これは凄まじく面白かった。自分みたく、次の巻が出る頃には前の内容を忘れてしまって…、みたいな向きには、こうして完結してからの一気読みがやっぱり望ましい。もう一回読めば良いだけなんだけど、それが出来ないんだから仕方ない。とはいえ本作。序盤、この巨悪を素人が一人でやっつけるの、現実的に無理じゃね？みたいなところから、まあ遥か遠くまで連れて行ってくれました。最終的に、カルト集団やらテロリストまで巻き込んでの大喧嘩。最後まで次の展開が読めず、それなりに勝ったと思えるエンディングを迎えるんであろうとは思いながら、ずっとハラハラドキドキ。それにしても、マンガで長編ミステリとなると、必然的にこのボリューム感にはなっちゃいますわな。電子で読めば関係ないのかもしらんけど、そこはやっぱ紙で読みたいし。それにしても圧巻でした。

☆完（224話、26巻） 〜第一部〜 ・娘零花を心配する鳥栖哲雄 ・彼氏で半グレの延人を殺す ・遺体を妻の歌仙と協力し処理 ・恭一は鳥栖一家を怪しみ拉致し尋問 ・哲雄は恭一と一緒に延人探しを協力 ・隙を見て歌仙が恭一の部屋に延人の骨を隠す ・恭一を延人殺しの犯人になすりつける ・哲雄は無事帰宅 ・恭一は逃げることに成功 ・延人の父麻取に真犯人は哲雄だと伝える ・延人の部屋で鉢合わせした2人 ・麻取は自殺しその遺体を哲雄は山に捨てる 〜第二部〜 ・土砂崩れで麻取の遺体が発見 ・哲雄の知り合い刑事の安元が担当 ・恭一の親友金井が半グレに近づき死ぬ ・半グレは一旦解散 ・哲雄の推理小説ファンの小沢と麗花に近づく信を調査 ・鳥栖家の洋二が信を殺す ・真実に近づいた安元を半グレの内通者だった薬師寺が協力し殺す ・歌仙は鳥栖家に拘束される ・麗花に歌仙との出会いの話をする ・麗花とともに村へ行く ・２人とも拘束される ・小沢が救出に、窪が哲雄を殺しに現れる ・歌仙の父剛一郎が歌仙を抱こうとした瞬間哲雄が剛一郎を殺す ・半グレに罪を被せ歌仙と逃亡 ・追い詰められた窪は暴走 ・村人を次々と殺し大量虐殺 ・ついに哲雄と対面 ・窪を追い詰めあと一歩のところで警察車両が村へ到着 ・窪は逃げ、家族３人での暮らしが再開 〜最終章〜 ・事件はニュースになる ・7年後息子明との３人暮らし ・麗花は刑事になる ・恭一の食堂へ行き7年前の一連の事件を聞く ・哲雄が窪を探し姿をくらます ・２人はともに行動し哲雄を探す ・窪はテロを遂行しその予告を推理し防ぐ戦いが始まる ・次々とテロ予告を防いでいく ・麗花は哲雄の自作自演でないかと疑う ・哲雄は共に行動していた刑事と失踪 ・麗花にアパートの一室へ案内 ・そこには窪の死体 ・窪と志野の昔話 ・2人は大量虐殺後にイラクへ逃亡 ・哲雄と小沢は独自の捜査で窪の日本帰国を事前察知していた ・港で迎え小沢と共闘し殺す ・テロは村出身のヲハとアサに協力し志野を誘き寄せる作戦だった ・おびき寄せた志野を追い詰めるが志野の巧みな話術でアサが騙され小沢は撃たれヲハ死亡 ・哲雄も追い詰められる ・麗花が現れ哲雄を逮捕 ［総評］ 第一部、二部と最終章の前半はだいぶちがう 最終章後半は1部2部と同じ感じでめちゃ好き

許されざる者としてきっちり罪を清算した終わり方。好きです。 ifの未来、彼氏の姿に思わず涙腺が緩んでしまいました。