Reader Store
風が強く吹いている(新潮文庫)
風が強く吹いている(新潮文庫)
三浦しをん/新潮社
作品詳細ページへ戻る

総合評価

1629件)
4.6
1003
399
95
10
5
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    文庫で650ページ超の大傑作。 新年、箱根駅伝が始まるまでには読み終えるかなと読み始めたけど。とにかく面白いからページ捲る手が止まらないよね。

    15
    投稿日: 2025.12.29
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    30年以上、毎年母校を応援しながら箱根駅伝を楽しんでいるファンとしては、トントン拍子で進む展開に「そんなに甘くねえーぞ」と思いつつ、いざ箱根駅伝が始まると、涙が止まらなくなった。 なぜ走るのか。走ることに意味はあるのか。 走るために、なぜ己は強くならなければならないのか。 主人公の走をはじめ、全員が自問自答する。 答えは出ない。でも走ることで見えてきた景色はあった。 そして目に見えない信頼が駅伝を通して育まれていた。 9区、スタート直前、走は緊張から震えがきて、思わずハイジに電話をする。 そしてハイジから、「きみに対する思いを、『信じる』なんて言葉では言い表せない。信じる、信じないじゃない。ただ、きみなんだ。走、俺にとって最高のランナーは、きみしかいない」。 人より早く走ることだけが価値じゃない。 ハイジにとって、走はかけがえのないランナーだった。 走は走ることすべてを理解してくれたハイジの言葉で、これからもずっと走り続けることができる。 もう、ここで涙腺崩壊。 「出来過ぎ」と思いつつ、しっかりと感動。 これで正月の箱根駅伝も勝手に思いを馳せて、勝手に感動して涙を流しながらテレビを見ることになりそうだ。

    0
    投稿日: 2025.12.28
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    読んだきっかけは会社からの課題だったが、あまりの面白さに引き込まれ、そして時々涙ぐみながら読み切った。個性豊かなメンバーを箱根駅伝へと導く清瀬。毎年箱根駅伝が好きで見ているからこそ、そこに出場し、さらに上位を目指すことの難しさはよく分かる。フィクションだからといえばそれまでだが、練習の様子まで緻密に描かれる様子を見ると、本当に現実の様な気がして、本戦に入った時なんかは本当に祈る様な気持ちでページを捲って行った。 厚めの本だったが、読み終えて何だか寂しい気持ちになる。三浦しおん、素晴らしい。

    0
    投稿日: 2025.12.27
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    走の走ることが好きという真っ直ぐで純粋な部分が美しくて好きになる。 走はずっと我慢できずに手が出てしまう性格に向き合ってた。走はそれを弱さだと認めて、清瀬という強い人を見て、自分も強くなりたいと思い、成長していく。走は素直で逞しい人間なんだなと思った。 駅伝は、足が速いだけでは乗り越えられないいくつもの壁があるものなんだと知った。 走が駅伝を目指す過程で強さの秘密みたいなものに徐々に触れていく瞬間が印象的だった。 「強さとはもしかしたら、微妙なバランスのうえに成り立つ、とてもうつくしいものなのかもしれない」という言葉が印象に残っていた。 そうして強くなった走が9区でみせた走りは美しくて、走の研ぎ澄まされた世界に引き込まれるような力があった。

    1
    投稿日: 2025.12.24
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    展開が目まぐるしく、どんどん読んでいる私自身も一緒に応援をし、走り、起こっている出来事の一部になれるような感覚になれる本。 何度も再読している本。久しぶりに改めて再読。 やっぱ、なんか、良いですねぇ。(個人的に何度読んでもなんかいいなぁと思う本ってあると心がほくほくする感覚がします。) 主人公の成長も凄まじいですが、参加する10人それぞれの生きてきた過程、向き合っていく描写。皆、違うのに、でも、『箱根駅伝』という1つのことで繋がる。 目先だけのことが全てなのか?真に大切なことはなにか?主人公達があまりにも早く走るので、読んでるスピードも勝手に上がっていく感覚があります。でも、そんな中でも考える大切さを学べる本だと思います。

    0
    投稿日: 2025.12.24
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    箱根駅伝のバックストーリーから知ることができた。駅伝ランナの「強さ」とは速さではなく、自分と向き合い、仲間を信じ、最後まで走り抜く心の在り方なのだと学んだ。目標に向かって努力するプロセスで得られる成長と絆の尊さ。結果だけでなく、そこに至るまでの一歩一歩に価値があることを教えてくれた。スポーツの本質、人生の本質を見つめ直すきっかけになった。次回の中継では本書を片手に観戦することになるだろう。

    6
    投稿日: 2025.12.22
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    作家の取材力、表現力に関心する。 読んでいて、その情景が浮かびあがってきます。 個性のあるメンバーの姿や、走り方がイメージ出来てしまうから凄いです。 途中からいつの間にか涙が溢れていました。 実際に駅伝を見ていたかのような読後感です。 感動てきる小説に出会えて良かった!

    1
    投稿日: 2025.12.14
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    竹青荘というオンボロアパートに住む10人の学生。大半は陸上経験無し。そんな彼らが箱根の頂点を目指す物語。 とにかく熱い。心も身体もアツくさせてくれる。 自分も部活をそこそこしっかりやっていた事もあって共感できる部分や尊敬できるところがあってとても面白かった。 良いシーンは山ほどあるけど一番好きなのはハイジが走に対して「お前は最高のランナーだ」と、言ったシーン。その前のセリフ含めて最高すぎる。 読み終わってから割とすぐにこれを書いてるけど興奮しすぎて上手く言葉にできない。 今すぐにでももう一回読みたい。号泣不可避。

    1
    投稿日: 2025.12.11
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    陸上未経験者含む10人で箱根駅伝を目指すなんて、現実じゃ絶対無理じゃん! って思ったのも忘れるくらい、応援しながら読んだ。 信頼し合える仲間と出会えて、目標に向かって 一人ひとりが努力している姿に、青春っていいなあとうらやましくなった。 爽やかな読後感。

    1
    投稿日: 2025.12.08
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    箱根駅伝を描いた作品を何冊か読んだが、本書がスポットを当てている点も実に魅力的です。 個人的に6区を魅力的に描く作品には出会えていなかったので、そこが印象的だったのと、復路は見た目と総合順位が違うことがあると意識させられたのも新鮮でした。 1年間の物語を疾走感をもって、読み進められます。

    0
    投稿日: 2025.12.06
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    読み始めたら続きが気になって読書の楽しさを久しぶりに味わえた一冊。 箱根駅伝を来年は見ようと思う。走るという単純に思われるスポーツの奥深さと、想像を超える練習内容、普通の人にはできない。素晴らしい。

    0
    投稿日: 2025.12.05
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ランニングをしていて下り坂に差し掛かるといつもユキ先輩を思い出します。あまり興味がなかった箱根駅伝ですが、この本を読んでからは熱中して応援するようになりました。箱根駅伝のテーマソングの中でBUMP OF CHICKENの『ロストマン』が個人的にはこの本に一番合っているように感じます。大好きな作品です。

    1
    投稿日: 2025.12.04
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    青春エンタメ小説。 キャラクター、ストーリー等全てが漫画みたいだなと思いながら読んだ。 分かりやすく、頭の中で映像化するのが容易なのでどんどん読めるので、高校生くらいで読むとすごく面白いと思う。 走ることと駅伝に興味が湧いた。

    0
    投稿日: 2025.12.04
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    素晴らしい!!青春×スポーツで感動必至! 走、ハイジ、そのほかのみんな、それぞれの苦悩や生きる世界があり、皆がまとまって一つの目標を目指す美しさ。時に脇役に徹することができる強さ。何度も涙しました。

    0
    投稿日: 2025.12.04
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    これまで箱根駅伝のみならず、走ることとは無縁な人生を40年以上送って来ました。 たまたまこの作品を知り、走ることへのひたむきさ、厳しさ、人間模様、その全てが新鮮で、面白くて仕方がありませんでした。 これがきっかけとなって、他の箱根駅伝にまつわる小説にも興味を持ち、箱根駅伝自体にも興味を持ち、ゆかりの地をウォーキングしたりしています。 世界を広げてくれた作品です。

    2
    投稿日: 2025.11.23
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    【短評】 久方振りの三浦しをんは、箱根駅伝を描いた青春小説である。 長距離走は学生時代の持久走程度しか経験がない。その経験も「キツイツライ」という思い出で満ち満ちており、走る喜びとは無縁な私だが、まんまと夢中になった。 魅力的なキャラクタを産み出し、動かすのが上手な作家と改めて思った。 暴力事件により高校の陸上部を退部した蔵原走(くらはらかける/カケル)は、寛政大学『竹青荘(通称:アオタケ)』の住人・清瀬灰二(きよせはいじ/ハイジ)にアオタケへの入居を勧誘される。ハイジには密かな野望があった。 地方出身の秀才「神童」、漫画を愛する美形「王子」、双子の「ジョータ」と「ジョージ」、弁護士志望の「ユキ」、国費留学生の「ムサ」、クイズ好きの「キング」、ヘビースモーカーの「ニコチャン」という個性的なアオタケの面々を前に、彼は突如として宣言する。 「ここにいる10人で箱根駅伝を目指す」 漠然と駅伝強豪校の物語を想像していたため、素質はあれど素人同然の面々で箱根駅伝を目指すという展開に驚かされた。そして一気に惹き込まれた。現実と虚構の塩梅が考え抜かれており、ともすれば「ありえないだろう」と思われる突飛な挑戦に一定の説得力があったのが非常に好感が持てる。 登場人物が兎に角魅力的であり、動いているのを見るだけで楽しい類の作品。駅伝という内省の極地とも言える行為を通じて、各人の思いを掘り下げていく構成も良い。誰にも彼にも愛着があるので、声援を送るように、一心不乱に読み進めることが出来た。途中で止められない類の作品である。 【気に入った点】 ●十人十色の素敵なキャラクタが勢揃いな作品だが、個人的には「ハイジ」を推したい。「アオタケ」の精神的な主柱であるのは勿論だが、自堕落な大学生を文字通り走らせるため、時に手段を選ばないギャップも良いではないか。超人めいたカケルも良いが、頑張るハイジも良いのである。 ●走ることの意味。強さの意味を考えさせられる。「新幹線に乗れ!」は良い指摘だと思う。厳然とした「差」を認めつつ、彼らは何故走るのか。正月には一度駅伝を見てみるのも悪くもないかもな、と思った。 【気になった点】 ●エピローグが少々薄味と感じたが、まぁ、いちゃもんの類である。全てを出し切っており、きちんと最後まで燃えきった作品だと思う。 読み始めると止められなくなるので、時間を確保したうえで挑戦することを強く勧めたい。

    23
    投稿日: 2025.11.16
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    読んでいてずっと楽しかった。 10人のキャラクターが愛おしい。 最後、箱根本番を読んでいるときにそれぞれの区間によって読み心地?が全然違く感じて驚いた。ニコチャンやキングのときはページをめくるのも苦しくペースが落ちたが、走の区間では文もサクサクと進んだ(ような気がする)。 情景が沢山描写されていて場面が浮かんでくるから、普段漫画とかアニメとかがメインな人もチャレンジしやすいんじゃないかなと思う。

    1
    投稿日: 2025.11.14
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    個性豊かな10人のメンバー。 人物描写が丁寧なので、まるでそこにいるかのようにそれぞれの人物像が浮かび上がる。 最初はてんでバラバラだが、やがてひとつの目標に向かって団結していく様は、とても爽快で温かい。 ボリューミーだけど捲る手が止まらない。 辛い時や苦しい時、またそうでない時でも何度も読み返したくなる本。

    4
    投稿日: 2025.11.12
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    神去シリーズで三浦しをんさんの世界観に惹かれたので、こちらも読んでみました。 メンズが良いんだよな。青春。 本当の男というのは、もっと馬鹿でもっとくだらない生き物だと思うのですが、三浦しをんさんの描くメンズは青い。 文末の解説で、こんなの空想だファンタジーだという話に触れていたが、そんなことは読み始めた段階からおおよそ想像に難くない。 その結末に向かっていく過程を楽しむのだ。

    0
    投稿日: 2025.11.10
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    とても読みやすくて、面白かった!箱根駅伝は予選会に出られるだけでもすごいことがわかった。またいつか再読したいと思った一冊。

    2
    投稿日: 2025.11.09
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    清瀬灰二の少々強引な提案の下、竹青荘の面々は箱根駅伝を目指す。 同じ釜の飯を食い、原っぱを駆け抜け、泥のように眠り…一癖も二癖もある個性的な10人の本気の一年を共に駆け抜けよう。 いやー、めっちゃくちゃ面白い!! 頁を捲る手が止まらずに夜ふかしすることもしばしば。箱根駅伝当日は集中して一気に読みたくて、リビングが無人になるのを待ってから午前2時までかけて読破した。久しぶりに夢中になれる読書ができてとてもわくわくした。深夜に思わず手に汗握って応援観戦してしまった。 キャラクター小説としても満点。 陸上経験者は灰二、走、ニコチャンだけ。あとの7人は素人同然。王子に至ってはスポーツの経験すら怪しい。それでも歯を食いしばり、血反吐を吐きながら急成長する彼らには、読者をのめり込ませる確かな魅力があった。 箱根駅伝当日は、誰の章もとても面白かったのだが、ユキの走りが爽快だった。ユキは特に気に入りのキャラクターではなかったのだが、箱根の山を猛スピードで下る爽快感にやられた。特に、平地ではとても体感できない速さで駆け下るうちに走の走りを擬似的に体験するシーンが良かった。「走、おまえはずいぶん、さみしい場所にいるんだね」の台詞がしんとした冷たい空気と共に肺に入ってくる。一瞬で部屋の中が箱根のお山。なんてすごい表現力。完敗だ。 アニメも見たかったなあ。 流行ってる物を流行ってる時に見ないとこういう恩恵にも預かり損ねるんだよなあ、と嘆息。読了後も竹青荘の面々と別れがたくてアニメのキャラクターデザインを見て嘆息。せめて今流行っているものは確実に掴みにいけるようにしよう、と一層読書に励む決意を胸に、次の読書に向かおう。

    3
    投稿日: 2025.11.08
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    箱根駅伝を通して走る事の美を表現している。 単純な走る行為の究極を追い求める。 箱根駅伝を目指すチームの結束や個々のドラマや感情の変化など見どころが多く一気に読める作品。

    13
    投稿日: 2025.11.06
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    未経験なのにあんなに練習を頑張って箱根駅伝出るアオタケの住民たちすごすぎる。王子…っ!! 私は10kランでももう死にそうだったから、彼らの凄さが尋常でないことがよくわかるよ。かっこいいー! 後半はちょっとうるっとシーンもたくさんでした。

    1
    投稿日: 2025.10.30
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    かなり良かった 今回は、走るようになってから読み返したので、キロ◯分ってのがどれぐらいか分かるのは良かった あと、忘れていたけど一人一人が走る時は一人一人にフォーカスしていたんだなと思った

    3
    投稿日: 2025.10.24
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    知人の勧めで読書。 陸上や箱根駅伝と全く縁がない私でも、純粋に物語を楽しむことができた。 同じ"竹青荘"に住む10人で箱根駅伝を目指す話。 陸上未経験のメンバーもいる中、出走人数ギリギリで各自の個性を発揮して奮闘する姿に感動を覚えた。 "速さ"を求めざるを得なかった走と"強さ"を理解し駅伝の頂点を目指すハイジが対照的に描かれており、それぞれの苦悩があるからこそぶつかり学び成長していく姿が軸となって物語は進んでいく。 区間を走る中で各メンバーの背景が描かれている部分もとても印象的であった。 マラソンと駅伝は似たものと考える人もいるが(過去の自分含め)、"タスキをつなぐ"という大きな違いが存在し、駅伝を通して全員で大きな目標を目指すことに繋がっていると感じた。 また、文章の中に細かく情景が散りばめられていることで、登場人物の目を通して臨場感のある世界観が楽しめた。 当書籍を読むことで日課のランニングをより楽しんで継続できるようになった。 勧めてくれた知人に感謝を伝えたい、そんな一冊であった。

    3
    投稿日: 2025.10.24
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    251023*読了 noteで書いているエッセイで、読書の秋は食欲の秋、芸術の秋、スポーツの秋いずれにも結びつくよね、という証明を書きたくて、筆を進めながら(スマホをフリックしながら)はたと気づいた。 「スポーツ小説、あんまり読んでこなかったな」と。 それならば読んでみようじゃないか。どの小説を選ぼうかと思案し、好きな作家さんでありながらも自身が運動音痴なこともあり、なんとなく避けていた本作を手にとった。 運動神経が存在していないのではないかと思うほどに運動が苦手だ。走るなんてもってのほか。 冬の体育で何かと催される、学校マラソンや持久走、所属していたダンス部で毎年実施される神社までのマラソン。なんだってしんどい思いをして走らなきゃならないのか?意味わからん!ほんまに嫌!!と嫌悪も嫌悪、できるだけズル休みをしてでも避けたかった。 そんなわけなので、駅伝走者の気持ちなんて1ミリもわからなかったし、わかりたくもなかった。 関東在住の人にとっては、特に沿道近くに住まう人にとっては、毎年の箱根駅伝は大きなイベントなのだろう。でも関西に住んでいる、走る行為に興味のかけらもないわたしにとっては、箱根駅伝は距離的にも心理的にも遠い。だから、お正月は駅伝!なんて思ったこともなければ、駅伝の予選を気にしたことも、本選の結果を意識したことすらなかった。 そんなわたしが何度も何度も感動をして、肌にさぶいぼ(関西弁)を出して、電車で目を潤ませたと言えばこの本のすばらしさが伝わるだろうか。 ストーリーはあらすじを読んでいただくとして。 竹青荘にたまたま住むことになった面々が、清瀬によって人生において考えもしなかったであろう箱根駅伝にかかわっていく。 それぞれの気持ちの変化と、走ることを通して自分を見つめる様子がまずいい。 そして、スポーツ小説として展開が予想できたとしても、願いを込めずにはいられないハラハラドキドキ感。 走ることが人生そのもののような走や清瀬の心情は、読み終えたって共感はできないのだけれど、彼らの目指すところ、見える景色や世界を、こんなにも走りたくない自分にも味わわせてくれる。 それが小説の力。 三浦しをんさんの描く登場人物たちは、個性的でぐっと芯がある。強くたくましくなっていくその過程に、ぐっとくる。 また一冊、好きな小説が増えた。

    1
    投稿日: 2025.10.23
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    三浦しをんさんの本は好きなのに、分厚いからという理由で読んでなかったため、夏のフェア 新潮文庫の100冊の栞欲しさに購入しました。 読後、なぜもっと早く読まなかったのかという気持ちになりました。純粋にとてもよかった。おもしろかったです。私のような理由で読んでない方には早急にお勧めしたいです。 この本で直木賞か本屋大賞をとったに違いないと勝手に思って調べましたが、受賞作品は違っておりました。

    15
    投稿日: 2025.10.20
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    箱根駅伝が始まる時点で、まだこんなにページ数あるの?!?!と思ったのに走り切るまでがあっという間でした。 長距離走が苦手で、陸上競技に対して努力をしたことがない私でも、走ってみようかなと思えるような作品でした。

    6
    投稿日: 2025.10.19
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    新春の箱根駅伝をみる見方が変わるかも! まぁ言うても弱小無名大学がわずか1年で箱根駅伝に出るなんて…小説ならではの良くできた話 キャラクターもめちゃくちゃ良い! 脳内では双子キャラがどうしてもザ、タッチのお二人になってしまった…

    15
    投稿日: 2025.10.07
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    お互いを信じるからこそ、チームが生まれると感じました。 実際に行動するのは1人かもしれませんが、支えてくれる人、応援してくれる人、ライバル、仲間などお互いに信頼関係があり、信じているからこそ、一体感が生まれる。 そして、成果に繋がる。 チームビルディングのすごさを感じました。

    9
    投稿日: 2025.10.06
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    最後は根性論というと聞こえが悪いかもしれないけど個人的にはその考え方はスポーツに置いてあまり好きではない。ただこの駅伝という競技においてはその考え方こそが大事なのかもしれないと毎年の駅伝を見ていて思う。作品のような展開が現実的にありえるのかという話はさておき、各々が走ることに意味や理由を見出してそれぞれのゴール、その先にある景色を目指して駆け抜ける瞬間瞬間が颯爽としていてゆっくり読んでいたつもりが箱根駅伝本番の章からは一気に読み切ってしまった。スポーツ系だとよくある因縁のある相手も当然登場するけど必要以上にそことの決着をはっきりさせようとはせず、部員、監督、マネージャー、後援会の人たちとチーム寛政大学全員で見た景色を大事にしてくれたのが読者として嬉しい。

    1
    投稿日: 2025.10.05
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    宣言します!私は来春の箱根駅伝を観ます!(あわよくば沿道で応援したい) 寛政大学の男子学生が住む竹青荘という家賃激安ボロアパートを舞台に、突然大学4年生の清瀬を筆頭に箱根駅伝を目指す物語。 私があまりスポーツをやってこなかった人間なので、今までスポ根小説を読んでもどこか他人事のように感じてたけど、この物語は陸上未経験のメンバーもいる中で話が進んでいくから、めちゃくちゃ共感しながら読めた。 今まで、箱根駅伝の面白さが全くわからなかったけど、「駅伝は団体競技にして、個人競技」という言葉を見て、一気に見え方が変わった。確かに、、走る時は孤独だけど、でも自分がここで走るのをやめたら、チームとして失格になってしまう。すごい世界だ、、。 陸上部メンバを始めとして、登場人物の個性が光っていて、みんな愛すべきキャラで、最初から最後まで、とーっても楽しかった。 何回かウルウルもしてしまったよ、、。

    2
    投稿日: 2025.10.05
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    これを読みながら世界陸上も観たし、走るということもしてみた。走る人たちが何を思って走るのか、何に魅了されているのか、ちょっとは想像できるようになった。かも。

    1
    投稿日: 2025.10.02
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    スポコンジャンル、久しぶりに読んだがとても面白かった。ハイジと走のコンビがよい。双子もキャラが立っていてかわいい。そして何よりこれをきっかけに走り始めた作品。きっかけをくれてありがとう

    2
    投稿日: 2025.09.28
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    一人一人にフォーカスが当ててあって面白い。 長距離にとっての1番の褒め言葉はなにか。 「速いじゃなくて強い」 よく言葉では聞いたことがあったけど、言っている意味がよくわかった。強い選手になりたい。

    1
    投稿日: 2025.09.27
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    まさに疾走青春物語。読み終わった後の満足感が高い作品でした。まるで自分もランナーの1人になったかのような気持ちで物語に入り込んでしまう。個性豊かな10人が襷を繋いで箱根駅伝を走る姿に心打たれる。

    1
    投稿日: 2025.09.26
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    箱根駅伝を題材したスポ根。つまらないかなと思ったら、意外と一日で読めた。ストイックに速さを追求するだけでなく、強くなるために言葉や人間関係、生活の全てを磨いていく。かっこいいな、こんな男の子。

    7
    投稿日: 2025.09.24
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ハイジさんが大好き推し 駅伝のルールなんにも知らなかったけど 感動して泣けた みんなでタスキを繋ぐ、青春ものがたり 三浦しをんさん好きだなあ

    3
    投稿日: 2025.09.21
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    一年前にアニメを見て、これは絶対に小説も読まなければ…!と思っていた本。走り出したくなる一冊です。 アニメよりみんな、いいやつだった。 走はハイキューの影山タイプなのかと思ってたけど、思っていたよりずっと自分の不器用さを自覚していてそれをなんとかしたいと思っているしちゃんと友達もいる 一番印象変わったのはキングかな アニメでは練習来なくなったりしてたけど、原作を読むとどうも違う。原作のキングは、ボイコットなんてできない人だ。この作品の中で自分が誰に似ているかと聞かれたらもう即答でキングだと思う。でもキングには何年だって宝物のように大事にしようと思える思い出ができたから、これから変わっていけるんだろうな、きっと。 あとムサの心と言葉が美しくて、ムサパートほぼ全部うるうるしながら読んでた。

    2
    投稿日: 2025.09.20
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    箱根駅伝の雰囲気が文字から伝わってくるようでした。 10人のランナーそれぞれがとてもいいキャラをしていて、大好きな10人になりました。 今年の箱根駅伝が今から楽しみです。

    74
    投稿日: 2025.09.20
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    箱根駅伝に弱小チームで出場する話、それだけでも面白い。チームが短期間でここまでの成績を残すことへの賛否はあるが、作者が一番伝えたかったのはそこではないのではないか。恐らく駅伝でないスポーツでも話は成立するだろう。 読んで強く感じたのは、頑張る者に対する圧倒的な肯定と主人公である走の成長だ。 タイムに拘る指導者に反発をしていた走が、他のメンバーに対しては速く走ることを要求してしまい、そのジレンマを言葉で解消できるようになる物語。 途中でもっとエピソードを挟みたくなりそうだが、伝えたいことを際立たせるためにそれをしない作者の姿勢も清々しい。読む度にメンバーの走る場面では涙があふれます。

    1
    投稿日: 2025.09.14
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    申し分無く面白い! 前半のチーム結成迄と予選通過 後半の箱根駅伝の激走 シーン毎に楽しませてくれる 様々な葛藤から一歩後退、二歩前進、更にステップアップ 特に襷渡し前のサポートメンバー達とランナーにかける長くはない言葉が一つ一つ心に響きました 2度読みでしたが全く色褪せない作品でした

    17
    投稿日: 2025.09.13
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    駅伝なんて興味もないし、暑い中、雨の中、何が楽しくて走ってんだ?と思って生きてきた私が正座してお正月に駅伝を観るまでになった作品 何もわからなくても大丈夫 読んでみたら貴方もお正月にテレビの前で応援して、なんなら選手名まで覚えて、次にランニングシューズ買って、でも1kmも走らずに「あの人達凄いわ」と言っています

    3
    投稿日: 2025.09.10
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    2025年 27冊目 駅伝小説にハズレなし! 練習期→本番で描ける 1人1人に順番にフォーカス当てやすい から、いいんだろうな

    1
    投稿日: 2025.09.03
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    アオタケの仲間たちの真摯さ、絆が尊く美しい。 学生のときに読みたかったな、この本。 単なる青春ものではなく、内省的な描写が冴えていて、走ることを通して人生の素晴らしさを教えてくれるような小説だった。

    12
    投稿日: 2025.09.02
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    素人が箱根駅伝を目指す、途方もなく無謀なお話しと最初思って読み始めまたが、どんどん面白くなってくる。箱根の応援で、ゴール近くで優勝する選手の走りを見た事があったが、上下動全然なくて美しいと思った。私の場合は競技の記録とは全く関係なく、走り終わった後気持ちよくなるから、出来るだけ永く走りたいと思うだけ。この本を読むと自分ももっと走りたいと思うようになる。色々な走りがあると思う。

    14
    投稿日: 2025.08.29
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    1. 前半と後半の構成の面白さ 前半はハイジと走を中心に物語が進み、二人の関係や葛藤が軸になっていた。ところが駅伝パートに入ると、各メンバーにスポットライトが当たり、それぞれの背景や走る理由が明かされていく。読み手としては、その掘り下げが面白い一方で、駅伝の行方が気になりすぎて「早く次を!」とじらされる感覚もあった。この“焦らし”は、物語を一気に読む没入感を高めていたように思う。 2. 喧嘩の場面の熱量 特に印象に残ったのは、メンバー同士が感情をぶつけ合う喧嘩のシーン。言葉を選ばず、ストレートに相手に向けて本音をぶつける様子からは、青春の衝突の眩しさと痛みが同時に伝わってきた。『舟を編む』の静かな熱意とは対照的で、こちらは炎のような熱量。自分は普段、感情を抑えてしまうタイプだが、時にはこんな風にむき出しの気持ちを出せたらと思わされた。というかあの時に戻りたい。。 3. 「走る意味」をめぐる会話 「きみの価値基準はスピードだけなのか、だったら走る意味はない」「走ることに理由や動機は必要ない。ただ呼吸するのにも似た、俺が生きる為に必要な行為だ」こうしたやり取りが繰り返され、物語全体に「走ることは何か?」という問いが響いていた。大人になると、行動には必ず目的やインセンティブを求めがちだ。だが、この小説は「理由などなくても、自分にとって欠かせない行為は存在する」と教えてくれる。自分にとってそれは何かを考えたくなった。

    0
    投稿日: 2025.08.24
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    「箱根駅伝はおじいちゃんが見るもの」でした。この本を中学生のときに読み、そこから箱根駅伝の大ファンに!箱根駅伝を長年見ていると、ニューイヤー駅伝も楽しみになってきます。地元を山の神が走ったときは盛り上がったなぁ。部活などを頑張っている若者に読んでほしい1冊です。

    13
    投稿日: 2025.08.19
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    最高に面白かったです。 毎年駅伝シーズンになると読まずにはいられません。 メンバー10人のなかに自分に似ている誰かがいる(ちなみに私はキング)。 ニコチャンの走る件が印象的。陸上を愛して選ばれず、陸上をやめた瞬間から走っていいといってくれる声を待っている。そしてその物思いが終わろうとしているという辺りがすごく好き。

    2
    投稿日: 2025.08.16
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    こんなに面白い小説に出会えてよかった鳥肌もの ミステリー除いて圧倒的一位を叩き出してくれた 解説読んだら執筆に6年も要してくれたみたいで、もう感謝感激ありがとう三浦しをんさん 面白いからなのか文体なのかすごく読みやすいし読む手が止まらない ジョータ以外みんな好きだけど特に王子、神童、ユキが好き でもやっぱ王子が1番すごいと思うわ ジョータが嫌いな理由 まず予選の段階で清瀬に反抗的態度を露わにした部分ね この時は双子どちらも嫌いだったでも双子の気持ちも理解できた 自分も結果至上主義なのでこれでは頂点いけないじゃんって当事者になったら思うだろうが露わにはしない控えがいるならまだしも10人ピッタリで自分に変えが効かない状況で、は?子供すぎるだろと思った点で双子を嫌いになった 自分もこうはならない様に気をつけようと思った そして特に駅伝中である ジョージは天真爛漫で無邪気だが自分はそうではないとか言い出して こうしたら人に好かれるだろうとか計算して行動するとか言い出しては?じゃあ何で予選会終わってジョージと一緒に清瀬に反抗的な態度とったんだよと 沸々と再度怒りが湧いた この時ジョージは清瀬に頂点みせると言われてピュアすぎて反抗してたんだと納得できたがジョータのバカ、計算できるなら考えて行動しろタコ 大家にすら集中しとるか?別のこと考えてないか?と言われる始末 そんで何でわかったんだろじゃねーよ集中して走れ そして決定打となったのが最後ジョージに襷を渡す時に「葉菜ちゃん、もしかしたら俺たちのこと好きかも」じゃねーんだよ 考えれるならそれを聞かされたジョージがどんな心理状態で走るかとかわかるだろクソが そんでニコちゃんになんで今まで教えてくれなかったんだと逆ギレ、は?俺こんなやつが友達にいたらマジでぶん殴ってる お前が真剣に走ってジョージにそんな事言わなければ、ジョージは初駅伝を後悔することもなく、清瀬は今も走れたんだぞって言ってやりたい あと走がニラ持つために袋置いた瞬間に奪い取る様にニラを受け取った所とかもうギィーってなった 神童の登りとユキの家族応援が感動もの 基本ハッピーエンドは好きではないと思っていたがそれはミステリーだけなのかも? 途中にちゃんとした努力なり心理描写なりの過程が描かれていれば好きなのかもと思わせてくれた 来年箱根駅伝を真剣に見てみたくなった 走とハイジが心通じ合って友情を超えた愛を感じてキスでもするんじゃねーかとか思ってしまった 初めてBLもいいんじゃないかと思わせてくれた 取材対象の大学が元カノの出身大学で元カノを思い出した 伝えたいこんな面白い小説の土台なんだよって

    4
    投稿日: 2025.08.14
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    ここまで夢中になれることってなんだろう。神童やユキ、そしてハイジがここまで想えるような仲間に出会うには、一体何が必要なんだろう。それは同じ苦しみを乗り越えることではなく、同じ目標を持って努力することなのだろうか。 ハイジは二度と走れなくなっても、最後に希望を見つけ出せたんだと感じた。鶴見中継所で襷を受け取る瞬間、走ってきた走を見た瞬間、ここで終わっても構わないと思ったのだろうか。 作品を通して一貫して「強さ」が語られていた。長距離走においての「強さ」とは、ただ「速い」だけではないのだとハイジはわたしたち読者にその言葉で、走はその実感で教えてくれる。 箱根駅伝出場が決まってからの章は、スピードを感じるためにも一気に読んで正解だった。正月にテレビで見る道を、車で通る道を思い浮かべながら読む。本当にそこに寛政大学のあの十人がいる気になる。 ハイジがスパートをかけたことだけではない。十人全員の「あと一歩」が重なって、二秒差でのシード権獲得を達成することができた。陸上競技は総じて孤独な戦いだが、一人ではない。駅伝という競技における仲間がいることの大切さは、精神面におけるものだけではない。それに気づけた寛政大学の面々はもっと「強く」なれると思った。反対に、走だけではなく同じ大学の仲間までも敵だと思っている(キング考察)榊には、とうていたどり着けない場所なんだな。

    1
    投稿日: 2025.08.11
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    走るときは1人。 みんなにそれぞれ物語があって、そのどれもが素敵 個人的には最後の方のニコチン先輩の言葉が好き。

    7
    投稿日: 2025.08.11
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    爽やかで眩しくて竹青荘のみんなを好きになる。 まるで自分が走っているようなそんな気持ちを味わうことができた。 駅伝を見る目が変わりそう、世界が広がった気がする。

    1
    投稿日: 2025.08.05
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    【あらすじ】 寄せ集めの大学生10人で箱根駅伝を目指す話。 とあるボロ学生寮には寛政大学の学生9人が住んでいた。年も学部もましてや国籍も違うバラバラの9人。そんな寮のまとめ役である清瀬 灰二(きよせ はいじ)は、10人目の住人を探していた。 そして清瀬はみつけた。10人目はコイツしかいない、そう思える人物を。それが、蔵原 走(くらはらかける)だった。 蔵原が一瞬で駆けていくのを見た時、清瀬は感じた。(この時、蔵原は万引きして逃走していたわけだが…) 『──もしもこの世に、幸福や美や善なるものがあるとしたら。俺にとってそれは、この男の形をしているのだ。』 蔵原を半ば無理やり寮生とした清瀬は、面々の前で宣言する。「俺たちは箱根駅伝に出る!」と。 もちろん非難轟々。10名のうち陸上経験者は3人で、他は全くの素人だった。 陸上のルールも辛さも、箱根駅伝が何たるかすら分からない素人達と1年以内に箱根駅伝に出るなど無謀の極みだが、清瀬の口車(や脅し)に乗せられ、なんやかんやで箱根駅伝に向けての口火が切られたのだった。 ───────────────────────── 最近読んだ本の中で一番読みやすかった。 文書が小難しくなく、キャラクターが10人以上も出てくる割に色付けがしっかりしてあるので混乱しない。「あれ、これ誰だっけ…?」とならない作品はストレスフリーでありがたい。 葛藤や困難を乗り越えながら一つ一つステップアップしていく様が少年漫画を読む感覚に似ていてワクワクした。 清瀬は高校時代に脚を壊してしまい、もう伸び伸びと走れる身体ではなかった。そんな彼が、「俺にとっての最高のランナーは、お前以外有り得ない」と言ってのけるほど走る才能に恵まれた蔵原と出会って箱根駅伝を目指す姿は、清瀬なりの走ることへの問いと挑戦と執念を感じた。 蔵原といえば元々高校陸上で活躍している期待の選手だったが、監督とソリが合わず、監督への暴行事件を機に陸上部をやめた。 誰にも縛られず、自分一人で走り続けられる場所を選び、陸上のない寛政大学に入ったのだった。 蔵原を見つけたのは清瀬だったけど、蔵原がいなければ清瀬の夢も、清瀬がいなければ蔵原の陸上人生も潰えていたと思う。 物語終盤で蔵原は言った。 『俺の居場所も、行くべき道も、全部あんたが教えてくれたんだ。』 最初は清瀬の夢も清瀬自身のことも疑ってかかった野生児・蔵原だったけど、清瀬が今までの監督とは違い、タイムとか順位に縛られたつまらない物差しで蔵原をみていないことで徐々に心を開いていく。 結局10人で箱根駅伝への出場権を得るのだが、アンカーは清瀬。脚に爆弾を抱える清瀬は、もう二度と走れなくてもいいと思い、徐々に脚が壊れていくのを感じながらゴール目前までやってきた。あと少しのところでパキッと骨が剥離する音が聞こえ、決定的にランナー人生を終えたことを実感し、痛みに耐えながらゴールする。 そして清瀬の脚が今まさしく目の前で壊れた瞬間を、他の誰でもなく、蔵原だけが気づいた。聴覚とか視覚とかを超えた別のところで、清瀬の身体に起こった致命的な異変を感じ取っていた。 走ることしか頭にないあの蔵原が、清瀬の走りを止めたいと泣きそうになる姿にうるっとした… 走ることは孤独で、自分と向き合ってればいいとある種周りを拒絶していた蔵原を、清瀬と仲間達が溶かしていく。そして最終的に、有名実業団の誘いを蹴ってまで清瀬についていく入れ込みよう。 三浦しをん作品はこれが初めてだったけど徐々に『仲間』になっていく様子がとても自然で、人間模様を書くの上手い作者だな〜!読みやすいし面白いし言うことなし! 特に本作はブロマンスのエッセンスが詰まったグッとくる作品だった。清瀬がランナーとしての蔵原にどれだけ惚れてるか、蔵原自身気づいてないんだろうな。勿論、蔵原にとっての清瀬も自分のランナー人生を変えてくれた唯一無二の存在。 爽やかで熱くて素敵な物語だった。 アニメ化してたのを知らなくて今視聴中、これもまた良作だった。細かな話の内容は少し違うけど、なるべく原作から外れないようにという意図を感じる。アニメも面白いから色々な人に見て欲しいな。

    1
    投稿日: 2025.08.02
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    面白かった。 熱中したーーー!!って感じ。 箱根駅伝を目指す10人の話。 長い本を読む時いつも構えてしまうが、それだけ深く深く入り込めるということなんだと毎度感じる。ずっとその世界の中にいられて楽しかった。もう自分では味わうことのない青春だった。 長距離を走っている人を一度間近でみて涙が出たことがある。この本を読んでいても、じわーっと心の中が熱くなるのを感じた。涙が出た。本ってすごい。 箱根駅伝は毎年テレビがついていてもほぼ興味なかったが、これからは見方が変わるかもしれない。 清瀬ハイジ、蔵原走(かける)、ジョーダ、ジョージ、王子、神童、ムサ、キング、ニコチャン、ユキ。 大家さん、葉菜子、藤岡、榊。 寛政大学。竹青荘(ちくせいそう)

    21
    投稿日: 2025.08.01
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ハイジ、走以外にもそれぞれのメンバーにそれぞれの背景があり、そこをしっかり描いてるのがすごく良かった。 六道大の藤岡や、東体大の榊もまた、主人公の敵でありながらもそれぞれの心情を考察して、ただ悪く描かないあたりも良かった。 ただただ走りたくなった。以上!!

    1
    投稿日: 2025.07.31
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    「速い」選手と「強い」選手の違いは何か、 考えさせられる。 陸上は未経験でもブランクがあっても 上の世界を、記録を 目指すことができると奮起させてくれる作品。

    1
    投稿日: 2025.07.28
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    本当にすごく面白くて、分厚い文庫本だったけど結局一日で読み切ってしまった。やめどきが全くわからなかった。ひたむきに走ることを追い求める彼らの姿に何度も涙が滲んだ。葉菜子ちゃんが予選会で彼らの走りに涙ぐんだときには私も涙ぐんでいた。走る人ってなんて美しいんだろう。そして、誰かのために、この襷を繋ぐために、その一心で走る彼らはあまりにも光り輝いていて、眩しくて貴い。誰かのためにって、全く実体のない気持ちだけど、その実体のない気持ちが人に爆発的な力をもたらすことがある。私はその瞬間がとても好き。箱根駅伝は毎年楽しみに見る派だけど、その解像度が爆上がりしたと思う。これで来年の箱根駅伝はもっと楽しく、熱く見ることができそう。 清瀬と走、出会いからしてBLか? と思ったけどすぐ何でもかんでもBLか? と思ってしまうこの心の癖、やめたい。

    13
    投稿日: 2025.07.20
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    箱根駅伝に参加するチームの物語。強豪校によくある強烈な締め付けで勝利至上主義を否定し、チームメンバーの絆と努力する目的をテーマにする。壊れかけたアパートで育む一体感も青春を感じる。2025.7.19

    1
    投稿日: 2025.07.19
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    長距離競技に人生を捧げて、途方もない努力と与えられた才能をもつ一握りの選手達がしのぎを削る箱根駅伝に経験者2名と素人8名で挑戦することは苦笑せざるおえないほど無謀だと最初は思ってしまった。ただ、清瀬が断言すると読んでいるこちら側も不思議と達成できるのではないかという気持ちにさせられる。多分これは選手達が感じている安心感なのではないだろうか。 特にお互いがバラバラというわけでもなく、仲良しに見えるアオタケの10人達の抱える家庭環境、走りに対する思い、好意を寄せる相手への想いが団体競技でありながら個人競技でもある駅伝の最中に見ることができる。 自分は高校卒業までサッカーに取り組んでいたが、高2の時に足首の靱帯損傷を経験し今まで通りのプレーが出来ない自分に嫌気がさしてマネージャーになった。そんな自分を清瀬と重ねて故障をした時のやるせなさ、そこから立ち直るまでにどれほどの苦悩があったのかを少し想像できて、清瀬の強さを尊敬できた。中学生の時に有志で走った駅伝大会を思い出した。自分に与えられた距離はたった3キロだったが沿道の声援や仲間との青春をこの本で思い出すことができた。 この本は努力をしても報われなかった経験がある人、これから何かにチャレンジしたい人、駅伝に興味がある人多くの人におすすめしたい。

    1
    投稿日: 2025.07.19
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    何かに没頭する経験があることはいいことだ。それを仲間と共有する事が出来るなら、言うことはない。時にぶつかり、時にたたえ合う。喜び、笑い合う。未完成だから出来る事もある。 これこそ青春の醍醐味。 竹青荘に住む10人が1年間をかけて箱根駅伝に挑戦する物語。求めるのは、速さではなく「強さ」。 走ることの意味を問いながら、登場人物が成長していくストーリー。 要所で書かれる著者の言葉はとても洗練されていて、しばしば震えた。浸ることの出来る文章に出会えて、大変楽しかった。

    29
    投稿日: 2025.07.13
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    「速く」ではなく「強く」走る、とは。 個性的な登場人物たちと一緒に、その意味について考えさせられる小説でした。 強豪チームではない仲間たちとどこにでも居そうな大家さん、ニラに親近感がわく。 箱根駅伝の裏舞台にそれぞれのドラマがあるのだなと思うと、これからの駅伝の見方と正月の過ごし方がちょっと変わるかも。 再読したいと思う作品。

    4
    投稿日: 2025.07.11
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    何回か読んだ。努力は大切だけど 挫折したり、何もしたくない時期はある でもそこでぷつんと切れてしまうほど 人間は一筋縄にはいかない。

    1
    投稿日: 2025.07.10
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    人はそれぞれ違ったテーマを持って生まれてくる この本を読んで一番感じたことだ 竹青荘の住人は個性的だ 走と出会ったハイジが、走ることの歓びを夢を熱く抱く様になった。 その情熱が、それぞれの持つ個性を活かす指導力の下、過酷な練習に耐え、箱根駅伝にエントリーする。 走る事を通じて、10人それぞれが心の楔を解いていく 限界を超えた過酷な状況は、容易に人を卑屈にも諦めにも走らせる しかし寛政大の10人は、それぞれの限界の中走り切った。 この本を読んでいて自分も寛政大の応援団になっていた。 素敵な一年間をありがとう。 これからも続く寛政大陸上部の活躍に期待したい!

    8
    投稿日: 2025.06.26
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    スポーツの厳しさと夢、友情と自分との戦い、青春の輝きとそこから次に進むための自分との向き合い方、青春時代の悩んでいた自分を思い出しました☝️ クラブに打ち込んでいた頃に この小説を読んでいたら、何か変わったのかな?と思いながら 読み終えました。

    11
    投稿日: 2025.06.25
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    駅伝なんて過酷に決まっていてやりたいと思ったこともなかったけど、ばらばらに過ごしていたみんなが一緒に住んで、高い目標のために努力してやり遂げる姿が眩しくて羨ましくなった。 辛くても苦しくてもどうしてもやめられないこと、そんなものに出会ったらきっと報われなくても幸せな人生って思うだろうな。

    21
    投稿日: 2025.06.25
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ボロアパート「竹青荘」の10人の学生が、箱根駅伝を目指す、というぶっ飛び最高ときめきストーリーでした! だって駅伝大好きな私ですもの! 天才あり、経験者あり、無経験者あり、インドア派あり、曲者たちが少しずつ走ることに惹きつけられていく姿が、健気で壮絶なのに、笑いが止まらない場面が続々!  毎年テレビ観戦しているので、箱根駅伝のシーンはとてもリアルに感じられて、チームの一人ひとりの思いが襷を受け取って渡すまでにランナーとして大きくなっていくのに心が震えました。 走る人って、本当に美しい! 箱根駅伝のみならず、高校、大学、実業団、地方自治体主催の大会、どんな駅伝も応援してます!

    28
    投稿日: 2025.06.21
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    マラソン大会前に読みました。 メンバー全員が個性的で、それぞれの想いを抱えながら箱根駅伝に挑む中でのリアルな描写がとても面白かったです。 「速く」ではなく「強く」、、、自分にとっての走ることの意味を改めて考えさせられるとともに、走りたい気持ちが高まってきました!

    1
    投稿日: 2025.06.14
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    遂に読みました! とにかく登場人物像の作り方が素晴らしいの一言、読んでいく中、自然とその人物像が完成されてくる描写 は凄いですね、その描写もお笑いアリ、おちゃらけアリの中、レース描写では迫力の展開が勝手に頭に浮かんできて、後半の箱根駅伝中は往路、復路ともに釘付けの一気読みになります。

    19
    投稿日: 2025.06.13
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    9,10区で勝負をかけるあたり、作者は箱根駅伝をよく分かっている。 時代背景は2000年前後だと思うが、四季の移ろいと共にアオタケのみんなが成長する姿が描かれている。今はそんな四季はないので、ノスタルジーすら感じる。

    2
    投稿日: 2025.06.09
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    うおー!!やばいくらい面白かった!! これぞ青春!って感じ。 前半はテンポも展開も漫画かなと思うほど小気味よく良く進んでいき、半分読んだ頃には十人いるメンバーもしっかりと愛着が持てるレベルに 後半、えっまだこんなにページ数あるけど埋まるの?と思うほどページ数を残した状態で大会が始まるが、さらにひとりひとりの心情やレースならではの展開もあり、全編通して全く飽きることがなかった。 内容は運動部ですらない陸上未経験のメンバーを含めたたった十人で箱根駅伝に挑む!というファンタジーな内容ではあるので、もしかしたらあまり陸上に詳しくない方が素直に楽しめるのかも。 前半がかなりサクサク進むのと各キャラが濃いのとで、読書初心者の人も読みやすいと思う!

    5
    投稿日: 2025.06.08
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    風が強く吹いている/三浦しをん 読了 2025.02.07 高校生の頃に買って、162/660ページで止まっていた。今では内容もぜんぜん覚えていない。そこで読む手がとまっていると言うことは、当時はあまり響いていなかったのだろう。 読みきれなかったと言う経験が、この本の厚みが、重しになって手を付けられなかった。読み直すまでに10年以上かかった。 5年ほどの緩い付き合いになる友人が、先日この本が好きだと教えてくれた。小説もアニメも映画も観たと。聞いてすぐ、読んでみた。なんの印象もなかったはずなのに、数ページで惹き込まれた。私の好きな三浦しをんの美しい文がそこここにあった。 学生寮である竹青荘とその住人についてから始まり、ほとんど未経験者という編成で箱根駅伝に10人で挑む。1年かけての練習、予選、合宿、ハーフマラソン、ずっと練習、そして本番へ。 主要キャラ10人、商店街の人、他校のライバル、記者、とにかく登場人物が多い。駅伝とは?から始まるので、とにかく長い。でも、中だるみは感じなかった。 明るい文体の方のしをん作品なので、まほろとかが好きな方はハマるんじゃないかなぁと思う。 私自身走ることが大嫌いだ。歩くのも嫌いだ。疲れるから。でも、走るのが好きな人たちって、走っている瞬間って、こんなに美しいんだ。駅伝は団体競技。だけどその実、どこまでも個人競技。分かっている気でいたけど、知らなかった。 【以下、ネタバレを含みます】 本書の中で一番好きなシーンは、やはり駅伝本番。走者たちは20キロ以上の距離を1時間ほどの間、走りながら考える。これまでの練習のこと。家族のこと。駅伝が終わったら。半ば強制的に参加することになったが、アオタケのこのメンバーで、走れて良かったと。それぞれの思いを持って、ひた走る。 六区ユキと十区清瀬の走りが好きだ。八区キングも。辛い中走りきった神童と清瀬には、何度もうるっとさせられた。 神童とムサの関係、走と清瀬の光も。双子を個として接する葉菜子も。みんな、良いやつだ。この人たちだからこそ半ば無謀な挑戦を達成し、素敵な話になったのだと、確信を持って言える。 (本屋大賞第3位)

    2
    投稿日: 2025.05.31
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    ほとんどが陸上素人である寛政大学竹青荘の住人たちが箱根駅伝を目指す1年を描く青春小説。 660ページもある長編の小説であることを感じさせない、疾走感のある展開で面白かった。竹青荘のメンバーも個性豊かで、最後の箱根駅伝のシーンでは展開の熱さもさることながら、各々の人間としての成長も描かれて、たとえシード権獲得という結果が得られなかったとしても、箱根駅伝を目指して良かったと思えたと思う。最後にハイジを皆で迎えるシーンは、輪に加わりたいと思うほど気持ちは一つだった。 走るのが趣味という人の気持ちがわからないと思っていたけど、走るのも悪くないかなと思い始めた。

    2
    投稿日: 2025.05.31
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    本番始まったらもう、ひとりひとり全員がずっと泣かせてくるじゃん。「夢のような一年だった」ってみんな思ってて、駅伝って本当…(号泣)。エモい。 会社の同僚からは「ずいぶんと古きものを…でもそれは名作ですよ」と言われました。今まで読んでいなかったのが悔やまれます。でも今出会えて良かった!! 三浦しをん先生最高!アオタケ最高!! 実写化もされているそうなので、見てみたいと思います。多分泣く。 以下はお気に入りの文引用。多すぎる!! 「「ひどいよ、ニコチャン先輩!俺は牛乳と砂糖で食べたかったのに」「入ってるだろ」「俺は断然、練乳がよかった」「だから、入ってるだろ」」 「いいか、過去や評判が走るんじゃない。いまのきみ自身が走るんだ。惑わされるな。振り向くな。もっと強くなれ」 「大学陸上界に挨拶してやろう。俺たちが寛政大学陸上部だ!とな」 「わかればいい(略)きみは一人じゃないってことがな」 「彼らの真摯な走りを、なぜ否定する!」 「走る姿がこんなにうつくしいなんて、知らなかった。これはなんて原始的で、孤独なスポーツなんだろう。だれも彼らを支えることはできない。まわりにどれだけ観客がいても、一緒に練習したチームメイトがいても、あのひとたちはいま、たった一人で、体の機能を全部使って走りつづけている。」 「ほかの八人も、集団から飛び出した走を、確実に目撃した。きらめきを放つその走りを目にし、奮い立っているのがわかる。」 「一番最初に、東京と箱根を駅伝で往復しようと考えつき、実行に移した人々。彼らはきっと、走ることが好きだったから、そうしたのだ。(略)走ることに夢を感じたから、箱根駅伝をはじめずにはいられなかったのだろう。走りに共感するものたちが、あとにつづくと信じて。」 「努力ですべてがなんとかなると思うのは、傲慢だということだな」 「竹青荘に十人がそろい、いま、箱根駅伝をともに戦っている。」

    2
    投稿日: 2025.05.30
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    下山さんの推薦図書。 そんなの絶対無理だろう、と読者も作品の10人のランナー、住人も9人が思っていた。キャプテン的な清瀬だけが信じていた?ふり?うそ?笑 どんどん引き込まれて、応援して、思った通りの展開なのに涙が出て来た。 今までたくさん見てきた箱根駅伝を内側から見た気がした。

    1
    投稿日: 2025.05.21
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    普段、趣味でランニングし、ハーフやフルマラソンに出るし、故障も何回も経験してるし、駅伝やマラソン中継とかも見るし、そうなると、どうしても反射的にツッコミが次々出てしまう。 タイムや練習成果を見ていると、 「素質ありすぎ、その進化天才やん」「絶対、それは故障する」とツッコミ入れたくなるんだけど、そこをいちいち引っかかってたら読めないので、これはフィクションなんだ!と割り切って読む。 『走る』について、考える。 駅伝シーンでそれぞれの走るということについての気持ちは共感できることが多い。 純粋に走るということが好きだということ、走った時の風を思い出すこと、そういう感覚的なものを、練習しすぎて怪我したり、タイムに囚われすぎたり、人と比較してイラついた時に、思い出せる力が重要なんだと思う。 走れる喜び。 走の対極にいるのが榊だった。黙っておく方が賢明なところを露呈する。彼の見えているものは、本当に小さい。その中から抜け出すことができないと強さは生まれない。 彼の弱さがもっと良い形に昇華できた流れがあれば良かったんだけど、ただただ小さい嫌なやつのまま消えて、題材としては料理できるのに、中途半端な人物で終わってしまったなぁ。

    1
    投稿日: 2025.05.19
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    メンバーも揃っていないポロアパートの住人10人で箱根駅伝を目指す作品でした。 私は昨年からランニングを始めてこの前ハーフマラソンに初参加した。完走目的の私とは比べものにならないのは承知であるが、 正月にテレビで見ている箱根駅伝に出場している選手たちは本当にものすごいスピードでハーフマラソンの距離を力走している。ホントにすごいと改めて思う。 メンバーはハイジと走以外はほぼ初心者。一年かけて箱根駅伝に出場するというサクセスストーリー。実際はそんなに甘くはないのかもしれないが、チャレンジして達成する物語は読んでいて気持ちがいい! やっぱり走りたくなる。そんな作品。

    10
    投稿日: 2025.05.18
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    駅伝が好きだからという理由で、この本を手に取ったが、小説嫌いな自分でも読み進めてしまうほど面白かった。ユーモア溢れるメンバーが想いを込めて走る様子から、自分も外へ駆け出したくなる気持ちになった。これからの人生、本気になれるものと友人を大切にしていきたいと思う。

    2
    投稿日: 2025.05.18
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    まっすぐ青春小説 主人公のカケルは長距離走の才能がありながら不器用で周りと反発しながらも人間的に成長していく チームメイトも一癖二癖ある魅力的な人ばかりでキャラが立っている ライバルやヒロインとの絡みなども物語を盛り上げていて 正直、王道な要素だけどおもしろい

    1
    投稿日: 2025.05.15
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    竹青荘の住人が未経験から箱根駅伝を目指すストーリー。 もともと私自身が箱根駅伝大好きなので、読みながらコースを想像したり、レースまでの調整の難しさ等臨場感があって良かった。 10人それぞれの個性も光り、メンバーの成長にも感動。走と清瀬の関係性もとても素敵だった。自分に無いものを持つお互いに惹かれ合い、信じる姿は美しかった。

    15
    投稿日: 2025.05.14
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    文章から風を感じる小説 読んだ時が夏なら暑さの吹き飛ぶような爽やかな読後感を、冬なら凍てつくような寒さを吹き飛ばすほどの力強く燃えるような風を、春なら爽やかな草木の匂いを運び、秋なら心地よく心が弾むような風を読む季節によっても読後感が違って、とにかく素晴らしいし心地いい。これは一度は読んでみるべき作品だ。

    1
    投稿日: 2025.05.12
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    なんて走りたくなる小説なんだ。駅伝に出るほどじゃなくても、スポーツの経験があれば走ることは基礎である。そんな人には共感を呼びやすい本だと思う。スピードを求めるだけが走ることじゃない、走ることは強さだとか、才能よりも努力に天秤が傾くスポーツだとか、心に刺さる名言だらけ。なんかランニングのモチベがめちゃくちゃ上がった!

    2
    投稿日: 2025.05.12
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    拙い読書人生の中でいちばんの本、650ページもあるのにまだ終わらないでずっと読み続けてたいと思うほど、これから先も何度も読み直したい

    2
    投稿日: 2025.05.11
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    熱血スポコン小説だった。 走ることを通じて竹青荘の面々が、時には喧嘩もしながら成長していく物語。駅伝が始まってからは自分も商店街の住人たちと一緒に彼らを応援していた。 最後まで力強い走りを見せてもらった。

    2
    投稿日: 2025.05.10
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    これまで読んだことがないはずなのに、以前に読んだことがあるような既視感。 きっと、この小説が出た後に、見たり聞いたりしたことが、その原因。 染み入るような言葉がいくつもあり、生き急いでいると、あらためて感じた。

    2
    投稿日: 2025.05.04
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    走ることを、人生の生き方に置き換えて読むことができた。目標に向かって努力すること、たとえ目標達成出来なくても、後自分に何かが残り無駄に ならないことが改めて強く感じた。 また、ハイジさんの指導力、思いやり、ブレないことは、自分の目標となった。 アオタケの住人がまとまっていき思いやって箱根駅伝に、向かっていくところは、途中涙を出しながら読ませてもらった。

    6
    投稿日: 2025.05.04
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    すごいの一言に尽きる 600ページかけて走るということは何かを思い知らされたような感じがした なぜ彼らは走るのか、走るとは何なのかがこの1冊に詰まっているように思えた また、お堅い感じじゃなくて、くすっと笑える双子とか、ユキとニコチャンの掛け合いが、飽きを感じさせなくて最高だった

    3
    投稿日: 2025.04.28
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    すごくよかった!! ゼロから箱根駅伝出場に向けて動き出す清瀬と走。 同じボロアパートに住む他の仲間たち8名。 箱根駅伝が好きな方もそうでない方も、楽しみながら感動できる一冊です。 私も一緒に箱根駅伝を走っているような疾走感でした!!

    2
    投稿日: 2025.04.25
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    中学生の頃に朝読書の時間で読んで以来の数年ぶりの再読。 当時、学校で読みながら涙を流しそうになったのを覚えているが、数年経った今でも感動した。 素人の寄せ集めの即席チームで箱根駅伝を目指すぞー!という王道なストーリー展開だが、その王道の中に個性的なヒューマンドラマが絡まっていて、清瀬や走たちを応援せずにはいられない。 何のために走るのか、速く走ることが唯一の正解なのか、強さとは何か、といった疑問にそれぞれの登場人物がそれぞれの価値観とともに向き合い、最後にはその答えをみつけたり探し続けたりする。その過程が本当に美しい。 ただのスポ根小説(?)だと敬遠せずに、駅伝に興味のある人もない人も、走るのが好きな人も嫌いな人も、是非多くの人に読んでほしいと思える一冊だった。

    5
    投稿日: 2025.04.18
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    著者、三浦 しをんさん(1976~)の作品、ブクログ登録は2冊目。 本作の内容は、BOOKデータベースによると、次のとおり。 ---引用開始 箱根駅伝を走りたいーそんな灰二の想いが、天才ランナー走と出会って動き出す。「駅伝」って何?走るってどういうことなんだ?十人の個性あふれるメンバーが、長距離を走ること(=生きること)に夢中で突き進む。自分の限界に挑戦し、ゴールを目指して襷を繋ぐことで、仲間と繋がっていく…風を感じて、走れ!「速く」ではなく「強く」-純度100パーセントの疾走青春小説。 ---引用終了 本作刊行年(2006年)の箱根駅伝の結果は、 1位 亜細亜大学 2位 山梨学院大学 3位 日本大学 4位 順天堂大学 5位 駒澤大学 6位 東海大学 7位 法政大学 8位 中央大学 9位 日本体育大学 10位 東洋大学 今から19年前の結果ですが、今昔感がありますねえ。 一番の驚きは、わが母校・日大が3位で健闘していること。

    71
    投稿日: 2025.04.10
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    最初はおいおいそんな即席チームで箱根駅伝とか舐めてるのか?!と思って読み進めていたんだけど、走の走りがあまりに美しく格好良いのと、清瀬のコーチっぷりに見惚れて気付くと最後までするする読んでしまった。箱根駅伝の走っている時の選手の描写が少ないが、周りの臨場感がすごく伝わってきて楽しく読めた。最後清瀬が走っている所は読んでいて泣いた。 長距離をやっていた身としてアルコールを本番前に飲むとか、1年間で全く運動ができなかった王子が箱根駅伝を走るとか「え?!そんなのアリ??」みたいな感情が出てしまったのが辛い。

    2
    投稿日: 2025.04.02
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    毎年、箱根駅伝の始まる前に、この作品を読むのが、1年の恒例行事になっている。 私自身、元々、運動が苦手なものの、箱根駅伝は、親の影響もあって、いつもテレビ中継が流れていた。 この作品を読んで、駅伝を走っている1人1人の思いを知り、ただ流れている番組ではなく、自分ももっと箱根駅伝の区間についてや、選手たちのことを知りたいと思うようになった。 そのため、今では、駅伝本を買い、テレビに釘付けになるほど、箱根駅伝ファンになってしまった。 私を箱根駅伝の虜にさせてしまうような大切な1冊です。

    2
    投稿日: 2025.03.13
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    大好きな小説。 お正月に箱根駅伝を見終わったら読むのがルーティンと化している。ただただ孤独に走ることに向き合ってきた走が、清瀬に導かれて、個性豊かなアオタケのメンバーとの絆を手にし、強く輝きだす。主に走目線で描かれていたものが、箱根の10区間をアオタケのメンバーそれぞれが走るシーンでは、メンバー個人の目線にうつる。そこで初めて知るバックボーンや箱根に対する想いがとても良い。

    5
    投稿日: 2025.03.08
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    駅伝は距離も時間も長い。だからこそ1人で孤独に走っている間は、競技のことに始まり、これまでの人生や自分自身について、色んなことを考える時間がある。これまでは走っている選手の中では息苦しさや疲労、そういったものばかりが頭の中を支配していると勝手に想像していて、こちらまで苦しくなってくるような気がして駅伝ってあまり見ていられなかった。 でも、実際は走りに喜びを感じていたり、仲間のことを思ったり、恋愛のことを考えたり、家族のことを考えたり、、、色んなことを考えているのかもと思ったら来年の駅伝が楽しみで仕方なくなった! そして走の見えてる世界=孤独で美しい世界を体験してみたい!!と自分も走りたくなってきた。

    1
    投稿日: 2025.03.06
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    主人公の「蔵原走」という人物が魅力的だった。高校の陸上部で並外れた実力を持ちながら、何らかの理由で部に迷惑をかけ、退部することになったらしい。そんな「走」が陸上素人の竹青荘のメンバーと箱根駅伝を目指すことになった。前半はメンバー10人の人柄を丁寧に描いている。それぞれのあだ名が人柄を端的に表しているので、10人もいる人物が頭に残りやすい。しかし、どちらかというとあまり面白くはない。 でも、いよいよ箱根駅伝の当日になって、それぞれが襷を繋いでいくときに、人柄を丁寧に描いていた良さがわかる。優勝は無理でも、シート権争いには勝てるんだろうなと思いながら読んではいるが、それでもそれぞれの想いが走りに表れているので、興味深く読み進められた。

    4
    投稿日: 2025.02.24
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    長距離いいよね、いっそう好きになった。学生時代の競技としての走りを終え、趣味で走ってる今の私には、真っ直ぐに入る言葉や考え方ばかりだった。学生の人にこそ読んで欲しい。

    2
    投稿日: 2025.02.23
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    早くなることではなく、強くなること。清瀬のような人間力のあるリーダーがいるチームは、一人一人が強くなるんだなと、走者だけでなくチームマネジメントをする人にもお勧めの本。箱根の走者は必読。年末に読むと箱根駅伝が何倍にも楽しめそう。 ランニング初心者の私でも、毎日努力すればキロ3分ちょっと目指せる?と、勘違いさせられる。そこは、「ランニングする前に読む本」と併読して、冷静に気持ちを落ち着かせた。走りたくなっても、無茶しないことが大切。

    6
    投稿日: 2025.02.23
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    再読。俺たちの箱根駅伝からの流れで少しずつ寝る前に読んでたのにハイジさんや竹青荘の住人たちともう会えなくなるのが寂しい。走ることは生きること。速くじゃなくていいから強くなろう。

    2
    投稿日: 2025.02.15
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    改めて大人になってから読んだら、仲間と一緒に「何かを成し遂げる」事の大切さだったり、真剣に打ち込める事がある、打ち込んでいる姿が本当に心動かされた。 そして毎度描写が上手いなと。本当に自分も走ってる気分になる、、、 感化されて数週間走ってたのに今ちょっと怠けてるのは内緒です、、

    4
    投稿日: 2025.02.13
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    面白かった!走ることとは、強さとは、何か?走りに対する彼らの情熱が、思いが、紙面を突き抜け溢れてきて、夢中になって読みました。読み終えた時は、自分も一緒に箱根駅伝を走り抜いたような感覚でした。 また、メンバー10人、性格や考えがそれぞれ違うので読んでいて面白かったです。得意とするコースもそれぞれで、適材適所って大事だな、なんて思いました。 来年からの箱根駅伝がより楽しみになりました。

    10
    投稿日: 2025.02.12