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愛という名の支配(新潮文庫)
愛という名の支配(新潮文庫)
田嶋陽子/新潮社
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総合評価

28件)
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    愛という名の支配/田嶋陽子 #読了 素晴らしかった いかに僕たちは文化、伝統、メディア、常識によって勘違いさせられてきたか 馬鹿なフェミニストというヒール役を演じてきた彼女の勇気と強さに震える程の尊敬の念を持ちつつ読んだ

    0
    投稿日: 2025.09.28
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    このレビューはネタバレを含みます。

    文庫の初版が平成元年みたい(多分)だから、だいぶ古い本です。この頃現代作家のフェミニズム文学や、男性が書いた新しいフェミニズム系エッセイをだいぶ読んだので、これを読むことでフェミニズムの原点みたいなものを理解できました。 田嶋陽子さんが訴えたのは、私の母親くらいの、団塊世代の主婦たちが、夫や社会の男たちにそうとは自覚せぬままに支配され、女だからという理由で手足をもぎとられ、家内ドレイになっていることに気づくべきだ、ということ。私はその子どもの世代なので、団塊世代の女性たちがいかに家事育児といった家庭内の無償労働を強制されてきたかよくわかる。時代が変わっていく中で、彼女たちは「本当は私も社会で活躍したい。自由になりたい。女に生まれなかったら、こんな思いをせずに済んだのに。」と思いながら、良妻賢母であることを求められ、なにせ自分たちが団塊世代で競争が激しかったから、子どもたちは競争に勝ち抜かせたいと、教育に熱心にならざるを得なかった。 私はそんな母の影響を大いに受けて育った。私の母は主婦として家事をこなしながら、常に正社員として働いていた。それでも給料は安く、どんなに頑張っても男性の補助的な仕事しかできなかったので、私と姉には、男性と対等に働ける仕事に就きなさい、とずっと言い続けた。母は、どんなに給料が安く、パートの方が時給が良いように見えても、長期的に見て正社員の方が良いと判断し、正社員として就職することにこだわっていた。夫婦仲は悪くなかったが、経済的に夫に依存せざるを得ないことをよく嘆いていた。 田嶋陽子さんは、「女に生まれて損した」と思ったことがない女性は、社会に根強くはびこっている構造的な差別に気づいていない。と言う。制度を作っている男性が、女性が活躍できないように(意識的にせよ無意識的にせよ)しているのだから、奴隷船の甲板の下で無償労働(オールをこぐこと)をさせられている女性が、甲板の上に上がるべきだ。男女雇用機会均等法などで、女性が活躍できる世の中に変わりつつあるが、まだ今は、女性が甲板の下で無償労働をこなしながら、ときどき甲板の上に上がって男性と対等に働くことが許された段階に過ぎない。女性は男性の何倍も頑張らないといけない状況だ。 ↑この比喩は、私にはとてもよく分かる。 私自身は、母が望む通り、男女平等の仕事に就いて長く頑張ってきた。しかし、甲板の下でも一生懸命にオールをこいできたし、今も漕いでいる。そしてオールを漕げなくなったとき、なぜか罪悪感を感じなければならない。家庭の中で、妻であり母である女性が、家事も育児も完璧にこなすことが当たり前だという社会の風潮はなくなってはいないからだ。 しかし、社会が変わってきた恩恵はずいぶんと受けた。育児休業もたっぷりと取らせてもらったし、休業中の保障も十分だったと思う。(育児休業を延長した場合の社会保険料を自己負担せずにすんだのが大きかった)。短時間勤務も利用したし、保育料も途中から無料になった。かつて、先輩たちは仕事を手放さない代わりに、働いた給料のほとんどを保育料に持って行かれていたらしい。 田嶋陽子さんのような女性が、結婚も出産もしない人生を選び、闘って社会を変えてきたからこそ、私は結婚も出産も仕事も…と欲張って生きることができた。 しかし社会はまだまだ変わる余地があると思う。私は職場では女性だから損をすると感じることはあまりないが、子育てをしているとオカシイと思うことが多々ある。小学校のPTAを支えるのは99%お母さん。授業参観やイベントにはお父さんがたくさん来るようになったのに、彼らは下働きはしない。今はお母さんたちもほとんどの人が働いているだろうから、学童保育に入れないのではないか?と心配したらそんなことはなく、小学校1、2年生のお母さんの多くは、小学校が終わる3時前には家にいるような仕事を選び、子育てを優先させている。子どもが自立したあと仕事を再開しようとしたときは、非正規雇用がほとんどだ。そして彼女たちはそれを損したと思っていない。母親なのだから当たり前だ、と考えたり、仕事を続けられなかった自分を責めたりする。 この社会構造を、今の若い人たちが甘んじて受け入れないでほしい。ちょっと、最近のアイドルやアニメの文化が、多様性が浸透してきた一方で、女性はやっぱり胸が大きくて目が大きくて髪が長くてさらさらで、可愛いのが一番!みたいになっているから、なんか逆行しているようで嫌だ。それがラクだからと、女性性を武器にして生き延びようとしないでほしい。

    8
    投稿日: 2025.08.23
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    本格的なフェミニズムの本を読むのは初めてかもしれない。 女の自分からしてもちょっとそれは言い過ぎじゃない?って感じの部分もあったけど(経験による個人差はあると思う)、今よりも昔の女性はずっと辛い思いをしてきただろうし、こうして声を上げてきた先人たちのおかげで少しずつでも確実に社会の風潮、考え方というのは変わってきていると感じる。 みんなそれぞれに苦しみを抱える社会の構造、制度に問題があるのであって、属性や個人を攻撃したいわけではない。

    0
    投稿日: 2025.02.21
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    「そこまで言って委員会」でおじさま達に噛みついていた強い女性の印象しかなかった田嶋陽子さん。 確かにこの本を読むと、彼女の強い主張に圧倒される。そこまで?極端すぎない?って思いながら読み進めたが読み終える頃には、なるほどなと感じた。 第四章ペニスなしでどこまで人を愛せるかで述べられた恋愛論には共感した。 この本は1992年に書かれた本で、読んでいて古いと感じるところもあったが、充分、現在にもそうであるべきと感じるところが大部分である。1992年には「このオバさん何言ってるんだ!」って思う人が多かったかもしれない。でも現在は共感する人の方が多いかも。それだけ時代は進んだのかな?まだまだか。 2005年版のあとがきにご本人も10年後に読んだ人が…と書かれていた。 まだまだ女性は住みやすい社会の実現途中の様な気がしますが、確実に進んでますね。 今の田嶋さんの考えも知りたいですね。

    2
    投稿日: 2024.11.25
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    学術書でないからこそ伝わってくるものがありました 顔と名前しか知らず著書を初めて読みましたが、自分の頭の中にあるイメージのようなものを、どうしてそう認識しているのかを立ち止まって考えてみる必要性をあらためて感じました

    0
    投稿日: 2024.04.02
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    30年近い時の流れがあった筈なのに、まったく古さを感じないどころか、まさに今の世ではないのか、、?日本は前に進んでいないのか?と愕然とした。 著者が心身を削られ続けた実体験から苦しみもがいて深く考察し、様々な人間関係や経験を経て、あまりにも身近過ぎる母娘の問題を俯瞰できた時、フェミニズムの普遍的かつ根源的な考えと社会の構造の問題に至ったのは、驚きと共に感慨深い。 家族からの精神的な支配は、苦しく切なく絶望的だ。 子供はそこから逃げられないのだから。 この問題は、今も昔も、我々の足元にもあり、広く世界中にある。 虐待や暴力や差別は連鎖していくのか。 断ち切るには。 ガレー船の例えはとても秀逸だ。 音頭をとって洗脳してくる人、いる。 三倍働いて、何倍もの成果を上げたならと、やっとの思いで甲板によじ登って、やっと同じスタートラインに立てる、かに見えるそんな世の中で、その後も手を踏まれたり頭を押さえ付けられたり引き摺り下ろされたりする。 土俵に上がりさえすれば、同じ扱いをされるなんてのは幻想だ。スタートラインなぞ存在しない。 疲れ果てて、擦り減って、絶望する。 戦い続けるのは中々にしんどい。 もう同じ土俵で戦わず、船を降りるか、船を壊すか、全員でボイコットか、漕いで前に進む(資本を拡大させ続ける)以外のルールを、、、いい方策がないものかと現実逃避で夢想する。 (いや、船を降りて自由に泳ぐのは悪くないのだけど、問題解決はしていない。船のような環境が至る所にある限り逃がれられない。あと、他者が船の上で虐げられているのを遠目に見て見ぬフリをするのは無理なのだ。いつでもどこでも自分も同じ目に遭う可能性がありふれているから。) 退出するしかないのか。 しかし、それでも、何度でも甲板に上がって、数を増やして、声を上げ続けなければ。 ルールを変える為には、まずは現状のルールを超えていかねばならないのだろう。 独立国家を樹立せずに、共生する限りは。 疲れるし、疲れた、もう嫌だ、、、、 それでも、やっぱり自立して、戦おう。何度でも。 世の中を変えたい。次の世代のために。 多くの先人が勝ち取ってきてくれたものをもっと良くしたい。 私は好きな方角へ進みたい。 皆が好きな方角に進んでほしい。 そういう世にするために、まずは力を合わせたい。 そう、全員が同じ方角を目指さなくてよい。 と思えた読後。 優しく鼓舞してくれる大先輩の愛に触れられる本だった。 また、後半に語られる、これまでの日本のフェミニズムは別の思想に組み込まれて語られてきてしまったという指摘は興味深かった。 私もフェミニズムはシンプルな人権思想でよいと思う。 他の問題が合わさると、問題の本質がぼやけてしまう。 著者のあとがきで、タイトルをどちらにするか迷われたという、もう一方のタイトル案は、まさしくこの世に蔓延る呪いであり、明確な支配だ。 ゾッとするし、耳から離れない。 力強く払い退けられる腕力と、軽々と逃げられる脚力と、流されてしまわずに「世の中を変えるのだ」という強い意志を持ち続けたい。 「小さく小さく女になあれ」

    7
    投稿日: 2023.04.10
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    フェミニズム入門にぴったりの一冊。フェミニズムに合わせて窮屈に生きるのではなく、自由に生きる術としてフェミニズムを使いなさい、と書いてあり、心強い。 30年ほど前に書かれたものなのに全く古びてない。それだけ文化の中にある差別が変わってないということなのだけど、これから自分由来でないしんどさに出合ったとき、お守りとしてくり返し読みたい。

    3
    投稿日: 2023.03.27
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    田嶋陽子の、女性の人権、男社会の分析、について、気になること。 日本だけが歴史的に男女差別社会で女性だけが性搾取されてきた「アナ」(田嶋陽子自身の言葉)でタダ働きさせられてそれで潤ってきた、という論理。この日本だけという印象を与える手法がどうにも共感を持てない点になっている。 その一方、最近の著書は欧米の映画の悲劇のヒロインに着目してなにか語っているようだが、そこまで言って委員会では結局日本批判になっていた。 一部を取り上げてそれがすべてのように語るやり方は学者としては納得しかねる。 日本は倒幕後の太政官政府の発表で、婚姻はこれまで通り男女別姓を名乗るべし、となっていたところ、近代国家建設のためには女性の人権が守られなければならないから婚姻は男女同姓にすべしと改められた経緯を知らないのだろうか?その時代欧米ではどうであったか知らないのであろうか? もちろんその明治初めの男女同姓の件のみで日本は男女平等になった、などとは到底主張できない。しかしすくなくとも日本だけが先進国の中でも男女平等が遅れていた、などということはない。 ただ現在は遅れているのもまた事実。 問題の分析はなぜそれが遅れているのか、特に戦後の男女平等の取り組みに問題があるのでは、とそこに焦点を当てるべきじゃないのか? 田嶋の男社会理論は妄想、捏造に近いと思われてならない。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーー たまたま観たテレビ番組「そこまで言って委員会」のなかで田嶋さんが女性の社会進出について、議員や会社役員や大学教授など、男女の比を同じにしないといけないという主張をしていて、その理由がとても素晴らしく納得の行く説明であったのを覚えている。しかし詳細を忘れてしまった。 これまで男女平等についてよく理解できておらず、よくわからない部分が多く、田島さんの本を読めば何か得られるだろう、大学の先生だし、テレビでは「男社会オトコ社会おとこぉ〜〜わおぉ〜〜〜」と吠えてるけれども、それはテレビの演出で、本なら科学的な論理的な分析が得られるものと思って期待をして本書を購入した。 とても読めるものではなかった。未だ半分までしか読めておらず、これを読む苦痛は相当忍耐を要する。 新潟の生まれ育った家、とくに田嶋さんの母親のことを例に出し、それがさも日本全国全ての家庭で女が虐げられていた、という非科学的な論理が根底にあって、恨み節ばかりの前半で読んでいて気持ち悪くなった。 およそ大学の先生とは思えない論理で、後半から整理されてくるのか、そうゆう期待さえ失ってしまった。 田嶋さんの新潟の家庭は酷かったんだね、私の家は違いますけど、というつまんない感想しか出てこない。 男女平等、女性の社会進出に対する反感を煽る言動著述にしかなっていない。 ま、しかし、議員や役員などの数を男女同じ数にする、それについてはそんなことが男女平等なのか?男性蔑視じゃないのかと懐疑的だったところから、全く納得して賛成に変わったのは事実。 きちんと反省して知識人らしく女性の地位向上に向けて働くべきだよ、田嶋さん。 新潟といえば田中角栄。 新潟の歴史的な貧しさは新潟人の骨身にしみているのだろう。それがドケチさに顕れ、旅行に行くと彼らの賤しさに辟易とするくらいだ。 新潟では宿を取らない。これが私のルール。理由は簡単、彼らは旅行者を見ると金をばら撒くお大臣としか思ってない、そんなのにしか出くわさなかったからだ。君子危うきに近寄らず。一事が万事と非科学的な判断が我が身を守る。我が身を守るには非科学的だろうと非論理的だろうと何でも良いのだ。 その土地柄県民性を田中角栄はよく理解していた。そしてその貧しさの原因が川であると考えていた。 その貧しさを脱するにはまず川に悩まされない道路を作らなければならない。そうしなければ新潟は豊かにならない。田中角栄はそのためにおのれの政治家人生をすべてつぎ込んだのではないか。 新潟に行くと地べたを走らない、川をまたぐ大きな道路が縦横無尽に走っている。今でも田中角栄の恩恵を感じられる。 田嶋陽子の家も相当貧しかったのだろう。

    0
    投稿日: 2022.11.18
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    自分の母親のことを考えました。 看護師として手に職つけて働いていた母。結婚なんてしなくたって、一人で自立して生きる分には十分稼げたはず。それでも父と結婚して子どもを産み専業主婦になった。別に強制されていた訳では無いだろうし、両親は互いのことを思い合っているように私は見えていた。だけど、結婚して子どもを産んで専業主婦になるという流れに逆らえない、そうせざる負えない社会の構造があったんだろう。それが自然だ、当たり前だと。 私が小学生になる頃に母は躁鬱になった。何が原因だったかは分からないけど、自分の姓を奪われてよその家庭に入る、そんなの居心地良い訳がない。ビデオに映っていた母の幸せそうな笑顔は本物だったのか、子どもである私の存在が、母を不自由にしてしまったのではないかという疑念を持ち続けている。 自分の家族のことは大切であることに何も変わりないけれど、結婚が女の幸せだとか、子どもを産み育てることで女は一人前になるだとか、そういう古い価値観は根強い。結婚に対して女性の憧れを抱かせる構造の仕組みが、本を読んでよく分かった。 そして、この文章が今から30年前に書かれたものであること、今よりもずっと古い価値観の根深い社会の中で闘ってきた田嶋陽子さんという女性がいることを知れて良かった。もっと早く読みたかった、読めるくらいの頭になりたかった。 

    2
    投稿日: 2022.10.01
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    【オンライン読書会開催!】 読書会コミュニティ「猫町倶楽部」の課題作品です ■2022年3月2日(水)20:30 〜 22:15 https://nekomachi-club.com/events/b3eb7e4f6943

    0
    投稿日: 2022.04.24
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    1992年刊行の田嶋陽子『愛という名の支配』は、当時はどのように読まれていたのだろうか。同じ時期によく読まれていたフェミニズムの論客の上野千鶴子よりもストレートに女性差別を批判していて、ある意味では文章にも力強さを感じる。家庭に縛られる女性をガレー船の奴隷にたとえ、構造的な差別からの脱却を訴えている。 刊行から30年、女性の社会進出については世界的なレベルから見ると日本の状況は管理職女性比率など様々なポイントにおいて遅れていると言われているものの、男女機会均等法などの施行もあり、ずいぶんと社会状況は変わったと思う。田嶋さんは全然まだまだと言うのだと思うけれど。実際に世代と性別によりこの問題に対する基本的な態度は大きく違っている。 差別は社会構造から生じるものだとすると、経済条件や家族構造の変化、労働時間や保育所の整備などいろいろと社会的な地道な改善があったのだと思っている。 ---- ところで、女性差別の社会構造ということでは、今から楽しみにしている本がひとつある。エマニュエル・トッドの新作『彼女たちはどこからきて、今どこにいるのか?──女性史の素描』だ。1月にフランスで刊行されたばかりで、現段階ではまだ未翻訳だが、以下の仏紙フィガロ紙が行ったインタビューでは刺激的なことを語っている。 エマニュエル・トッド「今のフェミニズムは男女の間に戦争を起こそうとする、現実離れしたイデオロギー」 ~ 英米流フェミニズムに見られる「激しい怨嗟」の理由 https://courrier.jp/news/archives/279166/ エマニュエル・トッド「西洋から家父長制が消えたのではない。最初からなかったのだ」 ~ 女性の解放による「社会経済的コスト」とはhttps://courrier.jp/news/archives/279167/ トッドは上述の最新著作で、女性を「子供を身ごもれる人間」と定義したと、あえて反動的と論争になりそうなことを発言しています。今のフェミニズムの論争においては、このあえて反動的な視点を入れることが必要なのかもしれない。それは決して時代を巻き戻す、もしくは巻き戻すべきということではきっとないのだ。

    3
    投稿日: 2022.03.20
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    田嶋氏の思い出を通してこの国の女性の在り方について綴られた所では、気持ちが憂鬱になり過ぎてどうしようかと思いました。でも後半の部分で色々な選択が可能な社会に、この国も少しずつ変わって来ているとのメッセージがあり少し救われた気持ちになりました。家事は家族全員でやっていきたいと思います。

    1
    投稿日: 2021.12.05
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    これ、ほんとに30年前に書かれたの?? 冒頭から、この話最近の〇〇さんの本人にもあった!のオンパレードで、言葉はわかりやすく辛辣で、読んでいてゾゾ〜っとなった。この社会の構造はあまりにも根深い。

    0
    投稿日: 2021.10.29
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    とてもいびつなイメージのあった田嶋陽子先生だったが、 これを読んで、う~んと唸ってしまった。 書いてあることが、いちいち思い当たる。 一番頷いたのが次の部分。 「抑圧されていると、 自分が腹の底でなにを感じているのか わからなくなってしまいます。 自分の気持ちがつかめません。」 そうなんだよね~ 私もずっと何が好きなのか、全然わからなかった。 優等生にはなれても、好きな事が分からない不幸。 って、不幸だったことも分からなかったけれど。 親の影響とか、社会の暗黙の了解とか そんなもので、無意識に自分が自分を縛っている 分かっても、なかなかほどけないのが辛い。

    2
    投稿日: 2021.08.04
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    このレビューはネタバレを含みます。

    昨今のフェミニズムの流れで復刻版が出た田嶋陽子の著書。 特に母と娘の関係性の方が父と娘よりもフェミニズムで説明できることが多い、というのも昨今の流れ。 すごいのは、その主張を30年前に上梓してたということ。 今読んでも、全く古さを感じない。 一方で、彼女がよくテレビに出ていた時代から考えると女性の状況はあまり変わらないけど、男性の、特に若い男性たちの意識は少しずつ変わっている気がする。 ジェンダーギャップ指数は相変わらず低いけど、それでも前には進んでいる、多分。

    0
    投稿日: 2021.07.25
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    フェミニズムにずっと関わってきた田嶋氏の30年前の著作.その時から今まで声を上げ続けていたにもかかわらず,ほとんど変わらないこの現実に愕然とした. 書かれていることは本当に当たり前のこと.同じ人として生きることがこんなに難しいなんて.

    3
    投稿日: 2021.05.11
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    ああTVに出ていたあの女性の本なのかあ という感想です。 深くフェミニズムに突っ込んで書いてあります。 この本が書かれた当時よりだいぶ変わってきたんじゃないかなって思うなあ

    1
    投稿日: 2021.04.18
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    素晴らしいですね。愛情という美しい言葉で束縛されるということ。誰も他人を支配していい理由なんてないのに。

    3
    投稿日: 2021.04.06
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    去年だったかVogueで田嶋さんのインタビューを読み、遅まきながら著書を読んでみました。元は1992年出版なので、メインとして語られているのは自分の母あたりの「主婦ドレイ」の話なのだが、女性の不払い労働を基本に成り立っているという社会への批判は引き続き有効だなあと思わざるを得ない。 そんな中で、家事や子育てをしている自分が嫌になり、ちょっと暗い気持ちになってくる。「女性が輝く」だの「少子化を食い止める」のも、結局は男性に都合のいい社会を作るためのスローガンじゃないかと思えてくるし、そんな社会を長続きさせるためなら、いっそこのまま少子化が進んで人間なんて絶滅してもいいんじゃないかと。そんなラディカルに考えなくてもと言われそうだが。 ちなみにこの文庫本には2019年現在の山内マリコさんという方の後書きがあるのだが、私が田嶋さんに抱いていたイメージ(タケシの番組で男性陣と対等に議論するも、なんだか悪役キャラで終わる)をずばり言い当ててくれている。また今回著書を読んで、やっと田嶋さんの生い立ちや主張を知れてすっかりファンになった点も同じ。

    5
    投稿日: 2021.01.30
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    ああ、田嶋先生、こんなにおもしろい本を書く人だったんですね。 感性の高さを尊敬する。自分自身が、感じて、考えて、乗り越えている。 テレビで変な人扱いされてもがんばっていたのですね。 もう、わたしも、フェミニストとして頑張って生きていきます! 以下、抜粋  ーーーーーーーーー 【ダメ女】 結婚制度に喜んで囲い込まれたがるメンタリティをもった女たちをつくる。  ↑処女崇拝 ↑貞操観念 ↑「女らしさ」という社会規範  ↑心も体も男より弱くなるように文化的操作を受ける   →甘える、すねる、泣く、誘惑する ・女は男に愛されることでしか自分のアイデンティティを見つけられない ・女性差別の小説を読んで、女みずから差別を再生産する 【社会構造】 ・”女であるがゆえに受ける差別の構造”は空を覆う雲のようなもの。自然にそこにある、だからそれが何なのか、疑問を持つこと自体が難しい。そして、覚醒したら最後、世界中のあらゆる所に織り込まれた女性差別を意識せずにはいられなくなる。 ・女は男の奴隷にされるべく、肉体的・精神的・社会的にありとあらゆる束縛をうけてがんじがらめにされていく ・女性はガレー船の甲板の下に閉じ込められた奴隷 ・セックス付きの親分・子分関係 ・付属物、もの扱い 【恋愛における男女の力関係】・・対等ではない ①気持ちで圧倒される  ー自分より劣っていると思う人に恋しない  ー自分にないもの、自分より優れたものを持っている  -人柄の魅力  -カリスマ性、神秘性 ②経済力で圧倒される  -すべてを持てる可能性のある男にあこがれる 結果、女性は男性に頭が上がらなくなる ★男社会は、いやでも女が男にあこがれ、恋せざるを得ないように仕組まれている 【理想】 ・対等ー特に経済的に(仕事をする、稼ぐ、自分の世界を持つ) ・経済的独立が基盤、結婚や恋愛や子育ては枝葉 ・相手と自分のいのちをめいっぱい交換する ・相手との関係の中から、色々発見したり、育てたり、なにかをつくりあげていく ・自分の発見、じぶんづくり ・いのちに対する共感 ・セックスはあらゆるふれあいの中で本当の唯一のふれあい ・相手との慈しみあい ・自分自身の感性でほんとうになにかを感じてしまったら、その人は行動せざるをえない 【ポシティブアクションに関して】 ・女性に下駄をはかせる → 甘え?   反撃:男がこれまで下駄をはいてきた これまでが不公平であった ・女の悪口   反撃:そういう嫌な人って、男の中にはいないんですか?   【男とは】 ・女にただ働きさせることで、自分は200%働ける ・男は、自分が支配できると錯覚できる若い女性ばかりを相手にしたがる ・男らしさ=戦う、攻撃する、征服する=人類が貧しくて肉体が資産であったころの古い意識 ・感情的な人生問題に関わった時、13歳くらいの知能。まるで子供。 【参考】 ・纏足物語(岡本隆三)・・纏足=人体改造施術、夫人の家畜化 ・不思議図書館(寺山修二)・・・一本足の娼婦は、つねに客に事欠かない ・チャタレイ夫人の恋人

    3
    投稿日: 2020.11.14
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    評価:3と4の間くらい 今でこそフェミニズムの流れになってきているもののまだまだだな発展途上だなと感じる今日この頃。 田嶋陽子さんの時代なんて、今よりも 女はこうあるべき論が振りかざされてた時代だったはずなのに、その世に良い意味で流されず逆行して自分らしさを確立してる姿はかっこいい。 特に、女性は差別されてることすら気づいていない っていう文面があって、そうかも…とも思った。 もはや当たり前すぎて遺伝子レベルで組み込まれてるんじゃないかくらいで、でも恐ろしいなと思った。そういう潜在意識がある限り、男性が牛耳る世の中からは変えれない。 あと、母と子の目線でも共感できる部分が多かった。 例えば、 母に対して意見をするとき、まず涙ぐんでしまう。先に感情が出てきてしまってものが言えなくなる。それはうまくいかないときの恋人との関係に似ている。 あとがきでもあったが、この本がすごいのは、 わかる人だけにわかればいいというスタンスではなくて、むしろ 差別されてるなんて思いたくはなくて、差別されてることを気づかないフリしている、すべての女性に向けられているところ。 まず、痛みを伴うけど知ること、でも向き合うことで自信をつけてラクに生きていいよ という応援メッセージもでもある気がする ビシバシ言うけど、女性の1番の味方 という感じが本から伝わってくる。 メモ

    2
    投稿日: 2020.09.22
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    首の鎖が長いか短いかの自由しか女には許されていない。 男らしさにあって女らしさにないもの、それは自分らしさ。 この本は、フェミニズムという言葉に引いてしまう人や、 田嶋陽子を男相手に怒ってるおばさんという誤ったイメージを持っている人、 自己啓発中の人、 そしてとにかく男女問わず若い人に読んでほしい!! 田嶋陽子さんがこの本を書いたのは30年前だけど、 今も日本はたいして変わっていない。残念ながら。 自分らしさと女らしさの狭間で嫌になったり 女だからと我慢したり、言えなかったりやれなかったりしたこと、やりたくないのにやったことがたくさんある。 なのでこの本は読んでいて辛くもあり、そうなんだよって納得しまくったり、やり場のない怒りを感じたり、すごく忙しかったけど、読んで良かった。 何なら20年前に出会いたかった。 私ができることはわずかなので、 自分らしく生きる(そうしてるつもりだけど)。 女らしさとか母親だから~とかに惑わされない! そして自分の家庭には軍隊構造を持ち込ませない!! 娘にも息子にも、自分らしく楽しく生きる姿を見せたい!! 読んでいて書きたいことが溢れて収拾がつかないのでこの辺で終わり。 男性はこの本を読んで何を思うんだろう?そもそも手にとるのかな?

    12
    投稿日: 2020.07.26
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    1992年に書かれた本、今でも全然話が通じちゃうから、いかに社会がジェンダーの観点で変わってないかよくわかる。読んでて新しい発見もあったりして、私もこの社会のよくわからん価値観に染まってるんだなぁと改めて思ったり。 読んでて、出てくる内容と、私の家の典型的な家父長制、家事労働をやらされる奴隷として存在する母、がぴったり当てはまっちゃうもんだから、深くうなずきながらページをめくりました。今はできないけど、いずれ自分の足かせを外すためにも、ちゃんとそんな家族にも向き合わなくちゃいけないんだろうなと考えました。 まぁとりあえず、私は私の人生を生きるし、母にもちゃんと自分の人生を生きてほしいと思うのでした。

    4
    投稿日: 2020.06.19
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    久々に田嶋陽子の名を見聞きした気がした。1990年代はけっこうテレビやメディアで見聞きすることが多かったけど。この本も90年代に出版されたものの二度目の文庫化。 上野千鶴子は何冊か読んでは腑に落ちるようなすごさを感じていたけど、ある意味90年代のフェミニズムの双璧の一方ともいえる田嶋陽子の本を読むのは初めて。この本は論というよりはエッセイで、もしかしたら聞き書き形式でライターが文章にしたのかなという感じもするくらい、しゃべっているのを聞いているような感じで読める。そのぶん読みやすい一方でまとまりに欠けるかな。 書題は、母との関係や男性との関係を取り混ぜてのことだと思う。読んでみると、田嶋陽子さんのフェミニズムって深く自分自身に根ざしている感じがした。つまり、世の女性たちのためでももちろんあるんだけど、自分がもがいていたなかで楽になれたのがフェミニズムのものの見方でそれを頼りにし研究もしていたということかと。それで愛という名の支配から逃れることができたから、今はフェミニズム関連の発言は控えめになってシャンソン歌ったりしているのかなと。

    2
    投稿日: 2020.01.08
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    昔は”ビートたけしのTVタックル”、今は”そこまで言って委員会NP”で良くお観かけする田嶋陽子さん。フェミニストという立場で女性の地位向上を訴えておられる姿は他の共演者を完全に喰ってしまっておりましたが、そんな田嶋陽子さんに対し、どうしてあの様な思考を持った人に成ったかが少しでも理解出来ればと思ってこの本を読んでみました。私が勝手に下した結論としては、田嶋陽子さんのヒステリックで暴力的な母が原因なのかなと思いました。だけどその母を作り上げてしまったのが”日本の封建的な男社会”だというのが田嶋陽子さんの結論なのでしょうか。。。(お父さんの事はそんなに描かれていないです。) 私自身、男性ですので田嶋陽子さんが当書で描く男性観に関しては正直、賛同しかねる箇所も多々あったり酷い箇所では嫌悪感さえ覚えましたが、賛同出来る箇所が無いわけでないので、女性の社会進出が徐々に進んでいたり、セクハラ、パワハラ、マタハラ等の問題が顕在化し、その対策も進んでいる事を考えると決して日本にとってマイナスではないと思いますし、田嶋陽子さんの行動が実を結んでいるのではないでしょうか。(まだまだ全然ダメと言われると思いますが。。。)

    0
    投稿日: 2019.12.31
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    諭し、語りかけてくれるような文体なのに内容はズバズバとしかしわかりすぎて、最近の本かと思ったら1992年刊行の本で、エッ日本…時計壊れてんな…というそのネジを回していくのは間違いなくわたしたちの世代なのでしょうね。 結びのエールに田嶋先生の優しさが全て詰まっていた。 わたしも少女時代は田嶋さんのことを声の大きい人だな…なんでそんな言わなくてもいいことをわざわざ言うんだろう…と苦手意識を持っていたものだけど、この本を読んでその誤解というか過去のイメージが雲が晴れるがごとく変わった。 この人は「そんなの聞きたくない人」のためにずっと語っていたんだ。 この本のいいところはあくまで田嶋さんの経験から培われたフェミニズム、ただ「私が楽になるための」フェミニズムであったこと。それは学識がなくてもなめらかに頭に入ってくる。わかりやすくて、すっと受け入れられる。 エトセトラブックスvol.2と合わせて読むとなお充実した田嶋陽子ワールドに浸れる。

    5
    投稿日: 2019.12.26
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    このレビューはネタバレを含みます。

    「男らしさ」にあって、「女らしさ」にないもの、それは「自分」です。学生が言っていました。男の学生は、「男らしさ」と「自分らしさ」が重なると。女の学生は、「女らしさ」を生きることと「自分らしさ」を生きることが重ならないと。 なぜ、思春期の女の子に、わざわざそんな無防備な服装をさせるのか。しかも、未来にそなえて活発に活動しなければならないそんな時期に、それだけ危険なことも多い時期に、なぜ、「動きやすいように、また、からだを守るためにも、ズボンをはきなさい」ということにならないのでしょうか。

    4
    投稿日: 2019.12.10
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    田嶋陽子さんというと、どうしても「ビートたけしのTVタックル」でのお姿が浮かぶ。フェミニストでいらっしゃるけど「モテない女のヒガミだ(プロローグより)」という、たたかれ役をコミカルに受けているタレントさんだと。 本屋でこの新潮文庫を見つけたとき、失礼ながら「本もお書きになっているんだ」 ま、大学教授でいらしたし、著書のあるのは当然なのですけど。30年前初発行の本なのに古びていない「ヒガミ」なもんですか!ほんとにまじめな本でございました。 わたくし『愛という名の支配』のタイトルに惹かれました。いま「介護のタダ働き」になりかかっていて「どうしたらいいのか」と悩んでおりますので、つまり「夫婦という名の当たり前のタダ働き」(笑) 嶋田さんは女と男の関係(夫婦の関係)を、奴隷船(ガレー船)の船底にいる舟こぎ手と、甲板上の王侯貴族にたとえたて、わかりやすく説明しています。夫婦においては家事のタダ働きを(内助の功とかいうやつ)許しておいては、問題解決しないと。 でもぶっちゃけて言うと、なぜ日本の男性(特に昭和生まれ)は細々した生活一般(掃除、洗濯、料理、整理整頓・・・)が出来ないのだろう?という疑問に答えるのがフェミニズムの考えかもしれないとわたしは思いました。そうしつけられていなくても済む世界だったから、その方が得だったから、だからいつまでもバレないでほしかったと。 令和の世になり、社会的にいろいろの法律(機会均等・育児休業・・・)も出来てきてはいますし、うちの息子のようにひとりてちゃんとやっている男性もたくさんいます。特に若い世代はそうですね。 嶋田さんはわたくしと同じ歳、道理で昭和男のだらしなさををよくご存じで(笑) しかし、日本の古い男の問題意識のなさだけではありません。まだまだ世界的にみると仕組みは変わっていませんね。 ​

    4
    投稿日: 2019.11.24