
総合評価
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powered by ブクログメモ→ https://x.com/nobushiromasaki/status/1991495122220134489?s=46&t=z75bb9jRqQkzTbvnO6hSdw
0投稿日: 2025.11.21
powered by ブクログ本書は、リベラルアーツを「遊ぶためのわざ」と翻訳し、その活用までを論ずる。 まず先に本書は、その独自の翻訳の根拠(となる「印象」)を東西の「リベラルアーツ」的古典に求め、それは能動的であり、また絶対独自の「自」であることであり、また一方で自然科学(技術)人文科学(芸術)を繋ぐものである、という包括的な概念(遊ぶためのわざ)としてのリベラルアーツを定義している。そして、それは教養概念には必ずしも結びつかないとしつつ、「ソウゾウリョク」という果実をもたらすものであるとしている。 個人的な受け止めは主に三つ。 ひとつ。本書の主張するところには基本的に共感した。文明と文化の対比はちょっと意味わからんなと思いつつ、自分で掴み取った価値体系に基づいて「遊ぶ」心地で人生を歩むことは大事なことだと素直に思う。 ふたつ。しかしながら、教養主義への敵意が過剰なのはいただけない。 本書では「ソウゾウリョク」はリベラルアーツから得られる果実だとしているが、(たしかにそういう面も当然あるだろうが、)そのほかにも大前提としてのたしかな知識(・体験)の蓄積を要すると思っている。 著者は教養主義的な講義形式が画一化に繋がると思っているのか、大衆主義と結びつけて敵視しているように見えるが、そもそも教養主義自体が言わずもがな時代遅れのものであるから批判するまでもないし、一方でやはり知識を蓄積させる効能はあながち否定しきれないとも思うのだ。スノッブが嫌いなのは分かるが、批判の矛先がやや違う気がする。 みっつ。リベラルアーツがまず人生の哲学ならば、あくまでアレントとオルテガを引用してまで公共の一要素に位置付けるのには違和感がある。 もちろん、より良い市民社会を形成すべきであるのは言うまでもないが、本書はさすがに経済性を軽視しすぎていると思う。 衣食足りて礼節を知るの言葉とおり、残念ながら経済性を無視して社会の「礼」を語ることはできない。 つまり本書は、経済性の範囲外において重要な価値を示しているが、その分普遍性は限定的なのではないかという気がしている。 効率性を「大衆主義」に付随するものとして二元論的に敵視するのはちょっとやりすぎじゃないかと思う。経済の話は本書の範囲外と切り捨てるのは結構だが、結局それでは、教養主義的なスノッブとの差異化が難しいのではないか? 初めにも述べたが、個人の哲学としては頼もしく読んだし、その実践を含めて有意義であると思ったが、公共にまで話を広げるには少し論拠が足りない。
0投稿日: 2025.08.14
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
【要旨】 「リベラルアーツ」という言葉を聞いて、一般的には大学の「一般教養」や「リベラルアーツ学科」と言うように、「教育」と結び付けられることが多い。しかし、著者は言う。リベラルアーツに教科書はない、と。 これからの時代は「答えのない時代」だと言われる。そのような時代を、生きるのに値する時代にしていくためには、知識偏重の教育ではなく、分野の枠に囚われず互いの領域をつないでいく力が必要だ。 それを養っていく力になるのがまさにリベラルアーツ。すなわち人生を「遊ぶ」こと。異なる文化に触れる、そして読書を通して時空を超えた旅をすること。そして、それにより自分自身の生きる世界の地図を描くことである。ただしその目的は設計図を定めて、可能性を狭めてしまうことではなく、身体ひとつでどこへでも行ける自分になることだ。 子供は、「知りたい!」という好奇心のままに遊ぶ。「遊び」の中から、自然と「学び」を得ていく。本来はこのように、「遊び」と「学び」の境界はない。そしてまた、そこに教科の境目など存在しない。そこに大人が勝手に境界を作ってしまっているのだ。いつまでも子供の持つ無邪気さを持ち続けていたい。 【心に残ったフレーズ】 知識という娯楽は飽きがこない。知るべきことは無限にあるから。楽しみと結びついた知識の働きは検索で代替できない。(「教養の書」戸田山和久著) 【感想】 我が娘が未就学児だった頃は、子供にはぜひ学びの楽しさを知ってほしくて、子供の興味の赴くままの活動を軸にした教育である、モンテッソーリ教育に大変興味を持った。時を経て、その娘も小学生。結局、モンテッソーリ教育とは縁がなく今に至る。娘は自我をより持つようになって、親として子供とぶつかることも多くなるにつれて、親にできることはあまりないのかな…と私の教育熱も下がりつつある。ただ、今回この本を読んで、大人が教えられることは決して多くないけれど、興味のあることをできるだけ多く経験させること、そしてうまく学びに導く(ファシリテートする)役割は持ち続けていかなくてはいけないと改めて思った。 そして、著者は「遊び」と「仕事」の境界を作らない、ということも言っている。つまり、自分のできることで、どのように役立てられるだろうと自由に考え、実践するということ。 「自分のできることで、どのように役立てられるだろう」と問うた時、「警察官」や「パイロット」と言うような、一言で簡潔に言い表せられるような、肩書きには必ずしもならないかもしれない。だが、それで良いのだと思う。大人は、子供が「何になりたいか」ではなく、「どのようなことで役立てられると思うか」、そういう問いかけをできるようになりたい。 そして、自分自身は、著者の言う「新世代」では、もはやないが、「旧世代」の人間の一人として、興味の赴くままに、いろいろな世界を覗き、世界を広げてゆく、そんな背中を「新世代」に見てもらえるようになりたい。
0投稿日: 2024.10.14
powered by ブクログ広範な知識、いろんな世界(書物)でたくさん遊んできたからこそ書ける本かも。 教養とか、文化とか、気になったときに再読したい。
0投稿日: 2024.05.24
powered by ブクログ諦めずに最後まで読んでほしい 最初の三分の一くらいまでは古典の引用が続くので毛嫌いして読み進めるのが億劫になる人もいると思いますが、真ん中くらいからは分かりやすくなるので、購入したのであればそこからでも読んだ方がいいです。 この本を読み始める前までは、リベラルアーツという言葉自体知りませんでした。「リベラル」とは「自由」という意味ですが、フリーダムとは違い、自分で能動的に手に入れる「自由」と訳すようです。 勤勉に働いているけれど、日常に幸せを感じられない方や自由になりたいと思っている方に是非おすすめです。
0投稿日: 2022.10.08
powered by ブクログ人生の目的は何か? 私ごときでも時々そんなことを考えます。 今のところ、私自身が最も腹落ちする答えは、『人生とはヒマつぶしである』です。 この本は、人生とは遊び続けることである!!と訴えます。 遊び続けるために、リベラルアーツが必要だと。目からうろこ。
4投稿日: 2022.08.11
powered by ブクログ「肩書がなくては己がなんなのかもわからんような阿呆共の仲間になることはない」と述べたとされる南方熊楠を敬愛しているわりには、著者の略歴は肩書だらけだったり、「遊び」による平和を提唱するために永江朗の「フマジメ」を推奨するわりには、大学受験問題採用No1であるマジメの代表内田樹の引用が多々あったり、結構矛盾を感じる所はある。 本書は3部に分かれているが、1部はリベラルアーツの歴史が紹介されており、ここは読み応えがあり面白い。結論としてはリベラルアーツは、世界を読み解くための「方法」であり、世界を語るための「言語」であるとし、遊ぶためのわざであるとしている(所謂「教養」は日本的考えであり、リベラルアーツ本来とは違うものであるとしている)。そして、2部は「遊び」のススメとなり、歴史上の人物紹介が中心。一遍の「衣食住の三は悪童なり」とか、冒頭の南方熊楠とか、江戸時代の暮らしとか、基本的には断捨離・SDGsして物事に執着せずに自由に生きましょう的な話で悪くはない。が、3部ではイキナリ政治思想的な話になって「文明」「教養」「大衆」批判が始まり、「文化」「共養(著者の造語)」「市民」を礼賛をし、音楽系ビジネスをしている著者の経験的な話が展開される。ここは説教クサクて正直読む価値がない。というように段々と話がツマラナクというかオカシクなっていくので、全体的なデキはあまりよくないのだが、1~2部は読んで損はない。ただし、著者は未来ある若者向けに書いているようであるが、どちらかと言うと余裕のある中高年向けかなという気はする。
0投稿日: 2022.07.29
powered by ブクログ本書冒頭から触れていますが、「リベラルアーツ」とは何を意味する言葉なのか?まずは、言葉の意味から認識合わせをしています。 私自身「リベラルアーツ」とは、「教養」という意味で漠然と捉えていました。 本書で、言葉の由来、本来言葉生まれた時に定義されていた意味について学ぶことができます。 「リベラルアーツを知る」「リベラルアーツを遊ぶ」「リベラルアーツを活かす」の三部構成になっております。 この構成で著者は、未来に向かって何を指針として生きていけばいいのかを提起しており、それは「遊び」続けることであるとしています。この遊び続けるために身につけるべきものがリベラルアーツであるとおっしゃります。遊ぶという言葉も、深く洞察された意味で本書で使われていますので、私がここに書く文章だけでは、ニュアンスを上手に伝えられておらず申し訳なく思っています。とはいえ、この薄い紹介文で興味をもった方がいてくれたら嬉しいなぁとも思っています。 興味を持った人は、ぜひ本書をご覧ください。新しい気づきが得られると思います。
3投稿日: 2022.07.10
