受け継いだゆえに悩む。 クリスは、「馬は勝つという結果でしか未来を切り拓けない」と翔平に言う。競馬は結果が、はっきりしているから、余計熾烈なのだ。その競馬に賭ける人生に、自分の人生を投じる。人生はチャレンジであり、ギャンブルなのだ。 競争馬の世界では、血統は「ブラッドスポーツ(血のスポーツ)」と呼ばれるほど重要視される。その理由は、競走能力や適性が遺伝によって受け継がれることが統計的に確認されている。競走馬の品種であるサラブレッドは、速く走る能力を追求して品種改良されてきた。現在の日本競馬界は、偉大な種牡馬サンデーサイレンス、そしてその直系のディープインパクトやキングカメハメハの血筋が非常に大きな影響力を持っている。ディープインパクトは、もう亡くなったが、子供だけでも1400頭を超えると言われる。子供達で競い合うのだ。 何のために、走るのか?走るためだけに、生まれたのか?
3投稿日: 2025.11.04
powered by ブクログ私が昔住んでいた家の近くに競馬場があり、祖父のお供でついて行った記憶がある。 その後、知人の影響でダービースタリオンというゲームにハマったのは、身近に競馬があったからなのか?とも考えられた。 『ザ・ロイヤルファミリー』は、そんな私にすんなり入ってきた。ロイヤルの馬が出走する度に「勝ってくれー」と祈りながら読み進めました。 読み始めは、傾きかけた牧場の馬で、GⅠ優勝を目標に掲げた馬主と、それを支える秘書の物語と思い読んでいましたが、馬主、牧場経営者、騎手、そして馬たちの次の世代に受け継いでいく継承の物語でした。 最後までドキドキしましたが、読み応えがある一冊だと思います。楽しめました。
12投稿日: 2025.11.04
powered by ブクログワクワクする本。 競馬界の事が手に取るように良く分かる本。 そしてとてもサスペンスフルな本。 この作家の本をイロイロ読んでみようと思わせる本。
3投稿日: 2025.11.04
powered by ブクログ馬主という特殊な仕事を通して、家族について考えさせられた小説。血の繋がっている親子。血の繋がりのない親子。愛人との間にできた子。家族の形は様々。そこには正解はないし、他人に何か言われる筋合いもない。ただ、簡単には切っても切れない家族というつながりは特別だなと改めて感じた。親から子へと脈々と受け継ぐものが必ずある。 物語のキーワードととして出てくる継承という言葉。予想を裏切るラストはまさに親から子への継承。ロイヤルファミリーという題名も、作品の主題にぴったり。
2投稿日: 2025.11.03
powered by ブクログロイヤルファミリーというと皇室とか王室の話かと思ったら全然違って、これは競馬小説。ロイヤルファミリーは馬の名前。主人公が忠実に付き従った人材派遣会社社長の持ち馬にロイヤルなんとかという名前をつけていて、本書の由来はその馬の中でも特に優秀だったロイヤルホープの子どもである、ロイヤルファミリー。ロイヤルファミリーはとても優れたサラブレッドの雄馬。この物語は、主人公栗須、主人公の雇用主である山王社長と彼らの息子たちと、馬と馬をを取り巻く人物たちの父子2代の父超えの大河ドラマと言っていいのかな。 個人的に2つの観点からこの小説は特別に面白かった。1つは、私が最近知人を通じて競馬の馬主さんと知り合いになり、競馬場の馬主さんの部屋から競馬を見たこと。それまで別世界と思っていた競馬の世界が急に身近になり、レースという観点からとても面白いことを知ったこと。一口に競馬と言っても、ギャンブルの要素だけではなく、馬とその血統や馬主、騎手、調教師など様々な立場の人と馬が絡み合うストーリー性を持っているのだというのを知ったばかりだった。ということで本書を通じて競馬界に関連する人の熱意や思考法、競馬を巡る魅力と問題点などまとめて知識として得られたことが私にとっては大きい。 もう1点は、主人公栗須は税理士で、忙しい父親を手伝えずに亡くしてしまった父への負い目があるのだが、私自身が父を20代前半で亡くし、私は父と同じ職業ではなかったため同一ではないが、それでも亡くした父への恩返しができていなかった追慕と後悔の念が共通しているという点から主人公に感情移入しやすかったことかな。主人公栗須は亡き父と仕事に拾ってくれた山王社長を重ね合わせて忠実な、息子のような部下になるのだが、気持ちわかるなあと。 ということで、2点目は個人的思い入れが強かったけど、競馬の世界を知るだけでも入門書としてとても良い気がする。
3投稿日: 2025.11.03
powered by ブクログ競馬で勝つことの難しさ、奥の深さ、競走馬を育てる人達の情熱の強さの一端が少しだけ理解できました。 馬のことについてもっと知りたくなりました。
25投稿日: 2025.11.03
powered by ブクログ「ロイヤル」の名を冠する競走馬を数多く所有する社長とマネージャーと馬に関わる人々の物語。 競馬を知らない読者でもその感動を味わうことは難しくない。激しい人間だった社長の裏に隠された数々の思いや、マネージャー自身の思いが絡み合ってレースへと向かっていく
8投稿日: 2025.11.02
powered by ブクログ都内の大手税理士法人に勤務していた栗須 栄治(くりす えいじ)さんは、とあることから人材派遣業を主とする「株式会社ロイヤルヒューマン」に入社します。 そして、同社の秘書課で、競馬馬の馬主(うまぬし)である社長の山王 耕造(さんのう こうぞう)さんの専属マネージャーとなったことにより、以後二十数年に亘って競馬と関わることとなります。 競馬は血統のスポーツと言われます。この小説の大きなテーマもまさに血統と継承ということだと思います。 「第一部 希望」では、各章が「一月」から「十二月」と銘打たれ、競馬の各レースの年間開催を追いながら、栗須さんの目を通して山王社長や持ち馬の苦闘や活躍が描かれ、「第二部 家族」では、「春」から「冬」の季節の名の各章で、山王社長の持ち馬を受け継いだ人物と競馬チームのレースへの取組みが描かれています。 わたしは、競馬のことは全然知りませんでしたが、この本のおかげで、サラブレッドが競り売りで1億円や2億円で買われていく様子や、レースに向けて調教師やジョッキー、そして馬主がどういう活動をしているのかなどを知ることができました。 億のお金をはたいて買った馬でも、怪我をしてレースに出ることがないまま生涯を終える馬もいて、いかにレース(特にG1レース)に出て勝つことが、大いなる「夢」であるかもよく分かりました。 (そう言えば、今日、11月2日は、第172回天皇賞ですね。東京競馬場・芝の2000mです。) 血統と継承については、馬ばかりでなく人もそうで、山王耕造社長を受け継いだ人物が語る「いつの時代も、息子は父を超えていかなければいけないもの。馬も人間もそうやって今日まで繁栄してきた。」という言葉には重みがあります。 もしかしたら、競馬の世界だけではなく、スポーツ・芸術・学問など、世の中の様々なことは先達を超えて進化していかなければならないというのが宿命なのかもしれません。 文庫で624ページという大部の本ですが(先頃、勤務地が変わって、なかなか思うように読書がはかどらないわたしにとって)、Audibleで聴くことができたことは読了の助けになりました。特にレースの実況中継の場面の朗読は臨場感があり、聴いていて気分が高揚しました。 この作品の存在を知るきっかけとなったTBS日曜劇場(ドラマ)の展開も楽しみです♡ ご一緒に楽しみましょう♡
327投稿日: 2025.11.02
powered by ブクログ競馬は付き合いで賭けた事がある程度で普段やりませんし、これからもやらないとは思います。 けれど、この作品に出会えて良かったと本当に思います。 馬の購入から厩舎の選択、育成方法、レースの選択、ジョッキーの選択などこんなに大変だとは思わなかったし、こんなに血統が重要視される世界だと思っていなかった。 ここまでした愛馬はそりゃ可愛いわけだし、勝たせたいと思うわけだ。 その後のファミリーの活躍は年表でしかわかりませんが、全部見たいくらい熱く読み入ってしまいます。 山王社長をはじめ、その他登場人物•登場馬たちの繋がり、勝利を求めての試行錯誤。不意に、目頭が熱くなり鼻の奥がツンとする場面が何度もありました。 山王社長、褒められた人ではないけれど存命中にホープを勝たせてやってくれーと願わずにはいられないくらいの濃い登場人物でした。 残りページ数が少なくなるにつれて「まだ終わらないでくれ…」と思いながら読みました。本当に熱い物語でした。 有馬記念…馬券買ってみようかなぁ…
4投稿日: 2025.11.02
powered by ブクログ有馬記念の最後の直線で、1枠1番を引いた馬がなぜだか大外から強烈にまくってくる。先を走る馬をごぼう抜きして、先頭争いをしている馬に肉薄していく。 こんな光景が、山王耕造にはよく似合う。彼は、人材派遣会社をゼロから立ちあげ成り上がったワンマン社長だ。 山王社長の家族は、彼が馬主として競馬にのめり込むのに眉をひそめている。億を超える金で仔馬を買い求め、さらにお金をかけて育成した挙句、骨折で一度も走らないなんてことが当たり前に起きる世界だ。そこに金を湯水のように使う。しかも、彼は絶対に仕えやすい人ではない。 なのに、語り手の社長のマネージャーのフィルターを通すと、馬を見る目はないから人に賭けると言って牧場の手入れの良し悪しを見ていたり、牧場主の夢に乗ろうとしてみたり、伊達と酔狂にあふれて、不思議に優しく、どこか可愛らしい人に見えてくる。 彼は、経営の危機に瀕している小さな牧場が、最後の賭けとして生産した定石ではない血統の仔馬の馬主となる。その馬は、新馬戦で、ゲートの中で立ち上がって出遅れたにもかかわらず、超良血馬を抑えて勝ち上がる。そうして、競馬に携わる様々な人やその家族を描きながら物語は動き出す。山王社長を始め、癖が強くて、一筋縄ではいかず、まず本音を語らない人が多い上、18頭のうち17頭は敗者となるお話だけど。 山王社長も、身から出たさびではあるのだが、稼いできたものの大半を失い、病に倒れる。それでも、なぜだか彼のことを不幸せとは思えない。その姿は第4コーナーを駆け抜けてく閃光のように目にやけつく。彼の長男も、絶対、父のようには生きないし、生きれないと思いつつ、そう感じているのではないだろうか。 何度か、生まれ変わっても馬主になりますかという問いが発せられる。数々の良血馬を所有して、多くのレースの勝者となった椎名社長でさえも、答えは決まって否定的だ。だけど、絶対やめないでしょって突っ込みもセットになっている。欲得とは別に、一瞬の何かを見出しているのか、自嘲的な笑顔が見えるようだ。自分のものか、周りのものか、しょうがねえなぁという声も聞こえてきそうだ。 第二部は、第一部の次の世代が中心になっていて、「継承」のお話のように思っていた。だけど、そんな思い込みを打ち砕くように最後に大外からとんでもないものが突っ込んできた。これは、単に血で引き継がれるものではなく、山王社長と椎名社長に通っていた何かのような、共鳴のお話なのかも知れない。
2投稿日: 2025.11.01
powered by ブクログbookTuberの方が号泣したと おすすめされてて気になっていた本。 ドラマ化するということで急いで読んだ。 競馬はもちろん興味もなかったし 600ページ以上あるのでなかなか踏み込めなかったけどさすが早見和真さん読みやすい。 でも読み進めるうちにのめり込むほどおもしろかった。 やっぱり勝負事ってどうなるか気になっておもしろいし、主の馬の成長にソワソワしたり主人公の周りの人達の物語がやっぱり波乱万丈で…! 第二部に入ってから一気に展開が変わった気がしてさらにのめり込みました。 あと競馬を見たくなりました。 馬って好きな人は好きって聞くけど魅力って何だろうと思ってたけど、今なら馬の良さを喋れる気がします 笑 あと馬主さんの凄さ。 ドラマも見ようと思います。
2投稿日: 2025.11.01
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
馬主である山王耕造の秘書に抜擢された栗栖栄治。その二人と馬たちを取り巻く人々の物語。 競馬ってこんなに熱くて泣けるコンテンツなのかと思える話だった。馬の血統のように継承されていく想い。山王耕造からその息子の中条耕一へと物語が移っていくが、最後の最後まで有馬記念で勝たせてもらえない。栗栖が思っていたように、愛着のある馬の引退レースで、1着が取れなくても好走してくれるだけで嬉しいという気持ちを同じように感じるほどにはこの物語に感情移入していて、最後ロイヤルファミリーが惜しくも2着で敗れて引退という流れでも十分感動できた。しかし最後の最後の最後に示されるロイヤルファミリーの競争成績にやられた。 牧場の人、調教師、ジョッキー、馬主関係者それぞれの想いを乗せて走る馬という構図を知り、競馬というコンテンツの魅力を知れた気がする。人生をやり直したとして、また馬主になるかという問いに対して、メインで登場する山王耕造、椎名義弘の二人ともがならないと答えたことも印象的。そんな二人のやりあいやその後継者である息子たちの対決に、多くの人が熱狂しているという画が良い。
2投稿日: 2025.11.01
