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罪の轍(新潮文庫)
罪の轍(新潮文庫)
奥田英朗/新潮社
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総合評価

94件)
4.2
36
34
18
2
0
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    面白かった。見事な群像劇。今自分の中で奥田英朗がブーム。これまで伊良部シリーズしか知らなかったのは何故なのか…でも今知ったお陰でめちゃ面白い過去作を読む楽しみが味わえている。

    0
    投稿日: 2025.12.18
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    このレビューはネタバレを含みます。

    後半は、怒涛の展開で読むのが止まらなかったけれど、犯人の動機や事件に至った経緯はそこまで深くなく、消化不良感はあった。 ちょうど青森旅行に行き、八甲田丸の見学もしたばかりだったので、最後の捕り物のシーンは光景を具体的に想像できて良かった。 確かに青森の朝はきれいだった。

    0
    投稿日: 2025.12.13
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    昭和の東京オリンピック前年に起きた児童誘拐の社会派ミステリ  ------------------------ 昭和38年、東京 男児誘拐事件に人びとは震撼した──  絶対零度の孤独を抱える容疑者×執念でホシを追う捜査一課刑事  昭和三十八年十月、東京浅草で男児誘拐事件が発生。日本は震撼した。警視庁捜査一課の若手刑事、落合昌夫は、近隣に現れた北国訛りの青年が気になって仕方なかった。一刻も早い解決を目指す警察はやがて致命的な失態を演じる。憔悴する父母。公開された肉声。鉄道に残された〝鍵〟。凍りつくような孤独と逮捕にかける熱情が青い火花を散らす──。ミステリ史にその名を刻む、犯罪・捜査小説。 ------------------------  礼文島で昆布漁の下働きをしている宇野寛治 二十歳 義父からの虐待のせいで、子供の頃から脳機能に障害があり、周囲から莫迦だと見下されていた 金に困ると、良心の呵責を感じることなく空き巣を繰り返している あるとき、質屋に売った事をきっかけに逮捕されかけるが、船を盗んで東京に逃亡 そして、東京暮らしでも盗みを繰り返すが……   読み始めはどんな物語になるのか先が見えず 面白さに関してはスロースタートなので人を選ぶかもしれない ただ、途中からは、「吉展ちゃん誘拐殺人事件」をモデルにしている事に気づき、どんどん面白さを増していく それと共に、あの事件がどうなったのかを知っているが故に陰鬱な気持ちにもなる  あの事件は昭和の犯罪史の中でも大きな事件として扱われる 日本で初めて報道協定が結ばれた事件でもある 逆探知ができない時代 家電と公衆電話の特徴 市民に協力を求める劇場型捜査の始まり 警察の捜査方法の杜撰さ 情報を共有しない個人成果主義 警察の不手際と右往左往っぷり 暴力団との馴れ合いなど  現代の常識と違いがあって、隔世の感がある  その他にも、昭和を感じる描写が色々 山谷で酒を飲んでいた人が貧血で倒れるのは、輸血用の売血によるものだし 活動家達の存在もそう 集団就職の欺瞞 障害者に対する差別意識など   昭和を感じる部分も多々あるけれども 便利なツールの広まりによる影響は現代にも通じる 「馬鹿が一万人に一人の割合としても、分母が一億人なら一万人の馬鹿が出現する。全国津々浦々まで行き渡るってえのは、こういうことでしょう」  現代ではSNSが正にこれ 無関係な人間達の馬鹿騒ぎ 知名度のためのパフォーマンス 正しく使えば便利だけど、悪用しようと思えばできるし 善意であっても迷惑な事もあるしな   途中で、この1年後を描いた「オリンピックの身代金」に登場する刑事さん達だと気付くけど、それぞれの特徴は覚えてないなぁ 私が物語を読むときは、登場人物を記号的な読み方をしている面がある  終盤、宇野が死刑になるかどうかの疑問 大場は、一人殺したなら無期懲役、二人なら死刑と言っていたけど 永山基準はこの事件の後だた気がするんだが? この時代にもそんな認識が世間ではされていたのだろうか?  それを聞いた宇野の行動 まぁ、序盤から色々と伏線はある もちろん容認できないけれども、途中で大場に連絡を取ろうとするあたりが、どうも憎めない 考えようによっては単なる馬鹿なのだろう ただ、性根は曲がっていないというようにも捉えられる もし幼少期にまともな親の元で育っていたら……、と思ってしまう  なので、宇野に同情する点がないわけではない 「こんなやつ死刑にしてしまえ」とも思わない でも、罪がないわけではないし 悪いことは悪いことと認識しながらも窃盗を繰り返しているわけだしなぁ それにしても事件の結末に救いがない    3日くらいで読んだけど、800ページ以上あったようだ このくらいの厚さでも、京極と比べてしまうとそんなでもなくなってしまうバグ まぁ、上下巻や複数巻の作品もあるので、心理的ハードルはそんなにない

    1
    投稿日: 2025.11.11
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    このレビューはネタバレを含みます。

    20251015 初の奥田英朗さん、そして分厚さに圧倒されましたが読み始めたらあっという間でした。ミステリーとらいうよりヒューマンドラマな感じしますね。 昭和38年ということで自分の父が生まれた時代が舞台で、今とのギャップを感じられるのがおもしろかったです。まずお金の価値が違うし、携帯はおろか一家に一台電話のある時代じゃない。戦争から復興し、欧米の仲間入りをしようとがむしゃらだった日本、みたいなものを感じて、これが今に続いてるのかーと思ったりしました。 衝撃だったのは、身代金引渡しの時間変更を一斉に知らせられないということ。え、携帯あるじゃん?と思いましたが…ないんですよね。 昭和の警察、やくざ、事件、その泥臭さというか男たちの汗にまみれた感じがすごく良かった。 実写化の配役を語り合いたい。仁井さんのファン多そう。(笑)

    0
    投稿日: 2025.10.15
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    ミステリーにも警察小説にも見えるけど、ジャンルを越えた「奥田英朗さんの小説」としか言いようがない唯一無二の味わいがあります。話の中身は辛いけど「人の清き心」に触れて生きることが少し楽になる、そんな小説だと思いました。

    0
    投稿日: 2025.10.02
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    上野・浅草界隈に地縁があることもあり、楽しく読めた。昭和の時代背景が丁寧に描写されており好感を持った。 一方でストーリーはやや間延びしてしまっていた印象。肝心なスタジアムでの身代金奪取の場面の真相が詳らかにならなかった点は刑事小説としては残念に思う。

    0
    投稿日: 2025.07.21
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    展開、構成も良くて、読みやすい。 でも、ちょっと(かなり?)がっかり。 それまで(この本の中で)積み上げてきた人物像に全く合わない行動を、最後の最後で持ってこられても。途中までの面白さが台無しでした。人にもお勧めできない。 佳境に入る手前くらいから、(気絶ではなく)衝動的行動を取る傾向が示唆されていれば、まだ納得できたのだが。

    0
    投稿日: 2025.06.26
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    1963年に発生した”吉展ちゃん誘拐殺人事件”を題材にしたミステリー。北海道出身で知的障害がある宇野寛治は稚内や礼文島で数々の問題を起こし、逃げる様に上京。花の都・大東京での生活にも慣れてきたところ、時計商宅で殺人事件が発生。容疑者として寛治が浮上するのだが、神出鬼没の寛治は一向に尻尾を出さない。同じ時期、豆腐屋鈴木商店の吉夫ちゃんの誘拐事件が発生。。。時計商殺人事件と吉夫ちゃん夕刊事件の関連性は!?800頁を超えますが、ガッと読めちゃうので寝不足にご注意ください♪

    4
    投稿日: 2025.06.14
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    奥田英朗は何が書きたかったんだろうかと、読みながらずっと考えていた。読み終わって昭和を書きたかったのかなと思った。

    0
    投稿日: 2025.06.13
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    犯人はこの人だろうとある程度分かっても、捜査の描写が長くても、退屈にならないボリュームだった。 犯人が罪を認めてからが展開が早かった。 当時の社会の様子とか、警察内部の様子とかが細かく描かれていてこの時代ってこんな感じだったのかと面白かった。

    12
    投稿日: 2025.05.17
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    東京オリンピックの1年前の東京。実際に東京の下町で発生した誘拐事件をモデルとした刑事物の小説。 礼文島出身の青年と警視庁捜査一課の若手刑事。特に刑事が地道に足で操作を行い、また当時は個人の力量に頼りスタンドプレーや尋問での暴力など時代を感じる。 当時の風俗を活かした描写が絶品だが特急の名前を「しらとり」にしたのはなぜだろうか?実際は「はくつる」かと。オリンピックの前年には存在しなかった架空の列車だからだろうか。

    0
    投稿日: 2025.04.30
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    後半は息つく暇もない、緊迫の展開。 こいつが犯人なのか?いやでもそうじゃないと信じたい…と思わされる人物描写が圧巻。 空き巣の宇野と刑事の落合のダブル主人公の様な構成だが、2人の掛け合いなどが多いわけではなく周りを固める登場人物達が本当に魅力。特に落合のバディの大場が少しずつ落合を認めていく描写が良かった。

    0
    投稿日: 2025.04.22
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    昭和38年に起こった実際の誘拐事件を元にした犯罪捜査小説。 北海道礼文島から渡ってきた空き巣常習犯の青年と、警視庁の若手刑事の視点を中心に物語が進む。 この年代の下町が舞台ということもあり、逞しく好ましい人物が多く描かれるが、事件やその背景はやはりやりきれない

    1
    投稿日: 2025.04.07
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    日本中を震撼させた『吉展(よしのぶ)ちゃん誘拐事件』をモチーフに、奥田英朗が書いたフィクションミステリー。 昭和38年というこの時期は東京オリンピックを目前にして 日本中が沸き立っていた。刑事の捜査もアナログで、足で聞き込みし、恫喝し罪を白状させる力技… そして何故誘拐し、殺してしまったのか…犯人の背景についても想像ではあるが描いている。実際の吉展ちゃん事件同様に、犯人は逮捕されるが、子供は帰ってこなかった… 小説を読んだ後に、実際の事件について書かれている記事などを読むと、かなり忠実に物語化していることがわかるので、なかなかリアリティある内容であるのは間違いない。 もちろん実際の犯人は当然に、その犯人のことを描いた小説の主人公も身勝手な犯行で情状酌量の余地も無いのだが、誘拐に対する捜査方法(逆探知、報道協定と公開捜査、ポリグラフ…ウソ発見器の導入等)の変遷がこの事件をキッカケに変わっていったということが何となくわかる。 800ページあるので、読み応えはなかなかでした。

    1
    投稿日: 2025.03.04
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    このレビューはネタバレを含みます。

    最後まで怒涛の展開であっという間に読んでしまった。 この作品は2人の主人公がいて一人が宇野寛治、もう一人が刑事の落合昌夫。双方に感情移入してしまい宇野が人を殺したとどうしても思えなかったし、殺していて欲しくないと願った。 だからこそ最後宇野が自供を始めた時、怒りよりも悲しみを感じてしまった。 間違いなく言えるのはこの宇野という存在を作った継父が一番の悪だと言うこと。

    0
    投稿日: 2025.03.03
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    奥田先生のこの時代の小説、面白すぎます。 オリンピックの身代金が大好きで、期待して読み始めたら期待通り。 罪の轍、、読み終えてタイトルの意味を考えて、、心が暗くなる。

    0
    投稿日: 2025.03.01
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    昭和38年の少年事件の話 莫迦と言われまともに仕事も出来ず 善悪の意識がない罪の重ね方が やはり未成年によくある『育ち』によるもの なのに逮捕されてからのしらばっくれようは莫迦には出来ない所業 なんともスッキリしない結末でした

    3
    投稿日: 2025.02.15
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    重厚な作品。 加害者にもそうなる背景があったというのは理解できるが同情はできない。 被害者であり加害者。 轍はどこで断つことができるのだろう。

    1
    投稿日: 2024.12.29
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    文庫で再読。800ページは大作だが飽きない臨場感、スピード感。1960年代の東京五輪前夜、今はインターネットだが、この頃はテレビが新しいメディアだった。匿名の人々の心根の醜さは今に通じるようだ。表紙にも注目の価値あり。実際の写真だそうです。

    0
    投稿日: 2024.12.15
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    このレビューはネタバレを含みます。

    最初から最初までひきこまれっぱなしでした。 犯人の男の生い立ちや心理描写、時代背景とその時代に生きる人たちが緻密に、かつ生き生きと描かれていた。 しかし、犯人の生い立ちはあまりにも過酷だった…。 犯人を追う登場している刑事たちの、執念の捜査に一気読みでした。 当時は携帯端末もパソコンもないし、電話だって全家庭にあるわけでもなく、まだ新幹線だって開通していない時代。防犯カメラもなく、当時の警察官たちの捜査は大変なものだったろう。 大場と落合のコンビがよかった。

    0
    投稿日: 2024.11.22
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    誘拐事件が起きるまでが長く感じたが、その後はジワジワと真実に迫っていく感じで、続きが気になり一気に読み切ってしまった。 日本が戦争から立ち直り景気も良くなり翌年には東京オリンピックがあり、皆が明るい未来に向かっているそんな時代背景だったり、今では忘れかけていた不便さがはがゆくもあり読んでいて懐かしかった。 ただ実際にあった事件を元にしているというのが頭にあり、半分ノンフィクションを読んでいる様な気分にもなり読み終わった後には辛さが残ってしまった。

    1
    投稿日: 2024.10.31
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    刑事と被疑者、ほかの登場人物の視点で描かれ、飽きなく、また実話をモチーフに誘拐というテーマなので さらに緊迫感もあり、先が気になりどんどん読めました。「砂の器」を思い出します。 でも本作は事件についてより、当時の描写にすごく興味を持ちました。(事件については尻すぼみ感が、) これまでは感情移入しやすかったり親近感持てる、その時その時の時代設定の本を好んで読んでいて あまり時代設定の違う作品は、これというもの以外読んでこなく、なんで書くのかなって思っていたくらい。 電話やテレビの登場で事件が混乱って、実は今のSNSに置き換えると同じなんだと。 歴史は繰り返すってほんとだなと思いました。 ちょっと読書の趣味嗜好の幅が広がった本になりました。 それにしても、東京から礼文島に着くまで二日後って、、技術の進歩も感じます。

    1
    投稿日: 2024.10.26
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    このレビューはネタバレを含みます。

    東京オリンピックを翌年に控えた昭和38年。 浅草で男児誘拐事件が発生し、日本中を恐怖と怒りの渦に叩き込んだ。 事件を担当する捜査一課の落合昌夫は、子供達から「莫迦」と呼ばれる北国訛りの男の噂を聞く――。 世間から置き去りにされた人間の孤独 とても評判が良かったけど 最後まで読んで表抜け。 最初はせいぜい生きるために 盗みをするくらいの莫迦な子悪党が 人から利用されて 罪を着せられてる話かと思ったら 行き当たりばったりで 大した理由もなく人を殺してしまう。 長編で引っ張るから どんでん返しでもあるのかと期待したけど そういうこともなく。 私の読解力のなさか? 実際の事件をベースにしているそうで 子供が亡くなった以上 すっきり解決するわけもないのだが それにしても不完全燃焼感しか残らない。 最後に思いついたように 義父に復讐しようとする 義父のやったことは間違いなく虐待だが 殺人まで手に染める 悪党になったことまでは 義父のせいじゃないでしょう

    2
    投稿日: 2024.09.28
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     二連続で奥田英朗の積本消化。  クライマックスに向かって、だんだんと力が抜けていくようで、なんとも残念。  序盤は、本当にコイツが犯人なのか?と、吉田修一の「怒り」の雰囲気があり、ミステリーを醸し出していた。  それが中盤から犯人視点のロードムービーになり、特に謎がないというのが尻すぼみだった。  オリンピック直前の街の様子の描写は特筆もの。  刷新されていく東京の裏の山谷のドヤ街、国鉄や都電の乗換など、60年前の光景が見える。  事件を追う装置になるのが、当時の国鉄だ。  数十分ごとに上野から仙台行きや、青森行きの急行が出ていたのは今からでは考えられない。  当時の緻密な描写の反面、ストーリー展開が物足りない。  ニシン漁で栄えた礼文島は、昭和三十年の不漁を境にかつての賑わいは見る影もない。  幼少期の事件が原因で脳障害を持つ宇野寛治は、唆されて網元の番屋に火をつけて島を脱出して行方をくらませる。  数か月後、東京では強盗殺人が発生した。  連続する空き巣、賽銭泥棒の線を捜査一課の落合が当たっていくと、林野庁の標章を付けた作業服の男が浮かび上がってくる。  そして起きる小学生の誘拐事件。  警察の失態で犯人を取り逃したが、その捜査の過程で挙げられた人物が宇野寛治だった。  幼少期に継父に当たり屋をやらされて残った記憶障害は、宇野寛治の罪に対する意識の欠落を招いた。  生きるほどに、罪の轍が深くなる。

    0
    投稿日: 2024.09.07
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    このレビューはネタバレを含みます。

    奥田さんの小説が好きです。伊良部さんではあんなに笑わせてくれるのに、これはただただ重い…でも気になってやめられない。実話をもとにしてるという感想があって、それにも驚きました。本当にあったと思うとさらにただただ辛い。 この犯人には犯人であってほしくなかったし、どこかで幸せになってほしいとも思ってたけど、ただの自分勝手だなと思った。警察には色んな人がいるけど、犯人逮捕のための執念はすごい。

    3
    投稿日: 2024.07.28
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    このレビューはネタバレを含みます。

    1つの大きな事件が、どうやって起きてどう解決されていくのか、ヒリヒリとリアルな描写は、ずっと手に汗握る。 ページ数は多いが、全く飽きることなく、常に展開があって、事件が転がり続ける。 高度経済成長期の日本の温度感や、警察の古い体質がとてもリアルに伝わってくる。 最後に大きな展開は無いが、どうすれば時間は防げたのか、考えてしまう。

    0
    投稿日: 2024.07.16
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    空き巣、殺人、誘拐と立て続けに事件が起きるが、その全てに、ある一人の男の関与が透けて窺える。 一方で警察は、なかなか事件の尻尾を掴めずに翻弄され……という内容。 実話をもとにしているとのこと。 久々に読み応えのある警察小説だった。

    0
    投稿日: 2024.07.03
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    素晴らしい作品でした。実話ベースですが、ミステリー作品としてのエンタメ要素もしっかりとあり、とても楽しめました。とにかく、現代から見れば、その当時の時代ならではの障害、障壁が如何に犯罪捜査を困難なものとしていたかがわかります。電話ひとつとってしてもそう、北海道と東京の行き来とってしてもそう。そんな中、奮闘する刑事達の感情やら組織論やらが非常にわかりやすく描かれています。また、舞台となる礼文、南千住山谷や上野、浅草等の、如何にもといった街々の状況や特性も情景伝わりやすく描かれており惹き込まれます。そして、宇野寛治の人生。ここまでの事件となってしまわないよう、どこかで防ぐポイントは無かっただろうか、、宇野の苦悩、負の誘発とその連鎖といったところでしょうか。ページ数も多く読み終えるまでに少し時間はかかりましまが、重厚感ある素晴らしい作品だと思いました。

    28
    投稿日: 2024.06.14
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    轍って、雪の多いところの出身でないと何ぞや?って思うよね。 私はどっぷり北海道育ちだが。 この小説のタイトルは素晴らしい! 深いです!

    1
    投稿日: 2024.06.08
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     素晴らしかったです。奥田英朗さんは大好きなのですが、本領発揮といかこの時代の熱さとかややこしさとかが、たっぷり味わえて最高です。「オリンピックの身代金」ファンとしても「オチ」が出てくるだけで、熱かった。  前半に丁寧にストーリーを紡いで、最後のほうはもうわくわくが止まりませんでした。 非常に切なく苦しい話ですが読んだ後の達成感良しです。

    1
    投稿日: 2024.05.14
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    昭和の東京オリンピックの前年に北海道の礼文島出身の「宇野寛治」が東京で小学生誘拐事件を起こす話。まるでノンフィクションを読んでるような感じ。だからどんでん返し等はなく、ストーリー的にはあまり面白くないので★3つ。

    0
    投稿日: 2024.03.29
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    当時、10才の時の話で、周囲が騒がしかったのをよく憶えている。事件の中身については全く知らないままだったが、今回、小説ながらこんな事件だったのかと驚いた。しっかり読ませてもらいました。

    0
    投稿日: 2024.03.12
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    後半あたりからどんどん引き込まれた 犯罪者に肩入れはしないけど、宇野に別の生き方はなかったのかと思う 奥田英朗のこの手の推理者、わりと最後があっさり?終わる

    0
    投稿日: 2024.03.07
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    このレビューはネタバレを含みます。

    「元時計商殺人事件」の犯人を追っていた新米刑事の落合昌夫は、捜査線上に現れた“北国訛りの男”が気になって仕方ない。 捜査を進めるうち、近場で男児誘拐事件が発生し、その男が誘拐事件にも関わっている可能性が浮上する……。 元ネタは昭和38年に起きた「吉展ちゃん誘拐事件」。 初めて報道規制が敷かれ、テレビを通じて犯人の肉声が公開された。 一方、被害者宅へのいたずらや、便乗犯や同情の電話も凄まじく、被害者保護の観点が意識された(到底意識されたというレベルには至っていないが)日本で最初の事件と言って良い、とのこと。 なお、実際の事件の犯人は、勤めていた時計商をクビになっているという過去があり、こんなところで元ネタの回収が!となった。 一方、メディアを通じて事件の詳細が全国的に報道され、「一億総探偵」のような状態になった、というのは、1888年にイギリスで起きた切り裂きジャック事件を彷彿とさせる。 日本犯罪史上、メディアが事件の進展に良くも悪くも大きく寄与したという意味では、分岐点となる事件の1つかも。 “電話の匿名性を利用して”という表現は、現代人からすると理解できない。 発信元の番号で調べれば誰が契約してるのかは警察なら簡単に分かるし、固定電話なら発信元の住所も分かる。 飛ばしの携帯でもない限り、身元は一発で割れてしまうのに、当時はそうではなかった。 ただ、やっていることはSNSの匿名性を利用した誹謗中傷と大して変わっておらず、60年経っても進歩しないなと感じた。 犯人の遺留品ももっぱら指紋頼りで、今ならDNAが簡単に取れそうな枕やタバコの吸殻に見向きもしないとは……。 科学捜査の発展という意味でも隔世の感があると感じた。 事件そのものは、『オリンピックの身代金』同様、地方と東京の格差を描き、社会的弱者とされる人がどのような経緯で犯罪に手を染めるのかが描かれている。 出版社は違うけど『オリンピックの身代金』と同じ落合刑事が登場し、時はその約1年前という設定。 『オリンピックの身代金』で団地に引っ越したばかりという落合夫妻は、今作ではまだ団地を探している段階だった。 出版社も違うし、シリーズと言うよりは、同時代の設定だから作者が登場人物を流用したと考えたほうが良さそう。 他にはこの刑事が出てくる作品はないのか? あったら読んでみたい。

    1
    投稿日: 2024.02.25
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    オリンピックの身代金を読んだ後で五係の面々に また会いたくなって再読。人物像が頭に入っているだけでこんなにも物語が立体化してくるとは。 ラストでハンチングの村田らしき男も現れてやはり読んでよかったと。わかる人にはわかる。 手に汗握る展開の末にやりきれなさばかりが募るのかと思いきや、警察の威信をかけた争いも充分すぎるほどに堪能できた。 再読しても充分すぎるほどにのめり込めた。 ますます奥田ワールドの虜となってしまいそう。

    4
    投稿日: 2024.02.19
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    最初は面白かったけれど最後が驚くほど面白くない。 結局今までの事はなんだったんだ。轍を辿ってだから何があるんだ。不完全燃焼。

    6
    投稿日: 2024.02.17
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    このレビューはネタバレを含みます。

    800ページを超える大作。 犯人の自供を今か今かとページを捲る度に焦らされた。 東京オリンピック前の浮き足立つ昭和38年に起きた 最悪で悲惨な誘拐事件。刑事たちの犯人逮捕への執念に感嘆した。終盤、逃走した犯人を捕まえる描写は手に汗握るほどスリリングだった。 どんなに不幸な生い立ちや環境で育ったとしても、人を殺める正当な理由には決してならない。 結末はとてもやるせない。

    4
    投稿日: 2024.02.11
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    2024.2.5 読了 800頁超の長編を最後は寝不足覚悟で読みきった。 この小説は実際に起きたあの事件をモチーフに描かれているんだなと気づいた時点で結末はわかってしまってたけどそれでもリアルタイムで事件を追ってるような臨場感が常にあって読む手が止まらなかった。 戦後の混沌を残しつつ高度経済成長期へと突入していく時代の匂いが生々しく伝わってきた。しんどい。

    3
    投稿日: 2024.02.05
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    面白かったです。1964年の東京オリンピック前に起こった誘拐事件。犯人特定のための地道な捜査で点と点を少しずつ結んでいく様に引きこまれながらあっという間に読破。最後のシーンには思わず手に汗をかいてしまいました。

    2
    投稿日: 2024.01.28
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    奥田さんが描く犯罪小説は本当に面白い。登場人物の息遣いが聞こえてくるようなリアリティがあり、ページを捲る手が止まらなくなる。 会話の練り方も半端ではなく、特に警察署の取調室における青年と刑事との対峙シーンは圧倒的な迫力で引き込まれた。いずれ映像化されると思うが、この緊張感は恐らく小説でしか味わえない類のものだと思う。 文章のリズム、細密なディテールの集積は手練れの本領発揮といったところで、恐れ入りましたという他ない。 『オリンピックの身代金』を読んだ時も思ったけど(ちなみに登場する刑事たちは本作と同一)、光と影を抱えた昭和という時代に流れていた空気が、当時生まれていなかった私にも感じられるようである。 文庫で800ページ以上あるけど、ほぼ一気読みだった。文句なしの傑作である。

    4
    投稿日: 2023.11.12
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    ミキ子の竹を割ったような気持ちのいい性格が、何故か浦沢直樹の作品に出てくるような女性を連想させました。誰って訳では無いんですが、なんとなく…

    2
    投稿日: 2023.11.06
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    モデルとなった実話があるためか、 最後の展開はどうしても、ハッピーエンドとも ならず。史実とは、時に残酷なのだと思えてならなかった。

    3
    投稿日: 2023.11.03
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    202301/大長編だけど途中で止められず一気読み。事件としての面白さは勿論、描かれる人物がみな人間味あるので感情移入したりリアルに感じたり、没頭してしまった。見事な一冊。

    2
    投稿日: 2023.10.25
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    一気読み案件。 中盤からは止まらなくなり寝不足必至。 犯人に感情移入しつつ、どうか犯人は違う人であってくれと思いながら読み進める。 救われない。。。

    9
    投稿日: 2023.10.21
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    何じゃこりゃー これじゃあ救われないじゃないかー!って怒ったよ。 途中から被害者の方に感情移入しちゃって、のらりくらりとした男の会話に腹が立って、イライラしましたo(`ω´ )o 小説だけど・・。 奥田英朗さんは、「邪魔」「無理」から20年ぶりに読みました。お久しぶり。 時代が古いし、分厚いし、最初は読みにくい感じで進まなかった。 けど途中からは犯人が誰なのか気になって気になって、最後まで一気読みでした。 なので、お話は面白かったです。 前情報を入れなかったので、後で実話がベースと知りました。 ミキ子がいい味出してる。

    20
    投稿日: 2023.10.15
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    誘拐事件は、強行することもできず、歯がゆい感じで話は進む…。 奥田さんの本にしてはめずらしく、「シナを作る」女性が出てこない。深刻な話だからかな。

    2
    投稿日: 2023.09.10
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    譏ュ蜥御ク牙香蜈ォ蟷エ蜊∵怦縲∵擲莠ャ豬?拷縺ァ逕キ蜈占ェ俶巨莠倶サカ縺檎匱逕溘?よ律譛ャ縺ッ髴?直縺励◆縲りュヲ隕門コ∵骨譟サ荳?隱イ縺ョ闍・謇句?莠九?∬誠蜷域?螟ォ縺ッ縲∬ソ鷹團縺ォ迴セ繧後◆蛹怜嵜險帙j縺ョ髱貞ケエ縺梧ー励↓縺ェ縺」縺ヲ莉墓婿縺ェ縺九▲縺溘?ゆク?蛻サ繧よ掠縺?ァ」豎コ繧堤岼謖?☆隴ヲ蟇溘?繧?′縺ヲ閾エ蜻ス逧?↑螟ア諷九r貍斐§繧九?よ?謔エ縺吶k辷カ豈阪?ょ?髢九&繧後◆閧牙」ー縲る延驕薙↓谿九&繧後◆窶憺嵯窶昴?ょ?繧翫▽縺上h縺?↑蟄、迢ャ縺ィ騾ョ謐輔↓縺九¢繧狗?諠?′髱偵>轣ォ闃ア繧呈淵繧峨☆繝シ縲ゅΑ繧ケ繝?Μ蜿イ縺ォ縺昴?蜷阪r蛻サ繧?縲∫官鄂ェ繝サ謐懈渊蟆剰ェャ縲

    0
    投稿日: 2023.08.02
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    戦後最大の誘拐事件をもとにした小説とのこと。 昭和30年代の時代背景や生活様式により、警察の捜査手法も今とは比べ物にならないくらいのアナログ。その時代はそれが当たり前であり、当時の困難さがうかがえる。 警察と容疑者との駆け引き要素は少なく、どのようにして追い詰めていくのかに焦点が絞られている。 800頁にも及ぶ長編だがテンポもよく内容もすんなり入ってきた。

    10
    投稿日: 2023.07.24
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    最悪、邪魔とかから純平考え直せ、ララピポ サウスバウンドがあって精神科医伊良部シリーズ 作風が極端に分かれる 最近のはあまりインパクトが無いな〜とか思っていたら 家人が近所が舞台だからとリバーを買って 直後にコメンテーター 続けて読んだ 毛色の違う作品も人をよく描いていて 意外に繋がっている 犯人は違う人であれば良かった、、、 切ない

    0
    投稿日: 2023.06.24
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    このレビューはネタバレを含みます。

    私奥田英朗さん好きで何作か読んでるのですが、警察モノは初めて読みました。そのうえであえて言いますが、終盤以外はだらだらが続きます… でも、それを乗り越えた先の決着がスピード感あって最高でした。ただ、読後感はスッキリしません。 あと、女性が何人か出てくるのですが好きになれませんでした。町井ミキ子は賢いのだろうけど、なぜか他人事だし、弟をかばうしで。男性は老刑事くらいですかね。人間味あって。落合刑事はすみません。好みじゃないです。 私にも小さい子どもがいるので、変な大人に何かされたらと…心が痛くなります。誰にもそんな目にあってほしくない。 フィクションとはいえ、類似した実際の事件があったようです。読ませる奥田さんはさすがです。 悲しい事件や悲しい思いをする人が少しでも減りますように。お悔やみ申し上げます。 以下はネタバレあり、気になった文の引用です。 「この仲間たちと、これからも対等に付き合っていきたい。そのためには金が必要だ。」 「自分の生い立ちを恨んだりはしない。この程度の運命は、きっと地球上のどこにでも転がっていることだ。ただ、今でも思い出すと悔しい。」 「警察組織は複雑だが、人間関係は単純である。責任を取る上司が、部下の信頼を得る。」 「絶対に津軽海峡を渡らせるな。」 「犯人を捕まえた昂りはない。ただ胸に去来するのは、任を果たした、罪を逃さなかったという思いだけである。」 「「お、落合刑事、い、一枚撮らせて」略、男たち全員、上がった息がなかなか収まらなかった。」

    1
    投稿日: 2023.06.24
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    各登場人物の描写が素晴らしく、なぜか犯人さえも憎めない。特に後半の怒涛の展開はページを捲る手が止まらず、寝不足を誘引する。実話を基にしたフィクションとのことで、なかなか考えさせられる。

    3
    投稿日: 2023.06.21
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    さすが奥田先生 長編小説でしたが「読ませる」小説でした。 でも犯人となる人物が憎めないんだよなぁ なんなら「逃げきってほしい」とまで思わされた 実際あった事件をモチーフにしてあるので、そちらも調べながら読みました。 やはり奥田先生はうまい! と唸りました。

    1
    投稿日: 2023.06.21
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    とても重かった。オリンピック前の年、昭和の匂いがプンプンする物語。軽度知的障害の男の幼児期はとても悲しい。小さな命が奪われたやるせない事件。あっとゆう間に読めました。読了は悲しかった。

    1
    投稿日: 2023.05.13
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    このレビューはネタバレを含みます。

    一気読みでき、登場人物の人物造形などもリアルに描かれていたが、朴訥とした人物の根底にある無機質さ、冷酷さ(むしろ無感情な部分)の冷え冷えとした印象が強く、読後感にはやるせなさが残った。

    1
    投稿日: 2023.05.05
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    東京オリンピックを翌年に控えた昭和38年。北海道礼文島で漁師をしていた二十歳の宇野寛治は、東京に出ることを夢みていた。 島育ちの朴訥とした世間知らずの青年の上京物語かと思わせる冒頭から、寛治が空き巣の常習犯であることが描かれすぐに不穏な展開が始まる。 ストーリーは殺人事件に誘拐事件、ヤクザに警察組織。戦後の東京の雑多な風俗を絡めながら進む。刑事とともにつかみどころのない宇野寛治を追うような気持ちで読んだ。最後の最後に真犯人が出てくるのではないかと思うほど、宇野寛治の物の善悪に対する鈍感さが不気味だった。

    3
    投稿日: 2023.04.19
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    800ページを越える大作、しかも傑作、ページをめくる手が止まらない。 礼文島でバカ呼ばわりされる寛治は、痛ましい生い立ちだ。コソ泥を働くが憎めない男で、寛治をよく知る人々は口を揃えて言う、「あいつはそこまで悪い奴じゃない」。読者だってそう思ってしまう。舞台は東京へ変わり凶悪な犯罪が起きるが、真犯人が現れるのを待ったのは私だけだろうか。 最後は何ともやりきれない読了感だが、ミキ子と明男の人情味溢れる人柄に癒される。星六つあげたい。

    5
    投稿日: 2023.04.11
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    頁数はかなりあるが、スラスラ読み進めていける 内容は2時間ドラマを見ているようで 奇抜な仕掛けはないが 登場人物がそれぞれしっかりと描かれていて読み応えがある

    3
    投稿日: 2023.04.10
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    なかなか分厚かったけど、面白かった。 すごくリアルで、本当に昔こんな事件があったって言われても違和感ない感じ。 、、と思ったら参考にした事件があったのか。知らなかった。 特に最後のスピード感が凄まじかった。

    5
    投稿日: 2023.04.06
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    このレビューはネタバレを含みます。

    北海道礼文島から小説が始まる。随所にプラッシーだのカシオの卓上計算機だの、昭和を想起させる細部のしかけがうまく散りばめられている。追う刑事も追われる空き巣の宇野寛治も人物の造形の意図が明確で立体的に仕上がっている。前の東京オリンピックは小学校の時で、モデルとなっている誘拐事件も犯人の名前も、おそらくは日本中の当時の「(誘拐されたかもしれない)子供」の記憶にあるが、詳細は知らなかった。小説であるから事実とは異なるのであろうが、誘拐事件の裏側に納得させられ、犯罪の中に隠された「轍(わだち)」が地図となって浮かび上がってくる。最後の部分が必要かどうかわからないが、作家として書かずにいられないのだろう。

    1
    投稿日: 2023.04.04
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    このレビューはネタバレを含みます。

    文量が多く、挫折しないか不安だったものの、杞憂でした。最後まで面白かった。犯人の心の動き方が一瞬分かるようで理解できず、不遇な生い立ちに同情せざるを得なかった。警察内でのやり取りは重たさの中に人間味のある軽快さがあり、映画で観てみたいとも思った。抱えている重さは人それぞれだと感じた。

    2
    投稿日: 2023.04.03
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    このレビューはネタバレを含みます。

    とても悲しい物語でした。 まず、戦後間もない時代の警察捜査について、手法が大きく変化した令和においても、理解しやすい内容であったこと、また、捜査への情熱が共感しやすい内容だったので、読んでいて自然と担当刑事のような正義感が生まれたこと、これにより、本当に一気読みでした。 不謹慎かもですが、読み終えた後、寛治には同情の気持ちが残りました。環境で人は形成されると思っていますが、寛治が育った環境はあまりに酷く、自分では抗えないものです。それでも、許される事ではありませんが…。 寛治が育った礼文島に行ってみたくなりました。

    2
    投稿日: 2023.04.01
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    事件に巻き込まれた家族への、匿名でのいたずらなどはネットが広まってからのことだと思っていた。描かれている時代が古いと感じるところと、今と変わっていないなと感じるところがあって、引き込まれながら読んだ。子どもが被害にあう事件は、いつの時代でもいたたまれない。

    2
    投稿日: 2023.03.12
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    読み始めて気づいたけど、オリンピックの身代金の1年ほど前のお話。捜査一課の人達が再登場して嬉しい。 この時代の雰囲気がありありと伝わってくるような描写がストーリー以上に面白い。この時代の東京の空気、新幹線開通前の鉄道事情が興味深い。

    1
    投稿日: 2023.03.12
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    長編だけど するすると読めた。面白かった! 結末の内容には どんよりとした気持ちになったけど… 読んでいて 映像が描かれるように 寛治は濱田岳さんがいいかなと思いながら読んでました。

    0
    投稿日: 2023.03.11
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    奥田英朗の「オリンピックの身代金」よりちょっと前の話  悲しい犯人とチンピラ、よう出てくる 面白かったのに、申し訳ないが、 「イン・ザ・プール」「ララピポ」「泳いで帰れ」みたいなお下劣な作品が好きだー [馬鹿が一万人に一人の割合としても、分母が一億人なら一万人の馬鹿が出現する。 全国津々浦々まで行き渡るってえのは、 こういうことでしょう]

    0
    投稿日: 2023.03.02
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    「コンプライアンス」という言葉はここ数年の間に急速に耳にするようになったけれど、当然ながらこの概念自体は遥か昔から、定期的に人々の中で育まれていたのだな、と改めて感じさせてくれるような作品でした。 東京オリンピックを翌年に控えた東京の下町で起こった実際の事件をモチーフにしているそうで、戦後の意識改革と戦前の悪しき風習の中で右往左往する警察の価値観や調査の描写は非常に丁寧なのですが…ぶっちゃけ「何回この確認してるんだろ」と中弛みを感じるシーンもなくはなかったです。 ただ、登場する容疑者が一癖も二癖もある容疑者のため、容疑者視点のストーリー展開になっても「この事件の着地点はどこになるのだろう」という焦燥感を持って最後までドキドキしながら読めました。

    3
    投稿日: 2023.02.28
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    今月17冊目 ★★★★ 昭和30年代の、よしのぶちゃん事件オマージュ。 我々世代はあまり知らなかったが親世代は誰もが知っている事件。作者の奥田先生はドンピシャだ。 しかし直木賞作家天才奥田先生はあらゆる作風の本書くから凄すぎる。 相当この作品も調べ上げて書いたんだなと800ページが苦にならない。面白かった

    0
    投稿日: 2023.02.25
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    長さを感じさせない。この長編を一気に読ませるのだからすごい。登場人物を丁寧に描いているので、筋にスムーズに入れる。宇野寛治に感情移入して読んでいた。

    2
    投稿日: 2023.02.16
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    800ページを超える大作ですが、流れるように読み進んでしまうストーリー。警察小説好きにはたまりません。

    2
    投稿日: 2023.02.16
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    吉展ちゃん誘拐事件を題材にした小説。 今みたいな科学的な捜査もなく、とにかく足を使って駆けずり回って捜査する難しさが良く描かれています。登場人物も多いけど個性的でそれぞれがしっかり描かれていて好感が持てます。 犯人の生い立ちにも同情するし刑事たちの情熱にも心打たれるし、復讐への志半ばで捕まる犯人に対しては複雑な思いになりますね。 大場のモデルは平塚八兵衛ですかね。昔は昭和のノンフィクションには欠かせない人物でしたがコンプラにうるさい昨今、すっかり聞かなくなりました。でも自供へと導く取り調べのシーンはこっちまで鳥肌が立つ思いでした。

    3
    投稿日: 2023.02.15
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    昭和三十八年十月、東京浅草で男児誘拐事件が発生。日本は震撼した。警視庁捜査一課の若手刑事、落合昌夫は、近隣に現れた北国訛りの青年が気になって仕方なかった。一刻も早い解決を目指す警察はやがて致命的な失態を演じる。憔悴する父母。公開された肉声。鉄道に残された〝鍵〟。凍りつくような孤独と逮捕にかける熱情が青い火花を散らす──。ミステリ史にその名を刻む、犯罪・捜査小説。

    0
    投稿日: 2023.02.13
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    3.5くらいかなぁ なかなかの長さで読むのに時間がかかった。 東京で一件の誘拐事件が発生 犯人は北海道礼文島から逃げ出してきた宇野なのか 身代金を奪われ犯人も取り逃がす、そして子供の行方もわからずじまい 警察の大失態。 状況証拠集まり宇野の嫌疑が強まるなか、なかなか宇野が見付からない。 宇野の方は逃走してるわけでもないのにそんな見つからんか?と思ってしまった。 なかなか犯行を認めない宇野に 取り調べを続ける刑事、半落ち、逃亡、刑事達の執念の逮捕劇。 最後の方にかけては勢いがありよかった。 誘拐された子供はどうなったのかがなかなか明かされないもどかしさが読んでて続いた 読後は「白い器」を読んだときのような虚無感や切なさ感が残る作品だった。 実際に起こった誘拐事件を元にされた話というのを後でしった。

    0
    投稿日: 2023.02.12
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    めちゃくちゃ面白かった。オリンピックの身代金と少し似ていて、半分くらいから一気読み。 昭和の電話の口調やノイズ混じりの音がスッと浮かび頭の中から聞こえるみたいでゾッとした。感情は誰しもが平等に持っているものでは決してなく、常識的な思想や相手の気持ちを慮ることは当たり前ではないのだな。欠けていたって持っていたってどちらでもいいのかもしれないけれど、そんな無の人間に自分の領域を荒らされるのだけは耐えられない。ラストのやり切れなさ。救いが欲しかった。

    0
    投稿日: 2023.02.12
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    長かったけど読み応え抜群であっという間に読んでしまった。 吉展ちゃん誘拐事件という実際の事件が基になっているそうで、フィクションとノンフィクションの境界がわからないけど、すごく面白かった。 宇野寛治という人間に最後までつかみどころがなく犯人だろうなと思いつつも最後まで振り回された。 あまり意思がなく生きてるようだったけど、最後に強い意思が持てたのが継父への殺意だったことが悲しい。 戦後のことはあんまり知らなかったけど、当時の様子がうまく描かれているんだろうなという雑感。

    1
    投稿日: 2023.02.06
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    2023/2/1読了。 「リバー」同様、長い。 ただ、こちらの方がストーリーに最初から臨場感があり、刑事たちの個性、魅力と相まって、ページを捲る手が止まらない、という気がした。 舞台が昔の「東京オリンピックの前年」なので、いろいろと違和感は満載だった。 携帯電話はおろか、各家庭に固定電話もないし、捜査で北海道に行きたい、と思っても、夜行電車→青函連絡船と乗り継いで、何日もかかる。 容疑者の指紋を取り寄せるのもしかり。 国内の警察署同士の連絡ですら、時差があるような感覚。 「そんなのんびりしたことで良いの?」と何度突っ込んだか。 実際にあった事件を元に書かれている、とのことなので、今では考えられないような苦労が当時の捜査員にはあったのだろうな、としみじみ考えたりもしたけれど。 そんなかなり前の時代の日本に思いを馳せながら読むのも、またこの小説の楽しみの一つかもしれない。 「罪の轍」という題名も、秀逸。 誰にでも自分が通って来た「轍」はあると思うけれど、それが皆それぞれの幸せに繋がればよいのに、と思わざるを得ない。

    4
    投稿日: 2023.02.06
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    すごく読み応えありました。 久しぶりにじっくりよみました。 犯人と周りの人達の心のうごきや 警察の捜査の様子なんかがとても細かく書いていて、止まらなかつたです。 罪の轍って題名はまさしく!ともおもいました。 馬鹿と莫迦の使い方が面白かった。

    1
    投稿日: 2023.02.04
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    このレビューはネタバレを含みます。

    とても面白かった。 長編だけど飽きることなくスラスラ読めた。 フィクションとはなっているものの、実際に起きた誘拐殺人事件を題材にした作品。 東京オリンピックを翌年に控えた昭和38年が舞台となっており、電話が普及し始めたころで、それが犯罪の新たな道具ともなる。 飛行機もまだまだ高額で、捜査のために東京から北海道に鉄道でかなりの時間をかけて向かう刑事たちに時代を感じた。 その時代の街の様子なども分かりやすく描かれていて、頭の中で昭和時代に入り込めた。 実話をもとにしているため、どんでん返し的なものはないものの、全体的にリアルで面白かった。 

    0
    投稿日: 2023.01.31
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    たいへん面白かったけれど、やるせない、やり切れない話だった。 できれば全ての子供に幸せでいてほしいと、改めて思った。

    4
    投稿日: 2023.01.25
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    宇野寛治という哀れな青年の過去、 浅草での誘拐事件とそれを追う警察の執念、 少しずつ明らかになっていく謎、、、 最後までストーリーがどう転ぶのか全くわからず、 完全に物語に引き込まれました。 派手などんでん返しやトリックはありませんが、 正義とはなにか、悪とはなんなのか、 色々と考えさせられる作品です。

    0
    投稿日: 2023.01.22
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    昭和38年の頃の誘拐。 東北訛りの主人公。 刑事達の心情。動き。 罪の轍とは? 厚いページ数も一気に読んでしまいたい。

    0
    投稿日: 2023.01.21
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    その誘拐事件に日本は震撼した…。昭和38年10月、東京浅草で男児誘拐事件が発生。凍りつくような犯人の孤独と逮捕にかける刑事の熱情が青い火花を散らす。ミステリ史にその名を刻む犯罪・捜査小説。 昭和犯罪史に名を残す「吉展ちゃん誘拐事件」がモチーフ。東京オリンピックを間近にした高度経済成長期の日本の、ハードの進化に追いついていけない人間のもどかしさが、現代のIT社会における日本人と同じような気がする。昨今、非人道的犯罪が増加している一つの要因かもしれない。

    0
    投稿日: 2023.01.21
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    読み応えのある小説だった 厚い文庫本は、その厚さに適った濃い内容で 最後まで勢いよく読めた 僕の中では迷うことなく 奥田英朗最高の一冊

    0
    投稿日: 2023.01.19
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    800ページ越えの辞書みたいな本なのにさくっと読めました。 1960年代、まさに戦後復興期の激動の時代。さらにオリンピックを控えた日本の力強さとその裏にある労働者やヤクザの闇を描いていてとても読み応えがあった。 誘拐事件はモデルがあって、会話が妙に噛み合ってない感じが凄い生々しくて鳥肌が立った。 取り調べ〜ラストは意外とあっさりしてたな〜と。もう少し怒涛の展開あっても面白かったが、これはこれで骨太でとても良かった。 昭和の警察は倫理観ぶっ壊れてて好き笑

    4
    投稿日: 2023.01.16
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    東京オリンピックを翌年に控えた昭和38年東京。 東京の下町で幼児誘拐事件が起こる。 誘拐された吉夫ちゃんの安否は… 北海道礼文島出身の宇野寛治が容疑者として浮かびあがる… 礼文島での窃盗事件、番屋放火事件、時計商強盗殺人事件… つながり始める。 事件を追う、警視庁捜査一課の落合たち。 管轄を異にする警視庁では、力のせめぎ合いが起こり、それにより大失態を犯す… 反権力の左翼による捜査妨害。 解決の糸口は見つかるのか… 幼い頃の虐待により、脳機能障害を抱える宇野寛治。 宇野寛治が犯人なのか… 吉夫ちゃんは生きているのか⁇ 長かった… 昭和38年という時代を感じる。 逆探知もできない… 新幹線もない… 運賃が高すぎて、飛行機は使えない… 今ならすぐに見つかるはずなのに… そんなに見つからないものか… 寛治じゃない、吉夫ちゃんも無事…という結末を願ったが… イノセント・デイズのあとだけにあっさりしすぎて、物足りなさを感じる。

    4
    投稿日: 2023.01.13
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    800ページ超えの大作。ブクログで「あなたにおおすめ」と何度も出てきたので、気になり手に取った作品です(笑) 昭和38年に起こった、「吉展ちゃん誘拐事件」をモデルにした作品。この事件は耳にしたことはあったけれど、詳しいことは知らずに読みました。 東京オリンピックに湧く高度成長期だった日本の忙しなさの中で起きた誘拐事件。 まだ電話すら稀だった頃の警察の捜査は時間が必要でもどかしく感じたけれど、捜査に関わる刑事たちの熱い思いが伝わってきました。 どんでん返しや巧妙なトリックなどはないけれど、実際にあった事件をモデルにしているので現実味があり、犯人や刑事の心理描写は生々しく、当時の背景描写も目に浮かんで、奥田先生の引き込む文章力には圧巻でした! 奥田先生の作品は、大好きな「イン・ザ・プール」~の伊良部先生シリーズしか読んだことがなかったけれど、振り幅がすごい! ブクログのおすすめは侮れないです(笑)

    6
    投稿日: 2023.01.11
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    過去の生い立ちもあり、常識が通じない宇野に翻弄される刑事。どちらにも感情移入してしまう話の展開で面白い。 東京オリンピックを一年前に控えた当時の東京の様子も当時を知らないが、リアリティがあるように感じられる。

    0
    投稿日: 2023.01.08
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    本の雑誌のランキングとかから、だったか?年内に読み切れず、年またぎの読書になってしまった。結果、今年一発目の小説になった訳だけど、これは良い滑り出しですな。文庫で800ページ超えという大ボリュームなんだけど、冗長さはほぼ皆無。時代をまたぐ訳でなく、事件が多発する訳でなく、基本的には誘拐事件一本なんだけど、謎の出し方と回収の仕方が絶妙で、ページを繰る手が止められない。氏の著作は、多分1-2冊しか読んだことないけど、他のも気になってきた。

    0
    投稿日: 2023.01.04
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    一気読みでした。 過去の事件がモデルになっています。 今の時代とはかけ離れている、刑事の熱い捜査が続きます。 作者の警察への思いを作品中に見た気がしますが、何より一番最後にとある人物が投げかける警察トップへの言葉が強烈で、裏返せば全ての警察官への期待や信頼の表れと思うと、身の引き締まるような思いがしました。 子供への犯罪だけは許せねぇ。

    0
    投稿日: 2023.01.02
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    やはり長編犯罪小説こそが奥田英朗の真骨頂。"群像劇"のつもりで読んでたから読後ちょっと物足りないなと思ったけど、これは群像劇ではなく、他の人物の行動、感情まで含めて最初から最後まで全てが厳密に主人公のために綴られた物語だと気づいて納得とともに深い悲しみがあった。

    0
    投稿日: 2022.12.30
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    この本は図書館で何回も借りてきて、新刊優先で読んでいると読めなくなってしまって(文庫本で835Pあります)何度も返却してあきらめたのですが、文庫になったので買いました。 一体、どんな事件かと思って最後まで非常に面白く読まされました。 昭和の高度成長期の話です。 東京オリンピックのあった年です。 鈴木商店という豆腐屋の子どもの吉夫ちゃんが誘拐されます。 容疑者は鈴木商店への怨恨、変質者、愉快犯、宇野寛治という二十歳の男。 最も怪しいのは寛治です。 寛治は北海道の礼文島から窃盗の罪から逃れようとして出てきた窃盗犯ですが、ヤクザの子分の町井明男と知り合いつるんでいます。 寛治は5歳の頃継父に当たり屋をやらされて頭を打ち、頭に記憶障害があります。 この作品は警察小説だと思いますが、警察は吉夫ちゃんの身代金50万をまんまと犯人にとられて人質は帰ってきていません。 吉夫ちゃんは無事なのか? 本当に寛治が犯人なのか? 寛治は頭に障害があるせいか、飄々とした憎めないキャラクターで、とても子どもを殺すような残忍な人間には思えませんでした。 今となっては旧き良き時代だった昭和のヤクザと警察の裏取引や、仲間を愛称で呼び合う警視庁の刑事たちのやり取りも面白く読めました。

    91
    投稿日: 2022.12.28
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    時代背景や北国の設定で、初めから好みでは無いと感じて期待薄。 読み始めたら、それぞれのキャラが生きてる。 謎も、深まる。 刑事のやり取りがもどかしい場面もあるが、この時代ならそうなのか?と思わせる。 最後まで主人公?を信じてたので裏切られた気分。 どうしてそうせざるを得なかったのか?が、読み取れない。もう少し、彼なりの決断やパニックの状態を書いて欲しかった。 でも、トータルでは満遍なく楽しめた。

    0
    投稿日: 2022.12.25
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    前の東京オリンピック直前の東京を舞台に、犯人側、刑事側、一般人?と複数の視点がうまく入れ替わりながら物語が展開。なかなか読み応えのあるストーリーだった。

    1
    投稿日: 2022.12.16
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    ブクログの文庫ランキングを見ていて、評価が高かったので書店で購入。 うぉ、素晴らしい厚み。 私は長編小説が大好きだ。 長い時間を小説の中の人物たちと過ごせるのが何よりの喜びだ(^^) この本は、東京オリンピックが迫る、昭和三十八年頃のお話。 北海道礼文島で暮らす漁師手伝いの青年、宇野寛治は、頭のネジが一本足らない。何をやっても人より上手く出来ない。皆からは莫迦だと言われる。 そんな寛治は、漁師では生計を立てられないため、民家にスリに入る。 ある日、漁師の仲間から、網本の家にスリに入れと唆され、まんまと盗品を漁師仲間に奪われ、自分は燃料不足の船に乗せられ殺されそうになる。 礼文から命からがら北海道に渡った寛治は、スリをしながら東京を目指す。東京には明るい未来があると信じていた。 それから暫くの後、東京北千住で、強盗殺人事件が起こる。 捜査一課強行班係に所属する刑事・落合昌夫は、書き込みの中で、子供たちから「莫迦」と呼ばれていた北国訛りの青年の噂を聞きつける。 莫迦でスリをするしか能力のない寛治だが、人が良く、北海道訛りで愛嬌があり、何だか憎めないような人間像。 そんな寛治が本当に事件を起こしているのか!? この話は何処に私を着地させてくれるのか!? 気になって気になって先を夢中になって読んでしまうような本だった。 素晴らしいボリューム。 そして読みやすい文章。 次々に変わる場面。 しっかり楽しませて頂いた!

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    投稿日: 2022.12.14
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    奥田英朗『罪の轍』新潮文庫。 以前から面白いと評判だったので文庫化を待ち望んでいた。 昭和38年に起きた『吉展ちゃん誘拐事件』をモデルにした長編犯罪小説。 しっかりした時代背景をベースに当時は変革途上であった警察組織が犯人に翻弄される姿が見事に描かれている。幾つかの事件が複雑に絡み合う800ページ超のボリュームも展開が非常に面白く、読み応えは充分だ。 冒頭に描かれる北海道の礼文島で番屋に暮らす少し頭の弱い20歳の宇野寛治の物語。昆布漁で奴隷のようにこき使われていた宇野は空き巣を繰返すうちに同僚の策略に嵌まり、雇い主の番屋に放火して、家の金庫から金品を盗み、漁船で本島に渡る。 昭和38年、1年後に東京オリンピック開催を控え、好景気に沸く日本。警視庁捜査一課の若手刑事である落合昌夫は元時計商の老人が殺害されて金品が盗まれた事件の捜査に加わる。 事件現場の周辺で目撃された北国訛りの青年が気になった落合昌夫は北海道まで渡り、青年が宇野寛治であることを突き止めるが、宇野の行方は分からなかった。 そんな中、東京の浅草で豆腐店の長男が誘拐され、身代金50万円を要求される事件が発生する。落合昌夫はこの誘拐事件の捜査にも加わり、身代金の受け渡し現場を監視するが、ふとした隙に犯人に身代金を持ち去られてしまう。 この誘拐事件の背後にも宇野寛治の影がちらつくが、どのように関与していたのか。明らかになる宇野の過酷な生い立ちと事件の詳細。本当に宇野が犯人なのか。そして、事件の行方は…… 本体価格1,100円 ★★★★★

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    投稿日: 2022.12.01