
総合評価
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powered by ブクログ萩尾望都さんに関する評論本を読んで勢いづき、再読ブームが来てしまった(何度め?)。 70年代の本は実家のほうが揃ってるのだけど、80年代後半の作品以降は、私の家にも少しずつ揃えられていて。1番手前にあった海のアリアをまずは手に取り再読。 この作品は結構もうモダン望都の雰囲気が漂っていて、トーマの心臓時代の初期の高尚な文学的でおしゃれで儚い雰囲気は消えかけてる。代わりに少し砕けた、日本の学校生活を送る高校生たちが出てくる。もちろんSFで、宇宙から来た人などが紛れてくる。 冒頭千葉で海で事故に遭った主人公の高校生男子が、沖縄の海岸で発見される。何も知らない赤ん坊のような様子。この子は本当にあの事故で行方不明になった男の子なのか?不思議に思う弟と学友たちと、不思議な学園生活が始まる…。そこへ新任の音楽教師が来るのだけれども、なぜか主人公を知ってる様子…。 という展開。そう、このあと、めくるめく展開が待っている。冒頭で、主人公を拾った沖縄の歌手マリア、なにかドラマが始まりそうな設定と周りの登場人物だったけど、いつの間にかすんとも登場しなくなる…のだが、そんなことにも気が付かないほどのめくるめく展開…!
7投稿日: 2024.10.31
powered by ブクログ仲間たちとともにヨットで海へと出た音羽(おとわ)アベルは、嵐のなかで光る球体を目にして、波にのまれて行方不明となります。 やがて家に帰ってきたアベルは、それまでの記憶をうしない、以前の彼からは理解できないような言動をくり返して、弟のコリンをはじめ周囲の人びとを戸惑わせます。そんな彼らの通う聖シモン学院に、有亜土(ありあど)ディデキャンドという音楽教師が赴任してきます。彼は、自分がエイリアンだと名乗り、アベルの身体のなかに入り込んだ「ベリンモン」という楽器の演奏者であるといいます。自分はアベル以外の何者でもないと反発するアベルは、アリアドに背を向けつづけますが、アベルの不思議な能力によってさまざまな事件が引き起こされていきます。 著者のSF作品のひとつですが、いくつものテーマが混在していて、やや間延びしてしまっているような印象もあります。とはいえ、メインとなるストーリーがまぎれてしまうということはなく、整った構成にしあがっています。また、一人の少年が楽器となって奏者と共振し、音楽をかなでるというボーカロイドのような設定は興味深く感じました。
1投稿日: 2021.09.10
powered by ブクログ沖縄での歌手とのエピソードの完成度が高く、ここで終りにしてもよいのでは、と思う。 荒れる海・穏やかな海の描写が卓抜で、絵のお手本にしたいほど。 双子の弟コリンの後悔の涙が胸を打つ。
1投稿日: 2021.07.14
powered by ブクログ日本が舞台の萩尾望都作品はあまり読んだ事がないので新鮮。逗子の海にヨット。とても萩尾望都らしい!アベルがマリサを助けるくだりから、日本版メッシュのような連作になるのかと思いきや、アリアドが出てきてから物語が大きく舵を切る。そしてそれはもちろん最初からそう決まっていた。(しびれる) 逗子に帰ってからのアベルは、萩尾望都特有の感情的な美少年然としている。なにせ感応力の持ち主。一巻ではまだ全貌は分からず、どこまでSFなんだろうといった感じ。楽器?どういうこと?といった感じ。 それにしてもアベルとベリンモンの共存の具合がなんとも絶妙。 普通の人間より複雑で、おそらく我が強く、潜在能力として超能力も持っていたというアベルだからこその調和加減なのだろう。塩梅がすごい。
1投稿日: 2014.02.02
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
2012年8月初読。 コミカルだが異様に重い話という側面も。アンバランスを楽しむ? 2021年10月再読。 これは独特……。 日常の謎とハイレベルなSFが交互に展開され、なのに話はきちんとつながっている。 すごくシリアスな話になりそうと思いきや、結構コミカルなシーンも挟まれ、どこかほのぼのでもある。 地球人が異星人っぽいのか、異星人が地球人っぽいのか。 うーん腰の辺りが落ち着かない感じがするが、全然不快ではない、むしろ気持ちよく読める。 なんだこの感じ方。 @ ◇第1巻 ・第1話 嵐(テンペスト) 51p ・第2話 水上の音楽 40p ・第3話 不協和音 40p ・第4話 めざめよと夜を守るものの声は呼ぶ 40p ・第5話 プレーヤー 40p ・第 6話 ベリンモン 32p ・第 7話 世界征服友の会 32p ・第 8話 地球防衛友の会 32p ・エッセイ―『精霊狩り』からはじまった:恩田陸(作家) 2021年10月再読。
0投稿日: 2012.08.21
powered by ブクログ全2巻読了。 少年の葛藤を描くかと思えば、宇宙へ、そして音楽イメージの世界とテンポよく果てなく広がってゆく。 イメージが次のイメージを呼び、読みやすい。
0投稿日: 2011.12.29
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
壮大な音楽ファンタジーと聞き、読んでみました。本当に壮大すぎてストーリーの説明がしにくいのですが、舞台は湘南の海。登場人物たちは高校生。休日に同級生たちでヨットを乗っていると嵐にあい、1人が行方不明に。死んだと思われていたその人物が沖縄で発見され、なんと、宇宙人の楽器になっていた!という感じのお話です。最初は平凡な高校生の学園マンガかと思いきや、最後はハリウッド映画なみのスケールになっています。各章のタイトルが「テンペスト」といった風に名曲のタイトルが使用されているのが嬉しいところ。
1投稿日: 2011.06.26
powered by ブクログ「自分が自分じゃなくなっていく」という感覚がゾッとする。 海での事故以来、記憶を失ってしまったアベルのSF物語。 綺麗な絵と、音楽が奏でる不思議なストーリー。 文庫で全2巻
1投稿日: 2009.11.23
powered by ブクログ嵐に襲われ漂流した兄・アベルらしき男が見つかったとの情報を聞きつけコリンが沖縄に駆けつけると、そこには記憶を失いながらも不自然に音楽的才能を開花させたアベルの姿があった。 コリンや友人らの助けもあり、なんとか日常生活に馴染もうとするアベルだったが、音楽教師アリアドの登場により自身の「楽器」としての宿命に巻き込まれていく。 逗子海岸でヨット乗りをする場面から始まる作品だが、壮大なSFへと展開していく。 主筋は重いのだが、冗談交りの友人との三角関係やディスコミュニケーションのおかしみなんかもあり、読み口は結構軽め。 登場人物それぞれのコンプレックスも丁寧に書かれており、コンプレックス克服の成長物語という一面も持つ。 相変わらずの高い構成力と奇抜なアイディアで完成度の高い作品に仕上がっている。
1投稿日: 2009.09.08
powered by ブクログ優等生のアベルが、ヨットで座礁して行方不明になった。 眉目秀麗、完璧なアベルの死を嘆く通夜に一本の電話がかかってくる。 「頭のちょっと弱い男の子をこちらで預かってるんですけど」。父親は激怒して話を聞かず通話を切る。 しかし気になった弟コリンや友人らが沖縄へ行くと、アベルそっくりな少年がいる。 しかし、「彼」は言葉も話さず、ただ音楽だけが堪能で、生活知識もまったくない状態。以前のアベルとはかけ離れている。 コリンはそれでも身体的特徴から彼がアベルだと断定し、彼を連れ戻す。 しかしアベルは学校でも家庭でも問題を起こし、そんな中、新しく学校にやってきたアリアドという音楽教師はアベルを「自分の楽器」だと言う−−−。 アリアドが出てくる辺りから加速しはじめましたね。 ベリンモンってどういうことだ、共鳴ってどうやるんだ、と謎を残しながら二巻へ続く。
0投稿日: 2009.03.01
powered by ブクログヨットの遭難で海に消えた少年アベルは、記憶も常識も喪失して還ってきます。 彼の体内には、宇宙生命体である楽器ベリンモンが宿り、その楽器を追い求めてエイリアンが現れます。 こんなふうにあらすじを書くと、???がとびかうような突飛な話のようにみえますが、さすが、萩尾望都先生。美しい抒情詩のような仕上がりになっています。でも作品群の中では比較的軽い感じでさらっと読めるほうです。 話はそれますが、この一巻の最後に恩田陸さんがエッセイを書かれています。 その中で、恩田陸さんのあらゆる作品の根っこになっているものが萩尾望都先生の作品だと。「精霊狩り」シリーズが「光の帝国」シリーズへ。「トーマの心臓」が「ネバーランド」へ。「ヴィオリータ」が「ライオンハート」へ。「この娘うります」が「ロミオトモミオは永遠に」へ。びっくりです。でも、私が恩田陸さんの作品に惹かれる理由もわかりました。私も萩尾望都先生の作品の空気がすきなんです。 あの独特の空気、恩田陸さんの作品を萩尾望都先生がマンガにしたものを見てみたいです。
1投稿日: 2008.09.11
powered by ブクログ漫画では不可能ではないのかというテ−マなんだけど すっごく綺麗にまとまってて、しかも読みやすくて面白い。 すごい。
0投稿日: 2008.06.06
powered by ブクログアベルとアリアドの人格がいったりきたりするのが好きなんだ。アリアドはヘタレに収束していったのは好ましいと思う…。
0投稿日: 2008.01.06
powered by ブクログこれはね、すごいですよ。天上の音楽が聞こえてきますよ。「絵から音楽が聞こえてくる漫画」としては、のだめの先を行ってます。
0投稿日: 2007.05.25
powered by ブクログ出来のいい兄と、出来の悪い弟はある日、友達と共に海に出て、そしてそこで兄は死んでしまう。 「ずっと思ってたよ/ずっと思ってた/あいつさえいなけりゃって/でも/それは/死んじまえってことじゃなかった・・・・・・」 しかし、兄は宇宙鉱生物に寄生されて、弟の下に戻ってくる。コメディタッチで進みながらも、何もかも完璧なはずの兄のもつ傷・心の闇が、弟の前に立ち現れる。 そして、そこに表れる宇宙人のアリアド。 アリアドは、兄の中に居る宇宙鉱生物と共鳴して音楽を奏でるプレイヤーだった。 やおいの匂いが漂う?と見せかけて、アリアドの深い傷と死者への悼みがまた読者を沈黙させる。 そして奏でられる、兄とアリアドの音楽。 死者への悼みの心、誰かの痛みや傷に共感する心が、二人によって演奏される…。 人々の痛みへの共感、時にやさしく微笑ませてくれるコミカルな表現、音楽の瑞々しい表現(萩尾望都が音楽を表現する絵は、本当に音譜がそのまま一本の線になっているかのようで、一個の画面の中に、壮大なオーケストラが埋め込まれているかのようである)がバランスよく纏まった小品である。 さらっと読めるのに、暖かく心地よい。
0投稿日: 2006.07.18
powered by ブクログ「ずっと思ってたよ ずっと思ってた あいつさえいなけりゃって でも それは 死んじまえってことじゃなかった・・・・・・」
0投稿日: 2005.05.17
