
総合評価
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powered by ブクログゆる言語学ラジオきっかけで手に取った本。 プロジェクション・サイエンスについて、推し活などの具体例を通じて、分かりやすく解説されている。 私自身は何推しでもないので、推しという行為・状態がそもそも理解できていなかったが、推しがいる人がどのように物事を捉えているのか、少し分かったような気もした。 著者本人が、プロジェクション推しという後書きは秀逸だなと思った。
0投稿日: 2026.02.04
powered by ブクログ「推しに自己投影している」という観点で、人の推し活を理解するということは、多様性受容の世界である、にはっとした。 「うわっXXXの話か〜(シャットダウン)」と処理するのではなく、その人は何を自己投影しているのだろうと。 > ある人には見える世界が自分には見えない時、重要なのはそれが見えるかどうかではありません。その話が本当かどうかでもありません。ある人には見えたということを受けとめることです。そして、ある人にとって見えたという事実の「意味」を大切にすることです。
0投稿日: 2026.01.31
powered by ブクログ「推し」について調べようと考えて選んだ書籍のうちの1つであった。プロジェクション・サイエンスについて初めて知ったが、大変興味深かった。非常に身近な現象をプロジェクションで説明すると納得がいく。「プロジェクションをさせるヒトの脳ってすごい」と改めて思った。 本書は、序盤非常に平易な文章から始まるので、ともすればそれによって興醒めしてしまいそうな印象があった。しかし、その平易な雰囲気をベースに、時折り科学的な実験の方法・結果が記載されているため、この分野に馴染みのない読者でも置いてきぼりになりにくい秀逸な構成だと思った。
0投稿日: 2026.01.27
powered by ブクログゆる言語学で、フィリピンの数字くじがなぜ人気なのかみたいな会に筆者が出演されているのを聞いて思わず読んでみた。自分に推しと言える存在がいないため実感を持ってはいないが、ジェーンスーさんがプロレスにハマり、推し活をするに留まらず、他のエンタメにも全てプロレスを投影している話を聞いていて、よく意味がわからないことが多々あった。だがなるほど、プロレスという「推しエンタメ」自体を他業種に投影し、ひいてはプロレスの素晴らしさを再実感するということなのかもしれない。 また実際には自分の手ではない「手の映像」に自分の体の一部をプロジェクションしてしまうというのは、日本科学未来館で実際にそういう展示があり、身をもって体感した(筆で撫でられたり液体をかけられたり、ギャーギャー言いすぎて隣の子供がびびっていた)。 しかしポッドキャストでも言っていたと思うが、人は自分の体験を他者に重ねて共感したり、「人の靴を履いてみたり」と想像力、共感力の強い生き物だと思うので、ざっくりいえば全ての行為がプロジェクション。であれば、あれもプロジェクションこれもプロジェクション(仮説を立てて検証することも、お守りも二次創作も)となると、かえって物事をわかりにくくするような…どうなんだろう。
0投稿日: 2026.01.12
powered by ブクログ著者の筆致はノリノリ。「推し」と「プロジェクション」の紹介にはうってつけで、両方よく分かってなかったので楽しめた。 ただこのプロジェクション、色々これで説明できるのは分かったが、例えば作中にも出てるアブダクションや、メタファー、メトニミーといった他概念との関係性とか、プロジェクションであることの意義みたいなのはよく分からなかった。このあたりは参考文献を読もうということか。
0投稿日: 2025.12.29
powered by ブクログ世界はプロジェクションでできているッッ!! 普段は当たり前の現象として捉えていたことを『プロジェクション』という概念を通して理解しようとすることで、これまで気にも留めなかった日常の景色がガラッとかわり、自分の世界が広がった(過言ではない)。 また『推し活』における理解しがたい彼らの行動をなぜ自分が理解し難く感じるのかという点も含めて、彼らにとってはとても重要で意味のある行動であることを会得した。 そして著者を知ってから読むと(今回もゆる言語の動画きっかけ)、文面からの情報の入ってくる感覚がそうでないときと比べて断然よい。プロジェクションを推す熱量が伝わってきた。 続編のイマジナリーネガティブも読むッッ!
12投稿日: 2025.12.27
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
第1章#「推し」で学ぶプロジェクションー応援 プロジェクションの概論です。心と世界をつなぐ働きをしているものとしてプロジェクションという概念が生まれました。 第2章プロジェクションを共有するコミュニティの快楽ー生成 アブダクションによって二次創作が活発になります。その他、宗教、芸術、研究、など世界は広がっていきます。 第3章「推し」との相互作用が生まれるときー育成 推し活が推しを育てることが自分の幸せになります。 第4章ヒトの知性とプロジェクションー未来 プロジェクションの能力がヒトを生き残らせ、さらには未来を見ることもできます。 第5章とびだす心、ひろがる身体ー拡張 ぬい撮りのようにぬいとの活動、パレイドリアはプロジェクションによってコミュニケーションの一助にもなっています。ラバーハンド実験のように身体をプロジェクションすることもできます。 第6章プロジェクションが認識世界を豊かにするー救済 人それぞれのプロジェクションが世界を彩り私たちの世界を豊かにしてくれます。
8投稿日: 2025.12.27
powered by ブクログ著者は愛知淑徳大学心理学部教授。 推し活の心理を通して、プロジェクション・サイエンスとは何かを紹介している本。 この本によりプロジェクション・サイエンスに興味を持ったので、関連書籍を読もうと思う。
12投稿日: 2025.10.17
powered by ブクログ熱狂的な「推し活」をする人の心理状態とはどういったものなのか知りたくて読んだが、期待していた内容ではなかった。プロジェクションという概念を通して心理学と社会学を交えながら「推し」とはなにかを解説してくれる。
1投稿日: 2025.10.11
powered by ブクログ二次創作の話は心当たりがあることばかり書かれていて恥ずかしかった。 ぬいぐるみへの投射は理解できなかったけどこの本にも書かれていた通り他人のプロジェクションを馬鹿にしてはいけないなと思った。でも本人ではなくぬいぐるみに旅させる「ウナギトラベル」は面白い発想だなと思った。病気で旅行に行けない人でも擬似体験できるから良いサービスだと思う。 ネアンデルタール人が全滅して私たちの祖先であるサピエンスが生き残った理由の話が一番面白かった。「推し」とは程遠いことを語っているようで、人々が推しに熱中できる理由がしっくりきた。今そこにないものを想像し、そのために行動できるって人間ならではの知性なんだなと思った。二次創作も結局は空想なんだけど考えずにはいられないし形にしたくなる。 著者の別の本では推しに入れ込んだ末路が書かれていたけど、何だかんだ推しがいるっていいことだと思う。私の場合今の推しがきっかけで絵の練習を頑張れているから人生の良いきっかけになっていると実感してる。何事もポジティブに活かせればいい。
1投稿日: 2025.10.04
powered by ブクログ私は推し活したことがないので、どうかな?と思って読んでみたが、プロジェクションという考え方はとても腑に落ちた。特に「ぬい」のところはなるほどという発見があって面白かった
1投稿日: 2025.09.13
powered by ブクログ推しの対象に自信のイメージを投影する心の動きを認知科学や心理学で説明している。 言葉や説明が平易なのでとっつきやすい。
0投稿日: 2025.08.31
powered by ブクログ『イマジナリー・ネガティブ』を読んでいてイマイチピンと来なかったので、前編である本書を読まないと分かりづらいのかなあ?と思って読んだ。。。のだけど、こっちも微妙だった。 内容としては、「プロジェクション」という認知科学の新しい理論を使って、「推し」の心理/行動を説明しようとするもの。プロジェクションの説明、「推し」の解説、その両方をやろうとして、どっちつかずになっている印象。 あと、「プロジェクション」自体が本書の説明では割と単純な概念で、あらゆる行動をこじつけて説明できてしまう。だから、あれもプロジェクション、これもプロジェクションで、「プロジェクション理論すごいでしょ」って言いたいだけ感が強い。でも、裏付け説明されていないので、個人的には納得感が弱い。 書かれてないだけで、理論としてはちゃんとしたエビデンスがあるのかもしれないけど、本書からは読み取れなかった。根拠として、小規模なアンケートとか、〇〇先生はこう言ってます、みたいなものしか書かれていない。もう少し大規模な調査を、定量的にやったものとかないのかなあ。あと、既存の認知科学理論では説明できないが、プロジェクションなら説明可能な事象は何かあるのか、とか。
0投稿日: 2025.06.29
powered by ブクログいわゆるオタク側に属した研究者としての主張が(著者の本来の専門とは異なるとされているが)最終的に効能的であるという結びつきに至るとご都合主義に思えてしまうのは、趣味の延長上でゲームやSFを語る場合に比べて生々しいからだろうか。プロジェクションの概念はおおよそ認知科学的なものと理解したが、推しあるいはファン活動的な振る舞いにおいて、プロジェクションの効用なるものがアンケートベースでの解答に依拠する部分などは果たしてといった感じもあり、あまり面白みも感じなかった。
2投稿日: 2025.06.28
powered by ブクログ面白かった。 研究と二次創作の共通点、ずっと考えてたことなので同じことを言っている人がいてにっこり。 二次創作と、二次創作コミュニティ、推しとプロジェクション(各種の投射)との関係も語られてていい。我々は投射をしているのだ…。
0投稿日: 2025.05.20
powered by ブクログおもしろかったー!推しがいる人におすすめ!自分と推しとの関係がよりわかる本。刀剣乱舞やキンプリなど実在のジャンルが取り上げられていてうれしかった〜。応援上映やぬい、腐女子など身近な例が多かったのも楽しかった!文もとってもわかりやすかったです。応援上映とか普段私たちオタクがしている事が先生の客観的な文になることによってより狂ってるのがわかって笑っちゃった。先生の新しい本も読むつもり。
1投稿日: 2025.02.19
powered by ブクログとてもとても面白かった。夢中で読んだ! 二次創作をはじめとするオタク文化が好きなので、そのメカニズムについて詳しく説明してくれたのがとても嬉しかった。自分の行動に理由を教えてもらった感覚。 あと著者の話の引き出しの多さにも驚いた。一つの学問を追求するだけじゃなくて、いろいろな学問に目を向けて深掘りする能力って凄いなぁ。そんな人間になりたいものよ……尊敬です。 文章もわかりやすくてスラスラ読めました! 特に第二章が好きです。
0投稿日: 2025.01.22
powered by ブクログ第120回アワヒニビブリオバトル テーマ「音楽」で紹介された本です。ハイブリッド開催。チャンプ本。 2024.11.5
0投稿日: 2024.11.05
powered by ブクログ「プロジェクション」という認知科学の概念を、推し活を通じて分かりやすく説明した本。プロジェクションは2015年にはじめて提唱された新しい概念で、「作り出した意味、表象を世界に投射し、物理世界と心理世界に重ね合わせる心の働き」を指すのだという。このプロジェクションという概念を用いて、腐女子たちがいかにして既存作品を元に異投射を行い(プロジェクション)、作品から立てた仮説的推論(アブダクション)を元にした二次創作を共有するかという説明は今まで見たことがなくて、とても興味深かった。そこにないものを見るだけでなくそれを他人とも共有するという人間の心の働きはそれを共有しない者にとっては奇妙に映るかもしれないが、人間の社会と文化に欠かせない働きなのだ。
1投稿日: 2024.10.07
powered by ブクログいつからかファンという言葉よりも「推し」という言葉が使われるようになったなぁと思いつつ、「推し」という言葉について理解を深めるために拝読。これまで認知科学というものを知らなかったため、そのいったんであるプロジェクションサイエンスがよりいっそう面白く感じました。 本作では「推し」という概念を、能動的な主体が伴ったファン活動と定義し、好きなもののグッズを集めたり、アクスタと旅行先で写真を撮るなどを例に挙げておりました。この「推し」という概念について、認知科学の観点から、自身のイメージを投射することであると述べております。そして、そのイメージの投射にどのようなものがあるかをタイプ分けしたり、身の回りにどういった投射があるか述べられておりました。
45投稿日: 2024.09.27
powered by ブクログプロジェクションサイエンスについては、こないだオーディブルで聴き終わった「心と現実」でなんとなく理解し、面白いな、と思ったので「推し」に特化したこの本を手に取りました。なんと作者さんが、「心と現実」を引き継いで刊行させた方の配偶者さんということが最後に明かされて、それがいちばんの衝撃でした。この事実を先にプロジェクションしてからこの本を読んでいたらどんな感じだったかなー、と思います。自分はこういう学際的な分野に興味があるので、これからの類書の発刊を注視します。あと、プロジェクションって、某レンガ本の新書ミステリィ作者の第1作のメイントリックに使われているよね?とも思いました。場合によっては人によって見えるものは全く違ってくるのですね。
68投稿日: 2024.09.08
powered by ブクログ序盤の「あしたのジョー」の実験結果が1番興味深く読めたくらいで、あとは延々ページ内に「プロジェクション」という言葉の羅列が続き、しんどい。 様々な研究者の名前が出てくるなか、「先生」とほぼすべてに書いてあるのも読みづらさ、分かりづらさを助長していた。 あとがきを読むに、この分野のガチの専門家では無いのはわかるが、文字ベースでの謙遜は読書体験の心地よさを損なう。
1投稿日: 2024.06.16
powered by ブクログ全てが興味深いのは前提として、第6章とおわりにテンションが上がった 初めは自分と推しの2人しか語られない話だと思ったのに、終わってみたら周りに人がいっぱいいる。プロジェクション・サイエンスはそういうとこがある あとこういう本で大切なのは作者さんがオタクなことよね。安心感すごい
2投稿日: 2024.04.23
powered by ブクログI could understand the concept of the projection in the psychology.
1投稿日: 2024.03.21
powered by ブクログ「推し」についての心理学からのアプローチ。 主に「プロジェクション」についての論考。「投影」とは違うようだ。どちらかというと「共同幻想」に近いものかもしれない。 宗教もある種の「推し活」なのだなあ。 キーワードは「一体感」。 <アンダーライン> ★★★ 「推し」に救われたという経験は、自分をとりまく世界のとらえ方が変わったということなのでしょう。 ★★★★ 「推し」を応援すると、行動でも感情でも「推し」との一体感が生じる ★★★★★ プロジェクションとは、作り出した意味、表象を世界に投射し、物理世界と心理世界に重ね合わせる心の動き ★★★ 二次創作は創造的誤読 ★★★ プログラムどおりに動かないのは、現実世界はノイズだらけだから ★★★★★ 洞窟の中の壁画や彫刻は、仲間たちと物語を共有することで、集団としての絆をより強固なものにしたのではないか。この物語がプロジェクション。 ★★★ サードマン現象 ★★★★ ぼんやりした投射はその場にいる人に共有される。それが「マナー」です。 ★★★★★ お守りはプロジェクション ★★★★★ 物語とは不条理な出来事を受け入れるために、秩序を正しくしたい気持ちからできるのではないか ★★★★★ その人のプロジェクションによって見えているものを否定するのは、その人を否定すること
1投稿日: 2024.03.19
powered by ブクログ「推し」を科学的視点からみるってなんて新しくておもしろい! 「プロジェクション」という言葉、初めて知りました。 著者の視点がおもしろく、推し活、二次創作、腐女子、モノマネ、応援上映、コスプレなどからプロジェクションということを学ぶことができました。 私は子供の頃から常に何かに「はまり」、いわゆる「推し」がいて、世界が広がったり人生をキラキラ彩ってくれています。 本を読みながら、共感ポイント多数、この気持ちは認知科学的にそういうことなのね!という納得ポイント多数。 楽しめました。 特に、二次創作と研究活動の共通点の話、マンガやアニメの実写化におけるプロジェクションがおもしろかったです。 「『推し』に自分の時間や労力、時にお金をつぎこんで、直接的な見返りがあるわけではありません。けれど、そんなことはまったく問題ではないのです。そうすることが人間としての幸せであり、その行為だけでもう十分な見返りをもらっているのですから。」
3投稿日: 2024.03.18
powered by ブクログ「推し」を通して「プロジェクション」を学ぶ。 なるほど…「投影」ね。 「推し活」の不思議を解明してくれた。 特別に変なことではない、ってこと。 ただし、その「投影」は人それぞれであって、多様性を認めないとコミュニティとしては成り立たないわけだ。どの世界も多様性を学ばないといけないね。 推し活で、人生に彩りを!
4投稿日: 2024.03.14
powered by ブクログ2024.03.04 とても楽しく読ませていただいた。プロジェクション・サイエンスをよく知らなかったのでとで勉強になった。著者の方の人間性が本のそこかしこに出ていて、とても素晴らしい研究者の方なんだなぁと思いました。
0投稿日: 2024.03.04
powered by ブクログ「推し」のタイトルに惹かれて読んだ。 対象に自分なりの意味を加えることが「推し」と理解したが、「推し」だけでない、身の回りにあるもの、起こるものも「推し」の思考につながっていることが見えて面白く読めた。 推しがあった人、ある人が読めば「そうそう!」となると思うし、今推しがない人も「そういう見え方なのか」と発見がある一冊。
0投稿日: 2024.02.08
powered by ブクログ『推し』という概念を通して、人間がなにかに何かを投影する『プロジェクション』の営為とその精神的力強さを説明。具体例は少々冗長かもしれないが、言いたいことはとても良いと感じる。
0投稿日: 2023.11.28
powered by ブクログ本書の「おわりに」の中に、「私の『推し』はプロジェクションだったんだ!」という筆者の言葉が書かれています。そして、自分自身プロジェクション研究に対して行っていることそのものが「推し活」そのものであったのだという筆者の気づきが表明されています。 本書の特徴は、このエピソードに語り尽くされているように思います。 「『推し』の科学」というタイトルから誤解されることもあるようなのですが、本書は、むしろ「(誰か・何かを)推す」という行為のありよう、「推し」文化といったものについて科学的に解説した書籍ではなく、むしろ「推す」という行為やそれにかかわる文化現象を入口に、プロジェクション・サイエンスの魅力をより広い人々に発信しようとすることをねらった書籍だと思います。 まさに、プロジェクション・サイエンスの「推し」活として発刊された書籍といえるでしょう。 プロジェクション・サイエンスに魅了され、その「推し」活として書かれている本なので、同じ対象を「推す」ことができず、見えているものどころか、世界の「見え」そのものが異なる私のような人間にとっては、見えている世界の異なりばかりが印象に残ってしまいました。 もっとも自分の中で受け容れがたかったのは、「通常の投射」「虚投射」「異投射」という考え方です。本書を最後まで読んでいくと、一人ひとりによって異なるものとしてのプロジェクションについて言及されていると思われる箇所もあり、そうであればなぜ、「通常の投射」という考え方を提示する必要があったのだろう…としばらく悶々と考え続けてしまいました。 他の人々と共有可能な「通常の投射」なるものを想定できず、世界の「見え」の多元性を前提に議論してきた人間にとっては、何が「通常」で「虚」で「異」であると言えてしまうのか、というところで引っ掛かってしまい、それ以降の議論をしっかり理解しきれなかったところがあります。 この他にも、用語の意味がいつの間にかずれてしまっているように感じるところがあり、最後まで、自分が「きちんと読めた」「理解できた」と思えないまま、「おわりに」に辿り着いてしまいました。 一方、プロジェクション・サイエンスっていろいろなことが分析できそう!すてき!という魅力そのものを伝えることには、成功しているのだと思います。「プロジェクション・サイエンス」という言葉を聞いて「なにそれ?」と思った人が「面白そう!知ってみたい!」「もっと関わりたい!」と思うためのルートはしっかり確保されているように思います。そういう意味では、新しい認知科学のキーワードを知って、自分の身の回りの現象を語りあって盛り上がりたい方には、おすすめだと思います。
0投稿日: 2023.06.07
powered by ブクログ推しについての本というよりは、 プロジェクションサイエンスについて主な具体例として推しを中心に挙げて解説した本 プロジェクションというこれまで知らなかった概念で、推し活、死者を思うこと、学術研究活動、さらに人類の歴史までが説明される様子は面白かった。 今ここにないもの、自分以外の人•ものにさまざまな思いを馳せて、人は互いにそれに影響しあっている、そんな人間って素敵だと思う。 ただ、推し不在かつ推し探求中の自分は どうしたら何かを推せるのか それを推し続けるにはどうしたらよいか 推しが自分の心から失われるのはなぜか ということが知りたかった。 その答えが得られなかったのは残念。
1投稿日: 2023.03.06
powered by ブクログ最初は「KING OF PRISM」の推しの話だったのに、人間の認知の仕組み(認知科学)から、キリスト教の最初の教義の伝わり方、果ては3万2000年前に作られた彫刻「ライオンマン」やホモ・サピエンスが大航海をして居住地を広げた話にまで繋がってきたりして、途方もない広がりです。「プロジェクション」の例で「人間国宝が作った茶碗」の話は分かりやすい。「ロボットが落語を楽しむのは難しいかも」にはなるほど。日常生活において、「亡くなった人との“会話”=プロジェクション」からは、「すずめの戸締まり」を連想した。
1投稿日: 2023.02.07
powered by ブクログ非常に身近な例を使って書かれているので、プロジェクションとは何か、大変分かりやすかった。自身の趣味(推し活)について、興味の対象について、新しい視点から俯瞰することが出来た。腐女子からノーベル賞まで話題も幅広い。
5投稿日: 2023.01.17
powered by ブクログ「プロジェクション」という聞き慣れない言葉だけれど、推しを推す行為に重ねられると、すごく腹に落ちました。自分自身、二次創作もぬい撮りもコスプレもするので、「この行為すべて、プロジェクションなのか…」と思うと、面映い気持ちになりました。
0投稿日: 2023.01.15
powered by ブクログプロジェクション=「作り出した意味、表象を世界に投射し、物理世界と心理世界に重ね合わせる心の働き」を紹介した入門書。
0投稿日: 2023.01.04
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
「推し」=受け身的な愛好だけでなく能動的に何か行動してしまう対象 応援すると行動でも感情でも「推し」との一体感 プロジェクションと その共有 意味表象を世界に投影、物理世界と心理世界を重ね合わせる心の動き 妄想 アダプクション=最善の説明への推論 二次創作 科学理論の醸成 認知科学と人工知能 モデル 情報の流れの図示 推し=お守り 認知活動
0投稿日: 2022.12.20
powered by ブクログ推しの存在を日々感じるオタクたちへ…… 「推しの仮想イメソンを聴くと何故あんなに推しを感じてしまうのか?」 「実写化であれほど賛否が出るのは何故?」「ぬい活が人気なのはなぜ?」 「擬人化の原型まで愛せてしまうのはなぜ?」「二次創作が行われるのはなぜ?」 「KING OF PRISM」に"救われた”作者が、何故人が「推し」に救われているのかを認知科学の「プロジェクション」をもとに紐解きます。 アニメーション学科 4年
0投稿日: 2022.12.14
powered by ブクログ流行に乗った安易な本かと思いきや、思いがけず深く広大な世界を垣間見させてくれた。「推す」とはすなわち「プロジェクション」(投影・投射)であり、二次創作や2.5次元、ぬい撮りなどもすべてこの心の働きで説明できる。そしてこのプロジェクションこそは、社会という「物語」を成り立たせている人間特有の現象である…。考えてみれば神話も宗教も貨幣も国家も法人も、人間の心が作り出したイメージの「投影」なのだから。「推し活」からこんな壮大な人類史がひもとけるとは思いもしなかった。
0投稿日: 2022.11.17
powered by ブクログプロジェクションとは作り出した意味、表象を世界に投影し、物理世界と心理世界に重ね合わせる心の働きを指している、という鈴木宏昭の定義が説明されていた。それだけではなく、ファンの心理も実験で紹介されていた。心理学以外の認知心理の概説本としては良い。
0投稿日: 2022.10.31
powered by ブクログある人には見える、意味のある世界が自分には見えない、意味がない世界であったとき、ある人に見えた、意味のある世界を受けとめる。多様性を認め、他者と共有できる世界は人間の未来への希望。SDGsはじめ、対象から、いま、そこにゴールのないものを受け取り想いを馳せ、未来の自分に向けて行動に移せることは、人間の知性でした。
0投稿日: 2022.10.29
powered by ブクログ書店で並び始めたときにはスルーしてたんだけど、その後、何度か書評で見かけるにつけ、だんだん気になってきて、どうとう入手・読了したもの。そもそも”推し”の文化にあまり興味がなく、翻って自分には関係のない世界と思ってたんだけど、ファン心理にも近いものがあると考えると、少し身近に思えてきた。自己を投射するとか、自身に逆投射されるとか、そのあたりを乱暴に考察すると、エンパシー能力にも通ずるものがあるのかな。
0投稿日: 2022.10.24
powered by ブクログプロジェクションという概念は、「大好きなもの(推し)の世界」と現実(自分)とを結び付け、いろいろなモノ、コト、ヒトを価値付けることで、見えないものが見えてくることというのが面白かった。
0投稿日: 2022.10.23
powered by ブクログ先日『応援消費――社会を動かす力』を手に取った時「推し消費」について何か知れるのかと期待したけれど趣が異なっており物足りなさを感じたところ、完全に「推し」の方向にかじを切った本はこれでは!?と見つけたのがこちらでした。 プロローグの著者本人の体験話から期待は高まったのですが、少々内容についていけなかったり、望まない内容の記載があり、読み進めるのが大変でした。 内容についていけないのは「プロジェクション」の説明が私の中で腹落ちせず終盤になりようやく形がぼんやりつかめてきた程度の理解力のこちらが悪いです。。 個人的に辞書で説明されて世間一般に認知されている意味以外の、研究者やある一定の輪の中の共有知識としての別の意味を理解するのがとても苦手なようです、私の脳は。 でも幸いなことに、「推し」は常に人生に存在してきたので経験からなんとなくこうかな?と概要をつかむことはできた気がします。 二次創作と研究は似ているという話は、とても納得できる面白いものでした。どちらの分野にも精通している著者自身の視点あってこその新しさと説得力がありました。 ですが、アンパンマンでBLのような妄想の話をされたのが結構ショックでした。そんな目で一切見ていないキャラクターで説明をされて、後味悪い思いをしています。腐女子の話がでてくると知らず購入したのでその話が出てきたことにも驚きましたが、いまや一般認知度も高いので軽く触れる程度かと思っていたら、がっつり例の題材にされていました。 完全にBL妄想を嫌う人間ではないので自分でもよくわからないですが、二次創作の限られた作品・CPは自発的に好む場合もあります。ですが基本妄想を介在させず原作ベースで読むことを好むので、時に腐女子の方の妄想を見たとき、どこからそんな考えが思い浮かぶのか!?と驚くとともに不思議で仕方ありません。 たくましい想像力で創造する行動力は見ていて好ましいのと、人の好き好きがあると思うのでわざわざその人のところに行って噛みついたり焼きマシュ送るとかせずスルーですが、こうして本を読んでいて出てくると得も言われぬ気持ちになりました。 pixivとかSNS投稿じゃないから注意書きもできないですもんね。こんなことになると思いませんでした。 自分がアイドルや映画作品、キャラクターなど「推し」がたくさんいること、それらを好きでいることがなぜなのか自身で考えたときに、「この世界を生きていくため」と思ったことがあります。 現実世界を生きていくために、英気を養う。 第六章からの話は胸に響くものでした。 好きな人にプロジェクションを受け止めてもらった思い出だけで生きていけそうなんて思えるくらいの幸福感を抱けたのは、それほど尊く嬉しいことなんだなと改めて気付けました。 ホモサピエンスの話は初めて聞く話で興味深く、装いやお守りの話はなるほど、となりましたし、失った人に対してのプロジェクションの話は心動かされるものでした。プロジェクション、認知科学という耳慣れないものも身近なところにありふれていることもわかり面白かったのですが、途中の腐女子のくだりがもう少し濃度薄くても良かったのではないかとやはり気になってしまいます。
1投稿日: 2022.10.04
powered by ブクログ面白かった! 腐女子をやっていたこともあるし推しもいる身なので共感しながら読めた。 応援ひいては分け与えることの幸福と、プロダクションやそれに伴う物語は感覚として感じたことがあったものの言語化した事がなかったので実験の話と共に読めてとても勉強になった。 トラウマ的体験に対し、物語を作り出すことで解消や折り合いをつけようとする様は梶井基次郎の『桜の樹の下には』も思い出す。 物語は感情を変化させる術かもしれないと思いました。
0投稿日: 2022.09.17
powered by ブクログ感想 推しを脳内で生成する。生き生きとした表象は脳内を脱出し、共有されコミュニティを形成する。独立したイメージは外部環境として相互作用を見せる。
0投稿日: 2022.09.09
