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君は僕の後悔
君は僕の後悔
しめさば、しぐれうい/集英社
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総合評価

2件)
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    これ良かったなぁ。文体のテンポとか間が瑞々しくて、優しさと切なさがある。青春の後悔のネガティブさとポジティブの切り替わり、そういったものを挿入しているドラマの描写や展開がとてもいい。後悔を抱えた少年が様々な出来事に触れて「それでも前に進み出す」と決意した瞬間が、作中の出来事の一つ一つが、悉く胸に刺さる。

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    投稿日: 2025.02.17
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    このレビューはネタバレを含みます。

     2021年7月刊。読み友さんが本作の2巻目を絶賛していたので、興味を惹かれ、お取り寄せ。筆者の本は初めて(筆者の原作によるアニメ版『ひげを剃る。そして女子高生を拾う』は観たが)。  中学時代に付き合っていた、いわゆる「不思議ちゃん」系の彼女・藍衣(あい)の奔放さに付いていけなくなり、別れを告げた直後、彼女が引っ越ししてしまい……。以来、後悔と未練を引きずっていた少年・結弦。その結弦が通う高校に、藍衣が転校生として現れる……!  結弦と藍衣が互いの想いを改めて確認し、正しい距離感を見極め、「友達」として新たな関係性を築いていくまでの物語。  特に大きな事件が起きるわけでもなく、衝撃的な事実が明かされるでもない。極めて地味でパーソナルな物語なのだが、結弦視点で紡がれる文章は瑞々しく、時に切なく胸に迫り、するすると読めてしまった。このリーダビリティの高さは、やっぱり筆者の筆力が高いからなのだろう。  主な登場人物は、結弦と藍衣の他には、同学年の男女の二人だけだが、それぞれの人物が魅力的に描き出されている。終盤で、結弦と藍衣は互いの気持ちを確認し合ったから、本書一冊で終わっても問題ないと思うが、結弦の同級生で、何やら家庭の事情を抱えているらしい薫(♀)の問題がまだ解決していない。おそらく2巻では、薫がフィーチャーされるのだろう。次巻は、陽気に振る舞っているが、実はかなり闇が深そうな薫を、結弦と藍衣が救い上げる物語になるのだろうか? 気になるので、次巻もなるべく早く手に取りたい。

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    投稿日: 2022.05.10