
〈あの日〉以後を生きる 走りつつ、悩みつつ、祈りつつ
朝岡勝/いのちのことば社
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総合評価
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powered by ブクログ震災直後の『アエラ』誌に掲載された写真家・藤原新也氏による「神様消滅」という言葉が、抜けないトゲのように刺さる。「神などいない」——―これは「あの日」以来、信仰をもたない多くの非宗教者から突き付けられてきた問いでもある。 あれから3年。本書は、これらを不問に付すことなく対峙し、もがき苦しみながら走ってきた一牧師による貴重な応答であり、記録である。ここには、清廉潔白でたくましい牧師像はない。時に疲れ、苛立ち、怒りに身を震わせる一キリスト者の弱く、しかし誠実な姿がある。 「行ける人が、行けるときに、行けるところへ」、「『なぜ』でなく『いかに』」、「助けている人を助ける」、「あえて知らせない(自分たちの旗は立てない)」など、著者が模索しつつ見出した指針は、3年を経てもなお癒されることのない「被災地」と改めて向き合う上で、重要な示唆を与える。 「なぜ」と問い続けてきたすべての人に、一つの可能性として、「こんな答えもある」ということをお伝えしたい。(松ちゃん)
0投稿日: 2014.08.18
