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十一番目の志士(上)
十一番目の志士(上)
司馬遼太郎/文藝春秋
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総合評価

24件)
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    ★評価は読了後に。 どうやら架空の人物を使って、一通り江戸末期の人物紹介というか評価を簡単にお示ししましょうという試みのように思え。 それ故かあんまり深い話には立ち至らない感あり。まぁもともとストーリーで読ませる語る作家でないから、ある意味この程度にはなるのかもしれず。

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    投稿日: 2024.01.10
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    このレビューはネタバレを含みます。

     唯一人の長州人、という異常な緊張感と寂寥感が、どう屈折してそうなるか、晋助に自由を与えた。  自由とは、こうである。  晋助の隣りに、他家の娘が臥ている。その娘の脛を晋助は白々とめくった。 (おれは何をしようとしているのだ) と、驚いて自問したときには、自分の中に皮膜を破りちらして別の自分が誕生していることを知った。 (かまわぬ)  傲然と答える自分が、である。浮世の道徳法律(とりきめ)などはなんであろう。法律的には自分は朝敵であり、道徳的にはすでに殺人者であり、しかもなおその殺人は主義で正当化され、道徳的な罪悪感はない。さらに、 (この焼け跡の都で、おれ一人が人間の外だ。おれはただひとりで生きてゆかねばならぬ)  ということがある。正体が露顕すれば当然殺されるし、殺される前に当然、相手を斃さねばならぬ生活人である。もはやこの過酷な生存条件のなかでは、道徳も法律もない。すべての人間を縛っているそれらが、晋助の心から解け去っている。  小栗は、いった。 「わしは手練手管を好まない。婦人に好かれる言葉も持たぬ。おまえが好きだと思ったから、唐突にここへよんだ。よく来てくれた」  これが、小栗の睦言らしい。

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    投稿日: 2023.02.23
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    剣の腕がたち、思慮も働く長州藩士、天童晋助が幕末の動乱の中で長州藩のために奔走する。小栗上野介暗殺を目的に江戸、京都を経て大阪で勝新太郎に危ないところを匿われるところまでの上巻。 高杉晋作、土方歳三、小栗上野介、勝海舟等幕末における重要人物との絶妙な関わりや追手との死闘、そして女性たちとの艶っぽい展開と読み手を飽きさせず、娯楽性は高い。この後も史実に沿った主人公の活躍と顛末まで興味を持って読めそう。

    0
    投稿日: 2018.08.02
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    1965年連載の、司馬遼太郎さんの小説。舞台は幕末。主人公は架空の人物です。珍しいですね。 司馬さんの小説の中では、「初期の終り」みたいな時期でしょうか。 # 主人公は天堂晋介。長州藩士。と言っても下層、ほぼ農奴のような出身。 この人が、実は超絶な剣の使い手。 高杉晋作に見いだされ、幕末の混乱期の京都で、「長州の殺し屋」として新選組などを向こうに回して、殺人を繰り返す大活躍…という内容。 史実で、「薩摩の中村半次郎」「土佐の岡田以蔵」は「人斬り」として有名ですが、長州藩はそういう人物が伝わっていない。 そんなところに着目して書かれた小説なのでしょう。 なんだかんだと土方歳三あたりと対決を繰り返し、でも生き延びて、最後も死なずに終わる、という内容。 # 正直、司馬さんの小説としては、第1級のオモシロサ、ということはありませんでした。 その分、「架空の主人公で娯楽小説家に徹したら、司馬さんはこうなるんだなあ」というのを楽しんでしまった、という風情。 とにかく女性にもてまくる、というか、縁がとにかく多いです。 そして、あらためて史実に縛られずに書かれた感じを味わうと、ほとんど「ゴルゴ13」ですね。 もっと言うと、現代の常識的なフェミニズム感覚で言うと、女性陣が怒りそうなくらい、「男性本位」な女性像ばかりです。 まあ、実際に江戸時代で言ったらそうだったのかも知れませんが、男性主人公の都合で描かれる女性たち、という意味では、ほんっとゴルゴ13です。 それはそれで、まったりと愉しむ分には、なるほどなあ、やっぱり執筆年代も60年代だもんなあ、そして司馬さんも実はフェミニズム度は低いしなあ、と読みました。 # そして、主人公が強いわけです。剣を取ったら。 もう、とにかく強くて笑っちゃう。その意味でも、司馬さん版「ゴルゴ13」。 あんまり強いんで、どんどん「絶体絶命の危機」がきつくなるのだけど、徐々にだれてくる(笑)。 しかもその剣技が、よくわからない(笑)。 とにかく精神論みたいな気合いみたいな感じ。 時代劇ヒーローで言うと、眠狂四郎の円月殺法みたいな。「なんじゃそりゃ」な感じです。 恐らくは週刊誌連載でしょうから、終わり際なんて、「うーん、作者の方が飽きたんぢゃなかろうか」という手触りが、なんともはや、微笑ましいレベルでした。 # やっぱり、こういうの書かせたら、池波正太郎さんとかのほうが、オモシロイ。 …と、書いている司馬さんも思ったのではないでしょうか(笑)。

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    投稿日: 2017.12.19
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    長州藩の高杉晋作に見出された天堂晋助が戦国時代の遺風を残す二刀流を駆使して、幕末長州藩のために大活躍する青春小説。架空の人物ですが、巧みに史実が交えられているので、実在の人物みたいに楽しめます。

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    投稿日: 2015.05.15
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    このレビューはネタバレを含みます。

    架空の人斬りを主人公に、その他の登場人物や事件などは史実に基づいた、幕末の長州を高杉晋作と共に描く歴史ロマン。 架空の天堂と実在の高杉をを駒のように配置して当時の長州の背景を邂逅していく様は、事実と創作をうまく混ぜ合っていて司馬らしくて面白い。 最後まで架空とは思えず、実在したのではと思わされる主人公の描き方も自然すぎる。 思わず試しに調べてしまったくらい。 司馬が描く人斬りは初めてだったので新鮮だったと同時に、長州には代表的な人斬りがいなかったというのは驚き。 大河「花神」に登場していたらしい。 できれば「世に棲む日日」と併せて読みたい作品。

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    投稿日: 2015.02.15
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    フィクションの主人公 宮本武蔵の 流れを汲む 天才的な剣士 高杉晋作に会うことで 大きく 人生が変化していく。 桂小五郎、西郷隆盛、勝海舟などにであう。 自らは 剣で禍を呼ぶと思い込んでいる。 しかし、何故司馬遼太郎は  この天堂晋助をモデルに書きたかったのだろう。 不思議である。 いわゆる剣客。何故天賦の剣術つかいになったのか。 その過程は 説明されない。 そして、マグアイの描写が やはり へたくそ。 通俗アクション剣術つかいの物語と言うことですね。

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    投稿日: 2014.07.27
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    新装版になっていたため、ジャケ買い 笑 天堂晋助という長州藩の架空人物の人斬りの話。確かに、明治維新前後の天誅や辻斬りの中には、長州藩の凄腕は史実としては着目されていない。薩摩、土佐の暗躍が目立つ。司馬文学の醍醐味はほんとうにこういうことがあったのかと思わせてどっぷり追体験させるところであると思う。まるで見てきたかのような文体は常に惹き込まれる。 また、晋助が使う剣術も二刀を礎としている凄腕なので、それもまた惹き込まれる。下巻ではどのような情景を描くのか楽しみである。

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    投稿日: 2014.02.12
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    幕末の勢いだけであれこれやっちゃう感が好きなんだけど、人切って逃げて人切って逃げてってゆーせわしない人生はいやだなぁ(・・;)

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    投稿日: 2013.05.29
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    高杉晋作に見出だされた剣豪が幕末に暗躍する話。創作とは思えぬほど主役にテロリストとしてのリアルな個性あり。

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    投稿日: 2012.12.28
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    幕末の時代の流れに翻弄されているのか自分の意志で道を開いているのか。 丁寧な書きぶりで描写がよく思い浮かぶ。もっと語彙力があれば頭の中で鮮明に思い浮かべられるだろうにと思った。 おもしろい。

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    投稿日: 2012.12.16
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    やっぱり司馬遼太郎先生、最高です。 主人公の晋介は架空みたいだけど、実際いてもおかしくない!ってくらいリアル。 フィクションに近いリアル。 高杉晋作との出会い、桂小五郎や西郷隆盛、新撰組、新徴組など 実際にいた人物と混ぜてのお話です。 まぁ、命がけです… しかしながら晋介がやたらかっこいい…

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    投稿日: 2012.10.22
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    歴史小説という分野は、読み慣れてくるにつれて面白くなっていく、ということがわかってきた今日この頃。 実在の人物なんじゃないかと、つい勘違いしてしまいそうになるけど、主人公は架空のキャラクターらしい。 その剣術の達人「晋助」の運命を、よくも悪くも奔走させる登場人物はみんな、実在した人物-高杉晋作とか、坂本龍馬とか。 フィクションとノンフィクションを倒錯させる物語・文章で、ある意味宗教的に信じ込んでしまいそうになった。単純な性格だから余計に、笑。 まるで某明治剣客マンガ(笑) 同作品がお好きな方は、特に、いろんな意味で楽しめるんじゃないかと。

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    投稿日: 2012.05.08
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    主人公が実在しているのかと思ったら架空の人物だったようです。しかしそのおかげで色々な幕末スター達との共演があって、とても面白く読めました! 主人公の天堂晋助は長州人なので、幕府側の新選組の面々との絡みも沢山ありました。相変わらず土方さんが素敵でした…v (楊枝を削ったり甘酒飲んでたりして可愛かった。) 勝海舟さんもさすがです~好き。 どの人物も生き生きと描かれていてとても楽しく読めました。

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    投稿日: 2012.03.04
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    史実と同じ調子で書かれており、とても架空の人物の話とは思えない! まるで自分が歴史の舞台に参加しているかのよう。

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    投稿日: 2011.04.22
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    幕末もの。実在はしない人物(人斬り)が主人公。上下巻。 主人公の人柄にあまり感情移入できずものすごく面白いとは感じなかった。

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    投稿日: 2010.01.09
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    上下巻読了しました。 幕末の動乱の中で長州の情勢が目まぐるしく変わるのに、知らずに引き込まれました。 上巻は主人公の天堂晋助が苦手で読み進めるのが辛かったですが、読み進めるうちにこの主人公の心の変化が切なく感じました。 天才的な剣技を持つ晋助を上杉が利用している事にラストでは怒りを覚えました。(晋助がそれを受け入れているのがまた、腹立たしい) この作品で作者が何が言いたいのか解らずに頭を捻っていたのですが、ラストシーンにメッセージが集約されている事に驚きと感嘆の思いとなりました。 最後の一文を読んで茫然。 唐突と言える結びに圧巻されました。 それと、この小説のキーワードは「差別」だと私は受け取りました。 この作品中、様々な「差別」が描写されています。 武家と農民、上士と下士、女と男、幕府と諸藩、被差別部落と藩。 革命の火種は常にこの差別による怨恨によるものではないかと、この小説を読了し改めて感じ入りました。 ところで、この「十一番目の志士」どうして十一番目なのだろうと思ってネットで検索してみたところ…。 この作品中の歴史上の主要人物が全部で十人、それで十一番目が主人公だと言うことなのでは?と書かれていたのを見て納得。 私は、架空の人物なので端数にしたのかと思っていましたが。 本当のところはどうなんでしょうね。

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    投稿日: 2009.12.05
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    架空の人物ですが‥そうと知らずに最後まで読みたかったです。 (調べてしまったので‥) でも知りつつも、名前が残っていないだけで こんな人、本当に居たのかもと思って読んでしまいます。 最後が想像と違っておりました。

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    投稿日: 2009.12.02
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    下巻の途中で止まっているけど…。 長州の刺客天堂晋助の物語。新撰組との丁々発止がおもしろい! あと尊皇派が京都で暗躍していた背景がこれでようやく理解できた。 高杉晋作や桂小五郎と新撰組の対立図とか…ね。 この天堂ってどうしてもルパン三世の五右衛門とかぶっちゃうんだけど…。

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    投稿日: 2009.10.16
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    司馬先生のオリジナルキャラが主人公。 長州藩の下層の出ではあったが、天堂晋助の剣の天稟は異常なものではなかった。ふとしたことから彼を知った藩の過激派の首魁・高杉晋作は、晋助を恐るべき刺客に仕立て上げる。京で大阪でそして江戸で忽然と現れ、影のように消え去る幻の殺人者のあとには、常におびただしい血が残された…剣の光芒が錯綜する幕末の狂宴。〈本書裏紙より〉 オリキャラが主人公ですが、なかなかおもしろいです。高杉さんもちょこちょこ登場しますよ。

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    投稿日: 2009.07.14
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    架空の人物が主人公だけに、まさしく幕末オールスターキャストの共演。でも、史実をキチンと押えているところは、さすがは司馬作品です。

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    投稿日: 2009.06.14
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    少年ジャンプの格闘シーンを読むような軽快な殺陣シーン。 作者の司馬遼太郎さんは必要以上に状況描写をしないのに 何故,あれだけイメージがわくようなカッコイイ戦闘シーンが書けるのか。 すごい。 例えば,主人公が敵に囲まれていて, 剣を抜いて,一歩踏み込んだと同時に切り倒して, 敵が倒れてゆくと同時に振り返る,みたいなシーンがったとして, そういうシーンって,絵にしても,映像にしても,漫画にしても, 軽快さを出すことは容易ではないと思うのに, それを文章だけで, 更に言うと,余計な言葉を一切,切り捨てながら あたかも息をするように当たり前のこととして軽々やってしまえるのがすごい。 読み返して改めて思った。

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    投稿日: 2009.03.17
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    長州藩の天堂晋助にスポットを当てた歴史小説。人斬りとしての生き様を描いている。幕末の動乱を裏側から見ているような気持になる。

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    投稿日: 2009.03.11
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    司馬遼太郎の著書。 司馬先生の小説は、人の生き様とか考え、政治的な思惑みたいなところと、その見事な描写が好きなんですが、これはいわゆるアクションシーンばかりが目立っている印象で、やや物足りなかったので☆×3。 主人公のせいもあるんだろうけどね。

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    投稿日: 2009.03.01