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さよなら絵梨
さよなら絵梨
藤本タツキ/集英社
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総合評価

49件)
4.2
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19
8
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    信じられないくらい高揚した。現実と映画の台本の2つの世界を行き来している。どちらの世界にいるのか考えている間に絵梨と優太の二人の関係は変わっているし、父親、母親の人物像が顕になってきたところでラストシーン。漫画であるのにシーンって言っちゃってるし、映画を漫画にして漫画である意味がある画だった。強い共感があったため涙が出そうになる、作者も家族関係や人間関係に悩んでいたらうれしい

    0
    投稿日: 2025.10.28
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    このレビューはネタバレを含みます。

    最近チェンソーマンに爆ハマりしていて、こちらも読んでみた。 映画のような演出、創作論、人間の醜さ、亡くなった人を美化して本来のその人とは違った形で愛することへの肯定という優しさ、ボーイミーツガール、思いもよらない展開…どれも藤本タツキ先生のエッセンスに溢れていた。 読み心地は純文学作品のよう。それぞれの要素からいろんな考察ができるけれど、人の悼み方を事情も知らず否定するべきではないと思った。優太の悼む形は、誰がなんと言おうと最高の爆破だったんだろうと思う。 映画愛も溢れる作品。映画を一緒に見まくるのがタツキ先生の思う最高のデートなのか?そして作品を面白いと言ってもらえることが、最高の愛情表現なんだろう。 この作品も映画化してくれー!ブチ泣かせてくれ!

    20
    投稿日: 2025.10.28
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    この作品も会社の先輩が貸してくれた。 そうだ。先輩と話してて、チェーンソーマンはルックバックと同じ作者の藤本タツキさんが書いたと聞いて驚いた。 この作品、以前ネットで読んだことを思い出した。 セリフの中の 「ベタだね。」は、最近見たあちこちオードリーで西加奈子さんが、 人間ってみんなベタが好きやねんなぁと話していた事を思い出した。 後は、家族が亡くなる話を見て、 よしもとばななさんの作品で、ある登場人物の男性が、 人に死にやたら巡り合いという言葉は変なのか、 そうゆうフレーズがあったのを思い出した。 なんなんだろう、ああゆう捻くれたファンタジーが無いと、人生持たないのかなぁと思った。

    0
    投稿日: 2025.10.02
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    どこまでが現実世界でどこから映画世界なのかを考えながら楽しく見れる作品で一気に読了した。 その人のどの部分に焦点をあてるかでその人に対して自分はどう思いたいかを表せるのだと思った。 ファンタジーをひとつまみというワードは普段から作者が大切にしている要素なのだと感じた。 映画を一言で話す、起承転結にストーリーを分解して説明するハリウッド式のトレーニングを自分もやってみる。

    0
    投稿日: 2025.08.21
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    このレビューはネタバレを含みます。

    読切一巻で終わらせるのが勿体無いというか ほんと、漫画を読んでいるというよりも 映画を見ているような感覚の方がつよくて でも映画だとちょっと違うんだよな?! いや、私はただ単にチェーンソーマンが 好きだっただけなのかもしれないけど、笑 その混沌とした迷いや叫びとか。 不思議だなぁ藤本先生の絵は、上手いはずなのに絵だけで見ると登場人物の感情がとても読み取りづらい。 でもそれ以上のストーリー性があって、まるで絵はストーリーの後から付いてくるような印象で、映画に近いんだけど漫画。その絶妙な世界線がとても良い。 はじめから読切一巻で語るぞくらいのポテンシャルだったならこれで十分100点なんだけど、映画だったら1時間もしないくらい、漫画なのに映画としての評価も入ってきてしまっているのが不思議。 良い感じの間。漫画で映画を創り上げられているのだから、もっとだらだらと、さらに掘り下げて迷って間違って意味わからなくなって、どうしようもなくなって2時間の漫画映画を作ってほしかったなという、私の超偏見まみれの、わがまま故の感想です

    0
    投稿日: 2025.07.17
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    ☆3.5 作中内メタフィクション  フィクションと現実を混在させた。といふ体裁のフィクション。途中で父親が演技する場面があり、それがもっともわかりやすい混在だらう。  最終的にファンタジーなのか本当なのかがわからない作りだが、本当とすれば白けるし、ファンタジーとしてもああさうか。となる。  まあ絵梨が魔性の女的性格なので、引っかかりはする。

    0
    投稿日: 2025.07.14
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ルックバックより映画化すべき。 ストーリーの中で一度も母や絵梨の悪い部分は描かれてなくて、コマ割りが最初から最後まで四角四分割だったので一つの映画を見せられていたということ。お父さんの発言からラストシーンへの伏線が気持ちいい。

    0
    投稿日: 2025.03.31
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    このレビューはネタバレを含みます。

    終始4コマ区切りで描写が進むのが新鮮。絵梨と主人公の想定通りことが進むのかと思いきや、絵梨をはじめ家族3人の新たな死に直面して予想とは違う方向に着地した。撮影と身近な人間の死、主人公の自殺がループしているように感じた。

    0
    投稿日: 2024.09.28
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    このレビューはネタバレを含みます。

    島崎和歌子さんが出てきませんが、厩火事や粗忽長屋くらいオチがズバッと決まって全身の毛穴が開きました。

    0
    投稿日: 2024.08.25
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     ルックバックの上映前に本書を購入し即読。藤本先生の作品は2作目だけれども今のところどれも面白い。印象的なのは絵のみのところ。藤本先生のマンガはセリフがなく絵のみの所が多いがそれでも何か伝わってくる。他にも短編があるみたいなのでどんどん藤本作品を読みたい。

    0
    投稿日: 2024.07.10
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    現実と創作の交錯というテーマをこれ以上ないくらいキレイに作品の構造に落とし込んでいる。そしてこの作品の構造自体が、フィクションにおける観る人の心に踏み込むようなリアルな描写に、ひとつまみのファンタジーを加えるというメソッドを体現している。

    0
    投稿日: 2024.06.28
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    1ページ1ページをめくるのが恐ろしくなる漫画だった。 藤本タツキワールド全開で終始混乱。 チェーンソーマンは、少し物語の進み方が荒いと感じ、一回読むだけに終わったけれど、この漫画は何回も読んで理解しないといけないと思った。 本当に、藤本先生は今までの漫画という文化を壊しにきてると思う。 感受性が豊かすぎて、ゼット世代の私にはトラウマ者になりそう。 今直ぐには、漫画を見返す勇気がないが、ゆっくりと少しづつ読み返していきたい。 私にとって忘れられない漫画になるとおもう。 読書日:2024/5/24

    0
    投稿日: 2024.05.24
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    面白い! 要のところは初読でしか味わえないストーリーかもしれない。贅沢。 表情の妙味とコマ割りによる間の取り方で雰囲気に没入させておいてのラストシーンが秀逸。いろんな影響で映画のように動いて見えるかも?

    2
    投稿日: 2024.05.23
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    ・2回通読。ファンタジーをひとつまみ。編集して残るのは綺麗な思い出だけ。等の概念が新鮮 ・チェンソーマンしかりファイアパンチしかり、映画沼に引きづり込んできそうな女性が性癖なんだろうか、もしくは実体験か。自分も妻に映画沼に引きづり込まれた経緯があるので、タツキ先生の作品を読むと、自分の日常や過去とオーバーラップする

    0
    投稿日: 2024.05.12
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    どこからが映画でどこからが現実かわからない、今敏の「千年女優」みたいな漫画。 元々タツキ先生の作風が映画みたいだから、内容とよくマッチしていてより現実感がなくなっている。 ラストはそう来たか!と思った。

    0
    投稿日: 2024.05.05
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    『チェンソーマンが最近気になっている』と言ったら、先輩が貸してくれた本がこの漫画でした。私にとって初めてのタツキ先生の作品で、読んだ後にはその世界観の虜になっていました…独特な絵柄も魅力的ですが、なにより考察しながら読むのが楽しかったです!

    0
    投稿日: 2024.03.19
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    このレビューはネタバレを含みます。

    積読消化。映画の画角のようなコマ割り、手ブレの表現、セリフの配置など、演出が良い。無類の映画好きでも知られる藤本タツキが描く映画の話。ここでフィクションをひとつまみ。

    0
    投稿日: 2024.01.10
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    このレビューはネタバレを含みます。

    この本はオチというものをうまく使った話だと思う 一つ目の映画は胸糞悪かったと言われながらも自分の作りたかったものを作ったのにたいし二つ目の映画は綺麗に終わるものの自分の作りたいものをつくらず三つ目の映画はちゃんと自分の作りたかった映画が作れてそうでよかった

    0
    投稿日: 2023.11.20
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    漫画の概念変わりました。 メタいの大好き。 いわゆる「普通の漫画」を読み飽きた人へ、漫画にハマるための「2周目」を提示してくれる。 個人的な話になりますが、最近、漫画の概念変わる体験に出会うことが多くて楽しいです。他にも『ファイアパンチ』『チ。地球の運動について』『ブルーピリオド』を読み、これらも全て自分の中での漫画の概念を変えてくれました。

    1
    投稿日: 2023.10.12
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     YouTube「ほんタメ」で紹介されて気になっていたものを新刊で見つけて手に取った。  基本、1ページを4つのコマに分け、そのフォーマットの上で、淡々と物語が進む。  特別連作4コマ漫画というわけではないが、4コマのセットは意識していないこともない。  死に行く母の生涯の撮影を頼まれた主人公がその任を全うし、映画に仕上げてしまう。  そして一人の少女と出会い…。  タイトルは「ぼくのエリ」のオマージュもリスペクトだった事でしょう。  大ゴマがあることもあるが、淡々と進む物語、適度な伏線と回収。  余韻。

    1
    投稿日: 2023.07.16
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    このレビューはネタバレを含みます。

    最後のファンタジーのためにあった、映画を撮る撮影者とヒロインの母と絵里の話。 起:闘病生活を撮って欲しいと母から言われる優太。それから自習制作映画を作成する。しかし映画の最後のシーンで母の病院を爆発させるシーンが学園祭で流され、大きな批判を受ける。優太は落ち込み自殺を図るも、屋上で絵里と出会い、廃墟に連れられ、映画に惚れたと言われ、批判をした奴らを見返す映画を作ろうと持ち掛けられる。 承:1年間は映画を毎日見るからと、絵里と生活を共にする優太。今度の映画のヒロインは絵里。ファンタジー要素として絵里は吸血鬼という設定。順調に映画作成は進行するが、ある時絵里は倒れてしまう。 転:絵里が病院に送られた。優太の映画で母に感情移入したと告げられ、死ぬ様子を撮って欲しいと言われる。家に帰り父から母の最後の様子を撮ったものを見せてもらう。母は優太を貶していた。優太は母の悪いシーンを編集して素敵な母として映画に残していた。優太は絵里に最期を撮ることを告げ、絵里の望み通りのみんなをブチ泣かす映画を作成する。友人から感謝を言われる。 結:優太は絵里の映画の編集を続け、気付けばおっさんに。ある日、運転中事故を起こし家族が自分以外巻き込まれた。死ぬ前に思い出の場所に行くと廃墟へ向かうと、そこには絵里があの時のままの姿でいた。吸血鬼はファンタジーでは無かった。絵里はファンタジーがひとつまみ足りないと、優太に告げる。優太と絵里は互いにさよならと、伝え廃墟から出る。優太は廃墟を爆発させて絵里に背中で見送った。おわり。

    0
    投稿日: 2023.05.13
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    このレビューはネタバレを含みます。

    どうしてか、何度も何度も読み返したくなる作品。 映画を扱った作品だからだろうか、最初から最後までが一つの映画のようだし、何本も映画を見たようでもある。 携帯で撮った映画を見ているようなコマ割りも印象的。 あのラストってなんなんだろう。 不思議なラストだった。 どういうことか説明してほしいような気もするけれど、何も聞きたくないような気もする。

    0
    投稿日: 2023.04.04
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    このレビューはネタバレを含みます。

    悲しいような、 でも、笑わせてくれるような。 ずーっと、縦に4コマで進んで、 最後に悲しくなりそうで、 悲しくならない。 美人な吸血鬼に合ってみたい。

    1
    投稿日: 2023.04.01
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    どこまでがフィクションで、どこまでが現実なのか理解できなかった。 面白くないことはないが、どこが面白いと問われると、回答に困る。 全部を通してのコマ割りが単調と感じた。

    0
    投稿日: 2023.03.27
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    本作で「このマンガがすごいオトコ編第2位」。昨年の「オトコ編第1位」に次いで快挙。だそうだが、私は心配でならない。Z世代は早々に、この若い漫画家を消費し尽くそうとしているのではないか? 年一回出す、このような長編読み切りを最大の賛辞で迎えるのは危険な気がする。本来ならもっと楽しんで描けばいいのに、細かいところに拘って疲弊するような気がしてならない。 確かに、いいアイデアだと思う。実在の身近な人の死を扱うドキュメンタリーを、「作品」としてブラッシュアップする。当然賛否両論が出るけど、それさえも作品化の材料にして仕舞う。というアイデアである。漫画の役割のひとつは「世界の戯画化」だから、こういうマンガもアリだと思う。 手塚治虫ならば、1週間に一本「ブラックジャック」で扱うようなアイデアだ。もちろんあの頃、こんな手軽な映像機械やSNS現象はなかったから手塚治虫が発想することも出来なかったのではあるが‥‥。 もっと気楽に頑張っていってほしい。この作品の中にあるように、疲れた中年になんてならない様に。

    81
    投稿日: 2023.03.22
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    恩田陸さんの『中庭の出来事』を彷彿とさせる作品でした。どこまでが作品でどこまでが現実か分からない。コマ割りも独特で、小説のように行間を読むことをさせようとしているのかなと感じました。

    10
    投稿日: 2023.02.24
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    巷の評価に反してチェンソーマンは私の好みではなかった。そんな藤本タツキの「このマンガがすごい!」第2位作品。フィルムのコマのように前編1ページ4コマで動きの無いページや真っ黒ページなど挑戦した作品。話は鬱な内容だが撮る人が見たい現実を残すのが映画、本当の現実では決してない。

    30
    投稿日: 2023.02.04
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    個人的にはルックバックより好きだなと思ったのが感想 映画は撮る人が見たい部分だけを切り取って作品に出来るんだなと思った 優太がお母さんを主人公にして撮った映画も、えりを主人公にして撮った映画も爆発で終わってて、優太がファンタジー要素が入っている映画が好きなのは変わらない一貫性がある感じも良かった 一冊でこれだけメッセージ性を込められる且つ、まとまりの良い漫画を描ける藤本先生は凄いなあ 流石鬼才藤本タツキ

    2
    投稿日: 2023.01.30
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    このレビューはネタバレを含みます。

    藤本タツキの著作の中では、穏やかな話だった。 著者の画面に対する人物の収め方が非常に美しいことを再度確認した。映画のように効果的に光を用いているのが印象に残った。

    0
    投稿日: 2023.01.23
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    途中まで読んで 主人公のお母さん本当に優しい人なんだなと思ってたら、映画に写してない部分見て「っえ!?」ってなった! 映像って伝える人によって違うんだなと思える漫画でした。

    1
    投稿日: 2023.01.17
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    地味に「シックスセンス」のネタバレをされ嫌だった。「ぼくのエリ」。爆発オチは「告白」?今映画の話をしてるのか現実の話をしてるのか、たしかにわからなくなる(作中でもそう言及される)浮遊感が独特。

    2
    投稿日: 2023.01.08
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    優太の自伝的映画、ノンフィクションなのかな、と思っていたのだけど、途中からわけがわからなくなる。 映画として残しているのは映画内でのリアルで、優太が過ごしている現実とは違うもので、それをあやふやごちゃまぜにしているのかな、と思ったけども、最後の絵梨との会話でまたわけがわからなくなる。 なんだろう。感情がぐちゃぐちゃにされてしまっているのだよ。 「さよなら絵梨」という漫画は、優太の現実を漫画にしたのか、その優太の現実と思って読んでいたものも作り上げられた虚構のものなのか、がわからなくなっているのです。 漫画の中で、何度も見せてきた映画がノンフィクションでなくて、限りなく事実に近づけたフィクションということを伝えられてきたので、最後の優太と絵梨はどんな役割だったのか、がわからない。 いや、吸血鬼ってなんだよ存在しないだろ、だから全体がフィクションなんだよ、という理解もする。ただ、それで「はい、お疲れ様でした」となるには、優太に感情を持っていかれてるのだろうな、と思う。 要するに、でまとめてしまうと藤本タツキのいいように転がされてしまっている、ということなんだが。 このぐちゃぐちゃな感情をどうしたものか。 このまま、ぐちゃぐちゃでいこうか。読み返すたびに、漫画内の虚構と現実がわからなくなって、ぐちゃぐちゃが繰り返されていこうか。 絵梨の友人が虚構の絵梨を思い出す、と言ったように見たいものを見るのも、ときにはありだろう。

    1
    投稿日: 2023.01.06
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    ルックバックに引き続き、作品を出す意味について考えさせられるような話。 ドキュメンタリーは「すでに起こったこと」があるのでマンガの「描かない」とは、別の難しさがあると思った。 それはそうと自分のファンが美少女なのは最高!!

    0
    投稿日: 2022.12.30
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    3つの爆破オチ(母親のために主人公が作った自主制作映画の爆破、吸血鬼の絵梨の映画の爆破、そして物語としての『さよなら絵梨』の爆破)が綺麗に合わさっていて感動した。“ひとつまみのファンタジー”って言葉、使っていこう。

    1
    投稿日: 2022.11.30
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    ”ルックバック”と同系統だけど、こちらも見せ方が良い。意外な結末とか、メタな構造も〇。”チェンソーマン”、もっと読み進めたら楽しめたのかな。

    0
    投稿日: 2022.11.15
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    はじめて藤本たつきさん ひさびさに読んだマンガ いろんなオマージュがあるんだろうけど それにしばられている感がなくとてもよかった

    0
    投稿日: 2022.11.05
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    このレビューはネタバレを含みます。

    【あらすじ】 私が死ぬまでを撮ってほしい──病の母の願いで始まった優太の映画制作。母の死後、自殺しようとした優太は謎の美少女・絵梨と出会う。2人は共同で映画を作り始めるが、絵梨はある秘密を抱えていた…。現実と創作が交錯しエクスプローションする、映画に懸けた青春物語!! ・‥…━━━☆・‥…━━━☆・‥…━━━☆ 一貫して「スマホのカメラを介して世界を観ている」という作りだったのが新鮮でした。ずっと一つの映画を観続けているような不思議な錯覚に陥ります。どこからどこまでがフィクションなのかわからなくなる…(いや、漫画だから全部フィクションなんだけどさ) 最後に爆発させたところで、この作品における「爆発」の意味が何なのかが気になりました。嫌なことから逃げるため?と思っていたのですが、それでは最後の爆発はしっくりこないなあ…。いや、母親の映画を撮るのが嫌だったのと同様に、絵理と撮る映画も苦痛だったのかな…。

    4
    投稿日: 2022.10.26
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    こんな漫画、読んだことない。 読み終わった後のこの気持ちを、なんて表現すればいいのだろう。 言い表したい。誰かに伝えたい。

    0
    投稿日: 2022.10.21
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    母 絵梨 優太 そして絵梨 ファンタジーがひとつまみね。 ひとつまみどころじゃない気もする。 現実。映画。現実。 何を読んでるのかわからなくなってくる。

    2
    投稿日: 2022.10.09
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    何を読んでるのかわからなくなる中で、ほのかにジョンウーのようなお約束感があり、いろんな意味で映画っぽくてよかった。

    0
    投稿日: 2022.08.27
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    映画は絵梨が優太を思い出したかったから。何度でも見ることができる。 それは、すべての映画に言えることだし、小説や漫画にも言える。きれいな部分だけを切り取って残すことになるかもしれないが、嫌なことは思い出したくないもの。

    0
    投稿日: 2022.08.13
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    59冊目『さよなら絵梨』(藤本タツキ 著、2022年7月、集英社) 鬼才・藤本タツキの長編読み切り。 「映画制作」というモチーフを扱うことで、作中世界における現実と虚構の境目を曖昧にぼやかす。 読者に安定感を与えず、絶えずゆらゆらとした浮遊感、ないしは不安感を与えるような構造になっており、読後感は唯一無二。 主人公の自主制作映画は、不謹慎だと観客から罵倒される。これには著者の前作『ルックバック』に寄せられた的外れな批判を思い出さずにはいられない。 「ファンタジーがひとつまみ足りないんじゃない?」

    5
    投稿日: 2022.08.10
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    ルックバックの後作品ということで周りの期待やプレッシャーなども凄かったと思いますが、そんな事には臆せず「描きたいものを描く」という姿勢が全ページから感じられて流石だなぁと思いました。若干分かりづらい演出もありますが、それすらも最早1本の映画の一部分になっていた気がします。

    2
    投稿日: 2022.07.25
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    何を読まされているのか意味がわからない部分も多いのですが、何故か心に刺さります。 意味深なシーンの連続なのに最後の大爆発が良いです。

    1
    投稿日: 2022.07.24
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    母の願いで優太は病気の母の日々を撮る。編集して良い感じに音楽をつけた映画を体育館で上映したが、生徒たちの感想は、「糞映画」。自殺しようとした優太は、絵梨と出会い絵梨を撮る。コマ割りが実際に映画を見ているようで、不思議な読後感が良かった。

    1
    投稿日: 2022.07.24
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    藤本タツキの漫画に賛否両論があるのは、きちんと哲学がある証拠だと思ってる。 美化されがちな別れにとりつかれるくらいなら、そんなさよならは爆発させてしまえ!今回はそんなメッセージがあった。 さよならには、相手や思い出を浄化する作用があって、人は時にその美化から動けなくなることがある。 そんなさよならすら人生には存在する。 ラストは主人公の人生に対する、何としても前を向いて歩くという覚悟だと思った。 私は別に、さよならできないなら、それでもいいと思ったのだけど。忘れるから、出会える。それも、いい。

    3
    投稿日: 2022.07.21
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    生と死や創作物への向き合い方がよく描かれていて藤本先生の才能とカリスマ性とに圧倒された。心に訴えかけるものがある。ラストに感動

    2
    投稿日: 2022.07.18
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    じっくり読むはずが夢中になってしまって爆速で読み終えてしまった。 生きる者が思い出を美しく塗り替えてしまうことをそっと肯定してくれる優しい作品だなと。 思い出の中の故人がどうしようもなく美化されていくのを不誠実なことだと思っていたから、なんてあたたかい救いの話なんだと思った。 的外れな感想かもしれないけど。

    2
    投稿日: 2022.07.17
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    なんというカリスマ的な作品。 なんども鳥肌が立ち、ページをめくる手が止まった。 再帰に、とどめを刺す。 それが物語に携わるものの「戦い」。

    2
    投稿日: 2022.07.07