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アガルタ 上巻
アガルタ 上巻
花村萬月/集英社
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総合評価

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    初・花村萬月。本書は確か、トヨザキ書評から。まずは前半だけど、イメージとしては池永永一作品。先輩・後輩は逆だけど、自分が読んだ順がそうなんだから仕方ない。キャラ設定にも共通するものを感じた。頻繁に出てくる作者自身による時代背景の説明は、ある一定のオチャラケ感を維持するためには有効だけど、個人的にはあまり好きじゃない手法。東村アキコが『雪花の虎』でもやってるけど、歴史ものを書くに当たっては、専門家からの細かいバッシングを予防するために必要なのかも。島原の乱が物語のピークになりそうな展開だけど、現実離れしたこの世界観の中、どんな展開を見せるのか。後半も気にはなる。

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    投稿日: 2019.07.23
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    歴史の表に出てくる忍者ではなく、裏で忍世界から天下をあやつる八劔(やつるぎ)という忍勢力があった。 独自の戒律のもと、蛆神に率いられ、あらゆるところに潜む八劔。 この勢力が一人の赤児を創り出した。 生まれおちた日からすでにその美しさは魔の領域に達し、忍の能力は群を抜いている。 やがて世を統べる命を背負っていた子の名はー錏娥哢奼。 大体こういうスタートです。 忍者らしい術やらが出てくるのは最初の最初のみ。 性的な描写が非常に多く、まぁ、美しさで人を幻惑するのが最大の武器ですから、これは仕方ないとして。 メインの描写が島原の乱で、キリシタン虐殺のシーンなどはグロテスク。 ふわっとした優しいお話に飽きちゃった方にオススメです。

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    投稿日: 2015.08.25