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校閲記者も迷う日本語表現
校閲記者も迷う日本語表現
毎日新聞校閲センター/毎日新聞出版
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総合評価

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    日本語というしなやかな言語を学ぶ大人の国語でした。 日本人ならどんな日本語を使っても伝わるものは一つとして思っている人はいないでしょうか? この本を読んでから日本語って実は解釈違いをたくさん持ちやすい危険な言語だと思いました。普段から使う言葉でも実は正しく伝わってないのかもしれないとおそろしくなりそうでした笑 文章や文脈の中身ではなく日本語によってそれが起きてしまうかもしれないということ、この本を読んで、あれ?私が思っている解釈って実はマイナー意見だったの?なんて思うところがいっぱいあると思います。 なににせよ日本語って私たちが思っているよりもアップデートしてきているんですね。自分が普段から使う日本語ってもう実は意味が古かったりしますよ。

    7
    投稿日: 2024.08.05
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    「ほぼほぼ」「大丈夫」などの人によって使い方の分かれそうな言葉について、簡易的なアンケートをもとに分析・解説している。文法的にどうこうというより、世の中でどう使われているのかというところに重きを置いた解説で良かった。複数の辞書の記述を比較しているところも良い。

    0
    投稿日: 2024.03.03
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    タイトル通り、新聞記者が記事を書くとき、構成するときに迷う日本語表現について。 意味が変わってきているもの。使われ方が変わってきているもの。必ずしも最新の辞書に反映されていなかったり、辞書によって形が変わってきたり施しているものなど、著者がTwitterで取ったアンケート結果をもとに、背景や自身の思いなども交えながら紹介している。 日本語言語のような観点での解説もあり、時間をかけて丁寧に読む必要はあるが、興味をそそられながら読める。

    0
    投稿日: 2024.02.28
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    このレビューはネタバレを含みます。

    「いつぶり」はおかしい、という人が多い。 「なみなみならない」は「なみなみならぬ」というべき。 「大丈夫です」という返事はあいまい。 スポーツ選手の敬称は文字数がかさむためつけていないのが最初。 太平洋戦争、第二次世界大戦、アジア太平洋戦争、どれが正しいか。教科書はアジア太平洋戦争。 「すごい」+形容詞は書き言葉として許されるか。「すごく」+形容詞で書くべきか。すごいうれしい、すごくうれしい。すごい重い、すごく重い。 予想の斜め上=予想以上というよりずれていて予測不能な感じを表す。 「ほぼほぼ」「いまいま」は許されるか。 「黒歴史」は俗語だが辞書には載ってきた。 真逆=正反対のこと。俗語だが一般的になってきつつある。 「ひとごと」に対して「自分ごと」と言っていいか。 本来、他人事、とかいてひとごと、と読んだ。それの対語として自分事、ができた。 「刺さる映画」とはどのような意味か。感動、したの意味で流行語大賞にもなった。 「義実家」も新たな表現。 「見える化」はトヨタの社内用語から。 外来語が形容詞化した例。エロい、グロい、ナウい、エモい、など 「違和感を感じる」と「違和感を覚える」 「危機感を感じる」「危機感が感じられない」 「まだ未定」「犯罪を犯す」、「歌を歌う」は普通だが。犯罪を犯す、と罪を犯す、では意味が若干違う。 「ノーベル賞を受賞」、「小学校から下校」足の骨を骨折する」は普通につかわれている。 「犯罪を犯した疑い」はどうか。 「コンビ二人」「後で後悔する」はおかしい。 「楽観する」「楽観視する」「客観視する」はいいが「客観する」とはいわない。 「過半数を超える」は重複表現だが、半数よりひとり多いことを示すのであれば可能かも。 「注目を集める」は「耳目を集める」「注目を浴びる」。 DX化はおかしい。IT技術、のようなもの。 従来から、は従来。 生ライブはライブでいい。 パーテイションもパーテーションもどちらでもいい。 素敵、は当て字だが通用している。無駄、乙女、可愛い、も当て字。 令和の例の字は、どう書くか。書き文字と印刷文字の違い。 「おざなり」と「なおざり」の違い。おざなりはその場限りの間に合わせ、の意、なおざりは等閑、おろそか、の意。一応するのが「おざなり」、しない場合もある「なおざり」 食料か食糧か。どちらも穀物の意味。食糧のほうが穀物らしい感じ。食料はその他のものも含む。 一両日中=今日中は無理だがあさってくらいなら。もしかしたら明日かも、がんばって早くするからもうちょっと待ってて、という意味。

    0
    投稿日: 2024.01.24
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    日本語って難しい。 私は、言葉に興味を持って接することが出来ないので、気にするように心掛けているけれど、なかなか気づかないかもしれない。 それでも、日本語を使う身としては、意味を理解していきたいと思う

    6
    投稿日: 2024.01.12
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    p.272~ 「たたかいがまえ」 =「二人が手をあげて相手の髪をつかみ合って格闘する形」 闘 =(たたかいがまえに)武器を加えて「盾と斧を以て戦う意である」

    0
    投稿日: 2024.01.08
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    《日本語の揺れを知れる》 最近の多用される日本語表現の可否を一般アンケートを元に考察した本。新聞社の実例も見られて面白い。

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    投稿日: 2023.12.07
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    このレビューはネタバレを含みます。

    各章のテーマとなる言葉について、アンケートから入るのが良かった。本題に入る前にまずそこで「うーん」と自分の考えをまとめてから解説を読むので理解が深まる感じがしました。校正の勉強をしていた若い頃を思い出しつつ読みました。そしてプロでも結構悩むんだなぁと興味深く読みました。言葉はナマモノなんだなぁとも。 あんまり深く考えたことのない言葉も取り扱っていてそこも面白かった。初老(昔は40歳で初老という認識だったと聞いたことがあり衝撃だった。本書ではそこまで明確にしてませんでしたが)や妙齢というときの年齢を自分も昔間違って認識してて改めて知ったときの衝撃を思い出しました。 そういえば卵と玉子の言葉の使い分けも、料理に使うのかそうでないのかで分けると聞いたことがあっだけれどそれは本書には出てこなかった。真実を知りたい。はっきりしたものがあるのなら。 あらためてこうしてみると、日本語ってやはり難しいなぁと思い知った気がします。 でも良い読書だった。面白かった。言葉に興味がある人なら楽しく読めると思います。

    6
    投稿日: 2023.11.25
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    このレビューはネタバレを含みます。

    新聞社の校閲記者が言葉について語る。生きた「言葉」だ。 SNSでの連載のようだ。故に、読者とのアンケートを通じ、その表現の定着度、使用頻度などが、%で表される。世間一般の、その言葉への意識も分かって面白い。 例えば、「あの戦争」をなんと呼ぶか? 第二次世界大戦のことだが、日本では太平洋戦争とも呼ぶが、おそらく世界では通じまい。どの世代がどんな表現を使うかが分かる。当然ながら、大東亜戦争という意見はなさそう。昨今の教科書では「アジア太平洋戦争」という表記が見られるそうだ。 どの辞書に、いつのころから採用されたかも見較べている。新しい3文字熟語「黒歴史」は、三省堂国語辞典の8版で採用されたらしい。 どの言葉がダメ、その表現はNGと大上段に断じないところも良いね。言葉は、揺れ動いて、ひょっとしたら定着していくのだから。  面白かった!

    1
    投稿日: 2023.10.24
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    ●なぜ気になったか これでいいのだろうか?、とモヤモヤしながら使っていた、『要りますか?に「大丈夫です」は答えになっているか』が目次にあったのでこれはぜひ読みたい ●読了感想 迷いがちな表現が多々紹介されており、自分の捉え方が少数派で認識を新たにしたものもあった。要りますか?に「大丈夫です」は「確実な意思疎通」には不向きとされており納得 #校閲記者も迷う日本語表現 #毎日新聞校閲センター 23/9/15出版 https://amzn.to/3sX5eUv

    6
    投稿日: 2023.09.16