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総合評価

48件)
3.8
11
16
17
2
0
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    「宝島」なのか分からなくなるような 沖縄の辿らされた道 登場人物の苦悩とともにそれぞれの経験と時の流れが、ありありと描かれていた

    0
    投稿日: 2025.11.06
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    美ら海、国際通り、シーサー、 そして基地の島。 観光地として訪れた沖縄のイメージ。 本作品には 本当に誰も教えてくれなかった沖縄の歴史が書かれていた。戦争はあんなに生々しく語られるのに。 この作品を読むと 今も全く変わってないじゃないか、と愕然とする。 ただ、20年の月日を描くわりに物語がなかなか進んでいない感覚があって中弛みしてしまった。3人の激動が掴みきれなかったのは残念

    13
    投稿日: 2025.10.17
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    このレビューはネタバレを含みます。

    戦後の沖縄の歴史は、あまり知らずに読んだがこんなにも悲惨な歴史があったのかと衝撃を受けた。私自身26歳で、沖縄返還は沖縄にとって記念すべき日だと思っていたが本作品ではそれが空虚のものとして扱われていた。本土の人たちは戦後だと思っていたが沖縄の人にとって戦争は終わっていなかったのである。 歴史認識は人によって様々であろうが、沖縄の歴史を学ぶきっけになる良い作品だと思う。 しかし、星5から1減らした理由としてはレイの最後である。テロの動機は理解できるし共感する部分もあった。だが、アメリカの米軍基地に侵入しテロ行為をしようとしたにも関わらず特に罰せられないというのはいくら小説の世界とはいえ違和感を感じた。

    0
    投稿日: 2025.09.29
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    何の物語かって、やっぱりこれは沖縄そのものの物語だったんだ、と、最後のひとふしを読んで確信。 沖縄の魂によって救われた命が、また沖縄の魂となって物語を紡ぐことで、沖縄は受け継がれていく。 読者であるぼくたちにも。 近年の大衆小説のなかではずば抜けた傑作だと思います! 若干長いけど、かといって無駄があるかというとそうでもないと思う。 映画は不調なようだけど、早いうちに観に行かなきゃ!

    0
    投稿日: 2025.09.28
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    2018年直木賞(下半期)受賞作の下巻 上巻の熱量のまま、一日で一気に読み干した^ ^ 戦果アギヤーとは何なのか… そもそも宝島というお題は何なのか… そんなこんなが一気に向かってくる感じ

    0
    投稿日: 2025.09.28
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    虐げられてきた沖縄の人々 分かっていたつもりだが想像以上だった 改めて沖縄の現状を考えるきっかけにしたい そろそろ本当に生きる時がきた

    0
    投稿日: 2025.09.23
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ※映画の感想含みます。 まず小説。 全てが繋がった時、もっともっと何かが変わっていたら…と心が苦しくなった…。 ウタ…オンちゃん… でもレイやグスク、ヤマコそれぞれがオンちゃんのために、沖縄のために、自分の信念のために貫く姿は上巻・下巻合わせてどれも読み応えがあった。 自分は30半ばになるが沖縄に行く機会が今まで無く、沖縄や沖縄で起きた事について正直あまり知らない。これを機に沖縄に行っていろんな場所を巡りたいし、他にも沖縄についての著書や文献を読んでみようと思った。 映画を観て… 国宝は原作も映画も素晴らしくどちらも良さがあり素晴らしかったし、宝島の製作費が国宝の2倍、加えて俳優の方が有名な方ばかりなので期待しすぎたかもしれない。肝心のウタが3人とあまり関わる場面が無く、映画だけ見てたらウタやオンちゃんに感情移入できたか怪しい… そして3人のそれぞれのエピソード、特にレイがどれだけ頑張ったのかもっと描いて欲しかった。あれじゃあただのやさぐれたヤツにしか観えないような…。 ヤマコが広瀬すずさんと知った時はイメージが合わないと思ったけど映画はそれなり良かった。ただ、小説のヤマコさは無い。 俳優さんの演技はお見事!でもストーリーがなあ… と言う感想です。 (小説を読んでたから伝わる部分が多かったので映画だけだと私のレベルではわからなかったかもしれない。。。)

    1
    投稿日: 2025.09.23
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    英雄が持ち去らなければならなかっもの。護らなければならなかっもの。下巻を移動中に読んで涙が出ました。 遺された幼なじみ3人には、この先もこの辛い過去のある島(未だにいろいろ辛い島)で、でも美しい海の島で生き生きと生きて欲しい。 映画見た方がいいかな? 観た人教えて欲しい。 でも受け止められるだろうか

    31
    投稿日: 2025.09.21
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    レビューを拝読して読みたくなり、手に取った作品。 映画公開までに読み終えたくて… 上巻を読み終えるのにすごく時間がかかってしまったけれど、間に合いました( 'ᵕ' ; ) 米軍基地を襲撃した夜、故郷いちばんの英雄が消えた。彼が手にしていたという「戦果」とは?彼が命を懸けた「秘密」とは? うちなーぐちの語りが、とても心地良い。 所々、単語の隣にうちなーぐちのルビがふってあって、興味深かった。 ()を使って語られる、登場人物たちへの共感、ツッコミ、励ましなども思わずクスッとしてしまう箇所もあり、好きだった。 消えた英雄の謎を追う3人と並行して描かれる、米軍統治下の沖縄の20年間。 想像を絶する出来事が次々語られ、苦しくて、胸が詰まって、涙なしでは読めなかったし、米軍や本土に対しては怒りの感情がふつふつと湧き上がってきた。 記録に残っていない出来事もあるようで…。 沖縄の歴史について無知だった私にとって、また一つ勉強になった。 苦しいこと、辛いことがあっても、打ちのめされそうになっても、何度でも立ち上がり前を向いて生きていくヤマコの強さ、島民たちの絆の強さに胸を打たれた。 苦しい時、辛い時こそ、人は一人では生きられないな、と思うし、人との繋がりの大切さを改めて感じた。 ウタの中にレイの姿が見えるようになってからは、ハラハラしたり、切なくなったりー…終盤の展開にはめちゃくちゃ泣いた。 ある言葉が蘇ってジーンとした。 あぁ、あきさみよう!(言ってみたかった) 私のように沖縄の歴史を知らない方が増えている今、この作品を通じて米軍統治下の沖縄について、沖縄本土復帰について、多くの方に知られてほしいな、と思った。 歴史を知ること。 それこそが、きっと沖縄の方の願いなのではないかな、と勝手ながら思った。 ✎︎____________ おためごかし、空約束、口からでまかせ。 それらをテーブルに並べて、沖縄を裏切ってきたのが日本だ。 アメリカに追従するばかりで、不都合な真実にふたをしてきたのが日本だ。 これじゃあ本土復帰の旗も振れない── 「ずっとそうだった。飛行機が堕ちようが、娘たちが米兵の慰みものになろうが知らんぷり。毒ガスが持ちこまれようが見て見ぬふり。なにもかも本土の政府にとっては対岸の火事さ。自国の領土なら大騒ぎすることでもこの島で起きたらやりすごす。肝心なのはわれら沖縄人の安全や尊厳やあらん。アメリカーの機嫌を損ねずに自分たちの繁栄を守ることさ。残念ながらこの島はもうずっと日本列島には勘定されておらん」(pp.91~92) ずっと故郷で運動をやってきたものは、みんなどこかで気がつかされるのさ。アメリカから日本に施政権が移ったところで、大事なことは変わらないんじゃないかとな。わたしはそこで離脱したくちだが、さんざん日本のふるまいに落胆や幻滅をおぼえてそれでも運動をやめんものは正真正銘の愛郷者さ。ああいう女があきらめずに声を上げてくれているだけでも、この世はまだ捨てたものではないと思える。最後まで〝核ぬき・本土なみ〟の望みを信じてみたくもなるさ(p.95) 勘弁してくれ、もう勘弁してくれ。この島の人たちはみんな、理不尽な運命にあらがう処世術を、身のよじれるような悲嘆や憎悪からの自衛手段を教えられて、いまもそれを次の世代へと引き継いでいる。そんな営みをいつまでつづけなくちゃならないのか、この島がふたたび日本になって毒ガスも兵器も基地もなくなったら、もっとまともな知恵を継いでいけるのか?(p.102) 基地の問題はうやむやにされて、核や毒ガスもなくならない。戦闘機は堕ちつづけて、娼婦の子は慰みものにされる。この返還で喜べるのはうしろめたさに恰好のついた日本人だけさ(p.108) あのね、それは⋯⋯忘れなきゃ生きていけなかったから。それだけの目に遭ってきたから。宴会にも占いにもなんにでもすがって、過去をふっきろうとして、そのうえで出てきた〝なんくるないさ〟はただの〝なんくるないさ〟じゃないんだよ(p.119) あんたも知ってるさ、戦果アギヤー。すきっ腹でまともな家もなくて、それでも生きる糧をもぎとるためにこの基地にもしのびこんで、米兵に追っかけられても走って走って走りぬいた英雄がいたのさ。死んでもかまわんなんて言うのは男やあらん。陰で闘志を燃やしながら、生きる道を探すのが男さぁね(p.139) ここから返還の日までは、新しい時代を迎えるまでは、どれだけの人を愛せるかの勝負だ。この世を存続させてきた愛の正体を知るものがいるとしたら、それはおれたちだ。ここはまぎれもなく沖縄の土地、戦果アギヤーが数えきれない愛を配ってきた土地だ。だからここでおれたちが全滅したって、戦果アギヤーは何度でもよみがえる。魂のなかの英雄が転生をくりかえす。アメリカーも日本人もそのことをいずれ思い知るだろう。この島の人たちだけが正真正銘の英雄を知って、愛を与えるものになれるのさ。(p.219)

    72
    投稿日: 2025.09.17
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    ー 一九七二年のその日を迎えて、琉球警察は沖縄県警に看板をつけかえて、通貨はドルから円になり 、本土に渡るのにも旅券はいらなくなった。だけどそれがなんだっていうんだろう、アメリカ世からヤマト世になったところで巨大な基地のある暮らしはなにも変わらない。 そのくせ運動の気運は下火になって、ありったけの情熱をたぎらせた民族闘争の隆盛は遠ざかっていった。本土復帰のあとにも、島民たちは夢に見たものだった。 復帰前のあの団結を取り戻せるんじゃないかと。亀さんが首相にな る日が来るんじゃないかと。かつてのような強い宿願がこの島をまたひとつにしてくれるんじゃないかと。だけどそれはまどろみのなかの夢でしかなくて、起きたときに頬が濡れていることに気がつかされるのさ。 ー オンちゃん、グスク、ヤマコ、レイの成功を祈りながら読み進めるけれども、私たちはこの物語(沖縄の物語)がどうなるのかをすでに知っている。 だから、すごく悲しくて、無力感を感じる。 だけれども、これは希望を謳った作品。 無力感を感じている暇があったら、行動しなさいってことですね。 映画も楽しみ。 それにしても、広瀬すず、『宝島』も出るし、『遠い山なみの光』も出るし、立て続けに観ることになるな。すごいなぁ。

    0
    投稿日: 2025.09.01
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    沖縄が抱える問題や苦しみについて考えることを、これまでして来なかった。そんな己の軽薄さに気付かされました…。 物語を通して、無関心だった自分を省みることが出来たので、本当に読んで良かったです。 読み進めるほどに「もっと沖縄のことを知りたい、考えたい」という思いが募り、沖縄に関する本を幾つか購入した。この作品から貰った気付きや感情を大事にして、自分にも何か出来ることはないか考えていきたい。

    3
    投稿日: 2025.08.12
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    上下巻まとめての感想ですが、一言で言うと、とても良い小説でした。 沖縄に関わりある人や、関心がある人だけじゃなく、全ての日本人に読んでほしいです。そしてもっと、沖縄に関心を持ってほしいし、自分も関心を強めたいと思いました。 オンちゃん、グスク、ヤマコ、レイの4人の若者を中心に、1952年〜72年の沖縄が舞台ですが、いかに自分が沖縄のことを知らないか痛感し、よく学べました。シリアスな場面も多いですが、明るさを忘れない書き振りで、引き込まれました。映画も楽しみです!良い小説に出会えました!あきさみよう!です。

    1
    投稿日: 2025.06.29
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    このレビューはネタバレを含みます。

    個人評価は星3.5。四捨五入して星4。 上巻の混沌とし続けた流れから、一つの結末に向けて流れに変わっていきストーリー自体楽しめた。 オンちゃんについては、いきなり出てきても興醒めしちゃうだろうし、出てこなかったそれはそれで、拍子抜けしちゃうという、難しい状況だと思ってたから、結果いい落とし所というか、それなりに納得できる結末だと思う。 主人公達とそれを、取り巻く複雑な人間関係が平行線のままな部分はリアリティあるけど、バトル(?)パートは割と、まあ、まあという印象。それはそれでいいけれど。 後は、けっこう感情的なシーンのセリフに沖縄弁(?)が入って、意味はなんとなく分かるけど、細かいニュアンスまでは入ってこない部分が、作品ではなく、個人として残念に思ったなぁ。

    11
    投稿日: 2025.06.09
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    戦後から本土復帰までの沖縄が舞台。混乱の極みの中で自分探しをしながら生きていく若者たちを描く。 沖縄戦の記憶、アメリカの統治、殺人も強姦もひき逃げも加害者のアメリカ軍人は罪を負わず、沖縄の住人だけが割を食う。そんな理不尽な状況を変えようと、いつもつるんでいた若者たちがそれぞれの道を歩み出す。 ここまでリアルな戦後の沖縄を知る機会がなかったため、衝撃を受けた。アメリカのやりたい放題ぶりは本当に頭がおかしいとしか思えない。沖縄の人たちはこんなのを耐えてきたと思うと、今更ながら、沖縄になにかできないかと思う。 一方で、本の内容は凄まじいが文体が馴染めずある程度読み飛ばした。むやみやたらに沖縄言葉を使っているようでシラける。

    0
    投稿日: 2025.06.06
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    6/2〜6/6 ★3.5 たった一部だと思うけど、沖縄の歴史を知ることができてよかった。 ただ、今でもなお沖縄の基地問題が解決していないのが残念。 (オチはちょっと微妙だな‥と思ってしまった。オンちゃんの行方を引っ張りすぎ……?)

    0
    投稿日: 2025.06.06
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    面白かった そして普通に歴史の勉強にもなる 物語としてもおもしろい ただ本編結構沖縄の言葉でてくるから所々分からんくはなる。 大学生の時の沖縄出身の友達思い出したな〜 そして読了後、しばらくあきさみよーがリピートしてる

    4
    投稿日: 2025.02.15
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    沖縄という島、そしてそこで生きた島人の魂の叫びの作品だった。 特に内容が難しいわけではないもののこれまで読んだ小説の中でも読みづらさではかなり上位だった。それは、馴染みのない単語や表現が連発するからだ。しかしこの作品の圧倒的なラストを読むと、直木賞を受賞するのも納得する。 正直最後以外は読むのがきつかったが、最後を読むためにあったと思う。 あまりに非現実的な展開に、読んでいて冷めてしまうものと、余計に盛り上がるものがあると思うが、この作品は圧倒的に後者だった。とても現実では起こりえないことでも、もはやこの作品のなかで、それが事実であるかどうか、などはあまり重要なことではない。この幻想的な世界の中で、登場人物たちの魂の叫びが反響し、こっちの心にまで響いてくる、熱い作品だった。

    9
    投稿日: 2025.01.18
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    沖縄の問題点をユニークな視点で捉えている作品。文化や風土を感じさせる言葉や描写がとても印象深い。おんちゃんの行方がどうなったという謎解きこそあるものの、話の本質は沖縄が置かれている実情なのではないかと感じた。登場人物が多く、複数の組織が登場するため、ところどころ理解が難しいところがあったが、楽しくよめた作品。

    0
    投稿日: 2024.12.28
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    上巻の続き 下巻は章のボリュームのせいかページ数は少なめ 戦後の沖縄はアメリカ支配、その後日本返還と なるまでの時代を生きた仲間たち 英雄は・・・ その後の話もちょっとあって良かったです 楽しめたけど、沖縄の立場を考えるとちょっと複雑 小説として楽しめました

    15
    投稿日: 2024.12.01
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    このレビューはネタバレを含みます。

    超大作でした。 内容は面白くて最後どうなるのか気になったけれども、とにかく長くて、中々読み進められなかった。 最後消えたヒーローが戻ってくることを期待したけど、思い通りの結末にはならなかった。でもスッキリ。なるほどな、そこで繋がるのかと思う展開だった。 沖縄の基地問題について色濃く描かれており、心が痛んだ場面も多かった。実際の関係者は感情移入しちゃうんじゃないかな。

    1
    投稿日: 2024.10.04
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    英雄と呼ばれた戦果アギヤー、オンちゃん。 その英雄が姿を消してから何年も経過していた。 残された幼馴染、恋人、弟の三人。 三人もまたバラバラとなっていた。 それぞれの生活を手にして。 涙なくして読めない後半の怒涛の展開。 これは沖縄の全てが詰まった大叙事詩である。

    0
    投稿日: 2024.06.22
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    面白かった。本当に、胸が熱くなる。 沖縄という土地で生まれ、暮らす人々の、アメリカと本土に制圧されているからこその悔しさとか辛さとか、自分たちの島を守りたい気持ちとか、一体感とか、とにかくすごい熱量が伝わってきてとても良かった。語りが良い。(ハイサーイ!) 最後の最後に明かされる、オンちゃんが嘉手納基地で手に入れた「戦果」に驚かされたし、点と点が繋がりすぎて震えた。グスク、レイ、ヤマコ、それぞれは警察、テロリスト、教員となり、それぞれの人生を歩む。 最後にタイトルの意味もしっかり感じることができる。戦果アギヤーの戦果は、戻ってきている命だし、この大地と海と自然すべてと、目の前の友人とかつての恋人と、同じ目標に向かって進む同士と、沖縄を駆ける風と、空と。沖縄という土地をより好きになれる。日本の宝だと思える、だからこそ米兵が起こす事件や、日本本土にないがしろにされているような描写が悔しい。当時沖縄で住んでいた人たちはもっと悔しかったろう。それでも誇りを捨てずに、共闘して立ちあがろうとした民間人たちの熱さにやっぱり泣ける。 立ち上がれ!!みたいな気持ちがどんどん伝わってきて、グッと力を入れてしまう場面がたくさんあった。 感想を全然言語化できなくて悔しい。アツい、しか言えない。でもとにかくアツい。誇りを。 うちなんちゅー大好き、あきさみよう!!!! ウタが沖縄の地で、いろんな幸せに触れられてよかった。世界は愛すべきもので溢れている。あきさみよう!!!!!

    5
    投稿日: 2024.04.09
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    失われたものは取り戻すー。そんな叫びが聞こえるようなクライマックスの暴動の場面には、これまで世界各地で見てきた市民と権力との衝突と、人権を踏みにじられてきた無名の人々の痛みが重なるようであった。題名の「宝島」の宝とは、有名な沖縄のあの言葉にその答えがあり、それがあってこそ、美しさと人々の幸せを願われるものであると感じた。

    2
    投稿日: 2024.04.07
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    沖縄の戦後から本土復帰までを題材にした小説。 戦果アギヤーや沖縄の人たちが米軍、日本本土に対して抱いていた感情などこれまで知らなかったことをたくさん学ぶことができた。先が読めない展開が続き悲しい出来事も多々起きたが、オンちゃんが残したものが何だったのか、なぜ「宝島」というタイトルなのかを最後まで読むことで理解することができた。この小説を通して個人的に大好きな沖縄の過去を部分的にでも学んだことで、今私達が沖縄を楽しめることに感謝しなければならないと感じた。

    2
    投稿日: 2024.02.11
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    このレビューはネタバレを含みます。

    戦後混乱期の沖縄の若者の物語。 戦後の沖縄で、あまりにも物資、食料が不足したため、米軍基地に侵入してこれらを持ち出す集団が多数存在したようだ。その中ではその後警官になったもの、ゴロツキになったもの、教員兼沖縄開放活動家になったものを中心に描かれている。 沖縄語を多用して当時の沖縄の雰囲気を出そうとしているようだが、かなり読みづらいと感じる。また米軍と県民の間でかなり過激な殺し合いをしたことが描かれているが、本当にこのようなことがあったのだろうか?この点は現実味が感じられなかったが。

    1
    投稿日: 2024.01.08
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    このレビューはネタバレを含みます。

    「宝島 HERO’s ISLAND」。 文庫で上下巻。 コザが舞台の中心になる小説を読むのは、池澤夏樹「カデナ」に続いて2冊目。 時代的にも近いので、互いの理解が進んだ。 20年のスパンの物語なので、人も変われば時代も変わる。 Bob Dylan「Blowin' in the Wind」……。 本格ミステリとは違うが、いわゆる謎の引っ張りと、その真実が明かされる構成も、いい。 が、もっともいいと思ったのは、地の文の語り手が、土地の語り部、というところ。 口調はのんきだが、厳しい現実を見聞きしてきたことがわかる、ゆんたく。 語り部が、いわばカメラを当てるように視点人物(主に3人)に憑依して、語るのだ。 うがひゃあ! あきさみよう! たっぴらかすよ! かしまさんど! とか、言葉がいちいち上等ですね。

    7
    投稿日: 2023.11.14
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    後半の疾走感はよかったが、最後は少し悲しい話になった。 ウタは三才で一人で洞窟(ガマ)で生きたのか··· 上巻同様、この本読んで軽い気持ちで沖縄へ行けない。

    3
    投稿日: 2023.10.27
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    第160回直木賞受賞作品。 独特の文体で語られる物語は正直読みにくく、自分の好みではありません(笑) しかし、テーマ自体は、沖縄の戦後史という形で、メッセージとして刺さってきます。 戦後から返還前の沖縄の物語、沖縄の人々の苦悩、哀しみが感じられる物語でした。 下巻です。 ここでは、「予定にない戦果」についての謎が語られていきます。 オンちゃんが消えた夜、オンちゃんが手にしたとされる「予定のない戦果」とは? そして、再び戦果アギヤーからと思われる贈り物が各地に。 オンちゃんなのか? そして、米軍基地内で隠ぺいされていた事件。 これでもかと語られる沖縄の方々の憤り、怒り、思い。 そして、明らかになる「予定にない戦果」 その哀しい真相。 上下巻を通して、自分の沖縄に対する無知がよくわかりました。

    66
    投稿日: 2023.10.15
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    歳を重ねてからの旅行には意味がある。 若い頃は綺麗な景色、美味しい料理を求めて、非日常の空気に浮かれていたが、今回の沖縄旅行では、「土地の意味」みたいなものを考えた。 米兵の犯罪、横暴をどうにもできず、アメリカの言いなりで、おためごかしをしている本土、日本。苦しみを沖縄だけに背負わせてきた日本。そんな中、戦果アギヤーの英雄が残したものは?その答えが導かれる。それがタイトルの「宝島」につながる。 真実の出来事を下敷きに見事な作品を作ってくれた。 しかし、同時に読んでいた新書に、沖縄の反米を中国が煽り、虎視眈々と沖縄進出を狙っていると言う話があった。日本はどうすべきなのか?

    58
    投稿日: 2023.09.23
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    上で、アメリカの基地内で、一人の沖縄反骨の英雄が消息を断ち、仲間達は彼の行方を探して帰還を待ちながら、戦っていました。そして、最後に英雄のその後がわかるというミステリーを含んでいます。 本土復帰が現実のものとなったけれど、沖縄の人達にとっては、何がどうなるか、見極めるまで予断はできない。 小説として感動したというより、戦後の沖縄のことをあまりに知らなくて申し訳ないような気持ちでした。 一度休むと、文章に慣れるまでまた時間かかるから、一気に。たぶん、ゆっくり読んだ方が良いと思います。

    55
    投稿日: 2023.07.13
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    基地問題やアメリカ、日本、沖縄それぞれの関係性から沖縄への想いを強くした。過去を追うもの、未来を作ろうとするもの、今を護ろうとするもの、それぞれがそれぞれに傷つき涙したのは何のためなのか。言葉にできない想いに囚われる一冊。

    3
    投稿日: 2022.08.17
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    切ない。沖縄の歴史、今なお続く米軍基地問題、そういう事を知らずに、沖縄最高!沖縄大好き!と脳天気に思っていた自分が恥ずかしくなりました。もちろんこれは小説ですが、沖縄は米国と日本(大和)の二つの国に翻弄されてきた、そして今でもその状態にあるのだと、つくづく思い知らされた。たまたま終戦記念日に読了したが、沖縄のこの様な苦難は史実と共にもっと広く知られるべきと思う。

    3
    投稿日: 2022.08.16
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    最後まで気になって後半は一気読み 全部伏線を回収された感じだけど、切ない… 沖縄返還を歴史の事実としてしか知らなかったのでそこに息づく沖縄の人たちの生活をのぞき見させてもらった気持ちになった。。 沖縄の基地問題は正直他人事に考えていたけど、、いつも犠牲になっている沖縄の人に思いを馳せるいいきっかけになった。 知らないことも多かったので歴史も併せて学べてよかった

    3
    投稿日: 2022.08.11
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    コザ暴動をクライマックスとする終盤はヒリヒリする展開。そして「予定にない戦果」の意外な真相…。癖があってしつこく感じる文章ではあったが、圧倒的な熱量を感じた。本土メディアでは沖縄戦ほど取り上げられない戦後の混乱。復帰の日(5/15)も、自分はほとんど意識してこなかった。50年経っても「本土並み」にならない沖縄の現実、埋まらない本土との温度差に改めて気付かされただけでも読んでよかったと思う。

    10
    投稿日: 2022.06.25
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    って伝手 ちゅうたい紐帯 骨肉相食むような抗争 たいご隊伍を組み せつゆ説諭 どんちょう緞帳 にんじょう刃傷沙汰 えいそう営倉入りを繰り返す鼻摘み者 恫喝と懐柔のチャンプルー。片手で撫でて片手で殴ってくるような仕打ち。それらはアメリカーの常套手段だった。 気配りが濃やかで あいろ隘路 焦慮を掻き立てられずにいられなかった 身上調査で探偵業は濡れ手で粟なのさ 雌伏や暗躍を躊躇わないならず者 ずけらん端慶覧 冴え冴えとした夜気やき 他人の悲鳴を栄養にする狂人(フリムン)だ かん癇走った声が連鎖して 応急処置された腹の銃創を片手で押さえ かんげき間隙をついて 故郷のコザ(沖縄市)の眺望は ピケット線(ライン)の場数を踏んだ 冥土の情景 みろく弥勒 フリムン(イカレ野郎) ほうちゃく逢着 あいしょう愛妾 掌中にあるものの真の恐ろしさ 扇形に広がった全ての銃口から自分に向いている ぜっこん舌根を切断 ういてんぺん有為転変の幻想が此処に至って現実と一致を果たした それでも巡って来る朝の無常観も ごうこく号哭 煙るような暁の光の中で ウタキ(聖地の総称)

    3
    投稿日: 2022.06.08
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    このレビューはネタバレを含みます。

    図らずも復帰50年の時期に読むことになって,いっそう味わい深かった。コザの雰囲気とか,今とはだいぶ違うんだろうけど,最初に読んだ時より具体的にイメージできた気がする。 キヨとウタはつらいけど,良い話だなと改めて思う。続編が書かれてるそうで期待。

    3
    投稿日: 2022.06.02
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    面白い。 人を超えて、世代を超えて受け継がれる 物語のような思い。 多かれ少なかれ、僕も誰かに何かを 受け継ぎたいです。

    3
    投稿日: 2022.02.21
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    このミス2019年版5位。戦後米国に占領していた時代の沖縄を舞台にした幼馴染の群像劇。少年時代から約20年に渡る暴力とともに成長した記録。沖縄方言とともに特殊な表現にあふれていて地の文もとても読みにくい。その上、量があって読めども読めども進まない感じ。ここまで長く苦労したんだからと期待したほど結末も盛り上がらなかった。

    3
    投稿日: 2021.12.25
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    上巻から下巻まで一気に読み終わった。これまで自分が沖縄の歴史を全然理解していなかったことを痛感。この本をきっかけに沖縄がどんな辛い歴史を歩んできたのか知ることができ、読み終えた後もっともっと知りたいと思った。どんなに辛くても必死に生き、取り戻そうとし、今もなお戦っている沖縄。同じ日本人として、みんなが知るべき歴史だと思う。語り部として沖縄の言葉が出てくるのが最初はとまどったけれど、だんだん馴染んでくる自分がいて、当時の現地にいるかのような気持ちになれた。最後は涙が止まりませんでした。久々に色々と考えさせられた本でした。

    3
    投稿日: 2021.12.09
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    このレビューはネタバレを含みます。

    星5をつけるか迷いましたが、上巻より良かったので5にしました。 「予定にない戦果」が手元にあったにも関わらず、結局失ってしまったという事実に、絶望感が込み上げますが、登場人物たちはそれでも受け入れて走り続けます。どこまでも理不尽は迫ってきて、それでもなお、走り続ける強さばかりを求めなくてはいけない、強迫観念にも似た強さの追求がどこまでも苦しいです。 > この島の人たちはみんな、理不尽な運命に抗う処世術を、身のよじれるような悲嘆や像をからの自衛手段を教えられて、いまもそれを次の世代へ引き継いでいる。 まともな知恵を継いでいくためにできることを考えて、実践することが求められる現実が、今もなお存在していることを突き付けられました。 そして、語り口の軽妙さも、緩衝材としての一部で、意味のある描写だったのには納得しました。作者の好みくらいにしか思ってなかったので、わたしの読みの浅さも分かった本でした。

    4
    投稿日: 2021.10.31
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    私の中では和田竜以来の史実エンターテイメント。 とにかく次の展開を読みたくて一気読みでした。 どこまで現実に近いのかわからないが沖縄の歴史を垣間見る事が出来て深い哀しみをベースにした溟い明るさと言うのか。 諦観に基づいた希望と言うのか。 とにかくコロナ禍を潜り抜けた今もう一度彼の地を踏みしめたいと強く願わずにはいられません。

    14
    投稿日: 2021.10.04
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    本土復帰は沖縄のウチナーにとって望むべきことだったのか、基地無くしては成り立たない沖縄の生活、経済は今も変わってはいない。 現代のゆるい雰囲気の沖縄しか知らない自分にはこの熱く激しい心情を本当にわかることはできないのだろう。

    2
    投稿日: 2021.10.02
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    さて、下巻に入る。 ここでは、本土復帰を目前にした時代の沖縄が描かれ、コザ暴動の夜まで一気呵成。 グスクはマーシャル機関と袂を分かち職を追われ、ヤマコは復帰運動とその先に見え始めたものに翻弄され、レイは杳として姿を現さず。 変わらずに躍動感と軽妙さを感じる文章が、主人公たちの行動に並行して、当時の沖縄の街や基地の姿、風俗や住民感情というものを浮かび上がらせる。 オンちゃんが消えた謎やその夜に探し当てた“予定にない戦果”を探る流れは、グスクやヤマコに送られた消印のない手紙や街のいたるところに届いた匿名の贈りものに引き継がれ、読み終えてみれば、米軍弾薬庫に毒ガスが隠匿されていた史実が、歴史の出来事を語るだけでなく、登場人物たちの運命に巧みに絡まされていたのが知れる。 基地の中でのグスクとレイの追いかけっこにはいささか鼻白んだが、最後に明かされた顛末には意表を突かれた。 沖縄が返還された日、私は高校生だったが、ここに記された歴史などほぼ全く知らずに、多分平和な一日を過ごしたのだったのだろう。(と書いて気付いたが、法令などから見て正式には『沖縄の復帰』と書くべきところ、『沖縄が返還された』と書いてしまい、こういうところに本土からの目線が抜けないのだと、我ながら思った)。 ★は3.5くらい。物語のエネルギーと運びの巧みさに一気に読まされたが、カタルシスとしては思ったほどではなかったのでした。

    7
    投稿日: 2021.09.24
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     アメリカーが沖縄から手を引いた1972年、私は中学生だった。その2年ほど前にコザで騒動があったことも覚えている。なぜ、こういうことになっているのか、授業で熱く説明してくれた先生がいたけど、なんだか腑に落ちない印象は中学生ながら感じていた。当時の佐藤首相がテレビを通して説明していたシーンを何度も見るとはなしに見ていたけど、「何がほんとうなのかわからないということが現実」なのかなと感じていた。でも、高校受験を控えていた私には、とおいところの話でしかなかった。  最近の本の買い方は、作家さんのお名前は気にせずに、なるべく帯も見ないでタイトルや表紙カバーなどの雰囲気だけで買うようにしていて、失礼ながらこの本も、復帰直前の沖縄が舞台となっている話であることは、通勤電車の中で本を開くまで知らなかった。正直、沖縄ことばになれるまでは違和感を拭えなかったが、読み進むうちにいつの間にかグスクと一緒に走っていた。  これはフィクションであり、時代や空間、当時の人々、その一部を切り取ったものであることは理解した上で、その後の50年あまり、関東地方でのほほんと過ごしてきた私には、沖縄のことは何もわかっていないんだなあということが実感。そして、私はいかに自分に直接影響が及ばないことを他人事として生きてきたのかなと。しかも、この本を読ませていただいて、一時的に感動しても、結局改心できない自分が情けないと。

    5
    投稿日: 2021.09.23
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    いや、正直ストーリーよくわからんかった、、 VXガスなどの言葉が出て来たので、史実に基づいた話なのだろうけど。 どのみち沖縄戦についてもう少し勉強する必要があると思った。そうじゃないとこの本は楽しめないかも。

    2
    投稿日: 2021.09.12
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    なんだかんだで、最後には大復活を遂げるのかと思っていたけど、予想とはちょっと違ってました。読者の予想を裏切ってこそ!だとは思うんで、この結末はこれで良かった。だけど、じゃあそれをはるかに上回る圧倒的感動が得られたのかというと微妙。池上永一の諸作品にも思うんだけど、沖縄を描くにあたって、ちょっとわざとらし過ぎるとも思える、軽妙な語り口は似つかわしいんだろうか。氏の著作も含め、心から好きになれん一つの理由が、そこにある気がしてならん。

    2
    投稿日: 2021.08.31
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    沖縄人の立場だったら、アメリカでも、日本でもなく、独立を望むな。 予定にない戦果の存在がポイントだったね。ドラマだった。

    2
    投稿日: 2021.08.14
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    真藤順丈『宝島(下)』講談社文庫。 下巻倍々第三章のみだから、さらりと読み終わる。上巻で行方不明になった英雄オンちゃんが登場し、物語を盛り上げるかと思ったが、そういうこともなく、フェードアウト。絶賛された理由が解らぬ作品。沖縄の熱量は感じたが。 定価715円 ★★★

    14
    投稿日: 2021.08.08