
総合評価
(32件)| 10 | ||
| 13 | ||
| 4 | ||
| 0 | ||
| 0 |
powered by ブクログ現代美術のスーパースターである蔡國強は駆け出しの頃に福島のいわきに住んでいたので、現在もいわきと交流がある…という一般的な説明では全く不十分で、両者の関係は想像以上に密接だった。世界的アーティストになってさえ蔡はいわきの人々のサポートを求め、やがていわきの人々もまた、震災を乗り越えるために蔡の想像を超えた万本桜プロジェクトというアート活動を始めた。単純な地域交流ではなく、互いに切磋琢磨する盟友同士と呼ぶべきかもしれない。 大人物の器に素朴な人柄を込めた蔡國強と、現実世界の困難を器用に解決する才に恵まれた志賀忠重。人を感動させる行為そのものがアートならば、これほどアートの神様に愛された人はなかなかいない。文句無しの傑作ノンフィクションだ。
0投稿日: 2025.11.08
powered by ブクログ最初は懐疑的にページをめくり、最後には胸熱で少し涙が滲んで本を閉じた。 自分がいかに強欲に生きているか身に染みた。 今日は今日の分だけ慈しむように生きている人々の話。 「明日のことを思い悩むな野の百合のように生きよ」という聖書の一句を思い出した。
12投稿日: 2025.10.05
powered by ブクログ蔡國強が、失敗も反対者も全て大切に思う前向きさに感銘を受けた。国際的に活躍している現代アートのアーティストってこういう強さをもっているものなのでしょうね。 いわきの志賀さんすごい!こんな人がいたことがわかっただけでもこの本を読んだかいがありました。 川内有緒さんの文章は読みやすくていい!
3投稿日: 2023.08.10
powered by ブクログ面白いアーティストだなと思うし 面白いスポンサー?サポーター?だなと思う みんなアグレッシブで、なにか自分もやらなきゃと思う とはいえ「目の見えない白鳥さん」から入ったので、 目からウロコみたいな読後感にはならなかった でもコンセプチュアルアートがわかった気がする
2投稿日: 2023.05.22
powered by ブクログ福島県いわき市の志賀忠重さんと、ひょんなことから出会った中国人アーティスト蔡國強さん、そして、いわきの仲間たち。 2人とも、行動力と仲間を巻き込む魅力とパワーに溢れた人なんだろう。まさに本のタイトルどおり、空をゆく巨人のように、世の中を俯瞰して生きている人たちだな、と思った。 夢と希望を持つって、簡単なようで難しい。 福島の港に打ち上げられた古い木造船が海を超えて世界を巡ったように、人間が引いた境界や壁をなくして、平和な日が訪れますように。
1投稿日: 2023.05.07
powered by ブクログ本作を読み終えてまず感じたのは、回廊美術館を訪れたい、ということ。 昔先輩に「贈り物をする際は、必ずその物の背景、ストーリーも説明すること」と言われたことを思い出した。 どんなことにも通じるが、単語だけで魅力を余すことなく感じ取るのは難しい。背後のストーリーを知ってこそ、意味を理解し、魅力を感じるのだと思う。 志賀さんと蔡さん、そしてたくさんの仲間たちが共に作り上げた等身大の美術館。ここに至るまでの道のりを知ったからこそ、是非訪れたい。
0投稿日: 2023.02.25
powered by ブクログ福島県いわき市に暮らす一人のオトコと中国人アーティストの生き様とふたりを筆者の目から描いたルポルタージュ。 川内さんのすごいと思うのは、取材した内容を読んでるこちらが実際にその場にいるような生き生きした文章にしてしまうところ。 今回も行ったことのない海外の美術館やいわき市にまるで自分がいるような錯覚を起こしてくれる。 そして尚且、合間合間に的確な筆者の視点やコメントがあるのだが それもわざとらしくないし、考えが偏ることもない。 あくまで冷静な視点なのだ。 ふたりの生き様もだが、一冊を通して夢や希望、そして土臭さや人間くささが詰まっている。 また川内ワールドで知らない世界を見せてもらった、そんな感覚。
3投稿日: 2022.03.15
powered by ブクログ国境を越えた友情と人生を力強く生きる人達の話。なんとなく生きているのが勿体無い、精一杯生きようとパワーを登場人物にもらえる。ニュースの中でしか見なかった原発問題についても、深く考えさせられた。 川内有緒さんの作品は、人生って面白いんだな。素敵だなぁ。といつも再認識させてくれるので大好きです。
1投稿日: 2022.02.18
powered by ブクログ【メモ】 葵は「インスタレーション」と呼ばれる現代美術のジャンルで活動を行っていた。室内や屋外に作品を設置(インストール)し、鑑賞者はその空間全体を五感で体感する。葵が打ち込んでいたのは、《外星人のためのプロジェクト》、または《プロジェクト・フォー・ET》と訳される作品シリーズだ。 その構想の一例が、万里の長城の終点となる嘉峪関から、長さ一〇キロの導火線を砂漠に敷設し、爆発の光で長城を延長させるというものだった。 葵のシリーズの一つである「原初火球」。原初火球とは、中国語で宇宙の始まりの「ビッグバン」を意味する。展覧会の副題に「The Project for Projects(プロジェクトのためのブロジェクト)」とあるのは、ここで展示したドローイングが、葵が将来実現したいと考えるプロジェクトの計画図だからだ。それは葵のイマジネーションの爆発そのものだった。そんな構想の一例が、蛇腹のスケッチブックにもあった、「ビッグフット(巨人の足跡)」正式名は《大脚印ービッグフット:外星人のためのプロジェクトNo.6》である。宇宙の足元である大空で火薬を爆発させ、その光で空を駆け抜けていく巨人の足(ビッグフット)を表現するものだ。巨人は、人間が戦争や諍いの結果としてつくった国境という壁を自由に越えていくシンボリックな存在として登場する。これは後の北京オリンピック開会式で実現することとなる。 葵が「外星人シリーズ」を開始した1989年というのは、世界の秩序や社会構造がハンマーで叩き壊されたような年だった。11月にはベルリンの壁が崩壊、12月にはソ連とアメリカが冷戦の終結を宣言し、東欧諸国が民主化を遂げた。葵一家は天安門事件の勃発により、帰るべき故郷を失った。しかも、中国のパスポートでは他国に渡航したり、移住したりすることも容易ではなかった。 何でこの世に国境なんてあるんだろう?葵はその理不尽さを思い知った。 「それで 『自分が異星人だったら、国境なんて無視して越えていくだろう』というアイデアが浮かんだのです」 きっと祭にとって芸術とは、人為的につくられた国境という壁をやすやすと越えていく巨人そのものなのだ。自由な世界に旅をしたい、空を飛びたい、宇宙を見たい、そう切望し続けてさた青年にとって、作品をつくるとは、広い世界へ飛びだしていける唯一の手段だった。その狂おしいまでの希求を作品に昇華させ、《ビッグフット》を生み出した。 「葵さんの作品は、その背景を詳しく説明されなくても、共感できるところが大きい。アメリカは、色々な国や文化の人がいて、もともとバラバラです。例えばアメリカ映画で派手なアクションを多用するのは、文化の違いを超えた理解を得やすいからです。色々な背景や文化を持つ人がいて、みんなバラバラで違っていても、葵さんの爆発作品は人間の根源的なところに響いてくるのです」 葵の作品を受け入れたのはアメリカだけではなかった。同じころ、南アフリカ、イタリア、オーストラリア、日本など、異なる地域や大陸で展示を実現。アイデアが尽きることはなかったし、体力も気力も十分だった。葵はかつて夢見た通り、ビッグフット(大きな足)で国境を跨ぐように世界を旅するようになった。 日本でも、海の上に火薬を並べて火を点け、地球の輪郭を描くというビッグプロジェクトに着手するのだが、資金面で行きづまる。そのために何をしたかというと、とにかく足を使って色んなものを貰いまくる作戦だ。「あれくれませんか?」「ボランティアでお願いします」という言葉のもと、いわきの人にアプローチをかける。葵と一緒にプロジェクトを進めていた志賀の人望もあって、多くの人たちの協力のもと、作品は見事に完成した。作品作りを通じていわきの人々の輪ができたのだ。 「作業員ではありません。彼らは作品の一部なのです」
25投稿日: 2022.02.15
powered by ブクログ読んだんだけど、途中で挫折。 今のタイミングではない本でした。 タイミングずらして、再トライします。 なんでこんな気持ちになるかっていうと、川内有緒さんには絶対の信頼があるから!
0投稿日: 2022.01.25
powered by ブクログ蔡さんと志賀さん、そして、いわきチームが紡ぎ出す友情と作品たち。 「見える壁は壊し易いが、見えない壁を崩すのは難しい」 彼らの挑戦は、そのような見えない壁に切られた繋がりを結び直そうとしているようだ。 いわき また訪れたい。前とは違うふうに映るだろうな。
0投稿日: 2022.01.16
powered by ブクログ「なんと気持ちのいい連中だろう」 読み終えたとき頭に浮かんだのが、「ルパン三世 カリオストロの城」のラストで庭師のおじいさんが呟いたこの言葉。 こんなに気持ちのいい人間関係って、すごい。うらやましい。お願いです、心を入れ替えますから、そこに加えてください、ってくらい憧れる。 何年か前に横浜美術館で開催された蔡國強展、その迫力に圧倒された。 今では現代美術の超売れっ子作家となった蔡 國強氏と、福島県いわき市で会社経営しているおっちゃんの志賀さんとその仲間たちとの心温まる友情の物語。 全く売れなかった若き蔡氏を、なんかこいつ面白くて、熱のある青年だな、とアートになんて興味もないのに活動を支えはじめた志賀さん。人に惚れ込むタイプだ。全くのボランティアで彼の作品づくりに参加し、地元いわきの人たちを巻き込んで、海上で何キロにも渡る導火線を爆発させるというアート作品を作家と一緒に完成させた。 記録映像を見たことがないので、なんとも言えないけど、文章で読む限り、そんなにインパクトのある作品じゃない。遠く水平線上をパチパチと花火が明滅してるかな~くらいのものだと思う。 苦労を共にしてないと、なんかショボい、で終わってると思う。でも志賀さんといわきの人たちは蔡氏と共に成功を喜びあった。そのときの体験が原点となって、何十億円単位でアート市場で取引される人気作家となった今でも、蔡氏は、毎年のように福島県いわき市を訪れている。 海外の至る所で開催される蔡國強展。会場には半纏をまとう志賀さんをはじめとする「チームいわき」の姿がたびたびあった。 福島の漁村で朽ちるままに放置されていた一昔前の木造船を、蔡氏は作品として再構築していたのだが、それはあまりに巨大で、どこの会場に設置するにしても、一度解体し、再び組み立てるという作業が必要だ。 その作業にチームいわきが欠かせない。いや、本当のことを言うと、巨大な作品を組み立てることができる業者は探せばいるのかもしれないが、蔡氏は必ずチームいわきにお願いしている。 著者は蔡氏の心情を、なんやかんやと理由をつけて美術館側を説得しているが、つまりはチームいわきのメンバーに会いたいから、と推測している。 2011年に福島を悲劇が襲う。 原発事故よって避難を余儀なくされ、荒廃した故郷。避難指示が解除された後も人は戻らず、田畑は荒れた。 故郷が無くなってしまう。 志賀さんは、山々に桜の苗木を植えることを思いつく。いわき万本桜プロジェクト。 人が生きる力を取り戻すために、何より必要なのは「希望」だ。人が去り、見捨てられようとしている故郷に再び人を呼び戻すために、この山野を桜が乱れ咲く桃源郷のような美しい土地にしよう。そう決意し、仲間とともに活動をはじめた。 志賀さんたちの活動を知った蔡氏も、再び手を取り合い活動に参加し、更なるアイデアを提示する。 ここに美術館を作りましょう!山にある木を切り出して、回廊をつくり、そこに子どもたちの作品を展示するのです。里山の斜面を駆け上る龍のような回廊美術館を! 金はない。人もいない。頼るは人々の善意だけ。しかし、プロジェクトは大きなうねりとなって動き出す。 苗木一本、一本に人びとは願いを込めた短冊をつける。 「早く平和になりますように」 「たくさんの人に笑顔が戻りますように」 震災前には当たり前にあった日常を取り戻すために、苗木を植え、桜の成長を願う。 山肌を埋め尽くす満開の桜の中を縫うように駆け上がる昇り龍。想像を超える美しい光景を目の当たりにできる日は遠くない未来に必ず訪れる。 現在進行形で増殖し続けている「いわて回廊美術館」いつか行ってみたい。
2投稿日: 2021.08.13
powered by ブクログ私の周りにはこのようなひとはいない。東京では皆人生がいっぱいいっぱいで人を批判的にしか見れない。この漢、志賀のような人に会っていない俺は不幸だ。
0投稿日: 2021.02.07
powered by ブクログいろんな要素が入っているのに美しい友情物語に仕上がっていて見事。それだけに天才と付き合う苦労などのダークサイドももっと書いて欲しいと思った。もちろんそういう要素も散りばめられてはいて、そちらをあえて深堀りしなかったからこそ美しい本になっているのだが。
0投稿日: 2020.12.13
powered by ブクログ「こういうノンフィクションもあるのか」 というのが読後の率直な感想です。 一方は著名な芸術家であるものの、主題は その芸術家が作り出す作品に関わる市井の 一人の人間が織り成す生き様です。 自分以外の「他者」のために常に生きていると、 こういう素敵な人間関係を築くことができるのか、 と今さらながら学ぶことができる一冊です。
1投稿日: 2020.06.15
powered by ブクログ現代美術は好きだけど、蔡さんについて初めて知った。いわきとの繋がりを知り、いわきチームとの作成で作品が出来上がるくだりが、私も信じられる。
0投稿日: 2020.02.29
powered by ブクログスケールの大きい人たちの話だった。空間も時間も人間関係もお金も大きく広く捉えている。 著者の川内さんも私は大きい人と思っているので、このお二人への取材はピッタリだった。 最後の方は原発に話がいかないわけにはいかず、気持ちもそちらに引きずられた。 "「一歩を踏み出したら、それが冒険なんでねえの?川内さんはもう冒険をしてんだよ」 " 12ページ "学芸員の平野は、そんな蔡の仕事の進め方をこう評している。 蔡のプロジェクトは様々な矛盾と混乱を内部に保留 したまま進行していく。それは一つ一つ整然と筋道 に従い物事を積み上げていくスタイルとはまるで程 遠いもので、様々な異分子さえもプロジェクトを成 立させるに必要な要素として扱われる。蔡において 矛盾は矛盾として肯定され、混乱が生み出す無秩序 でさえそれは世界にとっての必然となりえる。 (『蔡國強ー環太平洋よりー』) (略)この世界は混沌としており、コントロールなどできないことを蔡は受け入れ、むしろ喜んで混沌に身を委ねていた。" 130ページ "蔡のプロジェクトのちゅうしやしっぱいは、他にも枚挙にいとまがない。しかし、うまくいかなかったからといって、蔡はくやくよしたりしないし、次回はもった堅実な作品をつくろうとも思わない。 「花火を打ち上げる側にとっては、成功も失敗も注いだ苦労としては同じこと。それに、うまくいっても所詮は偶然のおかげです」 アーティストにとっては、失敗すらも作品の一部なのである。" 183ページ "「だって、これは自分の精神を穏やかにするものであって、お客さんに来てもらうためではないんだ。"怒り"を鎮めていくものなんだ」 怒り・・・。 しかし、と志賀は、穏やかに続けた。 誰かが小さな苗木を植えるたびに、怒りが鎮まっていく気がするんだよ・・・。" 337ページ
0投稿日: 2019.09.03
powered by ブクログ夢と希望って当たり前で使い古された、口にするのも恥ずかしかったかもしれない言葉が、実はなによりも大切なのかもしれない。 thundercat/drunk
0投稿日: 2019.07.26
powered by ブクログ蔡國強の作品は多くの人手がかかりましたが、作品の良し悪しを先に判断したりせず、協力を惜しまない、贈与の気持ちを持ち続けるスーパーボランティアの方々がいることが、すばらしいなと思いました。
0投稿日: 2019.05.02
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
なんかのラジオで題名聞いて、なんかおもしろそうだなあっと思っていたら、すっぴんでゲストにでられてたので、 あ、この人が書いた本かあっと、思って手に取る。 表紙がとても幻想的で美しい。 題名とあいまって、ちょっとファンタジーっぽいけど、ドキュメンタリーである。 2人のとんでもなくエネルギッシュで温かく魅力的な人物の関わりから紡がれるたくさんの物語。 いやあ、面白かった。 志賀さん、なにもの? ライオンがガーガー言ってるみたい、とゆーのに笑った。 ハンググライダーの件はすっごくなるほどっとおもった。 人の期待に左右された決断はだめだ。 これ、肝に銘じるべし。 北京オリンピックの巨人足花火、さすが大陸中国、やることでかいなあっと思った覚えはあるんだが、あれが蔡さん演出だったとは。 つってもこれよむまでそーゆー人がいるとゆーことさえ知らんかったけど…。現代美術とかよーわからんし。 でも、これ読んだら、機会があれば彼の個展行きたいなあ P354の光の梯子は本当に綺麗。 桜の巨大画も見てみたい。 いわきの回廊美術館も春に行きたいなあ。 そーゆーのあったらいいよね、から、本当に作ってしまうまでがすごい。なんかもう、凄いとしか言いようがない。多くの人が志賀さんに魅かれるのわかるなあ。 桜を植えることで怒りを鎮めている。 日本人は怒らない民族だというけれど、 怒り、はないわけじゃないんだよね。でも結局原子力発電はゼロにならなかったのはその怒りが奪われた人達のみのものだったこと、なのかもなあ。 震災後自粛モードだったエネルギー消費も結局戻って今も煌々としてる首都をみるとそう思える。 にしても、いわきチームがセットの美術作品。 なんかほんとかよっとツッコミをいれたくなるような出会いの連続の果てに続いているプロジェクトだけど、 ほんとなんだなあ。 明治の文豪時代みたい。 大変だけど楽しい、と、みなが懸命に美味しいもの一緒に食べつつ同じ時間を過ごす、ことの幸せをしみじみ感じる。素敵だ。
0投稿日: 2019.03.04
powered by ブクログ二人の人物をおいながら、自然と二人がつながっていく流れがお見事です。知り合いの紹介で読んだのですが、読みやすく引き込まれました。 知らなかった人の生きてきた過程を知ることができてよかったです。
1投稿日: 2019.03.02
powered by ブクログ川内有緒さんのこれまでの著作はどれも面白くて、大好きな書き手の一人。ただ今回は、読み通すのにちょっと苦労した。丁寧に取材してあるし、いつも通り読みやすい文章なんだけど…。題材にあまり興味をひかれなかったのと、著者自身のことがほとんど出てこなかったせいだと思う。
3投稿日: 2019.02.27
powered by ブクログアーティスト蔡國強といわきに生まれ育った志賀忠重というふたりの男性の人生とその友情を描いたノンフィクション作品。 1人にフォーカスするのでなく、それぞれの人生とその交わりが描かれていたのが良かった。 蔡國強がいわきでアートプロジェクトを実施するにあたって掲げたフレーズ「この土地で作品を育てる/ここから宇宙と対話する/ここの人々と一緒に時代の物語をつくる」は、彼にとってアートがどういうものかをよく表している。ふつうに生活をしている中で、宇宙と対話するというスケール感を持つことは難しいけれど、それを可能にするのがアートなのだと思う。ことばにできないことや、ことばになる前のなにかを、身体で感じ取るための触媒のようなもの。 蔡國強の作品を見てみたくなったし、いわき回廊美術館にも行ってみたい。
0投稿日: 2019.02.22
powered by ブクログ現代アートの本だと思ってたら、大場さんが出てきてビックリした。 アーティストよりも強烈な志賀さんという人ほんとすごい。
0投稿日: 2019.02.11
powered by ブクログ蔡國強の個展を横浜で見た時の圧倒される迫力を思いながら読んだ.あの時の「夜桜」の背景にこのような物語があるとは,いわきの人々と芸術家の強い絆に感動した.そして何より素敵なのは志賀忠重さん.彼の存在感,人生哲学に脱帽である.
0投稿日: 2019.02.09
powered by ブクログ"国境を越えた友情というありふれたテーマ…"とはじめにあり、私も、こういう人と違ったことしてる人いるよな〜くらいに思いながら二人のお話を読み始めた 二人が何をしたいのかわからず、それぞれ自由な人なだけ、と思っていたが、だんだんわかってくる、二人の魅力、深い考えと筋の通った自由な思い 義務じゃなくて愛情の問題だ、と志賀さんが言い、それを素直に受け止めすぐに行動に移せる蔡さん 桜を植える志賀さんを応援するように桜を描いた蔡さん 二人の友情の美しさ また、二人の周りにいる方々の温かさ ぐっと胸を掴まれた
0投稿日: 2019.02.07
powered by ブクログ日刊ゲンダイ 2019/01/23 06:00 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/book/245984 蔡國強Cai Guo-Qiang http://www.artfrontgallery.com/artists/Cai_Guo-Qiang.html
0投稿日: 2019.01.27
powered by ブクログ現代美術界のスーパースター・蔡國強さんと いわきの会社経営者・志賀忠重さんの三十年の交流を追った、ノンフィクション。 蔡さんといえば、北京オリンピックの開会式では 芸術監督として壮大なスケールの花火パフォーマンスを行なった方。 あー、あの花火、素敵だったな。 冒険家の大場満郎さん、いわき市民など この本に登場した人たちは、みなさん、すごいパワーを持っている。 肩ひじ張らずに自然体だ。 2011年、東日本大震災による 福島第一原発の原子力事故。 p276 「福島はフクシマになった」 山に桜を植える「いわき万本桜プロジェクト」 p337 志賀さんの言葉。 「お客さんに来てもらうためではないんだ。 ”怒り”を鎮めていくものなんだ」 スケールが違う。 一年、二年先なんて 本当にあっという間だな・・・と 思わせてくれる。
1投稿日: 2019.01.25
powered by ブクログ現代アートのスーパースター蔡國強と福島県いわき市の"おっちゃん"志賀忠重の30年近い交流を軸に、北極海単独徒歩横断に挑む冒険家大場満郎の話も織り合わさって、深みのある作品となっている。そして何より東日本大震災と万本桜という途方もないプロジェクトのこと。実に豊かな一冊。第16回開高健ノンフィクション賞受賞作。
0投稿日: 2019.01.25
powered by ブクログいわき回廊美術館行ってみたくなったなー。 終わることのない9万9000本の桜の植樹 普通のペースで後250年 蔡國強の人となりもさることながら 普通のおじさん志賀さんが 普通に見えて凄い人だったなぁー 人たらしというか人あしらいというか巻き込む力が凄い 北極横断の冒険家を援助する話も会社を2週間もほっといて 命の危険がある北極に行って手伝うってなかなか出来ない 船の展示は本当はチームいわきでなくても 出来るのかもしれないけど 彼らの背負ってきた年輪が作品に反映されてるとも言える 朽ち果てる船首に
0投稿日: 2019.01.02
powered by ブクログ中国人の現代美術家蔡國強氏と福島いわき市との繋がり、特に志賀氏との個人的な繋がりを描いたノンフィクション作品。 東北大震災、原発問題もテーマの柱としてストーリーが進んでいく。 中国と日本との繋がり、911と震災との繋がりと、ドットが結びつく過程をモチーフとしてうまく取り上げている。 個人的には蔡氏も志賀氏も、いわき回廊美術館のことも知らなかったので、この本を通じて自らが知らない領域に導かれる心地よさを感じながら読み進めることができた。 そして人生を大きく、太く生きている人の人生観は興味深い。 ノンフィクションの場合、テーマ選びがとても重要だと思うのだが、著者が海外で生活し、勤務した経験があるからこそ、今回のモチーフがレイダーに入ってきたのだと思う。 いつか、いわき回廊美術館を訪れてみたい。
1投稿日: 2018.12.30
powered by ブクログ中国人芸術家の蔡國強氏と、友人で共同制作者でもある志賀忠重氏のお話し。川内作品は何冊か読んでいるが今回もまたプロローグから面白い。 本作を読むまで全然知らなかったが蔡氏は世界的なアーティストで、美術界のオリンピックと呼ばれているヴェネツィア・ビエンナーレで国際金獅子賞を受賞しているそうだ。たしかに沢山のオオカミが宙を舞う作品「壁撞き」は自分も見たことがあった。 そして蔡氏を無名の頃からサポートし続けている志賀氏は、芸術家ではなくいわゆる市井の人なのだが、親分肌で非常に使命感が強い人物である。たまたまテレビで見た冒険家に資金を援助し、資金援助だけではなく実際に北極まで物資を届けに行ってしまったエピソードは面白かった。 二人の出会いは決して偶然ではなく、強力な嗅覚が互いを嗅ぎ分け、出会うべくして出会ったのだと思う。作品が10億円で取引されるようになっても、変わらぬ付き合いを続けている二人がとてもうらやましい。
0投稿日: 2018.12.02
