
総合評価
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powered by ブクログこの詩の厭世感は今の私にとても響いて心地よい。翻訳ですら心を打つのだから原文はさぞ素晴らしいのだろう。運よくこの本に巡り会えてよかった。 もともと無理やりつれだされた世界なんだ、 生きて悩みのほか得るところ何があったか? 今は何のために来り住みそして去るのやら わかりもしないでしぶしふ世を去るのだ!
1投稿日: 2025.10.27
powered by ブクログ味わい深い一冊でした。 はじめに四行詩を読み、お酒がいっぱい出てくるので不思議に思いましたが、解説によってその背景がわかり、思わずため息がこぼれました。 社会状況からくるやるせなさ、限界。 それでもなお、今にとどまり、真理の探求への道を歩み続けること。 1000年以上前のことなのに、響き合うところもあり、言葉の持つ力を感じました。 平易な言葉で書かれているので、それぞれの想像で読む自由さもあり、それもいいな、と。 元々の言葉がわかるともっと味わい深いのだろうなと思いました。
1投稿日: 2025.10.17
powered by ブクログペルシア詩に初めて触れた。解説の濃さにも驚いた。遥か彼方の異国の風と土とが香るような一冊だった。人生観というか、全体に漂うテーマも好き。 いくつか好きな詩があった。一番好きなものはこちら。 あすの日が誰にいったい保証出来よう? 哀れな胸を今この時こそたのしくしよう。 月の君よ、さあ、月の下で酒をのもう、 われらは行くし、月はかぎりなくめぐって来よう!
0投稿日: 2024.06.16
powered by ブクログ図書館で借りた。 11世紀にペルシア(現イラン)で描かれた四行詩の傑作選だ。200頁弱の薄い文庫本だが、岩波文庫はさらにその内50頁近くを解説に費やしているのが特徴。 日本語でも詞/詩を「うた」「うたう」と表現するが、この四行詩もリズムや音が大事な要素のようだ。元はアラビア語。流石にアラビア語・アラビア音は掲載されていないので想像するしかないが、19世紀に英訳されてそれが評価され広まったという歴史から、翻訳しても価値が残る詩なのだろう。 私はこれを読んだだけで理解・感動できる感性を持ち合わせていないが…ひとまず、「こういう内容」という知ったことに価値を感じることにする。
1投稿日: 2024.06.04
powered by ブクログノリよく力強く、でも哲学的な詩 ざっくばらんに言ってしまうと「後先のことなんてクヨクヨしてでもしょうがないし酒飲もうぜ!」というところか。 サクッとストレスなく読めるのでオススメ ↓一番好きな詩 宇宙の真理は不可知なのに、なあ、 そんなに心を労してなんの甲斐があるか? 身を天命にまかして心の悩みはすてよ、 ふりかかった筆のはこび*はどうせ避けられないや。
0投稿日: 2023.11.05
powered by ブクログ善アフラマズダ、悪アーリマン▼人間の王イマ(ジャムシード)。ヘビの怪物アジ・ダハーカ(ザッハーク)。『アヴェスター』6世紀成立 ※古代イラン語。 ホスロー1による編纂。ササン朝ペルシア。 ※マニ教。清らかな魂を作ったのがアフラマズダ。糞尿を出す醜い肉体を作ったのがアーリマン。Manichean(マニキーアン):なんでも二元論「白か黒か」で判断する人。 ジャムシード。偉大な王。栄光、尊厳。しかしある日、王曰く。すべては私の恩恵。お前たちは私のうちに創造主を認めよ。すると、神の恵みは王を離れた。争いが世に広がり、人心が離れる。神にはたとえ王でも謙虚につかえよ。創造主(アフラマズダ)をあがめない者はこの世に恐怖と騒乱をもたらす▼ザッハーク。悪魔にそそのかされる。父である王を殺せばあなたが王に今すぐなれますよ。悪魔は落とし穴を掘ってザッハークの父を殺す。悪魔がザッハークにお願いごと。あなたの肩に口づけしてもいいですか。口づけゆるす。すると両肩から黒いヘビがはえてきた。切り落としてもまたはえてくる。『シャー・ナーメ(王書)』1010 ※建国神話。イランの神話。シャーの書。シャー・ナーメ。神代からササン朝まで。イスラム教国イランには、ムハンマド以前の歴史がある。 ※フィルドゥシー。ガズナ朝マフムードに仕える。 辛抱強さはよいものだ。順風満帆のときであればなおよい。ニザーム=アルムルク『統治の書』11世紀 ※セルジューク朝マリク=シャーに仕える宰相。 楽しく過ごせ、ただひとときの命を。一片の土の塊もケイコバードやジャム(イランの王たち)。世の現象も人の命も、つかの間の夢、錯覚、幻(109)▼酒を飲め、それこそ永遠のいのち。青春の唯一のしるし。花と酒、君も浮かれる春の季節。楽しめ一瞬を、それこそ真の人生(133)▼さぁ、ハイヤームよ、酒に酔って。チューリップのような美女に喜べ。世の終局は虚無に帰する。喜べ、無いはずのものが有ると思って(140)。オマル・ハイヤームKhayyam『ルバイヤート(Rubaiyat)』11世紀 ※ペルシアの数学者・天文学者。ジャラーリー暦(現イラン暦)を生み出す。 ※セルジューク朝(11c)マリク=シャー時代。宰相ニザーム=アルムルクに仕える。 ※英の詩人エドワード・フィッツジェラルド(1809-1883)による英訳。
0投稿日: 2023.03.19
powered by ブクログ世界史で昔習った記憶がちょっとあるだけのこの本を読もうと思ったのは、有栖川有栖さんの「孤島パズル」がきっかけでした。11世紀といえば、我が国は平安時代後期、無常観がひたひたと心に忍び寄る時代でしたよね。
0投稿日: 2022.10.22
powered by ブクログこの作品には背後世界を否定的に捉えて現世での生を重視し、しかし現世の生における成功も否定している点で、一種のニヒリズムが見て取れる。 また、神が定めた運命を「降りかかる」と表現しているように、生をただ虚しいもの・一場の夢と捉える厭世主義的価値感を持ち、また「母から生れなかったものこそ幸福だ!」という様に反出生主義の色も強い。 そうした遣る瀬無い無常感を満たすために、オマルは酒や酒姫に現世での刹那的喜びを見出した。その結果113番「明日のことなんか何を心配するのか?酒姫よ!さあ、早く酒盃を持て、今宵も過ぎていくよ!」のように、もはやそうした快楽で満ちているかの様に見える。 しかしそれは彼にとって矛盾する行いでもあった。それは140番 さあ、 ハイヤームよ、 酒に酔って、 チューリップのような美女によろこべ。 世の終局は虚無に帰する。 よろこべ、 ない筈のものがあると思って。 に悲痛な叫びとして表れている。ここから、やはり彼の刹那的享楽主義はただのそれではなく、哲学的思考の結果としての深い絶望と矛盾から迸るペシミズムの成す刹那的享楽主義であろう。 従来のイスラム教的観念から異なる(逸脱した)自然観・生命観を持つ彼の歌は、ペルシア文化賛美の面も持つ。たとえば酒を賛美し、古代ペルシアの王たちや、暦法(ノールーズ)をこよなく愛しているところなどが挙げられる。 しかしオマルは生まれるのが早すぎた。市民階級が勃興したのちに生まれていれば、もう少し彼も周りのウラマーを気にせず思いの丈を綴れたであろうに。 他の厭世主義との比較であれば、虚無である刹那を楽しもうと唱えている点で、遁世した西行ら東洋のペシミストたちと異なる点だ。 余談であるが、読んでるとめちゃくちゃ酒が飲みたくなる詩集でもある。特にこの133番は酒を飲みながらぼやきたい詩No.1だ。 酒をのめ、それにそ永遠の生命だ 、 また青春の唯一の効果だ。 花と酒、君も浮かれる春の季節に、 たのしめ一瞬を、それこそ真の人生だ!
0投稿日: 2021.12.11
powered by ブクログ11-12世紀ペルシアの詩人らしいのだが、あまりに現代的で驚く。 現世の快楽にこだわる詩。宗教への反発から生まれた言葉なのかなあ。すごく好きだ。 訳者による解説も充実している。ペルシアの文化に触れたり、翻訳の意図がわかったりして、満足度が高い。
0投稿日: 2021.10.29
powered by ブクログ明日を心配するな昨日を振り返るな、この一瞬のために酒を飲めと訴えている詩集。酒飲みのための詩集。 それよりも、死して土に還ることを強調した部分に、土葬の文化のもとにある人の思考が読み取れたような気がした。 現代日本は火葬であり土にはならない。灰になって骨が残るばかり。今まで土葬も火葬も同じようなものだと、対して気に留めていなかったが、死後土に還りその土から草木が生えるのを当たり前としてきた人々にとって、火葬は残酷に映りそうだ。
0投稿日: 2021.06.04
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
酒が飲める酒が飲める酒が飲めるぞ。 ちょっと前に読んだ「奇書の世界史」でタイタニック号と沈んだ「サンゴルスキーのルバイヤート」が紹介されていたので、とりあえずルバイヤートとはどんな内容だ、と思って読んでみた。 中身は酒を飲んで忘れようよっていう、ペシミストみたいな刹那主義みたいなものでした。嫌いじゃない。 11世紀くらいのひとで、イスラム教(酒禁止)の国、時代での詩だから異端。 本文より解説を読むのに時間がかかった系で、いつもなら解説読まないでおいとくんだけど、なんとなーくぺらっとめくって、ハサン・サッバーハの名前が目につきましてね。まったく予期してなかったから、運命を感じたね。 作者オマル・ハイヤームとハサン・サッバーハは接点があったという話はあるらしい。時代的にもおかしくはないそうで。ただまあ、山の翁は過激な信仰をもってらっしゃるので、無神論者のオマルとは仲良くなれそうもない。 抜粋。 133 酒をのめ、それこそ永遠の生命だ、 また青春の唯一の効果だ。 花と酒、君も浮かれる春の季節に、 たのしめ一瞬を、それこそ真の人生だ!
0投稿日: 2020.06.29
powered by ブクログ春とか初夏の晴れたお休みの日、お酒とこの本を片手に公園の芝生にビニールシートを引いて読むとこの上もなく素晴らしい気分になれそうだなと思える詩集。 そもそも、自然の美しさと美女を讃え、酒を愛し、我が身と世間との折り合わなさを嘆きつつも自身の内面にある幸福に耽るという大変文化的な詩の割合が高いので日常からの逃避に、美しい言葉と景色、そしてお酒(笑)が必要と言う方には結構ハマると思います。 太宰治とか好きな人は好きそうだけども、もう少し耽美的かつ前向きで、この本のチョイスをするあたり色眼鏡をかけて分析されたりジャッジメントされたり余談と偏見を持たれたりすることがないのでそこも良いです。詩集としての評価が世界的に(特に英語圏で)高い割には言葉も平易で分かりやすいのでのんびり楽しめる感じがします。もちろん英語版は読んだことありませんけどね。
0投稿日: 2020.04.21
powered by ブクログあまり詩に対してこういう表現もどうなのかとも思うが、古典とは思えないほどの読みやすさと普遍的な題材でスッと世界に入り込める。 酒飲みであの世嫌い。 こういう四行詩をルバーイーという。
0投稿日: 2020.03.16
powered by ブクログ4行詩。 日本の無常観にもつながるような、「いまを楽しめ」というメッセージ。 でも、どこにでも酒が出てくる。
0投稿日: 2018.12.22
powered by ブクログ「あることはみんな天の書に記されて、 人の所業を書き入れる筆もくたびれて、 さだめは太初からすっかりさだまっているのに、 何になるかよ、悲しんだとてつとめたとて!」 ハイヤームの詩の面白さは、この1篇に最も露骨にあらわれているように思う。 無神論者の学者としての叡智と、それ故に知る悟性の限界。 あとはイラン人としての民族的な想いと、酒への愛を交えれば、 このルバイヤートという詩集は完成する。 11世紀の詩集であるにも関わらず、理知的で簡潔であるが故に、 新鮮さをまったく失っていない。 ちなみにこの詩集には、訳者による62ページに渡る詳細な解説がついている。 ハイヤームの生涯、ペルシアの歴史、四行詩の音韻について、 またこれまで試みられてきた和訳についての評価など多岐に渡っている。 詩集はすっきりしているが、解説はおそろしく濃厚だ。
1投稿日: 2018.03.19
powered by ブクログイスラームの詩というと、難しそうだったり考えもつかないことが書かれているイメージだったけど、これは違った。 どの詩も身にしみるものばかりで、余計な感傷が一切ないのがかえって感情に訴えるのか、胸を打つものが多かった。その詩は無常観がありペシミスティックだけど、斜に構えたものではない。真理を追求し続けた学者が見るまぎれもない現実を写しており、酒、チューリップ、酒姫(少年)、歌が出てくるが享楽的な感じはしない。『明日なんてあると思うな、今このときを楽しもう、今日目を楽しませる若草が、明日きみの体から生えていないとは限るまい』明日も神も信じないからこその真実味、そこからくる美しさ、文化も年月も超えた良さがここにある。
0投稿日: 2017.06.26
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
好きな詩やフレーズは数点ありましたが、全体的に読み流し。 好きな詩。 『わが宗旨はうんと酒のんでたのしむこと、 わが信条は正信と邪教の争いをはなれること。 久遠の花嫁に欲しい形見は何かときいたら、 答えて言ったよーーーーー君が心のよろこびをと。』 ここの久遠の花嫁は、「自然、人生」の注釈有り。
0投稿日: 2017.06.18
powered by ブクログカテゴリ:図書館企画展示 2016年度第8回図書館企画展示 「大学生に読んでほしい本」 第3弾! 本学教員から本学学生の皆さんに「ぜひ学生時代に読んでほしい!」という図書の推薦に係る展示です。 山田進教授(日本語日本文学科)からのおすすめ図書を展示しています。 展示中の図書は借りることができますので、どうぞお早めにご来館ください。 開催期間:2017年1月10日(火) ~ 2017年2月28日(火) 開催場所:図書館第1ゲート入口すぐ、雑誌閲覧室前の展示スペース
0投稿日: 2017.01.12
powered by ブクログ過去を思わず未来を怖れず,ただ「この一瞬を愉しめ」と哲学的刹那主義を強調し,生きることの嗟嘆や懐疑,苦悶,望み,憧れを,平明な言葉と流麗な文体で歌う.11世紀ペルシアの科学者オマル・ハイヤームの4行詩.
0投稿日: 2016.11.09
powered by ブクログ死を匂わせながらも、生が輝く力強い詩が揃っています。 ルバイヤートとはペルシア語で「4行詩」のこと。イランの詩人オマル・ハイヤームが中世ペルシア時代――約1000年も前に歌った詩はどれも刹那的な輝きを放ち、時を経て現代をも照らす力があります。 いつか死ぬ。だからこの一杯を味わおう。 今この瞬間、今ある命を、精一杯光らせるために。 人生の儚さと生命の瞬きを愛でた、珠玉の詩。
3投稿日: 2016.11.07
powered by ブクログ立ち読みで惚れ惚れとし、衝動買いして一気呵成に読んでしまった。 神(アラー)に対する、被造物の文句と、酒を飲め飲めということ。 イスラムを全く知らない日本人現代人の持つ無常観と、オマルの呻きは千年の時を超えて通じ合う。
1投稿日: 2016.04.30
powered by ブクログあきらめというか悟りというか、一貫している。 小さなことにくよくよしなくなるのと同時に、少し暗い気持になるのはなぜだろう。
0投稿日: 2015.06.02
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
儚いですね。生きるとは何でしょうか。酒ですね、はい。読みやすくて良かったが理解できないものも多数あった。
0投稿日: 2015.05.05
powered by ブクログオマル・ハイヤーム「ルバイヤート」赤783-1 岩波文庫 『11世紀ペルシアの詩人ハイヤームは、生への懐疑を出発点として、人生の蹉跌や苦悶、望みや憧れを短い四行詩(ルバイヤート)で歌った。19世紀以後、フィッツジェラルドの英訳本によって広く世界中の人々に愛読された作品の、日本最初の原典訳。』(本書そでより) 全部で143首が収められ、役者により八部に分類されています。 八分類のなかでも特に 『生きのなやみ』 『むなしさよ』 『一瞬をいかせ』 あたりは真骨頂といった感じで、興味深い四行詩がいくつもありました。 唯一、共感できなかったのは、やたらに酒を飲んで済まそうとするところでしょうか笑 いわゆる刹那主義。無常観や、日本人も好きそうな仏教思想的で、無神論的反逆をイスラム教に向けた唯物論者。 人生なんて短く、あっという間。 時は不可逆だし、死んだら肉体は自然の摂理に従って分解され土に還って大地の一部となる。いろいろ勉強して小難しいこと考えても結局、謎は深まるばかり…。それならこの一瞬を楽しもうぜ!酒でも飲んで! というのが、表目的な部分しか汲み取れなかった私の理解です…笑 お気に入りを2首紹介いたします。 5 生きてこの世の理を知り尽くした魂なら、 死してあの世の謎も解けたであろうか。 今おのが身にいても何もわからないお前に、 あした身をはなれて何がわかろうか? 127 人生はその日その夜を嘆きのうちに すごすような人にはもったいない。 君の器が砕けて土に散らぬまえに、 君は器の酒のめよ、琴のしらべに!
0投稿日: 2015.03.09
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
11世紀ペルシアの詩人、ハイヤーム。ルバイヤートとはアラビア語で「四行詩」のこと。人生の無常さと楽しさが、簡潔に艶やかに表現されていて読んでいて楽しい。李白、アブー・ヌワースとともに三大飲酒詩人ともいわれていて、酒を読む誌は特に秀逸です。
0投稿日: 2015.03.03
powered by ブクログ刹那的、即物的、厭世的な詩集。 この世はクソだ、でもあの世も素晴らしいかは分からない。 仕方ないから酒を飲もう。 酒飲みの大学生あたりは共感できる…のか?
0投稿日: 2014.10.31
powered by ブクログ酒をここまで賛美した詩は知らなかった。 天地人に諦観した作者だと感じる。 シニアとなった時にこそ再読したいが、おそらくまだまだ理解できるほど成長していないだろうなとも、ふと思う。
0投稿日: 2014.02.16
powered by ブクログ11世紀ペルシヤの詩集です。今生きる一瞬を美しくうたい上げています。とにかくお酒にまつわる詩が多いので、中国唐代の詩人李白と共通した部分があるように思います。 九州大学 ニックネーム:森 透
0投稿日: 2013.10.28
powered by ブクログ酒と無常の詩集。世界中で人気なのもなんとなくわかる。うんざりしながら酒を飲みたくなる一冊。 イスラム教徒にしては特異な内容だなと思ってたら、作者は別にイスラム教徒ってわけじゃないんですね。
0投稿日: 2013.08.22
powered by ブクログ大いなる人間あるある、かつ、世界あるある的テクストの洪水。 しかしまあ、作者の視点の広範なこと!事物をどこからでも見つめる。 地中深くに潜ったかと思いきや、空よりも高くなる。 ぶれない4行詩。いつの間にか勇気付けられている。無常感もあり。無神論感もありはしないか? 4行詩というスタイルはTwitterとなって現代に息づいています……てきとーなことを言いました。「酒を飲め」なるフレーズが連発で読むだけて酩酊しそうになりますな。 「凄いです」という言葉はあまりに安易なので読後感をしたためる際には使わないことに決めています。 凄いです。 そしてありがとう青空文庫。
0投稿日: 2013.03.12
powered by ブクログ詩情というものをあまり解さない自分ではあるが、本篇は違った。 刹那の美というか自暴自棄とさえ取れるような感情の発露に共感の思いを抱き、遠く中東の乾燥地帯の人間模様に憧憬の念を抱かずにはいられなかった。 オマル・ハイヤームという人が過去に存在し、数百年を経てその情念が受け継がれていく、過去から変わらぬ人の営みがそこにある、そう感じた。
1投稿日: 2012.09.04
powered by ブクログ「諦念」ということばがぴったりの作品。 (それだと仏教みたいだけど) 但し、生の儚さを諦めた上で悲観的にならず、 どこか突き抜けたような明るさに溢れている。 だったら飲んで歌って踊ろうよ~♪という具合に。 「人生オワタ\(^o^)/」っていう今時の言い回しを初めて見た時 ルバイヤートのことを思い出した。
0投稿日: 2012.03.24
powered by ブクログオマル・ハイヤーム、この世界、現世、もともとつれだされた世界なんだ、何のために来て去るのやら、生きて得るところ何があったか、わかりもしないでしぶしぶ去るのだ。だからーサーキよ酒をもって来てくれ、いまこの一瞬を人生を楽しもう、明日は我が身、重ねた盃も歌い踊った美しい舞姫もいつのまにかいなくなって砂漠の砂の中にかけらとなって残るのみ、この淋しさは何処からくるのかまさに哲学的な問い掛けのようだ、生きる喜びと酒神と好きな女性がいればそれだけでいい、他に何を求めようか一瞬を楽しめ人生の若き時は短いゆえ夜を徹して飲み通す、この不可思議な世界に存在する、いまを、過ぎてゆく時間を、我を感じてみよう、この世のありとあらゆる悦楽を味わい尽くしたいものだ、いずれ去る時がやって来る、永遠の別れ、この不可思議な世界、人間なんて、どうして殺しあうのか、いずれ去る身ゆえにそんな暇はない酒を持って来い、もってこい、もってこい、もっとこい酒姫、今宵も一献一献飲み潰れるまで!
0投稿日: 2012.02.28
powered by ブクログ酒と人生のむなしさのついての詩が大半の4行詩集。 世界史で習った本を読んでみるとイメージと全く違ったりするので面白いw
0投稿日: 2011.12.11
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
中学生の頃からこの人の詩の中で大好きな一遍があって、当時は大きいハードカバーの本しか出てるの知らなくて買えなかったけど、安く文庫でてるの知ったので購入。 自分たちを創ったのは神だし、別に生きたくて生きてるわけじゃないし、自分たちのできの悪さの文句は神に言ってくれよ?ああ、宇宙からつくりなおせたらいいのに!まぁとりあえず酒をのもうぜ! 緩すぎるし曲解かもしれないけど、こんなスタンスがすき。結構、「神を信じ愛し良き友とともに生きよう」みたいな詩が多いような気がするんですが(よく取り上げられるのがそういうのなだけなのかな・・)、この人は「愛」だったり「神」だったりより「宇宙」規模でなんか書いてるので面白いです。 私がSFとか好きなせいもあるかもしれないけどとても親しみやすい!
0投稿日: 2011.12.04
powered by ブクログこれを読むだけで、イスラム教の真髄に触れることが出来る。何度も時間を掛けて何回でも読み直したい一冊。
0投稿日: 2011.12.01
powered by ブクログお酒が好きな人の詩集。 もう酒と美人があればいい! 今を楽しもーぜ!!っていうのが70歳の悟りです。 ルバイヤートって作品名じゃなくて、4行詩集っていう意味なんだって(ルバーイイの複数系)。 解説まで読んでよかった! お酒好きっていうのも現世を一番大切にっていうのも、イスラム教の神様絶対主義への反感であり(お酒とか女とか、禁止だもんね)、自然科学を純粋に研究したい自分とそれを許さない宗教の強い力へ物申したものであった。 でもさ、天文学が素晴らしいのはラマダン月なんかを正確に行うため、つまり宗教のおかげで発展してるらしい。うーむ宗教パワーも悪かないな。かの有名なジャラリー暦の誕生だよ。 日本語訳じゃイマイチわからないけど、ペルシア語としてとっても美しい詩らしい。 アラビア系イスラム文化の勢力に押されまくっていたペルシアが、政治的な作意の中からも自国文化にもう一度向き合ったのはすごく大きいことだったんだとわかった(イスラム勢力が気にいらない封建貴族がイスラム語がわからない地元農民を、我らがペルシア文化をー!って気持ちを共有することで仲間に取り込んで蜂起した)。 昔からあった大きな国だもの!ペルシア、興味深いなぁ! 最後まで読まなかったら、ただの飲んだくれの詩集で片付けてしまうところだった。危ない危ない。 それにしても、イスラム圏の賢者は一人で化学や医学、物理などとあらゆる科学に精通していたのに加えて、綺麗な韻文を書いちゃう文才まであったんだから、本当に勉強家な民族だなぁと尊敬します! ちなみにハイヤームが見つけた数え方の方が、今の暦より太陽周りとの誤差が少ないらしい!すごいな!! (7回4年ごとの閏年をやって、8回目は5年目に閏年をやるんやって!数えんのめんどいから不採用って!!笑)
1投稿日: 2011.11.04
powered by ブクログ人生のどの季節に読んでも、その時期にふさわしい新たな感銘を受ける。このように醇乎として透明な詩作品は、ちょっと他に見出し難いのではあるまいか。(谷沢永一『読書人の悦楽』263頁)
0投稿日: 2011.09.10
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
面白い四行詩だし、この異端な詩の中にもイスラム圏の美が顕れているのは分かる。 ただこの詩が考える事から逃避し続ける酒飲み達のバイブルにされるのが腹立たしい。 それとは関係なく評価は星三つ。 和訳された時点で魅力が半減してしまうのは悲しいね。
0投稿日: 2011.07.10
powered by ブクログ酒と涙と男と女。 エジプト行った時、ガイドのニシェムさんに「ルバイヤート知ってますよ!」 と言ったらすごい驚かれた。でもあっちじゃ歌手が歌で歌うくらいメジャーな詩なんだって。 いいなぁ。もっと若いころに書かれたものかと思ってたけど、意外とじいさんの頃に書いたらしい。 ハイヤームさん、いいね。かっこいいね。 誕生日にもらった本です。 曰く、「先輩にピッタリだと思って」
0投稿日: 2011.01.19
powered by ブクログ世界史で絶対習うであろうルバイヤート。読んでみて驚いた。かなり好きだ、これ。 詩って四行くらいが一番丁度いいのかもしれないな。そしてこの人はいかにもな宗教色がないから現代日本人にもかなり共感しやすい。 そして酒好きの仲間意識は時代を超える。 愛しい友よ、いつかまた相会うことがあってくれ、 酌み交わす酒には俺を偲んでくれ。 おれのいた座にもし盃がめぐって来たら 地に傾けてその酒をおれに注いでくれ。 今日の最初の一杯はそんなオマルさんに捧げますか。
0投稿日: 2010.11.27
powered by ブクログ「あしたのことは誰にだってわからない、 あしたのことを考えるのは憂鬱(ゆううつ)なだけ。 気がたしかならこの一瞬(ひととき)を無駄(むだ)にするな、 二度とかえらぬ命、だがもうのこりは少い。」 今、まさに無駄にしようとしていた。 要所にどきりとする言葉が散りばめられていた。 迷惑とか何とか、悶々と考えたりしたけど、人はいつか死ぬんだから遠慮なく、やりたいことやっていいんだよね? ちょっと迷いごとがある頃に読んだ本。 世界史で名前はよく知ってたんだけどね。 原書で味わえたらどんなにかいいか!
0投稿日: 2010.11.23
powered by ブクログ烏兎の庭 第一部 書評 1.30..04 http://www5e.biglobe.ne.jp/~utouto/uto01/yoko/rubaiyaty.html
0投稿日: 2010.11.05
powered by ブクログ柴田さん所有 →10/08/29 浦野レンタル →10/10/24返却 浦野レビュー - - - - - - - - - - - - - - - ここまで厭世的で、人の世の無常を嘆く詩だったとは。 人はなぜ生きるのか、何者に生かされているのか。なぜこの世は一方通行で、あの世からやってくる者はいないのだろうか。そんなことがつらつらと書かれています。 でも、なぜなのか。生への疑念に満ちているのに、鬱々とした雰囲気を感じさせないんですよね。これもペルシアの風土がなせるわざなのでしょうか。 * * バハラームが酒盃を手にした宮居(みやい)は 狐の巣、鹿のすみかとなりはてた。 命のかぎり野驢(のろ)を射たバハラームも、 野驢に踏みしだかれる身とはてた。 (同書第54編) あしたのことは誰にだってわからない、 あしたのことを考えるのは憂鬱なだけ。 気がたしかならこの一瞬を無駄にするな、 二度とかえらぬ命、だがもうのこりは少い。 (同書第135編) * * イラン人であれば田舎の農夫でも、ハイヤームの詩を何篇か暗唱できるとか。 座右に置きたい1冊です。
0投稿日: 2010.09.04
powered by ブクログ高校生の時に読んで、それまで想像もしていなかった時代や土地の詩に強い衝撃を受けたのを覚えています。 彼が伝えたかったことを理解できているとは思いませんが、リズムや詠まれている情景がとても好きです。
0投稿日: 2010.05.25
powered by ブクログのめないのですがこれを読むとお酒が楽しそうに思えてくるのです。 ちからのある書物なのですね。 のめない人も解放されると思います。
0投稿日: 2010.03.15
powered by ブクログ詩そのものは、現代の過剰な刺激に慣れた我々からすると、戯言のように見えます。著者は、当時最先端の科学者・哲学者で、かつ無神論者であったが、アラブ=イスラム教に征服された当時のペルシャ社会では、自由に発言することもままならなかった(当時、この詩集は私家本として出版される)。その背景を知るとき、改めて「酒」は真実であり唯美であり、ハイアームの渇望感が身に迫る。ということで、興味のある方は、後半にある訳者解説から読まれることをお勧めします。
0投稿日: 2009.12.28
powered by ブクログうーん・・・ 読んだのは高校生の時だったから、あまりだった。 嫌なことをお酒で忘れようとしている気がしたので・・・
0投稿日: 2009.12.04
powered by ブクログ「花と酒、君も浮かれる春の季節に たのしめ一瞬を、それこそ真の人生だ!」 原語での朗読を聞いてみたい。 どんだけ科学が生命について研究をすすめても、「生きる」ことを人間が説明しきれないのは今も同じか・・っていう、時と空間を超えて少しでも同じものを生きている感覚が通って、鳥肌がたった。 自由にならないものが多いけど、それならその範囲内で楽しんだもの勝ちってね・・・・粋なじいさんだ。
0投稿日: 2009.10.21
powered by ブクログなんか中学生の頃夢中になって読んですごい影響受けた気がする。 アジアのおおらかな感じがすごい好きです。あとちょっとえろい。
0投稿日: 2009.09.20
powered by ブクログ医学、数学、哲学等あらゆる学問を修めた詩人、オマル・ハイヤームの詩集。 四行詩の形式をとっていて、浮世の儚さを詠っている。 詩の中に酒と酒姫(美男子を好んだらしい)ばかりが出てきて 普通に読んでいるとただの酔っ払いの愚痴にしか読めないこともない。 しかし、この本を初めて読んだ当時(浪人時代) 「いいなあ、オレもこんな感じに生きてみたいなあ」と思ったのを覚えている。 その思いは大学時代まで続き、酒を飲んでは授業をさぼり、無常観に浸ったこともあった。 しかし、この著者自身が学問の深遠まで究め到達した境地であって ただの大学生が真似してみてもただの阿呆でしかないことに気付くまで幾分の時間を要した。。。
0投稿日: 2009.01.13
powered by ブクログないものにも掌のなかの風があり、 あるものには崩壊と不足しかない。 ないかと思えば、すべてのものがあり、 あるかと見れば、すべてのものがない。
0投稿日: 2008.10.20
powered by ブクログペルシア詩が、リズムも意味も滑らかな日本語詩になっている。 他の人の訳も読みましたが、私は「刷り込まれた」これが一番しっくり来ます。 短歌・俳句にも通じる、人生の苦さの中で詠まれた4行詩たちは、 おしつけがましくなくあっと言う間に心に入ってきます。 苦い酒の旅籠(この世の人生)の、過去の宿帳を眺めてみたい方に。
0投稿日: 2008.05.10
powered by ブクログ11世紀、ペルシア。 そんな時代も場所も遠いところで書かれた詩に、 共感してしまった。 しかし私は酒にはおぼれまい。
0投稿日: 2007.06.29
powered by ブクログ今も昔も人間は同じようなこと考えるんだなぁ、と思える作品。 そのことには感動するのだが、ただの酔っ払いの愚痴にしか聞こえてこない詩が多い。アラビア語の詩のリズムを日本語では表現しきれないという点が残念。
0投稿日: 2007.04.21
powered by ブクログ哲学詩の世界 「善悪は人に生まれついた天性、 苦楽は各自あたえられた天命 しかし天輪を恨むな、理性の目に見れば、 かれもまたわれらとあわれは同じ」
0投稿日: 2006.08.13
powered by ブクログイスラム社会にあって、酒と女性、そして詩作を愛したオマル・ハイヤームの4行詩。「われわれはどこからきてどこへゆくのか」享楽におぼれているようで、全てを静かに受け入れていく視線。絶対的な無常感と生きることに対するそこしれぬ愛情が、そこにはあります。
0投稿日: 2006.04.02
powered by ブクログお前らそんなに酒が好きか!、と盛大にツッコミを入れたくなる詩集。しかし、世界は幕が下りれば終わる舞台、人間はそこで踊らされる繰り人形…といった考えはシェイクスピアめいていてかなり好きです。
0投稿日: 2004.11.07
