乱歩xx周年とかたくさんあるであろうフェアの流れでの1冊。とは言え、著者渾身の入れ子構造での謎解き。その作品は一体なぜ、と言うか、どうしてこんなことがと、畳み込む前にしっかりと時代背景、関係人物を描き、読者をその世界に引きずり込むのが熟練の技です。すっかり、その世界観を堪能できます。乱歩が生きていた時代も垣間見える一冊。