Reader Store
青ノ果テ―花巻農芸高校地学部の夏―(新潮文庫nex)
青ノ果テ―花巻農芸高校地学部の夏―(新潮文庫nex)
伊与原新/新潮社
作品詳細ページへ戻る

総合評価

84件)
3.9
16
36
18
2
0
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    夏の研究旅行を通して得たかけがえのない経験、まさに青春と成長!さわやかな小説でした。宮沢賢治も好きなので、考察パートも楽しかったです。三井寺先輩はとてもよいキャラクター。あれは好きになってしまう。

    0
    投稿日: 2026.01.26
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    宮沢賢治に絡めた岩手の高校生の物語 ミステリーか?って思ったけど、ヒューマンドラマに近い感じ 父に勧められて読了 なかなか読まないジャンルだったから面白かった! 銀河鉄道の夜とか宮沢賢治作品読んでみようかな〜

    0
    投稿日: 2026.01.13
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    壮多を中心とした花巻農芸高校の高校生たちの、ひと夏の青春小説であり、宮沢賢治ゆかりの地を巡るロードノベルでもあった。伊予原さんの作品らしく、地学や天文学の知識も使いつつ、「銀河鉄道」を軸に宮沢賢治の作品群についても調査された情報を駆使して描かれていた。こんな解説付きの宮沢賢治本が読みたいっ!

    0
    投稿日: 2025.12.30
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    序盤はありがちな、高校で部活を作る、のような青春小説のようでなかなか入り込めなかったのですが、地学部の活動が軌道に乗ってきた中盤以降は、自然に引き込まれていきました。 宮沢賢治の名作『銀河鉄道の夜』の舞台にまつわる謎と共に、転校生と仲間たちの隠れた繋がりも明らかになっていく。 終盤の涙を誘う展開の連続に、読む人は耐えられるでしょうか。

    1
    投稿日: 2025.12.25
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    花巻農芸高校という、宮沢賢治が教えた学校をモデルにした物語。深澤という転校生はなぜ花巻に来たのか、主人公壮太の幼なじみ、七夏を知っているのか、地学部に入って何がしたいのか。 高校生にしては宮沢賢治や地学に知識がありすぎる三井寺や文緒という脇役に助けられながら謎解きが始まる。七夏はどこかに行ってしまい、壮太は怪我で鹿踊りのレギュラーからハズれ、才能ある他の部員の存在に怯える。自分には鹿踊りしかないのか、花巻に残るという選択肢しかないのか。そんな中、イーハトーブとはどこか、銀河鉄道の夜の舞台はどこか、地学部3人の巡見の旅が始まる。 個人的には三井寺部長が、伊与原作品での舞台回し役である博学オタクで、読んでいて安心する。高校生とは思えない落ち着き、実は車椅子の弟がいて、自分が自由に石掘りをしていることに少し罪悪感を抱いているけれど常に笑顔という、なんと素敵なキャラ。 物語は、ジョバンニとカンパネルラ、ザネリのその後を想像させるような設定で胸が詰まるが、どんな人もザネリにもカンパネルラにもなりえる、そこをどう納得して生きていくか。なくなってしまった人の記憶が薄れる時に自分も記憶と再度思い出したときの記憶ともうごちゃ混ぜになって何が真実だったか、声はどんなだったか思い出せないと思う時があるが、その記憶を覚えていない人にとってそのなくなった人の存在を確かめる方法はあるのか。そんな切ない足掻きも描かれていた。また地方に住まう高校生としての虚いというか、いつか都会に出るのか、自分はここに残るのかという決断を高校で決めなければいけないというところに同じ地方のものとして共感しつつ、鹿踊りという心の拠り所を再発見できた壮太が羨ましくもあった。

    0
    投稿日: 2025.11.22
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    伊与原新さんの学園青春ドラマですね。 宮沢賢治のオマージュ作品でもあります。 もちろん、伊与原新さんですから、科学も絡んで物語を面白くしてくれています。  宮沢賢治が教鞭をとった花巻農学校を前身とする「岩手県立花巻農業高等学校」をモデルとする「花巻農芸高校」が舞台になります。ですから、随所に宮沢賢治の話が盛り込まれて物語は構成されています。  二年生の壮多と七夏の教室に深澤北斗が転校してくる。そして、ひょんな事から宮沢賢治の作品のイギリス海岸のモデルになった場所を案内することになった。  目的地に行くと、三年生の三井寺と出会った。三井寺は化石の発掘をしていたのだが、実は地学部という部活を立ち上げようと部員を募集中だったのだ。  さらに、深澤はその事を知っていてイギリス海岸を七夏と壮多をさそってやって来たようだ。  話の流れで、七夏と壮多も地学部に入部することになる。同時に今年赴任してきた国語の教師の芳本が顧問になってくれる事になり、その芳本先生のクラスの一年生の川端文緒が入部することになる。  文緒は宮沢賢治の研究もしていて、文芸部を作りたかったのだか、人数が揃わず断念していた。  こうして、部を立ち上げる人数が揃って地学部の活動が始まる。  夏休みを利用して宮沢賢治のイーハトーブが何処にあるか探索をすることになる。  だが、どうした訳か、七夏が突然姿を消す。  どうやら、深澤が関係しているようだが、その謎を解くためにも、壮多は、深澤と三井寺と三人で自転車でイーハトーブ探索の旅にでる。  宮沢賢治の作品が次々に出てきて、登場人物達が、作品の中に出てくる場所や物語を考察するのが愉快ですね。  なんといっても、終盤に深澤の転校とイーハトーブ探索の目的と秘話が明かされる。それは、七夏失踪の謎解きと結び付いていくのが、感動を呼びます。  伊与原新さんの作品の傾向が、この作品から変わってきているのを感じられます。  「月まで三キロ」にみられる、人情味あふれる人間模様を科学を絡めて描き出す手法ですね。  ますます面白くなる伊与原新さんにワクワクです♪

    58
    投稿日: 2025.11.01
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

     花巻の高校生たちが立ち上げた地学部。  主人公の江口壮多を含めたメンバーは夏休みを利用し宮沢賢治のイーハトーブを求めて巡検の旅に出る。  訳ありの転校生深澤の悲しい過去や七夏の思い。  「銀河鉄道の夜」になぞらえた深くて神秘的な作品だった。「銀河鉄道の夜」に異稿があるとは今まで知らずにいたので、ぜひ読んでみたい。  日の入りから夜へ向かう空の青の深さの描写には心惹かれた。  宮沢賢治をここまで惹きつけるような作品を描ける伊与原さんは、現代の宮沢賢治に匹敵するのではないだろうか。

    0
    投稿日: 2025.10.31
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    オーディブルで聴きました。岩手の人は皆、宮沢賢治のことを宮沢賢治先生と呼ぶのだろうか。そしてどれくらいの人が彼の作品をどれくらい読んでいるのか調査してほしい。他の県に比べてやたらと多そう。 「銀河鉄道の父」を読んでいたので、賢治先生をまるで聖人のように話す高校生に、あなたたち、賢治先生がどれだけしょうもない面を持っていたか(ほぼしょうもない面だらけ)知っていますか?と聞きたい。知ってます、その上で、いや、それだから先生が好きなのです、という人もたくさんいそう。 それはそれとして、このお話は、青春謳歌小説ど真ん中過ぎて、ちょっと引いてしまった。皆、それぞれに夢中になれるものを持っていて、いい子たちで、それぞれに悩みも抱えていて、それでも友人を思いやって⋯って。。先生でさえいい人。理想郷か。羨ましい。 偶然にも程があると思えることも多々あるけれど、いいお話だった。

    9
    投稿日: 2025.10.30
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    せっかく書いた感想が全て消えたので、諦めて。 面白かったです。 「銀河鉄道の夜」って異稿があるんだな。 高校生っていいな。 「青の果て」の色をわたしも見たことがある。 ここで知った地学的な知識や宮沢賢治の書物の知識がわたしの中では、すごく興奮するものだった。 など、読書の醍醐味を感じさせてもらいました。

    0
    投稿日: 2025.10.12
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    個人的に今まで読んだ本で最高の一冊。 宮沢賢治の作品に出る“イーハトーブ”がどこか。 それを高校生達が旅で辿る話。「銀河鉄道の夜」の内容が頻出するので、銀河鉄道の夜を読んだばかりだったのが、作品を理解するのにはかなりのアドバンテージでした。 そして、地元岩手が作品の舞台のため、出てくる地名も分かるし、後半のクライマックスシーンの登山の場面も登ったことのある山だし。 土地勘は無くてもいいだろうけど、「銀河鉄道の夜」は読んでからが一番いいですね。 銀河鉄道の夜を読み、その中で「あれってどういうこと?」と言う疑問を感じていた人には、その解釈の一つが書かれていて、最高に楽しめた一冊でした。 伊与原新さん、最高!と思えた一冊でした。

    12
    投稿日: 2025.09.29
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    なんかバタバタしていて一冊読み終えるのにえらく時間が掛かってしまった。 宮沢賢治が教鞭をとった学校を思わす花巻農芸高校に通う2年生の壮多と幼馴染の同級生・七夏。ある日、東京から転校生の深澤がやってきたことで、これまでの日常が変わりだす。 以前から七夏のことを知っているような深澤、急に学校に来なくなった七夏、心配する壮多に不自然な対応をする七夏の母、話の途中から挟まれだした謎の日記、そうした曰くありげな展開に、壮多も深澤も参加することになった地学部の活動が絡まる。 ミステリーっぽい話に賢治ゆかりの地を巡る旅とは面白そうな題材だったが、私には少し消化不良。 ここに挙げられた「イーハトーブ」や「銀河鉄道の夜」に関する考察は物語にもよく馴染んでいたと思えるが、9年前に一回こっきり「銀河鉄道の夜」を読んだだけの私にはいささかヘビー。 皆さんのレビューにも『「銀河鉄道の夜」は先に読んでおいた方が良い』と書かれているものがあったが、確かに記憶に新しかったり少し引っ掛かりを覚えていたりしたならば、もっと楽しめたような気がして、ちょっと残念。(勉強にはなりました) それでも、後半の巡検の行程は結構興味深く読めた。 3人の高校生はと言えば、いちいち突っかかる壮多にはちょっとイライラ、七夏の行動や結論もあまりスッキリせず、読み終えてしまえば深澤の思いも回りくどかった気がして、最後はなんだが強引かも。 地学部の部長・三井寺や後輩の文緒が良い人柄で、芳本先生や文緒の父、旅の途中の井川さんも含めて、周りの人たちにお話の雰囲気としてはだいぶと救われた感じ。

    74
    投稿日: 2025.09.24
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    宮沢賢治の イーハトーヴは架空の理想郷に、郷里の岩手県をモチーフとしている 更に銀河鉄道の夜をなぞるストーリー展開 そして北上川(イギリス海岸)、岩手山や雫石駅など風景など重ね合わせるとより感情移入します。 鹿踊り部の存在など、知る事、没入度が上がり 日記とラストシーンは銀河鉄道の夜とリンクして感動の涙! 岩手で宮沢賢治の聖地巡礼や鹿踊りを見たくなる 是非読む前に銀河鉄道でを予習して下さい

    2
    投稿日: 2025.09.23
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    「カムパネルラはここで死んだ」 いきなりの冒頭のこの文章に宮沢賢治や『銀河鉄道の夜』が好きな人には堪らない言葉。 『銀河鉄道の夜』ジョバンニやカムパネルラが頭のなかによみがえってくる。 そう本書はジョバンニの息子、カムパネルラの息子、ザネリの娘の物語なのだ。 舞台は花巻農芸高校、宮沢賢治が教鞭をとっていた学校をモデルにしている。 賢治ファンならもうこれだけでワクワク感が止まらない。 ある日幼馴染みの七夏は突然姿を消した。  一冊の本とある意味深な言葉を残して…。 その謎と不安を胸に花農地学部の主人公壮多、深澤、三井寺先輩3人で宮座賢治ゆかりの地と地学の関連を探る巡検の旅が始まる。 花農地学部に巻き起こった3人の一夏の青春ミステリー。  本書の面白いところは、やはり宮沢賢治の作品が全編にわたってオマージュされているところと『銀河鉄道の夜』をモチーフにミステリー仕立てになっているところだ。 特に巡検の旅は宮沢賢治の名場面のもととなった名所を巡る旅。 そんなツアーがあったら是非参加したいが自転車と登山はちょっと大変そうだ。 作品の考察も入り新たな学びもあり、なかでも賢治オタクの文緒メモは外せない。 そうそう、あと深澤が語った『銀河鉄道の夜』のラストシーン、あのシーンは本当に謎なんだよね。『銀河鉄道の夜』の感想にも書いたんだけど親友なのに何でって? 文緒の見解も聞きたかったな。 著者は地球惑星科学の博士課程を修了された方で、地学の知識もたっぷりと盛り込まれているのも鉱石、天体好きな宮沢賢治を彷彿させ物語と巧く絡み合い面白味が増しているように感じた。 ラストは銀河鉄道の夜のある場面が重要な役割を果たし予想外の真実が明らかに。全ては繋がっていたんだなと。 表紙の薤露青の絵もとても綺麗で印象的、読了後改めて見ると感慨深い。 タイトルの『青の果て』の「青」とは一体なんだろう?と想いを巡らせたけど一つではおさまらなかった。 きっとたくさんの意味合いの「青」があるのではないだろうか。 その青は納得のゆくまでいく通りもあるのだから…。

    40
    投稿日: 2025.09.07
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    物語のテーマは「宮沢賢治」。宮沢賢治の詩や物語がどこで書かれたかを高校生の地学部メンバーが考察していくミステリー仕立てな展開が面白い。賢治の「銀河鉄道の夜」に4種類の原稿があり、「カムパネルラが死なない」バージョンがあることもこの作品で初めて知り、宮沢賢治作品を改めて読んでみたくなった。作中に登場する岩手の賢治由来の場所も、一度訪れてみたい。高校時代にこういう青春したかったな

    2
    投稿日: 2025.09.06
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    前半ちょっと主人公たちがめんどくさいなと、イマイチ入りきれなかったが、巡検が始まってから面白くなった。この春にイギリス海岸行ったし、なんか嬉しい。銀河鉄道の夜、ちゃんと読んだことあるやろか?

    0
    投稿日: 2025.08.14
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    前半は、なんだろうこの子達の物語は?って読んでたんですけど、読了した時には泣いていた。 人生色々あるし、理不尽なこともあるんだろうけど、 踏ん張っていきたいとも思った。 「青はまだ、果てない。」 素敵な終わり方だった。

    1
    投稿日: 2025.08.12
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    この夏、ハマってしまった伊与原新さん(*´︶`*) 6冊目になりました。(本屋さんに行っては買い足していて、最新刊も含めあと5冊積んでいます。幸せです。(*´ω`*)) こちらの作品は、新潮文庫nexからの出版になりますので、若い方にお薦めしたいですね。高校生の夏休みこの本に出会えたら、記憶に残る読書体験になると思います。ぜひぜひ、宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』も側に置いて、愉しまれてください。(読書好きの中学生や小学校高学年の方にもおすすめしたいですね。(*´︶`*)) タイトルの『青ノ果テ』、 サブタイトルの『花巻農芸高校地学部の夏』。 ーわたし、今回は童話の世界じゃなくて、賢治先生が見ていた風景を描きたいんだよー。と言っていた七夏は、美術室に描きかけの絵を残していなくなります。ー青がね、決まらないの。夜なりかけの空の青がー。ーカムパネルラが死なない世界ー。 序章でキーワードが語られています。本編を読み進めるとそれぞれの過去が結びつき、徐々に紐解かれていきます。 青春、熱を持つ程の思い、絵を描くこと、鉱物、化石、星座、文学(宮沢賢治)、地元の伝統の踊り(鹿踊り)等、心を揺さぶられるものに出会えるといいですね。皆さんの母世代(より少しだけ?上かな、笑)の私も愉しい読書の時間でした。皆さんにとって良い本との出会になりますように。(*´︶`*)

    39
    投稿日: 2025.08.11
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    ・感想 Audibleで視聴。 主人公が深澤くんに突っかかる理由が意味わからなくて聴きながらストレスに感じた。 ただの幼馴染に対して干渉し過ぎだよ…パターナリスティックというか相手の事をコントロールしたがる性質の主人公が苦手だったかも。 何回「いや、お前に関係ないだろ」と思ったことか。 まぁ若さ、といえばそうなのかも知れんけども。 ななみちゃんの結論もいまいちよく分かんなかったし、主人公と深澤君の関係も唐突に感じた。 キャラクター描写は合わなかったけど三井寺先輩は良い人で、宮沢賢治と地学、夏休みに男子高校生のひと夏の冒険的な題材はまさに青春!って感じで爽やかさを感じて良かった。

    1
    投稿日: 2025.08.02
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    高校生たちの部活動を通じて、宮沢賢治の物語と、その生きた時代を検証する。科学のトピックが小気味良く、山の描写も美しい。秘密を抱えた若者同士が少しずつ絆を深め、みずみずしい青春の描写に適度にハマる。

    27
    投稿日: 2025.06.15
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    宮沢賢治と地学を巡る旅に出る青春物語 最後はちょっととってつけたような感じがしないでもないけど、基本的に非常によくできた物語であった 先輩がどんどん好きになっていき、それにつれて地学にも興味が出てくる いつか花巻に行ってみたいと思わせてくれる本であった

    2
    投稿日: 2025.06.11
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    宮沢賢治ゆかりの地を巡る青春小説。果たして深澤と七夏の関係は? 読みながら訪問地を調べるのが良い作品てす。 銀河鉄道の夜を初め、複数の宮沢賢治作品が出ます。

    0
    投稿日: 2025.05.27
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    初めましての作家さんですが、ブグログ内では高評価の作品が多いようですね。 まずは学園(!?)ものから。 舞台は岩手県 登場人物は花巻農芸高校、地学部の生徒たち 彼らが宮沢賢治のゆかりの地(主に銀河鉄道の夜)を自転車で巡る旅に出る。 その様子が描かれる中で、高校生ならではの心の揺れがとても良く伝わってきた。 とにかく宮沢賢治の事が物凄く詳しく書かれていて、詳しく知らない私としては、そこは少しだらけて読んでしまったような。(申し訳ない) でも、地学部の鉱物採取のところはちょっぴり興味を持って読めました。 いずれにしても、この2つのことに関しての情報量が多くて、とても良く調べられて書かれているのだなと感心しました。 それだけに私自身がもっと本の内容が理解できて楽しめるくらい、宮沢賢治と鉱物について知識があったら良かったのにと思いました。 少しだらけて読みましたが、高校生のひと夏の青春物語としては、とても力強くて素晴らしい作品だと思いました。

    31
    投稿日: 2025.05.21
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    終盤のふたりの会話が良かった。前半は子どもっぽい話でいま一つかなと思っていましたが、読み終わると深いため息でした。宮沢賢治、岩手、登山、自転車に会津若松と富良野まで、好きなもの勢揃い。今回は地学部が主人公とは言え文科系が色濃く出たストーリーでしたが、ちりばめた伏線が複雑でやっぱり論理的です。まだまだ伊予原さんの本が続きます。

    6
    投稿日: 2025.05.01
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    伊与原新さんの著作はこれで2作目。 宙わたる教室と同様、物語を読んでいくと物語内のトピックへの興味がどんどん湧く。 この場合は宮沢賢治と天体について。 宮沢賢治は教科書でしか読んだことがないので、いずれちゃんと読もうと思う。 主人公の態度に前半はイライラしっぱなしだったが、後半はちゃんと彼の気持ちも理解できた。 3人それぞれが抱えた闇の点の部分が最後は線で繋がるところは少々強引かとも思ったが上手くまとまっていた。 あと、地学部の部長いい人すぎて好き。

    7
    投稿日: 2025.04.13
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    宮沢賢治、再読したくなった。 山にも登りたくなった。 途中ハラハラしたが、最後にうまく収まって良かった。 誰かが嫌なヤツにならなかったトコが良い。 伊与原作品、イイですねー。

    2
    投稿日: 2025.03.15
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    昨日読み終わったが、まだ余韻に浸っている。 消えた少女が気になりつつも、それだけではないものが詰まっている。 青春だが、キャッキャウフフする話ではない。 けれど、少年の銀河のきらめきが、深い地層に眠っているような気もする。 同時に地学の面白さも垣間見れる。 地学と岩手と宮沢賢治とどれもよく知らない私でも、こんなに余韻に浸れるのだから、どれか一つでも好きだったら、とてもとても面白いのではないか。

    0
    投稿日: 2025.03.11
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    伊予原さん、3作目 今作は、賢治ファンにはたまらない。 宮沢賢治と花巻と地学と星と青春と 見どころたくさん

    4
    投稿日: 2025.02.22
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    この前の直木賞の作家さんの、 岩手が舞台で、宮沢賢治の地学がテーマの作品 花巻、遠野、宮古、区界、小岩井、八幡平を巡って真のイーハトーブを探す巡検旅行 賢治作品の舞台が次々と出てきて 高校で勉強した地学も盛り沢山だった 賢治最高

    1
    投稿日: 2025.02.11
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    (放送原稿から) 伊予原さんといえば、放送中のドラマ「宙わたる教室」が話題ですね。 定時制高校で科学部を立ち上げ、火星のクレーターを再現しようとする 年齢も環境も、その定時制に通っている事情もさまざまな登場人物たちが とてもイキイキとしているドラマです。 その伊予原さん、作家としてたくさんの小説を書かれていますが、 惑星物理学の博士でもあるそうで、宇宙や科学についての描写が詳しく、また美しいのもうなずけます。 文學と、宇宙、というと思い出すのが「銀河鉄道の夜」ですよね。 この「青の果て」は、副題の花巻農芸高校地学部の夏、の花巻からもわかるように、 作家、また科学者でもあった宮沢賢治が生きた場所をめぐるミステリーです。 地学部の高校生たちが、自分たちに起きている事件、 ちょっと意味深な転校生がやってきたり、メンバーが行方不明になる事件にまきこまれながら その場所を巡っていくという話になっています。宮沢賢治が好きな人にもおすすめです!

    1
    投稿日: 2025.01.31
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    宮沢賢治に対するオマージュ的作品。東京から深澤が転校してきて、花巻農芸高校に地学部が立ち上がる。八月に巡検( 学術研究のための実地調査)を企画していると七海が学校にこなくなる。七海になにがあったのか、深澤は何を隠しているのか。七海の幼馴染の壮多の視点で語られてゆく青春ミステリ。文学と地学の融合、そしてファンタジー。めがね橋を渡る釜石線に銀河鉄道を重ね合わせ七海の姿を無意識に探しているシーンは特にそういう描写がないにも関わらず頭の中に想起された。そして七海が描きかけの絵の空の色「青」の解釈が印象的でした。

    3
    投稿日: 2025.01.29
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    Amazonオーディブルで聴いた。 この作者さんが直木賞を取ったから。 直木賞受賞作は4月にオーディブル配信予定。 本作、途中までは面白かったけど、ネタばらし?以降はちょっとしらけてしまった…。

    4
    投稿日: 2025.01.19
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    NHKドラマ宙わたる教室に影響を受けて他の伊与原新さんの作品を読みたくて何冊かまとめて購入しました。 その中でも1番好みの作品です。 宮沢賢治の世界観、青春ストーリーとが上手く掛け合っていて、岩手へ旅したい!と思わせる作品でした。 Audibleにもあるので、ながら聞きもおすすめです。

    4
    投稿日: 2025.01.07
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    宮沢賢治作品を緻密に読みたいな、再読すると印象が変わるだろうな、と感じさせられた作品。高校生だからできることにうらやましさを感じながら読みました。生まれ故郷の郷土の伝統や、先人の残したもの、実際に言葉を交わすことがかなわぬ人への想いもあふれていて、ぐいぐい読みました。人との関係、自分の心の内、納得できないものへの反発、そして、知りたいと思う気持ち、いろんな感情も感じさせてくれます。

    3
    投稿日: 2024.12.13
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    宮沢賢治をテーマにした地学部。 イーハトーブとはをもとめて夏休みに自転車でフィールドワークの旅に出る。 終盤は動きが大きくなって、色々な点が繋がって面白くなるがそこまで辿り着くまではなかなか読み進められなかった。 銀河鉄道の夜のきっかけになった場所に出会ったところはとても浪漫を感じた。 難しいというのが正直な感想。

    0
    投稿日: 2024.11.25
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    出だしの掴みと章の変わり目の場面の変化があるから全然飽きない。旅する後半なんか最初に工程出してるからわかるのがどんな作用するのかな〜と思ったけども上手ですね。そして最後の謎解きの数々がまた入ってくるし、答えが出た感じが凄くする。深澤は全く悪くないし、七夏の謎解きかなと思ったら壮太の事だったとか、2人は子供の頃出会い繋がっている所が良いです。何より土台に宮沢賢治の銀河鉄道の夜を置くのがワクワクする。地学でも文学でも天体観測でも宮沢賢治が探せるという、地元でも知らない世界、4回も書き換えられた事実も斬新な。

    17
    投稿日: 2024.11.05
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    東京の転校生・深澤が気にかけている幼なじみの席に座って名前をつぶやいた 壮多は打ち込んできた「鹿踊り」を怪我でメンバーから外され、流れで深澤や七夏が入部した宮沢賢治をリスペクトした地学部に入部する そして、七夏は消え、先輩、深澤と三人で宮沢賢治ゆかりの土地を巡る旅に出かける。 ○宮沢賢治を再読しなくては ○登場人物一人一人が大切にされている みんなが自身と出会う旅でもある 青春やなあ!

    13
    投稿日: 2024.08.09
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    宮沢賢治に関して地学の面で調査するといったのが主な話だが、宮沢賢治を全く知らないので専門的知識過ぎて入り込めなかった。 宮沢賢治好きは興奮して読めるかも。 人間ドラマ的には面白かったけど、主人公の深澤くんに対するあたりが強くてそこは嫌悪感。

    1
    投稿日: 2024.07.28
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    高校生たちが抱える、将来や家族への思いや不安。何を目印に進めばよいのかもわからない、寄る辺ない感じ。 そして、顧問の先生や旅先で出会う大人たちが、彼らにそっと差しのべる手の温かさ… うまいなぁ…。 後半は特に引き込まれました。 宮沢賢治の作品は、好きではないのに、気になって何度も読んでいます。賢治作品の解釈が作中に何度も出てきます。知らなかったこと、共感する部分などもあって、二重で楽しめました。 地学って以外に幅広い‼️

    43
    投稿日: 2024.07.07
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    わたしは、賢治先生の本にあまり詳しくない(呼読んだことはあるだろうけど覚えていない)ので、、面白さが半減してしまったかも。 テーマとかは素敵な本と思います。

    9
    投稿日: 2024.04.08
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    地学部の生徒から推薦されて読みました。たしかに「地学」の要素が全くないわけではありませんが、むしろ高校生の夏休みの冒険旅行と、その過程での成長を描いた青春小説として楽しむことができる作品だと感じます。 著者は、少し前に別の生徒から『月まで三キロ』を勧められて、短編集ながらその巧みな心情描写や舞台設定に感心した記憶がありますが、その雰囲気を長編小説でも味わうことができました。 男三人、夏休みに自転車で巡検の旅行というのはなかなか実現することは難しそうですが、「ザ・青春」という感じがして素直に羨ましく感じました。

    3
    投稿日: 2024.03.21
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    伊与原新の2作目。『月まで三キロ』のシャープさは感じなかった。 悪い人は一切出てこないいま風のやさしい高校生の話だった。 読書して気分が悪くなるのは望まないが、いいひとだらけの作品にも不満を感じてしまうのは勝手すぎるのか。 いままで知らなかった格言「絶望とは愚者の結論である(ベンジャミン・ディズレーリ)」が耳に残った。

    0
    投稿日: 2024.02.04
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    宮沢賢治が教鞭をとった学校がモデルとなっている 花巻農芸高校の地学部を描いた青春小説。 地学部の活動として、 宮沢賢治の物語に出てくる岩手県内の各所を巡っていくのだけど、 知っている地名ばかりなので、面白かった。 (ただその距離感が分かるだけに、 そんなに長い距離を巡るなんて、すごすぎる高校生だな…とも思った。)

    0
    投稿日: 2023.11.27
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    宮沢賢治作を巡る考察と地質学 岩手軽便鉄道やイーハトーブ 謎めいた転校生と薤露青 未完の銀河鉄道の夜に絡む謎 賢治の物語に沿うように 悲しみと苦しみを持ちながらも美しく広がる世界にどうしようもなく惹きつけられる 「春と修羅」と「銀河鉄道の夜」が凄く好きなので感無量… 相変わらず科学に満ちた日常と謎の描写が巧み 伊予原先生の書く本はいつも 悲しさと優しさに息が詰まりそうで苦しいのに惹かれる

    1
    投稿日: 2023.11.26
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ちょくちょく岩手には行くので地名が出てくる度にちょっと親近感。ああ、あそこもイーハトーブだったのか。 カムパネルラはジョバンニを連れて行きたかったのか。ジョバンニにとってはそれよりも父親だったのか。

    1
    投稿日: 2023.11.12
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    圧巻。伊予原先生の理科的な見識を活かした作家性と、銀河鉄道の夜の世界観、そして等身大の高校生らしい青春の要素が上手く合わさって、独自の世界観になっている。中心になっているのは銀河鉄道の夜だけれど、他の作品にもスポットが当てられて、モチーフとして作中に散りばめられているのが面白い。これは賢治好きにはたまらないだろう。読後感も爽やかで、彼らのこれからに希望を持てるような物語でした。

    1
    投稿日: 2023.10.25
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    感&動★★★ どの本でもそうなんだけど、 ほんの序盤を読むのが苦手、、 よく分からなくて、退屈で、、 でもこの本の読み終わった後のスッキリ具合は サウナでトトノッタ時以上のスッキリ感。 思わず読み直しちゃった、ざ青春のお話です。 宮沢賢治をもっとちゃんと知ったけばー、、 もっと面白い話だったと思う。 でも知らなくてもきっと最後は号泣すると思うよ

    1
    投稿日: 2023.10.12
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    転校生、三角関係、自転車旅、そして突然消えた幼馴染 ー 作品を構成する要素を聞いただけで、胸がキュンとしませんか? 夏休みに読みたい青春もの! ミステリー的要素もあり、読後は、かなり爽やかです。 「カムパネルラの死なない世界」を探す旅の話。 だから、宮沢賢治さんの「銀河鉄道の夜」は事前に読んでおいた方が、読書の深みが増すと思います。 僕は「銀河鉄道の夜」まだ未読なんですけど…笑 そういえば、島本理生さんの「星のように離れて雨のように散った」を読んで、「銀河鉄道の夜」を読まねばなあ、と思い文庫本を購入したんだったな…。残念ながら積読中。 しかし、いいおじさんになって、「銀河鉄道の夜」読んでいないなんて、「趣味:読書」失格だと思った。 早よ読まないとね。 青春のいじわる/菊池桃子(1984) →青い花/ブランキー・ジェット・シティ(1994)

    46
    投稿日: 2023.06.03
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    転校してきた本当の理由は。 喧嘩をするほど言い合いをしたというのに、調べられてから語るのは命の恩人に失礼ではないか。 どうしても行きたかった理由があっても、悪天候の中一人で行動するのは無謀過ぎるだろう。

    1
    投稿日: 2023.05.21
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    宮沢賢治と花巻と地学をもっと知りたくなるような、高校生の青春物語でした。大人と子供の領域を行ったり来たり、一番揺れ動く年代ではないかなと思いました。

    1
    投稿日: 2023.02.05
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    Not my book.『磁極反転の日』のイメージが強かったけど、随分違った。こっちの方がレビューも高いし、そもそも読んだ人多いんだから察しろし。取ってつけたような青春が余計なのかも。

    0
    投稿日: 2022.12.04
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    岩手県を舞台にした青春の物語。 宮沢賢治が鍵になっていて、「銀河鉄道の夜」を始とした色々な作品や、作品に関連する地学、天文学、文学などが散りばめられている。 私自身は宮沢賢治には詳しくなく、特に好んでもいないのだが、それでも十分に楽しめたし、この作品を読んだことで、宮沢賢治の本を改めて読み返してみたいような気にもなってきました。 自転車に乗って賢治ゆかりの地を旅し、化石を探し、山に登り、星を見る高校生たちのフィールドワークを読むのも楽しかった。 僕たちの答えを探す旅、ほろ苦さを含んだ青春です。

    9
    投稿日: 2022.11.02
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    読んだ直後はピンと来なかったが、地元の資料館で、鉱石掘れますよ、と言う吹き出しを見た途端、小説の風景が頭に流れてきた。

    10
    投稿日: 2022.10.24
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    今すぐ岩手に行ってイーハトーブを探しに行きたくなりました。 今度実際に行くので、参考にしたいです。 夏に部活仲間と自転車で巡る…アオハル、ですねえ。

    3
    投稿日: 2022.10.23
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    宮沢賢治×地学×高校生×青。 こんな最高な組み合わせある? 表紙の深い青に心ふるわせながら手に取った一冊。 『青ノ果テ―花巻農芸高校地学部の夏―』 伊与原新 (新潮文庫) 作者のプロフィールを見ると、神戸大学理学部卒業後、東京大学大学院理学系研究科で地球惑星科学を専攻し、博士課程を修了したと書かれてあった。 星の人であり石の人であり気象の人なんだね。 科学者で文学者って、そのまま宮沢賢治じゃん。 作中で、火山の成り立ちや地層のでき方などがやたら詳しく説明されているのはそのせいか。 私は、分かる分からないにかかわらずこういうのが好きなので、読んでいて楽しかったし、文体が心地よくて自分に合ってるなぁと思った。 物語の舞台となる「花巻農芸高校」は、実際に宮沢賢治が教鞭をとった「花巻農学校」を前身とする「花巻農業高校」がモデルになっている。 そのせいか妙にリアリティーがあってテンションが上がる。 「五月の連休明け。朝六時のがらんとした教室に、そいつはいた。」 という一文から物語は始まる。 おお、風の又三郎! この出だしすごくいいな。 宮沢賢治の謎めいた世界観と、リアルな今風の高校生の姿がうまくミックスされていて面白い。 二年生の江口壮多は、幼馴染の七夏(なのか)と、東京から来た転校生の深澤、化石オタクの三年生・三井寺とともに地学部を立ち上げることになった。 そんな中、七夏が突然花巻から姿を消してしまう。 「カムパネルラの死なない世界ってどこにあるのかな」 という不可解な言葉を残して。 壮多は、七夏の失踪に深澤が関係しているのではないかと考えていた。 夏休み。 さまざまな謎を残したまま、地学部の男子三人は宮沢賢治ゆかりの地を巡る自転車旅に出る。 この物語の通奏低音となっているのは「銀河鉄道の夜」だ。 この重奏が時に不協和音を生み、時に美しいハーモニーとなって心を揺さぶる。 「銀河鉄道の夜」という作品は、こんなに有名なのに実は未完成で、しかも“異稿”というものがあり、内容もななり違っていて、存在そのものがミステリーと言えるのだが、これを事件と絡めるアイデアはすごいと思う。 カムパネルラが死なない世界は本当にあるのだ。 台風で避難した洞窟で、深澤が壮多に本音を吐露するシーンが切ない。 深澤は三歳になったばかりの時に父を亡くした。 幼かったため父との記憶がない。 しかし父は息子との思い出をたくさんノートに書き残していた。 父のことを覚えていない自分、覚えておくと書いた父。 この巡検は深澤にとって、父が死ぬ直前に見た“銀河鉄道の丘”を自分の目で確かめる旅だったのだ。 思春期特有の身勝手さがまぶしく、そして痛々しい。 でも。 もし父がノートを残していなかったら……? 彼はもっと楽な気持ちで生きられたのかな。 空白を埋める作業をせずにすんだのかな。 期せずして逆説的な意味を持ってしまったこのノートが、とても重いものに私には感じられた。 「俺」「父」と言っていた深澤が、無意識に「僕」「父さん」と言うシーンは、そこだけ時間が止まったようで、この物語の中で一番心に残った。 後半、七夏の失踪の原因がやはり深澤にあったことが分かる。 深澤の父と七夏の母が、カムパネルラとザネリの関係だったというくだりにはすごくびっくりしたが、もっと衝撃的だったのは、壮多の父がジョバンニだったこと! いやあすごい。 最後の最後にこう来たか。 想像をいい意味で百倍裏切ったラストに涙腺がゆるむ。 三角関係の話でもなく、復讐の話でもなく、男同士の友情の話だったなんて、もう私は自分の心が汚れててすみませんと彼らに謝りたくなったよ。 登場人物がそれぞれ個性があってよかった。 三井寺先輩の仙人のような達観っぷりや、超賢治オタクの文緒ちゃんのキャラの濃さ。 そして、実は賢治マニアな顧問の芳本先生が見せる、大人としての厳しさと優しさ。 甲子園とか国立とかバンドとかダンスとか、そういう青春でなくていいんだ。と。 岩手の自然が山を中心に描かれていて、その大きさが困難を乗り越えて成長していく彼らとリンクする。 清々しい読後感が気持ちをイーハトーブの地に飛ばしてくれた。

    1
    投稿日: 2022.08.31
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    登場人物が青春特有のウジウジしてモガイているのが可愛い。順検は終始自然の色が拡がっていて読んでいて一緒に過ごしているようだった。

    1
    投稿日: 2022.08.29
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    科学を題材にした小説が多い著者だが、 こちらは宮沢賢治を題材にイーハトーブを舞台にした高校生の物語。 脇役の地学部部長がなかなか良い味をだしている。 宮沢賢治の物語について初めて知ることも多く、 東北を旅している気分になれた。

    1
    投稿日: 2022.08.11
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    大好きな宮沢賢治の世界に触れながら、現代青春物語としても成立する作品。かなり楽しんだ。 改めてわかることがある。賢治は童話作家や詩人や教師になるずっと前は、単なる石好き山好きの青年だったのだ。そして、幾人かの友人を持っていた。 多感な10代に見ていた世界が、仏教的世界観、科学の世界、友人との別れと肉親との別離の悲しみ、それらが一緒くたになってゆく中で脳内で結晶化し「銀河鉄道の夜」やイーハトーブ世界に変化していった。だとしたら、 「賢さ、なしてこんな丘で野宿するべさ」 「そこに三角標があるべ。こんなこと考えねか。 これから二千年も経つころ 新たな測量技術が発達して 気圏のいちばんな上層、 まるであのイギリス海岸みたいに すてきな化石を発掘したり あるいは白亜紀砂岩の層面に 透明な人類の巨大な足跡を 発見するかもしれない その三角標のそばのトロッコ跡から 銀河鉄道が飛びつような気がしないか。 だから今晩は此処に泊まろ」 「宇宙(そら)を見ながら、か ま、いいべさ 今日は天の河がよく見えるし」 というような、賢治たちの会話があっても 決しておかしくはない。 そんなことを妄想した東京の賢治ファンが こんな小説を妄想してもおかしくはない。 この作品を読む間ずっと、30年ほど前初めて花巻を旅した冬の日、大沢温泉の混浴露天風呂や、小岩井農場で見たミルクをこぼしたような天の河を思い出していた。そうそう、花巻農業高校に移築していた羅須地人協会の二階で、半刻ほど昼寝をしたことなども思い出していた。一階はちょっとしたコンサートもできる板敷の広間なんだけど、二階は和風の四方和風ガラス窓付きの畳敷の部屋だった。賢治の生活を思いながら大の字になっていると、寝入っていた。と、何故昼寝などできたのか盗み入ったのか?と、ふといろいろ思い出していたら、あの日はすっかり雪景色で中に入るのに高校の職員室から鍵を借りなくちゃいけなかったのだけど、この日観光客はおそらく私1人で、先生方も大目に見てくれたのだろう、などと推察する。そんな花巻だから、七夏や三井寺や文緒のような賢治マニアの学生や、芳本先生のような詳しい大人が農業高校にいても決しておかしくはない。そこから、此処にあるように、イーハトーブ世界を確定する「巡検」が行われても決しておかしくはない。むしろ、参加したい。そう思わせる小説でした。 5月2週らむさんのレビューを読んで紐解いた。 

    79
    投稿日: 2022.07.06
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    宮沢賢治もの。賢治の読み方は時代が出る。こういうのを読むのにいい歳になりましたね。薤露青と来た時には泣けました。私はジョバンニに強力なカンパネルラとの一体感を感じたので、深澤君の読みは結構衝撃だった。でも、こっちのほうが説得力ありますね。いろいろ、なんか違う読みをしてたなあと思う。いや、だからといってそれが違っているというだけなのだけれど。

    3
    投稿日: 2022.03.11
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    宮沢賢治縁の花巻。花巻農芸高校地学部の生徒が銀河鉄道を追い求めイーハドープを訪ねる。東京から転校してきた深澤北斗、鹿踊り部の壮多、美術部の佐倉七夏。この三人のそれぞれの苦悩や繋がりが最後にはスッキリする。北斗は3歳のころの父親の記憶が甦り、壮多は鹿踊りに自分の魂が戻ってきたと感じ、七夏は青の果てをキャンパスに描く。地学や気象の分野も賢治の世界だったのだと改めて認識した。薤露青~青の果ての神秘性はまさに銀河鉄道の夜を彷彿させる。小岩井農場は花巻だったのですね。

    3
    投稿日: 2022.01.06
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    「賢治先生、好きなの?」「宮沢賢治――むしろ、嫌いだね」 【感想】 ・登場人物それぞれの屈折をそれぞれが乗り越えたときの解放感。 ・単純すぎる言い方になるが、伊与原版『夜のピクニック』ってとこかも。 ・新潮文庫なのにスピンがない。もしかして、とうとうなくなったの? 【一行目】  カムパネルラは、ここで死んだ。 【内容】 ・七夏と深澤の間には何か関わりがあるのか? ・七夏の母の、地学部あるいは山登りへの抵抗感。 ・行方不明になった佐倉家の人々はどこに? ・宮澤賢治の「天気輪の丘」はどこ? ・深澤の宮澤賢治への屈折した想いは何故? ・ケガをした壮多の鹿踊り部での活動は? ・壮多と深澤は仲わるいままか? ・夏休み、地学部の「巡検」はどういう顛末となるか? ・誰がカンパネラで誰がジョヴァンニか? ▼簡単なメモ 【井川】漁業組合で漁場管理をしている。巡検中の地学部と出会う。 【イギリスサンド】食パンに砂糖とマーガリンをはさんだもの。宮澤賢治の「イギリス海岸」とは特に関係ないらしい。壮多によると青森が発祥なのだとか。ちなみに名前は異なるとしても同様のパンは全国にあると思われる。 【伊藤】鹿踊り部の女子部員。壮多がケガした原因となったが彼女の責任ではない。 【川端文緒/かわばた・ふみお】→文緒 【賢治先生の家】「羅須地人協会」を復元したもので学校の敷地内に建っている。 【困難】《この先、彼の人生にも様々な困難が待ち受けているだろうけれど、そのすべてに打ち勝ってほしいとは思わない。》p.221 【沙紀/さき】クラスメート。七夏の友人。茶道部員。 【鹿踊り/ししおどり】岩手と宮城に伝わる伝統舞踏。十五キロある装束で跳ね回る。鹿踊り部はバリバリの体育会系。壮多は《自分には鹿踊りしかない》p.18とまで入れ込んでいる。 【巡検】夏休みに地学部は宮澤賢治ゆかりの場所を地学的視点から約二週間ほどフィールドワークしていくことになった、そのこと。 【絶望】「絶望とは、愚か者の結論」という言葉を壮多の父と、深澤が口にした。 【壮多/そうた】江口壮多。主人公。二年。鹿踊り(ししおどり)部員で鹿踊りにすべてをかけている。ぶっきらぼうなタイプだが他者を嫌っているわけではない。ただ、知り合ったばかりの深澤くんにはなぜか攻撃的で七夏に近づけまいとしているようだ。たんに七夏をはさんだ嫉妬というのではなさそうなので何か不穏なものを感じているのかもしれない? 【壮多の父】山好きのせいで離婚して出ていった。もう何年も会っていない。 【地学】三井寺によると《アマチュアでも十分楽しんだり、活躍したりできる分野なんですよ。》p.187 【七夏/なのか】佐倉七夏。二年。壮多の、姿を消した幼馴染み。絵を描くのが好き。美術部員。夜になりかけの空の青の色が決まらないと言っていた。その色が「青の果て」。なにか悩み? があるらしい。「これは、わたしの問題。だから自分で何とかする。壮多も、鹿踊りができなくなったからって、わたしに寄りかからないで」p.127 【七夏の母】壮多の母と仲がいい。なぜか七夏が山に登ることを執拗に嫌がる。 【花巻農芸高校】宮澤賢治が教師をしていた花巻農学校が前身の高校。宮澤賢治を「賢治先生」と呼ぶよう指導している。 【花田】鹿踊り部の顧問。 【フィールドワーク】三井寺いわく「自分が今どこにいて、何を見ているか。まずはそれをちゃんと意識するのが、フィールドワークの第一歩なんですよ」p.145 【深澤北斗/ふかざわ・ほくと】転校生。イケメン。又三郎のようでもカンパネラのようでもある。壮多は最初から反感を抱く。《物言いたげで熱のないあの独特な目》p.60をしている。宮澤賢治はむしろ嫌いだという。 【文緒/ふみお】川端文緒。文芸部を立ち上げたいと言っていた一年生。小柄で前髪ぱっつんどこかこけしを思わせる女子生徒。宮澤賢治のファンで非常に詳しい。文芸部には希望者がいないので次善の策としては宮澤賢治研究会をと考えていたが地学部でもいいかと考え入部した。紫外線に弱く虫にもかぶれるのでアウトドア活動はせず文献研究に特化する。ゆえに「巡検」には参加せず論文書きにいそしむ。テーマはざっくり言って「イーハトーブ=クトゥルフ神話」。おー、それはかなり斬新かも。 【三井寺修平/みいでら・しゅうへい】土木造園科三年。地学部を立ち上げようとしている。鉱物研究が趣味。ひ弱な鉱物オタクっぽいと思われたが壮多はしだいに敬意を表するようになっていく。 【夜間登山】宮澤賢治は御来光を花巻農学校の子どもたちに見せるためを岩手山夜間登山をしたらしい。当時はいい照明器具もなかったからすごかっただろうなと思う。個人的には一度だけ夜間登山したことがある。やはり御来光拝みに大山(だいせん)で。家の近所の四百メートル級の山なら何度も夜間に上っていたが。 【山下】鹿踊り部の二年生部員。ケガをした壮多の代わりに全国高等学校総合文化祭に出場、活躍した。《壮多のようなダイナミックさはないが、人の目を惹きつける美しさがある。》p.199 【芳本】新任の国語教師。宮澤賢治のファンらしい。地学部の顧問となる。 【亮平/りょうへい】壮多の友人。

    3
    投稿日: 2021.12.22
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    この人の本、読むたびにほんとに同じ人が書いてる?と思いたくなるほど印象が違う。根本に理系の知識が散りばめられてるところ以外全部違う。これはまぁおばちゃんになった今ですら、今だからこそなのかもしれないけど、眩しいくらいの青春ものだった。東北に旅したくなる。

    3
    投稿日: 2021.11.12
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    『「はい、『銀河鉄道の夜』の――」「ジョバンニとカムパネルラが、白鳥の停車場で途中下車して、銀河の河原に行く。それが、プリオシン海岸。そこで化石採りの学者たちと出会うわけです」』 空想上の、ただし明らかにモデルとなる実在の高校がある、「花巻農芸高校」の地学部に集まった高校生たちの「銀河鉄道の夜」の舞台となった場所を探る旅は、不思議な転校生の秘かな想いや幼馴染の男女の過去の物語と錯綜しつつミステリー風に展開する。舞台となる花巻や細かなエピソードのあれこれが宮澤賢治の世界を指し示すものばかりであることからも、作家の宮澤賢治に対する熱量が伝わってくる。とは言え、物語そのものはどこか瀬尾まいこの書きそうな青春群像劇。若い主人公たちの言葉はどれも直球でひねたところがない。それ故、謎解きの仕掛けは上手いと思うものの、その舞台上で踊る登場人物たちが演技をしているようだ。だが、そのストレートな語り口が賢治への文学へオマージュとしては必要な要素だったのかも知れないとも思う。 「銀河鉄道の夜」は詳細を覚えていない程昔に読んだので改めて読み返してみた。大人になって(多少、地学の基礎知識も備えて)読むと、色々と気付くこともあるものだと感じる。星座の順番や、橄欖石の輝き。宮澤賢治がそれらに観ていた何かを少しだけ身近に感じることもできる。そしてそんな科学的な知識を身に付けていた人が同時に如何にロマンチストであったかも。もちろん、賢治は当時としては最新の科学を学び実学に生かそうとしたプラグマチストでもあった筈だけれど。 賢治も学んだであろう地球科学は、目の前の対象となる岩石なり地層なりを眺めて、その成因を探し当てることを目的とする。地層の同定だけでなく、化学分析や年代測定、あるいは岩石の組織的特徴や構成物の分析など一応科学的なデータを手掛かりにするとはいえ、物理や化学のように実験で再現することは出来ない現象を相手にする為、タイムマシンで過去に戻って観察することが叶わない以上、所詮それは想像、そう言って悪ければ推理の結果でしかない。最終値から逆算できる初期値は一つに定まらないのが一般的なのと同様、成因は判明したように見えても現実には幾つもの想定の上に立脚する。だからだろうか、地球科学を専らとする人にはロマンチストが多いような気がしてならない。そしてそれは賢治同様にこの「青ノ果テ」の作者にもまた当てはまることのように思う。その多少センチメンタルな色彩が物語全体を覆い包む。 そう言えば社会人になってからいつの間にプリオシン(Pliocene)とは言わなくなった。新第三紀最後の地質時代区分、漸新世。賢治の時代まで戻るまでもなく大学の講義でもそう呼び習わしていたし、ひょっとしたら今でも? しかし英語では少なくともプライオシンと発音する。ギリシャ語のpleion(=more)とkainos(=new)が語源となっているらしいので、やはりiはアイと発音するものだろう。初めてイギリス人と地質の話をした時に通じなかった記憶が蘇る。ただし、日本人の苦手とする無声子音の発音が曖昧だと次の地質時代区分である第四紀の最初の時代であるプライストシン(Pleistncene)と混同しそうにはなるね。

    4
    投稿日: 2021.11.10
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    素敵な作品でした。じわじわと感動が広がって、涙が出そうになりました。 地元岩手なのに、まだまだ知らないことがたくさんあって、賢治先生のこともっともっと知りたい!! と思いました

    3
    投稿日: 2021.10.06
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    いい意味で予想を裏切られた。もっとライトな作品かと思っていましたが、宮沢賢治に関する考察やイーハトーブ巡行は、綿密な文献調査と現地取材に基づいて書かれているようで、なかなか読みごたえがあります。銀河鉄道の夜を読みたくなりますし、中盤以降描かれる巡行は旅情を掻き立てます。青が象徴的な本作ですが、映像で見たいなぁ。

    6
    投稿日: 2021.09.08
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    宮澤賢治がかつて奉職していた実在の農業高校がモデル。 物語では花巻農芸高校と名前を変えてあるけれど、学校名や登場人物以外はほぼ実在どおりなのでご当地物としても楽しめます。 『銀河鉄道の夜』をはじめとするいくつかの作品が物語に登場し、 その中でも未完の物語『銀河鉄道の夜』の異稿がストーリーに大きな役割をはたしています。 この本のタイトルも賢治の詩の一片から取られています。 賢治の好きだった星座や鉱物の話題もでてくるのでファンにはたまらないでしょう。 ストーリーそのものはシンプルで爽やかで嫌味がなく、気軽に読めました。

    4
    投稿日: 2021.04.25
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    銀河鉄道の夜と、登場人物たちの境遇がどこか似ていて物哀しいかんじが美しくて好きだった。賢治ゆかりの岩手の地を自転車や登山で巡る場面が多く、ロードムービーみたいだった。自然地理学の基礎教養があればもっと楽しめる本だと思う。私はよく知らない分野だったので彼らがどのへんを歩いているのかネットで写真を探しながら読んだ。イギリス海岸、岩手山、ほかにもいろいろ、行ったことはないけれど、想像できて楽しかった。

    1
    投稿日: 2021.02.19
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    読了後、東北へ行って見たくなるような好奇心を掻き立てられました。けれど宮沢賢治作品を知ってから読むべきだったなあ〜と(汗) ある程度の知識があったほうが楽しめること間違いなしな一冊です!

    2
    投稿日: 2021.02.04
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    20/10/04読了 岩手旅行の供によかった。盛岡の書店でポップに惹かれて買い、帰路に読んだのだけども。

    2
    投稿日: 2020.10.04
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    花巻農芸高校で、伝統芸能「鹿踊り部」のメンバーとして晴れ舞台を控えていた壮多。 東京からやってきた転校生・深澤が、幼馴染みの七夏を何故か知っていることが気になって、心穏やかではない。 ケガで鹿踊り部の活動をあきらめざるを得なくなり、成り行きで七夏や深澤とともに「地学部」のメンバーに加わった上に、『イーハトーブ』を探す旅に出ることになってしまう。 そんなとき、七夏が謎の言葉を残して失踪してしまう… 宮沢賢治が好きな人ならたまらないだろうなぁ。 小学生の教科書と、宿題のために買ってもらった全集でしか読んだことがなかった私は、たぶん半分くらいしか愉しめていない。 それでも、恋じゃないけど特別でいたいモヤモヤ、気に食わないけど気になるモヤモヤ、好きなのに理解できない親へのモヤモヤなどなど、矛盾するようだけれど、モヤモヤを鮮明に描いてとにかく瑞々しい。 高校生×部活×夏旅。 ここは素直に、まんまとやられちゃっていい。 「銀河鉄道」の登場人物、ジョバンニ・カムパネルラ・ザネリになぞらえられる3人がもちろん主要人物なのだけれど… 静かに熱い三井寺くん、いいなぁ。 彼こそ、賢治の心を、心と身体で受け継いでいるひとでしょう。 伊予原新さん、初読。 フォロー中のmofuさんの星4つ…でもネタバレのレビューを読むのは我慢して、表紙のイラストでジャケ買い?で手に取った本。 読み終えてから、レビューを確認して、またぐっときました。 ありがとうございました! 理系の目を生かしたストーリーということで、ご贔屓の川端裕人さんに近い味があるのかも? 何作か読んでみたい。

    9
    投稿日: 2020.08.30
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    花巻農業高校をモデルとした高校を舞台に、賢治と地学をテーマにミステリーも盛り込んだ青春小説。 物語の途中で失踪した七夏の真意がつかみにくかったが、中盤から後半に展開する地学部の巡検の詳細な描写を経て核心に迫るためには必要であったか。それでなくても彼女を含んだ主人公たちの関連性は描けたような気がするけど。 ミステリーより地学で賢治を語りたかったという趣旨はよく分かるだけあって、そこが少しもったいなかったが、賢治テーマの青春小説にありがちな展開とは一線を画するところも感じたので、そこは評価しよう。

    7
    投稿日: 2020.07.31
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    深澤のように星が好きだったこともあって、この本を購入した。 名作『銀河鉄道の夜』を以前読んだことがあり、作中で深澤が嫌いな理由を述べているが、私も同意見である。あんな終わり方、あるだろうか…。あの作品が未完成なのは、話をまとめられなかったからだと思っていたが、違うらしい。ボツにした原稿がたくさんあったことを初めて知った。何度も書き直し続けた…そして、最終稿を仕上げなかった。 宮沢賢治は、どんなラストを望んでいたのだろうか。 深澤、壮多、七夏の3人の巡り合わせにも驚いた。 運命というものは、時に作られるものである。 「僕達は本当のことなんて1ミリも知らなかった。」 ……その本当の意味を、読み終わる頃に初めて知ることになった。 湿地の奥の丘が、本当に「銀河鉄道の丘」なのか。 また来年、彼らが丘に辿り着けることを読者として祈るばかりである。

    1
    投稿日: 2020.07.09
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    2020/06/24 読了。 図書館から。 著者作初。 宮沢賢治ですね。 最近、賢治が出てくる話をよく借りるが、 色んな解釈があって影響がたくさんあるなぁと。 岩手行きたいー!!

    1
    投稿日: 2020.06.27
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    レビューを拝見して知った本です。ありがとうございます。 宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』、山田正紀さんの『カムパネルラ』を読んだばかりだったので、繋がりがある部分もあって面白く読めました。 花巻農芸高校に東京から深澤北斗が転校してきます。 高校二年の江口壮多は幼なじみの佐倉七夏のフルネームを深澤が知っていることを不審に思います。 怪我で、「鹿踊り部」のメンバーを外れた壮多は深澤と先輩の三井寺、一年生の川端文緒らのおこした地学部に入ることにして、その夏、宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』に沿って賢治ゆかりの地を自転車で巡る、巡検に出ることになります。 花巻から、早池峰山、穂山高原、三陸を廻り、岩手山、八幡平へ。 一方、七夏とは連絡が取れなくなり、行方不明です。 なぜ七夏は姿を消したのか? 七夏と深澤との関係は一体何なのか。 七夏からは一度だけ連絡が入ります。 <わたし青の果てがどんな色か、わかった気がする。でもわたしにそれが描けるかどうかわからない> 巡検で深澤は「『銀河鉄道の夜』だけは特別なんだ。特別に嫌いなんだよ。カムパネルラが、川で溺れ死んだあとジョバンニは大急ぎで家に帰ったんだよ。親友のカムパネルラが ついさっき 川で死んだのに だぞ」 と意味深なことを言います。 そして、最後は思いもかけなかったラストがあります。 巡検の旅は、壮多にとって七夏のための旅でもありましたが、自分自身のための旅だったのです。

    40
    投稿日: 2020.06.21
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    岩手県人はもちろんだけど、星好き、宮沢賢治好き、鉱物好き、登山好き、いろんな人が楽しめるストーリーだった。 薄々深澤が花巻に来た理由は分かったけど、荘多の地下鉄の記憶がこうつながるのか…!とグッときた。 深澤のアルバイト先のバーガーショップもわざわざ店名を出す理由があったのも納得。七夏の行動力が尋常じゃなかった。 あと三井寺先輩の3つ目の夢を知って、やるせなさに悶えてる。でも彼は自分の道を自ら切り拓いていく人だと思う。学びの方法も夢を実現する方法も一つではないことを知っている三井寺先輩にエールを送りたい。 ぜひ岩手で撮影して欲しい。

    8
    投稿日: 2020.06.03
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    青春小説であり、ミステリーであり、宮澤賢治の考察でもある。 すべてが好きな自分にとっては、とてつもなくワクワクドキドキできる小説だった。 宮澤賢治の世界を、精神世界から読み解くのではなく、科学的に読み解くこともまた、宮澤賢治の世界を理解する上で大切なんだと感じる。

    1
    投稿日: 2020.05.31
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ガッツリ賢治先生!(゜▽゜*)地学部というよりも賢治先生研究会?(^^;)花巻をメインに賢治先生ゆかりの地を巡る高校生(^^)行ったことがある場所が登場していると、嬉しくなる♪青ノ果テ、薤露青は素敵なんだろうなぁ(*´-`*)

    1
    投稿日: 2020.05.22
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    『月まで三キロ』に続いて、著者に2作品目になります。宮沢賢治や『銀河鉄道の夜』をはじめとする彼の作品も記憶がほとんど消えかかっていましたが楽しく読めました。 高校生たちのひと夏の冒険が、宮沢賢治と地学、地元愛というテーマを盛り込んで描かれています。賢治作品を地学という切り口で小説にするなんて、おどろきです。私が学生の時に、この小説があったら、きっと地学を勉強するきっかけになったかもしれません。

    4
    投稿日: 2020.05.06
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    宮沢賢治の不朽の名作『銀河鉄道の夜』。 あの幻想的な世界のモデルとなった場所を、地学部の男子高校生達が自転車で辿る物語。 主人公のジョバンニが銀河鉄道に乗り込んだ丘に、読み手である自分が立てるなんて。 そんな旅ができることがとても羨ましい。 ジョバンニが銀河鉄道の世界に迷い込んだのは、当然夏だとは思っていたけれど、お盆の頃だったとは。 お盆だったからこそ、正者と死者が交わるあの不可思議な体験ができたのだろうか。 そして、あのラスト。 カムパネルラが死なない結末も用意されていたことに驚いた。 賢治は十年間も『銀河鉄道の夜』を書き直し続けて、結局未完成のままになってしまったけれど、カムパネルラの最期の描き方を賢治は本当はどのようにしたかったのか、とても興味深く思った。 賢治の作品に出てくる「青の果て」。 夜になりかけの空の青。 賢治が思い描いた、この世とあの世を繋ぐ境目の深い「青」について、この物語の高校生達と同じく、私も思いを巡らせた。 今は行けないけれど、いつか岩手に行ってみたい。

    30
    投稿日: 2020.04.13
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    東京から入学してきた謎の転校生。ひょんなことから地学部を作ることになり、そこから宮沢賢治ゆかりの地を旅することになります。しかし幼なじみが旅へ行かずに音信不通に。それは何故なのか?転校生の正体とは? 宮沢賢治の作品、特に「銀河鉄道の夜」についてのことがふんだんに盛り込まれていて、宮沢賢治ファンの方には、より楽しめるかと思います。盛岡へは行ったことはないですが、情景描写が繊細で美しかったです。その周辺を知っている人には、大いに楽しめると思います。また、地質について豊富に描かれています。ブラタモリを見ているようで、勉強になった感覚がありました。一緒に旅をしているようで、面白かったです。 表紙や帯を見る限り、ミステリー?な感じがしましたが、全体としては青春小説でした。時にブラタモリ?、時にちょっとシリアス?と読み進めれば進むほど様々な雰囲気を味わうことができました。 幼なじみの真相や転校生の正体がわかってくると、なんとなくミステリー小説を読んでいる感覚がありました。それぐらい通づる理由でした。しかしこの作品は、それぞれの高校生達の情熱や苦悩が描かれている青春小説として楽しめました。もう一回「銀河鉄道の夜」読んでみようかなと思わせてくれるかと思います。

    1
    投稿日: 2020.03.25
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    宮沢賢治って、小説を読んでいるとときどき出会う。今でもこんなに研究の的になっているのは、やはり生み出された物語世界の魅力が大きいんだなぁと思う。本当のところがどうか、そもそもそんなに深読みされるほど考えていたのか、もはや分かりようがないのに・・・すごい引力。 そんな「賢治先生」を軸に集まった高校生たちの、ひと夏だけを描いたお話。作中の時間は短く、それだけにいろんなことが濃く書かれているような感じがする。壮多たちが歩く岩手の風景、賢治についてのさまざまな研究、些細なことで揺れ動く高校生の心。 心情がこまやかにみえるのは壮多だけど、三井寺先輩や七夏の気持ちも台詞や行動からよく感じ取れる。転校生の深澤は・・・正直あまり分からない。過去の出来事と今をうまく結びつけられずにいるのかな。それもやっぱり、10代の繊細さだなと思う。 花巻で生まれ育った壮多が自分を「花巻の子」だと思い、一方で親しい七夏については「そう遠くないうちに花巻を去るだろう」と考えている、その距離感が印象的だった。高校生の今、こんなに毎日つるんでいる相手でも、都会から離れた地域では「上京する人と、しない人」という分かれ方が動かしがたく存在するのかなと。 謎めいた部分のことは最後にばーっと明かされるまでほぼ分かりようがないので、壮多たちと一緒に岩手の風景を堪能する気分で読むのもいいかも。

    2
    投稿日: 2020.03.08
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    宮沢賢治。誰もが早い時期に覚える作家の名前じゃないでしょうか?とはいえ、幼少で触れた彼の作品を深く理解できるはずもなく、気づけば大人になっている。そんな人も多いはず。 昨年 花巻に行く機会に恵まれ、宮沢賢治ゆかりの地で宮沢賢治の人物像を初めてしっかりと理解する。とても幅広い知識の持ち主で、改めてその人物像に惹かれた。 そんな宮沢賢治の地元 花巻を舞台に「銀河鉄道の夜」を巡る、高校生たちの一夏の冒険と成長を描いたおはなし。宮沢賢治独特の言い回しでもって物語に描かれる様々な場所や風景。その舞台となった地を宮沢賢治が見た景色を辿り旅をする。 風景や空気の描写が美しく、旅の行程や宮沢賢治の文献に準じて詳細に書かれていて、ラストに向けての畳みかけと伏線回収も気持ちよく一気に読了。 「薤露青」の色の描き方が美しくて印象的。 宮沢賢治の「青」に対しての解釈も好き。

    1
    投稿日: 2020.02.18
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    新潮社のHPでタイトルを見たときは、「野菜作る話ですかね」とか思ったりなんかしちゃったのだけど(苦笑)

    1
    投稿日: 2020.02.03
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    伊与原新『青ノ果テ 花巻農芸高校地学部の夏』新潮文庫。 宮沢賢治の産まれ育った岩手県を舞台にした青春小説。 宮沢賢治のイーハトーブや『銀河鉄道の夜』の世界を巧く膨らませているのに、取って付けたようなミステリーが邪魔で勿体無い作品だった。 主人公の壮多は転校生の深澤、先輩の3人で宮沢賢治が描いたイーハトーブの世界を把握するために自転車旅行に出掛ける。 本体価格630円 ★★★

    20
    投稿日: 2020.02.03
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    宮沢賢治をモチーフにした青春小説。 始めて読む作者だったが、非常にストレートで好感が持てる青春小説だった。 しかし、宮澤賢治が特別好きだとか、思い入れがあるとか、そういったことは一切無いのだが、何故か宮沢賢治がテーマの小説はつい買ってしまう……何故だ……?

    1
    投稿日: 2020.02.01