
総合評価
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powered by ブクログメインは前半の3篇。デンヴァーの研究所に留学していた時に知己になった3人の女性――下宿の大家の老婦人、バーメイドの中年女性、中華レストランの日本人ウエイトレス――それぞれへのレクイエム。よもや自分がこういう形で人の心に残るとは思ってもいなかったかも。 後半には、免疫学者ニールス・イェルネ(1984年ノーベル賞受賞)についての一篇もある。聖者のような、ただの偏屈者のようなイェルネ。遠巻きに心酔する著者。これも静かなレクイエム。 興味深かったのは、著者が「玉」を取り去った話。前立腺がんの治療のためだったが、風通しがよくなって、そして嬉しいことに煩悩もなくなった。その夜見たのは「羽化登仙の夢」だったという。 単行本は2009年11月刊。著者はその半年後76歳で逝去。
0投稿日: 2025.05.05
powered by ブクログ【本の内容】 世界的免疫学者である著者が、初の留学で住んだ1960年代のデンバー。 下宿先の老夫婦との交流、ダウンタウンのバーに通って知った豊かなだけではない米国の現実。 戦争花嫁だったチエコとの出会いと30年に及ぶ親交。 懐かしくもほろ苦い若き日々―。 回想の魔術が、青春の黄金の時を思い出させる。 そして脳梗塞となって、その重い病との闘いのなかから生まれる珠玉の言葉。 自伝的エッセイ。 [ 目次 ] 1 春楡の木陰で(春楡の木陰で;ダウンタウンに時は流れて;チエコ・飛花落葉) 2 比翼連理(比翼連理;羽化登仙の記;百舌啼けば;わが青春の小林秀雄;花に遅速あり ほか) [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]
0投稿日: 2014.10.04
powered by ブクログ世界的免疫学者で詩人の半生を振り返ったもの。まだ夢の国だったアメリカへ初めて留学した時の 下宿先の老夫婦との生活にはじまり、その後の渡米で知り合った人々との交流が 懐かしくも切なく、とても大切な宝物だと言うことが伝わってきました。老いてから この様に人生の宝物を文にして形で残せたらいいなぁ、人生っていいなぁって思わせてくれました。
0投稿日: 2014.09.10
powered by ブクログ多田先生の為人が,まさに情緒でできていることを目の当たりにし,その人柄に惹き付けられる.なんと感情溢れるエッセィなのだろうか.
0投稿日: 2014.07.05
powered by ブクログ著名な免疫学者であり、詩人であり、 新作能の脚本を手掛けるほど、能に造詣が深く 文筆家でもある多田富雄さんの自伝的エッセイ。 病に倒れてからの執筆なのですが、 若かりし頃のアメリカ留学時代からエッセイが始まります。 とにかく、好奇心旺盛。 世間体など考えず、フラットな目で 色々なところに飛び込み、 胸を開いて人々と交わっていきます。 病気のことも書かれています。 脳梗塞のこと、前立腺がんのこと。 こんなに好奇心の塊のような方でも 自死を考えるまでに追い込まれる重い病。 「ダディさんのためならエンヤコラだ」と 支えた奥様との関係がとてもとても素敵です。 詩人の旦那様っていいですね。 『いとしのアルヘンティーナ』ずっしりきました。 病に倒れてから出された3冊の往復書簡集を 絶対に読もうと思った一冊です。 表紙の楡の木。真っ青な空に気持ち良さげに 枝を伸ばしています。 この本も、重いことが書かれているのに ジメッとしてないのは、多田さん自身が 表紙の風景のような心持ちで書かれていたから なんじゃないでしょうか。 …なあんて、勝手に思っちゃってます。
5投稿日: 2014.06.27
