Reader Store
ブルーローズは眠らない
ブルーローズは眠らない
市川憂人/東京創元社
作品詳細ページへ戻る

総合評価

79件)
3.9
19
36
17
3
1
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    1作目を読んでからかなり期間を開けちゃったけれど、面白かった!やっぱりマリアと漣の凸凹コンビ大好きだ〜 前作で良い味の出てたジョン少佐が準レギュラーキャラ?みたいな登場をしてくれてこれも嬉しい。次も出るのかな。 お庭がないから育てられないけど定期的にブーケを買う程度にはお花が好きなので、バラの花の色についてだいぶ噛み砕いてくれた化学面での解説があってすごくわかりやすかったし興味深かった。 物みたいに扱われて散々な日々を送っていたエリックが、ようやっと掴みかけた平穏という希望を挫かれたのも悲しいし、自分のせいでめちゃくちゃになってしまった彼の絶望たるや……。 誰も責めてくれないのが逆につらいんだろうな。 でも一緒に生き残ったアイリスからすれば、彼は唯一生きている"家族"でもあり、責められないよなぁ……。 前作ではレベッカという一人の女性に狂わされた人が発端だったけど、今作はブルーローズという未知に狂わされたのが発端かあ。もしくは富/権威(手柄)に狂わされたともいえるけど、どちらにせよ自分のことしか考えられなくなった人間の欲って醜い…………。 テニエル博士を完全に男性だと思っていたので見事に騙されました。 この二人はこうするしかなかったのだろうか、アイリーンというひとり娘と再会できたところで残された時間を復讐から交流にシフトチェンジする未来はなかったのだろうかと考えてしまって切ない。 でも、ずっと今でも苛み続ける悪夢から開放されるために、憎い犯人をただでは終わらせないために、ずっと準備してきたしアイリーンが現れた時点で引き返せるところにはもうなかったのかもしれない……。 美しい花には棘がある。それを体現した呆気ない幕引きで、アイリスとエリックの復讐としてはこれで限りなく完璧に完成したのだろうな。 遺されたアイリーンが「私の知りたいことは何も書かれていなかった」と『幸せに』で締めくくられた遺言を読んで泣くのがつらい。 遺言書の内容から限りなくそうであるとわかるけれど、結局アイリスは最期までアイリーンに明言することなく幕を下ろしたんだなあ。 同じくアイリスに"遺された"側の人間であるエリックと今後何らかの交流があればいいけど、アイリーンへ血縁を明かさなかったアイリスの意思を汲んでエリックが自分もそうであることは明かさない気もする。 切ない話だった。

    0
    投稿日: 2025.11.09
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    両親の虐待に耐えかね逃亡した少年エリックは、遺伝子研究を行うテニエル博士の一家に保護される。彼は助手として暮らし始めるが、屋敷内に潜む「実験体七十二号」の不気味な影に怯えていた。一方、〈ジェリーフィッシュ〉事件後、閑職に回されたマリアと漣は、不可能と言われた青いバラを同時期に作出した、テニエル博士とクリーヴランド牧師を捜査することになる。ところが両者への面談後、バラの蔓が壁と窓を覆い、施錠された密室状態の温室から、切断された首が見つかり……。

    11
    投稿日: 2025.08.30
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    シリーズ2作目。 今作は青いバラをテーマにした作品。 捜査パートと当事者パートが交互に進む展開は前作同様にめちゃくちゃ面白かった。 このシリーズ大好きです。

    9
    投稿日: 2025.08.09
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    まさに和製アガサクリスティ。(登場人物が外国人だからでは無いです) 緻密なトリックと過去のサブストーリー。 登場人物が覚え辛い(登場人物が外国人だからでは無いです) ちょいと今回は無理があり過ぎな展開だったようにも感じましたが、、 よく、こんな入り組んだ話を思いつくなという感嘆と細かなシチュエーションに含まれた隠された真実の露呈は1作目のジェリーフィッシュから変わらずに感じられ、アメリカ人ぽく唸りました。(登場人物が外国人だからでは無いです)

    18
    投稿日: 2025.07.10
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    「ジェリーフィッシュは凍らない」からの二作目 マリアと漣の掛け合いが相変わらず楽しい。 物語は ・エリック視点のストーリー ・マリア&漣の捜査パート が交錯しながら描かれていく。 中盤あたりで(日記の登場)違和感は感じるものの二つがどう繋がるのか全然分からず|ω・*) 謎解きは難しくて全然でした。 本格ミステリの進化版みたい 犯行の動機が切ない… 読後の余韻が残る良い物語でした。

    16
    投稿日: 2025.06.10
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    友人のオススメで読んだ。ミステリーのジャンルを読むのが久しぶりだったからなのか、このトリックを書きたかったんだな、そこを膨らませていった文章だな、という印象があった。ところどころハテナでした。

    0
    投稿日: 2025.05.04
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    タイトルの意味が最後になってわかりました。 壮大な計画すぎていかにも小説っぽいけど、主人公たちの生い立ちを知るとなぜかもしかしたら世界中のどこかでこんなことが起こっているかもしれないという不思議なリアル感がありました。 前作と同じく、頭文字表記の地名とマリアの短気ぶりに辟易しましたが、それよりもやはりストーリーに引き込まれるので最後の方には気にならなくなりました。 いろんな視点で描かれているので、時間をおいて続きから読むと少し混乱しました。 次作も読んでみたいです。

    0
    投稿日: 2025.02.22
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    マリア&連シリーズの二作目ということもあって期待度は高めでしたが期待を裏切らない作品でした。 今作も科学の要素が強めで、青いバラの生成に成功した二人の男性の調査から始まる物語。 単純な怨恨殺人かと思わせつつ、巧妙な殺人トリックとそれに至る経緯の緊迫感と恐怖を交えた展開に脱帽しました。 読んでいて背筋が冷たくなるような寒気を感じる展開も面白かったです。 読む手が止まらない感覚は久しぶりでした。

    2
    投稿日: 2025.02.20
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    シリーズ第二弾は密室もの。 前作がとても斬新だっただけに期待が大きかったのですが、自分としてはトリックは良かったものの全体的に文章が何となく読みにくく、作品世界にのめり込むことが出来なかった。

    0
    投稿日: 2024.12.23
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    面白かった!! プロトタイプとブルーローズ 2つの事件が交互に描かれていて。 途中で、ん??となり なんとなく予測しながら 読んだものの、トリックも犯人も わかりませんでした笑 ⁡ 当たってた部分もあるけど。 重なりそうで重ならない それが最後にピタッ!!と 重なった時、おぉー!!って。 本読んでて、思わず 【女かいっ!!】って 突っ込んでしまった そこがわたし的には1番 驚いたところでした笑笑 ⁡ なんか切なかったけど 前作に引き続き 今回も面白かった(*´ω`*)

    0
    投稿日: 2024.11.17
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    〈マリア&漣〉シリーズ第二作。不可解な密室の謎とその真相に唸らされた。また、二部構成の物語が、最後に一つに繋がるどんでん返しは圧巻。

    8
    投稿日: 2024.11.12
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ジェリーフィッシュは凍らないに引き続く「マリア&漣」シリーズ第2段。 普段はだらしないダメダメなマリアなのに事件になるとキレッキレの推理についつい引き込まれる。そんな上司とペアの日本人漣のクールな感じがまた惹かれる。 今回もまさかの展開に驚き、切なく悲しい人生に心が押し潰されそうになるけど、 家族愛や信頼ということを深く考えさせられる話でした。

    1
    投稿日: 2024.10.06
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    1年前の日付の日記の出来事が、実は30年前の出来事。日記の中の被害者が現在の事件の被害者と類似しているが、真相は30年前の事件の生存者が現在の事件の被害者であった。 テニエル教授、ずっと男だと思って読み進めていたが実は女性。 警察官に両親を殺された少女とその友人の少年が復讐を企てる。

    0
    投稿日: 2024.09.27
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    最初にブク友さんに感謝です。 というのも、私の近隣の図書館には1作目しか置いてなく、これがシリーズものであるというのをブク友さんの書評を見て知りました! 本当に感謝です(*ˊᗜˋ)いつも素敵な本紹介ありがとうございます! ━━━━━━━━━━━━━━━ ストーリー 両親の虐待に耐えかね逃亡した少年エリックは、遺伝子研究を行うテニエル博士の一家に保護される。 彼は助手として暮らし始めるが、屋敷内に潜む 「実験体(サンプル)七十二号」の不気味な影に怯えていた。 一方〈ジェリーフィッシュ〉事件後、閑職に回されたマリアと漣は、不可能と言われた青いバラを同時期に作出した、テニエル博士とクリーヴランド牧師を捜査してほしいという依頼を受ける。 ところが両者との面談の後、施錠された温室内で切断された首が発見される。 扉には血文字が書かれ、バラの蔦が壁と窓を覆った堅固な密室状態の温室には、縛られた生存者が残されていた。 各種年末ミステリベストにランクインした 「ジェリーフィッシュは凍らない」に続くシリーズ第二弾! ・帯 バラの蔦で覆われた温室。 密室内に残されたのは、 切断された首、血文字、縛られた生存者 不可能と言われた青いバラをめぐる連続殺人の謎 各種年末ミステリベストにランクインした 「ジェリーフィッシュは凍らない」に続くシリーズ第二弾! (作品紹介抜粋━━━━━) ----------------------------------- 〇主な登場人物〇 〈プロトタイプ〉 ・エリック…語り手、虐待から逃げて来た ・フランク…博士、青いバラを研究 ・ケイト…フランクの妻、アルビノ ・アイリス…フランク、ケイトの娘、アルビノ ・ロニー…牧師、夜中に尋ねて来る ・怪物…実験体七十二号、ヘイデン ----------------------------- 〈ブルーローズ〉 ・マリア・ソールズベリー 主人公、U国民、A州F署刑事課警部、美人 ・九条漣 語り手、J国人、A州F署刑事課所属、理知的男子 ・ボブ・ジェラルド 検視官、初老、マリアの飲み仲間 ・ジョン・ニッセン U国第十二空軍少佐、ジェリーフィッシュ事件後閑職 ・ドミニク・バロウズ A州P署警察捜査課刑事、ジェリーフィッシュ事件後も連絡有り ・ジャスパー・ゲイル A州P署警察捜査課警部補、ドミニクの相棒で上司 ・フランキー・テニエル教授 C州S郡C大学S郡校、専攻は分子生物工学 青いバラを発表、命名《深海》 ・アイリーン C州S郡C大学S郡校、テニエル研究室学生、アルビノ ・ロビン・クリーヴランド牧師 A州P市郊外、元孤児院付き教会 青いバラを発表、命名《天界》 ・槙野茜…J国人、青いバラを研究する為来日 ----------------------------------- ○感想○ 近隣の図書館に2作目から置いてないので、今作から最新巻までの4冊を遠方の図書館からお取り寄せ。 最長で1ヶ月借りる事が出来るそうなんですが… それでも1週間1冊… 読むのが遅いのですが、が、頑張ります(ง •̀_•́)ง さて、今回の事件の鍵はブルーローズ、青いバラです。 自然界では偶然でも咲くことはないと言われている奇跡の花なんだそうです。 私たちが街で見掛ける青いバラは主に2つ。 花の水揚げで内側から染める、吸い上げ着色。 花の外側から物理的に染める、表色着色。 一般的に販売されてるのはスプレー花と言われる表色着色かと思います。 私たちの世界で、遺伝子が組み込まれた本当の青いバラは日本が開発成功させたそうです。 2004年6月 世界で初めて青いバラが開発成功発表 2008年 生物に影響しない証明もされる (野薔薇へ影響しない)(販売許可下りる) 2009年「SUNTORY bleu applause」と命名 販売開始(日本語で喝采)花言葉「 夢かなう」 そうなんです。あのサントリーさんが青いバラを開発成功させたそうなんです。 パンジーの遺伝子が入っているそうです。 当時の私は、ニュースを何気なく見て聞き流していたんでしょう… 青いバラ開発ストーリーはその後、理科の教科書に掲載されます。 サントリーのDNA「やってみなはれ」精神による挑戦の積み重ねは14年に及んだそうです。 逆に14年で開発させたのが凄すぎる気がしますが… 実際の青いバラは見た事がないですが、公式ホームページのサントリーさんの青いバラは、クリームがかった淡い紫色に見えました。遺伝子上では青薔薇って事なんですね。大変貴重な為、高価。 是非、皆さん一度見てみてください。 マリアと漣の世界と比べると、私たちの世界は大分遅れを取っているんですね。 今回も章毎に物語内容が違います。 プロローグ―焼けた家の机から出て来た日記 プロトタイプ―俺の幼少期 インタールード―私の気持ち ブルーローズ―マリア&漣捜査状況 エピローグ 今回はインタールードが少ないページだし、前回で慣れたので大分早く読めたかなと思います。 それにしても、今回はサッパリ分かりませんでした。犯人、動機、殺害方法… いい所までは推理出来ていても、上手く霧の中に隠されている為、あ、でもこう書いてあったから違うか…まんまと騙されました。楽しい。 これが叙述トリックというのか? 違うのか?これは何て言うんだ? ちょっと分からないけども… 市川憂人先生のトリックは前回に引き続き ダイナミック!とても大胆なんです! なんで分からなかったンだ私! ともう拍手喝采。 切ない… けれど仕方ない… ----------------------------------- 〇ネタバレお気に入りシーン〇 槙野茜 分子生物学の研究者からしますと、テニエル博士の〈深海〉とクリーヴランド牧師の〈天界〉、どちらがより興味深いかと訊かれれば、実は〈天界〉の方なんです。 遺伝子編集で青バラを創るのは、喩えると宇宙船で火星を旅するようなもの。 大変困難ですが、技術が発達すればいずれ可能になるだろうと期待されていたものです。 が、遺伝子編集を一切加えず、交配と突然変異のみで青バラを生み出すのは… 言ってみれば、世界最深の海溝の底へ、 ボンベを持たずに生身で潜っていくようなものです。 専門家の間では、とても不可能だろうと思われていたことでした。 それが、現実に行われた。 『神の奇跡』という表現では足りないほどです。 改めて青いバラとは凄いんだなと… これからはSUNTORY商品の飲み物を飲む時は尊敬の念を抱きながら頂く事にします ゴクゴク(*´з◇ゞ

    92
    投稿日: 2024.09.03
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    すべてがFになる、を読んだ方がいいっすね アニメみたい。それならアニメ観る 刑事の掛け合いが前作同様個人的にとても寒い。肝心なことのほとんどをただ書かずに最終章で並べてるって印象で、刑事軸も捜査進捗10%程度だったものが最終章で突然100%になっているという謎手法。だから全貌が段々明らかになる楽しさもなく、それでいてもったいぶってたトリックも唸るほどのものでもなく、、、残念ながら満足感も爽快感もなし。推理小説って感じはしないし、合ってないのかも僕に笑

    1
    投稿日: 2024.07.10
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    科学用語多めのミステリー その科学技術が謎に迫る鍵となるのは面白い構成。クローズドサークル的な設定も◎! 何より、マリアと漣のコンビが私は好き。

    1
    投稿日: 2024.06.16
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    マリア&漣シリーズの第2弾。 理系ミステリーらしく最初は難解な記号なども出てきた。 この世界では存在しないとされていた青いバラを同時期に実現させた博士と牧師を起点に物語が進んでいく。 最初読み進めると話しの内容になんだか違和感がありそのトリックに翻弄されつつ 後半になるにつれてどんどんとその違和感が紐解かれていく。 読後感は少し切ない。 マリア&漣シリーズの続編も読みたいと思った。

    31
    投稿日: 2024.06.12
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    掛け値なしの面白さ! 読後感は良い! 温かな気持ちに包まれる。 5時間で読めたことになる。 一言で言えば、 壮大な〇〇〇ということだろう。 でもこれを言ったら、ネタバレになるし、面白さが半減してしまう。 できれば前情報なしで読んで欲しいなぁ。 全くね、最後の1/3?1/4?まで、全くミスリードさせられまくり。 クローンとかそういう話?とか思ってしまった。 前作より一層切れ味冴え渡る! そんなトリックだったなぁ。 あぁ面白かった♪

    2
    投稿日: 2024.05.11
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    マリア&漣シリーズ第2弾。 前作のジェリーフィッシュ同様、理系要素がまぁまぁ登場する。今回は特に遺伝子工学の分野。序盤に青バラ誕生のくだりで、この辺の説明がワンサカ出てくるが、当然門外漢なのでなかなか理解が及ばず…物語の展開にも波に乗れず…という感じだったけど、中盤のマリア,漣視点とエリック視点の違和感や、アイリスの日記の内容が出た辺りから面白くなって一気読み! それにしても犯行に至る背景を知ると切なすぎる。 何とか平和な人生を送る方に舵を切れなかったかなぁ…と考えてしまう。 本来送れたであろう幸せな家族の日常を思うと、やっぱり切ない。

    31
    投稿日: 2024.04.27
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    マリア・漣シリーズ2作目。 ジェリーフィッシュに負けず劣らずのクオリティの高いトリック。すごい! ジェリーフィッシュもそうでしたが、2つのストーリーが謎が多すぎるまま同時並行で進むのが本当にワクワクして最高です。楽しい。 ナチュラルに化学式出てきたの笑いました。 理系ミステリ最高です。もっと理系理系しちゃってください(ハート) 叙述トリックにまんまと騙されてしまったな~ 楽しかったです。次もはやく読みたい!

    12
    投稿日: 2024.04.22
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    先ずブルーローズっていう題材がいいよね。 これもどっちかっていうと映像化出来ないんじゃないかな。理系チックなところと世界観が綺麗で好きなんだよなぁ。 あと叙述トリックはほんと飽きない。

    2
    投稿日: 2024.04.11
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    前回の「ジェリーフィッシュは凍らない」が面白かったので、次を読みたいと思い図書館で借りて来た。 相変わらず、漣とマリアのやりとりが好き。遺伝子の事など難しかったがそこは前回通りさらっと読み進め、真相に結末に泣きそうになった。そして、ある事を勘違いしてた事に最後、気付き驚いた。面白かったな、購入したいな。ただ本屋で見かけないんだよな…。Amazonで買おう。

    12
    投稿日: 2024.03.29
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    シリーズ第二弾 マリアと漣のテンポの良い掛け合いが楽しい。そして、空軍少佐のジョンも相変わらずいい味出してます。 「エリックの視点」と「マリアと漣の捜査」パートが交互に展開し謎を深めていく。 関係者の犯行に至る事情に、他に方法はなかったのか、仕方のないことなのかと思ったが、犯人の最後に関係者の思いを感じて、少し切なくなった。 青薔薇誕生の難しさとともに「天界」と「深海」の美しさが印象的でした。

    47
    投稿日: 2024.02.03
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    面白かった!解決編読みながら泣きそうになり、前回よりも犯行の動機にしっかり理由があって、切ないけどすごく良かった。子供は可哀想だけど。 ただ、トリックに関しては複雑すぎて、マリアはなぜあの瞬間にあの複雑なトリックに気付いたのか分からなかった。 所々に挟まれるジェリーフィッシュ。 そして本作でも完全に騙された。読者だけが騙されていた叙述トリック。 名前の通り私は青い花が好きなので、一面に咲く天界にお目にかかりたい。

    14
    投稿日: 2024.01.13
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    マリア&漣シリーズの第2弾。実現不可能と言われた青いバラをめぐる殺人。マリアと蓮の会話は前作ほどの面白さはないがシリアスな話にもユーモアが入っていて良い。のめり込んでしまうストーリー。良かった。

    24
    投稿日: 2023.12.30
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    ジェリーフィッシュ同様、倒叙的な描写で館の事件をミスリードさせるのは面白い 事件とは直接は関係ないが、青薔薇の科学はかなり丁寧に書かれていて純粋に◯ 犯人に関して印象が少なくて少しだけ肩透かし感

    0
    投稿日: 2023.12.17
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    シリーズ前作よりも謎の難易度が上がって楽しめた。著者のミスリードを誘う文章にはまってしまった悔しさと面白さがあった。このシリーズの世界観がとても良い。途中で出てくる化学式は正直わからなくなったが、青いバラができる仕組みについては何となく理解することができた。

    0
    投稿日: 2023.11.16
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    父と母を殺した犯人を炙り出す為に偽装殺人をし、犯人を特定して青いバラで最後トドメを刺すのが良かった。場所入れ替えトリックも騙されました

    74
    投稿日: 2023.11.10
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    マリア&漣シリーズ2作目 今回のもとても面白かったです。 この世界観が好きです。 ストーリーには切なさを感じましたが、物語に引き込まれてあっという間に読み終わりました。

    0
    投稿日: 2023.11.01
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    幻の青い薔薇をめぐる殺人事件。 「マリア&漣の時間」と「エリック&アイリスの時間」が、いつどこで繋がり事件の真相が見えてくるのか……焼け跡に残った日記は…… シリーズ第2弾。切なさで読み終えました。

    5
    投稿日: 2023.10.22
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    ブルーローズは眠らない 市川 憂人 衝撃の名作『ジェリーフィッシュは凍らない』に続くシリーズ第二弾! 両親の虐待に耐えかね逃亡した少年エリックは、遺伝子研究を行うテニエル博士の一家に保護される。彼は助手として暮らし始めるが、屋敷内に潜む「実験体七十二号」の不気味な影に怯えていた。一方、〈ジェリーフィッシュ〉事件後、閑職に回されたマリアと漣は、刑事ドミニクから依頼を受け、幻の青いバラを同時期に開発した、テニエル博士とクリーヴランド牧師の調査を開始する。しかし両者への面談直後、温室内で切断されたテニエル博士の首が発見される。バラの蔓が扉と窓を全て覆い、密室状態の温室には縛られた生存者と「実験体七十二号がお前を見ている」という血文字が残されていた・・・・ 物語は発見された日記から事件当時者達に起こった出来事を読み解くパートと事件を捜査するマリアと漣のパートが途中少年エリックの心情を描いたインタールドを挟みながら交互に描かれています。読み進めて行くと事件当時者達の体験と捜査している内容に食い違いが多く、頭が混乱します。事件当時者達は実験体七十二号に襲われ一家惨殺、しかし実際の捜査内容はその家族のバラ園で起きた密室殺人事件!日記に出てくるエリックや実験体七十二号が事件捜査上には全く上がってこなかったり。どちらかが間違っているのか?全く別の事件なのか?混乱する事間違いなし・・ しかしながら当然心配する事勿れ、2つの事実は最後に上手く結びつきます。相変わらずの市川節炸裂の本作、ジェリーフィッシュは眠らないでも発揮された、映画を彷彿とさせる感動のエンディングはさすがの一言。しかしながら肝心の密室殺人のトリックはと言えば少し物足りない感じ・・バラ園は窓、ドア全てがバラの蔓でおおわれており、外部から侵入したら蔓が切れてしまい侵入した痕跡は残ります。しかし全ての窓、ドアには鍵がかかっており、蔓で覆われたそれらは外部から侵入した痕跡なし・・・なかなか面白そうな密室ですがトリックは蓋を開ければ今一つと言った感想、恐らくメインは前述した叙述トリックの方だと思うので、密室トリックに拘らなければ十分良作と言えるでしょう。切ない親子愛にも感動します。 青薔薇は自然界に存在せず、自然界の薔薇に使える青い色素も存在しない事から、研究開発しても長年青バラが作られることがありませんでした。その為青バラの花言葉は「不可能」!しかし人類は長い研究努力の末、青いバラを作る事に成功し、そこから研究者への尊敬と敬意を込めて、花言葉は「夢かなう」「神の祝福」と変更されました。同時期に青バラを完成させた博士と牧師、「不可能」の花言葉を覆した彼らに訪れたのは「神の祝福」か「地獄の裁き」かその深淵の底にある僅かばかりの彼らの切なくも儚い「夢は叶うのか」結末は本書を読むことでしか体験できません!!

    10
    投稿日: 2023.10.17
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    青いバラを作った博士が殺される殺人事件を解決する話。 2つの視点で、交互に進んでいく。2つの視点がどのように繋がっているのか、考えながら読んだ。 マリアと蓮のかけあいがよかった。

    1
    投稿日: 2023.10.02
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    感想 登録前 続編。 今度も【現実ではありえない密室】 ルールを破らないでファンタジー要素を盛り込んだ密室トリック。 でもどちらかと言うと密室トリックより【誰が】に重点を置いたミステリ。 【誰が】犯人なのか。

    0
    投稿日: 2023.05.16
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    マリア&蓮シリーズ二作目 前作よりもちょい難しめ推理要素の感じ 緊迫感があるのは前作と変わらず 叙述トリックにやられた 理系要素がふんだんなのでそういった物語が好きな人はおすすめ

    1
    投稿日: 2023.04.27
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    題名が素敵だ。ブルーローズは青い薔薇だが、現実の今の世では、サントリーが配合に成功してできた青で、不可能と言われていたため、花言葉は夢は叶うである。 前作のジェリーフィッシュから、マリアと蓮が登場するので、読む順を間違えてはいけない。危なかった。題名に釣られてこちらを先に読もうと思ってしまった。因みにマリアは蜘蛛女ではない。 遺伝子研究をしているテニエル一家に、虐待を受けて飛び出したエリックが居候するが、テニエル家の妻ケイトと娘アイリスはアルビノだった。前作で出たアイリーンとアイリスは何か関係があるのだろうか? テニエル家の夫フランキーは研究の結果、不可能と言われた青い薔薇を作ることに成功していた。彼岸花ではなく薔薇だ。夫フランキーは船大工ではなく遺伝子研究家だ。一方牧師であるロビンは独学で青い薔薇を作る、深海と天界と名付けられた二つの青い薔薇が発表される。ロビンは考古学者ではなく牧師である。 シリーズ2作を読んでみて、ミステリーとしては単純で結末が想像できること、マリアと蓮のキャラ設定が定まっていなくて面白みがないこと、この辺りが工夫されてくると、ある意味新分野のミステリーなのかもしれない。 マリアのキャラは嫌いではない、アホっぽいのにやる時はやるのが意図的でなく感覚的だからだ。この線でキャラクターが定着すると良いのにと思う。そして、気軽に読むには良い作品だと感じた。

    7
    投稿日: 2023.04.19
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    ジェリーフィッシュに続いて2作目。 とても、面白かった。 テニエル博士、ケイト、アイリス、エリックの事件は、実は、数十年前に起きたことかな?とは思った。 それが、今、マリアたちが捜査している事件の登場人物とどう関係するのかは、さすがに難しかった。 最初は、エリックが今のテニエル博士かと思ったが、なんと、アイリスだったとは! 今のテニエル博士は、ずっと男だと思い込まされた。 ちょっと、この辺りは、叙述物的? エリックは、愛しているアイリスを、犯人を追い詰めるためとはいえ、殺して、首まで切断するなんてことができるのか? これは納得できなかった。 そもそも、こんなめんどくさい、なおかつ愛する人への残虐な方法を取らずに、素直にジャスパーを殺して復讐すればいいのに。 しかも、そのせいで、善意の第三者である槇野茜が殺されることになってしまった! また、アイリーンも、アイリスと似た名前で混乱させるが、作品の中では顔が見えない。もっと、深く関わるのかと思った。 また、本筋とは関係ないけど、青いバラ誕生について、独自のストーリーを創作してますが、これは小説だから問題ないのですね? いつも、レンからバカにされることがありながら、やはり、鋭い閃き、推理を見せるマリアは、かっこいいですね。 さて、次は、グラスバードはどうかな?

    4
    投稿日: 2023.04.09
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    ミステリー書評 読書レベル 初級 ボリューム 376頁 ストーリー ★★★★ 読みやすさ ★★★★★ トリック  ★★★ 伏線・展開 ★★★ 知識・教養 ★★★ 読後の余韻 ★★★★ 一言感想:理系ミステリ好き、急展開が堪らなく好きという方にオススメです。 シリーズ第2作目となるこの作品は、とにかく展開が秀逸です!各章は何らかの含みを持たせる終わり方になっているので、それが気になってページを捲る手が止まりません。また、中盤くらいに『えっ⁈』となる展開が待ち受けており、ここからラストまで一気読みでした。 ただ(個々の好みの問題という前提ですが)、犯人やトリックを見破るための伏線がわかりづらい(伏線すらない場合もあり)、トリックが複雑過ぎるしリスクが高過ぎる、犯人の心情が理解できない等、解決編の中で腹落ちしない部分が少なからずありました。

    6
    投稿日: 2023.02.06
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    前作が登場人物誤認による一点トリックだったのに対し、今作は時系列、性別、殺害現場に大きなトリックを用いた。 なにより犯人を警察から引っ張てくるとは思わなかった、完全にノーマーク。 申し分ない出来。

    0
    投稿日: 2023.01.12
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    ジェリーフィッシュ事件後、閑職に回された刑事のマリアと漣は、不可能と言われた青いバラを同時期に作出したというテニエル博士とクリーヴランド牧師を操作することになる。 ところが、両社との面会後、施錠され薔薇の蔓が窓を覆った温室の中で、博士の切断された首が見つかり……。 『ジェリーフィッシュは凍らない』のマリア&漣シリーズの第二弾。 今回は、施錠され薔薇の蔓が覆う温室で発見された首の謎を追うマリアたちのパートと、虐待から逃れた少年が拾われた家で遭遇する惨劇のパートが同時に進行する形式になっています。 類似する関係者、事件、そして共通する「テニエル博士」と「青いバラ」。一体2つのパートはどうつながるのか。読んでいる最中すごくワクワクしました。 私は読書中かなり脳内に映像が浮かぶ方なのですが、青いバラの咲く風景がとても綺麗なのもお気に入りポイント。 最初青いバラの作出に伴う学術的な話が多く、理系ミステリ系なのかと思ったのですが、人間ドラマ的な側面も強く、余韻を残すラストでグッときました。 ハウダニット・フーダニット部分も良かったですが、ホワイダニットが特によかった。動機が魅力的なミステリは個人的にすごく好きです。 魔に魅入られるような、心を狂わせほど美しいもの。死ぬまでにぜひ見てみたいものです。

    15
    投稿日: 2023.01.01
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    両親の虐待に耐えかね逃亡した少年エリックは、遺伝子研究を行うテニエル博士の一家に保護される。彼は助手として暮らし始めるが、屋敷内に潜む「実験体七十二号」の不気味な影に怯えていた。一方、〈ジェリーフィッシュ〉事件後、閑職に回されたマリアと漣は、不可能と言われた青いバラを同時期に作出した、テニエル博士とクリーヴランド牧師を捜査することになる。ところが両者への面談後、バラの蔓が壁と窓を覆い、施錠された密室状態の温室から、切断された首が見つかり……。『ジェリーフィッシュは凍らない』に続くシリーズ第二弾!

    0
    投稿日: 2022.12.16
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    マリア&蓮シリーズ第2作。 不可能といわれていた青いバラがテニエル博士とクリーヴラント牧師によって同時に作出された。その2人を捜査している際、テニエル博士が殺害された。そして、殺害された状況は不可解なものだった。 今作も論理がしっかりとしていて面白かった。マリアが仮説を出し、それを蓮が小ばかにしつつ反証するため、読んでいて思考が整理されてわからないまま読み進めるといったことにはならずスラスラと読むことができた。 次作も文庫化されているので早く読みたい!

    1
    投稿日: 2022.10.26
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    凄惨な事件の復讐劇の物語。エリックとアイリスの壮絶な物語とアイリーンへの愛の深さが感じられました。トリックもさることながら、登場人物達も相変わらず共感が持て、楽しく読ませて頂きました。

    1
    投稿日: 2022.09.11
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    後半、思いっ切りひっくり返されました。伏線回収も見事でした。理系の内容もわかりやすく解説してくれているので、抵抗なく読めました

    0
    投稿日: 2022.05.14
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    牧師と教授が時を同じくして青いバラの開発に成功。だが、当然そこには様々な人物の思惑が絡み合う。 読んでいるときは、意味ありげな過去の章がとにかく気になった。まさかフランキーが女性で、しかもアイリスだとは予想だにしなかった。過去の章の中に男の”テニエル博士”がいるところがなかなか巧い。だが、叙述トリックに関しては前作同様、あまり鮮やかとは感じられなかった。 そして注目はやはり蔦の密室。前例があるのかは分からないが、まず蔦というのが新しい。そして「蔦を育て始めるときから既にトリックの準備がなされていた」というのも面白く、犯人たちの背景がよりそのトリックを際立たせる。 また、色の変わるバラ、「娘なので外に放置したくはなかったが、容疑は向けられたくないので後ろ手にきつく縛った」、「アイリーンに入らせないために牧師の温室を施錠したので、カモフラージュのためにももう一つの温室も密室にしなければいけなかった」、「死体を移動しなければならなかったため、”どこからどこに移動したか”をごまかすために胴体を埋めた」というのも見事。 強いて言うなら、終盤になって鍵を握るジャスパーやアイリーンの描写がもう少し欲しかったかな。あまり情報が多くない状態で急に重要人物になってしまうので、少し入っていきづらい。 だが、全体としてみると伏線、トリック、構成、物語、どれも非常にレベルが高く、素晴らしい。大満足。

    4
    投稿日: 2022.04.29
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    昨日の勢いのまま二作目も読了しました。タイトルに惹かれてから長く…やっと読めました。 前作と同じ構成で事件が描かれています。頻繁に視点が変わるので先が気になるのもあり、一気読みしました。前作に引き続きたまに化学( ? )のお話も。根っからの文系なのであまり理解できませんでしたが、それも気にならないくらい面白かったです。 私はどんなに読み進めてもトリックも犯人も全然わからず…。最後の真相・結末を知り切なくて、悲しくてとても泣きました。 前作もトップ10に入るくらい大好きな作品ですが、今作も同じくらい大好きです。

    0
    投稿日: 2022.04.07
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    「ジェリーフィッシュは凍らない」に続くマリア&漣シリーズの第二弾。 施錠された温室に、さらにバラの蔓が壁と窓を覆うという密室状態で切断された首が見つかる。 まさに本格ミステリーという設定で謎解き部分も意外性があって動機もせつなくて、物語としても楽しめました。

    0
    投稿日: 2022.04.02
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    2022/02/12読了 マリア&蓮シリーズ2作目。 今回も前作以上のスピードで読んじゃいました。 久しぶりに読むミステリーはスリル満点で楽しい! 純粋に読書の楽しさを思い出させてくれた作品ですね。 読みやすい現代的な文体なのも◎ 最近はなかなか読書に時間が割けず、読むとしてもかなり偏食だったのですが、呼吸するように雑多に小説を読み漁っていた頃を思い出して、また色んなジャンルの本を読みたいという欲が湧き上がって来ました。 早く次回作も読もうと思います!

    0
    投稿日: 2022.02.12
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    トリックも構成もよく出来てるなーと思ったけど、終盤の展開が熱いのかはよく分からなかった。ジェリーフィッシュは凍らないの方が好きかな。

    0
    投稿日: 2022.02.03
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    今作も引き続き、過去と現在が交差し、物語が進行していきます。 マリアと漣のコンビも相変わらず良いです。 ただ、前作でも感じたのですが、 動機が弱い(今作は過去の犯人の動機)というかどうしても納得できないと感じてしまいました。

    4
    投稿日: 2022.01.09
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    青い薔薇の魅力と必死に生きる子供たちが描かれる、珠玉な本格ミステリー。マリア&漣シリーズ 第二弾。 遺伝子組み換え技術の話からテクノロジー主軸なクールな話かと思ったら、全く違いました。魂を揺さぶる熱すぎるお話です。海外ドラマのように次々繰り広げられる展開に夢中になって読みました、これは面白い! また本作は謎解き要素がスゴイ、全くもって全体像を見抜けません。 2つのパートが交錯しながら物語が展開していくなかで、かなりわかりやすい構成になっているはずなのにぃ、うーん悔しい。密室殺人の仕掛けもガッツリ本格感が満載。素晴らしすぎてしびれました。 現代のミステリー好きは、前作とともに必読の一冊ですね。

    24
    投稿日: 2022.01.05
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    マリア&蓮シリーズ2作目。不可能なはずのブルーローズを、2人が同時期に開発したとの発表から物語が始まる。 密室に首だけ残された遺体、過去の邂逅も混ざり、とても複雑なトリックに今回も騙された。 魅力的なペアの活躍、次回作も楽しみです。

    1
    投稿日: 2021.12.09
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    前作が面白かったしトリックが複雑だったので期待して読んでみたがまた前回とは違う独特の作品で凄く良かった。 描写にリアリティがあるのでところどころ鳥肌が立った。正直終盤になるまで犯人が全然分からずに騙されていた。特に地の文に頼りすぎているとそこで足を引っ張られるなと痛感。 過去と現在をランダムで登場させているのも良い。登場人物の名前が似ていたり、容姿が似ていたりと所々に伏線が張られまくっているのになかなかトリックに気づけないのが面白い。最初から転がされている感じがして凄く面白かった。 自分の好みに合ってる作品を書く人だなと思ったので次回作にも期待したい。

    1
    投稿日: 2021.10.26
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    不可能と言われた青いバラを、とある牧師と研究者がそれぞれ発表。それに伴って見つかった謎の日記。そしてその日記になぞらえたような殺人事件。 なんとなくの正体はちょっと掴めてたけど、温室の密室殺人事件事件はなかぬか難しくて理解しづらかったなぁ。

    8
    投稿日: 2021.09.19
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    * 初 市川憂人 小説  ジェリーフィッシュは凍らないを読まずに 本書(ブルーローズは眠らない)を読みました。 前作に登場する人間関係、 事件や背景の前知識はゼロ。 英語名[カタカナ名]登場人物の名前を覚えるのが 苦手なため、話に入っていくまでに時間がかかり ましたが手書きで相関図を書いて整理しながら  読み切りました。 登場人物の容姿の表現に頭の中で想像する絵が どうしても引っ張られた上に、素の通り読み進み まんまと時間軸にも惑わされました。 本を手にした時のイメージと読後感が かけ離れていて、そう来たか! ジェリーフィッシュも読んでみたくなりました。

    8
    投稿日: 2021.09.13
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    火災現場で発見された日記の内容に類似した事件が発生し、その謎と関係を解き明かして行く。シリーズ第二弾。少しずつ明かされていく事柄と現在進行系で深まっていく謎。続きが気になる展開のもっていき方が秀逸。

    1
    投稿日: 2021.08.16
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    漣&マリアシリーズ第2弾!! このシリーズは2人の漫才のようなかけ合いと会議室で殺人の仕方についてディベートするシーンがいつも読んでいておもしろい!!

    1
    投稿日: 2021.08.05
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    人が入れ替わっていたり、性別の話だったり、トリックは面白かったが、遺伝子の変更の話や怪物のような話はもう少し膨らませらなかったのか、、、と思ってしまった。 怪物はやってみて失敗してた、とかとか。 ジェリーフィッシュの時のような「恐怖感」というものはあまりなく、ちょっと期待とはずれていた。

    2
    投稿日: 2021.04.24
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    「ジェリーフィッシュは凍らない」が面白かったので、続くこの話も買ってみた。 <プロトタイプ>と名付けられた章と<ブルーローズ>と名付けられた章が交互に進む。 <プロトタイプ>は、両親の虐待に耐えかね逃亡した少年が、遺伝子研究を行うテニエル博士の一家に保護されるところから始まる。 いつの時代とも知れない山奥の一軒家、いわくありげな科学者、アルビノの母と娘、怪しげな牧師、遺伝子操作から生まれたと思しき怪物の存在などが不穏な雰囲気を醸し出す。 一方、<ブルーローズ>では、ジェリーフィッシュ事件後、閑職に回されたマリアと漣が、ドミニク刑事から依頼を受けて青いバラを同時期に開発したテニエル博士とクリーヴランド牧師の調査を始めたのが発端。 ここからそれぞれの話の中で同じ人物が殺されるが、<プロトタイプ>では姿を見せない犯人が迫る恐怖の惨劇、<ブルーローズ>では血文字が残された温室での密室殺人という趣向。 時を隔てた2つの話がどう関連するのか、全く読めないままにどんどんと話は進む。 色々な仮説が提示されそれらがことごとく否定され、謎や密室がより堅固になっていくのは前作同様。 いくらマリアとは言え、あれだけでここまでの推理を組み立てられるものかと思うが、とは言え、撒かれた伏線はきれいに回収され、全てがカチッと嵌る見事な構成。 マリアと漣の推理の結末に、該当の頁に戻って読んでついて行くのもまた楽し。 クリーヴランド牧師が○○なのはまだしも、テニエル博士が□□というのはちょっとズルいかも。

    9
    投稿日: 2021.04.23
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    前作のジェリーフィッシュが好きで、連続で読んでみました。話の展開の面白さ、疾走感は変わらずでしたが、無理があるかなぁ、と入り込めない部分もあり、シリーズ次作を読むか迷っています。

    7
    投稿日: 2021.04.22
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    章の内容が交互に変わる方式なので、過去と現在なのかなというのは察しが付いたけれど、誰がエリックの成長した姿なのかが分からなかった。 P.108で園芸用ハサミを使いづらそうにしているのが左利きってことなんだろうな。 様々な要素が積み上げられた真相も読み応えがあったし、何年も準備をして、復讐のために愛する人まで手に掛けなくてはいけないやるせ無さが良い。

    0
    投稿日: 2021.03.25
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    科学的に不可能とされてきた「青い薔薇」をめぐる殺人事件を描いた作品。エリックとアイリスの正体やその後の人生がとても壮絶で凄惨なところがとても怖かった。 トリックは複雑ながらも分かりやすく説明されているところが良かった。また、博士の正体が地の文から男であると錯覚してしまった。何よりも時間軸のズレ、博士=アイリス、エリック=牧師という等式にとても驚いた。ページをめくる度に真相へ近づくことへのドキドキが止まらなかった。3作目も読みたいなぁ。

    5
    投稿日: 2021.03.19
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    再読(2022.01.13) 前作の“ジェリーフィッシュは凍らない”に続く マリア&漣シリーズ第二弾 最後の最後まで密室トリックが分からなかった…! 犯人はある程度読めば目星がついたけど、動機が…そうか、“魅入られる”と言うのは怖いね。 前作からそうだったけど、交互に話が進んでいく構成が読みやすくて、特に中盤からは一気に結末に向かっていく疾走感が今回も抜群にハマりました。 次作の文庫化も今月だそうで、楽しみ♪

    0
    投稿日: 2021.03.04
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    ジェリーフィッシュが空を漂っている世界観。 現実のようだけど少しファンタジー、というのか、そのバランスがとても好き。ブルーローズとアルビノなんて、いくらでも耽美にできそうなのに溺れないところ。地の文の距離感(読者に対する…かな?)とか、マリアと蓮の距離感とか、トリックの使い方とか、全部のバランスが好みだなあと思う。

    1
    投稿日: 2021.01.08
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    前作が良すぎてあまり印象に残ってない。 青いバラについてはなるほどなあと思った。 わたしはミステリーにおいては、犯人の動機に一番重きを置くみたい。 過去と現在の対比が多すぎて、なんだか話に入り込めなかった。

    0
    投稿日: 2020.12.16
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    マリア&漣シリーズ二作目。今回もグイグイ引き込まれてあっという間に読み終えてしまった。 ジェリーフィッシュよりもちょっと難解だったけど、そもそもの作り方が好き。密室のトリックよりも、色々と誘導されてからの種明かしに衝撃。読みながら叫んだのは、「十角館の殺人」「噂」に次いで三作目。 あー次回作のグラスバードも楽しみ!!

    0
    投稿日: 2020.12.14
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    なぜかものすごく時間がかかってしまった。密室状況がいまいちピンとこなかったからかな。トリックそのものはなるほどなぁと。 次回作も手をつけるか、あるいは。

    0
    投稿日: 2020.11.21
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    【感想】  一言でいうと「優等生」。よくできた本格ミステリである。プロトタイプと称される章と、ブルーローズと称される章が交互に描かれる。プロトタイプの章の主人公はエリックという少年。虐待を受けて育った少年は両親を殺害し、逃走。その逃走の最中、テニエル一家と出会う。テニエル一家は、青いバラを作り出したテニエル博士とその妻ケイト、そして娘のアイリスの三人家族。地下には「実験体72号」という謎の存在がいる。エリック少年はつかの間の幸福を得るが、エリックを追い、警察官がテニエル一家に来る。これが引き金となり、テニエル一家で殺人事件が起きる。  ブルーローズの章では、ロビン・クリーヴランドという牧師と、フランキー・テニエル教授が、それぞれ青いバラを作り出す。マリア・ソールズベリーと九条漣は、「ジェリーフィッシュは凍らない」で出会ったドミニク・バロウズから捜査の依頼を受ける。ドミニクは、上司であるジャスパー・ゲイルと折り合いが悪い。  事件は3つ起こる。1つ目はフランキー・テニエル博士の殺人事件。2つ目は、フランキー・テニエル教授とロビン・クリーヴランド牧師の2人を訪れて日本から来た槙野茜という研究者の殺人事件。そして3つ目は、ロビン・クリーヴランド牧師の殺人未遂  3つの事件のうち、フランキー・テニエル博士の殺人事件が、まさに本格ミステリという謎だらけの事件である。出入口の扉、窓、天窓とも全て内側から施錠されていた密室の温室で、フランキー・テニエル博士の首と、アイリーンという学生が閉じ込められている。アイリーンは明らかに第三者の手で拘束されており、犯行は不可能。窓の隙間等に系統を通せば外から施錠できそうではあるが、バラの蔦がそれを阻止する状況。そして室内には、「実験体72号がお前を見ている」という謎の文字が内側から描かれている。まさに本格といった密室殺人である。  槙野茜殺しはいたってシンプル。泊まっているホテルの部屋のお風呂の中で絞殺されていた。槙野茜を殺害できるのは、彼女の宿泊先を知っていて、彼女と争うことなく部屋に入ることができ、かつ、彼女が「天界」という青いバラのサンプルを持っていることを知っている人物である。  最後のロビン・クリーヴランドの殺人未遂はもっとシンプル。自殺に見せかけてクリーヴランドの右手に銃を持たせたが、クリーヴランドは左利きだった。これが決め手となる。  全ての事件の犯人が同一ではないタイプの事件である。まず、フランキー・テニエル博士殺人事件は、既に余命1年足らずだったフランキー・テニエル博士による偽装他殺事件。実行犯はロビン・クリーヴランドだったが、フランキー・テニエル博士が全面的に協力していた。トリックの肝は、死体を移動させる方法によるアリバイトリック。犯行現場がテニエル博士の温室だと、ロビンにはアリバイがあり、犯行は不可能。しかし、ロビンの温室であれば可能。犯行現場をテニエル博士の温室だと誤診させるというトリック。そのためにアイリーンが温室に入れられ、目撃者とされた。テニエル博士の首が切られていたのは、車で死体を運んだ際の死斑を隠すため。そして、このトリックの最大の仕掛けが夜には色が変わるという眠る青バラを使ったトリックだった。青いバラ、タイトルにもなっているブルーローズがアリバイトリックに使われているのが心憎い。他にも、プロトタイプの章が29年前の事件であることや、フランキー・テニエル博士(女性)を男性と誤信させる叙述トリックも駆使されている。テニエル博士とロビンの偽装他殺は、29年前にテニエル博士=アイリスの両親を殺害した警察官をおびき出すため。その警察官が、モブと思われていたジャスパー・ゲイルだった。そう、モブキャラと思わせていたジャスパー・ゲイルが、29年前の事件の犯人で、槙野茜殺人とロビン・クリーヴランド殺人未遂の犯人だった。意外な犯人ではある。プロローグから登場しているし、自分も昔は実績を重ねるために必死だったという伏線もある。そもそも、性別誤信の叙述トリックも、時世を誤信させる叙述トリックも、この意外な犯人から目を逸らさせるためのものとも考えられる。上手いと感じさせる作品だ。  もっとも、槙野茜とロビン・クリーヴランドの事件は、ミスディレクションとなるような人物がいないのが残念。29年前の事件の真相と絡めても、残念ながら消去法でジャスパーしか残らない。意外な犯人なのは間違いないのだが、驚愕というより、やっぱりという程度になってしまったのは減点材料か。  感想としては、ソツがない、よくできた本格ミステリだと思う。探偵役のマリアと九条蓮も、十分なキャラクターである。脇を固めるドミニクもいい味を出している。無駄に登場人物が多いわけでもなく、読みやすいミステリである。  ただ、その分突き抜けた魅力がない。よく出来たミステリだし、突き抜けたものを求めるのはどうかと思うのだが、あと一歩、突き抜けたものがあれば本当の傑作になり得ると思う。 〇 メモ 【トリック】 〇 眠る青いバラを利用したアリバイトリック。殺害現場を誤らせ、アリバイを作った。 〇 胴体を切断したのは、車で死体を運んだために発生する死斑を隠すためだった(首の切断の意図)。 ○ 胴体を埋めた場所に青いバラを置いたのは、早く死体を発見させて死亡推定時刻を絞り込ませ、アリバイを完全なものにするため。 ○ 密室のトリックは長い時間を掛けて隙間ができる形でバラを育成するというもの。 ○ 「実験体72号がお前を見ている」という文字はジャスパーをおびき出すために書いた罠 ○ 槙野茜殺しとロビン殺人未遂は、ジャスパーが犯人だと絞り込ませるための消去法として使われる。 〇 プロローグ  謎の独白の後に、ジャスパー・ゲイルとドミニク・バロウズという2人の刑事による焼け跡の捜査が描かれる。この捜査で、日記のような遺留品が見つかり… 〇 第1章 プロトタイプ(Ⅰ)  家を飛び出した少年が、テニエル一家に救われる。 〇 第2章 ブルーローズ(Ⅰ)  ジェリーフィッシュ事件で下手を打って、今は冷や飯を食わされているというマリア・ソールズベリーと九条漣が、旧知のドミニク・バロウズの依頼を受け、青バラ騒動の一人、フランキー・テニエル教授に探りを入れに行く。マリアと蓮がテニエル教授のもとに行くと、そこにはU国空軍少佐、ジョン・ニッセンがいた。 〇 第3章 プロトタイプ(Ⅱ)  フランキー一家に拾われた少年はエリックという名前をもらい、テニエル一家で過ごす。エリック少年が過ごす幸福な日々が描かれる。 〇 第4章 ブルーローズ(Ⅱ)  フランキー・テニエル博士への訪問を済ませた後、マリアと蓮は、ドミニクの依頼を受け、もう一人の青いバラを作り出したというロビン・クリーヴランド医師に会う。この章の最後で、フランキー・テニエル博士が殺害されたという報告を受ける。 〇 第5章 プロトタイプ(Ⅲ)  エリックがテニエル家の一員となってから1か月半が過ぎる。テニエル家に警察官がやってきて、エリックが両親を殺害して逃走していたことを告げる。二人目の来訪者、クリーヴランドという牧師が訪れる。エリックは地下室で謎の生き物を見る。 〇 インタールード  誰かの独白。「あの人の本当の気持ちを私は知らない。」 〇 第6章 ブルーローズ(Ⅲ)  テニエル博士は青バラ「深海」を育てている温室の中で、首だけが発見される。その温室には、アイリーンという学生が倒れていた。出入口には「実験体72号がお前を見ている」という殴り書きがある。ドミニクとジャスパーがやってくる。ドミニクはマリアにある書類を見せる。 〇 第7章 プロトタイプ(Ⅳ)  エリックは怪物=実験体72号を見たショックで鍵を掛け忘れる。実験体72号がいなくなり、警察官が焼かれて死亡する。テニエル一家はエリックを逃がそうとするが土砂崩れで失敗。温室でテニエル博士が死亡する。 〇 第8章 ブルーローズ(Ⅳ)  マリアは、ドミニクから渡された謎の日記を見る。1年半前にあった火災の現場で見つかったものだった。マリアによるテニエル博士殺人事件の捜査。ロビン・クリーヴランドの尋問、テニエル博士とクリーヴランドのもとを訪れていた槙野茜という日本人女性の尋問。アイリーンへの尋問。マリアはアイリーンからテニエル博士の研究について聴く。翌日、槙野茜が宿泊先のホテルで遺体となって発見される。 〇 第9章 プロトタイプ(Ⅴ)  テニエル博士に続いて、博士の妻であるケイトも死ぬ。エリックはアイリスを連れて逃走 〇 第10章 ブルーローズ(Ⅴ)  槙野茜殺人事件の捜査。マリアと蓮、そしてジョンによるテニエル博士殺人事件の推理。ロビン・クリーヴランド牧師が襲撃される。これは自作・自演なのか。土砂崩れ現場から遺体が発見される。そのうち一人は長い白髪女性。手記に書かれていたことは事実なのか。テニエル博士が腫瘍だらけで、あと1年も持たない体であったことが分かる。 〇 第11章 ブルーローズ(Ⅵ)  謎解き。テニエル博士殺しの真相は、殺害現場がテニエル博士の別宅ではなく、クリーヴランド牧師の温室だったというもの。クリーヴランドにはアリバイがあったが、殺害現場がクリーヴランド牧師の温室であれば、アリバイはなくなる。アイリーンがテニエル博士の死体を見たのは、クリーヴランド牧師の温室だったのだ。このアリバイトリックの最大の仕掛けは天界という青いバラ。このバラは、光が弱まるとpHが減少し、アントシアンが青から別の色に転化する。クリーヴランド牧師の青いバラ、「天界」は光の強弱により色が変わる青バラ、いってみれば眠る青バラだったのだ。  胴体を切って埋めたのは、車で死体を運んだために発生する死斑を隠すため。  青いバラ「深海」を胴を埋めた場所に置いていたのは、マリアの推理どおり、死体を速やかに発見させ、死亡推定時刻を絞り込ませるため。アリバイトリックのためである。  テニエル博士の温室からの脱出は、人を通れる程度の空間を設けて蔦を栽培していた。隙間ができるように一から育てるという時間を掛けたトリック  テニエル博士の温室にあった血だまりは、テニエル博士の血を事前に注射で吸い取り、散布した。テニエル博士の腕に注射痕があったことは、伏線として示されていた。  そもそも、この事件は、病に侵され、余命1年というテニエル博士の協力のもとに成り立っていた事件だった。クリーヴランド牧師は飽くまで実行役。テニエル博士の事件は、博士自身が企てた偽装他殺のようなものだった。  クリーヴランド牧師が育てていた「天界」はプロトタイプのものだった。テニエル博士から譲り受け、クリーヴランド牧師が育てていたと思われる。クリーヴランド牧師が育てていた天界はプロトタイプ。さらに天界の完成形があり、その発展型として、より青みを深めた品種、深海が誕生した。  クリーヴランド牧師は、エリックだった。ドミニクが発見した日記は、日付が約30年ごまかされていた。1954年のものだった。日記の最後に、アイリスが新しい日記を付け加えたのだ。フランキー・テニエル博士がアイリスだったのだ(性別誤信の叙述トリック)。  29年前、アイリスの父母を殺害したのは、エリックを追っていた警官だったのだ。そして、その警官がジャスパー。エリックとアイリスは、ジャスパーをおびき出すために、この青バラ騒動と偽装殺人を計画したのだ。エリックが怪物だと思っていたのは、アイリスの祖父。アイリスの祖父はある種の皮膚病に侵されており、認知症を発症していた。エリックが怪物だと思っていたこの祖父が警官に殺害され、燃やされていたのだ。そして警官は、エリックとアイリスの父母を殺害した。  アイリスとエリックは生き残り、クリーヴランド牧師の教会を訪れた。クリーヴランド牧師の弟がいて、アイリスとエリックはフランキーとロビンという名を与えられ、育てられる。  アイリスとエリックは分かれて育てられる。そして、再会。アイリスは、1954年当時、屋敷を含む地域を管轄する警察署に在籍していた、20歳代前半の長身の警官。素行はあまり良いとはいえない。そのような人物をあぶりだし、復讐しようとした。そして、ヤツの正体を突き止める。ジャスパー・ゲイル  アイリスとエリックの計画は、自分たちを青バラの関係者に仕立て上げること。容易にもみ消されることのない重大事件の当事者になること、そして、即座に逮捕されないこと。これを成立させるために行われたのが、テニエル博士―アイリスの偽装他殺だった。  アイリーンは、アイリスとエリックの娘だった。ジャスパーは病気に弱い青いバラを枯らし、一攫千金を逃した。槙野茜を殺害したのはジャスパーだった。エリックの殺人未遂もジャスパーの仕業。 ジャスパーは、深海を掴んで、その毒で死亡した。  エピローグはアイリーンへの、アイリス=テニエル博士の遺言。アイリーンの涙で終わる。

    1
    投稿日: 2020.11.06
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    文句なしのミステリー。   こんな密室あり得ない! こんなプロットを考え付く時点で天才以外の何物でもない。    人の情念というものは空恐ろしいものですね。

    2
    投稿日: 2020.09.27
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    過去と現在の交差が凄い面白かったです。閉鎖空間、2か所の同じような場所、復讐と、前作と同じ要素なのにもかかわらず、お話の中に引き込まれました。

    0
    投稿日: 2020.07.19
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    いま、ここにあるミステリ。 ひとの名前を憶えるのが苦手なので、登場人物一覧が欲しいなぁとか思いながら読み進めていたのだけれどそれは期待してはいけませんでした。 前作に引続き、ふたつのパートが交互に進行して、 一方が事実としたときの現実とのズレを拾い集めて、 そうすると現実の方の違和感が浮き彫りになる。 しかもそれが、大トリックのヒントにもなっていると云っていいやら、そうでもないやら? これも形式美になるのかなぁ。 シリーズで形式が揃っている、というのも美しくていいかもしれない。ちゃんと読まないと飽きそうだけど。 まだまだ☆3.6。

    1
    投稿日: 2020.07.12
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    中々良く出来たトリックだった。パズラーが喜びそうな仕掛けで、絶対不可能に思える謎がきれいに収束していく。 ただ、ほんとにそこまで手をこんだことをしなくちゃならなかったのかなと違和感がある。

    2
    投稿日: 2020.06.28
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    『ブルーローズは眠らない』(市川 憂人著)を読了。 『ジェリーフィッシュは凍らない』も面白かったのですが、続編のこちらも負けじと面白い! 2つの章が交錯し、どう繋がるのか予想ができない展開はミステリーかつ、サスペンス・ホラー的な面白さがありました。そして真相は最後まで気がつきませんでした、完全に騙されました。(前作は科学でしたが)本作では遺伝子研究が関わってきますが、それが物語のテーマにも通じて深みを与えているように感じました。 マリア&漣の次の活躍も楽しみです。

    0
    投稿日: 2020.05.23
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    連とマリアのやりとりが、ちょっとコメディタッチすぎるときもあるけど、ジェリーフィッシュも面白かったので読んだ。物語の展開やキャラの描き方が好き。

    0
    投稿日: 2020.05.15
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    前作は割に普通だったけど、これは面白かった。 完全に騙された! 遺伝子の小難しい話は斜め読みしたけど、他は面白くて一気に読んでしまった。

    1
    投稿日: 2020.05.06
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    マリア&漣シリーズ第2弾。 ジェリーフィッシュと地続きな世界が嬉しい。まだジェリーフィッシュは空を飛んでいるのだ。 今回は前回よりも慎重に読んだのに、プロトタイプの章とブルーローズの章の繋がりが最後まで解けなかった。なんということだ。 そして驚きは二回やってくる。 最後にタイトル思い出して泣いたよね。 第3弾も楽しみ!

    0
    投稿日: 2020.04.15
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    シリーズ2作目が文庫化。 『青い薔薇』というと新潮文庫からノンフィクションが出ているし、サントリーが本当に売っているし、どういうミステリになるのか期待して読んだら、期待以上だった。いつか本当にあそこまで青い薔薇が出来たら、もっと面白く読めそう。

    0
    投稿日: 2020.03.30
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    "フランキー"というファーストネームが女性名でもあることに気付けるかが全てな気がします。 海外ではフランシス等の名前がフランキーという愛称になることが多いようです。

    0
    投稿日: 2020.03.28
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    手の込んだトリックに加え複雑なプロット、終盤謎解きの畳み掛けに理解が追いつかず読み疲れた。とは言えキャラは立っているし、いささか回りくどい感はあるものの、本格ミステリの醍醐味を味わった。ラストはジ〜ン。

    1
    投稿日: 2020.03.20
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    ジェリーフィッシュよりは難解で面白かったかな。 これに、クローン的な事件が繋がってたら私の大好物だった(笑) ちょっと最後に詰め込み過ぎてて頭を整理するのが大変でした。 グラスバードへ行こう!!

    1
    投稿日: 2020.02.26