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「弱くても勝てます」―開成高校野球部のセオリー―(新潮文庫)
「弱くても勝てます」―開成高校野球部のセオリー―(新潮文庫)
高橋秀実/新潮社
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総合評価

111件)
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    #40奈良県立図書情報館ビブリオバトル「本」で紹介された本です。チャンプ本。 2部構成で2部は奈良県書店商業組合共催によるエキシビション。 2014.4.19 https://m.facebook.com/story.php?story_fbid=834033036611139&id=100064420642477

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    投稿日: 2024.09.26
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    ◆ゆるさ際立つノンフィクションならこの人 ノンフィクションといえば、社会派で硬派のイメージが強いと思いますが、ゆるさ際立つノンフィクションなら高橋秀実(ひでみね)さんの右にでる人はいません。 どことなくとぼけた脱力系の作風を、毒舌書評で知られる文芸評論家(書評芸人との異名も)の斎藤美奈子さんは、「彼の作品には、いつもどこかでカラスがカーと鳴いているような雰囲気が漂っている」と評しています。 本書は、東大合格者数日本一を独走する開成高校の硬式野球部が、東東京予選ベスト16に勝ち進んだ謎?を探った実話。 他の部活との兼ね合いで週1回しかグランドが使えない環境のなか、監督が編み出したのは「ハイリスク・ハイリターン」セオリー。 足りない練習を、いかにして頭でカバーしつつ、ドサクサに紛れて勝つかを描き、二宮和也主演でTVドラマ化もされた傑作です。

    0
    投稿日: 2024.05.09
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    確かに監督の理論と選手の思考や表現は面白いが、やっぱり甲子園からは程遠いとしか思えない。最後の桑田の後書きは秀逸で、本文をうまく解説している。

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    投稿日: 2023.12.03
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    開成高校といえば東大に一番入っている高校ですが、野球部は週に1回しか練習がなくてもたまにかつらしいです。東大の野球部も大概ですが、開成の野球部もとても面白そうでした。守備は捨てて打撃に専念して勢いで勝つというのはなかなか面白い。

    0
    投稿日: 2023.12.03
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    勝つかまけるかわからない。ノれば乱打戦。だめなときはだめ。つまり、運。もちろんそうではないときもあるが、何事にも例外はあるのである。運があるから勝ち負けがあるのである。  のような、いわゆる「野球」のイメージを覆したような理論に圧倒された。

    0
    投稿日: 2023.08.18
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    このレビューはネタバレを含みます。

    生徒たちには『自分が主役』と思ってほしいんです。大人になってからの勝負は大胆にはできません。だからこそ今なんです。                  本文より(p.217) いろいろと不安に思ったり挑戦することに対するリスクなどさまざまなことをぐるぐるぐるぐると考えてしまうけれど、とにかく挑戦してみないことにははじまらない。つべこべ考えずとにかく思いっきりバットを振る。何かに思いっきり、夢中で取り組んでみることの面白さや楽しさに改めて気づかされました。

    0
    投稿日: 2023.04.11
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    中学生野球部の息子を持つ親として興味深く読了。 読み物として面白く、個性豊かな開成野球部メンバーや監督にクスリとしたり、後半では極端な作戦に可能性を真面目に可能性を感じてしまったり。 でも、、なんだかんだで母親目線。 開成に入るような子はひと味違う?、なんでも論理的に整理しなきゃ気が済まなかったり、やけに素直な子や出遅れ気味のおっとりマイペース感など、、 我が家のワイワイ系野球好き男子とは全く違ってカルチャーショック。 伊沢クンみたいな器用な天才肌イメージとは離れた個性光る生徒たちが面白い!

    0
    投稿日: 2023.04.08
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    セオリーっていうほど勝ててないけど! まぁそれはさておき、開成と言えば頭良いんだから頭脳プレーで勝負だぜ、みたいな、ベイビーステップみたいなんかと思ったら、勢いで打ちまくれ、という豪快さだった。打って当たるか当たらないかはギャンブルだと言い切るところが適当やなー、って最初思ったけど、こういうギャンブルできるからスタートアップで儲けられるんかな、とか思うと、なんか考えてしまうわな。 しかしメンバーそれぞれ主張が強いというか。やっぱ開成ってのはスゴイわけですよ。

    1
    投稿日: 2023.03.05
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    彼らは野球をこんなふうに解釈するのか、となかなかに興味深いです。 文系で守って理系で打つとかは面白い。

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    投稿日: 2023.01.19
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    タイトルが気になって読んで見た。あまり野球に詳しくないがポイントを打撃に絞り、打ち勝つ手法は勇気のいる決断とも思う。ただ限られた練習時間と戦力から、よく考えらている手法だしビジネスにも通じるものがあると思う。

    0
    投稿日: 2023.01.03
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    【まとめ】 1 弱いからこその攻撃特化 開成高等学校は、毎年200人近くが東京大学に合格するという日本一の進学校である。 そんな日本一頭のいい学校にある硬式野球部が「文武両道」なのかというと、そんなことはなかった。下手なのだ。しかも、異常なほど。 ゴロが来ると、そのまま股の間を抜けていく。その後ろで球拾いをしている選手の股まで抜けていき、球は壁でようやく止まる。フライが上がると選手は球の軌跡をじっと見つめて構え、球が十分に近づいてから、驚いたように慌ててジャンプして後逸したりする。 「エラーは開成の伝統ですから」3塁を守る3年生が開き直るように断言した。 野球部の青木秀憲監督は静かに語った。 「一般的な野球のセオリーは、拮抗する高いレベルのチーム同士が対戦する際に通用するものなんです。同じことをしていたらウチは絶対に勝てない。普通にやったら勝てるわけがないんです」 そうなると、一般的なセオリーにはとらわれない戦術が必要になってくる。 例えば打順。一般的には、1番に足の速い選手、2番はバントなど小技ができる選手、そして3番4番5番に強打者を並べる。要するに、1番に出塁させて確実に点を取るというセオリーだが、開成は違う。そこで確実に1点取っても、その裏の攻撃で10点取られてしまうからだ。送りバントのように局面における確実性を積み上げていくと、結果的に負けてしまう。 つまり、一般的なセオリーには「相手の攻撃を抑えられる守備力がある」という前提が隠されている。開成にはそれがないから、「10点取られる」という前提で一気に15点取る打順を考えなければならない。 野球をギャンブルとして解釈すると、「リスク」とは失点で、「リターン」は得点である。通常はリスクを減らすために守備を固めるのだが、彼らは大量の「リターン」(得点)によって、コールドゲームに持ち込み、「リスク」を生み出す回(イニング)そのものをなくそうとしている。正確にいうなら、「ハイリスク・ハイリターン」というより「ハイリターンでノーリスク」を目指しているのではないだろうか。 しかし、開成の守備はハイリスクどころか、スーパーリスクだ。下手をするとこちらがコールド負けしてしまう。 「守備というのは案外、差が出ないんですよ」。青木監督はさらりと答えた。 「すごく練習して上手くなってもエラーすることはあります。逆に、下手でも地道に処理できることもある。1試合で各ポジションの選手が処理する打球は大体3~8個。そのうち猛烈な守備練習の成果が生かされるような難しい打球は1つあるかないかです。我々はそのために少ない練習時間を割くわけにはいかないんです」 週に一回しかグラウンドを使えない開成高校。彼らの練習は、必然的にバッティング中心にならざるを得ないのだ。 また、青木監督は「大切なのは球に合わせないことです」とも言い切っている。 「球に合わせようとするとスイングが弱く小さくなってしまうんです。タイミングが合うかもしれないし、合わないかもしれない。でも合うということを前提に思い切り振る。空振りになってもいいから思い切り振るんです」 大木君がマウンド上でキャッチボールを始めると青木監督が声をかけた。「一生懸命投げようとするな!」「コントロールしようとするな!」「厳しい所に投げようとするな!」「抑えようなんて思うな!」「甘い球を投げろ!」キャッチボールのようにストライクを入れるというのが開成ピッチャーの使命なのである。 監督はこう続ける。「ピッチャーをやるな!」「野球しようとするな!」 おそらく「野球する」と「野球しようとする」は違うのだろう。野球だから野球するに決まっているのに、彼らは「野球しようとする」ので意味が重複してコントロールも乱れてしまうのである。 「ドサクサ、ドサクサ!」「ここで目の色を変えろ!」青木監督が絶叫する。ドサクサで大量得点、という指示だった。結局開成は8回と9回にも2点ずつ取って、10 ─5で青稜高校に勝ったのだが、監督はその試合展開に怒りまくった。 「これじゃまるで強いチームじゃないか!」勝ったのは開成で開成のほうが強く見えたのだが、この戦い方では予選で勝てないということなのだ。1回、3回、4回のチャンスで本当は15 点以上取るべきだったのだ。 「俺たちは小賢しい野球、ちょっと上手いとかそんな野球はしない。自分たちのやりたいことを仕掛けて、そのやり方に相手を引っ張り込んでやっつける。俺たちは失敗するかもしれない。勝つこともあれば負けることもあるけど、勝つという可能性を高めるんだ!これなら国士舘や帝京にも通用するんだよ!」 拳を握りしめて青木監督は激昂した。弱者の兵法、下手の矜持というべきか。上手くなって勝とうとするのではなく、下手は下手で勝つのだ。 2 貪欲になれない 「僕たちはやっぱり何か抜けているんですかね」遠くを見つめながら八木君がポツリと言った。「いや、他のチームを見ていると、例えばチャンスでヒットを打ったり、フォアボールが出るとその瞬間にワッと盛り上がるんですね。ところがウチの場合はワンテンポ遅れる。なんか、こう、遅れて喜ぶんですね。これって、やっぱり勝ちに対するこだわりが全体的に薄いということなんでしょうか」 青木監督「『練習』という言葉は、同じことを繰り返して体得する、という意味です。しかしウチの場合は十分に繰り返す時間もないし、体得も待っていられません。それにそれぞれが繰り返すべき何かをつかんでいないわけですから、『練習』じゃダメなんです」 ──それで何を?筆者がたずねると監督は明快に答えた。 「『実験と研究』です。グラウンドを練習ではなく、『実験の場』として考えるんです。あらかじめ各自が仮説を立てて、それぞれが検証する。結果が出たらそれをまたフィードバックして次の仮説を立てることに利用する。このサイクルを繰り返していくうちに、それぞれがコツをつかみ、1回コツが見つかれば、今度はそれを繰り返して体得する。そこで初めて『練習』と呼ぶにふさわしいことができるんです」 「思い切り振って球を遠くに飛ばす。それが一番楽しいはずなんです。生徒たちはグラウンドで本能的に大胆にやっていいのに、それを押し殺しているのを見ると、僕は本能的に我慢できない。たとえミスしてもワーッと元気よくやっていれば、怒れませんよ。のびやかに自由に暴れまくってほしい。野球は『俺が俺が』でいいんです」 「生徒たちには『自分が主役』と思ってほしいんです。大人になってからの勝負は大胆にはできません。だからこそ今なんです」

    23
    投稿日: 2022.12.07
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    超進学校の野球部の話。運動能力に秀でたわけでもなく、練習時間も短い環境でどうせ負けるではなく自分たちの野球を思い切りやる。理詰めのやり取りが面白いし、監督の指導がすばらしい。2022.11.18

    0
    投稿日: 2022.11.18
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    2014年購入 * 高校生の時に一度読んでるけど久々にもう一度読んでみた。 野球のルールは全然わからないしあまり見たことないけど、不思議と情景が見えてくる文章。開成高校の野球部員の受け答えが頭の良い人のそれで、頭良い人の思考は妙に頑固で論理的で面白かった。下手なのに大量得点できるというのは想像つかないけど、その勢いに相手チームはやられるのかな。一度ドサクサ野球を見てみたいなと思った。 「開成の生徒は同じ喋り方をする」というのは、私も大学生時代の時に「この大学の人はみんな喋り方が似てる」って思ったことと通じるものがあった。偏差値の同じような人たちはやっぱりみんな似たような喋り方をするのかな。

    0
    投稿日: 2022.11.04
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    君達、日本に生まれた育ってくれてありがとう、と心の声がこぼれてしまう。 有名な進学校開成高校野球部密着ノンフィクション。 彼らは明らかに偏差値が高く、あからさまに練習量が少なく、あまねく野球が好きな高校生。 グラウンドは他部と共用で週一使用。グラウンド整備で終わりそう。しかも皆さん、身体より先に頭で考えちゃうからマイペース。それに対峙する監督さんは、東大卒の保体教師。彼らの思考に見合った檄を飛ばす。練習量が少ないので守備は、捨てる。確実にストライクを入れゲームを壊さないピッチャーを選ぶ。とにかく前からきたボールを打って、早めのチャンスで一気攻める。通称ドサクサ野球。 生徒を実名で掲載し取材を許した、学校・保護者・高校生達の懐の深さよ。 原点から自分で考えてしまう彼らは、自己分析も明確で驕らず凹まず試合に向かう。何度も笑わせてもらいました。成り行きで取材を始めたらしい筆者が彼らに惹かれていく気持ちが伝わりました。

    41
    投稿日: 2022.10.08
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    高橋秀実(1961年~)氏は、東京外語大モンゴル語学科卒、TV番組制作会社勤務等を経て、フリーのノンフィクション作家。元ボクサーで、ボクシングのジムトレーナーの経験もある。『ご先祖様はどちら様』で小林秀雄賞受賞(2011年)。 本書は、「小説新潮」の連載をもとに、2012年に出版(2014年文庫化)されたもので、ミズノスポーツライター賞優秀賞を受賞。2014年4~6月には、「弱くても勝てます 〜青志先生とへっぽこ高校球児の野望〜」としてTVドラマ化(日本テレビ系/キャストは二宮和也、有村架純、山﨑賢人等)もされた。 内容は、長年に亘り東大合格者数連続1位の進学校・開成高校の野球部が、2005年の全国高校野球選手権大会の東東京予選でベスト16にまで勝ち進み(5回戦で、優勝した国士舘高校に3-10で敗れた)、そのことに驚いた著者が練習に密着取材し、まとめたノンフィクションである。 副題が「開成高校野球部のセオリー」と書かれていることから、開成ならではの理論的で緻密な戦略・戦術があり、それに関する情報が得られるのかと思って読むと、肩透かしを食う。尤も、日本有数の進学校に学力選抜で入った生徒(=運動が苦手、というわけでは必ずしもないが)が、グラウンドでの練習を週1回しかできない環境で、どのようにすれば勝てる(可能性がある)かについては、青木監督には明確な方針があり、それは、守備はそこそこ/打撃はひたすらフルスイングで、ハイリスク・ハイリターンの勝負をするというもので、理に適っているとも言えるのだが、それが、一般的見て、勝つための戦略・戦術として参考になるかといえば、少々疑問であろう。ましてや、高校で部活をやりつつ一流大学に進学するために参考になることなどはほぼ出てこない。 よって、本書は、そうした読み方をするのではなく、野球に関してはごく普通の高校生である開成の生徒が、野球にどのように向き合い、取り組んでいるのかを、純粋に楽しみながら読むのが良いように思うし、実際に大いに楽しめる。 例えば、 ◆ショートの生徒「僕は球を投げるのは得意なんですが、取るのが下手なんです・・・苦手と下手は違うんです。苦手は自分でそう思っているということで、下手は客観的に見てそうだということ。僕の場合は苦手ではないけど下手なんです」 ◆ピッチャーの生徒「実は、僕は逆上がりもできないんです・・・中学(開成中学)では軟式野球部にいましたけど、僕はゴロを捕って投げることが苦手ですから、試合にも出られませんでした・・・ピッチャーならできるんです・・・他のポジションは来るボールに反応しなくてはなりません。ボールに合わせなきゃいけないわけです。でもピッチャーだけは違います」 ◆外野の生徒「球が来ると焦っちゃうんです。『捕れない』と思っちゃうんです・・・何も考えずにやれば捕れるんです。でも、何も考えずにやれば捕れる、と考えちゃうと捕れなくなる」等々 万事この調子なのだ。 松井秀喜や松坂大輔とは異なる、もう一つの高校野球(もちろん、開成高校という特殊性もあるが)が楽しめる傑作といえるだろう。 (2022年7月了)

    3
    投稿日: 2022.07.16
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    このレビューはネタバレを含みます。

    この本は、開成高校野球部の高校生のボケぐらいと筆者のボケ具合がちょうどよい本となっている。 高橋の他の本は筆者のボケ具合だけが浮かび上がって、ちょっと痛々しい。

    0
    投稿日: 2022.02.03
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    野球は、頭脳と戦略という人がいる。それも一理ある。他方で、楽しみながら、全力で邁進する姿勢も必要だ。もしかすると彼らには、甲子園にかける”熱い想い”が加われば、もしかすると、もしかするかもしれない。そんな可能性を感じずにはいられない。 彼らには、桑田よりも清原が必要だ!!

    0
    投稿日: 2021.12.09
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    著者の監督及び選手というか生徒への質問に対する彼等の答えの内容が、所謂高校野球強豪校のそれらの人からは決して出てこないと思われるもので実に面白い。生徒達は、投球や打撃についてのヘンテコな独自理論を持っていてそれをすらすら話せる辺りそこは頭の良さ、偏差値の高さを感じさせますが、一方で単純さ、素直さ稚拙さも感じて可愛いくもある。 専用練習球場もない為グラウンドでの練習は週1日、東大目指して勉強もしなければならないという環境の中で、ヘタな開成高校野球部が目指す野球(守備は下手だから思い切り振って一気呵成の責めで10〜15点位の大量得点を上げる)で勝つ為に奮闘する姿が微笑ましい。

    0
    投稿日: 2021.11.24
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    サブタイトルにあるように、開成高校野球部の戦い方を紹介した本。 というよりも、この本が出た時点での開成高校野球部監督の青木先生の考え方を紹介した本、といった方がよいかもしれません。 おそらく、監督の青木先生は、自身のこれまでの野球人生から、悔しかったこと、上手くいかなかったこと、失敗したことをしっかり振り返り、その上で、今の戦力で成果を最大にするための方法を、つねに考えていると思います。 その具体例は、一見、非常識ではありますが、野球というスポーツを根本から考え直す意味で、よい本だと思います。 また、自分のこれまでの経験に照らし合わせる限りでは、青木先生の方向性は、非常に合理的だと思います。 ちなみに、あとがきとして、桑田真澄の文章が載っているのですが、これを読むだけでも、意味がある本だと思います。

    0
    投稿日: 2021.11.18
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     東京都の予選でベスト16とは、高校野球経験者の認識ではその凄さを瞬時に理解する。くじ運か?との疑問にもすぐに答えを提供され、なぜ勝てる?と読み進めたくなる欲求を抑えきれなかった。  頑張らないように見えて、努力の片鱗が見えた。きっと勉強で鍛え上げられた耐力の成果だと思った。夢見て自分の身体をイジメぬいて鍛える猛者たちと相対することに少しも怯まない精神的な狡猾さとも思える考えには感心せざるを得ない。失敗を嫌い、侮蔑から逃避する思考で満タンの権力者たちとの対比をしてしまった。学歴が高くても自身の弱点と克服出来ない実力にも向き合い、可能な範囲で勝利する戦略を個々に考え、試し、実行されたら強さにつながる。そんな過程がハッキリと見てとれた。  ミスを許容し、弱みを認め、好きや得意を伸ばす事で勝ちに繋げる理論は、仕事や私生活で充分通用するのではないかと感じた。特に年々個人へのストレスが増していく昨今には有効かもしれない。

    1
    投稿日: 2021.09.19
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    所要時間:3時間 印象に残った文章:常識を疑い、練習は「仮説と検証」を行う場 オススメ度: 身内 5 その他 4 過去の自分(20歳) 5 未来の自分(60歳) 3 子供が【14】歳の時に読んで欲しい 野球に対する「当たり前」を覆された本。とても面白かった。何をするにも一般的な型はあるが、必ずしも当てはめる必要はない。自分が良いと思うことを試してみて、納得できるならそれでもよい。 ムダをムダなのかどうか、根拠も経験がないと断定できない、僕「は」ではなく僕「が」する、という意識の違い等、考えさせられることは多かった。

    0
    投稿日: 2021.04.01
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    投入できる資源が少ない場合は、局地的に勝てる部分に資源を投入しそこだけで勝ち、その勝ちに紛れてどさくさのうちに戦場全体で勝ちにいく、というのが開成高校野球部の戦略の根幹である。 で、この戦略は中小企業の社長がドラッカーの次に手を出すランチェスター戦略にも似ており、その意味で普遍的な弱者の兵法なのだろう。 自分も基本的に弱者なので、このような兵法を駆使しないと勝ちの可能性がない開成高校野球部の面々に大いに共感しながら読み進めた。といっても面々はあまりに個性的すぎて読者の共感を拒絶するようなところがあり、筆者のパンピー的な視点に助けられ、そんなに気が合うわけではないけどたまーに飯を食うくらいの遠目の友達のような気持ちだった。そういう友達だって愛おしいじゃない。

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    投稿日: 2021.02.12
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    積読してた本を片っ端から読もうシリーズ24冊目。 ドキュメンタリーとは言え、ドラマ化されたのだからと少なからずストーリー性を求めてしまった。 やはり、小説とドキュメンタリーは違かった。 取材がベースになってるので、満遍なくたくさんの選手たちが登場し、キャラが立っているワケでもなく、誰が誰だか全く定着しない。 特に選手たちのコメントは、とにかく「??」の連続。 頭が良い故の、分かり難さ笑 結局あまり開成の凄さがよく分からず唐突に終わってしまった。 うーん、消化不良。

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    投稿日: 2020.02.29
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    開成高校の野球を作者目線で物語が進んでいきます。 謳い文句はタイトル通りですが、強豪高校という印象が出る為、引っかかります。 勿論、名門高校よりは弱いのですが....... ですが、考え方、実践方法等は普段の生活や仕事にも応用出来る内容で考えさせられました。

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    投稿日: 2020.02.19
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    君たち、つべこべ言わずにボールを投げたまえ!バットを振って走りたまえ! と言いたくなるところだが、彼らはそういう人たちではない

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    投稿日: 2019.09.17
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    進学校・開成高校硬式野球部を取材したドキュメンタリー。 限られた練習時間と条件の中で、勝つための戦略を練り、優先することと、捨てることを決めて、監督、部員、ともども、野球に取り組んでいます。 正直、私はスポーツをやることも、見聞きすことも、得意ではありませんので、実感をもって読むことはできませんでした。しかしながら、理屈っぽくはあっても、熱くなっていなくても、考えながら、ドライに野球に取り組んでる部員の姿に共感を覚えました。 最後のほうで、監督が部員に対してどのような気持ちで野球に取り組んでほしいか、著者に話をするところがあります。さらりと書かれているところでありますが、ここを読んで、この本を読んでよかったと思いました。

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    投稿日: 2019.09.01
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    知人にもらって拝読した。 実践書として読み始めたが、そこまで得れるものは少なかった。 開成高校の野球部のセオリーが描かれている。セオリーはざっくり言うと、「自分らが出来ること、出来ないことを理解し、それに合わせた戦略を立てる」というものだったと思う。(うる覚え) その他の項目としては、筆者の主観で思ったことが色々と書かれており、考えがまとまっていない印象を受けた。(主観) 実践書としてはあまり期待せず、そういう考えもあるのかで良いかと思う。

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    投稿日: 2019.05.12
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    実際には「弱そうに見えても勝てます」なんだろうけど、そんな結果を残せている要因は【明確な戦略】の存在とそれを実践するための【準備】をしているから。ちなみに(残念ながら)現在の東大野球部には開成出身の選手はいないみたいです。

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    投稿日: 2019.03.16
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    開成高校野球部の取材記録。 選手や監督達の理屈っぽい独特のコメントと著者のツッコミが面白いです。 物語ではないので読み終わった!というスッキリ感はないですが、感心したりクスッとしたりしながらゆっくり読めました。 強い野球部を目指すのではなくて、弱くても強豪校に一か八か勝てるかもしれない野球部を目指す、という目標設定は新感覚でした。下手なんだから多少打たれてもエラーしても動じない、そういうメンタルコントロールは真似してみたいかも。

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    投稿日: 2019.02.17
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    ガチガチな部活動時代を過ごした私だったので、こんな指導もあるのか、なるほどと思いました。考え方ひとつで指導も変わる。面白かった。

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    投稿日: 2018.12.29
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    ニノ出演のドラマの原作。 開成と言えど、やっぱ男子高校生って バカなんだな(笑) と思った。 青木監督の罵声も、生徒の言動も、 「高校あるある」が詰まってて共感しまくり。 部屋で一人で夜中に読んでて、始終ゲラゲラ笑ってしまったf^_^;(近所迷惑) 教育的示唆はこの本の中にはコレと言ってないので あんま、そういうのを求めてはいけない…。 ただ、 「将来エリートコースに乗るような生徒でさえ、高校の時はこれだけボケッと過ごしてるんだから、そりゃウチの生徒なんかもっとボケボケしてるわな」 という広い心だけは持てるようになりました(゜ω゜)。。。

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    投稿日: 2018.10.08
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    「思いっきり空振りしてこいや!」 思わず読みながら笑ってしまったけど、こうやって言ってくれる指導者、最高だ。 本著は実在の野球部(強豪とは言いがたい部)の練習や試合について著者が取材したノンフィクション。 野球の話ではあるんだけど、目標に対するアプローチの仕方、問題を解決するプロセスや心構えについて知ることができる1冊になっている。 読んで感じたのは、言葉ひとつで物事の見方は変えられること。 精神論が悪いとは言わないけど、どうしたら合理的にできるかを論理的に考えることは大切なんだということ(頭のいい人はこれができているんだろうね)。 「練習」ではなく「実験と検証」。 ボールが「来た」ではなく「来い」と思って対処する。 「私は打つ」ではなく「私が打つ」。

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    投稿日: 2018.07.22
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    すんか寸暇を惜しむようにのんびりしている ただ単に「甲子園を目指す」というと、何やら遠くを見るようで体も棒立ちになりそうだが、「強豪校を撃破する」と言葉にすれば、闘う姿勢になる。バットも思い切り振れそうてま、まさにイメージが体の動きを呼び起こすのである。考えてみれば、開成のセオリーは強豪校を相手にした弱者の兵法。それを貫けば、自ずと結果はついてくる。結果を目的にしてしまうと結果が出ないのである。それに「甲子園を目指す」「甲子園に行く」では観戦に行くようでもあり、無意識のうちに気も緩みそうで、イメージとしては逆効果なのかもしれない。 へりくだ遜る 自分に必要なことは自分でやる 彼らに意志の確認をするのは骨である。最初から「やりたかった」と言ってくれれば済むところを、客観的描写を徐々に絞り込んでいくことでようやく意志のようなものに辿り着けるのだ 客観性で追い詰める 私は答えに窮した もともと意思の有無は正確性に乏しいのである 言葉の力を試す思考実験 必要を決めれば十分がついてくる 閃きを凌駕する努力の証明 西日暮里駅の改札 各人各様 道元 福井 親鸞は浄土真宗「爆発」が近づいているように思えてくる 希望は知性から生まれる 幸甚こうじん 「は」ではなく「が」の勝負 仮説と検証の連続 サイクロイド曲線 常識を疑うこと 野の球 桑田真澄

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    投稿日: 2018.02.26
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    開成高校の野球部員のマインドは彼らなりに合理的でスマートなものだ。ゆえに客観的過ぎて、当事者意識が希薄だ。これは良くも悪くも社会に蔓延している兆候のような気がする。そういった感覚を活かしながら、野球を通して、殺さずに活かしつつ、挫折と成功の両面を学んでいる。エリートコースで通常得難い経験を野球部員はしているように思えた。絶対条件に適うように野球をする。なんて命題に従って試行錯誤し試合に繋げる。通常の野球部では考えられないやりかたで、野球の世界である程度の成績を残している。練習効率の面からいけばおそらくトップではないだろうか。野球が具体的にひとつひとつ問い直され再構築されていく様子は読んでいて刺激的で面白かった。これからのヒントにもなると思う。良書。

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    投稿日: 2017.12.18
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    開成高校野球部を取材した本書。 運動神経やセンスがない彼らなりに、色々と考えて練習している。しかし、頭がいいせいかそれが段々と深みにはまり、しまいには哲学のようになってしまう。 けれど、そんな彼らの少しズレた感覚や、一生懸命さに応援したくなる。 監督も独特の指導方法をしており、野球とは…と考えてしまった。強豪にみる様々な戦略よりも、伸び伸びと思い切り振ることに重点を置く指導方法は、弱いチームだからできることであるだろうが、高校生のスポーツにおいては、素晴らしいことの様に思う。 「野球は勢いで相手を踏み倒す競技だったのだ」(p32)という一文は、一瞬衝撃だったけれど、よくよく考えてみればあながち間違いでもない。時に勢いが勝敗を分けることもある。 今後の開成高校硬式野球部の動向が気になる。

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    投稿日: 2017.12.01
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    [墨田区図書館] 図書館で、「開成高校野球部のセオリー」と書かれた表紙が気になって借りてきた本。 表題通り、開成高校野球についての取材本。 どうやら平成17年に都のベスト16にまで勝ち進んだという実績をもとに、「(そのうち)開成が甲子園に行く」という旗文句をぶら下げた筆者が、まるで筆者自身がその実現を叶えるためにとも言えるようなスタンスで、開成野球部の練習(ナイター設備のないグラウンド練習は週1回, Max3Hくらいらしい)に足繁く通った結果を綴っている。 ただ? 恐らく本書で紹介されている青木秀憲監督による、「試合が壊れない程度に運営できる守備力」と、「一気に大量得点できる打順」などというチーム目標、ポリシーがこの書の肝ではない。 本書はあくまで開成野球部の練習風景と試合結果を追う形のインタビュー紹介も含むドキュメンタリーを装いつつ、「頭がいい超人」として捉えられる開成高校生の日常を等身大に描き出しているので、野球をしない人でも開成を目指す男児は、そして女子を筆頭に、野球にも開成にも縁がない人も、ぜひ一度読んでみると面白い。 開成高校生という未知なる謎の集団が、本当に謎だらけであり、頭がいいのか悪いのか、やはり自分たちとは別次元なのかなということを実感する書となっていると思う。そしてもちろん、そういった違和感?を感じない人も少数だとしてもいるはずで、本書の中で惜しかったのは、取材先の野球部にその"普通"の生徒がいなかったこと。半ば著者自身の心のつぶやきがその役割を果たしているものの、その集団の中にいる(であろう)、"普通"の人々が自らの所属した"集団"自体とその内部にいる自分に対してどう思っているのかまでの生の声があると面白かったなー。

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    投稿日: 2017.09.20
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    このレビューはネタバレを含みます。

    面白いですよ、この本。タイトルだけ見ると「弱くても勝てますーー開成高校野球部のセオリー」ですから、弱小チームがいろんな工夫をして強くなっていく、というイメージを持たれるかもしれませんね。がんばれベアーズの高校野球バージョンみたいな。 だけど読み終わってみると、それとはかなり違う印象を持ちました。その印象の正体はなんだろう?今のところ頭の中にぼやっとしているだけなので書きながら探っていきたいと思います。 まずこの本がどんなものかというと、毎年200人前後の東大出身者を生み出すという名門校「開成高校」の野球部の数年間を断続的に描いたノンフィクションです。 あんまりその方面詳しくはないですが、超有名進学校ということになるんでしょうか?まあ、そうなるとそこの野球部に所属している生徒さんたちも相当頭の良い子供たちということなんでしょうね。 著者はこの本の中で彼ら野球部員たちの野球を媒介にした彼らの本音みたいなものをたくさん収録しているんですが、彼らの言葉は興味深いですね。というのもこちらのコミュニティには高学歴の方も多いと思いますが、僕のまわりにはあまりというか高学歴の方は全くいませんからね。で、物珍しさも含めて、また反対にわかるなあ、という部分も多々あり、楽しく読めました。 ということで、その生徒さんたちの言動について振り返ってみます。この本で描かれる将来の高学歴者たちはとても不器用です。本当のところはわからないですけど、著者の視点に映る彼らは痛々しそうなくらい真面目です。優秀すぎるんでだろう脳みそを持て余しているような印象ですね。まだ完成されていない、きゃしゃな身体に重い頭がバランス悪く乗っかっている、というような感じでしょうか。 ↓(ここで印象に残った生徒さんの発言を引用します) 「僕は球を投げるのは得意なんですが、捕るのが下手なんです」内野(ショート)の2年生はそう言って微笑んだ。「苦手なんですね」と相づちを打つと、こう続けた。「いや、苦手じゃなくて下手なんです」ーーーどういうこと?私が首を傾げると彼は淀みなく答えた。「苦手と下手は違うんです。苦手は自分でそう思っているということで、下手は客観的に見てそうだということ。僕の場合は苦手ではないけど下手なんです」 ↓ いわれてみればそうですよね。僕は理屈っぽい人間なので言ってることはわかるよ、と共感してしまうんですが、もしも大人になって普通に社会生活をしようとするときに、ここまで考えちゃうと結構厳しいのは間違いないですね。著者はこの言葉を聞いて彼らが実際の野球の試合や練習でよくエラーするのはこの思考方法が原因なのだろうと推測し、面白い表現をしています。 ↓ 「彼らは頭脳野球ならぬ頭脳でエラーをしているかのようだ」 それに対して彼らは「エラーは開成の伝統ですから、僕達のようにエラーしまくると、相手は相当油断しますよね。油断を誘うみたいなところもあるんです」と答えたそうだ。むむむ、やはりただの不器用ではないようですね・・・・・。 そんな感じで彼らの発言を読んで行くだけでも面白いのですが、それ以上に印象的なのは 監督の青山さんの考え方や指導方法ですね。 練習中や試合中に発する指導というか激がすごいんですよ。 ↓(例えば・・・) 「例えば、開成高校のグラウンドで試合が行われた際に外野にコーンを置きっぱなしにしているのを見ると、「それをどかせ!」と言うのではなく「そこにコーンを置いたヤツはコーンをを置くことの趣旨を理解していない!」と叫ぶ。守備で球を手にしてあたふたしたりすると、「人間として基本的な動きができていない!」「そんなことは起こりえない!」と客観的に正確に怒鳴る。怒鳴ってはいるが命じているわけではなく、察するに生徒たちの自主性を損なわずに、客観性で追いつめるのだ。」 ↑ という事です。ちなみにこの青山監督も東大出身だそうです。 で、「弱くても勝てます」の「勝てます」とは高校野球ですから、当然甲子園出場とかになるとは思うんですが、この監督こんな言葉を言っています。 ↓ 「チームに貢献するなんていうのは人間の本能じゃないと思います。思い切って球を遠くに飛ばす。それが一番楽しいはずなんです。生徒たちはグラウンドで本能的に大胆にやっていいのに、それを押し殺しているのを見ると、僕は本能的に我慢できない。たとえミスしてもワーッと元気よくやっていれば、怒れませんよ。のびやかに自由に暴れ回ってほしい。野球は『俺が俺が』でいいんです。 この監督の言葉に対しての著者の考察はむむむ、と唸らせられました。 ↓ 「そういえば、部員たちはいつも『僕が』ではなく、『僕は』と言っている。『僕は○○なんです』『僕の課題は○○です』と。あらためて考察するに『僕は』という言い方をすると、『僕』は僕の中にとどまるような印象がある。例えば『僕は打つ』は僕の中の『打つ僕』が打つような。しかし『僕が打つ』なら人を押しのけるようで、『僕』というものの輪郭が現れ、そこで初めて物事に対峙できる。思い切り球を叩く、というのも『僕が』でなければできないのだ。 『は』ではなく『が』の勝負。」 ↑ 考えていることが言葉に現れるのか?それとも言葉が行動を作るのか?その答えは時と場合によるでしょうが、頭の中に「は」と「が」がどちらが優勢になっているのか?『自分はどうであろう?』と考えてしまいますね(笑)いやいや、監督に言わせれば『自分がどうする?』が大切だ!と怒られるでしょうか(笑) というあたりが印象に残った場面だったわけですね。なんだろう?この『監督が定義する勝ち(価値)』とは何だったのか?そこを考えてみたくなる一冊です。 2017/04/19 21:32

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    投稿日: 2017.07.04
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    ドラマ「弱くても勝てます」の原作となっているが、野球部の練習に関すること以外の場面はまったくない。 顧問となった先生の過去へのこだわりもなければ、部員たちの恋愛模様もない。 野球部が取り組んだ他とは違う練習方法や、部員たちの練習への思いを追いかけたノンフィクションである。 既存の練習法を打ち壊し、まったく別のアプローチで勝利を目指す。 一応野球のルールくらいはわかるといった程度の人間にも理解できる練習方法だったけれど、本当にそれでいいのか?と思うようなこともあった。 部員たちは不安にならなかったのだろうか? 疑問の答えは本書の中にあった。 部員たちは、そもそも野球をよく知っているわけではない。 当然、当たり前だとされているセオリーを知らないからこだわりようもない。 「野球をしようとするな」 監督のこの言葉の意味を理解するのは、ちょっと難しかった。 「野球をする」と「野球をしようとする」の違いがわからない。 たぶん、彼らは理屈で納得してからでなければ野球が出来ないのだろう。 何も考えずに球を打つ、走る。球を拾う、球を返球する、球を捕る。 普通のことだと思うのだけれど…。 週1回の練習でも試合に勝てるようになるのか!!と単純に驚いた。 常識からは大きく外れた練習方法だったけれど、だからこそ週1回の練習しかしない彼らでも勝てたのだろう。 この本の面白さは、何よりも普通とは「大きく外れた」部分にある。 監督のいうことのひとつひとつが、変わりすぎていて唖然とする。 でも、読んでいるうちに、唖然とするよりも何だか面白くなってくる。 次はどんなことを言うのだろう。 これで本当に勝っちゃったの? 負けたほうは辛いだろうな…など。 すべてのことを決め付けるのではなく、時には「あり得ない」と思うアプローチが有効なことだってある。 そんなふうに思えたノンフィクションだった。

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    投稿日: 2017.03.19
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ドラマの原作本ということで読みましたが、中は小説ではありません。取材をもとに書かれたインタビュー記事として記されております。なので盛り上がる処は基本的に無く、淡々と事象が書かれているだけです。ドラマが面白かっただけに、これを読み始めると読み辛いと感じるかもしれません。 また本書では開成は甲子園に行けるかも?で終わりましが、読んでいる限りでは無理かなぁ……という気持ちになります。野球に詳しくはありませんが、やはり野球に特化している学校の方が……という気持ちになります。

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    投稿日: 2016.11.19
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    電車で読んでいて、何度も噴出してしまいそうんいなるのをこらえるのが大変だった。 選手もそうだが、監督が論理的でいながらはっちゃけていて、キャラが立っている。 「ドサクサ野球」「何事も大きく」等すてきなフレーズが連発される。 頭の良いこと、論理的であること、自分を客観的に見れることなど、など、本来褒められることが、野球と絡まった途端、ここまで面白く、滑稽にみえるとは、発見だ。 かしこい彼らは真剣に考えて、野球に論理的に取り組んでいるだけなのに、本来こっけいなはずの、ド根性精神の野球を正常な立場として、彼らをみることでどうしようもなく面白くなってしまう。読んでいく内に、この事象は、今の野球の固定観念にしばられている自分を笑っているようなものでああることにうすうす気が付いていく。

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    投稿日: 2016.10.26
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    いろんな高校球児がおるんやなと思った。 頭で考える野球をしてるんかと思ったら、そうでもなかった。 自分なりに練習に打ち込み、自分の弱点を知り尽くしてる。でも、上手にならない。 素直さは誰にも負けへんぐらい、この素直さのまま大人になってほしいとさえ思うぐらい、生徒の人柄が可愛く思えた。 何で打てないのか、何でエラーするのか、何で勝てないのか。 聞くと、スラスラと答えられるところが頭のいい人たちやな。 監督の考えも面白くて、この監督に教えられる子は幸せやなと。 いつか甲子園でいっぱいエラーをしてる姿を見たいなと思った。

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    投稿日: 2016.10.01
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    アタマの良し悪しに関わらず、考えてやらないとスポーツはうまくならないと思う。もちろん抜群の運動神経持ってる人は別だけど。

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    投稿日: 2016.08.08
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    進学校で知られる開成高校の野球部員の練習風景を追ったルポ。とにかく「ヘタクソ」なのに、本番に強く強豪校相手にも遜色なく戦えている理由は何なのか?!部員一人一人が可愛らしい。弱点を克服するのではなく、各々が自身の理論を持って強みを活かそうとしている姿勢もいい。山場がイマイチ分からない構成だったが今後の開成の動向が気になる終わり方だった。

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    投稿日: 2016.07.29
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    東大合格率が全国屈指の進学校である開成高校の野球部を追ったノンフィクション。 進学校の野球部が、どのような考え方で野球に取り組んでいるか興味があって読んでみた。 監督には、経験も練習量も少ない生徒の集まりである弱小チームが試合で勝つための方法が判っている。勝てるイメージはあるのだが、それを実行することが難しい。生徒達も頭では判っていても体がついていかない。 著者は彼らの目指す姿に共感して質問するが、当事者であるはずの生徒達の受け答えが、どこか客観的なところにもどかしさを感じていたようだ。自己分析は充分できており、課題も判っているけれど、それが結果に結びつかない。現代の若者の就活でもよく聞く話だ。結果として甲子園出場は果たせなかった開成高校だが、彼らの野球に対するユニークな考え方や取り組み方は、とても面白かった。 自分の不得意な分野の仕事を上手くやるにはどうすれば良いか、開成高校の生徒の悩みは、社会人の悩みにも通じるところがあるように思った。

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    投稿日: 2016.07.25
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    160604 中央図書館 開成の野球部の型破りなところ、妙にクールなところをレポート。これといって面白いところはなかった。

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    投稿日: 2016.06.04
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    出張帰りの夜行便で、超絶眠いのに読み切ってしまった。傑作だ。素晴らしい。俺、生まれ変わったら開成に行って野球やります。なんのドラマ性もなく、圧倒的に戦力差のある強豪校を打ち崩す方法論を追求し、迷い、そして負ける。全然弱い。登場人物も監督を除いてあっさりしてる。ヒーローなんか居ない。感動した。俺たちの日常そのものじゃないか。絶対もう1回読む。

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    投稿日: 2016.05.28
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    東大に多くの合格者を出している名門、開成高校の独自の野球理論に基づいた練習は、思わず納得。野球の強豪校と違い、練習時間が多く取れない為にとにかく思い切った攻撃を重視する。ピッチャーはストライクが入ればよし。勉強ができる部員だけに考え方がユニークで面白い印象を受けました。

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    投稿日: 2016.02.15
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    弱いならば、頭脳を用いて勝負に挑む。その工夫が多く書かれていてもう、彼らは弱いとは言えず直向きに野球に対する姿は格好いい

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    投稿日: 2015.11.05
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    高校生たちのインタビューが面白く、感心したり、ほほえましく思ったり、応援したい気持ちで読みました。最後の桑田真澄さんの解説も素晴らしかったです。

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    投稿日: 2015.11.03
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    嵐の二宮君が主役のドラマを観て面白いと思い原作を読む。正直言って、全くテレビと内容が違っていたのに驚く。本の方は、どちらかというと開成高校野球部というよりも毎年多くの東大生を輩出している開成高校の学生はどんな人種で、何故野球をしているのかを主眼として、インタビューしているように感じた。実際、ドラマはインタビューではなく生徒と監督の成長物語だったのだが…。

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    投稿日: 2015.09.29
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ドラマにもなってましたね(見てはいませんが)。 超進学校の開成高校野球部が勝つために採用した「弱者の戦略」を紹介。週一回3時間しか練習できないハンデを逆手に取り、「守り」は最低限にとどめ、打撃に集中して一気に大量点を取り、どさくさまぎれにコールド勝ちを狙うという、大胆な戦法で東東京ベスト16は立派。

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    投稿日: 2015.07.26
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    ドラマを見ていたので。理論はわかるしなかなかに面白い。ドラマはうん、面白くないんだけれど。メンバーの誰だったかは大学でも野球を続けているみたい。野球にかけたがゆえ現役では進学できなかった人もいるみたいなので何が正しいのかは私にはわからない。

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    投稿日: 2015.04.07
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    弱者の兵法が載っていて、それがビジネスに転用できるようなノウハウ本ではないし、自己啓発本でもない。論理的解釈をしたがる開成集団とされながら、なんだか論理もないような作戦で取り組まれるヘタッピ野球。そののほほんとした世界観を楽しむドキュメンタリー?なのか。

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    投稿日: 2015.03.11
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    ちょっと無理矢理著者のステレオタイプにはめ込もうというニュアンスは有るものの、結構笑えて面白かった。開成出たヤツ何人か知ってるけど、みんな普通だよ。多分。俺の周りの普通は普通じゃ無いだけか?

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    投稿日: 2015.03.02
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    「持たざる者が野球というゲームで勝者になるための戦略」という意味では日本版「マネーボール」と言えなくもない。しかしこんなやり方で勝ててしまうとは、同じ練習法を強豪校が採用したらどうなるんだろう。

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    投稿日: 2015.02.17
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    弱小高校の野球チームが取り組んでいる本。 正直期待はずれ。野球以外にも派生できるようなユニークな取り組みなどがたくさん登場するような類の本ではなく、多くは弱いチームの中でも理屈で考える生徒の取り組みや、監督とのやりとりがメイン。 なので、野球の経験者でもないとあんまり馴染めないかもしれません。

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    投稿日: 2015.02.08
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    おもしろかった! 笑えるけど、為になる。 正確な情報を伝えるだけがコミュニケーションではない。互いの立場や役割を確認し合うことこそが人間のコミュニケーションなのだ。

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    投稿日: 2015.01.23
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    頭の中で反芻し、言葉で動きを四肢に指令を出す。新しい動きについては慣れてくるまでそうしないと動けない、そんな私には笑えるようで、笑えない、彼らの思い悩みがとても身近に感じました。 野球って、怖くて当たり前、ということも今更ながら妙に納得。あまりにも上手い人たちばかり見ているから、誰でもある程度のことは出来て当たり前と思い込んでいたんだということに気付きました。 結局、スポーツは、運動と違って競技なのだから勝ち負けがついて回り、勝つためにはどうするかを考える。そのために、作戦を立て、作戦が立てられるように練習する。その練習を効率よく、かつ、個性を活かすことを考える。それでもチームとして戦う競技を成り立たせる面白さを読ませてもらえました。

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    投稿日: 2014.12.24
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    日経新聞の夕刊エッセイ欄で、断トツ面白い高橋秀実さんの曜日。ドラマ化した本で、そういうのってイマイチかなぁって思ったけど、サイコーだった。題材としてもあってるし、それを引き出す作者がいい。どんどん話が飛躍して転換していくのがサイコーに笑える。

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    投稿日: 2014.11.26
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    2014/10/26読了。 こういう質問にはこう言えばいい、と自分の中で返答のテンプレが決まってしまっている自分からすると、この本の中での会話が遠回しで少しイライラする。 それでも、自分の言葉でどうにか説明しようとしている若者を見るのは微笑ましいものがある。 仮説の検証とフィードバックは仕事にも当てはまる内容だったりするので、こんな風に仕事ができたらいいなと感じるところもあった。

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    投稿日: 2014.10.27
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    勝つためには練習が必要だが、その中身を強豪校に合わせるのは普通じゃない。弱いのが当たり前で強豪校が異端だという考え方が斬新だった。 自分たちに何ができるのか、工夫できる事はないのか、視点を変えてみることはできないか、これは仕事や生活の上でも大切なことだ。気づきを与えてくれる内容と同時に生徒が個性的でおもしろかった。

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    投稿日: 2014.10.13
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    ドラマにもなりましたが、ドラマとは全然ちがった・・・ 野球をやる子には、理論は面白いのではと思います。 野球興味ナシの人にはおすすめしません。

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    投稿日: 2014.10.06
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    ドラマが始まるタイミングで大倉眞一郎さんが「おもしろい」と絶賛していて、とても気になり…ドラマも面白かったな。 こちらの方は、監督がとにかく変な人に思えるので、もっと書いて欲しかったな。 2014/9/9読了

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    投稿日: 2014.09.29
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    んーイマイチ。 文にまとまりがないというか、スッキリしない。 成果もでてるのかでてないのか良くわからない。 監督の考え方には共感できるけど。

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    投稿日: 2014.08.25
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ドラマになったのをきっかけに読むことにした。 ところがドラマは終わって随分たち、ほとんど見ることもなかったので、少々興味は失っていたが、とにかく読み始めると、おもしろい。 野球はそれほど詳しくないが、青春スポーツ物は好きなので、どんどん読めた。とはいっても、小説ではなく、著者が開成高校の野球部に長期間取材に行ってその内容を文章にしたもの。 開成高校は日本一の東大合格者数を誇る日本の超進学校。 その未来のエリートたちが野球に取り組むとこうなるのか。そして、男子高校生たちの純粋で、素朴で、一生懸命で、そしてなんともいえない、ちょっとズレているところがおもしろく、応援したくなる。 著者は生徒たちに野球についてインタビューするが、必ず勉強についても聞いている。 その答えはやはり開成高校の生徒。勉強できちゃうんですね。いいなああ。 今年の夏の甲子園はいつもより、力が入って応援しています。どこの学校の生徒たちも愛おしい。 いつか開成高校が東東京の代表校になりますように。 桑田真澄の解説もよかった。

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    投稿日: 2014.08.19
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    少し前のベストセラー。 文庫化されたこちらを読んだ(単行本はこちら)。 東大合格者数日本一を誇る、いわゆる「御三家」の1つ、開成高校の野球部を追ったノンフィクションである。 単行本の方が売れていた当時はさほど食指が動かなかったのだが、ドラマ化されて、娘が見るというので一緒に見ていた。 アイドルや歌舞伎役者を使ったり、きれいなお姉さんも登場させたり、先生と生徒の年の差がまったく感じられなかったり、生徒たちがむやみとイケメン揃いだったり、三角関係を絡ませたり、家の経済的事情を抱える子が出てきたり、ちょいといろいろ盛り込みすぎで、んー、オトナの事情があるのだな、とは思った。が、まぁまぁまぁ細かいことを言わずぼやーんと全体の雰囲気を楽しんで見れば、そこそこおもしろく見られたドラマだった。 とにかく、凡百のオトナの事情を盛り込んでもなお尖っている、野球部「語録」がスゴい。曰く、「俺『は』、ではなく、俺『が』で行け!」「『練習』じゃなく『実験と研究』をしろ!」「守備は捨てろ、打撃に賭けろ!」。 ・・・なんじゃそれは!? 予定調和に収まりきらない開成野球部精神に大ウケし、何だか気になって原作を読む気になった。 開成は天下の進学校である。グラウンドでの練習は週1日、テスト前には部活停止という、強豪校ではおよそ考えられない練習時間の短さを「誇る」。 そんな短い練習時間で試合に勝つには、いったいどうすればよいのか? ウチは下手くそなんだ。下手くそが強いチームと同じことをやっていても勝つはずがない。 例えば守備を練習しても完璧にするには時間が掛かる。効率よく勝つためには守備練習はやめて、打撃に特化した方がよい。ウチみたいな弱小に点を取られたら強豪校はがっくりくるだろう。そこを攻めろ! ドサクサで勝て!! 監督はあれやこれやと考えて、理屈で作戦を立てる。生徒を叱るときには理詰めで責める。 監督に負けず劣らず、選手たちも一様に理屈っぽい。 自分の欠点の分析、野球に関する理論、こうしたらなぜダメで、ではどうすればよいのか。それはまさに、「実験と研究」なのである。 ときに「野球で困るのは、球が正面から飛んでくることだ」なんて珍結論に到達しながら、あれこれ、論理的に考えつつ、黙々と素振りしたり、型破りなフォームを試してみたりする。 頓珍漢なこともあるけれど、自分の頭で考えようとする彼らの姿勢は、基本、明るく、悲愴感がない。 桑田真澄の解説が何だか絶妙で、うんうん、この本の解説を書くのはこの人が適任だよな、と思う。 スポ根にありがちな、頑張れ、我慢しろ、が最適だという証拠はない。桑田によればこれは戦争に影響を受けた「武士道」スポーツの弊害なのだという。 フォームに関して定説と言われていることだって、要は、大部分の人にとって他のよりは成功した仮説に過ぎないわけである。個々人にとってはもっとよいやり方があるかもしれないではないか。 闇雲に監督にしたがうのではなく、「自分」にとって、何が最適なのか、考えて考えて、追い求めて行く者がいたってよい。 開成高校野球部監督の方針が、「セオリー」と呼ぶほど確たるものなのか?というとよくわからないのだが、とにもかくにも、ここには明るい「萌芽」が感じられる。 根拠はないが、いつか、この理屈っぽい高校生たちが甲子園に行く日も来る、ような気もしてくる。 そう、いつか。多分。

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    投稿日: 2014.08.01
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    ドラマと同タイトルだったので、小説かと思っていたがドキュメントだった。東大進学率の高い開成高校野球部を追ったドキュメントで、彼らと監督が甲子園を目指して行う練習や、強豪校に勝つための戦術を紹介している。 先日、テレビでもこの本に準じた番組があったので見ていたら、監督さんが、練習に集中できない生徒に対し、「東大程度だったら、そん位で受かるかもしれん、だが、野球では絶対勝てない‼︎」と檄を飛ばしていた。監督さんも東大卒らしい。じゃなきゃ言えないよなー。

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    投稿日: 2014.07.30
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    甲子園も夢じゃない!? 平成17年夏、東大合格者数日本一で有名な開成高校の野球部が甲子園大会東東京予選ベスト16に勝ち進んだ。グラウンド練習は週一日、トンネルでも空振りでもかまわない、勝負にこだわりドサクサに紛れて勝つ……。監督の独創的なセオリーと、下手を自覚しながら生真面目に野球に取り組む選手たちの日々。思わず爆笑、読んで納得の傑作ノンフィクション!

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    投稿日: 2014.07.20
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    ドラマ化原作作品ということもあり、読みたくても敬遠していた作品。ドラマは未視聴だが、実際の開成高校の野球部の実態だけにドラマにはないリアリティがあり、より深く彼らの事を知りたくなった。夏は高校野球の季節である。強豪と呼ばれる高校に挑戦する弱小校のリアル。野球好きなら一度は読んでおいて損はない作品だと思う。ドラマは見なくていいですよ

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    投稿日: 2014.07.17
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    かつて流行った清涼飲料水のコピーじゃないけど、スカッと爽やか! 監督の言うことがイチイチ笑える。けど決して素っ頓狂な事を言ってるわけでもない。 野球はムダなもの、一か八かの大博打なんて言い切るところがスカッと小気味いい。 下手な奴が上手い奴と同じようにやっても勝てるわけがない。下手なら下手なりの戦い方をする。何事にも通じる事かもしれない。けどへたなりの戦法を考えられる人ってそうそういないだろう。

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    投稿日: 2014.07.16
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    ドラマは観ていないが、よくこれをドラマ化しようと思ったなというのが実感。高校野球のノンフィクションにも関わらず、汗も涙もあまり感じない(もちろん当事者達にはそれなりにあるのだろうが。)全体的にクールな仕上がりの異色作。 超超進学校の野球部という事自体も、野球への取り組み方も、万人から共感されるような内容ではないけれど、示唆に富む一冊。 今年も高校野球の季節がやってきた。

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    投稿日: 2014.07.08
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    ある野球部にスポットを当てたノンフィクション。ドラマ化に当たって読んでみた。 部員一人ひとりのインタビューが小説にはないリアルさで、野球部員というよりほんとに人間として、そしてたまたま野球の話題というようなありのままの彼らを見れる。

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    投稿日: 2014.07.08
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    超進学校の高校生はここまで賢いのか!!((((;゚Д゚)))))))全員がイチローみたいなこと言ってる。

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    投稿日: 2014.06.29
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    超進学校の開成高校野球部が、グランド練習週1回という最悪の環境で、頭を使って勝つための独自のセオリー。徹底的に合理的で論理的な分析で詰めていく監督と生徒達。ドラマは微妙だったけれど、原作はリアリティーがあって面白かった。

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    投稿日: 2014.06.26
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ドラマの方は見ていないが前から気になっていたので読んだ。確か、開成高校って頭の良い子しか入れない学校だった記憶がある。その頭の良い子達が集まる学校の野球部をテーマにした本のようだがいろいろと驚かされる内容でる。何事も努力と練習の積み重ねでなんとかなるとは思う。

    0
    投稿日: 2014.06.14
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    このレビューはネタバレを含みます。

    いい題材を見つけた著者の着眼点の勝利か。不器用に高校野球に取り組む、少し大人びた高校生が、ちょっと背伸びをしたかのような生真面目な受け応えは、それだけでツッコミどころが満載なのだが、そんなところに巧みにチャチャを入れる著者。読みながら何度か声を出して笑ってしまった。  そんな可笑しいところもあり、一方で、常識にとらわれ過ぎて見ていた“野球”というものを、新たな視点から見ることも発見させられる。他のスポーツでも通用するというか、世の中のあらゆることに応用が出来そうな教え、発想が秀逸。  ただ、こうした実験的な試みが出来るのも、高校野球が、プロではない普通の生徒による、学校の一部活に過ぎないからだということだ。甲子園なんて神話に持ち上げられて、他の部活動とは一線を画した扱いがされているけど、所詮は高校生。奇策も通じるというもの。ただ、本書が出たことで、当校の戦略、戦術が対戦相手も知ることになり、それはもう奇策でもなんでもなくなってしまっている。本の中でも後半、新チームになってからは前のチームのような爆発が少ないのも、連載中にも他校に内容が知れ渡っていたのではなかろうか(なので、後半はちょっと面白くなくなる)。今後同じ戦略を続けている限り、もう開成高校の甲子園出場はないだろうな。その点では、作者は罪なことをしたのかもしれない。 【以下備忘】 ・苦手と下手は異なる、苦手は自分でそう思っていること、下手は客観的に見てそうだということ。P16 ・ギャンブルとして解釈すると、リスクとは失点、リターンは得点、通常はリスクを減らすために守備を固めるが、彼らは大量のリターンによってコールドゲームに持ち込み、リスクを生み出す回そのものをなくとうとしている。P23 ・1試合で各ポジションの選手が処理する打球は大体3-8個、そのうち猛烈な守備練習の成果が生かされるような打球は1つあるかないか、そのために練習時間を割くわけにいかない。P23 ・迷うこと自体は悪くない、迷ってもいいから決断しろ。適切なタイミングで決断するのがコーチの役目。P180 ・「が」を使った文章は「現象文」と呼ばれている、現象を客観的に描写した文なのだが、我が事に当てはめると強い意思に転じる。 P217

    0
    投稿日: 2014.06.11
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    野球云々でなく、開成高校へ行く子供達の頭の中がわかりました。 また監督の指導方法も開成ならではとの感じ。

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    投稿日: 2014.06.10
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    桑田さんの解説がよかった。既成概念にとらわれない。自分なりのベストなやりかたを試行錯誤しながら見つけて行く。仮定と検証をコツコツ重ねるのである。

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    投稿日: 2014.06.06
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    相変わらず著者の視点/細かなツッコミ論調と、とりあげる題材が面白い。真剣だから笑える、真っ直ぐな題材に、幸せな味付けをする著者はイイ仕事していると思う。

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    投稿日: 2014.06.04
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    ○コラムニスト等の高橋氏の著作。 ○開成高校野球部における独自の野球理論や野球への取り組み方を取材したもの。 ○いろいろ不思議な部分も多かったが、全体を通じてなんだか面白かった。

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    投稿日: 2014.06.03
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    週一回しか練習しないわけではない 週一回しかグラウンドが使えないのだ 朝練や自主トレなどやれることはやっている 監督の指示がおもしろい コーンの意味とか打撃ポイントの細かい設定とか

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    投稿日: 2014.06.02
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    楽しみにしているドラマに原作本がある時は、なるべく読んでみたいなぁと思う方なので購入。 ノンフィクションのルポ形式のものは初めてだったので、なかなか慣れず・・・。ドラマが進むに従って、あぁこのエピソードか~などと思ううちに読了しました。 でも一番いいなと思ったのは桑田真澄氏のあとがきでした。

    0
    投稿日: 2014.05.21
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    原作は面白いんじゃないかと思って読んでみたら、やはり面白かった。 もちろん著者は開成に行って取材してきているので、「うん、開成って、そうだよね」っていうのがちょくちょくでてくる(男子校なので自分はかよっていないけれど。一番は親や同級生からのイメージか)。開成野球部員へのインタビューもよくあるけど、こういうこと言う開成生、いそうだし、彼らの発言もわかるというか。 グラウンドでの練習は週1回、試験期間はそれもなし、限られた練習時間の中で、どう最大効率化するか。 自分が東大の硬式野球部をずっと応援していて、ある程度深く関わらせてもらった時期もあったっていうことで、東大野球部と通じるものも多くあるとも思ったり。 プロ野球みてると、フライはキャッチするのが当たり前、ゴロも捕ってすぐ送球するのが当たり前、ダブルプレーも処理するのが当たり前、と簡単にやってるようにみえるけど、実際どれもすごく難しい。バッティングだってたいへんだ。 ドラマだとフィクション混じってて「こんな作戦で勝てるの?フィクションじゃ?」みたくなってしまうけれど、ノンフィクションだからこそ、「えっ、開成がこの高校相手に15点取れたの?!」って面白いというか。

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    投稿日: 2014.05.18
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    今(2014.5)ドラマ化されていて放送されているようですが、この本はその原作となったものです。週1度しか練習をしない、定期考査前は部活動禁止の私立で一番賢いを言われている開成高校の野球部の実話です。 練習量も少なく競合校がひしめき合っている東東京地区で、勝ち進んだこともあるという野球部の練習方法、監督のお話に加えて、野球部員とのインタビューが本の内容になっています。 特に面白かったのは、部員とのインタビューで、皆さんの答える内容が「流石、開成高校生!」とも言うべきか、客観的に自分を分析してどのようにすべきかを明確に持っています。 練習時間が週1日、専用のグランドもないなかで、各自が練習と試合を結びつけるために最も効率的な練習方法を自分で考えて行っているようです。 彼らを率いている先生も面白い考え方の持ち主で、「開成のチームにしかできないやり方で競合校であっても勝ちを目指す」という姿勢は素晴らしいです。いつの日か、彼らが甲子園に出場して欲しいものですね。 以下は気になったポイントです。 ・苦手と下手は異なる、苦手は自分でそう思っていること、下手は客観的に見てそうだということ(p16) ・普通の高校が異常な世界で勝つには、普通のセオリーではダメである(p19) ・ギャンブルとして解釈すると、リスクとは失点、リターンは得点、通常はリスクを減らすために守備を固めるが、彼らは大量のリターンによってコールドゲームに持ち込み、リスクを生み出す回そのものをなくとうとしている(p23) ・1試合で各ポジションの選手が処理する打球は大体3-8個、そのうち猛烈な守備練習の成果が生かされるような打球は1つあるかないか、そのために練習時間を割くわけにいかない(p23) ・一般の野手に対する評価は上手い下手のみ、でもピッチャーには、オーバースロー・アンダースロー・技工派・速球派などの個性がある(p26) ・バッターボックスは一人で立つので、周りに注目される、そして自分の時間を与えられる(p51) ・プロで活躍している人の多くは野球のエリートコース出身ではない、プロは自己管理が大切(p63) ・文系科目は暗記の積み重ねが必要で守備に似ている、理系は公式などのコツをつかめば一気に伸びるので打撃に似ている(p78) ・開成の攻撃が特異なのは、サインプレイがない。すべて自分で判断する、サインを出してその通りに動くというのは練習が必要。そんな時間はない(p106 ・フラウンドを練習ではなく、実験の場、として考える。あらかじめ各自が仮説を立て、それぞれが検証する。結果が出たらそれをフィードバックして次の仮説を立てることに利用する。このサイクルを繰り返していくうちに、それぞれがコツを掴み、それが見つかれば今度は繰り返して体得する(p122) ・自習室に入ったら、まず帰る時間を決める、その日の疲れ具合・やるべき分量から、その時間を決める(p173) ・迷うこと自体は悪くない、迷ってもいいから決断しろ。適切なタイミングで決断するのがコーチの役目(p180) ・「が」を使った文章は「現象文」と呼ばれている、現象を客観的に描写した文なのだが、我が事に当てはめると強い意思に転じる。(p217) ・必要なのは、最短で振るのではなく、最速で振る。一番力の出るポイントで打つ(p239) ・野球には3つのことが大切、言葉・感覚・実際の動き、それぞれにはギャップがあることを知っておく(p240) 2014年5月18日作成

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    投稿日: 2014.05.18
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    秀才君たちの頭を使う野球と、監督の斬新な野球論!ぷって、笑ってしまう場面もありました!最後の桑田真澄さんのあとがきも必見!

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    投稿日: 2014.05.17
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    序盤はかなり面白かったんだけど、中盤からダレた。 コーチのメチャメチャな戦略の紹介はよかったんだけど、 生徒たちのインタビューは、うまくまとめられてない感じ。 結局全体として何が言いたいのか伝わらなかった章もあった。 引き延ばしすぎたのかなあ。 ちなみに、桑田の解説が一番よかった。

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    投稿日: 2014.05.04
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    ドラマから原作を読んだのでとてもびっくりしました(✱°⌂°✱) 原作の方が断然面白いじゃないか!、と。 監督の考え方、生徒の考え方はどれも独特で遠まわしで、けどなんとなく納得してしまうという不思議さ。真剣さがかえっておかしい。意味がわからなくても彼らの話をきくと「そうなのかもしれない」「これが正論」と思わされてしまう。すごい。 開成学園の甲子園出場を心から願って。

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    投稿日: 2014.04.28
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    ドサクサ野球、圧倒的打撃重視、ピッチャーの仕事はストライクを入れること…野球というスポーツが、いわゆる敗者のスポーツであることに着目した戦略眼にもとづく野球観。

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    投稿日: 2014.04.27
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    必殺発想の転換のすすめ。 すべてにおいて「だからどーした」って開き直りと、マイナス要因を言い訳にしない潔さに感動します。 中学生の息子が、次読むわ、とのこと。 ドラマの原作だけど、ドラマ仕立てではないノンフィクションルポですので、ニノの雰囲気はまるでないです(笑)。

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    投稿日: 2014.04.26
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    とても面白かった。 青木監督による数々の的確な罵声がツボ。 「そこにコーンを置いたヤツはコーンを置くことの趣旨を理解してない!」

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    投稿日: 2014.04.25
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    ドラマはドラマですが、こちらはルポ風です。 雰囲気はあんな感じで、熱い甲子園話とは対照的。 高橋さんの本はいつもこんな感じでそこがいい。

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    投稿日: 2014.04.25
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    「迷う男」高橋秀実による結構強い開成野球部のルポ。 理詰めで野球をする姿が面白い。 弱者には弱者のやり方があり、ロジックの積み上げ方が異なっていくことを理解しておくのは非常に大切。 必読本のひとつでしょうね。

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    投稿日: 2014.04.25
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    開成高校野球部の考え方は素晴らしくよかった。 しかし、作者があまり高校野球を理解していないような気がしてつまらなかった。

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    投稿日: 2014.04.24
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    このレビューはネタバレを含みます。

    とあるブログから見つけて、面白そうと買った一冊。 奇しくもドラマ開始と同時になってしまったw ドラマは予告編を見る限り、まったく別物のようだったので見てはいません。 そもそもこれをドラマにしたところでオチがあるわけでもなく、成立しないかとw ただ開成学園の硬式野球部の練習から試合に至るまでを忠実に叙述したものです。 たぶんバリバリの体育会系が見たらブチキレそうな内容ばかりw 典型的な熱血野球お父さんが一人でもいたら荒れてそうですw とにかく勝つためにいかに合理的なことをするかが命題。 圧倒的に少ない練習でいかに勝つ野球ができるか。 偏差値では日本最高峰の学生達が、文章を読むにあまり万能とは言えない運動神経で挑んでいるのが印象的。(失礼w ただその個性を活かし、試合に勝っていくことを見ていると凄く感心させられます。 巻末の桑田の意見も胸にきました。 常識にとらわれず、実験と検証を繰り返していく、 身にしみてその大事さを考えさせられました。

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    投稿日: 2014.04.21
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    個性を引き出す、(強者が作った)既存のルールに縛られない、練習を「基本の習得」と「仮説と検証」の場と捉えるなど、ビジネスにも通じるし、そして、価値観の再定義が進むイマドキの社会全体にも通じる視点に満ち溢れていて、スポーツをした後のような爽快なキモチになれた一冊でした。

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    投稿日: 2014.04.20
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    テレビドラマとは全くの別物だが、高校球児たちの的を射てるんだか射てないんだかよくわからんインタビューが面白かった。 それにしても、弱くても勝てます、ってなんて魅力的な言葉なんだろう。

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    投稿日: 2014.04.19
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    巻末の桑田のインタビューの方が面白かった。 一般的な高校とは違った、開成高校野球部の戦略•戦術が書かれており、なるほどなと感じるところは多かった。 著者は開成高校が甲子園に出場することを望んでいるようだが、むしろこの本を世に出して足を引っ張っているようにしか思えない。

    0
    投稿日: 2014.04.19
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    最初は面白いかと思ったが、終始似たような話で飽きた。 短い練習時間で効果を上げるにはどうするべきか?の考え方については参考になった。

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    投稿日: 2014.04.17
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    同名ドラマの原作。開成高校の野球部監督や選手へのインタビューを中心としたノンフィクション。 弱小チームが、監督の厳しい指導の下、努力と根性で強くなっていく感動物語では、決してありません。 弱いチームでも勝つ。強くなるのではなく、勝つためにはどうすればよいか考える、という発想がユニーク。例えば、手堅い守りで失点を抑えて...としても下手だから無理なので、一気に10点取ってどさくさ紛れに勝ってしまおう、とか。 理詰めなのか、そうでないのか。はたまた、それらを突き抜けた何か、なのか。 実に面白い。

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    投稿日: 2014.04.17
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    こんな分析力が当時果して有っただろうか? 部活・勉強うまく切りかえて、勉強はしっかりしてるんだぁ・・などなど、自身の高校時代と大~きな違いを痛感しながら、面白く読めた。 理論派の同級生、運動オンチ?派の 同級生を思い出し、高校時代を懐かしむ今日この頃。

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    投稿日: 2014.04.13