
総合評価
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powered by ブクログゴールデンカムイの漫画で紹介された文化やアイヌ語を深掘りするような形式になっていて、ゴールデンカムイからアイヌ文化に興味を持ち始めた自分にはピッタリな本だった。 特にアイヌ語が語源になっている地名や動物の名前の解説が面白かった。
0投稿日: 2025.10.08
powered by ブクログゴールデンカムイが面白すぎてそのままの流れで読了。 中川先生のやさしい語り口が読みやすかった。しかし内容はアイヌの言語学から神話、食べ物など民俗学的なものまで幅広く、しかもゴールデンカムイの読者なら物語で一度触れているので馴染みやすいから面白い! 次は中川先生の『ゴールデンカムイ 絵から学ぶアイヌ文化』を読んで、知里幸恵の『アイヌ神謡集』に進もうかな。
0投稿日: 2025.09.13
powered by ブクログゴールデンカムイ大好きだし遠くの血縁にアイヌが混じってるらしいので読んでみたけど私の理解力が無さすぎて正直半分も理解できなかった。 でも神話と食べ物部分は面白かった!
14投稿日: 2025.09.05
powered by ブクログ漫画を読んでいなくても充分面白く読めた。 漫画を読んでみたくなったが、それ以上にアイヌに関する書籍も読みたくなった。 ネガティブなトーンで語られる事も多いテーマの中、ポジティブな雰囲気と現代に続くアイヌの思想の力強さを感じさせる本。
0投稿日: 2025.07.07
powered by ブクログ『アイヌ文化で読み解く「ゴールデンカムイ」』中川裕著 #読了 #読書 『ゴールデンカムイ』を読んだことはないのですが、ゲーム『大神』などでアイヌ文化に関心を持っていたことから読了。結論、漫画を読んでいなくても学べたので、この点が気になって読んでいない方にはぜひ!漫画の著者野田サトルさんもアイヌをしっかり学んでおり、フィクション部分は演出面のために変更していると書いてあったのでクオリティも高いんだろうなと改めて感じました。特に、アイヌとカムイの関係性は現代人と社会、また人同士のコミュニケーションを図る上でさらに学びたくなりました。
0投稿日: 2025.04.26
powered by ブクログいまだに「ゴールデンカムイ」読んだことないんだけどね。 図書室でこの本と何度も目が合った気がして借りてみた。 読み終わってから、唐突に「いただきます」って大事と思った。 いやいつも思ってるけどね。 だって動物だけでなく植物の命もいただいてるんだから。 アイヌの埋蔵金なんてあり得ないと思ってたけど、そうでもなさそうなんだね。
0投稿日: 2025.03.09
powered by ブクログ漫画ゴールデンカムイはアシリパが好き。 最終話を読み、もっとアイヌについて学びたいと意欲があって探し、この本を知り、即買いました。 ゆっくりと読んでいたのですが、2024年秋から始まった北海道ウポポイのキャンペーンに便乗して旅行に行く準備で忙しく、中断して、旅行から戻ってから続きをじっくりと読みました。 私が特に驚愕したのは、アシリパの真っ白な衣の説明でした。 読んだことのない人に、ぜひ知って欲しい情報です。 アイヌについての入門の書という内容ですが、漫画が好きになった人を仲間のように歓迎してくれる表現や呼びかけがあって照れつつも嬉しく感じました。 明治の時代の、日本、ロシア、世界の動きと一緒にアイヌの世界がどうであったか、より学びたくなります。
0投稿日: 2024.12.08
powered by ブクログ著者は、ゴールデンカムイのアイヌ語監修者。第17巻時点で執筆されたものになります。 連載終了後に執筆された、ゴールデンカムイ絵から学ぶアイヌ文化の方がボリューミーで、裏話や作品の成り立ちも聞けておすすめですが、こちらも、ゴールデンカムイを読んだ方が、アイヌ文化をより踏み込んで知ることが出来るようになっていて興味深いです。 原作の絵がたくさん使われていて分かりやすいです。 表紙のアシリパさんの絵も秀逸。 ゴールデンカムイが、北海道のことやアイヌのことを多くの人に知ってもらう上で、また、観光の上で寄与したことは絶大ですね。
0投稿日: 2024.11.11
powered by ブクログアイヌ文化入門にうってつけ。 カムイ→擬人化 アイヌのパートナー 天にあるカムイの国(そこでは人の姿をしている)から動物や自然物に形を変えてアイヌの目の前に現れる "天から役目なしに降ろされた物はひとつもない" 動物を狩、肉や毛皮をもらう行為=動物の姿をしたカムイを客人として受け入れる行為 アイヌの伝統的な考え方では夢は「現実の一部」 →ピダハンに近いものを感じる。彼らは観念を一切持たない種族ではあるが、経験を蔑ろにしないという意味で
0投稿日: 2024.07.21
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
炎自体がカムイ 実際には毛皮や肉を得るために、人間がクマを狩りに山に行くが、観念の世界ではクマのほうから人間のところに遊びにくる アイヌの伝統的な考え方では夢は「現実の一部」 子供への名前の付け方一番強い制約が「同じ名前をつけてはいけない」自分たちが知ってる亡くなったひとも含む。恩恵も災いも名前によって届けられるから アシリパの名はどこから思いついたのか忘れた 争いは言葉で解決できる チャランケ 「チタタプ、チタタプ」と言いながら刻むというのは野田先生の創作。ほんとは無言? 「ヒンナヒンナ」は「おいしい」ではなく「感謝する言葉」 何かを受け取っていう場合には、両手でそれを軽く数回上下させながら、頭を軽く下げつつ口にする。「ようこそ私のとのろへやってきてくれました」という気持ち 「おいしい」は「ケアラン フミー!」 食事をしてるとき「まずい」とか「肉が少ない」とか言ってはいけない。他人の家でごちそうになって文句を言わないように。アイヌでは肉も山菜もカムイからのお土産だから
0投稿日: 2024.05.22
powered by ブクログゴールデンカムイが大好きで、アイヌについて深く知るために読みました。 漫画に描かれているちょっとした部分は、実はこう言うアイヌの考えからきてるんだよ〜的な内容です。
0投稿日: 2024.04.14
powered by ブクログ映画を観て、アイヌ文化を知りたくなったので手に取りました。漫画の簡単な解説本かと思ったら、思った以上に本格的な内容で、アイヌ文化の学術的入門書でした。
9投稿日: 2024.04.04
powered by ブクログゴールデンカムイのアイヌ語監修者が作中の一コマを使いながらアイヌ文化について解説する贅沢な一冊。野田サトルさんの書き下ろし短編も収録。 ゴールデンカムイを読んだ方はより一層アイヌ文化に興味が深まり、読んだことのない方は作品も読みたくなるような一冊でした。 起源、言葉、ユカラなどの物語文化、食事などをわかりやすく紹介してくれています。 昨年北海道博物館に行った際に現地で学んだ内容がおおよそ網羅されていて、これを読んだ後に博物館などで展示品、資料などの現物を見るのもまた面白いのではないかと感じました。 やはり漫画から入ってくれるのはとっつきやすい。どんな形でも興味を持って知ってもらうのが大事だなぁと思います。
0投稿日: 2024.03.25
powered by ブクログゴールデンカムイの映画を観て、アイヌ文化に興味を持ち読んでみた本。 表紙に惹かれた〜笑 内容もすごく読みやすく、アイヌ文化の基本を理解することができた。 漫画やアニメなどをきっかけに、知らなかったことを学ぶのも一つの手段だなと感じた。
6投稿日: 2024.03.01
powered by ブクログ本書は2019年に登場している。「好評連載中」であった漫画『ゴールデンカムイ』を踏まえ、アイヌ文化に纏わる話題を提起し、作中の関係の描写等を少し出して少し踏み込んで話題を展開する訳である。その手法が面白い。 正直、自身は漫画『ゴールデンカムイ』を読んではいない。最近公開の実写映画を大変に愉しく観た。そこで作中の時代や、出て来る様々な文物に興味が湧いて、新たに『ゴールデンカムイ』に題材を求めたアイヌ文化等の話題の本が出ると知った時、「同じ著者による“前著”」を押さえようとした訳だ。そういう思い付きで、こちらも読んでみて正解であったと思う。漫画に通暁していなくても十二分に愉しい。 本書は、アイヌの言う「カムイ」という概念に関して詳しく、非常に勉強になった。 アイヌは自然と共生することを意図していたとされるが、必ずしもそれに留まらないということが本書で説かれている。アイヌは身近な様々なモノに魂のようなモノが在って、それらと共に在ることを意図していたようだ。偉大な自然に留まらず、家屋や、家の中等で使う様々な道具や、その他様々なモノに魂が在って、その存在を時に意図する訳である。 そしてアイヌは、自給自足ということに留まらず、酔いすることが可能なモノを多く用意して、それを利用した交易を行うことを旨とするような生き方をしようとしていたという。 或いは厳しい自然の中で生きることを代々受け継いだアイヌは、「自ずと合理的な考え方を持ち、それを実践しようとしていた」というようにも見える。 なかなかに興味深いので御薦めしたい一冊だ。
6投稿日: 2024.02.27
powered by ブクログゴールデンカムイを読んでみてアイヌ文化をもっと知りたくなり購入。まったくアイヌ文化に触れたことの無い自分でも分かりやすい解説でとても勉強になりました。
1投稿日: 2024.01.22
powered by ブクログゴールデンカムイはおもしろい。きちんとアイヌ文化を調べ、アイヌ語の監修している方もいてこそなんだと実感。
0投稿日: 2023.10.29
powered by ブクログゴールデンカムイ原作漫画→アニメでハマりアイヌ文化も気になりだし人生初の聖地巡礼?で行った博物館網走監獄で表紙に惹かれ手にしました。漫画の世界観、アイヌ文化の理解も深まってイラストや漫画もかわいい、とてもお得な一冊。 実写映画の公開も楽しみにしています。
0投稿日: 2023.09.08
powered by ブクログ新千歳空港の本屋、北海道コーナーにて発見。 アイヌにはずっと興味があるから、気になる本はすぐに購入。 挿絵も綺麗で、文章での説明がすんなり入ってくる。アイヌの入門書のよう。 ゴールデンカムイも気になりつつもまだ読んでない。 終わってるから、もう大人買いだな。
0投稿日: 2023.09.02
powered by ブクログアイヌ文化を大衆エンターテイメントとして昇華し、幅広い世界にその深みと敬虔さを伝えた漫画作品の解説本。アイヌという世界がどのように成立し、身の回りのあらゆるものに対してカムイとしての認知や、虹や蛇を恐れる世界観、倭人からの侵略により一方的に不利な立場に置かれたその歴史に至るまで、文化的な視点から解説している。ゴールデンカムイがいかに精緻な研究や調査に基づいて描かれ、それをエンタメで見事なまでに魅力的な作品としている大作であるかを、節々と感じた。何となく興味があるけれど、深く学ぶにはハードルが高いし、そのきっかけもない、そんな身の回りにある“端の文化世界”に切り込み、人口に膾炙する力が漫画にはあるんだということを再認識した。
0投稿日: 2023.08.11
powered by ブクログ漫画「ゴールデンカムイ」をアイヌ語学者の筆者がアイヌ文化の視点から読み解く本。 ユカラやイオマンでなどアイヌ文化について分かりやすく解説されており、よりアイヌ文化に興味を持つ事が出来た。 ただ、ゴールデンカムイのネタバレがチョイチョイあるため、ゴールデンカムイを途中までしか知らない私は少し残念だった。
1投稿日: 2023.08.02
powered by ブクログゴールデンカムイの重要なエッセンスのひとつである"アイヌ"について、作中での表現などを踏まえて丁寧に解説されている。 "アイヌ"について知らない人もゴールデンカムイを知らない人も楽しめる素敵な一冊だと感じた。
0投稿日: 2023.05.23
powered by ブクログ北海道で生まれ育ってはいたものの、それほど詳しくはなかったアイヌ文化に少し触れられた一冊だった。 アイヌの人はどのように考えて生活していたのか、なにを大切にしていたのか。そういったことが分かりやすく書かれていて良かった。 もっと論文的な堅苦しい本だと思って読み始めたのだが、あくまでも金カムからアイヌ文化に興味を持った人向けの優しい「アイヌ文化入門書」だった。 金カムが好きな人にはぜひオススメしたい一冊。
0投稿日: 2023.05.15
powered by ブクログ【琉大OPACリンク】 https://opac.lib.u-ryukyu.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BB27891751
0投稿日: 2023.03.31
powered by ブクログゴールデンカムイという作品が大好きなので心惹かれて手に取りました。 文化や考え方、言語などを少しでも知ることが出来て良かったです。 現代の生活の中でもアイヌの考え方が重要だということに、SDGsなどの観点に通ずる部分があるのかもしれないと感じました。 土器の衰退きになったというのは想像にもなかったので驚きました。 まだまだ分からないことが多いので、巻末の方にあった「ゴールデンカムイ」をより楽しむためのブックガイドを参考にして読みたいと思っています。
1投稿日: 2023.02.21
powered by ブクログ金カムが終わってずいぶんなりますがやっと読了。金カムの中の言葉や文化の補完をしつつ、アイヌの文化や言葉の導入を知れる1冊でした。とても勉強になりました。 個人的なツッコミどころは、姉畑のキャラクター紹介が「動物が大好き」で済まされてるところと、膃肭臍(オットセイ)の語源かな。
2投稿日: 2023.02.19
powered by ブクログ最初に著者より、「ゴールデンカムイ」で読み解くアイヌ文化ではなく、アイヌ文化で読み解く「ゴールデンカムイ」とされているが、まさにそのとおり。 「ゴールデンカムイ」の内容に沿いながらアイヌ文化の解説がされており、『漫画のあの表現はフィクション』という説明もちゃんとあり、しっかり訂正もされている箇所もある。「ゴールデンカムイ」が史実とフィクションで上手く織られている作品であることうかがえる。 「ゴールデンカムイ」を読み終わってから読むよりも、ある程度読み進めてから、漫画と並行に読んで、『あっ、これはそういうことなのか❗️』と発見するのも面白いかもしれない。 ぐっとアイヌ文化が身近に感じられ、今まで触れてこなかったのが、惜しいようなこれから楽しみのような感覚。 北海道にいって、北海道という土地とアイヌ文化に触れに行きたくなった。
2投稿日: 2023.02.01
powered by ブクログ人気マンガ『ゴールデンカムイ』監修者による解説本。 かなりわかりやすく・詳しく書かれているので、アイヌ文化入門書としてもオススメです。 原作者の描きおろしマンガも要チェック。(残念ながらマタギは出ていません) 図書館スタッフ
0投稿日: 2022.12.14
powered by ブクログゴールデンカムイでアイヌのことを知りたくなった私。 著者もアイヌ文化を知る初級編と言っているとおり、難しさはなく、スラスラ読める。 正しいアイヌ文化やアイヌ語を監修の立場からどのようにフィクションの漫画で伝えるか、などの裏側も知ることができて、ゴールデンカムイファンはさらに作品を楽しめるのではないか。 漫画で「ヒンナ」という言葉は「おいしい」という場面で使われているので、 「ヒンナ」=「おいしい」と思っていたけど、本来は「感謝する」という意味。 食事意外でも、何かちょっとしたものをもらったときなどに、「ありがとう」「どうもどうも」などの意味で使われるようです。食事以外にも使う感謝の言葉なんですね。この本を読んでいなかったら、「おいしい」という意味だと思っていました。 アシリパがいつも着ている「アットゥシ」についても書かれており、あのアットゥシは○○の伏線だったんだ、と驚かされました。 フィクションとリアリティの絶妙なバランスで描かれているゴールデンカムイをより好きになる本。
0投稿日: 2022.10.31
powered by ブクログゴールデンカムイを10巻まで読んで、アイヌ文化に興味を持ち、ゴールデンカムイのアイヌ語を監修している中山裕さんの本書を手に取りました。 カムイとは、「神」だけではなくて、人間をとりまくほぼすべてのものを表すこと、アイヌが厳しい自然で生き抜くために、その文化には様々な知恵が込められていることがよくわかります。 ネタばれはありますが、ゴールデンカムイの面白さはネタバレがあってもそれ以外の魅力にあふれているので、あまり気にならないです。このタイミングで本書を手に取ってよかったと思っています。 どうしても気になるなら、19巻まで読んでから本書を読むといいでしょう。
1投稿日: 2022.09.23
powered by ブクログゴールデンカムイの描写の解像度を上げる本。注意すべきは、ゴールデンカムイで読み解くアイヌ文化ではなく、アイヌ文化で読み解くゴールデンカムイである点。ゴールデンカムイが、現実のアイヌ文化(リアル)と漫画 (フィクション)をうまく融合させた作品であることに気づかせてくれる。
2投稿日: 2022.09.08
powered by ブクログゴールデンカムイをきっかけに アイヌ文化に興味を持った。 自分が当たり前だと考えてることは、アイヌ文化だと当たり前ではないことがよく理解できた。 考え方、宗教観などの多様性を理解するのは、人としての深みが出ることにつながると思う。 食べ物に関しての考え方は、その土地柄に影響されることが多いのだと改めて思った。身近にあるこの文化を絶やさぬようにしたい。
0投稿日: 2022.07.12
powered by ブクログゴールデンカムイの名シーンを引き合いにしながら、アイヌの文化と歴史をとてもわかりやすく解説してくれる本。膨大な知識の蓄積とアイデアの模索を繰り返しながら作品ができていったこともわかります。コミックスを改めて読み返したくなりました。 巻末の参考図書や文献集もありがたいですね。
0投稿日: 2022.06.13
powered by ブクログ読者の目線に立った語りかけ口調がとても読みやすいです。 漫画を尊重しつつ、創作であり実態とは違うところはきちんと指摘する。 漫画での参照ページも挿入されてて読みやすい。 でも、オソマについての漫画が掲載されているページは電車の中では読めなかったな笑
0投稿日: 2022.05.22
powered by ブクログゴールデンカムイのカットをふんだんに使いながら、現実のアイヌと比較してフィクションであるところ、リアルであるところをそれぞれ解説したり、本編内の描写からアイヌ文化の解説を行っている。 アイヌ関連書籍を他に読んでいないためその記述内容の正誤の判断はできないが、漫画本編の読者にとって非常にわかりやすく、またより世界観を広げる書籍だと思う。 冒頭で本書の読了後、またゴールデンカムイを読み返したくなるというような記述があったが、まさにそのとおりで、本書の内容を踏まえて、あるいは本書に記されていない部分であっても調べながら再読できると楽しいだろうな、と思わせる一冊だった。
0投稿日: 2022.05.20
powered by ブクログ本誌完結直後に北海道へ行く機会があり、ウポポイのミュージアムショップで本書に出会いました。 ちょうどアイヌ文化の読みやすい入門書が欲しいと感じていたため、この本はピッタリでした。 『ゴールデンカムイ』で描かれるアイヌはフィクションも混ざっているとのこと。面白いフィクションというのは、膨大な知識に支えられてこそなのだなと思いました。
0投稿日: 2022.05.19
powered by ブクログゴールデンカムイだけでは分からなかったアイヌ文化についてもっと知ることができる、とても興味深い一冊。またゴールデンカムイを読みたくなるし、またウポポイに行きたくなる。
1投稿日: 2022.05.01
powered by ブクログ物語のエピソードと絡めて、様々なアイヌの風習や文化について解り易く書かれていた。 特に印象的だったのは、「カムイ」の考え方。全てのモノに魂が存在し、敬意を持って付き合う。今までは他の生命体、動物や植物等の自然界に存在するイキモノが対象であると漠然と考えていたけど、道具等にも魂の存在を認めるというのは、新鮮だった。 原作「ゴールデンカムイ」にも期待大です。
3投稿日: 2022.03.09
powered by ブクログゴールデンカムイで描かれるアイヌ文化の「本当は…」という裏話が語られていて、とても興味深かった。実はこの本を読む前に、ゴールデンカムイでは「アチャ」=父なのに、別の本では母の事だと書かれていて混乱したのだが、ちゃんと解説されていて嬉しかった。
1投稿日: 2022.01.03
powered by ブクログゴールデンカムイを読んでると、なるほどそういう意味がということが多く勉強になった。もう一度漫画が読み返したくなる。
2投稿日: 2021.10.14
powered by ブクログこの本を購入し、且つ人権問題セミナーで中川先生講義によるアイヌ民人権差別問題を受講しました。 コミックだけでは足りない、アイヌ文化を深く知る上では必須と思います。 おまけ漫画の金カムの世界観も面白い。
1投稿日: 2021.06.26
powered by ブクログゴールデンカムイファンで、アイヌ文化にも興味が出てきたなって人にとってアイヌ文化を少し知ることができる良い本。 ただあとがきにあるようにあくまで『アイヌ文化で読み解く「ゴールデンカムイ」』であって、良い意味でも悪い意味でも原作ファン向け。 アイヌ文化に対する社会文化的な論文ではなく、読みやすくてよりゴールデンカムイが好きになる作品。 読みやすさや内容も含めて、読者を慮った素敵な筆者さんだなと思いました。
1投稿日: 2021.06.09
powered by ブクログゴールデンカムイにハマり、こちらも手に取ったが読んでとても良かったと思う。漫画自体、歴史物の漫画でも類をみないくらい丁寧な補足解説がされており、文化、歴史考証の綿密さが分かるが、それの更に掘り下げになっており、読み応えがある。 ただしネタバレ全開なため、本書発行時に既刊の漫画が事前に必読。 個人的には言語に関する記述が特に興味深かった。文法的に日本語とかなり違うというのは意外であった。北海道の地名について色々と調べてみたい。 現代日本に暮らしていると忘れがちな、文化というものについて考えさせられる一冊。
2投稿日: 2021.05.22
powered by ブクログ面白かった。ニタニタしながら 読みました。アイヌ文化まったく触れたことがなかったのか 勧められてよんだ『ゴールデンカムイ』で また一つ面白がる世界がひろがりました。その手助けしてくれてる本です
1投稿日: 2021.05.11
powered by ブクログゴールデンカムイを読んで、ウポポイにも行ったので、「こういうことだったのか!」とわかって面白かった。
1投稿日: 2021.04.29
powered by ブクログアイヌの人の暮らしを知る入門書のさらに入門書という印象。大変読みやすく、最後まで興味深く読めた。ゴールデンカムイを読んでる人なら勿論のこと、ウポポイに行くなら、訪問前に読んでおきたい一冊。
1投稿日: 2021.04.27
powered by ブクログ『ゴールデンカムイ』はアニメしか視ていないが、アイヌ文化に関心があるので読む。アイヌの自然信仰は神道の古層に通じるし、イヌイットやネイティヴアメリカンとも重なる部分が多い。例えば、子どもに「同じ名前をつけてはいけない」というタブーは、イヌイットにもあるはずだ。 アイヌは「自然との共生」を目指してきた人たち、という狭い捉え方には収まらず、広く「人間とカムイとの共存」を目指している、という指摘に蒙を啓かれた。思えば、昔のオカルト映画『マニトウ』でも、現代の電化製品にマニトウ(精霊)がいる、という解釈があった。
3投稿日: 2020.12.22
powered by ブクログアイヌ文化の入門書としても、ゴールデンカムイの解説本としても秀でた一冊。表紙のアシリパがとても印象的だなと思ったら、先祖供養のシーンと解説があって納得。
2投稿日: 2020.12.05
powered by ブクログ装丁は新書だがカバーは二重内容も双方向と言う風通しの良さを感じる書籍だった。ゴールデンカムイがきっかけでアイヌに着目した人や、アイヌに興味がありゴールデンカムイを知った人などどちらでも好評なのではないだろうか。因みに僕は、日本の土着の民とアイヌの共通点を探している中でゴールデンカムイに遭遇し松浦武四郎に触発された部類だがお陰様で興味と理解は深まった。和人出の僕だけどアイヌとの接点はこれからも探っていきたい◎
1投稿日: 2020.11.24
powered by ブクログゴールデンカムイ が好きすぎて購入。 アイヌ文化を分かりやすく、今以上に理解が深まる本でした。 ますますアイヌ文化に興味を持てます!
3投稿日: 2020.11.06
powered by ブクログ良書。考証担当の中川さんと野田サトルさんとの関係が互恵的であることもよく伝わってくる良編集でもある。
1投稿日: 2020.10.17
powered by ブクログ漫画の副読本でここまで濃厚でしっかりと文化学観点から書かれたものを読んだのは初めてでした。 アニメ第3期に向けて200話無料公開をしていたときに一気読みをして あまりの面白さに単行本購入に至りました。 元々1〜3巻程度は今までも無料公開時に読んでいたのですが、それまでの展開とそれ以降では予想だにしない奇天烈な展開が起きていて目が離せない面白さです。 ただ漫画的展開が面白いというだけでなく、知らなかったアイヌ文化、少数民族の文化をどう残すかという難しい問題にも触れていて考えさせられるきっかけともなり、ここ数日はゴールデンカムイが頭から離れないくらい夢中でした。 『アイヌ文化で読み解く』とタイトルにある通り、原作漫画で出てきたアイヌにまつわることについて丁寧に解説されています。 漫画はとても読みやすいですし、理解していた気になっていたのですが本書を読んでまだまだアイヌ文化を理解していなかったと思い知らされました。 基本の「カムイ」の考え方についても本書を読んでようやくきちんと理解しました(勘の良い方なら漫画原作でも足りるくらい漫画は丁寧に書かれていると思います)。 知れば知るほど魅力的、また今現在の日本が見習うべき思考や習慣もあるのではと思いました。 悲しいかな、過去の日本で差別や軽視したことでアイヌ文化が衰退してしまいましたが、ゴールデンカムイの勢いに乗って、本書で書かれていた通りハワイ語、ハワイ文化のように復興してほしいです。 そう思うだけでなく、行動しなくては、ですね。 北海道に観光に行きたくなりました。 実際にゴールデンカムイの聖地を見て、アイヌ文化にも触れてみたいと思えました。 ゴールデンカムイを読んでアイヌ文化に興味を持たれた方には是非お勧めしたい一冊です。 よりゴールデンカムイを楽しむことができ、アイヌ文化への興味も増すことでしょう。 手離せない大事な一冊となりました。
3投稿日: 2020.10.07
powered by ブクログ漫画「ゴールデンカムイ」が面白い。作中にはアイヌの言葉や料理、暮らし、狩りなどの描写が多く登場し、それらを主にアイヌの少女アシ(リ)パが解説している。独特のアイヌ文化は初めて知ることばかりで興味深く、更に理解を深めたいという思いから本書を手に取った(ゴールデンカムイの作者、野田先生の書き下ろし漫画が読みたかったのも理由の1つ。) 著者はゴールデンカムイのアイヌ語監修をされている方である。とは言っても堅苦しさはなく、基本的には漫画の場面を引用しながら解説・補足していくスタイルで、ゴールデンカムイを読んだ事のある人にとってはもちろん、読んだことのない人にとっても分かりやすい内容になっている。 とはいえ入門書との言葉通り、いわゆる「広く浅く」解説されているため、深く知りたければ自分で調べるか、より専門的な本を読むことが必要になる。漫画を読んで興味を持ち、アイヌについてもっと知りたい、という人にはおすすめの一冊。
1投稿日: 2020.08.27
powered by ブクログ重々しくなく軽く読めて、アイヌ語の基礎も少し知ることができて、文化の豆知識も細々あって、ゴールデンカムイ読者は漫画の後に読むと裏話的に理解が深まってよい。 アイヌ語の語順や時制のルールなどを知り、勉強してみたくなった。 あと、アイヌは結婚しても男の人の家に嫁ぐって思想じゃないあたり、まったく日本の文化と違うのねと感じたり。
1投稿日: 2020.08.13
powered by ブクログ漫画『ゴールデンカムイ』でアイヌ語の監修を務める中川裕さん著。私は某ゲームのキャラクターがアイヌの出身だったので興味をもった。 漫画未読でも読みやすく、それでいて学術的な視点で述べられており、アイヌ文化を知るきっかけの一冊にぴったり。研究者の寄稿があったり、描き下ろし漫画があったりと新書としてはめずらしい構成なのも面白かった。そしてやっぱりゴールデンカムイを読みたくなる… アイヌ文化で一番知りたかったのは、カムイと人との関わり。クマのカムイは肉と毛皮を贈り物として持ってきてくれた、なんて人間に都合のよすぎる考えにもみえる。でも、それはきっと狩猟を日常としてきた人々の知恵なのだ。アイヌの「カムイ」とは、自分で作り出せないものをもたらしてくれる存在。だから感謝するという発想になる。 「カムイ」も擬人化ではあるんだけれど、あくまでカムイにはカムイの世界がある。動物や物に感情移入しすぎず、ほどよく距離をとって共生している感じがした。
2投稿日: 2020.06.03
powered by ブクログ国立アイヌ民族博物館が北海道白老町に設立されることになり 実は函館戦争で戦死していなかったという設定の新撰組副隊長土方歳三や そして、「役目なしに降ろされた物はない」というのは、カムイというものはすべて理由があってわざわざこの世界にやってきているのだという考え方です。 「鹿は死んで杉元を暖めた。鹿の体温がお前に移ってお前を生かす。私達や動物達が肉を食べ、残りは木や草や大地の生命に置き換わる。鹿が生き抜いた価値は消えたりはしない」 一般に「熊送り」とか「熊の霊送り」等と訳されるイオマンテと呼ばれる儀礼があります うす臼や杵きね 北海道では七世紀頃まで縄文文化が続きました 縄文人と擦文人は同じ血の流れの人達であると考えるのが自然です 千島樺太交換条約 九世紀初頭の坂上田村麻呂のアテルイ征討 一六六九年にショクシャイン戦争という、歴史上最大のアイヌ対和人の戦争が起こります。 そ鰊や鰯からは〆粕が作られ 綿花の良質な肥料として 国後・目梨蜂起 石坂啓さんの名作「ハルコロ」「食料に困らない」 将来への禍根を残さずに済む カムイ=人間をとりまく環境全体 海運の要衝 永倉新八『新撰組顛末記』 数多くの口承文芸が伝承されています シシャモは「柳葉魚」と書きますが お棺 虹を魔物として恐れていた 猪なら本州にしかいないらしいからアイヌには見たことない化物かもね 行者大蒜(北海道ではキトビロともいう) 熊肉には旋毛虫という寄生虫がいて 鮭の肉にはアニサキスが寄生していることがあり ルイペ(ル「溶ける」イペ「食べる」) 臼でつ搗いて 北海道有数の金の産地であった日高の開発といった意図もうかがえそうです この毒はトリカブトの毒を主体にした大変強力なもので 射幸心を煽って クズリ通称ウルヴァリン 賓客として歓待する
1投稿日: 2020.02.14
powered by ブクログ北海道で住むようになってゴールデンカムイにハマり、アイヌ文化にも興味を持っていたところ、本屋でゴールデンカムイと同じ場所に並んでいるのを見つけて購入。 「決定的入門書」と銘打つだけあって、勉強的な意味で買った新書だったけどすいすい読めて一日で読了した。漫画を読むだけではぼんやりとした認識だったアイヌ文化が、この本も読むことで漫画のシーンとリンクしてようやく文化への理解の入り口に立った感じ。 北海道に住んでいく上で、歴史好きとしてはアイヌ文化への理解があるとより北海道生活が楽しくなりそうだなと感じる。宮崎時代に古事記にハマったように、アイヌ文化にもハマれるといいな。
1投稿日: 2019.11.03
powered by ブクログゴールデンカムイはアニメでたまたま途中から見て、はまってしまった。 この本はその漫画を通じてアイヌの文化を学べる。アイヌについてほとんど知識は無かったが、取っ掛かりとしてはアニメで出てくるシーンを基にしているため判り易かった。 カムイとは何かに宿る精霊的なものを想像していたのだが、動物だろうが道具だろうが全てがカムイであり、それは神から与えられたものである。だから食事を残せば、神に与えられたものを捨てることになり、そのような事をすれば、当然次にはロクな獲物を捕ることが出来なくなる。 和人もそのような意識があれば、環境問題もかなりの部分が改善されるのだが。 後、虹を不吉なものとする感覚。外国にも同様のイメージを持つ国があるらしいが、アイヌでは魔物は汚いものが嫌い(体の弱い子には魔物が近づかないように、うんこ的な名前で呼ぶ)→反対に綺麗なものは魔物も好き→実に綺麗且つ突然現れる→そこには魔物が居るに違いなく、不吉。 また、この漫画で特徴的な事の一つにアイヌの食文化がある。これもこの本では詳しく解説されている。熊・鹿・ウサギにティタタプ…一度は食べてみたいものである。因みに味噌とオソマについても、もちろん書かれています。
1投稿日: 2019.10.03
powered by ブクログ面白く、わかりやすく、するする読むことができました。 アイヌ文化の独自性と、野田先生の才能が、ゴールデンカムイの魅力を作っていることを感じました。 何より、博物館の人たちがゴールデンカムイを引き合いに出して説明している部分には驚きました。笑
1投稿日: 2019.09.01
powered by ブクログ33:面白かった。金カム本編のエピソードを引きつつ、アイヌ文化について解説されているのがわかりやすく、マンガならではの誇張表現や作者のアレンジの方向性も知れて、聖地巡礼したくなる。
1投稿日: 2019.08.29
powered by ブクログこの本読みたさに「ゴールデンカムイ」も読みましたよ。 「ゴールデンカムイ」は、アイヌやアイヌ文化にしっかり敬意を払い、できるだけ考証的事実に則して冒険活劇を作り上げている。多くの人が、アイヌ文化に目を向ける機会にもなっていて評価が高いマンガ作品である。 この本の著者・中川裕氏はその作品でアイヌ語監修を務める。もともとアイヌ学の泰斗だが、豊富な場面例とともに、その意図や背景を順に解題する。 お話にない部分も含めて、アイヌの歴史や習俗、方言の取り扱い(著者が習ったフチのエピソードとか)などへ話題が拡がって大変面白い。 マンガ(電子書籍)を読んでいても気がつかなかったアシ(リ)パの服とか、なにげに身につけているキロランケの耳輪の話など、作中で特に説明されていないものもいかに深くうまく描かれているかがわかる。今後マンガを読み返した時に、かなりニヤニヤできそうである。 一方で、お話が独り歩きを始める面も指摘する。「ヒンナ」という言葉の意味とか、杖で滑雪するなどマンガならではのシーンなどについては、やや心配されている。 いかに事実を誠実に汲みとっているとはいえ、基本は物語。この作品ですべての知識を得る人もいるだろうし、かと言って厳密過ぎてはお話にならない。影響が大きくなっているだけに、そのへんのさじ加減は難しいだろう。「監修」のご苦労が偲ばれる部分である。 ところで、手塚治虫の「シュマリ」という作品の話も出て来る。あれが描かれた当時は「いろいろ複雑な問題をはらんでいるから」として、主人公を和人にせざるを得ないなど思うようには描けなかったと手塚氏が語っていたけれども、今はこうして大らかな作品が世に出るようになった。隔世の感を新たにした。 野田サトル氏(「ゴールデンカムイ」の著者)書き下ろしの挿話、石川直章氏(小樽総合博物館長)による、お話の舞台が小樽であることや、瀬川拓郎氏(「アイヌ学入門」の著者)による、アイヌと砂金についてなどの寄稿も素晴らしい。
4投稿日: 2019.08.28
powered by ブクログけっして、人気漫画の便乗企画ではなく、アイヌ文化の入門書としてうってつけの本。アイヌ文化のもつ豊かさを感じさせてくれる。
1投稿日: 2019.07.23
powered by ブクログ『ゴールデンカムイ』からアイヌ文化に興味を抱きはじめた私にとって、まさしく刺さる内容の本だった。 本書の序章で中川さんが述べられているように、アイヌの人々が現代で、文化の維持・発展のために活動している姿に関心を持つ。その入口として最適と思う。 カムイは人間をとりまいているほぼすべてのものを指すそうだ。対してアイヌとは人間を指す。アイヌとカムイが良い関係を結ぶことによって、お互いに幸福な生活が保たれる。 このような考え方は、現代社会でも生きる。むしろ、私はもっと自分事していきたい考え方だと思う。 少し前に『大量廃棄社会』という本をを読んだ。利益を優先させた商流により、世界には誰も責任を取りたがらない廃棄物で溢れている。地球があらゆる生物にとって持続可能な場所であるために、特に地球へ負荷をかけている人間は、抜本的でスピーディーな革新が必要だ。 その核心を支えるのは、今までの慣習をシフトするためのカンフル剤となるような価値観なのではないか。この価値観は、個々人が取捨選択してつくりあげていけばいいと思うが、私にとってはアイヌの価値観から学ぶことが多いように思った。 この本の巻末には、脚注と『ゴールデンカムイ』より楽しむためのブックガイドがある。この1冊にとどまらず、他のアイヌに関する知見にも触れてみたい。 何よりも、そのような気持ちにさせてくれた本書に感謝である。
1投稿日: 2019.07.22
powered by ブクログカント オㇿワ ヤㇰ サㇰ ノ アランケㇷ゚ シネㇷ゚ カ イサㇺ (天から役目なしに降ろされた物はひとつもない) アイヌ民族出身の萱野さんが愛用していた言葉を抜粋。 . 「カムイ」の意味を読んでいるうちに、 伝統的考え方が好きになりました。 「カムイの世界」と「アイヌの世界」。 お互いに必要とする存在なんだと、 詳しく書かれていて興味深かったです。
1投稿日: 2019.06.30
powered by ブクログ最高級の副読本。ゴールデンカムイへの理解がより深く重層的になる。ただし、激烈ネタバレしまくりなので最新巻まで読んでからがおすすめ。 アニメ未見だったので、アマゾンプライムで初めからストーリーを振り返る絶好の機会になった。 タブー視されがちな先住民への虐待と支配。よくアメリカ人やオーストラリア人を揶揄するが、我々も同じことをしてきている。
1投稿日: 2019.06.27
powered by ブクログパラパラとめくると、人気漫画「ゴールデンカムイ」のカットが豊富に採用されているので、簡単に読み終えることができるだろう、と軽く考えて買うと、何の、なんと2カ月もかかってしまった。予想以上に、アイヌの世界を本格的に論じた入門書だったからである。更に言えば、アイヌを縄文人と同等視するのは厳に戒めねばならないとしても、古代史に興味ある者としては、アイヌの世界観に古代の世界観が生き生きと息づいていることを認めざるを得ないからである。そこがとても驚きで、読むのに時間がかかった。また、「ゴールデンカムイ」が思った以上に、厳密に学問的根拠を元に作画・構想されていたことにも驚いた。 以下興味深かった所。 ・この世の中で、何らかの活動をしていると考えられ、人間に出来ないようなことをするもの、人間のために何らかの役に立ってくれているものを、特にカムイと認めている。人間とカムイ(=環境、自然ではない)は、お互いがお互いを必要とするパートナー。だから、カムイが悪いことをしたら、人間がバチをあてることもできる。 ・力の強いウエンカムイ(悪いカムイ)を退治するため、肉を細かく刻んで撒き散らし、その肉がじわじわ寄り集まって元のクマの形に戻らないように、火のカムイの垢とされる霊力のある囲炉裏の灰をかけたり、ゴミと一緒に燃やしたりする。更に「地下の冥府」に落とすために「普通の男」がカムイたちに祈る。誰でもできるのは、言葉というのは、それだけの重みを持つから。 ・アイヌの男に求められる資質は3つ。「雄弁」「度胸」「美貌」。 ・アイヌは人間が自分の意志だけで行動しているのではないことをよく知っている。言うつもりでないことをつい言ってしまったり。現代で言えば、「意識下」があるわけだが、アイヌは「憑神」がついていると説明する。 ・普通のカムイは目に見えないが、夢の中でカムイたちは人間の姿で出てくる。普段聞く鳥や獣の鳴き声や木々のざわめきは、理解できないが、夢の中では、ちゃんと理解できる言葉で話しかけてくる。 ・アイヌ文化と縄文文化は繋がりはある(7世紀まで続縄文文化)。しかし、その間に擦文時代があり、オホーツク文化もある。アイヌは土器の製作をやめている。アイヌの世界観は、カムイとの物々交換、つまり交易という考えを前提としている。これは、和人や近隣諸民族との交易が盛んになって完成されていった考えだろうと思われる。縄文人の世界観とはかなり違うはずだ。 ・アシリパ(リは小文字)は、「新年」という意味だが「未来」とも解釈できる。 ・争いは言葉で解決する。体力が尽きてもう弁論することができなくなったら負け。決着がつかなくなれば、ストゥ(制裁棒)を使ってお互い殴り参ったというまでやる。物語には、それでもトパットゥミ(忍び+戦争)という、一切言葉を交わさない恐ろしく悲惨な戦いが描かれる。これを起こさないために、争いを解決する方法が作られてきたのだろう。 ・ウエペケレ(昔話)とカムイユカラ(歌話)がある。様々な教訓や学びがある。 ・「ドラゴンボール」とユカラ(英雄詞曲・英雄叙事詩)は似ている。例えば、みんな空を飛べる。 ・カムイは自分の力ではカムイの世界に戻れない。人間の手で解放する。それが狩猟。あの世の入り口は、人の住んでいる所の案外近くにあり、基本的に洞窟になっていて、死者の魂はそこを通って向こう側に出て、そこでこの世と同じように、狩をしたり山菜を採ったりしていると考えられている(この辺りは映画「洗骨」の世界観と同じだ)。道具も傷をつけて、あの世に返す。 ・祖先供養では、供物を捧げる時に割ったり切ったり、火をつけたりして、肉体から解放して捧げる。そのあとに肉体を人間が食べる。これは神と人間の「共食」である。酒とかの供物を捧げる時には、必ず捧げる相手の名前と自分の名前を言う。宅配便みたいなもの。あの世は、遠くにあるのではなく、ちょっと離れた実家ぐらいの感覚ではなかったか(この辺りは柳田民俗学と類似している)。 ・アイヌの弓は、弓ほどにはしなりを作らず、イチイ(アイヌ語でクネニ)の枝をサクラの樹皮を巻きつけて強化して、グッと曲げただけ。矢じりに刻んだ溝にトリカブトなどの毒を塗りこんで強化する。「クマなら10歩歩けるが、お前なら一歩も歩けずに死ぬ」。毒は各自秘密の成分を加えて、毒の調合を図る。もちろん、至近戦用。 ・日露戦争前後のアイヌの人口は、約1万8000人。ほとんどのアイヌはアイヌ語を話せた。現在は、「北海道アイヌ生活実態調査(2017)」によると、1万3000人。しかし、日常的に自由にアイヌ語で会話できる人はいない。しかし、学ぼうと言う力が働けば、消滅危機の言語でも取り戻すことができる。ハワイ語がそのとても良い例。 2019年5月18日読了
19投稿日: 2019.05.18
powered by ブクログタイトルに惹かれて購入。 「ゴールデンカムイ」は2018年にマンガ大賞を受賞し、アニメ化もされた作品。 「ゴールデンカムイ」は未読なのですが、それでもアイヌのことについて知らないことだらけで、楽しめました。 読んだことのある人には、物語の背景を楽しめ、所々文章に関連したシーンが出てきますので、ファンであるほどのめりこめるのではないかと思います。 アイヌ文化は、今まで触れることはあまりなかったので、驚きのことばかりでした。特に北海道に関する言葉(例えば、トナカイやコンブなど)がアイヌに由来していることが驚きでした。 私は昔から歴史が苦手で、なかなか読み進められないのですが、本書は比較的読みやすく、マンガのシーンや「ドラゴンボール」にも触れながら、丁寧にアイヌのことについて書かれているので、いつの間にか知識がスッと入ることができました。 アニメ化されているということで、その裏側とかも盛り込まれています。特に発音。読みにくい発音があるため、実際にアニメではどのように発音しているのか気にさせてくれました。「声優さん、お疲れ様です。」と思わず思ってしまいました。 アイヌの入門書として、大学の教科書みたいに堅苦しくなく、わかりやすく解説されているので、「ゴールデンカムイ」を読んでいる人も読んでいない人も知識を学べるのではないかと思います。
1投稿日: 2019.05.17
powered by ブクログ10年以上前にシャーマンキングにハマり、アイヌのことはその時知った。 なんとなくもっと知りたいなあと感じてはいたけど改めて文献を読んだりする機会はなかったのでそのままにしていたが、ゴールデンカムイにハマりアイヌの文化や食や言葉など昔よりたくさん知ることができた。 だがこれは漫画なので、実際はどうなんだろう?と気になる部分もあり、ゴールデンカムイも好きだし、タイトルに惹かれて買ってみた。 章ごとにテーマが分かれており端的に書かれており、漫画から入った者としてもとっつきやすく「あ!この場面わかるわかる」というところもあり、読んでて楽しかった。 10年以上前よりは理解も深まったかなという気持ち。
4投稿日: 2019.05.16
powered by ブクログせっかく北海道に住んでいるのにアイヌのことをあまりわかっていなく、ゴールデンカムイを見てアイヌに興味が出てきたので購入。アイヌの人たちの人生観がとてもいいですね。自分も全ての環境に感謝しながら生きていきたいです。
1投稿日: 2019.05.12
powered by ブクログアイヌへの興味がますますつのりました。 もしかしたら『ゴールデンカムイ』を読んだことのない人には少し分かりずらいかも。
1投稿日: 2019.05.07
powered by ブクログアイヌ語って、文字をもたない言語なんですね!? そんなことも、この本を読むまで知らず、驚きました。 シロウトにもわかりやすく、アイヌの言葉や文化や伝説を、教えてくれています。 ゴールデンカムイをより深く楽しめて、知的好奇心を、くすぐられる。まだまだ知らないこと、目に見えてないことが、いくらでもあるなあ、もっと世界のいろんなことを知りたい、という気持ちにさせられました。
3投稿日: 2019.04.25
powered by ブクログゴールデンカムイのこまの引用などをはさみつつアイヌ文化を学べる良著。カムイとは単純に神ではないとか、アイヌ文化は土器を使わないとか、アイヌの物語のドラゴンボールかんたとか、面白かった。
1投稿日: 2019.04.16
powered by ブクログ『ゴールデンカムイ』のアイヌ語監修者・中川裕先生による公式解説本。漫画本編がふんだんに引用されている上、野田サトル先生の書き下ろし漫画も収録されていて、金カムファン歓喜の1冊です。 「『ゴールデンカムイ』を題材にしたアイヌ文化入門書」なので読みやすいし、内容もアイヌの歴史・思想・信仰・言語・衣食住と多岐に渡っていて、まさに副読本という感じ。 今度知り合いにコミックスを貸すことがあったら、必ず本書も添えたいと思います。 特に終章(アイヌ語監修というのは何をやっているのか?)が本当に興味深かった……! 優れたフィクションである『ゴールデンカムイ』のリアリティを支える「監修」のお仕事。貴重な創作秘話は読み終わるのがもったいないほどの面白さでした。 巻末のブックガイドや、引用されている文献にも当たってみたい!
2投稿日: 2019.03.25
powered by ブクログゴールデンカムイのアイヌ語監修中川先生の本。中川先生の、アイヌと、ゴールデンカムイへの愛が伝わってくる良書。
1投稿日: 2019.03.23
