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誰が音楽をタダにした? 巨大産業をぶっ潰した男たち
誰が音楽をタダにした? 巨大産業をぶっ潰した男たち
スティーヴン ウィット、関 美和/早川書房
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総合評価

35件)
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    【琉大OPACリンク】 https://opac.lib.u-ryukyu.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BB22097368

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    投稿日: 2025.10.10
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    Spotifyを使い始めて、ストリーミングが無料になった経緯を知りたくなったが、Spotifyは最後にちょっとだけ出てきただけ。vevoが誕生した経緯はわかった。 音楽データは、音響心理学を使って簡素化している。人間の聴覚は、人間の声に近い周波数帯を良く聞き分け、その範囲を超えると、だんだん聞こえなくなる。ピッチが近い音はお互いを打ち消し合い、特に低い音が高い音を消す。大きな音の前後の音はかき消される。 動画専門家グループで標準規格を決める委員会のMPEGは、フィリップスの方式をMP2、ブランデンブルクの方式をMP3と名付けた。その後、MP2とは異なるフィルターバンクを用いたAACを開発したが、Windows 95用に開発したMP3再生ソフトウェアとともにMP3が普及していった。 1999年にアンダーグラウンドのMP3ファイルをP2Pで共有することができるナップスターが開発された。 2011年に裁判が決着して、ナップスターは閉鎖された。 ミュージックビデオのライブラリーvevoは、2009年にサービスを開始した。 Spotifyは、オープンソースのoggを使った。

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    投稿日: 2024.07.11
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    スリリングなノンフィクション。 音楽を盗んで無料でばら撒いていた人 それに使われている技術を生み出した人 音楽そのものの供給者のトップ 大きく3つの軸から描かれる、音楽がデジタル化・無料になっていく様子。取材力もすごいし、構成も面白い。 近年はサブスク・ストリーミングが主流になったように思うが、どんな変化にもドラマがあるんだろうと思うとワクワクする。

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    投稿日: 2024.01.05
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    2000年代、自分の周囲でも「悪気無く音楽・動画をシェアすること」が流行したことがありました。 その舞台裏を明らかにする本作は非常に興味深く読めました。 その後、日本では「不正にアップロードされた著作物をダウンロードすること」自体が犯罪化されましたが、その頃には流行も一段落しており、やや対応が遅きに失した感はあります。 そういえば、以前、歌手の川本真琴さんが、「音楽のサブスクを考え出した人」を過激な表現で批判して問題になりましたが、音楽業界がサブスクリプションというシステムを導入せざるを得なくなった状況については、本書を読めばより理解が深まるのではないかと思いました。

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    投稿日: 2023.11.05
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    音楽の"割れ"をめぐる物語を、違法アップローダー、MP3の開発、音楽業界の重鎮という3つの軸を通して語る。違法DLと言えばやってはならん、クリエイターを苦しめる等々説教臭い説明ばかりだが、本書は未発売のCDを持ち出して違法UPするとか、MP3の規格争いにおけるごたごただとか、そういった表立って語られない生臭い話が書かれており、陳腐な言葉だがまさに「現実は小説よりも奇なり」である。 ただ、翻訳の質はあまりよろしくないように思う(技術用語が定訳とかけ離れていて通読しててひっかかった。)

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    投稿日: 2023.08.20
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    現在はサブスク全盛ですが、音楽はエアーチェックし、視聴版を聞き、CDを買う時代が確かにあったわけです。レコード、カセット、CD、MD。なもんで、レコード屋、CDショップなんていう風に呼んでいましたからね。そこで音楽に触れていた。でも、PCとインターネットで環境が大きく変わった。その先にスマホってなりますが、実際、そのさなかに何が起きていたのか、ホントにハリウッド映画さながらのスリリングな攻防があったわけです。時代の変革の流れをど真ん中で生きていたアツさと変わりゆく流れの中だからこそ起きたスペクタルです。

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    投稿日: 2022.01.29
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    非常に興味深く読めた。 再生音源としてmp3は長年使っているが、mp3開発と普及までの裏話や、CDをmp3化してリークする組織があったことなど知らないことが多かった。 「誰が音楽をタダにしたのか?」。その流れを3つの軸を通して描く。 ストーリーの軸となる主人公は下記の3人。 (1)mp3を開発したドイツ人の研究者のブランデンブルク。 (2)音楽市場のトップに君臨し続けたエグゼクティブであるダグ・モリス。 (3)ネット上に音源をリークする組織「RNS」の最大の流出源となったCD工場の労働者、グローバー。 まるでその現場を見てきたかのように、当時の状況をありありと描いている。洋楽を聴かない人でも楽しめると思うが、アーティスト名、アルバム名が頻繁に出てくるので、洋楽好きの方が楽しく読めると思う。 特に2000年ごろからヒットチャートを独占してきたラッパーたちをリアルタイムで知らないと、面白さが半減するかもしれない。

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    投稿日: 2022.01.20
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    サブタイトルは「巨大産業をぶっ潰した男たち」。2000年くらいからの同時期に、かたやインターネットは普及し発展していき、かたや音楽産業の売上は右肩下がりになっていく。その中身を解剖するように見ていくと、僕の世代なんかではよく知っているmp3圧縮技術が時流を作った要となっていたのです。本書は日本でも少なからず影響のあった違法コピー音楽の面でのインターネット史・ノンフィクションといえます。 本書は三つの観点からこのインターネット・音楽違法コピー史の内実をひも解いています。インターネットが市民権を得るずっと前から、後にmp3として結実する音響技術の研究を続けていたブランデンブルク氏が中心の音響チームのストーリー、つまり音楽コピーに続いていく技術面でのストーリーがまずひとつ。次に、CD製造工場から発売前のCDを盗みネットにリークするいわゆる「シーン」と呼ばれる世界でもっとも優秀なひとつの集団のなかにいてリーク元としての大物だったグローバーのストーリー、つまり違法コピー曲を世に広めた側のストーリーがふたつめ。最後に、ユニバーサル・ミュージックなどのエグゼクティブ職(お偉いさん)として音楽産業を引っ張っていたモリスのストーリー、つまり音楽業界の体質ひいていえば金を生むことを第一とするビジネス世界の体質が、顧客とする一般大衆に知らず与えていた影響が違法コピーの敷居を下げたともコピー禍を招いたともいえるその関連性のストーリーがみっつめ。これらを10ページから20ページの分量の章を順繰りに読ませていくかたちになっています。 mp3を再生するソフト、「winamp」は僕も使っていたことがあります。スキン(ソフトのデザイン)を変えられるようになった頃だったので、もう終盤だったのかもしれません。その後、日本製のコーデックを手に入れて、個人的に、それもたまにCDをリッピングしたり、DTMで作成したファイル(自分で作った音楽)をmp3にして自身のホームページ上で一般公開したりしていました。どこかのサイトからダウンロードしたのは20曲もなかったと思うし、それに手に入れた曲はレンタルし直したりもしていたタイプなので、あまり「音楽を盗んでいた」感覚はないほうなのですが、それでも、そういう時代のそういう状況や場を知っていましたから、本書で描かれるさまざまなエピソードにはどこか自分と近い世界のことのように感じられるものもありました。また、世界的に有名な音楽シェアソフト・ナップスターも出てきますが、それほど記述は多くありません。 本書の帯に「すでに知っている話と思うなかれ(NYタイムズ)」とあります。ほんとうにその通りで、ここまで「違法コピーの広まり」という事象が、偶然やタイミングのちょうど良さなどの要素がいくつも絡み合ったものだということには気付けていませんでした。当時とても勢いがあって台頭著しかったラップミュージックにしても、その歌詞の内容は非倫理的なものでした。殺人や強姦などを歌うものもあったようですし、効果音に銃声を用いた曲も聴いたことがあるような気がします。そうやって壊されていった道徳観が、違法コピーを拒絶するはずの心理的な壁をも壊していたともとれるのです。ミュージシャンが音楽で訴えていた自由や反権力などは違法コピーを作ったり聞いたりする心理と親和性があるものだったのに、違法コピーが無視できなくなるとミュージシャンが食べていけなくなるという現実的な問題を前に、引きはがされることになりました。これには、一般人が困惑して当然だったと僕は思います。ミュージシャンにも本音と建前があったのか、と見えたりもしましたから。今でもそうですが、そこのところをうまく、ミュージシャンとリスナーを繋げていくような言説は見なかったです。それがきれいごとでも、反対にまるだしの欲望でも、納得は生まれにくい案件なのではないかなあと思います。それだけ、音楽の、過去からの蓄積が定着していて、それらは違法コピーに対峙するようなものではなかったからだと言えるかもしれない。 本書では、そういった細かな事実たちを見逃さず、しっかりライトを当てて語るようなところがあります(短く語るだけで読者に委ねるようなものもありますが)。それは音楽業界や研究者、消費者の世界の局所的な歪みのようにみえて、実は社会全体で看過している歪みだったりすることに気づくことになるでしょう。 どうしてグローバーは音楽を盗むようになったのか。どうしてmp3が、他の似たような技術のようではなく、違法音楽コピーつまり音楽流出のための技術になっていったのか。そういったことも、「事実は小説よりも奇なり」というような展開の連続をしながら明かされていきます。 はじめに書いたように、インターネット史の一面を知る内容なのですが、それにしたってエンターテイメント的に知ることができる本です。僕なんかにとっては、この違法コピーの当時の流れこそが、インターネット史を知る上では避けられない「負のメインストリート」として知っておくべきことだと思うくらいです。だって、ほんとうに大勢の人が違法コピーを経験していますから。Win98前後のころなんて、パソコンに詳しくなろうと思ったティーンならば、こういった世界を知るのはマストってくらいでした。そういう時代だったともいえます。 そんな時代も、こういうふうに客観的に、そして整理されて伝えられるものになったというわけです。それでも、まだなかなか割り切れない部分を多く残しています。それは現代においてもそのままになっている課題がそこに眠っているからなのでしょう。分量は350ページほどですが、けっこう読み終えるのに時間がかかりました。むずかしくはありませんが、一章よむごとにふうと息を吐いて物想いに浸るような感じでした。今、40代半ばくらいの人で当時からインターネットに触れている人、またはそんな時代を知らない10代の人、どんな世代でも楽しめる本だと思いました。

    8
    投稿日: 2021.09.18
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    進歩すれば、廃れたり、死んでいく文化があることは 必然なのかもしれない… ただ、姿形を失い、手に取る重みが無くなって、どんどんコンパクトに、手軽になっていくのはやっぱり悲しい

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    投稿日: 2019.10.04
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    登場人物も多くボリュームもかなりあって読むのにかなり時間がかかるけどめちゃくちゃ面白かった!映画化も決定してるみたいでこちらも楽しみ

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    投稿日: 2018.06.10
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    めちゃくちゃにCDを買い漁っていた僕としては、圧縮音楽なんぼのもんじゃい!と思っていましたし、今も思っている節はありますが、世界規模で見れば、配信や海賊版の音楽の需要がCDなんかよりずっとずっと多いのでしょう。 CDケースで棺桶を作って、お坊さんに怒られたい願望がある僕は、配信音楽を蹴飛ばしてCDを買い続けたいと思います。棺桶作れるくらいCD買います。

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    投稿日: 2018.04.22
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    すごくハラハラドキドキするノンフィクションだった。最新曲を盗んでアップしている人たちって、曲を無料で聴きたいとかそんなところは通り越して、スリルジャンキーになってしまうんだなあ。音楽はこのような段階を踏んで無料になってしまったけど、他の分野も似たような経緯を辿るんだろうな。こないの

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    投稿日: 2018.04.12
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    音楽コンテンツにまつわる三つの話がクロスする。 ◯MP3という規格を誰がどんな経緯で作ったか。 ◯MP3が登場して高音質なまま圧縮できるようになったことで、組織的に音楽を盗んでアップロードする集団が登場。彼らの手口と組織の最後。 ◯同時期に活躍した大物プロデューサーの視点からみた業界の移り変わり。 特に音楽コンテンツ窃盗団の話が興味深かった。これじゃ作る側はやってられない。

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    投稿日: 2018.02.15
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    音楽がタダになった理由 (1)音楽の圧縮技術の向上 (2)音楽リークグループの出現 (3)広告収入という新しいモデルの登場 MP3の意図しない広がり 悪気なくやっていたことがまさかの展開に 音楽ビジネスの儲け方の変化 VEVOの発想、アップルの台頭 裁判ではほぼ無罪に

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    投稿日: 2018.01.08
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    この20年開で大きく市場規模が縮小した産業を1つ挙げるとすれば、それは音楽産業を置いて他にない。その要因は当然、mp3とファイル共有サービスの登場にあるわけだが、本書ではその歴史を「mp3という極めて優れたファイル圧縮フォーマットの開発」、「1990年代後半から2000年代のヒップホップの台頭を独占したユニバーサル・ミュージック」、「ありとあらゆる音楽をリークし続けたインターネット海賊集団」の3つの軸から紐解くノンフィクションである。 mp3の開発を巡っては、巨大レコード会社がバックにつきmp3よりも明らかに劣った技術規格であったmp2との熾烈な規格競争をいかにmp3が勝ち抜いたかが描かれるし、ユニバーサル・ミュージックについては天才的なビジネスの才覚を持つジム・モリスがどのようにヒップホップのここまでのブームを予期して、多数のラッパーやトラックメーカーを傘下に収めることに成功したか、など、様々な角度から、音楽産業が破壊されていく偶然の物語が紡がれていく。 特に「シーン」と呼ばれたインターネット海賊集団の話は、実は自分がダウンロードしたmp3も、どこかでこの「シーン」がユニバーサル・ミュージックのマスターCD工場から盗まれ、ウェブ上にリークされたファイルにたどり着くという点で、全ての人間がその祖先を辿っていけばミトコンドリア・イブに辿り着くのと同様のミステリアスさがある。

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    投稿日: 2017.12.10
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    このレビューはネタバレを含みます。

    「お試し版」であらすじを読んだだけで興奮を覚えていたが、本編は想像していた以上のとんでもないドキュメンタリーだった。 90〜2000年代に激変した音楽コンテンツの環境や音楽ビジネスのことは、一消費者としてしか知らなかった。この本では、その裏側で繰り広げられていた壮大なストーリーが、フォーマットを開発した技術者たち、音楽産業界のエグゼクティブ、窃盗犯グループという、三者の立場で生々しく綴られている。登場人物と注釈が多過ぎるのは読むのにちょっと苦労するが、単なる事実の列挙ではなく(それでも、膨大な資料や証言で綿密に裏付けされた記録なのだが)、登場人物たちそれぞれの心情も織り交ぜられ、多面的に展開する。 しかし、読み進めていくうちに、段々と心苦しくなってしまった。その理由は、音楽を簡単に盗めてしまうという事実を、自分事としてリアルタイムで体験したからに他ならない。LimeWireやNapstar、MP3プレーヤー、iTunes Store、Spotifyといった、本書に登場する数々のアイテムの、登場から隆盛、そして消滅やさらなる発展という音楽環境の激変の中に、自分も進んで巻き込まれていた。「音楽をタダにした」人間の中に、しっかり自分も取り込まれてしまっていた。 その後、結局は良心の呵責から、盗んだ曲と同じ曲をiTunes StoreやAmazon MP3でダウンロード購入し、徐々に置き換えていくことになった。興味本位でダウンロードしてみただけで、一度も再生しなかった曲も多かった。どうしてもその音楽を聴きたい飢餓感ではなく、単に、いつでもアクセスできる安心感が欲しいだけだった。 ハードディスクを占めるスペースも肥大化する中で、何度かのクラッシュを経験したにも関わらず、バックアップも諦めてしまった。その一因は、永遠に増え続けるかに思えたライブラリーのデータも、自分の音楽的興味、好みのアーティスト、そして自分自身と、すべてが高齢化するに従って、変化が乏しくなってしまったことにも関係していたように思う。 結局は、自分の音楽の聴き方も、SpotifyやGoogle Play、Apple Musicのようなストリーミングやサブスクリプション式に移行しつつある。コンテンツの置き場とアクセス権、フォーマットをぐるぐる巡るジレンマを、人生で最も貴重なリソースであるはずの時間と引き替えに過ごしてきたのかと思うと、半ば暗澹たる気持ちにもなるのだった。 著者と同様に、いずれ自分だけのライブラリーとしてのメディアは、処分することになる予感はずっとしてきた。読み終わった後にも、物語が終わった爽快感・安堵感のようなものが全くないのは、この本で語られていたことが、今も、自分ごととして続いているからだろう。 あまりにもドラマティックな群像劇から、やはり映画化も決定済みとのこと。音楽に金を出して買う習慣が無い世代には、このストーリーは一体どのように受け取られるのだろう?

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    投稿日: 2017.11.21
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    【所在・貸出状況を見る】 https://sistlb.sist.ac.jp/opac/volume/207197

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    投稿日: 2017.10.03
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    苦労の末、音楽の圧縮ファイルを生み出した技術者と研究仲間、 新たな音楽領域を開拓してのし上がってきた大手レーベルのCEOとその周囲の人々、 音楽共有ファイルの世界でリークにのめりこむ、CD製造工場の従業員とリーク仲間、 一見全く関連なさそうな3つのグループがあるきっかけで絡まっていた糸がスルスルとほどけるようにつながる。 音楽にもテクノロジーにも全く詳しくないですし、 次々と出てくる登場人物を追うのもなかなか大変ですが、 ストーリーに入り込んで一気に読んでしまいました。 ネットから音楽や映像がダウンロードできたり、 ストリーミングてきたりするというのは、 今では当たり前のようにできますが、 色んな方が関わって可能になったのだと感じた次第です。

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    投稿日: 2017.09.27
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    技術的な話から始まったので、はじめはなかなかエンジンがかからなかったが、読んでいくうちに止まらなくなった。mp3ってそういうものだったのか!と初めてわかったし、それがCD売上に依存する音楽業界をいかに「ぶっ潰し」たか、そしてそのキーを握っていたのは一握りの男たちだったということが書かれていて衝撃を受けた。技術というものはいつも、発明した者の思惑を外れて使用され大きな影響力を持つ。「デジタル時代に資本主義がうまく機能するには、シェア行為は罰せられなくてはならない。」(p.206) 著作権所有者が希少性を作り上げることで利益を生んでいること、しかしそれがテクノロジーの民主化により難しくなっていること。「ソフトウェアが特許で保護されていなければ、mp3は絶対に存在していなかった。」(p.317)という矛盾。これは音楽業界の話だけれども、もっと敷衍すれば、世の中を動かしている経済の話になり、政治や思想信条の話になる。そう考えるとかなり興味深い。それにしても、ダグ・モリスやり手だな~、すげー。

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    投稿日: 2017.09.05
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    mp3開発の裏話は非常に面白く、この技術なしには今の音楽の状況はなかったんだと理解出来た。 それにしてもアメリカでこんなにも大胆に新譜のリーク合戦が行われていたとは驚きである。 日本でも発売前の漫画のリークが問題になったが、犯人はお金よりも1番にリークすることが最大の目的である事が共通している。こんなことで音楽業界が衰退してしまっていることは非常に残念。

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    投稿日: 2017.07.27
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    今でこそmp3ファイルをダウンロードしたり、CDからリッピングしてスマホで聴くことが当たり前になっているけど、CDやMD、下手すればカセットテープで聴いていた20年前と比べると大きく変わっている。 そんな変化をmp3開発者、音楽業界の大物、海賊ネット(違法ダウンロード)の中心人物達のエピソードを交えて綴られていて、大変興味深く、楽しんで読めた。

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    投稿日: 2017.06.08
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    CDからmp3へ、とか、アルバムからライブへ、とか音楽業界のビジネスモデルは縄文時代から弥生時代へ、ぐらいに変化した、と聞いていますが、音楽の縄文と弥生の間の革命の物語。革命と言っても勇ましいものはなくてぐちゃぐちゃしてて当事者としても何が何だか解らぬうちに進行していく、今と地続きの10年ぐらい前の出来事を著者は丹念に取材しています。テクノロジーサイドからブランデンブルグという歴史の表舞台には出て来ない天才、コンテンツサイドからトレンドを更新し続けた音楽産業の大立者のモリス、そして本人の自覚無しに音楽の状況を変えた海賊としての一市民のグローバー、という3人の交わらないけど結果的に絡み合ってしまう人生を丁寧に拾っています。そう、歴史になる前の今だからこそのドキュメンタリーでした。この本の中ではスティーブ・ジョブズもちょっとしか出て来ない脇役。デジタル革命って数知れぬ無名の人々が意識せずに実現してしまう英雄無き革命なのかも、と思いました。

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    投稿日: 2017.06.03
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    画期的な音声圧縮技術MP3が世界水準になっていく前半はベータvsVHS戦争のような様相でさながらプロジェクトX。 後半はMP3とインターネットブロードバンド改革の流れでファイルシェアが進み、新譜を盗みいち早く「無料で」オンラインシェアする海賊リーク集団と大手レーベルの攻防が描かれる。 著作権侵害による業界の衰退と「音楽」の形を変えてしまった功罪が本当に面白かった。

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    投稿日: 2017.06.01
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    大企業フィリップスの政治力の前に標準化に敗れ、mp3をWebに無料で公開した、失意のドイツ人技術者(特許は取得していたので、その後はライセンスで巨万の富を築く) アメリカの片田舎のCD工場よりCDを盗み出し、全世界に拡散さることになった黒人労働者(実刑判決を受ける) 世間の非難を浴びるラップを売り込みCD業界を牛耳ることになる強欲エグゼクティブ(年収1400万ユーロ!)。 彼らの個々の欲望が、インターネットの発展と結びついて、結果的に音楽産業自体を破壊してしまった物語。 ダウンロードを繰り返し、自分のHDDの中にmp3アーカイブを作った人たちも、CDというもの”物”自体が無くなれば、そんな行為も廃れる。物があってのコレクション。ストリーミングとクラウドの時代には過去の話となりつつある。

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    投稿日: 2017.03.18
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    夢中になって読んでしまった。 本当に映画のようなノンフィクション。 mp3の誕生からそれがどのように拡大していったのか、既存のCDというパッケージの商売をしていた業界がどのように変わっていったのかをこんなにもドラマチックに描けるのは本当にすごいと思った。 企業と海賊達が繰り広げていた争いのピークの時期2000年から2006年くらいの時期は音楽が死ぬほど好きな自分の中でも一番いろんな音楽を聴いていた時期だと思う。 たしかにその時期はP2Pやトレント、CCCDなど色々なものがあったなと思い出す。 インターネットの力が既得権益を崩壊させた大きな出来事であり多くのユーザーが望んでいた形に色々な出来事が複雑に絡みながらも実を結んでいったことに資本主義の真理のようなものを感じる。 またこの本がひとつの企業を主人公にしているわけではなく、しかも関わった人間が身分も分野もまったく関係ない人達であり、そんな人達がある時期に攻防を重ねまたそれぞれの道を歩んでいくことが本当に映画のようだと感じた。 アランエリスが著者に送った最期のメール「あれはボクの人生の一時期のことで、楽しんだけれどもう過去のことだ」の言葉が本当にカッコイイ。

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    投稿日: 2017.03.09
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    mp3という技術とそれを無料でシェアする海賊盤サービスが音楽産業を破壊する経緯を個人のストーリーに光を当てて語った本。mp3の技術者、音楽ビジネスで働く人、音楽を盗む人、シェアする人それぞれの話が並行して進み、中盤からそのドラマが交錯する辺からかなり惹き込まれました。 未だにCDを買い続け自分でも作る人間としてはなかなか受け入れ難い内容ではあるけど、本自体はドラマティックで面白かったので映画になってほしいところ。

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    投稿日: 2017.03.04
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    <目次> イントロダクション 第1章  mp3が殺される  第2章  CD工場に就職する 第3章  ヒットを量産する  第4章  mp3を世に出す 第5章  海賊に出会う  第6章  ヒット曲で海賊を蹴散らす  第7章  海賊に惚れこまれる   第8章  「シーン」に入る  第9章  法廷でmp3と戦う  第10章  市場を制する  第11章  音楽を盗む 第12章  海賊を追う  第13章  ビットトレント登場 第14章  リークを競い合う  第15章  ビジネスモデルを転換する  第16章  ハリポタを敵に回す 第17章  「シーン」に別れを告げる  第18章  金脈を掘り当てる  第19章  海賊は正義か   第20章  法廷で裁かれる  エピローグ <内容> 音楽がmp3とネットによってどんどん浸食され、現在のようなネット配信(それも1曲ごと)の売り上げとなり、ライブが主流になる(アメリカも日本も変わらないらしい)、その流れを追いかけたノンフィクション。前半はmp3の技術を作ったドイツの技術者がなかなか日の目を見ない話。途中からそのmp3の技術を利用して、音楽のリリース時期より早くその楽曲をネット配信することに惟日をかける世界の若者たち(その中には、ユニバーサルのCD工場からCDを盗み出す話も)の話。最後は彼らは「海賊」として捕まるが、法律的にうまく裁けず(犯人たちも賢くて)、犯罪にはならず、その間にCDセールスが激減して、商売にならなくなる。なかなかエキサイトな展開だった。   

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    投稿日: 2017.02.13
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    実に面白かった。90年代半ばから現在に至るまでの音楽業界を俯瞰する視点に、他に類を見ない圧倒的な説得力がある。ここまで徹底した取材ができるものかと驚くと同時に、さぞ語らせるのに苦労したであろう相手についても、ネガティブなことも含めて遠慮せずに書いていることに唸ってしまう。 最初の章はmp3が世に出る前の裏話で、技術的なことはちっともわからないシロートにはちょっとつらい。次の章では田舎のCD工場に勤める若者、その次は大手レコード会社の幹部が登場する。この三つの話がかわりばんこに語られていくのだが、途中まではなかなか全体像が見えなくて、読み進めるのに苦労した。よくわからない用語がしばしば出てくるし。 しかし、半ば過ぎたあたりからどんどん引き込まれていって、音楽のデータ配信や海賊版摘発に話が及ぶあたりからは、夢中で読みふけってしまった。三つの話は最後まで交わらないのだが、それが複雑に絡まり合って、現下の状況を作り出してきたのだということがじわじわと腑に落ちてきた。 なんといっても一番すごいのは、海賊版mp3の大半がきわめて少数の組織されたグループから発信されていたことを突き止めたことだ。これには著者自身驚いたらしい。ウェブの広大で曖昧な拡がりのあちこちから、アナーキーにアップされたものだと思っていたのに。さらにその元となる新曲CDのほとんどは、ある個人が供給源だったというのだ。一介の労働者である彼は、既にその行為によって有罪とされ、服役した後出所しているのだが、そんなこと誰も知らなかったのだ。 「著作権保護」というと、クリエイティブな活動を萎ませないために必要なことだという文脈で語られることが多いが、ことはそう単純な話ではないというのもよくわかった。著作権を保護するには海賊行為の摘発が不可欠だ。そこで業界と権力が結びつく。たくさんの予算をつぎ込んで、海賊行為を摘発することが、結果としては業界のごく少数の誰かさんの利得を守り、その懐に巨額の金を流れ込ませることになっている。「摘発」と言っても、たいていは見せしめ的に、軽い気持ちで曲をダウンロードしたユーザーが厳しく罰せられ、大元まで及ぶことはまれ。及んだとしても、そういう人たちは「有能な」弁護士の力で刑に服すことを免れている…。わりきれない話だ。 金目当てで海賊行為に関わる人はもちろん多い。しかし、権力にクソ食らえと言いたいがために、あるいは、みずからの力量を誇示するために、無報酬どころか身銭を切ってまで、危険は承知でせっせと海賊行為にいそしむ人たちがいる。これをどうとらえたらいいのか、考え込んでしまう。 著者は、10万曲を超えるmp3ファイルをハードドライブにため込んでいたが、「クラウドコンピューティングの出現で意味がなくなった」と、配信サービスに会員登録し、ファイルを捨てたそうだ。データの入ったハードドライブが処理業者のくぎ打ち器で壊され、ゴミの山に捨てられる場面が最後に書かれている。感傷的になってしまうが、しかたのないことだ、という気持ちなのだろう。そういう流れってもう止まらないものなのだろうか。私自身は、昨今の音楽状況にはとんと疎いのだけど、ここにも非常に大きな変化の波が来ているのだということをひしひしと感じた。 ・CDの流出元になる若者の人生が活写されていて、心に残る。傑出したノンフィクションだが、こういう所は小説を読むような面白さもある。 ・テクノロジー関連の記述内容はよくわからなかったが、技術者というものについては考えさせられる。mp3の開発者は、海賊行為を憎み、自分は必ずCDを買っていたそうだ。でもねえ、その技術があったからこそ海賊版が流布したわけで…。そういう技術はいずれ誰かが開発しただろうとは思うが。 ・海賊版は年代的に(性質上も?)ラップと密接に関わっている。発祥の地米国のラップは実に反社会的なものなのだとあらためて認識した。日本のラップシーンについてはほとんど知らないけど、かなり違いがあるのでは? ・ITオンチを自認する高野秀行さんが、本書の感想として「音楽がタダだなんて知らなかった。そこに一番驚いた」と書いていて、そうだよねえと笑ってしまった。そういう人間にもこの本は面白い。 ・データとして「持つ」ことも今や古臭いことのようだが、それよりもっと手前で、データではなく、愛着ある「もの」として所有したいという気持ちって旧世代とともに消えていくものなのだろうか。私は「本」というのは結構長く残っていくんじゃないかと思っているけれど、音楽はどうなんだろう。うーん、わからない。

    1
    投稿日: 2017.02.09
  • mp3とラップと音源流出と

    おれの音楽泥棒否収集は80年代にFM放送とカセットテープで終わってたからmp3やNapsterに染まることはなかったんだけど,なるほどあの時代の裏側はこんなだったのかとジツにジツに興味深く読めた。トムズダイナーで摑みはばっちり。20世紀に生まれ育ってれば必ずや引っかかる所があるだろう。おれは未だCDのリッピング(FLAC)と,今はyoutubeだねえ。

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    投稿日: 2017.02.05
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    mp3の誕生とそれが音楽業界へいかなる影響(音楽をタダにした)を及ぼしたかが語られる一冊。 本書は主にmp3の開発者、最高の音楽エグゼクティブ、田舎の最強違法アップローダーの3人を主人公に物語のようにいかにして音楽が無料への道を進んでいったのかが語られます。 著者の5年もの調査執筆期間は本書を中身ある面白く飽きさせないものになっており、ノンフィクションということさえ忘れさせてくれます。 CDで音楽を聴いたことのない世代(そんな世代がいるのか私は未だに疑問ですが)でも楽しく読めると思います。

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    投稿日: 2017.01.21
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    mp3の開発者、音楽業界の大立者、CD工場から発売前の音楽を盗んでリークするグループ。三者は互いに出会うことなく、しかし音楽がタダになる、時代の流れを生み出した。 破壊的イノベーション、といえば勇ましいが、その景色を全部俯瞰できていた人はどこにもいない。なのに、破壊は起きた。 とても興味深い産業ドラマ。 群像劇として映画になったら、きっとおもしろいだろう。ミュージシャンは本人が出て欲しい。

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    投稿日: 2017.01.17
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    フィクションを超えたノンフィクション 文系の私は絶対読めないと思ったけどガンガン読めた。話がとっても面白いから。音楽業界で何かしら動きがあるごとにこれを思い出すだろうな。

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    投稿日: 2017.01.06
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    タイトルからして、ビジネス書かなと思ったけど中身は実録ITポリティカルサスペンスでした。 前半のmo3開発秘話の当たりや、モリスが上り詰めていく様は非常にスリリングで、当時を知るだけにおもしろかった。 学生の時、研究室のネットを使って、鯖たてて、串通して、交換レート決めて、w@rezサイトで交換してたなあーと感慨深く思い、ああいったことの裏にはグローバーのような連中が跋扈してた訳ね。bit trentつかってmp3とかダウンロードしまくってたから、シーンのファイルとか持ってたかもね。怪しいサイトいっぱいあったもんな、確かに。 ストリーミングのために必死で研究した技術が、CDを「音」と「円盤」を分けてしまうということな活用されてしまったことは、開発者からすると慚愧な絶えないかもしれないけど、仕方ない。 ノーベルのダイナマイトと同じ、必然だったと思います。誰かがやってた。

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    投稿日: 2016.12.14
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    同じような世代を生きてきたけど、その裏側にはこんな世界があったのね。こういう人らがいたおかげでCD突っ込めばタイトルから何から何まですぐ表示されるようになったし、さらにその世界が過ぎ去って行こうとしてる、それでもまだ巨大資本に首根っこを抑えられている。

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    投稿日: 2016.11.15
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    mp3は規格化競争で負け、市場から消える運命だった。 それを救ったのが、ギークの存在。 開発者、ギーク、巨大企業 群像劇としてとてもスリリングだった。

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    投稿日: 2016.10.22