
総合評価
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powered by ブクログ全8冊の2冊目の副題は“沈黙する神々の帝国”。 1冊目が“神々のささやく世界”で、 個人的には神々がささやく、という現象が 心象風景なのか、 それとももっと物理的な現象を指しているのか 判別がつかなかったのだけれど、 この時期の「沈黙」はよくわかった。 すなわち、文字の発明。 文字により、人類は「知の普及」を可能にした。 結果として、人類は神の声より人の声を聴くようになった。 よくよく考えてみれば、 ユダもムハンマドもキリストも元は人。 一神教と現在見做されているものは、 すべて胸に抱くひとつの信仰を「神」と名付けているに過ぎないのだな、と思った。 ニーチェが「神は死んだ」と言ったのは19世紀後半だけれど、 BC1000年頃には人はもう人の世を生き始めていた。
0投稿日: 2025.12.16
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
人類最大の発明、アルファベット、一神教、貨幣は神々の沈黙とともにもたらされた。 騎馬遊牧民や「海の民」の影響を受け「強圧の帝国」とし周辺国を軍事的に圧倒したアッシリア。 征服した諸民族の信仰や習俗を尊重した「寛容の帝国」を築いたアケメネス朝ペルシア。 この辺りの歴史の話は好き。3つの発明の話はちょっと読むのがしんどい感じはあったけど、とても面白い。
0投稿日: 2025.09.21
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
二分心仮説(「神々の沈黙──意識の誕生と文明の興亡」ジェインズ)によるオリエントの帝国興亡史。アルファベットによる文字の普及と唯一神信仰が、神々の声を聴こえなくさせ意識を醸成したとする。文字から神の声が聴こえたのが、たんなる意味を読み取るものになり黙読も生じる。アルファベット、唯一神、貨幣(交換手段としての)は、単純化と普遍化。 神々が沈黙すると古来の神話だけでは世界を理解することが困難になり、千年紀前後の「枢軸時代(ヤスパース)」を生む。
0投稿日: 2025.05.31
powered by ブクログギリシャやローマについての歴史は結構詳しく学ぶ機会は多いのだが、トルコやパレスチナ、北アフリカを含めた地中海全体についての歴史はあまり学ぶ機会はない。したがってペルシア戦争はギリシャの立場から見てるし、ポエニ戦争はローマ側から見ている。 この本はペルシア戦争の主役、ペルシャ帝国の側からも見ているのが面白い。今までなんで弱いペルシャが広大な領地を有しているのが良くわからなかった。次も読みたくなる良書だ。
69投稿日: 2025.02.19
powered by ブクログかつて神々の声が響いた地中海世界に新たな時代が訪れた。アッシリアは武力で領土を広げペルシアは寛容な統治で広大な帝国を築いた。 この時代、アルファベットが生まれ文字はより多くの人々に広がった。貨幣が流通し経済が活発化する中、唯一神を信じるユダヤ教や善悪二元論を説くゾロアスター教が生まれた。 インドでは思想が深まり中国では秩序を重んじる哲学が発展していた。世界はつながり文明は交わりながら進んでいった。 神々の沈黙の中人々は新たな価値観を生み出し歴史を刻んできた。かつての帝国が残した遺産は今も私たちの社会に息づいている。 歴史を明らかにすること、歴史に学ぶこと多し。
0投稿日: 2025.02.14
powered by ブクログオリエントの歴史についての本。 メソポタミアからローマ帝国まで、4000年の文明史を一人の歴史家が書下ろす。と題する地中海世界の歴史全8巻のうちの第2巻。 タイトルは『沈黙する神々の帝国』副題にアッシリアとペルシアとある。本書を読む前に、早くもここで疑問? まずは、神々が沈黙するとはどういうこと? 次に、ペルシアは言わずと知れた大帝国、そんな大帝国ペルシアとアッシリアを副題で同列に並べている。アッシリアってそんな大帝国だったの? また、この本の表紙をよく見ると人物の写真。ひょっとしてアッシリアのアッシュルバニパル?ペルシアのキュロス2世でもなければダレイオス大王でもない、アッシリアの王が表紙を飾っている。自信と威厳に満ちた表情。帝国の支配者としてのオーラを感じるが、なぜこの人? 僕が尊敬する出口治明先生もある本で「本を選ぶときにお薦めなのは、まずは表紙の綺麗な本を選ぶこと。表紙がいい本は、出版社も力を入れているはずなので、優れた本が多い。」と言う。同感だ。表紙は大事だ。 その答えは本書を読むとなるほど、そういうことかと理解できる。 周辺国を軍事的に圧倒した強圧の世界帝国アッシリア、征服した諸民族の侵攻や習俗を尊重して貢献関係を結び、寛容の帝国を築いたペルシア。対照的な2帝国の歴史だが、なぜかアッシリアの歴史に魅力を感じる。 表紙を飾るアッシュルバニパル。彼は文字が読めることを誇りに思い、文書を収集することに興味を覚えたようだ。彼が集めた文書は図書館に保管され、その遺跡は今でも見ることができる。この図書館に保管された文書のお陰で、メソポタミア地域全体の歴史が現代まで克明に残される。文書も紙ではなく粘土板に書かれたことが、長期間の保存に耐えることができた。 なるほど今こうして、アッシリアの歴史に触れることができるのも、アッシュルバニパルの功績だ。 まだまだこの本の魅力について語りたいことがたくさんある。アルファベットについてもそう、ペルシアについてもそう、枢軸時代にも言及されてますよね。何て本を書いてくれたんだ本村先生は。読み始めたら面白すぎて止まらないじゃないか。しかしながら、もうすぐ夜が明けそうだ。会社に行かねば。本を購入するための軍資金を稼ぐために。 因みに、第3巻は、エーゲ海とギリシアがテーマ。ああ、もうどうにも止まらない。
5投稿日: 2024.08.29
