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運動しても痩せないのはなぜか:代謝の最新科学が示す「それでも運動すべき理由」
運動しても痩せないのはなぜか:代謝の最新科学が示す「それでも運動すべき理由」
ハーマン・ポンツァー、小巻靖子/草思社
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総合評価

22件)
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    人間の(実際には霊長類の)日次カロリー消費量は「制限的」、つまり運動をしてもしなくても一日に消費されるカロリーの総量は大して変わらないという、ダイエット業界衝撃の事実を、最新の二重標識水法をひっ下げて、数々の霊長類や現代に生き残る狩猟採集民族ハッザ族をフィールドワーク研究した著者が詳述する。クレブス回路(クエン酸回路)の働きといったミクロな話題から、霊長類の進化史、果ては文明論やエネルギー政策といったマクロな話題まで、「代謝とは何か」の謎を追いもとめた著者のファイナル・アンサーは「運動しても痩せない」、「しかし、運動は重要。運動をしないと、身体はカロリーを消費するために、余計なこと(様々な炎症を起こすなど)をする」「痩せるためには、脂質カットや糖質カットに意味はない。摂取カロリーが減れば、方法は問わない」だそうだ。

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    投稿日: 2026.02.12
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    運動しても痩せないのではなく、運動しただけでは痩せないということ。 そのことを広い範囲で科学的に調査しながらまとめあげてくれている本かと読みました。 調査方法なども記載されていて、そんな方法があるのと思ったり、 自分の経験則や感覚から違うような気もすると想像が広がる箇所も多く、 知識の広がりが感じられる本でした。 ここからは本言っていることと違うのでは?と思ったところを書いていきます。 結論的にはP.209だと思いました。 基本的には人の一日の消費カロリーは固定値となっているので、 運動したからと言って消費カロリーがそれに比例して増え、体重が減るということはない。 過度に運動した場合、その他の代謝を下げてバランスがとられるようになっている。 ただ個人的な直感ではそれだけはない気がすると思いました。 例えばスポーツ選手が引退後に太ったりするケース。 おそらく選手時代と同じように食べていて太るのだと思うのですが、 運動で1日の消費カロリーが変わらないのであれば、 なぜ引退後に同じ食生活で太ってしまうのでしょうか? こういう逸話や経験は巷にあふれていると思いますし、 おそらく引退前と後で比較したときに、 引退後だけ過剰に摂取しているということはないような気がします。 (もちろん一般的な人に比べたら過剰だとは思いますが。) このことから短期間における一時的な消費カロリーの増加は、あるのではないかと思いました。 他の代謝、特に重要な個所の代謝を下げてバランスを取るより、 入ってきたカロリーを色々なところに分配して使うほうが自然な感じがしたからです。 感じたり思ったりすることはできますが、これを調査しようと思うと大変です。 調査対象となる人に協力を、調査方法によってはその専門家にも協力を。 それらのデータを集めて、解析して・・・。 そういう意味でも、この本はすごい本なのかもしれません。 以下抜粋 - 生命の経済学では、カロリーは通貨だ。資源は常に限られていて、ある仕事にカロリーを使ったら、他の仕事にはつかえない。また、進化は冷酷な会計士である。重要なのは、一生の終わりに子孫をどれだけ残しているかだ。カロリーの使い方が自然選択の視点から懸命とはいえない生物は、子孫の数が少ないだろう。次世代に多数の子孫を残すには、注意深く戦略的にカロリーを使わなければならない(P.79) - さまざまな臓器の1日の消費カロリーで大きかったもの(P.101~109) - 筋肉 - 典型的なアメリカ成人の体重の42%が筋肉 - 380キロカロリー - 肝臓 - わずか1.6kg程度 - 300キロカロリー - だが、思考のコストは信じられないほど低いのに、学習には多くのエネルギーが必要となる。学習は脳内における物理的プロセスである。ニューロンは木の枝のように伸びた樹状突起と軸索を使って別のニューロンと新たに接合し(接合部をシナプスという)、新しい神経回路をつくる。(P.105) - 哺乳類と鳥類は体温を維持できるように進化した。私たちは毎日、爬虫類や魚類などの変温動物より多くのエネルギーを燃やしている。そして、このように代謝率が高いおかげで、成長、生殖スピードが速い。だが、問題がある。生命を支える複雑な化学反応が適切に進むには、体温を狭い範囲で保つ必要がるのだ。正常な体温(37度弱)から数度上がる、あるいは下がるだけで、私たちは死んでしまう可能性がある。(P.106) - 新型コロナウィルスの感染拡大で、世界にはたちの悪い病原体が満ちていることをだれもが認識した。しかし、効果的な医療—近代化がもたらした大勝利の1つ—を手軽に受けられるために、私たちの文化は一種の健忘症に陥ってしまった。感染症がいかに恐ろしいかをつい忘れてしまうのだ。(P.107) - ハッザ族では急性感染症のために、10人の子どものうち4人が15歳の誕生日を迎えずになくなる。他の狩猟採集民や自給自足の農耕社会でも似たような数字が出ている。子どもに投薬やワクチン接種を受けさせない先進国の親は、ハッザ族の母親から話を聞いてみるとよい。(P.107) - チマネ族にとって日々の生活とは、森の中や川の上で自然界と関わり合い、多数の細菌、ウィルス、寄生虫の宿主である生物と関わり合うということだ。そして、それら細菌、ウィルス、寄生虫は新たな宿主を懸命に探している。当然ながら感染率は高い。人口の約70%が常に寄生虫の感染症(ほとんどの場合、蠕虫)にかかっていて、白血球(感染から体を守るために結集する免疫細胞)の数はアメリカ人成人の10倍だった。この免疫系の活動はすべてエネルギーを必要とする。チマネ族の成人のBMRは先進国の成人より250~300キロカロリー/日多い。(P.109) - 狩猟採集社会では男と女は共に大きな貢献をしている。しかし、どちらか一方だけでは十分とはいえない。狩猟採集社会がうまくいくのは狩猟のおかけげでも、採集のおかげでもない。狩猟と採集のおかげで成功しているのだ。私たちは狩りをする人(男性)でも採集する女性でもなく、分け合うヒトなのである。(P.152) - こうして年限をかけて学習すると、生産性の高い大人になる。狩猟採集民の成人は、男も女も、自分の必要量をはるかに上回る食物を毎日簡単に集めてくることができる。これが高速化した代謝エンジンの燃料となり、必要量の増えたカロリーをまかなう。余分な食物は子どもやその世話する母親などにも分配される。母親が多くの助けを得られ、生殖に必要なエネルギー負担を分散されることから、狩猟採集社会の母親は3年間隔くらいで出産するの一般的だ。自分ですべてをしなければならない類人猿の母親よりっずっとペースが速い(チンパンジー、ゴリラ、オラウータンの出産間隔を平均すると5年以上になる)。(P.163) - つまり、新しい運動プログラムを明日開始して忠実にそれに取り組んでも、2年後の体重は今とほとんど変わらない。それでも運動は続けるべきだ!そうすれば健康で、幸せに、長く生きることができる。ただ運動が長期的な減量につながれば、などと期待しないように。(P.194) - ハッザ族を見ればわかるように、工業化しようと、1日のカロリー消費量は狩猟採集をしていた時代と同じである。人体は1日のカロリー消費量を一定の範囲内におさせるために、活動レベルの変化に実に巧みに対応している。だから、肥満の原因を代謝の低さに求めると、体重変化の原因の結果がまったく逆になってしまう。代謝はエネルギーバランスを決定しているのではなく、エネルギーバランスに反応しているのだ。(P.209) - 食事に肉が加わったことは体全体に大きな影響を及ぼした。肉を食べるということは、一口分により多くのカロリー—とくに脂肪—が含まれているということであり、それまでより少ない量の食物で1日の必要カロリーを満たせた。また、大きな大臼歯や消化管の必要性が低下し、自然選択によって歯と消化管が小さくなり、それらに使われていたカロリーを他の仕事に使えるようになった。体に対する消化系の大きさの割合が菜食主義の大型類人猿と同じであった場合に比べ、現在の私たちの消化管は40%、肝臓は10%小さい。この臓器の縮小によって1日当たり240キロカロリーの余剰が生まれ、それが大きな脳などのエネルギーコストの高い適応手段に回された。(P.224) - 現実世界の大規模な標本調査で、低炭水化物のほうが従来の低脂肪よりすぎれている(あるいは、劣っている)という結果はでなかった。(P.243) - ここ数十年、糖類と代謝性疾患は同じ動きになっていない。アメリカでは心臓病で亡くなる人が依然、非常に多い。しかし、1960年代以降、糖類の消費が増えたが、死亡者数は着実に減ってきている。アメリカのがんによる死亡者数が最多になったのは、糖類消費が減少に転じる10年前の1990年ごろだ。そして糖類(高果糖コーンシロップを含む)の消費量は2000年ごろをピークに達し、その後は減っているのに、過体重や肥満、糖尿病は増え続けている。他の国でも、糖類の消費量と代謝性疾患による死亡者数に関連性は見られない。中国では1990年代初めから摂取カロリーのに占める脂肪の割合が急増し、炭水化物の割合は低下しているが、肥満と糖尿病は年々増えている。(P.243) - 体重増加の原因を1つの栄養素だけに求めるのは無理な話である。(P.243) - 低炭水化物ダイエットがうまくいく理由は簡単。それは、カロリーの摂取量が減って、カロリー収支がマイナスになっているからである。つまり、消費カロリーが摂取カロリーを上回っている状態だ。(P.245)

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    投稿日: 2025.12.21
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    ヒトの体はおよそ37兆個の細胞からなり、 すべての細胞が24時間に燃焼するエネルギーを使うと、8ガロン(約30リットル)の水を沸騰させることができる。 ヒトの細胞のエネルギー燃焼は 星をも凌ぐ。 ヒトの細胞1オンス(約30g)が毎日燃やすエネルギーは 太陽1オンスが毎日燃やすエネルギーの1万倍以上 ヒトの生きるペースは 他の動物と全く異なっており ゆっくりと生きている。 もし ヒトが同じ大きさの典型的な哺乳類のように生きたとしたら、2歳で思春期 毎年出産 6歳なら孫がおり、25歳までに亡くなる。 ( Σ(゚Д゚ υ) !! 7倍ゆっくり 6000万年前 霊長類の進化の初期の段階で エネルギーの消費量が大幅に減少した 霊長類の代謝エンジンは、他の有胎盤哺乳動物の半分程のスピードになった。 代謝の大きな変化が ライフサイクルの変化に対応しているのは確かだ。 霊長類の一日のエネルギー消費量は他の哺乳類と大きく異なるのに BMR(安静時の1分あたりのエネルギー消費量)は似たようなもの 脳が大きいからだと考えている ヒトは類人猿より脳が大きく 肝臓と消化管が小さい。脳肝臓消化管は、細胞の活動が活発なために大量のカロリーを必要とする。  ヒトは肝臓と消化管を小さくして節約したエネルギーで 脳の大型化に必要になったエネルギーをまかなった 一般的な総カロリー消費量推定法は間違っている BMRに身体活動と消化に必要なカロリーを加えたものが一日の総カロリー消費量である という前提の欠陥 一日の消費カロリーと 一日の活動レベルはほとんど関係がないのである。 ヒトは分け合うことで大成功をおさめた 狩猟採集社会の成功は 狩猟だけ 採集だけでなく両方のおかげ 私たちは狩りをする人(男性)でも採集するひと(女性)でもなく 分け合うヒトなのである。 類人猿はほとんどわけ合わない。ゴリラが大人の間で食物分配をするという報告は1例もない 分配しないなら必要以上には取らない ホモ族は 必要以上に食物を手に入れて余った分を分配 余分なカロリーが大きな脳、活動的なライフスタイル、多くの子孫に ! 分け合い⇒余分に採る⇒食物の捜索移動になったのかも 制限的日時カロリー消費 身体活動を増やしても、一日のカロリー消費量は変わらない 身体がそれ以外の仕事にカロリーを費やすのを控え一定に保たれる。 恒温動物は同じ仕組み 脳は厳格にエネルギーの収支を監視している ブドウ糖 ,レプチン(脂肪細胞から分泌されるホルモン)グレリン(空腹時に胃で分泌されるホルモン)などの血中濃度から感じ取り、甲状腺ホルモンなどの分泌をコントロールし代謝の制御をする。(視床下部) 飢餓モードに入ると、甲状腺ホルモンの分泌が急減,BMRが下がる。臓器が小さくなる。脳はその影響を受けない。脾臓が大きく縮む。脳の機能は保つが免疫機能を落とす。 女性は排卵が止まる。男性は精巣は守られる。 肥満の原因は、代謝の低さではない。 ノドグロミツオエシ(鳥)は ヒトを仲間にして はちみつを採る。場所を案内し、ヒトに蜂の巣を取り出す役目を負わせる。 ハッザ族は1日の摂取カロリーの15パーセントがはちみつ。低脂肪食 ハッザ族はケトーシス(高ケトン血症)が見られない。心血管代謝疾患は見られない。 ( はちみつは糖類と水分でできており、果糖とブドウ糖の割合は高果糖コーンシロップとほぼ同じ。 私たちの血糖値と脂肪代謝は はちみつ、高果糖コーンシロップ、砂糖に対して同じ反応を示す。) ヒトは食生活が違っても健康でいられる。 食物の大半が植物性の集団から大半が動物性の集団までさまざまだが、自然な暮らしをし同じように健康である。 グリーンランドとカナダのイヌイットは ケトン体の合成を妨げるよう遺伝子変化した。脂肪摂取の多さに対応 チリのアタカマ砂漠の先住民は高濃度のヒ素が含まれる地下水に適応。早く身体からヒ素を除去する遺伝子。 牧畜民はラクターゼを大人になっても合成 古くから炭水化物を多くとってきた集団は アミラーゼの分泌の遺伝子が多い 高炭水化物食と低炭水化物食 同じカロリーなら 脂肪の減り方は同じであった。 食物が消化され血流に入っていくと 膵臓がインスリンを脂肪細胞がレプチンというホルモンを放出する。脳の報酬反応を抑える働きをする。 胃の伸展受容器や消化管からのホルモン信号 神経信号が、満腹であることを脳に伝える。 タンパク質の摂取量もモニタリングされ 充分摂取されるまで満腹感を覚えない。 現代の食事に視床下部は圧倒されていて バランスを取るのが難しくなっている。 理由1: 種類が多い 今食べている味に 報酬系は反応しなくなるが、他の味には反応する。感性満票感 食べ物の種類が多いと肥満になりやすい。 カフェテリア方式だとラットは太る 理由2:食品が食べすぎるように作られている 糖類や脂肪、塩のような美味しい成分が増やされ 食物繊維やタンパク質などの満腹感を与える成分が減らされた。 食品感性工学は数十億ドル産業。万事心得ている。合成香料なども 満腹感を充分与える食品(240キロカロリー食べて2時間後に満腹感) 果実 魚 ステーキ じゃがいもなどの手を加えていない食品 ナッツ 野菜 強度が6メッツ以上の運動(ジョギング サッカー バックパックを背負って歩く 自転車)は、血流が早くなり、一酸化窒素が放出され、血管を広げて柔らかい状態に保つ働きがある。 中程度の運動も、血管内のブドウ糖が細胞に入るのを促す。 有酸素運動は脳への血流を増やし ニューロトロフィン(脳細胞の成長と健康を促す物質)を放出する 筋肉を鍛えると 神経系と循環系の働きに変化が生じ、何百もの物質が血中に放出される 「カロリーの使い道を変える」トレードオフ 運動は ストレス反応を抑える。炎症反応も抑制される。生殖ホルモン減る。 オーバートレーニング症候群 病気にかかりやすくなり、回復にも時間を要する。免疫系の弱体化。朝の目覚めのコルチゾールが分泌されず、常に倦怠感。性欲減退。 理想は? 1日5時間 うち1時間ほど心拍数の上がるプログラム

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    投稿日: 2025.10.06
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    ダイエットのハウツー本の様なタイトルだが、フィールドワークや実験、進化人類学を基に摂取エネルギーと代謝について最新の科学的知見を基に述べた本。巷に溢れる代謝の説明やダイエット理論が如何に遅れており、似非科学が溢れているかを実感した。また、生物の代謝やエネルギーだけでなく、現在地球全体で消費されているエネルギーや加工食品に対しても警笛を鳴らしている、非常に視野の広い本でもある。 アフリカの狩猟民の1日の消費カロリーを測定した結果、文明社会の人々と変わらず、運動する人としない人の消費カロリーもほぼ変わらないという、我々の持つ「運動してカロリーを消費すれば減量できる」という常識とは違う結果が得られた。運動は減量には役に立たない!運動をし過ぎると総消費カロリーを一定に保つため、免疫や生殖を後回しにして、それらに使うカロリーを減らすことにより基礎代謝を減らす。過度に運動すると風邪をひきやすいと言われるのは、正にこの理屈だった。 運動をしなければ余ったカロリーは身体に炎症を起こしたり、脳の満腹感と代謝の調整に影響を及ぼす。運動は減量の役には立たないが、体重の維持には有効である。摂取カロリーを減らして体重を落とす、適度な運動で体重を維持するというのが正解である。 ヒトは友好的だから生き残った。暴力や威嚇により自分の思い通りにしようとする者は、集団の中で仲間外れにされた。高い代謝を持つヒトの集団を維持するには、強力して集団で多くのエネルギーを得る事が不可欠であり、選択圧により友好的である方が残ったという説は面白い。 400ページ近くあるガチ本だが、著者の筆も堅苦しくなく、楽しく読めた。

    20
    投稿日: 2025.06.09
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    すごく面白い内容だった。代謝というものを理解したいならこの本を読めばいいと思う。科学的説明の部分は難しいが、それ以外は著者のユーモアもあって大変面白く読める。運動しようと思った。

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    投稿日: 2025.03.10
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    狩猟民族もディスクワークのサラリーマンも1日に消費されるカロリーはほぼ同じ 現在人の食事がおいしすぎるのが問題 運動は減量ではなく、体重維持に 減量はいかに食の誘惑負けないかにかかっている

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    投稿日: 2024.05.07
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    Twitterで見かけて面白そうだったので読んでみた。 タイトルはダイエット本みたいだけど、代謝について科学的にしっかり説明されていて読み応えがある。 それでいて読みやすいのでスイスイ読み進められた。 タンザニアに住む現代の狩猟採集民族であるハッザ族やオランウータンなどの類人猿の研究を通して発見した代謝に関する新しい知識を知ることができる。 ・運動しても痩せない理由 たくさん運動しているハッザ族も先進国の人も1日の消費カロリーは同じくらい 運動によりカロリー消費が増える→他のカロリー消費が減る 他のカロリー消費=生殖、成長、炎症 現代人は摂りすぎたカロリーを炎症で消費している 運動は減量効果はないけど健康にはいい、増量を防げる ・減量方法 痩せるためには摂取カロリーを減らす 人間は本来、必要なカロリーを摂取すると満腹感を感じて食べるのをやめる 現代の食品は糖質、脂質、塩分が多く美味しすぎて食べすぎてしまう 加工されてない食品や、満腹感を得やすい食物繊維やタンパク質を多く含むものを摂る 野菜、果物、ナッツなどがいい 人間の活動で最もカロリーを消費するのは妊娠 9ヶ月間3000キロカロリー消費し続ける ツールドフランスなどの過酷なスポーツよりも多い

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    投稿日: 2024.03.13
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    当たり前に思っていたカロリー摂取と消費の最新情報を理解するのに、ケーススタディや図解でわかりやすく理解できる本。 人体の構造上、摂取する栄養素やカロリーが体を動かすガソリンの役割を果たし、カロリーが枯渇すると蓄えられた脂肪やグリコーゲンを分解して、身体が動くガソリンに変わるのは周知の事実であるが、カロリーを代謝するのに、「制限的日次カロリー消費量」は人体の限界値を超えないために工夫された生存能力を効率的に運用するための考え方。スポーツで限界値を超えることを求め続けたときに、何も考えられないようになるのは、脳を最低限のカロリー消費にしていたんだなと思うと、この考え方は腑に落ちた。 カロリーと向き合う上で、そもそも論でこうした考え方は理解しておくと面白い。

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    投稿日: 2024.02.09
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    生命とは、究極には、太陽のエネルギーから生み出され、太陽のエネルギーによって維持される。 その過程が代謝であって、代謝量は、一定である。ので、さまざまな生命活動は、その範囲内でのオフトレードとなる。 脳の発達を促す時期には体の発育が制限されるし、免疫にエネルギーを大量に使う地域でも同じ。 運動してカロリーを消費しても、他の代謝を必要とする活動が制限され、全体ではかわらない。ゆえに、運動しても痩せない。 うーん。面白い。 机上の空論ではなく、「未開」の生活でのフィールドワークも広範囲に検証した結果だそうだ。 類人猿は代謝スピードを下げる戦略をとって来たが、ヒトはその中でも代謝を上げることとなった。 ヒトがヒトとなるための大きなポイントが食事の「分配」であり、狩猟採取が生活であったため、運動することが前提の身体となっている。 ので、全く運動しないと、肥える。ある一定以上は、同じようなんだが。 運動に使うべきエネルギーが、過剰な免疫にに回されたりする弊害もある。 また燃焼と代謝は本質的に同じ物であり、人は、「代謝」を身体の外に拡大した唯一の生物だと。 読みやすいし、いいな。

    1
    投稿日: 2024.01.30
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    面白サイエンス本。とにかく文章読ませるしジョークバンバン入ってくるしエピソードトークも全部面白い。 それでいてこれまでの素人知識をそっとひっくり返してくる。 ハッザ族の観察の具体と代謝をめぐる知見と、最終的には環境問題とスコープがグングン抽象具体を行き来して飽きさせない構成になっていて、ニワカな自分にも大変とっつき易い内容でした。

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    投稿日: 2023.11.22
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    目新しいことが書かれているのかと期待しましたが、痩せるには消費カロリー>摂取カロリー、ということを本一冊を使って説明しているだけでした。この図式が成り立てば運動していようがしていまいが関係ない、ただし運動による健康的な効果(もちろん減量以外)はあるのでやった方が良い。 研究結果を多く提示しているため、 この図式を知らない、どういう理由なのか知りたい、という人は読んでもいいかもしれません。

    0
    投稿日: 2023.10.21
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    https://twitter.com/hisashi_moves/status/1714532328394068378

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    投稿日: 2023.10.19
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    人間の1日の消費カロリーは何しても変わらないから、in/outのoutを増やしても消費カロリーは変わらない。inの調整をしても体がカロリーを要求する仕組みなので結局戻る。 ただ、運動をするとカロリーの使われ方が変わるから正しく理解したほうがいいのと、加工食品等の脳をバグらせる食品を摂取して過剰なinをしたらそれは脂肪になっちゃうから気をつけよう。という話。

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    投稿日: 2023.08.22
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    代謝についていろいろな視点から考える。 人間以外の動物の代謝と人間の代謝は違うのか。現代でも狩りをして暮らす民族と都会で暮らす人間との代謝は違うのか。興味深いことがたくさん述べられていた。 人間の体が本能で進化に求めることと現代人が体型を維持したい欲望とは違うみたいだ。

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    投稿日: 2023.07.15
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    このレビューはネタバレを含みます。

    内容は興味深いが、むずかしめ。 運動したら、その分お腹が減って、その分食べてないか。 また運動して疲れたから、家でゆっくり過ごして、カロリーが減る。 運動している時と普段の時で、消費されるカロリーはあまりかわらない?ということ。

    0
    投稿日: 2023.07.01
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    このレビューはネタバレを含みます。

    二重標識水法という新しい計測方法で消費エネルギーを計測すると、狩猟採集民も現代人も、どれだけ運動量が違えど1日あたりのエネルギー消費量は同程度だった。(制限的日次カロリーという) 代謝システムは、制限的日次カロリーにおいて、消費カロリーを一定に保つ。運動をして消費すれば 空腹感を刺激して食べるように促すし、逆も然り。 したがって、運動しても痩せないのは、制限的日次カロリーであるから。 面白いのは、糖質制限も高炭水化物食も、痩せるのは摂取カロリーが消費カロリーを下回るから、ということ。狩猟採集民は、実は炭水化物を多く摂っており、高脂肪食だったのはエスキモーなどの寒い地域の話だった。 パレオダイエットの元になった論文で扱われてるデータは不完全で偏ったものである、という主張もなるほどだった。 要は、議論の元になってるファクトとされてるものは、本当にファクトなのか?を疑うことで、新しいことを発見したのだ。それは二重標識水法もそう。

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    投稿日: 2023.05.26
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    このレビューはネタバレを含みます。

    おっしゃることはごもっとも。身も蓋もないとはこのことか。 進化の成り行き上人間は運動した方がハッピーだし健康になるが、運動しても痩せない。超加工食品を避け、素炒りのナッツ、果物、新鮮な野菜、植物性食品を基本とする混食にすして少ないカロリーで満腹感を得る。外食はおいしくて高カロリーなのでなるべく自炊。ストレスを減らす。ダイエット法はどれもカロリー摂取が減れば痩せる、特にどれがいいということはない。サプリも疑問。寝不足を解消する。>これはなかなか難しい。

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    投稿日: 2023.05.11
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    このレビューはネタバレを含みます。

    とても興味深い内容だった。 運動しても痩せない が、落ちた体重を維持するのには有効。 一見体重の増減だけみるなら、がっかりする内容だが、運動が健康に寄与することは間違いない。 カロリー消費の面からも運動は重要変化をもたらすことを示していた。この7章では、運動によりカロリーが消費されることで、体内のカロリー消費分配が変わり、生殖など生きるにさほど重要でない箇所へのカロリー分配が抑えられる。 (ネズミの場合は逆で、生命活動に十分なカロリーが供給されないと、生殖にカロリーを回す。これは短命なネズミがいかに子孫を残すかに対応しているためと考えられていて、寿命の長い人族とは違ったカロリー消費変動になっている) ハッザ族の生活について書かれていておもしろかった。 はちみつを取るのに、口笛を吹き鳥にハチの巣の場所を教えてもらう。 肉が数日たっていても気にせず食べる。 距離の換算は歩いて何日かかるかで判断する。 よく歩く。 楽観的。 ザ。 ハムナ・シダ。←この言葉、座右の銘にしたいw 行動調査で5分おきに行動を記録する。 永遠に”歩行”の記録にうんざりした時、先輩のやり方を知り、愕然とする。このシーンで爆笑w、そうか!そんなやり方がw 現代人の消費カロリーと、ハッザ族のような原始的な生活をする人々の消費カロリーは、同じである(体格などの数値を補正してもだ)。 これはおかしいと直感的に思うが(一日何キロも歩くハッザ族のほうが、座ってばかりの現代人より消費カロリーは多いいはず)。事実そうなっている。 是は人体の消費カロリーの分配調節がされているようだ。 ここではトライアストンのような高強度負荷がかかるスポーツ選手についても調べられており面白かった。(8章) 人類の進化の過程における、分配・道具の利用について、摂取・消費カロリーにどう影響したかも面白かった。 パレオダイエットの根幹部分、原始人は肉を主食に~は最新研究より否定されており、根拠としては不十分。でも糖質制限で結果が出る理由も書かれていた。興味深い 人は雑食で、定住地の状況に合わせて食生活を変化されてきた。また環境に応じて遺伝子も変化し、食生活に適した消化システムになっている。この点もう少しほかの資料に当たってみたい。 また読み直そう

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    投稿日: 2023.04.23
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    タイトルを見て、興味深く為になりそうな本だと思い購入。Amazonで新品2970円と高いが好奇心が勝ち購入!がっ、、面白くない(汗) とにかく読みづらい!てか読めん。普段ミステリーばかり読んでるからなのか?? お金がもったいないので、メルカリで売る!

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    投稿日: 2023.04.13
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    食事を少なく、運動しても痩せない。トレーニングや運動は体重増加抑制になっても運動量の分減るとは限らない。 運動をしないと死亡リスクなど考えるとした方が圧倒的に良い! 食べるものはなるべく加工されたものではなく、加工されていないものを選択した方が太りにくい

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    投稿日: 2023.01.10
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    このレビューはネタバレを含みます。

     興味を持って図書館から借り出したが、タイトルからして、そもそも読む気が失せるというか、これまで何のために運動してきたのだろうと暗澹たる気持ちになる。ということで、なかなかページを繰る速度があがらなかった一冊(著者の筆致によるところも大きいとは思う)。  主旨としては、タイトルの如し、「運動しても1日の総消費カロリーに変化はない」ということ。それが、近年の人類学的研究で明らかなになったという、その研究発表だ。ハッザ族という、アフリカでいまだに狩猟採集を行う少数民族を通じ、エネルギー摂取と代謝のメカニズムを解明した。  解明できたのは、動物の1日の消費カロリーを正確に測定することが出来るようになったこと(「二重標識水法」という新手法らしい)、それによって、われわれ先進国に暮らす人間と、ハッザ族のような狩猟採集民、さらにはオランウータンやチンパンジーなどの類人猿の消費カロリーを測定した。その結果が、“運動しても痩せない”だ!!!(涙)  いや、それだけが研究の成果ではないのだけど、もう、右に行ったり左に行ったり、ハッザ族とのたわいもない日常の描写に明け暮れて、ほんと、ページが進まない。 いやいや、読み手の興味がそれ以降続かない(苦笑)  ともかく、その結論だけではなく、その研究によって導き出されるさまざまな発見も開陳されているのだが ― 例えばハッザ族には、糖尿病、肥満、高血圧と言った成人病が発症しないとか、分配と代謝率の向上で集団が生まれ抗争が勃発したとか、単なるダイエット論争に終止符を打つだけではなく、スポーツ科学や人類学についても、衝撃的な事実が述べられている。  では、運動することは無駄なのか!?  でもないらしいところが、さらに本書のもどかしいところ。運動してもしなくても1日の消費カロリーは変わらないとなれば、もう運動やめちゃおうかと思うが、摂取した上に、運動にも使われなかったカロリーは、不必要な「炎症」を起こし、現代病の原因になるという。余ったカロリーの使い道の際たるものが「炎症」だとか。アレルギーや関節炎、動脈疾患のほか、さまざまな「現代病」の原因となっているのだそうな。  故に、運動すれば、余ったカロリーが消費され、ムダな炎症が抑えられる。つまり、健康が維持される。  要するに、喰ったら走れ!ということだ。  ・・・ いや、その前に、もう少し食べる量減らせよ、ってことなのかもしれない。  つか、読まなくても分かってる話か、それって!?  (いやいや、こうした研究がなされ、科学的に証明されたというありがたい書なのだ)

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    投稿日: 2022.12.15
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ヒトは動物界のはみ出し者。一生がゆっくり。 類人猿で単独で暮らすのはウランウータンだけ。オランウータンは代謝がゆっくり=エネルギー消費が少ない。代謝率を下げるにはライフサイクルをゆっくりするしかない。 霊長類の代謝は哺乳類に比べて半分。しかし、基礎代謝は同じくらい。脳が大量のエネルギーを使うから。 人間は、他の類人猿に比べて脳にエネルギーを回すため、消化管へのエネルギーを減らした。 カロリーの燃焼とはATPをつくること。 速度が上がると歩くより走るほうが楽。そのほうがエネルギーコストが最小になる。走るほうが距離当たりの消費カロリーは高い。一流のランナーでも同じ程度に消費する。 一日の活動レベルは、一日の消費カロリーとはほとんど関係がない。減量プログラムの前提が間違っている。 哺乳類は、小惑星の衝突で恐竜を含む大量絶滅の隙間に反映した。 霊長類はそのころから、代謝が遅く、成長が遅く長生きした。長期に生殖が可能。成長が遅いと学習できる。 ハッザ族=分け合う民、の意味。ハッザ族には、糖尿病、心臓病、肥満、高血圧はない。 ヒトは分け合うことで成功した。分け合いが代謝革命を起こした。分け合うことで摂取カロリーが増加し、代謝が向上した。チンパンジーも脳を使うが、分け合わない。ホモ属は持久走で獲物が疲れたところを捕まえた。 分配と代謝率の向上で、集団と抗争が生まれた。 数百世代前までは狩猟採集民族だった。活動量が多いがエネルギー消費は、現代人と同じだった。 制限的日次カロリー消費=活動量が多いと基礎代謝を減らす。カロリー消費量を増やして痩せることは難しいが、運動は体にいい。運動をするとカロリー消費が増えた分だけ摂取量も増えることもある。 運動による減量の研究は、長期になると予想通り減量しない。 基礎代謝と運動によるカロリー消費は、体重の変化に反応して変わる。 代謝を上げることはできない。活動レベルに応じて変わる ハッザ族の主要な食べ物ははちみつと地下茎。狩猟採集民族が肉食だったとは限らない。手に入りやすいものを食べている。北極圏の人が肉を食べるのは野菜がないから。 脂肪の割合は少ない。心臓病になりにくい。 牧畜民は、7000年ほど前に変異してラクターゼを消化できるようになった。 穀物を食べていると、アミラーゼが増える。 イヌイットはケトン体を作らないように変化している。 スーパーフードは根拠がない。代謝を上げる食物はない。 低炭水化物食と低脂肪食はダイエットに関しては同じ。 ただ糖類は取りすぎる傾向にある。 一つの食品だけを食べるのは飽きて摂取量が減るから。 食事のカロリー制限と、絶食は同じ効果。 食べ物が多いと肥満になりやすい、というだけ。 たんぱく質と食物繊維が多いものは満足感が持続する。糖類は報酬系が働き満足するまでの量が多い。 ナッツ、果物、新鮮な野菜を食べれば、少ないカロリーで満腹感を感じられる。 類人猿は怠惰なのに病気にならない。運動を必要とするヒトが特殊。狩猟採集民族になった以降、活動量が増えた。運動によってカロリー消費は増えなくても、カロリーをどう使うかは変えられる。運動が多くなると、余計な仕事が減らされる。炎症、ストレス反応、生殖、生殖系のがん、など。 一日5時間体を動かす、そのうち1時間は心拍数を上げる。運動は多いほどいい。 運動で減量は達成できないが、体重管理には有効。 基礎代謝の2.5倍以上の運動は、体脂肪を使う=原料になる。これ以上早く消化吸収できない。 出産も、母親の代謝の限界に近づくと引き金になる。

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    投稿日: 2022.12.08