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総合評価

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     舞台は1900年のパリ。1900年のパリ、と聞いても歴史に弱い私はそれがどういう時期だったのか、すぐに分かりませんでした。確かフランス革命って18世紀末だよな。じゃあそれから100年後くらいか。ふむふむ、パリ万博。おっ、これはなんか聞いたことあるぞ。ドレフュス事件……? うっ、こっちもなんか聞いたことはあるけど……、ほうほう、こんな事件だったのか。と正直そのくらいの知識で読みはじめたのですが、著者の紡ぐ丁寧な描写のおかげもあって、気付けば、心は1900年のパリにいました。  日本の芸術品に強い興味を持つ精神科医のラゼーグを語り手に、謎めいた日本人女性である音奴との出会い、そしてラゼーグに会うまでの彼女に何があったのか、という秘密が事件の真相に深く関わっていく――。ラゼーグと音奴の関係はもちろんですが、徐々に心を開いていく音奴と彼女に協力的な態度を示してくれる脇を固める人物の姿も印象的でした。真相が明かされることで読者が知る、サスペンス的な恐怖と後に残るような嫌な感じも魅力的です。

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    投稿日: 2025.07.03
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    タイトルが「薔薇窓」であった旧バージョンを読みました。19世紀から20世紀にかけてのフランスで日本趣味のある精神科医師と、その周辺で起きる事件や人間模様を描いています。下巻はラストに向けて怒涛のたたみかけ。ハッピーエンドでほっとしました。医療ものかと思っていましたがそうではなく普通の小説でしたが面白かった。

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    投稿日: 2024.01.13
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    帚木さんらしくなく、普通の小説だった。 宗教も最近も人種差別もほとんど出てこず・・・ ポリニャック夫人の執事たちの行動はちょっとやりすぎ。 そして、私のお胸の写真を見ても、ママは判別できないと思う。

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    投稿日: 2015.12.18
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    犯人の元から逃げ出してきた音奴。ラゼーグ医師の心遣いもあってだんだんと元気を取り戻す。彼女の証言もあって事件は解決に向かう。パリといえども闇はどこかに隠れていて顔を出す機会を窺っている気がした。

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    投稿日: 2014.09.28