
総合評価
(14件)| 1 | ||
| 3 | ||
| 4 | ||
| 4 | ||
| 1 |
powered by ブクログこの作品は『リング』シリーズの現状最後となる作品だ。約三十年という長い時間をかけて構築されたユニヴァースの変容と集約を感じさせる一作。総決算とも呼ぶべきシリーズの再定義がなされている。それを是と受け取るかは読者次第だが、巨大なものが終わる時の重厚な響きを感じる。 この物語の主題は「家族」。呪いの連鎖が、血縁や自分自身の記憶というミクロな関係性へと収束していく構造が鮮烈だ。 中心にいるのは高山竜司。彼はこのシリーズに欠かせないどの小説にもいない特殊な立ち位置の存在であり、今作でも彼の記憶や存在が複数のレイヤーをまたいで展開される。現実、虚構、内省……その多重性と多様性が、物語の駆動力となっている。 印象的だったのは、恐怖の質が変化している点だ。シリーズ初期作のような、比較的順当な呪いによる「怖さ」からはどんどん離れていく。その代わり、抽象的な恐怖や哲学的な問いかけが前面に出てくる。 呪いが外部から襲いかかるものではなく、遺伝子やアイデンティティといった「内側」から生まれる内省的な苦しみとして描かれており、「ホラー」のオーソドックスな側面を求める読者にはネガティブに映るかもしれない。 しかしそもそもこのシリーズはホラーとして始まったわけではなく、作者が描こうとしてきたのは、畏怖すべき上位のエネルギーや意思のようなものだ。それが時に「恐怖」という形をとって現れる。だからこそ、ジャンルが変わっても通底する「怖さ」は変わらないのだと思う。 興味深いのは、神話や民俗の引用が物語の核に組み込まれている点だ。高山竜司はなぜこのような運命を背負っているのか?「貞子」という存在はどこからやってきたのか? シリーズの根幹をなす「空白」が、「古事記」や「まれびと」などを手がかりに、ホラーを超えて神話的に再定義される展開には驚かされた。 構成も攻めている。シリーズ既読を前提とした描写が多く、時系列や人間関係が複雑に絡み合い、断片的なエピソードが積み重なっていく。読者は、過去作の記憶を呼び起こしながら、複数の現実レイヤーを行き来することになる。こうした構造は、単体で読むにはややハードルが高いが、シリーズを追ってきた読者には大きなご褒美となる。 情報開示のタイミングも巧みで、僕は個人的には翻弄された。謎解きの快感とエモーショナルな余韻が両立しており、ラストまで緊張感が持続する。シリーズを通じて積み重ねられてきたキャラクターの多重性や、現実と虚構の境界が曖昧になる語り口も健在で、読後に残る感触が独特だ。 シリーズファンなら、これまでの謎と複雑なレイヤーが一つに統合されていく快感をじっくり味わえるはず。 個人的にも、シリーズの集大成として高い満足感を得られた。
0投稿日: 2025.11.02
powered by ブクログ映画に合わせて原作読んできたが、なぜここまで高山が出てくるのかという疑問がやっと解決した!貞子すげぇ!
0投稿日: 2025.04.07
powered by ブクログリングシリーズの6作目で最終章。 同シリーズ「エス」の前日譚であり、 貞子の呪いの根源がついに判明する。 井戸に落とされて●され、 ブチ切れからの自暴自棄になり 無差別に呪ってるのかと思っていたが、 根本にはそんな理由が・・・と 貞子に対しての印象が変わった今作。 途中の主人公交代や徐々に明かされる事実に 終始混乱し、状況的にもこれ本当に終わるのか? どう着地するんだ?と先が読めずハラハラした。 ホラーとして読み始めた1作目。 シリーズを読み進めるうちに 気付くとSFになっていた6作目(笑) 3作目くらいからSF要素が多くなり、 少し読むのがしんどかったがなんとか完走した。
19投稿日: 2024.10.10
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
やっぱり、高山竜司が途中から正義のヒーローみたいな描かれ方になってるのが、どうしても気に入らない。 どういうことよ。 そもそも、リングで性犯罪者として描かれてるのに、舞から見た高山は、清廉潔白な人物のように見えてたとか、なんかあちこち気持ち悪い。 それでも最後まで読んだのは、高山に天罰が下ってほしかったから。 高山を恨む女性は、被害者の女子高校生だと思ったら、貞子しかいないとか意味不明すぎない? 全体のストーリーは面白いけど、なーんか気になるとこが多かった。 なんだかなー。
1投稿日: 2024.05.29
powered by ブクログ新リングシリーズ2作目 でも前作エスよりも前の話 貞子の呪いの根源に踏み込んでいる 思わずタイドを読み終わったあとエスをパラパラ読み返してしまった。 エスではまだ貞子関係者が生きているからこの先どうなるのか... まだまだ続編が出そうでワクワク
0投稿日: 2019.08.22
powered by ブクログ貞子、母親、弟。役小角まで出てきて、 みんなの過去がわかる話。 ちょっと、やりすぎの感あり。 結局、兄弟喧嘩の話なの⁉️
2投稿日: 2019.04.28
powered by ブクログ意外と評価が低いレビューが多くて戸惑うけど、すごく面白かった。 神道や仏教を絡める要素は好きだし、現生がホログラムって世界観は面白い。 ただシリーズとの関連性に一部無理があるように感じたが、その点を加味しても良作だと思った。とくにらせんのストーリーと矛盾が多いのでは・・
1投稿日: 2019.02.10
powered by ブクログリングシリーズの最終章。 かなり読み進めるのがしんどいくらいで、単なる文字の羅列。ここまで作者もストーリーを作っていない中で強引に書いた印象で、せっかくのこれまでの話の流れがあったのだが、最後はもはや非現実的すぎる形で収束。
1投稿日: 2018.11.11
powered by ブクログ(オーディオブックにて) いわゆる「リング」の続編。リングは本当にすごかったので、様々な続編やら背景にまつわるものやら、たくさん作品として書かれていますが、ちょっと食傷気味です。 でも読まずにいられないんですよ。
1投稿日: 2017.12.31ううん??
もう10年以上も前になるが、『リング』三部作+外伝の原作小説を「面白い」と思った人には、(season2第一作の)前作『エス』は必ず面白い。 「あれ、この人の名前ってなんか……」と思って読み進めてると、最後の最後で「おおおおおお」となって、思わず昔の本棚を漁りたくなる。読み返すために。 で、その(season2の)「二作目」が『タイド』なんだけど。 どうなの、これ?? 途中、すごい勢いで読み飛ばしたくなった。眠い眠い。 次回の「三作目」の出来によっては、「あれはあれでいい中継ぎだった」という評価になるかもしれないが……。 『リング』シリーズ原作のファンは、手を出さず一旦保留すべきだと思われる。
0投稿日: 2016.12.31
powered by ブクログリングシリーズの続編?になるのだろうか?古代博物館から始まり役小角伝説に繋がった先に貞子の怨みがあるとは。高山竜司の出生があきらかになり、貞子により竜司の運命がこの先どうなっていくのか。
1投稿日: 2016.11.17
powered by ブクログ貞子の呪いの起源に行き着く過程が描かれていて面白かったです。ですが、鈴木先生が壮大な仕掛けやファンタジーを展開したいのは分かります、その部分は好きです。リスペクトします。しかし「角川ホラー」という名門レーベルから出している以上、そのドス黒い表紙から私たちは心臓をを凍りつかせるような物語を手に取るたびやはり期待してしまいます。そしてジャパンホラー界の永遠のマドンナの生みの親の作品であれば尚更です。面白い緻密な構成力は健在なので、あの圧倒的な呪いの恐怖がそれこそ波の如く押し寄せることをファンとしては強く願ってやみません。
0投稿日: 2016.04.26
powered by ブクログ「エス」や「リング」全ての謎が解明できた完結編?なのですかね?貞子の真の狙いが、ついに解明されたのでした。 実は高山竜司が「リング」シリーズの鍵だったようです。 壮大な展開がついに終わり、読みごたえがあったシリーズでしたね! でも、茜を軸とした新展開もあるのかな?と考えたりもしてしまいます。
0投稿日: 2016.04.15
powered by ブクログリング・シリーズの第二シーズンの第2作。 ホラー小説として幕開けした『リング』はバイオ・ホラー・SFに変貌し、なかなか結末に辿り着かぬようだ。それにしても、どこまで貞子で引っ張るのだろう。 前半のストーリー展開は面白いのだが、中盤からは次第にマニアックな展開となり、ストーリーに着いていけなかった。リング・シリーズのコアなファンなら楽しめたかも知れない。
1投稿日: 2016.04.04
