
総合評価
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powered by ブクログ小学生という小さい世界(社会の縮図)を一人一人の立場にフォーカスをした短編集。 周りに流されやすい子、静かに自分と差別化する子、目立ちたがり屋、自己表現が難しい子、家庭にも学校にも心が休まるところがない子… さまざまな立場の子が出てくる。 あぁ、自分のまわりにいた子はこういう子だったのかもなぁ~と思いながら読んだ。 一番よかったのは『いつか、ドラゴン』かな。 良い言葉もたくさんあった。
23投稿日: 2026.01.15
powered by ブクログ小学校6年生の世界 きっと誰もが、尾辻、川島、武市、見村、宝田を知っている。ページをめくるたびに思い出される、心に影が差すような経験があるはずだ。 それほどに小学生、あるいは中学生の微妙な世界を再現している。 子どもたちの未熟な心は、些細なことで膨らんだり、潰れたり。親や周りの大人たちの無遠慮な言動も子どもたちには大きな影響を与えている。 子どもの心身の発育に問題があったとき、わたしたちはどうしても親や周辺の大人に問題があると考えてしまうけれど、本当にそうなのだろうか? 三組で1番の問題児のように見える前田には、いわゆる発達障害であろう武市にも温かな眼差しを向ける優しそうなお母さんがいる。 子ども自身が自分や周囲のことを知り続けようと思わなければ、今自分に見えている世界がすべてと思ってしまえば、簡単に間違えてしまうのかもしれない。 わたしがこの本を読んで考えていきたいなと思ったのは、 こんなに未熟で発達もバラバラな子どもたちを何十人も一人の先生が担当し、全員に同じレベルを求めるなんて、システムが間違っているのではないか?ということ。 そして、配慮が必要なのは、子どもだけでなく大人もだということ。 ー皆さんは、どうせ、たいした大人にはなれない 人のせいにしてばかりの人たちは何にもなれない ー「こんなものは、全部通り過ぎる」などと嘯いていられるのは、彼女たちがいてくれるからだということに、杏美はまだ気づいていない ー三人という関係性を巧みに操れるほど成熟していない九歳の少女たちは、愛憎帯びた幼稚なパワーゲームを始めるのが常だ
16投稿日: 2026.01.08
powered by ブクログ高解像度な小6の生態。読後感が悪かったらやだなと思いながら恐る恐る読んだ。読後感、よかったです。ちゃんと希望がある。よかった。
0投稿日: 2025.12.29
powered by ブクログ涙止まらず。 教員という立場で子どもたちの心、立場、環境など全てがもう私には苦しいくらい色々伝わってきて、言葉にうまくできないけど、どんな子どもがいようと私はその心にしっかり寄り添える人でありたい。 全部わかることは難しいかもしれないけど、もしかしたらできることがないかもしれないけど、私は寄り添っていく気持ちを常に持ち続けたい。
1投稿日: 2025.11.18
powered by ブクログミステリ好きで昨日エラリイクイーンのゴリゴリロジックを読んだばかりで息抜きとしてジャケ買いした本。ファスト系読んで次のミステリに繋げようとか思ってたら、読了した時に呆然となった。 小学校の日常生活がメインの話。 特にストーリーはないが章ごとに1人称となるクラスメイトが入れ替わる。 彼らは世界を共有しているようで、内面はそうではなく各々悩みを抱えている。 目立ちたがり屋な子や、臆病な子、お調子者な子や、勉強に集中している子。 ただどの子にも共通して、友達と世界を共有することで今を生き永らえている。 彼らの共通因数は、彼らが成長する過程で少なくなっていくが、互いに素にならないようにクラスという小さな世界の中で必死にもがいている。 そして共通因数にならない値が個性と評される。 中学高校大学社会人と各過程の中で彼らは仲間と共通因数を持とうとする意識により、ある世界では過去共通因数であったものが個性に映り、ある世界では過去個性だったものが共通因数となる。 そういったものが積層していって自我を成しているかもしれない。大人たちも社会という小さな世界でもがく子どもに過ぎないのかもしれない。 自分と対話してるような本、そして小学生の生徒に戻れる本。 ぜひご愛読を!!!
12投稿日: 2025.10.18
powered by ブクログ小学生のダークな部分を鮮明に切り取っていて読みながらぞくぞくしました。 章ごとに主人公が変わり、それぞれの子の心境の変化やその時なにを考えていたのかが見えてきます。 どうしようもなく見えた子が実は優しかったり、強く見える子が実は弱かったり。 当時の自分はどうだったか、自分が無邪気にやっていたことはだれかを傷つけていなかったか。 これからの人への接し方についても考えさせられる一冊でした。
0投稿日: 2025.10.15
powered by ブクログ朝比奈あすかさん2冊目。 重松清を暗くした感じで、人が持つ嫌な側面をさりげなく出してくるのがうまい。 心情描写とかも暗喩ながらある程度本を読んだ小学生なら理解できそうな感じで、中学受験にちょうどいいレベル感だと思う。 話の中身としては、全てのストーリーがあえて尻切れトンボな感じになっていて、読んでてもっと知りたいよ!ってなるけどそこは想像で補うしかないのか(翼の翼、も尻切れトンボではないにしろ余韻を残す終わり方ではあったし、そういう作風なのかな)。 あと、すごく思ったこととしては、摩耶ちゃん視点の物語欲しかった!!ルックスよくて、でもクラスの女王には逆らえなくて盛り立て役に徹したり、でもこっそり中受してたり。だけど中学受験の塾でカンニングしちゃってたり。割と成績いい描写されてたけど、結局受かったのかな(優等生の杏美が意外と成績いいって評してるあたり、カンニングなしの状態だと中堅女子校ってとこかも)。クラスの女王カナも、取り巻きの摩耶やリッチーには優しいあたり、いつもの4人組には見捨てられたくないって思ってるのかなあって思ったり。 こういったところをあえて描かないのが朝比奈さん。答え合わせをしてくれない小説というか。でもそこ含め良かった。
1投稿日: 2025.09.26
powered by ブクログ学級崩壊している6年3組。幾田先生の「あなた達はろくな大人になれない」大人になった私は、どんなにこれを言うのが辛かっただろうかと思う。犯罪なのだ、と伝える場面では胃が痛くなるほど緊張した。この子どもたちの親の年齢も過ぎたのに子ども目線の語りでは自分も過去を思い出し、先生の気持ちになるシーンもあった。今の小学生も、その年齢の子を持つ親も大変だ。 自分が一人にならないために心を砕く、周りから浮かないよう水面下の細工も必要で、注目の的になりたがる男子や目立ちたい女子、なぜか先生から優遇される子もいたことを思い出す。二度とあの頃の学校が全てだった年齢に戻りたくない。 それをリアルに感じられる描き方が素晴らしい。 いい作品です!
1投稿日: 2025.09.11
powered by ブクログ小5の娘の友達関係に悩むことがあるので読んでみた。思いのほか、自分の小学生時代を思い出し、ちょっとだけ苦しくなる方が多かった。小学生時代だけでなく、今、現在進行形の人間関係にも重なった。人は誰でもいろんな顔を持つこと。たくさん考えて悩んでいたとしても、その行動に至る理由があったとしても、それは自分しか知らないことで、誰かとの会話や関わりはその一瞬。そこで判断されることもある。その一瞬を間違わないことが大切なのかもしれない。でも私はそれ以上に、その一瞬だけで判断しないことの方が大切だと思う。他と上手く関わることができる人もいれば、誤解されやすい人もいる。私は自分自身はその中間なのかな、とも思うけれど、誤解されやすい人を理解して関係を築ける人でありたいと思う。 この本を読めば、友達がいないことに悩む娘にどう言ってあげればいいのか少しわかるのかなと思ったけれど、読み終えてみると、何も言わなくていいのかなと思った。何も言えない分からないのかもしれない。
0投稿日: 2025.09.01
powered by ブクログ大人が読むと、学生の頃思っていたあの時の気持ちや教師側の対応のどちらにも寄り添える気がするが、学生と教師の思いが中々混じり合えないのは教育現場において未来永劫の課題であるかなと思う。 正解のない問い。人間の心に寄り添いながらも社会全体や倫理観と調整をしながら最善策を練る教師、こんな仕事も今後AIに侵食されていってしまうのかな…
0投稿日: 2025.07.06
powered by ブクログ小学生のリアルさが怖いくらいに伝わってきた。 子どもvs教師、子どもvs親、子どもvs子ども。 仲良しグループという枠の中にも人間関係のドロドロしたやり取りがあり、忖度や裏切りなどは大人の世界より残酷かもしれない。 どの子も純粋で素直で一生懸命なのだが、それ故に残酷になってしまうのだろう。 子どもだからできない事や、まだ子どもだから難しい事を小さな胸にたくさん抱えてもがいている姿が痛々しく感じた。 エピローグでは、そんな子ども時代を過ごした増井が教師となり子どもたちの前に立つ。 子どもたちを守り、支え、背中を押してあげられる大人でいたい。
1投稿日: 2025.06.13
powered by ブクログ分かったと、思い過ぎないでください。 全員、いつかは大人になります。 それはつまり…、皆さんの隣にいる子も、後ろの席の子も、前の席の子も、皆大人になるということです。 今、ここで分かったつもりになっている友達は、どんどん変わっていくし、自分も変わる。 世界は、時間が経てば経つほど広がってゆく。 ここ以外の場所のほうがずっと広いことを、どうか、覚えておいてください。 あの頃わたしたちを遮っていた透明な壁、あれはいったい、何だったのだろうね。
1投稿日: 2025.06.08
powered by ブクログ物語の章ごとに主役が変化していきます。 小学校6年生のクラスの様子。 子供は発達の差が大きく、物事の考え方も各々で大きく違う。それが巧妙に表現されており、とても素晴らしいと感じました。
2投稿日: 2025.05.17
powered by ブクログ朝比奈あすか先生の本を読むのは2冊目。 本当子供の心情描写が素晴らしい… すぐ近くにその子供が存在している気持ちになる。読みごたえもあり、どんどん読み進めて、いつのまにか読み終わった気がする。 この登場人物が出てくる他の話も読みたくなった。続編希望…。 個人的には、武市陽太くんのお母さんみたいに、子供と接するのが理想なのに、なかなか現実はうまくいかないな…
10投稿日: 2025.03.22
powered by ブクログ自分の小学生の頃を思い出した。あの時の独特な感じをすごくリアルに、いろんなタイプの子目線で書いてあった。
9投稿日: 2025.03.14
powered by ブクログこういう人いるよなと、すごく現実世界っぽくて、なんだか苦しくなるところもあるけど、この本は私たちへのエールなんだと思う。自分は変わるし、周りの人も変わる。社会も変わる。今が輝いていても、苦しくても、同じように未来がある。期待していいんだと。 学校という小さい社会が苦しい子たちはそれなりにいるだろう。楽しんでいる子も、なんとも思っていない子もいる。よくないことばかりじゃない。子どもたちには「今が世界(すべて)」なんだけど、世界は広いよって見せてあげるのが大人の仕事なのかな。どの子にも幸せになってほしいから。
4投稿日: 2025.02.27
powered by ブクログ世界がそこだけ、窮屈で、でも自分の立ち位置を見極めて必死に周りに合わせてしまう小学生の頃を思い出しました。あの独特な世界がとても上手く表現されている作品。 我が子が小学校高学年になったら、読ませたい。世界はもっと広いこと、今だけの世界だと伝えたい。
3投稿日: 2025.02.16
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
あの世界がすべてだった学生時代。 気づきたくないことに気づきそうな予感。自分の本心が言えない。思っても行動できない。心のザラつきをなかったことにする。ひとりぼっちになりたくない。 自分にも確かにその瞬間があった。 そんな自分を恥ずかしく思い、目を背けていたなあ。 自分の弱さを人にみられることが怖かった。 自分で認めることが怖かった。 あの時間があったから、今の自分がいる。 弱さは必要だった。 と、大人になった今だからこそ言える。 広い広い世界にでて、あの場所はとても狭いものだった、もっと自分らしく居ていいと気づけたから。 今悩んでいるこども達にも伝えてあげたい。 これから世界はもっともっと広がって、必ず居場所はみつかる。 だから安心して大人になってねと。 『貴方の心が、本当は善いということを知っているから。』 『子どもにはできないこともあるでしょう。それでいいの。子どもは子どものままじゃないといけないのよ。』 『わかったと思いすぎないでくださいね。友達のことも同じ』 『好きなところを好きなように歩いていいのだ。』
5投稿日: 2025.02.11
powered by ブクログ6年生のとあるクラス。 エピソードごとに違う主人公の生徒から見た、それぞれの学校生活を描いています。 グループの一番下のいじられ役男子、自閉症の子、ダンスの上手い可愛い子、勉強ができて達観してる子‥ 親もそれぞれ、高圧的だったり、多少ダサくても思いやりがあったり、それとなくネグレクト気味だったり。 一人一人の心理描写が瑞々しく、手に取るようにわかります。まるでその子本人か親になったみたいな気持ちで読みました。 クラスの他の子はこの場面でどう思ったのだろう。 続編が読みたい。名作だと思います。
1投稿日: 2025.01.16
powered by ブクログ普段読書をあまりしない中1の息子に、何かオススメできる本はないだろうか?と思い探していて辿り着いたのがこの本だった。 中学受験でもよく出題されていると知り、息子より私が先に読んでしまった。 ちょうど小5になる娘と、中1の息子がいるのでドンピシャでハマり、一気読み。 特に娘の方は最近友達関係のグループも出来上がってきててそこに入れない…と悩みを聞いたところだったので分かるよ分かるー!と思いながら本当に我が子だけじゃなく一人一人がこんなふうにそれぞれの想いを抱えながら学校に行ってるんだろうなぁと思った。 読み進めながら30年以上も前の、自分が小学校高学年〜中学生くらいの時に考えていたことや当時の友達、当時の学校での何気ない会話や出来事なんかもフッと思い出したりして、あの子達は今どんな大人になって何をしてるんだろう?と思ったり。 切なくて懐かしい時間が過ごせたので、子供達にもすすめたいけど私も読んで良かったと思えた本だった。
2投稿日: 2024.09.24
powered by ブクログ始めの話であった事件は、本当に胸が痛い。先生はあの言葉を言ってはダメだったろうけど、言いたくなるよね。 子供たちの幸せなだけじゃない複雑な世界がとてもよく表現されてた。良かった
2投稿日: 2024.07.03
powered by ブクログまさかの絵本だと思ってたら小説だった初めてのパターン。 物凄い胸くそ悪くて胸が痛いと思いつつ、読み始めたら気になって読んでしまった。 エピローグで私の胸くその悪さも少し救われたかな。 学校生活で生じるあのヒエラルキーってなんなんだろうね? 派手で目立って思ったことを口に出してしまえばこっちの勝ちみたいな。 それを持ち上げる取り巻きも。 ってこれ子どもの世界だけじゃないね。 大人がそうだから子供も真似するんだ。 私そういうのが嫌いで面倒だから一匹狼でいるんだ。 何かあれば学校のせい、教育委員会に訴えます、自分の子どもは悪いことしません、みたいなの、本当嫌になる。 悪いことを悪いと教えないで育てたら誰が困るって、子どもだよ。 しかし、読み終わってよかった。 あのまま読み続けてたら具合悪くなってたかも。 でもさ、星の数は低くできないなって思わせる本だった。 あー、疲れた。違う本読も。
47投稿日: 2024.06.18
powered by ブクログ幼い頃は、今いるこの世界が自分の全てって思ってた。てことを、この本を読んで鮮明に思い出した。だんだんと大人になって社会に出ると、自分がいた世界は思ったよりちっぽけだったと気付く。常に自分が今いる会社や、住んでる家が世界の全てじゃない、もっともっと世界は広いから大丈夫。って、何かあるたびに思えるようになりたいし、そんな広い視野を持つことを忘れない大人になっていきたい。
1投稿日: 2024.04.20
powered by ブクログけっこう重めな読了感。 とってもリアルな感じで本当の教室の様子を覗いているよう。 同じ年に産まれ、同じ地域に住んでるだけの子ども達が教室という空間に入れられ1日の大半を過ごす。大人になれば、そんな世界は珍しくいくらでも逃げられるのだけれど、子ども達はそうはいかないところがツラい。二章に出てくる杏美のように『こんなものは、全部通り過ぎる』と思い過ごしてくのが良いのか。。。 でも、大人になっても色んな性格の人に出会うし、合う合わない関係なしに人付き合いとして会わなくてはいけない場面もある。 気を付けたいのは、その人にはその人なりの背景があり成り立っているのだということ。 自分だけの価値観で決めつけてはいけない。 親目線で読んでいたが、私も気を付けないとなと改めて感じた。
8投稿日: 2024.03.25
powered by ブクログ小学校教諭を目指している今、書店で目に入って最初は素通りしたけれどどうしても忘れられなくて最後にあらすじを読んで即購入を決意。 うん、いるいる。こーゆー子たちいる。という感情と共に今どきこういう小学生いるの!?とビクビクする場面も、、(笑) 数人の視点から描かれているお話。私は教員という目線で読み進めましたが、ゆっくりでいい、ちゃんと話を聞いてあげたいと思いました。 途中では頭の中で涙してしまう場面も。 大人だけでなく、子を持つ親御さん、学生におすすめしたい作品です。 (あくまで個人の感想です。)
2投稿日: 2024.02.26
powered by ブクログ受験シーズン到来ですね。受験生の皆さんに「桜咲く」の吉報が届くよう祈念いたします! 本作は、2019年に刊行されると、多数の難関中学入試の国語問題として出題され、話題となったそう‥‥。小・中学生に限らず、若い方やその親御さん世代の方にも読んでいただきたい一冊です。 6年3組が舞台で各章が独立し、主人公(4人)が変わります。いずれもクラスで中心的な存在ではなく、その周辺の子たちです。それぞれが、自分の居場所・立ち位置に悩む展開が主軸となっています。 同調や群れる安心感、悩み、大人への態度や反感等、微妙な心情がリアルに描かれています。 共感や反感をもちながら、決して楽しい読書ではなくても、人間関係について自分の考えを深められる気がします。 子どもの繊細で複雑な心情は、大人でも理解や判断・対応が難しいのに、子どもたち自身は本作をどう考えるんでしょうか? 入試問題の出題意図は不明ですが、異性や立場の異なる人の気持ちを考えられる人に、という願いがあるんでしょうかね。 クラスで疎外されている子が2人います。彼らは「空気を読めない」のではなく「空気を読まない」数少ない子たちでした。恵まれない家庭環境でも、優しく感受性のあるこの2人の存在が、救いであり希望と思えました。特別篇にもよく表れています。 エピローグでは、教師となった子が当時を客観視し、今の心境と決意を語っています。これも物語へ深みを与え、希望につながっている気がしました。 人との関わりで大切なことを考えさせ、気付かせてくれる物語でした。
66投稿日: 2024.02.11
powered by ブクログ小中学生に特に読んでもらいたい小説です。 この本は、小学6年生のとあるクラスの話です。 そのクラスの色々な人の視点で話が進んでいくのでとても読みやすく、共感する所や、そういう考えもあるんだなと感じる所があります。
2投稿日: 2024.01.01
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
○小学校六年生のある教室が舞台。教室で家庭で、自分たちのヒリヒリする世界を少しだけ先を見つめて生きている ○物語の向こうをいさぎよく読者に委ねている ○読み手により、痛みを感じる場所が違うように思う ○読者も自由に歩いてよいのだ 1:みんなといたいみんな (尾辻文也) …まわりに合わせるお調子者。ほんとに言いたいことは呑みこんでしまう。 ←タイトルのダブルミーニング。小学生では、中々変われないよね… ←「皆さんは、どうせ、たいした大人になれない」 2:こんなものは、全部通り過ぎる (川島杏美) …私学合格を目指し、ひたすら勉強している。クラスでは目立たないように。女王さまたちには宿題ノートをいやいや写させている ←彼女たちがいてくれたことに、気付いたのはいつかな。ノートのことかな 3:いつか、ドラゴン (武市陽太) …発達が遅れ気味か。母と2人暮らし、お互いを大切に思っている。折り紙が得意 ←大学生の兄さんたち、見つけてくれてありがとう ←「貴方の心が、本当は善いということを知っているから」 ←クラスの子たちを一番見ている気がする 4:泣かない子ども (見村めぐみ) …女王さまに侍る。不服もいっぱいだが、素直に好きな気持ちもある。目に見える虐待は無いが、放置され気味 ←子どもが大人になったとき。かなしいけど、晴れ晴れとした エピローグ (増井智帆:教師になった) …かつて六年生だった自分たちと先生を振り返る …みんな、たいした大人では無いけれど 特別編 仄かな一歩 (宝田ほのか) …こだわりがある。妹と母にどうしてあげたらよいか、わからない。 …「友だちとの約束が、世界を明るくしてくれる」 …好きなところを好きなように歩いていいのだ
14投稿日: 2023.11.23
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
教室という狭い空間で作られた社会に苦しめられているのだなとつくづく思った。 学校も友達も大好きだったけど、時々教室に行くのが憂鬱だなと思うことがあった。学校以外の場を知らなければ、嫌でも逃げ出すことなんてできない。この小説に出てくる子供たちは、塾や学校外のコミュニティでは生き生きしていて、塾とか習い事でも子供たちが安心できる居場所になりうるのだなと感じた。学校以外にも居場所をつくることが必要な気がする。 あと感じたのは、良い意味でも悪い意味でも子供は親の影響を受けること。親が他の人を馬鹿にするような態度をとれば、その子供も真似る。作中に出てくる親は尊敬できるような親はあまりいなかったから、親の影響を受けるのは当然だと読んでいて悲しくなった。
2投稿日: 2023.11.04
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
本屋さんでタイトルとあらすじを見て購入。 買って大正解なご本でした!面白かったです わたしの大好きな連作短編集で、前の話で出てきた主人公がまた出てきたり、前の話でちょっと出てきた子が今回の主人公で…となったりととても楽しめました。 わたしが好きなおはなしはいつか、ドラゴン。 詳細な感想は以下に。 *みんなといたいみんな まわりの、自分ではリスクを背負いたくない子どもたちに文也くんが転がされて、読んでいて悔しい気持ちになりました。。 パンケーキのシーンは文也くんそこまでするんだ!?って驚きながら読みました。 お母さんがちょっと過干渉なのと、自分の子どもは悪いことしない!って気持ちが強すぎてもやもや。 *こんなものは、全部通り過ぎる こちらの話も前の話に続き、お母さんにもやもやした。子供の気持ちを考えなさすぎて。。 普段話しかけてこないくせに、宿題とか提出物のときだけ話しかけてくるやついたー!学生あるあるだ!と思いながら読みました しんどいことが多いながらも自分に言い聞かせて耐える主人公の姿を読んで、このお話がいちばん本のタイトルの君たちは今が世界にぴったりだと思った。 *いつか、ドラゴン 前のお話を読んでいて、武市くんは問題児のイメージがあったから、武市くんにはどんなふうに世界が見えているんだろう?ととても楽しみに読み始めました。 武市くんのお母さんは武市くんのことを信頼している、信じていることが伝わって、心が温かくなりながら読んだ。 みんなにただ暴れるやつ、問題児、ってイメージをもたれているけど、武市くんの視点からは行動に理由があって、それを読むことが出来てほんとうに良かったと思った。このお話を読んでから、当たり前だけど誰のどんな選択や所作にもちゃんと本人なりの理由があるんだなって勉強になった。 この話好きすぎて感想長くなってしまった。。 *泣かない子ども お話の締め方がつらすぎて、、お母さん!!もー! めぐ美ちゃんがお話の後半で少し成長したのが見れてほっこりした。こんなふうに少しずつ環境が良くなっていくのかな、と思ってたのに…お母さん! このお話はみなさんの感想を読むのが楽しみ *エピローグ 主人公が誰なのか、読み進めながら徐々にわかっていくお話。 ほかのお話の主人公たちがどんなふうになったのか知ることが出来てよかった。 めぐ美ちゃんがまっすぅのことを、泣かない子どものお話でただひとりぼっちで登下校しないための知り合い、ぐらいで例えていたんだけども、このお話でほんとうはどう思っていたかを語っている場面が読めてよかった。 *仄かな一歩 そういえばほのかちゃんが主人公のお話無かったね??ってこのお話を読み始めてから気づいた。 ほかのお話でちらりと匂わせてはいたけれども、やはり家庭環境が複雑でもやもやしながら読んだ。 ほのかちゃんがいつもどんなふうに考えていて、いつか、ドラゴンのとこの一場面でどうしてそんな行動を取ったのかが詳しく知れてよかった。 お話を締めたあと、ほのかちゃんがどんなふうに歩んでいくのかめちゃめちゃ気になるお話でした
4投稿日: 2023.10.31
powered by ブクログ今の学校って多かれ少なかれこんな感じなのかなぁと強い共感を覚えた。 たまたま住んでいる地域が同じというだけで六年間共同生活を送る小学校。 色んなキャラや得意不得意、家庭環境を背負った子どもたちが我が家以外の常識を思い知らされる場。 子どもは子どもで、それなりに悩みもがいてるんだよな。 エンディングがちょいと理解できずモヤモヤしたけれど、改めてこどもの思いを大切に尊重したいな、と考えさせられた。
4投稿日: 2023.09.21
powered by ブクログ小学生の様子がリアル。 作られた感じや、綺麗にまとまった生活が多い中かなりリアルに黒い部分が書かれている。
5投稿日: 2023.09.16
powered by ブクログブルーハーツの甲本ヒロト氏が言っていた。小学校なんて、たまたま同じ地域の同じ年のものが集められ、「ハイっ!皆んな仲良く友達でいましょうね!」って先生と呼ばれる大人から言われているだけで、例えるなら、たまたま同じ電車の同じ車両に乗り合わせただけの人達。そんな価値観も好きなものも違う集団の中で友達になりましょうって…友達なんかじゃないよって。ただ同じ目的地まで、向かう他人同士が集団で争わず、迷惑をかけず、ルールの中で生きる練習。それが学校、特に小学校なんじゃないかなと。当時は全く、そんなこと思わずに、感じず、だって、あそこは子供だった私の世界のほぼ全てだったから。 皆、小学校という所には特別な何かがあるように思う。ヒエラルキーは確実に存在し、発言権は上位者にのみ与えられ、一部上位者は権力という名のもとに圧倒的制圧力を持ち、それは同調圧力を持って民主を物言わぬ群衆に仕立て上げてしまう。そして30人からの生徒に対しひとりの先生。その先生とは社会経験の乏しい大人と呼ぶには余りにも幼いものであることが多い。ここまでだいぶ偏見にまみれた意見であるが、要はかなり、危い、かなり危険だということが言いたい。23分間の奇跡を読んだ時に感じた恐怖。今回はこの本の小学生達のストーリーを読むことで、あぁ小学生って、こんな感じだよなぁって懐かしむように読みながら、終始登場人物達にイライラし、子供の残酷さ、幼児性と大人の想像力の欠如に黒いものを感じた。子供達は皆、成長過程だ。歳を重ねることで他者を思いやる心、寄り添い、救いたいと思う心を養っていくのが常だろう。改めて小学校教育。ここがいかに大事であるか、自分の子供はもう、そこへ行くこともないが次の世代の為に自分も考えたい。当時何も感じず、考えることが出来なかった分。
10投稿日: 2023.07.30
powered by ブクログ「女子、怖ええ」っていうのが最初の感想。いつもながら、するどすぎる観察眼で、朝比奈さんも実際こういう小学校生活を送っていたんだろうなあと思わせる。「こんなものは、全部通り過ぎる」というのは彼女自身が思っていたことなんじゃないかなあと思ってしまうほど、リアルだった。かなり息苦しいストーリーではあるが、一つ一つの短編のラストに、この事態を解決してくれそうな希望が垣間見えて、人としての可能性を信じたい気持ちにさせる。まさにエピローグにつけられた、彼女の達の一人が先生になった時に、「みんなを知りたい」と言わせているのが、あすかさんの気持ちなんだろうと思う。同じ気持ちにさせられたのは、あすかさんの作品の力だなあ。 だけど、僕が小学生の時、周りの子がこんなふうに考えていて動いていた気は全然しなかった。やっぱりメンツが違うと雰囲気も違ってくるのだと思う。 ********** 気になって、開成の入試問題をチェックしてみた。 このクラスの女王カナが、クラスの男子(小磯)が好きだと仲間に話していたタイミングで、その男子がグループのメンバーの女子マヤマヤに告白していた。 それを聞いた主人公は、「マヤマヤ終わったな」と思っていたのだが、意外なことに女王カナはマヤマヤを許し、その男子を馬鹿にするだけだった。 開成の問題は「なぜカナはマヤマヤを攻撃しなかったのか」を説明させる。 こういう女子の心理の機微を理解できたものだけが、開成に合格できる! というのはなんだかすごいと思った。これを小学生だった頃の僕が理解できるとは到底思えない。こんなことを小学校6年の男子に期待する開成もすごい。 各社の模範解答を見てみたが、四谷大塚のはなかなか説得力を感じた。 「小磯をけなせば自分の告白は冗談となり、振られた事実はなくなるし、馬鹿な小磯に好かれたまやまやのプライドを傷つけて、小磯の心をうばった腹いせもできるから」 そうね。そうだったかもしれないね。ただこの本最後まで読むと、カナが意外に仲間思いがあるところも見えてくるので、「まやまやは仲間だと信じていたから直接攻撃はせず、自分の告白の件が恥ずかしかったから、なかったことにしようとした」ということなのかもしれないとも思えるけど。
8投稿日: 2023.07.19
powered by ブクログ娘の夏休みの読書感想文用に。 その前に私が気になっていて読んでみました。 大人が分かっているようで分からない子供の世界をこっそり覗いているような気分になりました。その単純なようで複雑な、幼稚なようで残酷な、私も昔々に少なからず感じてきたザワザワを見せられているようでドキドキしました。そこに登場する親や先生という様々な大人の存在もまた、今の自分を照らし出されているようで落ち着かない気持ちに。手助けすべき場面、口を出す場面とそれをグッと堪えなきゃいけない場面の判断は常に難しい。 子供にとっての学校という場所はとても限られた小さいコミュニティだけど、子供たちにとってはそこが全てになりがち。 その中で幼いながらもどうやって折り合いをつけていくのか、今まさに娘がそういう時期を過ごしているからこそ、余計に人ごとには思えず。 この本の中の誰が正しいのか正解はないと思うけれど、誰に共感して何を感じるか、娘にもしっかりと読んでたくさん考えて欲しい物語りでした。
7投稿日: 2023.07.18
powered by ブクログキョロ充、陰キャ、発達障害、ヤングケアラー、私たち大人がつけた名前を、彼、彼女達はまだ知らない。 箱庭を覗くような読書体験だった。 時代も、都会度も全然違うのに、自分がかつて居た教室と同じものが揺蕩っていて、それが分かる私は、まだ、ここから抜け出していないのではないかと思って怖くなる。
5投稿日: 2023.06.21
powered by ブクログ中学受験によく出たと有名な小説。同世代の子どもを持つ親として、読んでいてちょっと痛かった。 出てくる子どもたち、どの子もそんなに悪い子ではないんだろうけど、何かどこか欠けていて。そんな子たちは、小学校という小さな世界、それが全てのように生きている。 ひたすら小さな悪意に満ちて読んで痛くなる展開なのかなと思ったけど、最後まで読むと少し希望があって。 きっと子どもが読むと、私とは違う感想だろう。 だから読んでほしいな。
3投稿日: 2023.05.29
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
「翼の翼」で知った朝比奈さん。 タイトルに惹かれて手に取りました。 小学6年生の、とあるクラスを描いた小説。 章ごとに異なる児童に焦点を当てているのですが、その誰もが「あぁ、こういう子いたなぁ」と思わせる子。それくらい、大人になった今となってはどの学校にも1人はいると思える普通の子。 けれど、自分のクラスが全てである子どもにとってはその対象はたった1人しかいない、特別であり、異質な存在。 朝比奈さんは、子どもの心理を描くのがとてつもなく上手。 あの頃の、語彙力がない故の、成長段階にある故の、うまく言い表せられない不安や緊張や心の高まりを良くも悪くも鮮やかに思い出させてくれました。 作中で特に印象に残ったフレーズを以下に。 「遊んでいる中で、明らかな上下関係があって、いじられキャラだったとしても、パシリだったとしても、サンドバッグみたいな存在だったとしても、それでも(略)自分の弱さに気付かないふりをして、楽しんでると思おうとして、実際に楽しい瞬間も何度かあったはずだ。だから、自分の中の屈辱や怒りをのみこんで、ずるずるやってきた。」 「『自分が変わらない限り、君の願いはかなわない』(中略)『親や先生が守ってくれる世界は、いつか終わってしまうからね』」 「言葉を、ただ知っているというだけで、その重みを想像せずに使う子になっていた。心底意地悪なわけではなく、人を深く傷つけようとしているわけでもなく、ただ、言葉を、打ち上げ花火みたいに使う。優しい心が消えてしまうはずがないのに、どうしてそうなってしまったのか」 本作の救いは、子ども達がわずかながらも一歩踏み出していこうとしている様子が窺えること。 実際に踏み出したかどうかは分かりません。 けれど、この時踏み出せなかったとしても、その気持ちさえあれば次のチャンスが訪れることを大人である私は知っているから、読み終えた後は比較的爽やかな気持ちになれました。 また、「他人の悪口を言ったり、他人を貶めることで繋がっている関係は絶対に続かない」ということを改めて感じ入りました。我が子はまだ4才だけど、このマインドは折に触れて伝えたいと、この作品を読んで思いました。 大人はもちろん、小学生高学年から中学生にもおすすめできる作品。 良い作品のレビューを書くのは難しいですね。
12投稿日: 2023.05.20
powered by ブクログきつい、読んでいて心がきつくなった。 けれども、小学生の頃のことを思うと、たしかにここに描かれている、「その時」の世界に生きていたな、と感じる。振り返ると消し去りたいこともあるさ。 色々なことを経験し、感じていく子どもの親として、どうすればいいんだろ、というのをこれからずーっと考えていくことになるのかな。 子どもも親を含めた大人にすべてを話すわけではないし、なるべく偏らないよう、子ども自身の考え方を敬いながら接せられたらいいな。 なかなかきついけれど、覚悟の持てる一冊。
6投稿日: 2023.04.30
powered by ブクログよくいる子供達の日常を、妙にリアルな心理描写と共に描く作品。 この作品に登場する小学生達が普通の子達であるが故に、自分の子供時代にいた周りの友人達に自然と重なっていってしまうのが逆に怖い。 全編を通して子供の持つ無垢な純粋さと残酷さに癒されたり苦しめられたりするせいか、何枚かページを繰るたびに、いちいち考えてこんでしまっていた。 どんな人にも事情がある。 その人の立場になって物事を考えてみよう。 言葉にするのは簡単でも、子供に理解してもらうのは実際かなり難しい。 ただこの作品を子供に読んでもらえたら、親の言葉とは全く違う種類のインパクトを与えられそうな気がする。
8投稿日: 2023.04.05
powered by ブクログ小学生の頃、学校で友達がいないことや仲間外れにされることは恐怖だった。隣のクラスが荒れて先生が休職してしまったのも怖かった。 まさに「今が世界」で毎日が緊張に満ちていたことを読みながら追体験するようで、ハラハラしました。実際にこんな状況にある子どもたち、先生、親がリアルに存在するんだよね。
6投稿日: 2023.04.03
powered by ブクログリズム良く読める。 あーいるいるこういうやつっていうのがいっぱい。自分にも当てはまる。 小学生に読ませるのがいいかも
2投稿日: 2023.01.25
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
すごく面白く、読みやすかったし、共感できるところも多々あった。 どうして表紙の絵が鳩なんだろうかと思っていたが、読み進めるとわかった。 折り紙を折るのが上手な武市は、きっと発達障害なんだろうなと思った。 その時の様子だけでその人を決めつけるのは良くないなと思った。人は変わるのだから。
3投稿日: 2022.11.20
powered by ブクログこれは本当にいい作品です。 大人向けに書いたらしいですが、小学生の自分の子供に読ませたい。いや、読んでほしい。
3投稿日: 2022.11.13
powered by ブクログいろんな子にいろんな事情がある。 言葉や行動のウラ側を想像できるような人になりたい。ほのかちゃんのように自分以外の人の幸せを考えられる人になりたい。
5投稿日: 2022.10.24
powered by ブクログ昔からわりと好きで読んでいた朝比奈さん。人気だったので文庫化を機に購入。しばらく積んでいたもの。小学6年生のとあるクラスの調理実習で起こった洗剤混入事件を発端にストーリーは進む。これくらいの子供たちはまさにこの狭い、“今”が世界なんだなぁと苦しくなる。
1投稿日: 2022.10.14
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
重松清さんの、「きみの友だち」に通じるものがあるオムニバスだと思った。 最初の章はとにかく「いやなかんじ」がするのだけど、でも各章絶妙な終わり方で、読後が悪くない。 どこかで教室で起こったことをすべてわかってくれる存在がいて、言えないことも全て汲み取ってくれて、スカっと勧善懲悪してくれたら気持ちがいいけど、でも世の中そうはいかないんだ。だから「自分が変わらない限り叶わない」という先生のメッセージ、いいと思った。 エピローグの終わりもいい。私自身も、描かれなかった彼ら彼女らについて、もっと知りたいと思った。 文庫で手元に置きたい。
5投稿日: 2022.10.13
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ボロボロに泣きながら読んだ。 今小学生の人も、昔小学生だった人も、今子どもに関わる人も、今は子どもに関わらない人も、誰かに読んでほしい。いろんな人に読んでほしい。 大人の立場から読んで、反省することしきり。いつの間にか子どものことを決めつけていないか。分かった気になってはいないか。 知ろうとすることが救いになる、この本はずっとそうだった。知れば、自然と優しくなるから。一面だけしか見ないとそういうふうにしか見られなくなるから。 あの女王様も、思ったことが素直に口に出るから文句がすごい。でも、いわゆる「弱い子」とうまくやる力がある。単なるビックマウスじゃなくて、ちゃんと努力をしている。 あの王様も、いろんな顔を見せるけど、暗い道を一緒に歩くとか、フヨミの意味を教えてあげるとか、時間がかかってもいいと言うとか、そういう思いやりがある。 だからといって、二人がクラスに与えた影響を許してあげよう、と言うつもりはない。 二人を野放しにした周囲が悪い、と言うつもりもない。 みんな色々な面をもっていて、世界は本当はもっと広いのに、彼らには教室が世界のほとんど全てで、そこからはみ出すことは死ぬほど怖いこと。 でも、みんな正しい心や透明な心の素晴らしさや気高さを知っている。自分はそうなれないから疎ましく思ってしまうけれど、それが曇らないことに安心してもいる。 きっと、それ──誰よりも人の心がわかる彼ら──を大切にしていくことが、みんなが安心して過ごすために必要なことなんだろう。 あの女王様は、「こっちがいい」「それっておかしいよ」って言ったら、分かる子だ。だって、あの麦わらさんが母親なんだから。(杏美や武市への声かけの温かさよ…) あの王様も、「やりたくない」「いやだ」が伝わるはず。だって、家で散々比べられてきただろうから。 一見怖く見える人に対しても、敬意をもって接したい。相手を知ることをやめてはいけない。 いろんな人に読んでほしい。そして、何を感じたか話したい。
8投稿日: 2022.09.04
powered by ブクログ時を経たからこそ 響く言葉がある。 時が過ぎたからこそ 染みる想いがある。 時が移りゆくからこそ 救われる心がある。
2投稿日: 2022.08.31
powered by ブクログ読者の世代によって、感想が違ってくるのかな、と思いました。 今50代の自分は、昔先生を困らせるようなことしたな、 と反省の念が湧いてきました。 学生の頃、どういう大人になりたかったんだろう? 今その通りになっているのかな? と考えさせてくれた本でした。
2投稿日: 2022.07.25
powered by ブクログ隣のクラスがこれに近かった。自分のクラスにもカナのような子がいた。 当時はこんなくだらない子たちとは違うとか、私は加勢しないとか嘯いていたけど、ただの傍観者という名の加害者だったんだろうなと思う。 国語とか現代文とか得意で、たぶんこれが出題された開成中の試験も、解いたら「それなりに」出来ると思う。 人の気持ちがわかったような気になってそのまま大人になったけど、きっとなんにもわかっていないんだろうな。 章ごとに変わる登場人物によってもたらされるそれぞれの人物への印象や受け取り方が全然違っててつくづく怖いなと思った。
2投稿日: 2022.05.18
powered by ブクログ中学受験の国語の入試問題によく引用されている本と新聞で紹介されていて興味を持ち読んでみた。 学級崩壊気味の小学6年3組の子供たち6人のショートストーリー。ショートだけれど、とても内容は深くすべての主人公に感情移入してしまい、涙が出た。 小学校の中でも小6は特別だと思う。 大人への階段を上り始めている子、その手前の子、まったく子供のままの子といろいろな子どもたちがいて、でも小学校という子供の世界にいて、そして友達や先生とのやり取りの中で成長していく。 教室という狭い世界の中で毎日を過ごし、皆と同じようにして目立たないように過ごすのが良いと感じ取り、目立つ子、自分の意見をきちんと持ち主張できる子供は仲間から排除されてしまう。 排除されることを受け入れて、良い悪いを主張できる宝田ほのかさんの強さが一番心に残った。 私はほのかさんとは正反対の、何も主張できない子どもだったから。
3投稿日: 2022.02.28
powered by ブクログ思春期の未成年。毎日の何気ない日々で喜び傷つき学び成長する。 いつかは大人になり世界が広がり、過去を整理しようとする。自分の子供たちが多感な今を生きていることを大切に捉えてあげたい。
2投稿日: 2022.02.12
powered by ブクログ小学校6年生が主人公。 学校カースト、いじめ、ネグレクト モンスターペアレント、 学校生活を取り巻く様々な問題が 描かれている。大人になった今、 あの頃の人間関係がいかにしんどかったかを 思い出させる作品。
3投稿日: 2022.01.30
powered by ブクログ一言で言うと、「生々しい」!! 小学6年生の小さな世界が、リアリティたっぷりに大きく描かれていました。同じ小学6年生の娘がいますが、彼女から見えている世界はどんなものだろう?と考えるきっかけになりました。 決してハッピーエンドというわけではなく読後の清涼感はないものの、最後に大人になった彼らのその後が少しでも書かれていたことがありがたかったです。
5投稿日: 2022.01.18
powered by ブクログ本を読むと人の気持ちがわかる人間になる。 様な事をどっかで聞いたことあるが、それを試すにはもってこいの本だと思う。 各話に登場する主人公は小学生の男女(だったと思う)なのだが、色々と考えさせられるお年頃の複雑な感情表現が面白いです。 私自身、無神経と言われる事があるのですが、そんな人でも楽しめる本だと思いました。
3投稿日: 2021.09.30
powered by ブクログ自分も小学校高学年になったときこんな感じだったなーと思いながら読みました。子どもたちにしか見えてない世界はあまりにも狭く、教室で必死に居場所を探す様子がとてもリアルでした。子どもたちの傲慢さや自分勝手な姿にイライラしましたが、大人になって考え方が変わって成長した姿も見れて良かったなと思いました。
4投稿日: 2021.09.01
powered by ブクログ家庭科の授業で、調理実習中にいたずらで洗剤を混入したり、先生を揶揄ったりと学級崩壊寸前の6年3組。そのクラスの生徒たちは、それぞれ同級生のことや進路のことなど様々な悩みを抱えている。自分の心地よい居場所を求めて、どのように過ごし、どのように切り抜けていくのか? 2020年の中学入試問題に取り上げられたということで、興味本位で読んでみました。 小学6年生というと、小学校の中では大先輩。子供ならではの心の余裕が盛んにある時期。 その反面、クラス同士での立ち位置は様々で、色々な心情があると思います。 同じクラス内の小学生四人の視点で進行する連作短編集です。それぞれが抱える同級生同士の友情や苦悩、ジレンマといったものが描かれていて、自分が小学生だった頃の光景が色々思い出されました。 小学生と同じ年代の人が読むと、共感するところがあるのではと思いました。 大人が読むと、あの頃の心情といったものが思い浮かぶのではないかと思いました。 大人から見た6年3組は、小学生としては度が過ぎる光景で、先生は大変そうだなと感じてしまいました。先生の視点はありませんが、裏側では生徒をどのように指導していくのか苦労が絶えなかったのではと大人目線で読んでいました。 そう思うと、当時の先生方には申し訳なかったなと感じてしまいました。 子供時代は、その空間だけが世界だと思っていた時期。その限られた空間で、他人とどう過ごしていくのか?それぞれの生徒の心情が丁寧に描かれていました。 あの頃には戻りたくないなと思いましたし、この先世界はこんなに広いんだよと助言したくもなりました。 ちなみに入試問題に取り上げられたということで、2020年の開成中学では、第4章の部分が出題されました。 第4章では、女子同士の友達関係といった心情が描かれています。それを男子受験生が解くということで、女心がわかっているのか試されていると考えると、興味深いです。 海城中学では、第2章の部分が出題されました。こちらも男子受験生が、女子の心情を読み解くということで、どんな回答があったのか興味深いです。
7投稿日: 2021.08.21
