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小説禁止令に賛同する
小説禁止令に賛同する
いとうせいこう/集英社
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総合評価

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    安直な読みの謗りを免れえないだろうが、パフォーマーとして活躍してきた来歴を持つ著者だけあってその優秀な脳のみならずそれこそ五感から全身全霊を総動員して外部を体得し、そこから「小説(およびそれを禁止すること)」までをも考察の俎上に載せるその手つきに背筋が凍る緊張感を抱く。それはしかし、ありがちな「随筆(あるいは小説)の名を借りた批評」という行儀の良い体裁におさまるものではなく、著者自身をも狂わせていく方向へと転がっていき、したがって安易に「これは反小説という名の小説だ(にすぎない)」と言わせない厚みをも持つ

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    投稿日: 2025.01.12
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    小説として、個人の内部から排出されたものを他者性として捉えると、「あいだ」を想定した対人関係論との接点に行き着く。 p54にある「あれ、まだあるでしょう綺麗ね」と、蜻蛉玉について言及するシーンなどがそうだ。人間とは、地続きである。精神とは、究極のレベルで孤立していない。ただ、それを実感するための能力、リテラシーが、近代以降に加速度的に減退しただけのような気もする。 p48 編物のくだり。織物ほどギリギリではないつながり、隙間や空間の存在が「あいだ」の範囲を広げるのか? p188 「書けば書くほど現実は遠のいていく…私はこれを書きようがない」のくだり。ビオンのOについての表現と重なるか? 妥当性係数は便宜上、相関係数によってなされているにすぎない。1になることはない。言葉にするとはそもそもそういうことなのだろう。

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    投稿日: 2024.10.28
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    題名に惹かれて読んだが、世界観含めあまり理解できなかった。どこか文豪と呼ばれる小説家たちの作品と似た匂いを感じた。私はこの話を小説とは感じられなかった。なぜそう思ったのかを突き詰めていくことで小説ないし物語に関する定義を見つけられるかもしれない。

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    投稿日: 2024.08.24
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    今、よみたい、ディストピア小説。 近未来、戦争に破れた日本は東端諸島とよばれ、亜細亜連合の統制下に。思想犯として投獄されている著者が、拘置所の小冊子「やすらか」に寄稿する「小説禁止令に賛同する」という随筆。 小説を批判する随筆はいつしか虚構と入り交じり。 演出がすごい。プロットが難解すぎる。きっとほどくともっと驚きがある気がする。斜め読み気味の部分もあり、もう一度しっかり読みたいような、そんな気力もうないような。 「電脳空間での短言板」が世界を席巻する…

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    投稿日: 2020.11.25