
総合評価
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powered by ブクログ今ではマンガ家の聖地として誰もが知る トキワ荘の話です。 一般的には手塚治虫とその他の漫画家達 が一時的にトキワ荘に住んでいて、同時 期に漫画を描いていたと思われています が、実は手塚氏がトキワ荘を離れた後に 藤子不二雄氏、石ノ森章太郎氏、赤塚 不二夫氏らが住んでいるのです。 同時期ではないのです。 しかしまるで印象派の画家達が集った パリ・モンマルトルの「洗濯船」(バト ー・ラヴォワール)になぞらえるかの ごとく、トキワ荘はマンガ界の「奇跡」 なのです。 そんな時代を細かく追いかけた稀有な ノンフィクションです。
1投稿日: 2020.08.26
powered by ブクログ「トキワ荘」に関する文献は当事者のものを含め相当あるが、本書の特色は、手塚治虫と「トキワ荘」グループを「戦後の児童出版文化史の中に位置づける」という意識が明確なことである。戦前から戦後の出版社の動向に紙幅を割き、特に戦前は『少年倶楽部』、戦後は『漫画少年』の編集をリードした加藤謙一の役割を重視している。いかに優れた作家がいても、作品を発表する媒体がなければどうにもならないわけで、本来「編集者の視点」は出版文化史の研究・叙述に必須のはずだが、意外に忘却されている場合が多い。その点で本書は漫画のみならず、文芸や美術など他の隣接分野の歴史を分析する方法論にも見直しを迫っているといえる。当事者の証言が矛盾する問題なども丁寧な史料批判で事実を確定しており、とかく誇張や「神話化」が目立つ「トキワ荘」に関して(少なくとも基本的な事実認識について)現状では最も信頼に足る著作であろう。
0投稿日: 2020.01.30
powered by ブクログ日本のマンガの歴史に欠かせない手塚治虫とトキワ荘グループの漫画家たちを壮大なスケールで描いた大作。 題名から予想した以上に裾野の広い広い作品。小学館、講談社など主に子供向けの出版社の興亡から、手塚治虫の同時代のマンガ家たち、貸本から月刊誌、週刊誌とTVアニメへの流れ。 トキワ荘に住んだ藤子不二雄、赤塚不二夫、石ノ森章太郎らはもちろん、松本零士、つのだじろうなどずっと広い視点からのマンガの歴史。 圧倒的なボリュームの1冊、内容も非常に濃い。
0投稿日: 2019.11.11
powered by ブクログ手塚治虫を含め、トキワ荘出身の漫画家たちを中心にしたマンガ史。もちろん石ノ森先生の話も。様々な資料を集めて丁寧に取材されていて、読みごたえのある素晴らしい本。著者の名前をどこかでみたな…と思ったら、「江戸川乱歩と横溝正史」の著者だった。納得。
1投稿日: 2019.08.16
