
総合評価
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powered by ブクログ読了。 数々の困難を経ての帰還、勧善懲悪の流れの中で多数の誅殺、冥界における死者との会話など、冒険譚というには、物騒な話。 最終的に、アテネ神がバランスを取って収束。中庸ということか。
0投稿日: 2025.08.31
powered by ブクログ小池博史ブックフェア選書より 「オデュッセイア」 ぼくは2021年に9年計画としてアジア8カ国のアーティストと「マハーバーラタ」全編を仕上げた。6時間半の作品になった。ホメーロスの「オデュッセイア」その第二弾。世界三大叙事詩のひとつ。「火の鳥プロジェクト」の第二弾でマレーシアで創作。叙事詩には人にまつわるすべてがある。「すべて」はぼくたちの’生の全体’を照射する。(小池博史)
0投稿日: 2025.08.26
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
下巻で主人公オデュッセウスはなんとか妻と息子がいる故郷に帰ったが、妻は夫の外見が以前と変わったことからまた息子はそもそも父親の顔を知らなかったことから、二人ともにわかには信じられなかった。加えて、妻の求婚者たちとの争いに巻き込まれるというように、故郷に帰った後も次々と災難が降りかかる。それでも、智謀と呼ばれたオデュッセイアは、目の前の難題に巧みに対処していく。
0投稿日: 2025.08.04
powered by ブクログ後編は、突然始まる主人公補正で神々の力で敵をバサバサ倒して行く感じで、前半に比べると微妙かも。ストーリーが雑になったなという印象
1投稿日: 2025.06.29
powered by ブクログ下巻は主に復讐譚。 それにしても読ませる。 口承文学として、紀元前から伝えられてきたのも、その物語としてのおもしろさに拠るところが大であろう。
0投稿日: 2025.06.17
powered by ブクログこれまで出会った物語、ゲーム、マンガや映画など、色々なものが想起されながら読んでいた。 とても面白かった。
0投稿日: 2025.06.09
powered by ブクログ放浪の旅から帰ってきたオデュッセウスと求婚者らとの戦いが中心。 オデュッセウスがやたらと野蛮で驚く。 当然現代とは常識は違うわけだが…
0投稿日: 2025.04.13
powered by ブクログ英雄オデュッセウスのハラハラドキドキ冒険譚! 第一印象はお堅めですが、読み始めてみると印象がガラリと変わります。言い回しなどに古代っぽさがありますが、ストーリーは現代の少年漫画にも通ずるようなワクワク感があります。 神話の登場実物も数多く登場します。中でも驚いたのは、神々が個人的な感情で人間の味方をしたり敵になったりするところです。敵に回したら辛いところですね...。 最後まで失速することなく、ずっと面白く読める作品でした。
5投稿日: 2025.02.23
powered by ブクログ話の面白さという点では『イリアス』よりもこちらの方が取っ付きやすい。また,殺戮に対する余韻も好対照を成している。
0投稿日: 2024.07.18
powered by ブクログオデュッセイアイタケーに帰還す、の下巻。この話を読むたびに思うのだが、ペネロペはホントよく孤閨を守ったよ。旦那は10年間も別の女と同棲していたのに。
0投稿日: 2024.07.04
powered by ブクログホメロスによる叙事詩。タイトルは知ってるが読んだことないという方は多いのではないか?3000年前に書かれたのが信じられないほど面白い。祖国への苦難に満ちた旅路を描いたのが上巻。下巻は帰国後の物語となっている。
0投稿日: 2024.03.09
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オデュッセイア下巻、期待通りにすごくエンタメしてて面白かった。乞食老人の身なりをして我が家に潜伏して、居座って財産を食いつぶしている奴らを息子とともに成敗・皆殺しするまでのハラハラわくわく感、20年越しの妻や父親、召使いたちとの感動の再会の細やかな描写などすごく手が込んでいる。 自分に群がっていた迷惑な求婚者どもの死体の中で血にまみれて雄々しく立つ旦那様を見たら奥様も心温まる想いをなさるでしょう、と語る乳母とか、減った家畜はまたどこかから略奪してくればいい!と明るく語るオデュッセウスなど当時のなかなかハードな価値観も垣間見えるのだが、それも含めて楽しかった。
0投稿日: 2023.08.06
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
トロイア戦争から二十年もの歳月を懸けて祖国へ 神の思し召しとはいえ凄い執念だし奥方のペネロペイアの主人のイタケ王への愛の想いの深さを よく感じました。 上巻は航路の災厄に揉まれ数々の島に流れ着いて争い事が起こったり怪物や女神が住み着いていたりあるいはもてなしを受けたり様々な祖国へ帰路に着くまでの波乱万事な物語。 下巻は祖国へ着き、国王と悟られずに神の計らいで身を紛し皇后に身を寄せてくる不当な求婚者らを打ち負かす物語。 ギリシア最古の叙事詩と難しいのかと読んでみたけど注解もあり読者への語りかける様な文体で 少し言い回しが少し要所要所長くも感じたけど、読みやすくファンタジー性や倫理性にも富んでいて面白かったです。
3投稿日: 2023.07.09
powered by ブクログ「ホメロス オデュッセイア(下)」ホメロス著・松平千秋訳、岩波文庫、1994.09.16 366p¥693C0198(2022.12.21読了)(2016.09.16購入)(1998.07.24/7刷) 【目次】 凡 例 第十三歌 オデュッセウス、パイエケス人の国を発ち、イタケに帰還 第十四歌 オデュッセウス、豚飼のエウマイオスに会う 第十五歌 テレマコス、エウマイオスを訪れる 第十六歌 テレマコス、乞食(オデュッセウス)の正体を知る 第十七歌 テレマコスの帰館 第十八歌 オデュッセウス、イロスと格闘す 第十九歌 オデュッセウスとペネロペイアの出会い、足洗いの場 第二十歌 求婚者誅殺前夜のこと 第二十一歌 弓の引き競べ 第二十二歌 求婚者誅殺 第二十三歌 ペネロペイア、乞食(オデュッセウス)の正体を知る 第二十四歌 再び冥府の物語。和解 訳 注 人名・地名索引 ☆関連図書(既読) 「イリアス〈上〉」ホメロス著・松平千秋訳、岩波文庫、1992.09.16 「イリアス〈下〉」ホメロス著・松平千秋訳、岩波文庫、1992.09.16 「オデュッセイア(上)」ホメロス著・松平千秋訳、岩波文庫、1994.09.16 「ホメロス物語」森進一著、岩波ジュニア新書、1984.08.20 「ギリシャ神話」山室靜著、現代教養文庫、1963.07.30 「古代への情熱」シュリーマン著・村田数之亮訳、岩波文庫、1954.11.25 「オイディプス王」ソポクレス著・藤沢令夫訳、岩波文庫、1967.09.16 「コロノスのオイディプス」ソポクレス著・高津春繁訳、岩波文庫、1973.04.16 「アンティゴネー」ソポクレース著・呉茂一訳、岩波文庫、1961.09.05 「ソポクレス『オイディプス王』」島田雅彦著、NHK出版、2015.06.01 「アガメムノン」アイスキュロス著・呉茂一訳、岩波文庫、1951.07.05 「テーバイ攻めの七将」アイスキュロス著・高津春繁訳、岩波文庫、1973.06.18 「縛られたプロメーテウス」アイスキュロス著・呉茂一訳、岩波文庫、1974.09.17 「ギリシア悲劇入門」中村善也著、岩波新書、1974.01.21 「古代エーゲ・ギリシアの謎」田名部昭著、光文社文庫、1987.08.20 「驚異の世界史 古代地中海血ぬられた神話」森本哲郎編著、文春文庫、1988.01.10 「古代ギリシアの旅」高野義郎著、岩波新書、2002.04.19 「カラー版 ギリシャを巡る」萩野矢慶記著、中公新書、2004.05.25 (「BOOK」データベースより)amazon (下)には第一三歌から第二四歌を収める。怪物たちとの戦いや冥界訪問など、オデュツセウス自身の語る奇怪な漂流冒険譚は終わりを告げて、物語はいよいよ、オデュツセウスの帰国、そして復讐というクライマックスへと突き進んでゆく。
1投稿日: 2022.12.21
powered by ブクログ英雄の帰還、そして復讐。劇的に描かれる、悪漢勢の醜態と家族や家臣との絆は、数千年の古さを感じさせない。 主に冒険譚だった上巻から一転、主要人物が故郷イタケに集結し、本作の悪役となっている求婚者たちと対決するお話になっていく。ほとんどの舞台がオデュッセウスの自宅である屋敷となり、本来の主人自らが正体を隠して悪人成敗の計略をめぐらせる、というのが面白さの軸。エンターテイメントとしてシンプルな構成ながらも、人間味あふれるキャラクターと勢いのある筋書きは、紀元前の作品ということを忘れるほど、現代の我々にも魅力的なものであるといえる。「イリアス」上・下巻から順に読んできて本巻が一番面白かったので、途中で挫折せずによかったと思った。 終盤で見えてくる、アガメムノンの妻(またはヘレネ)とオデュッセウスの妻という対比は、そのまま「イリアス」と「オデュッセイア」との対比ともいえるかもしれない。裏切りと憤怒、そして貞節と高潔さといったところか。しかし20年ぶりでも超絶美女なオデュッセウスの妻の魅力とは……。
2投稿日: 2022.10.17
powered by ブクログロシア軍のブチャにおける蛮行のニュースを観た後で、「血湧き肉踊る」クライマックス・シーンを読んだ。 平時なら、僕だって楽しく読めたのかも知れないが、今読むと悍ましさが鼻を突く。 どうみても、求婚者達の攻撃に対するオデュッセウスの反撃(復讐)の刃は過剰であり、あまりにも悦びに満ち満ちている。 やはり、ロジェ・カイヨワが『戦争論』で書いた通り、人間は戦争が好きなのだ。人間とは、ホモ・プグナ(戦う人)なのかも知れない。 いずれ、遅かれ早かれ、その脳内に埋め込まれた致命的なプログラムゆえに、人間は滅びるだろう。 同族を殺戮する悦びに打ち震えながら。 残念ながら、蝶とちがって人間は決して「変態」できないのだから。 【1人の殺害は犯罪者を生み、100万の殺害は英雄を生む。数が(殺人を)神聖化する。】 チャップリンの映画『殺人狂時代』の名台詞だが、ホメロスの物語には「英雄」が多過ぎる。
0投稿日: 2022.04.08
powered by ブクログ迷い込んだ神の領域から実家に帰るために頑張るオデュッセウス。 上巻からずっと空想上の地での話だったが、物語後半でようやく実際に存在する地名が出てきて「オデュッセウス、とうとう帰ってきたんだな!」と感慨深くなった。 なお、ようやく現れた実在の土地はアレクサンドロス大王のお母さんの地元で、なんだかそれも興味深くて面白いなと思った。
0投稿日: 2021.09.15
powered by ブクログ2021/5/11 苦難と安寧を繰り返すオデュッセウスの旅は寄せては返す波のよう。そんな旅を終え、求婚者を皆殺しにし、苦難を乗り切った末に妻ペネロペイアに再開した彼は「これからも苦難は待ち受けている」と語り、決して楽観視することはない。人生とはそういうものだという達観した見方である。また、愉悦に浸る求婚者たちは黒き死の運命に飲み込まれる。刹那的な生き方は良くないという教訓である。 これは一例だが、西洋人はこういった観点から、本書を道徳書とし、その彼らの精神の淵源としたのではないかと勝手に想像している。
0投稿日: 2021.05.11
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
カタルシスの巻。 物語は、このカタルシスを感じるために読んでいるといっても過言ではない。 それにしても主人公のオデュッセウスはナチュラルにウソと真実を混ぜた過去を語るので、事情を知っている読者でも混乱してくる。 ただ肝心の復讐劇では、アテネ任せのゴリ押しだったのがちょっと拍子抜け。アテネの神の力が無かったらほぼ失敗していたのではないか・・・。 ここはオデュッセウスの智略で意外な勝ち方をしてほしかったなぁと個人的に思った。
0投稿日: 2020.09.09
powered by ブクログ前半十二話から成る冒険譚と、後半十二話から成る復讐劇。豪華二本立てといった趣き。 個人的な好みで云えば、前半の奇々怪々な冒険譚の方を胸熱く読んだが、下巻の復讐劇が無ければオデュッセイアが物語として成り立たないわけである。 一方で上巻が無ければ単なる復讐劇でしかなく、この二本立て様式の、構成の妙は唸らされる。
0投稿日: 2020.07.12
powered by ブクログ物語の大切な要素が散りばめられている。 困難に負けない。 容易に信じない。 悪事はバレる。 いわれなき報復は避ける。 低い身分こそ試金石。
1投稿日: 2020.05.20
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
聖書とコレを読んでおけば、西洋の小説やハリウッド映画のほとんどのストーリーは入っているんじゃないか、と思えるほどのプロトタイプ。
1投稿日: 2020.01.13
powered by ブクログホメロスの『オデュッセイア』は壮大な冒険譚だ。 そんな前口上を聞いていた私は、オデュッセウスに次はどんな危難が襲ってくるんだろう?とドキドキしながら、上巻の最終ページを静かに閉じた。 そして下巻に突入。 ところが下巻は、オデュッセウスがイタケ国に帰還するところからスタートした。すでに冒険は終わりで、今からは美しき妻に近づく求婚者たちへの復讐劇へと進むのであった。 こうしてみると、壮大な冒険譚というよりは、オデュッセイアは冒険と復讐の物語と言ったほうが良いかもしれない。 とはいえ、後半の復讐劇も冒険部分に劣らず面白い。 オデュッセウスが身汚い老人に身をやつし、徐々に自らがオデュッセウスであることを明かしながら、求婚者たちをドカーン!とやっつける様は、きびきびとした文体で緊迫感に満ちた展開となっている。息もつかせぬ展開とはまさにこのことだ。悪辣極まる求婚者たちを木っ端微塵に倒す様は、さすが、知略縦横たる神のごときオデュッセウス。 彼は、全編を通じて、知略縦横で豪快かつ素晴らしいキャラクターとして描かれる反面、とても人間臭い人物としても描かれている。イタケに帰ってきて、身をやつしているときに、相手によっては「実は俺はオデュッセウスだ」とはっきり言えばいいものを、「もしも、オデュッセウスが帰ってきたらどうする?」とか焦らすし、カリュプソのもとで囚われているときは故郷を思ってメソメソ泣いているし。それでいて案外、自分勝手に振る舞うところもあるし。一方では神々しく強い姿を描きながら、他方で描かれるこうした彼の人間臭い魅力がおよそ2800年を経てもなお愛読される理由のひとつかもしれない。 ところで、「オデュッセイア」という言葉は、いまや「オデッセイ」などとも書かれ、自動車の名前にもなったりして、冒険をイメージする言葉となっているようである。確かにどこかカッコいい響きはある。しかし、この『オデュッセイア』本文によれば、「オデュッセウス」あるいは「オデュッセイア」は、憎まれ者(オデュッサメノス)を意味するらしいのだ(第19歌参照)。街に走る車が「愛される者」ならばまだしも「憎まれ者」と名付けられているのは、皮肉だとも思ったのである。
2投稿日: 2019.08.18
powered by ブクログ2019/5/25 読了 オデュッセウスのワガママ度合、自信ある度合がすごい。 オリーブオイルをやたら塗りたくってた
0投稿日: 2019.05.25
powered by ブクログ2019.3.20 オデュッセウスは身勝手で、強欲な1面も多々あるのだけれどなぜあれ程までに神々に愛されるのか? 放浪の果てに帰った我が家で血なまぐさい殺戮の宴を繰り広げる男。 その人間的な欲望とマッチョさこそがギリシアの神々の心を惹き付けるのか。
0投稿日: 2019.03.20
powered by ブクログホメロス 「 オデュッセイア 」2/2 訳が もう少し 現代的なら 自分史上 海外小説の中で ナンバー1だった ギリシア神話や魔女の幻想的な物語、父探しの旅と家族の感動的再会、英雄の転落、ロビンソンクルーソー的な冒険、モンテクリスト伯のような復讐劇、イリアスの英雄再登場 など 面白要素 盛り沢山 戦争の英雄オデュッセウスとその家族の 戦後の波乱人生記、冒険記といったところ。ギリシアの神の意見の対立が オデュッセウスとその家族の波乱人生の原因
1投稿日: 2017.11.30
powered by ブクログ気高さとはこういうものなのだという一つのイメージが得られた気がする。昔の人々はこういう物語を通して目指すべき偉大な人物像を学んでいたのだろうということが窺える。礼儀を弁えて相手を立てながら自分の品位も一切落とさずに言いたいことを伝える弁術はぜひ見習いたいものだと思った。因果不明のあらゆることを神々の仕業として解するのは明快で清々しさすらあった。物語としては空想的要素のある前半の漂流記の方が面白かったかな。まあでも全体として楽しめた。英雄叙事詩、初めてだったけど結構いいものですな。
1投稿日: 2017.06.29
powered by ブクログあのオデュッセウスが帰ってきた。アテナの応援のもと、悪い求婚者たちを皆殺しにするぞ。 なんというか文化の違いを感じる。確かに求婚者たちはオデュッセウスの財産を食いつぶし、遺産を手に入れるため息子までも手に掛けようとする。だからといって最初から皆殺しにするつもりで行動するオデュッセウスを現代の感覚で理解するのは難しい。 求婚者たちのことを抜きにしても、減ってしまった家畜について「またどこからか掠奪すればよい」という感覚がマジにバルバロイ。
1投稿日: 2017.04.02
powered by ブクログ帰還したオデュッセウス、求婚者達を討ってめでたしめでたし...良い求婚者まで殺されたのはすっきりしないもののまあいいか。 英雄譚ではあるがオデュッセウスは滑稽なほど人間臭い。せっかく厚意で故国まで送り届けてもらいながら、勝手に勘違いして逆恨みしかけたり、忠実な部下の気持ちを試してみたり、素性の知れない相手にはとりあえず出まかせの経歴を語ったり、投降した求婚者を容赦しなかったり、聖人君子ではなくどちらかというと悪人に近いが、そんな人物だからこそ、聞き手は親近感を抱くのだろう。 全体の構成は、悪者の無法な振る舞いと、それに耐える主人公、計画のあらまし説明と準備、伏線としての予兆、運命的な決行日の決定、動き出す作戦、チャンス、ハプニング、決着と大団円...と現代でも通じる要素が見事に盛り込まれている。 日本版「百合若大臣」のように、世界各地に同じモチーフの 話が伝わっているというのも納得。
3投稿日: 2016.09.04
powered by ブクログ『イリアス』と違った英雄譚。戦記ものというよりは大いなる旅路と家族愛が描かれていて、クライマックスにかけては思わず感情移入してしまう。あと他の人も書いてますが、酒を飲み肉を喰らいたくなる描写がそこかしこに…笑
1投稿日: 2016.01.23
powered by ブクログ旨そうに肉を焼く描写が頻繁に出てくるので、肉が食べたくなる。 オデュッセウスの帰国・復讐は無事終わったけれども、老後については思わせぶりな謎を残して終わってしまった。
1投稿日: 2015.11.01
powered by ブクログ下巻。上巻では貴種流離譚が描かれたが、後半は一転して凄惨な復讐劇とそれに続く大団円が描かれる。 艱難辛苦の流浪の末、20年ぶりに故郷イタケにたどり着いたオデュッセウス。息子テレマコスと共に、妻に言い寄り家の財産を食い物にする者たちを周到な準備のもと誅殺する。そして、ついに妻と再会し、オデュッセウスの旅は終わる。 全編戦いだらけの「イリアス」よりも話に起伏があって面白い。とくに、最後のクライマックス、オデュッセウスと求婚者たちとの戦いから、それに続く妻ペーネロペーとの再会までは、臨場感あふれる描写で一気に読ませる。こんなものが2000年以上前に書かれたのだから、文化の厚みというのはすごい。
1投稿日: 2014.12.16
powered by ブクログオデュッセウスはものすごく疑い深くて自分で知謀に長けてるとか言っちゃう嫌なヤツだった。加えて残虐でもあるのか、当時としてはこれが普通なのかよくわからない。
0投稿日: 2014.09.17
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
『オデュセイア』(下)岩波文庫:オデュセウスはパイエケス人の船に送られ、眠っている最中にあっけなく故郷イタケにたどり着いた。20年ぶりである。そのまま帰国すれば妻の求婚者どもに謀殺されるであろうと思い、迷っていると、アテナが現れる。オデュセウスはアテナの力を借り、財宝を洞窟に隠し、乞食に変装する。そして、忠実な豚飼エウマイオスに会い、乞食として豚飼の小屋でもてなされる。一方、アテナはテレマコスに帰国するよう伝え、テレマコスはスパルタから急いでイタケに帰国する(帰路の待ち伏せは回避できた)。帰国したテレマコスは豚飼をたずね、乞食が父であることを知る。ここで求婚者どもを誅殺する相談をする。テレマコスが先に帰宅し、乞食に身をやつしたオデュセウスが、後から物乞いにきて、求婚者たちに足台を投げつけられたり、牛の脚を投げつけられたりといった辱めをうける。また、地元の乞食イロスとも格闘する。妻ペネロペイアは「乞食」にオデュセウスの消息を訊ねる。乞食はトロイ出征当時の服装を言い当て、友として遇されることになる。ここで、老婆エリュクレイアが乞食の足を洗うが、このとき猪がつけた膝の傷をみて、老婆は乞食こそその人だと知るが、オデュセウスは事が漏れるのを恐れて、老婆を口止めする。ペネロペイアは長く婚約者たちをはぐらかしていたが(最初はオデュセウスの父の喪服を織っては解いていた)、弓比べを開催し、最も優れた者に嫁ぐと宣言する。時は夜である。求婚者たちは次々に挑戦するが、オデュセウスの強弓を一人として引くことができなかった。テレマコスは求婚者たちの反対を押し切り乞食の挑戦をゆるす。乞食は強弓をひき、十二の鉄斧を射落としたあと、そのまま求婚者の頭目を射る。ここから凄惨な誅殺となり、名のったオデュセウスは求婚者どもの多半を射殺し、テレマコス、豚飼エウマイオス、牛飼ピロイティウスらと武装し、槍で残党を殺す。前もって逃げ道をふさぎ、武器を隠しておくあたりは、『忠臣蔵』の討ち入りのようである。求婚者たちを誅殺すると、求婚者たちと密通した12人の女中を吊るし、乞食を愚弄し求婚者の反撃をたすけた山羊飼メランティオスを殺し、陰部を引きちぎり野犬に食わせた。これらの殺戮を終えたのち、水と硫黄で屋敷を清めると、ペネロペイアを起こし、夫が帰還したことを告げるが、妻は信じることができない。妻は寝台を移し、乞食の寝る場所を作ってやるように試みるが、オデュセウスは寝台がオリーブの大樹の切り株なので移動できるはずがないというと、ペネロペイアの疑いもとけ、長く別れていた夫婦は再会を果たした。最後は、オデュセウスに殺された亡者たちが冥府で、謀殺されたアガメムノンと語らい、オデュセウスの知略とペネロペイアの貞節を称える。アキレウスの葬儀のことも書いてある。一方、オデュセウスは隠居している老父ラエルテスに会い、再会を祝して食事をする。そこに、求婚者どもの身内が仇討ちにくるが、アテネに力を吹き込まれたラエルテスが老いをものともせずに、頭目を投げやりで仕留めると、アテナが仲介し、ここに両者の和解がなる。『オデュセイア』は悪者が成敗される時代劇みたいな話であるが、「浪費」とか「償い」などがでてきて、経済の話もある。しかし、浪費の償いをすると言う求婚者どもを誅殺するのはやはり苛烈であり、浪費の穴埋めをどこかで「略奪」して補おうとする所は、やはり古代ギリシアの観念なのであろう。当時の人間も、戦争は命がけであり、その悲惨も知っていたので、「戦争をスポーツと考えていた」とまではいえないが、やはり略奪が経済の一環になっているところは現代とはことなる。ちなみに、館に帰ってきた主人を最初に見分けたのはアルゴスという老犬であり、世話もされずに牛の糞に埋もれて死んでいくが、20年ぶりの帰国では犬も寿命だったのであろう。『イリアス』より『オデュセイア』は半世紀ほど若い成立らしく、ホメロスの後継者の作品ではないかという推定もある。鉄器もよくでてくる。ミュケナイ時代(前1450〜1150年ごろ)には鉄器は珍しく、暗黒時代(前1200〜700年)からだそうである。
0投稿日: 2014.01.02
powered by ブクログ吉本新喜劇じゃなくって、松竹新喜劇的な味わい。 “べた”な安心感。 こんな大昔に。すごいな人類。
0投稿日: 2013.04.20
powered by ブクログトロイヤ戦争後のオデュッセイアの冒険談。やたらややっこしい名前の神やら怪物やらが登場してきて、登場人物(?)の把握に往生しますが、オデュッセイアは運命の赴くがままに旅を進めます。ギリシャ神話の知識がないと、流石にきついかも。
0投稿日: 2013.01.03
powered by ブクログジョイスの『ユリシーズ』を読むにあたっての再読です。 『オデュッセイア』は、言わずと知れたホメロスの『イリアス』と並ぶ長編叙事詩。 ポセイドンの逆鱗に触れたオデュッセウスは、トロイア戦争終結後、10年もの間、苦難の冒険を続け、やっと妻子の待つ故郷のイタケ島に帰り着く。 『オデュッセイア』12110行から成る英雄叙事詩であり、『イリアス』よりのちに誕生したものらしい。 オデュッセウスといえば、トロイア戦争で、トロイの木馬と呼ばれることになる木で作った大きな馬を城内に運び込み、味方を勝利に導いた英雄である。 トロイア戦争勃発時、オデュッセウスには、若く美しい妻ペネロペと生まれたばかりの息子テレマコスがあった。 オデュッセウスは、後ろ髪を引かれる思いで出征する。 予想以上に戦は長引き、10年も続いた。 しかし、オデュッセウスは、そののち、ポセイドンの怒りはおさまらず、10年、海上及び諸国を漂流し、やっと故郷に帰り着く。 オデュッセウスの留守の間に息子のテレマコスは20歳の若者に成長し、妻のペネロペは夫の無事帰還を信じて待ち続けるが、城は厚顔無恥な求婚者で溢れ、妻子は悲嘆の日々を送っていた。 そこに、オデュッセウスが乞食の身なりで現れ、彼自身の弓で、矢を12本の斧の穴に通し、無礼者たちを格好よく成敗する。 叙事詩は、オデュッセウスの漂流中の数ある冒険談と、帰国後の彼の活躍ぶりで構成されている。 とにかくオデュッセウスは格好よく、英雄のなかの英雄であり、絵画の素材としても多く描かれている。 近世、映画として、フランシス・F・コッポラ製作総指揮で、「オデュッセイア 魔の海の大航海」が作られている。 1922年刊行のジョイスの小説『ユリシーズ』は、『オデュッセイア』を下敷きに描かれている。
0投稿日: 2012.08.25
powered by ブクログ女神アテナはなぜ、あれほどまでにオデュッセウスの帰郷と復讐に尽力したのかけっこう謎だった。仮説ではあるが、現代でいうなら、アテナは運という名前で呼ばれるそれであろうかとなんとなく思った。
0投稿日: 2012.08.19
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
『イリアス』と並ぶホメロスの大叙事詩。下巻ではオデュッセウスのイタケ帰還から大団円まで(第十三歌~第二十四歌)を収録する。上巻で多く含まれていた神話的要素は薄れ、下巻では専ら求婚者たちに対するオデュッセウスの報復が描かれる。 オデュッセイアを通読して思ったのは、オデュッセウスは女神に愛されてこその英雄なのだという事である。オデュッセウスは女神アテナから様々な恩恵を受ける(それこそ知恵や策略といったものから、美貌や背丈といったものまで)。あまりに女神からの恩恵が多いが故に、オデュッセウス自身の武功がやや霞んでしまうほどであった(無論、彼が人に長たる能力を持つ人物である事は否定しないが)。 また、「美貌」や「背丈」といったものまで与えるというギリシャ神話の神々の姿も驚きであった。
0投稿日: 2012.07.10
powered by ブクログ上巻と同じく登場人物達が自分の身の上の不幸に対してとにかく泣きます。そのくせ、オデュッセウスの行動が高貴な身分のものというよりは盗賊の理屈に近い気がするので、余計にたちが悪いと思ってしまいます。まあ、神様も善悪がきっちりと別れていない上に完全な存在という風には描かれていないなので、そう考えると不自然ではないのでしょうが。例えばアテネの行動は素晴らしい思いつきという表現の割には毎度行き当たりばったりだし。こういう古代のギリシャ神話の有り様を知れたのは良かったかな。
0投稿日: 2012.01.11
powered by ブクログご存知イリアスの続編。 堅忍不抜の英雄オデュッセウスが、イリオス戦争のあと、故国イタケへ20年かけて帰り着くまでの物語。うーん、これも面白かった。イリアスの感想の繰り返しになりますが、決まり文句が相変わらず気持ち良い。気に入っているところでは、「夜が開けると」という表現は「朝まだきに生まれ指薔薇色の女神が姿を表すと」と(毎回必ず)表現されます。慣れてくると、鬱陶しいどころか、これが無いと物足りない、くらいの気持ちになってきます(これが無い、ということは無いのですが。。) 物語の面白さもさておき、夜が来たら寝る(「そうではあるが、今は夜の帳の言うことに従って、洞なす船の脇で夕餉の支度をしようではないか」)、とか、どんなにつらいことがあっても、「胃の腑がせっつくので」腹は減るもんだ、とか、そういう肉体と大地の言うことに、きちんと耳を傾ける古代ギリシャ人のバランス感覚、というようなものが、とっても心地良い。 そして、やっぱり飲み食い大好きの身としては、「飲食の欲を払う」描写はなかなかに興味深かったのですが、分けても、「混酒器で酒を水で割る(古代ギリシャではワインを水で薄めて飲むのが一般的だったようです)」という描写を繰り返し読むうちに、なんだかとっても美味しそうに見えて来て困ります。いつか、ワインに水を割ってしまいそうだ。
0投稿日: 2012.01.09
powered by ブクログここで終わるのか~! ギリシャの神様面白い! この文章の作り自体も、枕詞が人によって違っているところとか、慣れると読みやすくなってくる!
0投稿日: 2010.05.06
powered by ブクログ10年に及ぶオデュッセウスの旅も終わりを迎える。 第23歌での妻ぺネロぺイアとのやり取りが涙を誘う。
0投稿日: 2010.03.21
powered by ブクログホメーロスの言わずと知れた英雄叙事詩。 下巻ではオデュッセウスが故郷イタケーにようやく帰り着く。 オデュッセウスとその家族の認知場面、そしてクライマックスの求婚者誅殺はさすが知謀に富むオデュッセウスだと言える。
0投稿日: 2007.07.22
powered by ブクログ「イリアス」と並ぶホメロスの叙事詩。下巻ではいよいよ帰郷し、愛する妻ペネロペイアに群がる求婚者どもを皆殺しにします。
0投稿日: 2005.01.07
