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処刑人
処刑人
シャーリイ・ジャクスン、市田泉/東京創元社
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総合評価

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    最後どうなってしまうのかとおもった。ナタリーのキャラクター造形が見事で、性暴行のトラウマから回復できないまま、周りの全員を見下して己の尊厳をなんとか保っている。

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    投稿日: 2025.08.25
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    シャーリイ・ジャクスンがこういう小説を書くのか、と思いきや解説まで読んで(読まないと浅学無知な自分にはわからない)、やはり魔女じゃないかと言いたくなった。 どこかしらに不穏さと幻想さが漂う本編は大変良いし、クライマックスまでそれで見せるのはこの作家ならでは。ほかの作家がこれをやると盛大に破綻する。真似にしかならないからだ。しかしこの何とも言えない後味は真に才能である。

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    投稿日: 2025.07.31
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    「ずっとお城で暮らしてる」が怖くて面白かったので他の作品も読みたくなった。 この話は、ぼんやりしすぎてて少し難解だった。一体これは何の話なんだろうと思いながら読み進めていたけど、結局最後までぼんやりしたままだった。ナタリーの成長物語、なんだろうなぁ。シャーリィ・ジャクスンの描く「少女の危うさ」はとてもいい。

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    投稿日: 2017.02.08
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    文体は読みやすいし表現はうつくしいし、空想に没入しがちの主人公の懊悩の過程は読んでいてたのしいのです。そしてウルフの作品みたいに作品全体に妙な緊張感もあります。それにしても、比喩表現と仄めかしと空想世界の描写が渾然一体となっており、巻末の解説を読んでやっと得心した箇所もままあり。私には難しい作品でした。

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    投稿日: 2016.12.31
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    年末でバタバタしていたのですっかり読み終えるのが遅くなってしまった。 文遊社からも邦訳が出たが、本書は創元推理文庫版。 所謂『シャーリイ・ジャクスンっぽさ』は初期作品のせいか薄めではあるが、随所に片鱗は見て取れる。 文遊社版は割と外側から主人公を見ているような感じがして、それ故の怖さというのがあったのだが、創元推理文庫版は主人公の苦悩や感情に寄り添っている感じで、道を踏み外しかけるような危うさが強かった。

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    投稿日: 2016.12.29
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    独善的な父親と人生への希望を失った母親の元に生まれた空想好きな少女ナタリー。 ナタリーは両親との暮らしから離れ、大学の女子寮に入る。 やっと両親から解放されたと悦ぶのも束の間、同級生や上級生に戸惑うことになる。 ありがちな成長物語かと思いきや、どことなく様子が異なる。 文章に多くのメタファーが隠されており、読み方次第で解釈も膨らんでくる。 そこばかりに気を捉われると、物語そのものを見失ってしまいそうになる。 こう書くと難しい印象になってしまうが、特に難しい問題を提起しているわけではないため、普通に読んで気づけばそれで良いし、気づかないならそれはそれで問題ないと思う。 物語全体に比喩暗喩が多いため、幻想的な空気が漂っている。 好みは別れる作品かもしれない。 わたしは正直に言うと、そこまで作品の魅力に浸れたわけではないのだが、他の作品はどうなのかという興味は覚えた。 解説で深緑野分さんが、『ジャクスンの作品に惹かれる者は、魔術に憧れているか、魔女見習いであり、あるいは本物の魔女である。』と書いており、そうなのかもしれないと感じたため、恐らくわたしは魔女に憧れていないし、魔女見習いでもなく、もちろん魔女でもなかったということだろう。 主人公ナタリーは17才。それくらいの年頃は、自意識が過剰であるのに自己肯定感が乏しく、理想と現実との乖離に戸惑い悩み、腹立たしく感じるものだと思う。 そういう少女が親元から離れるということは、とてつもない大事件であり、環境に上手く適応できないことも多い。 そういう少女の様子が、作者の文章によって効果的に描かれていると感じた。 ナタリーがやっと出会えた友だちと感じたトニー。 彼女は本当に存在していたのか。 トニーはナタリーの一部、または理想の具現化ではないのか。 そう考えたほうが、ラストへ無理なく繋がるように感じた。 この作品は読むたび、読む時期によって見えてくるもの思うことが変わってくるだろう。 読者自身の成熟度がわかる作品というものは面白いと思う。 暫く経ってから、わたしがこの作品から何を読み取るのか楽しみではある。 こうして献本で、自分では買ってまで読まない作品に出会えることは本当にありがたい。 生きていれば、この先まだ多くの作品を生み出したであろう作家シャーリー・ジャクスンを知ることができて嬉しい。他の作品も探して読んでみたい。

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    投稿日: 2016.12.27