
総合評価
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powered by ブクログ意識が行ったり来たりする感じ。 じっとりしんどい内容。 最後の一文に少しだけ希望が持てた。リアンの兄との最後の会話は一番話したかったことで、一番かけて欲しかった言葉なんじゃないかな
1投稿日: 2026.02.05
powered by ブクログ著者、木崎みつ子さんは、ウィキペディアによると、次のような方です。 ---引用開始 木崎 みつ子(きざき みつこ、1990年 - )は、日本の小説家。大阪府出身。 ---引用終了 で、本作の内容は、BOOKデータベースによると、次のとおり。 ---引用開始 二度も手首を切った父、我が子の誕生日に家を出て行った母。小学生のせれなは、独り、あまりに過酷な現実を生きている。寄る辺ない絶望のなか、忘れもしない1993年9月2日未明、彼女の人生に舞い降りたのは、伝説のロックスター・リアン。その美しい人は、せれなの生きる理由のすべてとなって…「死せる偶像」を蘇らせる、苦しみのたびに、何度でも。一人の少女による自らの救済を描く、圧巻のデビュー作。第44回すばる文学賞受賞作、第164回芥川賞候補作。 ---引用終了 本作は、第44回すばる文学賞受賞作になりますので、最近の同賞受賞作を見ておきます。 第44回 コンジュジ 木崎みつ子 第45回 ミシンと金魚 永井みみ 第46回 がらんどう 大谷朝子 第47回 みどりいせき 大田ステファニー歓人 第48回 泡の子 樋口六華
39投稿日: 2025.04.09
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
激重なので他人にはおすすめできないけど、自分はとても好きな本。 文章がふわふわした感じで美しいのに物語はえげつないので、心理的苦痛から想像の世界に逃げ込んだせれなと同じ感覚を味わえる。
1投稿日: 2024.11.29
powered by ブクログ文体が単調で最初は物足りなかったけど、後半サラサラと読めるようになってきた頃、きっと上手い文章は読み流しやすくも出来てるんだろうなと思った。じっくり味わうことも文字を目で撫でることもし易い文章。 私は性的な嫌がらせを受けたときは大好きな芸能人のことを思い浮かべて号泣したりする。自分が本当に恋愛だと信じて疑わないものによって上書きさせる感覚だろうか。だからリアンの存在は全く唐突だと思わなかった。 川上未映子さんが本作について「相対から始まって絶対に向かっていく、そしてさらにその先がある」と言っていて、ちょっと忘れたくない視点だなと思った。
1投稿日: 2024.09.17
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
YouTubeのおすすめ読書で手に取った。イギリスのロックバンドのメンバー、リアンのことが好きなせれなが、父親から性的虐待を受けて、空想の中でリアンの過ごすようになる痛々しいお話。性的虐待でここまで壊れるのかと思いつつ、周りから助けられなかったのかなとかいろいろ考えさせられた。まあ面白くはなかったかな。
0投稿日: 2024.04.27
powered by ブクログ共感しながら読めました。内容が内容なので途中しんどい部分もありましたが、そこまで長くないので読めました。ラストも良かったです。
5投稿日: 2024.02.18
powered by ブクログ感動した。あまりにも辛い現実を、そのまま表現するのではなく、少ない表現のなかから、伝説のロックスター・リアンを随所で登場させた事。細かい事情を述べることなく、せれなの内面が理解できる。読む側としても、暗い気持ちの悪さで終わる物語ではなく、ラスト2行が救いとなった。
4投稿日: 2023.05.30
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
わたしはとてもすきだ。推しは救いと心の平和をくれることを何よりも知っている。せれなが生き続けてくれて日常を歩いていてくれてることにものすごい救いを感じた。ひとりでも、なんとかここまで辿り着ける。そう思わせてくれたのがとても良かった
5投稿日: 2023.02.23
powered by ブクログくそ野郎が出てくる小説読むと小説に入り込んでぶち殺したくなってきますが、この本に出てくる父親も乗り込んで行って殺害してやりたくなります。 この本の凄い所は読んでいるこちらがTHE CUPSという70年代のロックバンドを居たと脳が判断してしまいそうな位の書き込みです。僕がたまたま70年代ロックマニアであった事もありますが、このバンドの曲聞いてみたいなと思いました。 こういう言う場合って有名バンドのエピソードに寄せるので、ビートルズだったりストーンズだったりモデルいそうなんですが、モデルが思いつかない上になんかこういうバンド居そうなエピソードなんですよね。それが非常に良い。 バンドのイメージとしては、音的にはビートルズ、フロントマンのリアンの風貌はジャパンのデヴィットシルビアンかクーラシェイカーのクリスピアンミルズって感じです。年代がビートルズというよりかはクイーンなのかなって思ったけど、さすがに風貌がちがうしもうちょっとガレージっぽいバンドな気がした。 父親の性的虐待で心に傷を負った主人公が、自分を保つ為に作り上げたイマジナリーフレンドが、既に亡くなっているバンドのフロントマンという痛ましい話です。 非常に胸糞悪いですが、自分の心に作り上げた桃源郷で生きる姿の悲しい美しさに胸打たれます。
5投稿日: 2022.03.09
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性的虐待から心を守るためにつくられた妄想が意思を持ち、現実との切れ目がなくなる。 自分がつくり出した妄想が、やがて意思を持ちケンカもする。 現実と妄想が混然一体となって、渦になり加速して、世界一美しいラストへ。 心地よい風を感じて目を覚ますと、視界の端にうちわを持ったリアンがいた。「大丈夫かい?」うれしくて彼の手に触れようとすると、水玉のブラウスのボタンが全開で、白いスカートのファスナーも下げられていることに気づいて飛び起きた。震える指先でボタンを留めるせれなに向かって、リアンは「勝手に心地よい風を感じて目を覚ますと、視界の端にうちわを持ったリアンがいた。「大丈夫かい?」うれしくて彼の手に触れようとすると、水玉のブラウスのボタンが全開で、白いスカートのファスナーも下げられていることに気づいて飛び起きた。震える指先でボタンを留めるせれなに向かって、・・ せれなを見ると瞳をうるませながら「かわいそうになぁ」「最低な親やなあ」「怖かったやろ」と言うようになった。全てが役に立たない言葉だった。伯母は無神経だった。 もうこんな危険な仕事は絶対にさせない」いつになく真剣な顔だった。「ねぇリアン」せれなはどうしても聞きたいことがあった。「なんだい?」「私を運んでくれたとき、その、重くなかった?」「むちゃくちゃ軽かったよ。何言ってるの?」リアンは眉間にシワを寄せ、語気を強めて言った。「だって、あなたってすごくスリムなんだもん。私ただでさえ背が低いし、自分が太って見えてくるの」「いいや、君はむしろ瘦せすぎなくらいだよ。顔がシャープすぎるし、手足なんて棒きれみたいだ。無理なダイエットは絶対に控えた方がいい」さらに強い調子で言われたので、せれなは毛布を握りしめておとなしく「はい」と認めるしかなかった。リアンはほほえみながら頷いた。 せれなの触り心地はざらざらでボコボコだったはずだ。どこがプリプリだったのだろう。きっと父は若いおなごだと認識すれば、実の娘でも年老いた男でもペットボトルでも何でもよかったのだ。悲しいが腑に落ちた。
1投稿日: 2021.12.03
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川上未映子がツイートで絶賛してたから読みました。帯にも書かれていたとおりラストシーンが胸を打ち、読後2日経ってもまだ棺のなかに横たわるリアンとその隣に滑り込んでいくせれなの悲しくも美しい真っ白な光みたいな場面が頭の片隅にずっとある。父からの性的虐待が扱われているのは知って読んだし描写はことごとく胸くそ悪かったけどこのラストシーンのおかげで「どんな話?」と聞かれても「光」とか言っちゃいそう。 読みながら思い返したのはビリーミリガンで、別人格に変わるごとく憧れの亡きロックスター・リアンの恋人という自分を召喚して主人公は被虐待をサバイブしていったのだなと読んだ。とくに性行為を強要されている場面でせれなはリアンと輝かしい時間を過ごしていたことが終盤で明かされ、とあるレビューではあれは説明しすぎとかあったがわたしはあの説明がなかったら妄想デート場面が被虐待時間の暗喩だと気づかなかった……クソ死ねみたいな悪態モノローグが雑に感じたのと、その終盤の説明的な部分が芥川賞の選考でダメ出しくらったところなのかなと個人的には思ってるけどどうなんだろう。また追って知りたい。 野間文の候補になったようなので結果楽しみです。上記の点は気になったしそもそも主人公が被虐待とか摂食障害みたいな話好きじゃないしとりわけ光る文章表現も見当たらなかったしカタカナワールド苦手だけどラストシーンで足先から頭までひたにたに感動したので読んでよかった。木崎みつ子さん、なんでこの話書いたのか知りたいし次回作も読みます。追います。 上から目線レビューになってしまった。 追記。 木崎さんは性的虐待の問題に関心をもってほしいという問題意識をもって書かれたらしいです。頭が下がります。 ひとつ、終盤で初めて父に迫られたとき驚きのあまり顔が引き攣った、あれが笑ったように見えて合意に思われたのではないか、嫌だと言わなかったことが……という箇所が衝撃だったことを思い出した。自分のせいだと思っている。父の死後もなお虐待の要因が自分にあると思っている苦しみが、ほんとうに、読んでいて伝わってきた。苦しかったです。
6投稿日: 2021.10.03
powered by ブクログ重たいテーマ。 倒錯していく心の内と拠り所になるリアンの存在のバランスが逆にリアルにも感じた。 このテーマをこんな読みごごちで書けるのは、確かにすごい才能だと思う。
3投稿日: 2021.08.21
powered by ブクログ性的虐待〈性被害〉という深刻で根深い問題を、安定した筆致で読みやすく、ユーモアを見失わずに書き切った著者はすごいと思います。 主人公は夢の中のような妄想世界で憧れの人やその兄と対話することで、自分自身を見つめ直し、確かな一歩を踏み出したのだと思いました。 随所にスターの伝記本の内容が記載されていて、全部で30ページ程ありますが、この短さでザ・カップスのリアンの生涯と3人のメンバーのバックボーン、バンドの結成から崩壊に至るまで記すのは凄技だと思います。インタビュー映像の描写も写実的で伝わりやすい。 あとAVの設定やテレビのグラビアタレントの発言への違和感などもそれとなく書かれていて、ちょっとだけ胸がスカッとしました。
9投稿日: 2021.07.07
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ただただベラさんが気の毒、(鬼畜父のブラジル人の再婚相手)。死んじゃったけどあの父親も殺してくれたからまぁよしとしよう。 なんでこんな不快(父親が娘に性的虐待をする)な小説読んだのかというと、川上未映子が絶賛してたから、特にラストを。 リアム(ロックバンドのボーカル)に恋い焦がれるあまり妄想か現実か虚実がわからなくなってきている主人公。 幼い頃に性的虐待を近親者から受け続けると逃げ道として多重人格になりやすいと聞いてけどこの症状もそうなのかも。 さくっと短時間で読めたけど、内容が内容だけに気分は萎えたよね。 ラストで晴れるかとも思ったけど、そうでもなかった。 ただ、淡々と日常が続いていくであろうことを示唆して終わり。
0投稿日: 2021.06.04
powered by ブクログ日本文学にも、アメリカの現代文学のような作品があるんだなとの感を強く持った。 描かれる世界が、病んだものであり、内面を描いているからだろうか? 読まされてしまうが、好きではない。
0投稿日: 2021.05.11
powered by ブクログテーマは興味深く、志の高い小説。 憧れの存在への失望って、あるあるすぎて・・・ 正直海外のロックスターとか現代の倫理に照らし合わせたらみんなクズやんとは思うけど。
1投稿日: 2021.05.07
powered by ブクログ実の父親から性的虐待を受ける娘のせれな。ある時、4人組ロックバンドのThe Cupsのボーカルであるリアンに恋をした。リアンは例えるならビートルズのジョン・レノンのような存在。せれながリアンを知った時はすでに故人だった。リアンの人生は彼の伝記で知る。せれなは妄想の中でリアンの恋人となり、20年間を過ごす。せれなにいやなことがあれば、リアンが助けてくれる。妄想の中で、せれなは幸せだった。しかし、伝記には嫌な側面も書かれている。徐々にリアンのいやな面が現実世界の自分と重なってくる。20年間も苦しみに耐えたセレナ。冒頭を読み直したところ「だから今夜リアンの元へ行く」という文章が重く心に響く。
1投稿日: 2021.04.30
powered by ブクログ決して読んでいて気分の上がる物語ではありませんが、作者の真摯な姿勢を文章から感じます。 文章ひとつひとつから、「虐待は現実にある」「それを作品にする」という作者の葛藤、覚悟のようなものを感じました。
1投稿日: 2021.04.20
powered by ブクログ父親からの虐待,近親相姦を子供視点でとらえ,妄想の中に逃げ込んだ変質された世界が描かれている.とっくに亡くなったイギリスのロックスター,リアンに憧れ夢見てリアンといる世界でしか息のできないせれなの救われようのなさ,やりきれない読後感.
1投稿日: 2021.04.14
powered by ブクログ〇 2021.03.21 読了 ホテルを解雇されて、父は手首を切った。 新たな男を連れた母に家を出ていかれて、また、父は手首を切った。 外国人の女と無様な姿で帰宅した父は、この人が新たな母親だとせりなに紹介する。ベラと名乗る 金髪で青い瞳を持つ無口な女性は 以前スナックで働いていたらしい。 いつもの様に家で留守番をしていると、テレビが普段とは異なる雰囲気を醸し出していた。いざ画面に映し出されたのは、当時から約20年前頃に活躍していた、バンド「The Cups」でボーカル・ピアノを担当していた リアンの追悼番組『特集 リアン・ノートン』。その番組を目にしたせりなの脳内で鐘が鳴った。 せりなにとってリアンという存在は、現在の“リアコ”と化していた。 ベラの妊娠が発覚した頃、せりなは身も心も成長途中だった。家族3人で過ごす中、せりなの父の奥底に潜む醜悪な欲が片鱗をのぞかせる。 * The Cups(ザ・カップス) Vo / Pf. リアン・ノートン Gt. マックス・フーパー Ba. ジム・ノートン Dr. オリバー・ハミルトン . 注意:性描写・暴力 - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - 著者の木崎さんは、 なんとなんと、本作がデビュー作。 90年生まれでこの構成とは、末恐ろしい… 前半…というか、総合的に見ても胸糞悪いお話なのだけど、適度にジョークが差し込まれるおかげで、極端に落ち込むことはなかった(それが事の悲惨さを際立たせる一因にもなっていましたが)。 本作でせりなの心の支えとなる、70年代に活躍したバンド「The Cups」は架空のバンドであるが、実在するのでは…?と勘ぐってしまうほどの緻密さに驚かされた。 冒頭で言及したとおり、木崎さんは本作がデビュー作でありながら、すばる賞受賞・芥川賞候補という素晴らしい成果を収めている。 私が色眼鏡で見てしまっているところもあるのだろうが、この方は、将来 日本文学界を牽引する人材であると思う。 父親から性的暴行を受けた経験のある女性が主人公、と聞いて、初見で「読みたい!」となる人は少ないかもしれないし、また、題材が題材なので人に気軽に薦められないけども、それでも、絶対に生きているうちには読んでほしい。 . ▷https://books.shueisha.co.jp/items/contents.html?isbn=978-4-08-771742-6
2投稿日: 2021.04.06
powered by ブクログあっという間に読み終わってしまった…。 不思議で所々に人間の狂気も感じるけど、でも何だろう、惹かれてしまうものもあって複雑な気持ち。 空想だけで人はここまで生きていけるのか。 なんか改めて、世界中の人たちがこの人しかいないって思える相手と幸せになれたら、ここはどれだけ幸せな世界になるんだろうって考えさせられた。
2投稿日: 2021.04.04
powered by ブクログ実の娘を犯し続けて娘に訴えられた父親が無実になった判決を思い出した。届けたい言葉があり、思いがある。彼女の削り取られ、止まった時間を思うが、それでも生きているから、と思った。
3投稿日: 2021.03.08
powered by ブクログ初めて『蛇にピアス』を読んだ時のような衝撃。ただただ果てしなく続く現実と解離状態に陥っている主人公。無事に生きれるといいな。死んでもいいけれど幸せな気持ちでいて欲しい。
3投稿日: 2021.03.06
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
フォローさせてもらっている、つづきさんの感想を見て読んでみました。 せれなが父親の性的虐待から必死で生き残っていく話。 こんなに読むのが悲しくて辛い本はなかった。読み進めれば進むほど辛い。 現実が厳しすぎるのでリアンとの幻想に避難して、必死で心を守っていたのに、その幻想が解けていき父親が死んでからも苦しむせれな。 父親からの性的虐待が子供に及ぼす影響が破壊的である事を思い知った。
35投稿日: 2021.03.06
powered by ブクログ必死に幸せな幻想を思い抱くことで現実逃避するせれな。最後まで読み終えるのが辛かった。作中とはいえ大人の無関心さに怒りと違和感を覚えた。
5投稿日: 2021.03.01
powered by ブクログ悲しい、ずっと悲しい。 せれなとリアンの恋も、裏側にあったせれなの現実も、サバイブしたせれなのこれからの人生も、何を思っても苦しい。 最後に待つ、瞼に浮かぶエンドはこれ以上なく美しい光景なのにどうしてこんなに悲しいのか、わたしはまだ自分の言葉で噛み砕くことができない。 なぜ悲しいのかな、とずっと考えていたけれど、母が家を出て行ってからずっと、それは敵である父親に一度ブチ切れたときでさえ、そしてそこからサバイブしてからさえ、せれなは自分の人生を「耐えて」いたからなのだと思う。 彼女の中で何も終わらないまま進んでいく彼女の人生が無責任にも悲しかったんだ。 せれなには怒りも悲しみも最早無いように思われて、ただ自分の半生を安全な場所から文章で追いかけているわたしに「なぜ」と問いかけている気がした。 なぜ私はここにいて、なぜあなたはそこで私を見ているのか。 応答できないまま、せれなは一人で行ってしまう。信じられないほど悲しくて美しい結末に。 とにかく帯で川上未映子が絶賛していたように、エンドが破滅的に美しい小説だというのは間違いない。
8投稿日: 2021.02.26
powered by ブクログなんとも奇妙で過酷な話である。The Cupsというイギリスのバンドのメインボーカル・リアンに恋をする少女・せれな。『推し、燃ゆ』的な話なのかと想像し、架空だがリアルなバンドの描写を楽しみながらページをめくる。だんだんとおかしな展開になり、危惧は現実のものとなる。そこからは狂気をはらみながら物語は進み、最後の文まで目を離せなかった。本作がデビュー作というのは驚きだ。第44回すばる文学賞受賞&第164回芥川賞候補作。
3投稿日: 2021.02.25
powered by ブクログ重く辛い内容ですが 現実と幻想をミックスさせ 柔らかい文章で仕上げられていて この様なテーマの小説にしては ひどい嫌悪感は感じられなかった こう言う傷を負った子どもは 一生この傷を背負って行くのだろうな 助けてあげる事は 未然に防ぐ事しかない様に思う 現実から逃避する為に妄想や幻想の中で 生きるなんて辛すぎる
3投稿日: 2021.02.24
powered by ブクログ選考委員・川上未映子さん大絶賛のすばる文学賞受賞作&芥川賞候補作。 自殺未遂を繰り返す父親と、別の男と消えた母親の代わりにやってきた父親の恋人のベラさんに育てられるセレナが、救いのない日常の中で出会い恋に落ちたのは故ロックスターのリアンだった。 父親から性的虐待を受けるという残虐さを描きながらもどこかコミカルな表現には、現実を見まいと逃避する女の子の必死かつ健気な悲しさを感じさせられるよう。 耐えがたい時間とセレナ自身は、現実も妄想もぐちゃぐちゃに混ざって融合する。セレナにとってひたすらにリアンを愛することが自己救済のための唯一の手段なのだと思うと苦しさで胸がつぶれる思いがした。どんな在り方であれ、どうかその光が闇にのまれてしまうことのないようにと願う。
13投稿日: 2021.02.15
powered by ブクログ『呪文を唱えるように呟くと、体が風船のように膨らみ、小鳥と一緒に青空を飛べそうなほどの幸福感に包まれた』 『愛は苦しいものだ』 『心臓も金色に輝き出しているはずだ』 『絶対に思い出さない方がいいことを言われた気がする。蓋をしている記憶がたくさんある』 第44回すばる文学賞受賞作 第164回芥川賞候補作(惜しくも受賞にはいたらず) コンジュジ、ポルトガル語で配偶者の意。 過酷な現実とそれから逃れる為の妄想の中を生きる少女せれな。 ロックスターの彼氏との妄想に助けられて現実逃避するも、妄想と現実が交わり決別。 だが死んだ彼氏にせれなは生かされる。 『棺の蓋を閉めた。中は真っ暗で何も見えない。これで安心して眠りにつける』 川上未映子さんの帯書き『とんでもない才能』に釣られて読んでみました。
3投稿日: 2021.01.25
powered by ブクログ芥川賞候補作。推し燃ゆより、正直面白かった。構成とか、ストーリー性もあって読みやすく、のめり込んだ。 次回作も是非とも読んでみたい。 読めて良かった。
17投稿日: 2021.01.25
