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総合評価

209件)
3.6
32
74
65
16
4
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    かなり哲学的で難しく、読むのに時間がかかった。 中盤で出てきた「縁起」に引き込まれた。実際に体験してみたいし、文字として読んでいるだけで不思議な気分になり、印象に残った。 自分は深く考えもせず自由死に賛成派だったが、社会の格差が広がり、強者が弱者に強いるために生まれるものなのかと衝撃を受けた。 人生における「もう十分」が社会に言わされている言葉なのだとしたら、あまりにも救いがない。。

    0
    投稿日: 2026.03.21
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    普遍的なテーマを、想像できないストーリー展開、細部まで作り込まれた設定、丁寧かつ端正な美しい文章のお陰で、最後まで期待を裏切らなかった。 近未来という設定で、格差社会、仮想現実、AIなど、今もある舞台装置を拡張しているのが絶妙すぎる。 主題が、格差、死、分人、性、愛、外国人、など色々入り組んでいるが、やはりメインはタイトルの本心なのかな、という気がする。 「もう十分」と言って自由死を望んだ母の本心は? 「平気なの?」と三好に問われて抑制的な返答をした朔也の本心は? その回答を聞いて“「そう‥」とだけ頷くと、自分の勘ぐりを、そっと僕の目には触れぬ場所に片付けた”三好の本心は? 何が本心なのか? 自分の本心も、誰にも知られぬままになるのかな、と思っていたが、もしかしたら自身もわかっていないのかもしれない。

    6
    投稿日: 2026.03.06
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    平野啓一郎氏の作品を読了したのは「マチネの終わりに」に続いて2作品目なのだけれども、物語の分野が大きく異なり、ギャップが大き過ぎて少し戸惑いました汗 「安楽死」という重いテーマと「ヴァーチャルフィギュア」という近未来テクノロジーをどのように連携させるのかがとても興味深く、その発想は卓越しており、唯一無二の小説と言っても過言ではないでしょう。 「安楽死」か「ヴァーチャルフィギュア」かのどちらを主体に物語展開しているのか途中疑問に感じることもしばしば。結局はシンクロしないまま結末を迎えたという印象でした。 平野氏は三島由紀夫に傾倒してる節があるように思われ、所々に耽美的な文体や情緒的な言い回しが散見し、読んでてたまに酔いました笑 純文学としての美点を切望する方にはうってつけの作品だと思います。 この小説の登場人物設定が「親子」ではなく、「恋人」であったならと想像するのは不毛でしょうか?それが私の『本心』です笑 でもそれならきっとキモオタ小説になってしまいますよね笑

    5
    投稿日: 2026.03.06
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    エッセイや評論的なものは割と読むけど、小説は、日蝕で幾度となく挫折しているから、ほぼ読んでいない。しかし、さすがの平野啓一郎。ストーリー展開、リアリティ、言葉の選択、どれをとっても圧巻。読んでいて決して心地よい話でもないのだけれど、作者の筆力に圧倒される。どれだけ構想し、推敲したのかと唸らされる。薄っぺらい言葉や文章表現がネットもリアルも飛び交っているなか、この密度はすごい。何年かかるか分からないけど、真正面から向き合いたい、向き合わないとならない作家だなと再認識。

    0
    投稿日: 2026.02.23
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    結局他人の本心なんてものは自分の在りよう次第で、自分に都合よく、もしくは真逆で勝手にネガティブに捉えてしまうものでしかない。 関わる人間が少ないほど、視野は狭くその人と関わる時間の比重が大きくなり、皮肉にもその狭い了見の中で生きる結果、その人との関係すらうまくいかなくなる。 結局人は自分で考え、いろんな人の考えに触れることでしか何も変われない。 考え方は別に誰が正しいと決めるものでもないし、その答えに違いがあるからその人であると周りは認識する。 そして、その変化が起こるのはあくまで自分から見ている側面のきっかけだけではないことにきちんと目を向けなくてはならない。

    0
    投稿日: 2026.02.22
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    やっと読み終わった。 暗く、大した盛り上がりもなく、結末に意外性もあまり感じなかった。 近未来のお話し。 自由死を希望していたお母さんが、ある日事故で突然亡くなってしまう。お母さんが残したお金で、AIを作り、話しているうちに、お母さんの過去を知る。 「全身を火傷したような沈黙が、皆をギョッとさせながら校内を闊歩していた」のようなよく理解できない表現があり、内容がすっと入ってこない。「ある男」もそんな感じだった。このかたの作品は苦手。

    0
    投稿日: 2026.02.09
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    本心は、言葉にしていなければその人の中にしかない。誰かに伝えていたとしても、伝えた言葉がその全てを表すわけでもない。しかし、本心が分からないからこそ様々なものが成り立っているのだろう。 生きる意味とは。生きているとはどういうことか。時々考えてしまうこの問いに対して、1つの切り口をくれる本でもある。

    0
    投稿日: 2026.01.24
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    亡くなった方をAIで蘇らせる。 そんなことが出来る日がいつか来るんだろうけど、やっぱりそれで埋められるものって限界があるよなと感じた。 会えることによって埋められることもあれば、 虚しさを感じるようなこともあるんじゃないだろうか。

    0
    投稿日: 2026.01.18
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    今後AIが発達していくと、こういう世界が出来上がるのか?と思えるほどのリアリティさだった。 「自由死」に対し、様々な角度からの意見が見れたが、果たして「正しさ」とは何か?「倫理観」とは何か?を問いただけれ、難しさを感じた。

    0
    投稿日: 2026.01.17
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    人との繋がりをとおして、自分の感性や価値観が変化していく主人公の成長がいちばん印象に残った。今後も人との繋がりを自ら求めて、出会いや経験を大切にしていきたい。

    0
    投稿日: 2026.01.11
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    面白かったけど…結局人の本当の気持ちなんて分かりようがないよ。 死後に勝手にAIとして復活させられたら嫌だな。

    0
    投稿日: 2026.01.08
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    これからの未来にありそう、というかほぼ同じような状況になっているのではないか。 AIとの関わり方を考えさせられる。

    0
    投稿日: 2026.01.07
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    Ai版の分人 話す相手が違えば、性格が変わる分人説を、Aiに当てはめてるのが面白かったです。 Aiに学習させて、そういう分人が複数作られていく中で、統合された人格が変わっていくのも興味深いです。 そういう変化は、作りたてのAiだからわかりやすくて、大人の人間では表現出来なかった部分だと思います。 主人公がAi(生前の母)をよく知ろうとして、分人すべてを知ろうとします。それがうまくいくのかどうかを、僕たちに問いかけてるようでした。

    0
    投稿日: 2026.01.02
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    こちらを読んですごくおもしろくて、ある男、マチネ…と同じ作家さんの本3冊一気読みした秋。最終的に私は「ある男」派だけれど、こちらの作品もお母さんの不気味さと主人公の不安定さに最後までドキドキした。救いのあるラストでよかった。

    0
    投稿日: 2025.12.19
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    自由死、仮想世界などテーマとしてはとても興味深かったが色々詰め込みすぎて分かりにくかった。自由死は認められるべきではないかと今まで考えていたが、自由死を認めることは社会的弱者に死を強制することになるのかという考えまでには至っていなかったため勉強になった。

    0
    投稿日: 2025.12.13
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    亡くなった母は、なぜ自由死を望んでいたの? という本心を聞くために、母を模したAIを作るという話。 すごく良いテーマだけれど、話があっちこっちに行って核心が分からなくなってしまった。 この人は何をテーマとして登場させたのか、この話が何故母の本心と結びつくのかが掴めず、ぼんやりと読み終わってしまった感じ。

    17
    投稿日: 2025.12.11
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    バッドエンドじゃなくてよかった。 主人公の精神的な成長に感動した。 読み始めは、独特な言い回し(風景描写、心理描写)に読み難さを感じたけど、終盤は少しクセになった。

    0
    投稿日: 2025.12.02
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    テーマは面白いが脱線が多いかな。結局本心がどこにあるのかはわからないまま。 その当人でなければ本心なんてわからない。当人でもわからないこともあるのに。

    0
    投稿日: 2025.11.24
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    475ページ。長い。 足ることを知る、森鴎外、高瀬船。最愛の人の他者性と向き合う人間性としての誠実さ。 AIアバターという未来風の書き方だが、取り上げている議題は、死生観、格差社会といった、従来からある話。自由死を選ぼうとした母の本当の声を聞きたくてアバターを作るが、それは本当に母親か。いや、本当の母親とはそもそも何か。自分たちは普段、人の一面を見ているに過ぎない。加えて、それは変化していくものでもある。一面、一時それを切りとって、それは本当にそうなのだろうか? 格差社会においては、いろんな意味でもう十分という人々も出てくる。自由死を選ぶことは本当に良くないことなのだろうか。 人間としての成長、変化だけが、社会を乗り越えるための駆動力なのか。

    0
    投稿日: 2025.10.25
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    扱うテーマを詰め込みすぎたような気がしました。 ・格差 ・仮想世界 ・AI ・死生観 どれか一つだけでもいいような気はしますが。 僕も母子家庭で、母にはすごくお世話になったなと思っています。そんな母は、今教師を辞めて、楽器を勉強する学校に通っています。子どもたちが社会人になり、心配することがなくなり、自分のしたいことをしているのかなと思うと、嬉しく思います。 あまり感謝とかを伝える機会がなく(照れくさいのもあり)、地元を離れて仕事をしていますが、この本を読んで、また「母」という存在のありがたさを感じました。 母もきっと大変だったと思うけど、僕の前では弱音は吐きませんでした。 本を読むと、文章から情景を想像する想像力と、自分だったらどうするのかを想像する想像力が育まれると思ってます。 今回はもし自分だったら母が自由死をしたいと言った場合、どうするのかと考えてしまいました。 母の人生の、僕が生まれる前、生まれてからも何を考えてきたのか。幸せだと感じてくれたのか。僕が母に何か与えられたのか。 直接聞くのは少し躊躇うかもしれませんが、考えずにはいられません。 母の最期には一緒にいたいです。

    0
    投稿日: 2025.10.20
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    リアルアバターとして働く主人公が、自由死を望むも息子である主人公に反対されながら事故死してしまった母のバーチャル・フィギュアを創り、コミュニケーションを取り自由死を望んだ真相を確かめようとする過程を軸に、格差社会を通奏低音としLGBT的な要素も織り交ぜながら、その中で出会う人々との触れ合いや出来事を通して、新たな自立した自分を見つけて行く物語。 AI、格差、自由死等の社会問題に対する問題意識を近未来を舞台にちょうど良いテイストで描いているのが秀逸。

    0
    投稿日: 2025.10.12
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    2040年、今から15年後の近未来。 アナログな私にとって、物語の始めは世の中の移り変わりに置いていかれそうでなかなか先に進めませんでした。 それでも読む進めていくうちに、世が変わっても人間にとっては避けられない「死」について正面から対峙する作者の信念のようなものに引き込まれていきました。 身近な人の「死」という喪失、そして自分が「生きていくこと」の意味。 わかっていてもどこかで無意識に避けているこの永遠のテーマが、読み終わって自分の心のどこかに根付いたような気がします。 それぞれの登場人物が向き合っている、日々の生活、生きていくこと。 重く心にのしかかる場面もあったけれど、どの人の人生もその人のものなんだと思えて、希望を感じることができました。 平野啓一郎さんとpecoさんのスイッチインタビューを見たときに、平野さんに感じた人への接し方、生きることに真摯な佇まい、どこか主人公朔也と通じるところがあるような気がします。 また平野さんの小説を読んでみたいと思いました。

    10
    投稿日: 2025.10.12
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    全体のテーマ 『本心』は、テクノロジーが人間の記憶や死後の存在までも再現できるようになった社会で、「愛」「自己」「他者とのつながり」が何によって成り立つのかを問う物語 ・「愛は、今日のその、既に違ってしまっている存在を、昨日のそれと同一視して持続する。」 …愛とは変化し続ける他者を「同じ存在」と見なす行為であることを示す。 相手が変わっても、それでも愛そうとする「鈍感さ」「誤解」「強さ」のいずれかによって、愛は続く一方で、「今日の愛もまた昨日とは違い、明日には消えてしまうかもしれない」という、愛は永遠ではないが、だからこそ尊いのだという哲学的命題。 ・「どの自分として死を迎えるか」という考え方は興味深かった。 ・「僕が本当に求めているのは、母の外向きの反応ではなかった。母の心の中の反応だった。」 …主人公は、亡くなった母の「心の内なる反応」──つまり母が自分をどう感じていたかという実感を失い、それを渇望している。 ・「現実こそが全てであって、二次的な再現を偽物としたり、価値として序列化するのではなく、多様性として認めることが大事」 …AIやヴァーチャル再現技術によって亡き人と「再び話す」ことが可能になったとしても、それを「偽物」と切り捨てず、人間の癒しや喪の過程の一部として受け入れるべきだという新たな考え方に触れた。

    0
    投稿日: 2025.10.11
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    母の本心を知るために翻弄される主人公。最初から最後まで主人公の視点で物語が進む。少し抽象的な表現が多い印象。そう遠くない未来の設定で、将来ありえそうな内容なので引き込まれたが、途中から主人公がマザコンすぎてしんどくなってしまった。

    4
    投稿日: 2025.09.11
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    1週間近く読んでいた。3年くらい積んでいた。重そうな内容だな〜と思って避けていた。確かに重暗かったが、シンプルに設定とシステム(言い方が難しい)が面白かったし、そう遠くないだろうなと思ったので近未来SFとして面白かった。ヒューマンドラマとして感情移入すると結構しんどいだろうなと思う。ラストに言及している感想が多いが、私はラストは首を傾げた。いいのか、それで、と。<母>への言及が中盤減っていたから、自分が納得できないというのもある。難しいなあ。

    0
    投稿日: 2025.09.03
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    このレビューはネタバレを含みます。

    自由死という題材が面白い。看護師の私からすれば、日本でも安楽死推奨するべきだと思うし。 この日本だけじゃないけど、こーゆー国っていうか人間の構造って変わらないんだろうなと思うし、自分は恵まれてる側だし、何も言えない。し、困ってないからなんとかしたいとは思わないし、そのための何かって多少偽善だなって思うし。そういう意味で人間性が現れる本だなと思った。終わり方はスッキリしなかったけど。

    1
    投稿日: 2025.08.21
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    このレビューはネタバレを含みます。

    なにかすごく大きな事件が起きているわけではないのに、母の死に対する朔也の心の描写やAIが発達した世界の様子、なんとなく暗い読感が続いて、読みきるのに時間がかかった、、、 この1冊に様々な問題を取り上げ、社会に提起していることに驚き。 母がいない世界で生きていくには母が必要だった朔也。 時事を学習したり、相手の表情を読み取ったり、最新鋭のAIでまるでそこに生き返ったようなのに、やっぱり本物とは違って朔也の知らない母の気持ちや母の過去、人間関係は反映されないし、母が言わないようなことを言うし、生きていた頃は知らなかった情報を取り込むからそれは母ではない。 母だけど母じゃない。それはやっぱり本物の母はもう死んだ、いないんだと改めて突きつけられているようだと思った。 いなくなって寂しい、どんな形でももう一度だけ会いたい。大切な人を亡くせばそう思ってしまうのは当たり前のことだと思う。朔也はそうはならなかったけど、なかにはAIに完全に依存してしまい、現実を生きられなくなってしまう人もいそう。AIで死人を再現するというのは、遺族を守るためにも、死者が生きていた時間を守るためにもするべきではないと思う。 読んでいて一番辛かったのは『孤独』 登場人物たちが、AIが発達した世界でそれぞれの孤独を抱えて生きているのが痛いほど伝わってきた。特に朔也の、最愛の母を失った喪失感、死ぬ時に自分にそばにいて欲しいと言っていたのに叶えてあげられなかった後悔がよく伝わり、私が朔也の立場だったらと考えずにはいられなかった。 孤独だった登場人物たちは、AIではなく人間同士、心と心の関わりを持つことで前に進んで行ったように思う。 朔也が色んな人と出会って、AIの母の比重が段々と少なくなり、自分が何をしたいのか、何をするべきなのか見つけていくラストがとても良かった。 差別や格差が横行している暗い世界、なんのために生きるのか、生きていくのは辛い、でもそこに少しの希望の光を見つけた。そんなラストだった。

    0
    投稿日: 2025.08.06
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    お母さんの本心を知りたい一心で厚めの本だったが読みすすめることができた。色々な要素がごちゃ混ぜになっていて話が複雑。今の私には理解が追いつかないところもあったが、お母さんを理解しようと進むうちに自分自身の人生についても模索し人とつながり新たな道がひらけていったラストに孤独からの希望を見た。

    1
    投稿日: 2025.08.06
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    このひとの文章が好きだと久しぶりに思えた。ちょうどよくインテリっぽく、インテリっぽくありたい私の自尊心が満たされる笑。 物語は主人公の一人称で進む。なのでとにかく主人公の内省が多い。内省を読んでいるのに旅をしている気分になる。

    0
    投稿日: 2025.08.06
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    2040年代の東京。母子家庭で育った朔也は事故で母を亡くす。 母は生前「もう十分」といい、自由死を望んでいたが、朔也は最後まで反対していた―。 母の本心を知るため、最新のAI技術でVR上に母を蘇らせた朔也だったが、それは彼に対し人間や社会のあり方を問いかけることになる。 【感想】自由死は人類にはまだ早い 主人公の心の混迷を見つめながら人間社会のあり方を考えさせられた。思うに、自由死の権利を持つ社会を形成できるほど人類は成熟していないと思う。 先日、万博で科学技術の未来を見たが、人間性の発展も同時に見つめて行きたい。

    0
    投稿日: 2025.07.17
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    理解しがたい箇所がいくつもあった、だけど頭では追いついてなくても心の部分では確かに…と納得させられることもあり…。斬新で難しい内容だった。

    2
    投稿日: 2025.07.14
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    この4日間ほどウイルス性胃腸炎で下痢と吐き気、倦怠感に悩まされている。ほとんど食べてもいないし、体力も体重も落ちている。そんな中で横になりながら本書を読んでいた。すると主人公朔也とルームシェアをすることになる女性三好がやはり胃腸炎で苦しむことになる。なんという偶然か。ちょくちょくとブクログのメモ機能を使いながら書きためたことをつないでいく。高校生のとき朔也は、退学させられた女子高校生のことが好きだったという感情を抱く。それは、きっといなくなったことが寂しかったから好きだったのだと勘違いしているのではないか。退学になっていなければ何も思わなかったのではないだろうか、と思う。僕にも似たような経験があるので。リアルアバター仲間との会話で、誰とならキスができるかという話、僕もときどき考えている。どちらかというともう少し先の話まで。相手にとっては大変失礼な話なのだけれど。「こっちこそお断りよ」と言われそうだ。これまで法に触れることをしてこなかったのは母を悲しませたくなかったからだと、朔也は言う。母がいなくなった世界でも、母親がお天道様になって見てくれているから悪いことはしない、それで良いのではないか。賞味期限ギリギリの安売りの食品を買うことをそれほど卑下することはない。フードロス削減のためだと考えれば良い。と僕はいつも考えている。僕はいま図書館で借りた3刷の単行本で読んでいる。文庫になって修正が入っていればいいのだけれど。うーん、十のマイナス三十二乗分の一だと十の三十二乗になってしまうのではないか?「マイナス」をとるか「分の一」をとるかのどちらかじゃないのか?平野啓一郎がこんなこと間違えると思えないのだけれど。編集とか校閲の人は気付かなかったのか。スパークリングワインとシャンパンって違うの?なるほど、シャンパンはシャンパーニュ地方で作るのか、それはそうだよな。納得。イフィーはいいやつだと思うけれど、お金に対する感覚が違いすぎるかなあ。そこが朔也も三好も引っかかるのだろうな。あっちの世界に行きたいかな?あっちとこっちの格差がなくなる方がいいのかな?まあ、働かなくても食べてはいける、というくらいなら、つらいことを我慢したりせずに、好きな仕事をして生きていけるのかな。結局僕は、死の一瞬前に、両親どちらの前にもいなかった。形式的には僕が到着してから医師は死亡診断をしているが、その前に意識はなくなっていた。もっと早くに到着できていれば何か違っていただろうか。特に母とは、転院後、会えないままだっただけにつらい思いが残ってしまった。妻は息子と義父の死に際に間に合うことができた。僕と娘は遅れて到着した。自由死ということについては考えさせられる。しかし、友人同士でこういう内容について話すのはなかなか難しいものだと思う。高瀬舟を読まなければいけない。あるいは、本書の読書会などを通して、こういう話をするのも良いかも知れない。三好と朔也とイフィーの3人は、漱石の「こころ」と同じような関係になるのかと考えたがそうではなさそうだ。イフィーを身代わりとして三好を愛し、イフィーの幸福を自分のそれと考える。なるほどなあ。よくそこまで思えたなあ。「心の底から満足して『もう十分』と言う人もいれば、深い絶望感から『もう十分』と言う人もいる」確かになあ。「苦悩するのにも、一種の集中力が必要なのだった。」「最愛の人の他者性と向き合うあなたの人間としての誠実さを、僕は信じます。」うーん、難しい。「現在を生きながら、同時に未来を生きることもまた、甘美であってくれるならば、と僕は思った。」「甘美」いったいこのことばをどういうふうに捉えれば良いのか、誰かと語らいたい。日比谷公園を見下ろすレストランでの最後の場面。ティリとの会話。希望の持てる終わり方で良かった。清々しい。・・・ふと思ったけど、自分が胃腸炎になっていなければ、三好さんが胃腸炎にかかるシーンなんて気にもとめてなかったかも知れない。でも、これを同居の初めの方に入れてきたのにはもちろん意味がある。このことがあって、二人はずいぶんと距離感が縮まったはず。朔也の気持ちははっきりと表現されているが、三好さんの気持ちはどうなのか。もちろん、朔也のことを好きだったのではないか。それなのに、その朔也の口からイフィーの気持ちを告げられたことに憤りを感じていたのではなかったか。「耳をすませば」であったパターンだろうか。どちらもが正直に自分の気持ちを口にすればいいのに。でもそうしてしまうと、幸せになり損ねる可能性があるということか。その幸せというのはいったい何なのか。それは本物か。

    1
    投稿日: 2025.07.11
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    2040年 人々の格差の広がり、メタバースの日常化 政府の企みか、富裕層の企みか 自由死という選択肢が生まれる そんな中 最愛の母を事故で亡くした朔也は 母をAIで蘇らせることにした 生前に「自由死」を望んでいた母の すべてが知りたくて 情報を得るために知り合った 母の友人から 次々に知らされる母の過去に戸惑いながら 自らの生活もどんどん変わっていく 生きていくということ 死を選択すると言うことの意味 さまざまな葛藤 はたして本心は明かされるのか 母の本心、自分の本心、友人の本心 難しい問題が次々と現れて読み応えありすぎる ちょっと疲れた

    81
    投稿日: 2025.07.03
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    このレビューはネタバレを含みます。

    2040年ごろの日本が舞台の話。 仮想空間に亡くなった母のアバターを作って、コミュニケーションを取る主人公。 今よりも少子化が進んでいて、格差も拡がり貧しくなっている日本が想起されるので終始暗い印象でディストピア感があった。 母のアバターに依存していた主人公だったが、現実の人達とのコミュニケーションの影響でアバターを離れることができた。 ラストは精神的な成長と、自分のやりたいことに気づけた主人公に対して希望を持てる終わり方だった。 それでもずっと後ろ暗い雰囲気は拭えなくて、暗い気持ちになった。

    0
    投稿日: 2025.06.18
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    わかりやすい人間関係の構図から、漸うカタルシスが起こるであろう予想は容易く、チリチリとした不穏感にじらされる...そんな地味な牽引力で次頁を繰らされるのだから心情描写が秀逸なのだろう。大きなテーマとしているのが本心、心や魂といったもののため、近未来の時制を描いていても今自分のいる世界と地続きなリアルがあった。「最愛の人の他者性」と「一体、この生への懐かしさを失わないまま、喜びと共に、死を受け容れる事は可能なのだろうか?」という煩悶が記憶に残った。

    0
    投稿日: 2025.06.10
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    このレビューはネタバレを含みます。

    母という、自分にとって一番身近な人を亡くしたとき、私はその事実をどうやって受け止め、その悲しさから抜けられるのだろう。 この本は、主人公・朔也が「母の死」を受け入れることを拒み、AIを使って母ともう一度会話をしながら、また現実を生き続けることを決意する物語だ。 朔也は周りから(母からも)「優しい人」と思われているが、実はそんな清廉な感情ではなく、もっと狡猾で打算的に考えて行動していたのだ、と赤裸々に語っている。 (そういう傲慢でない性格が、朔也の優しさだと思うが) 朔也のあけすけな心の内を読んでいくと、身近な人の死をどう受け止め、自分の人生を投げ捨てずに、未来のことを考えられるようになっていったのか、その軌跡を辿ることができる。 まだ自分は経験したことのない、親との死別。 考えるだけで恐怖に泣きそうになるが、だからこそ、今語れることは話しておきたいし、自分の気持ちは伝えていきたい。 来る最期の瞬間に、「もう十分」とプラスの意味で思えるように。

    5
    投稿日: 2025.05.26
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    白黒はっきりさせたがりの私には優柔不断な性格に思えた。思ったことを一生懸命まとめて口にしたい私にとってはみんなが 言わなければわからないややこしい人たちに思えた。日本の問題の格差を是正したいような話も出ているが下の人はそう思って上の人は思わない。下の人が上になっても同じように考えるか…全て生きてきた結果。と、クールに考えてしまうのは私が少しおかしいのかも…しかし生まれた環境が関係するのは確か。悪い環境で生まれた人が全て下のままでないのも確か。 いいも悪いも自分が生きてきた結果と思ってしまう。

    0
    投稿日: 2025.05.17
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    近い将来こんな世界になりそう、という物語。 亡くなった母の情報を学習させて仮想現実の中に母を作る、という設定は、出版当時こそにわかに信じられなかったが今なら現実味がある。 主人公は母の本心を知りたいという一心で母を作ったが、結局本心は知ることはできない。母が蘇るわけではなく母っぽい言葉を返す母そっくりの何かなので、学習した内容からしか話すことはできない。今のAIの技術を鑑みてもこの設定は納得ができる。その点でこの物語はフィクションであるが5年後10年後にはノンフィクションになっているかもしれない。

    0
    投稿日: 2025.05.17
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    ついに読み終わりましたーー!!!!!!!笑 たしかに最後の3分の1ぐらいから動き出して読みやすくなりましたね笑 深めの話だと思いました笑北村さんの最後の女性の気持ちについてというのはお母さんのことですか?

    1
    投稿日: 2025.05.14
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    平野さん2冊目。 やっぱりちょっと難しい。 というか、事を難しく難しくしていく感がある。 テーマは尊厳死。 仮想空間だったり近未来はこうなっていくのかな。

    0
    投稿日: 2025.05.10
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    映画化されて面白そうだったので読んでみたが相変わらずの読みづらい文体で飛ばし読みに。村上春樹も同じ様な書き方するよなぁー、でも村上さんのとはちょっと格が違うなーと思いながら読了。近い将来はこんな感じになるんだろうな〜と思いながら読んでいったが、ラストはモヤモヤ。自分には合わずでした。

    0
    投稿日: 2025.05.08
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    AIとVRによる死者(母)との再会。近未来と異次元な雰囲気が愉しかったが読み終えてみれば成長物語だったのでそこがやや意外かもしれない。癖になる世界観であった。

    1
    投稿日: 2025.05.06
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    生と死、仮想と現実、貧困と富裕、友情と愛など様々な二項対立をテーマに忍ばせ、読者に問いを投げかけてくる作品。穏やかなストーリー進行ではあるものの引きつけられた。

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    投稿日: 2025.05.06
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    「ある男」ですっかり平野さんの虜になり、同じ映画化作品を選んで2作目読了。2040年という未来が舞台。今よりもずっと技術は進歩しているのに、格差社会ゆえに、その技術は辛さや寂しさから流れるための現実逃避の手段に使われているところがどこかディストピアのような印象で、前半を読んでる最中は主人公の朔也と一緒にずっと陰鬱な気持ちに沈んでいた。没入できたという意味では相変わらずすごい小説なのだけど…辛かったなあ。 平野さんは毎回小説で大きな哲学的テーマを投げかけてきているようで、答えを出しにくい人生の大きな命題に、小説という手段を用いて、ひとつずつ丁寧に向き合う姿がカッコいいなあと思った。今回も色んなテーマがあったけれど、安楽死と言葉についてはすごく考えさせられた。 安楽死について、正直「ほかのライブイベントと同じように死をスケジューリングする」っていうこと、"死の一瞬前"を大事な人と話し、対話するアリなんじゃない?って思ってしまった。 相変わらず平野さんの表現がうつくしかった。 三島由紀夫も読んでみたくなった。 読者にも《縁起》の仮想世界を体験させてもらえて、 「二酸化炭素として、大気中に放出された僕の何かが、長い時間を経て、恐らくその辺に落ちているのだろう。」 「自分の意思で、〝自由死〟したいって人がいたとしても、その理由を辿っていけば、どこかには必ず、そう考えるしかなくなってしまった事情があるはずです。それを取り除いてやることを考えるべきです。」 「僕が本当に求めているのは、僕に対する、母の外向きの反応ではなかった。母の心の中の反応だった。母が、僕の言葉に触れて、何かを胸に感じるということ。僕の存在が、母という存在の奥深い場所に達して何かを引き起こすということ。──僕が今、どうしても欲しているもの、そして、もう決して手に入らないのは、その母の内なる心の反応だった!」 家族を亡くした身としては以下のような感覚はよく分かるなあと思っていて、死者の魂やら亡霊やらを信じているわけでなくても、直感的に「見てるかな?」と思う瞬間がある。でもあの時間をこんなふうに表せるなんてと驚かされた。 「静寂の中にも、特別な静寂がある。人が鍵を掛けて出て行った部屋にだけ、こっそり姿を現す、臆病な動物のような静寂が。──しかし、この時には、なぜかまだ、僕がいるというのに、その静寂が部屋に忍び込んできたのだった。それで僕は、しばらく息を潜めて、朝の光が、大きな首をゆっくりともたげるように高くなってゆくのを見ていた。」 「死が近づくと、人の思念の中では、過去の川が、一筋の流れであることを止めて、氾濫してしまうのかもしれない。堰を切ったように、誕生から現在までの存在の全体が、体の中に満ちて来る。肉体には、その隅々に至るまで、懐かしさの気配が立ち籠める。」 「アイスクリームを食べている観光客に目を留めた。ホームの柱がそれを断ち切り、別の一群に繫ぎ直して、また断ち切った。自動販売機や広告など、つまらないものが一通り視界を過っていった。そうした平凡さこそが、追想から逃れるためには、是非とも必要だった。」 「買ったばかりの折り紙を開封して、その中から、好きな色を一枚だけ抜き取ろうとしては、一緒に他の色まで引き出してしまうように、若松さんの記憶の中の波は、今、幾年も隔たった景色を、続けざまに見せているに違いない。」

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    投稿日: 2025.04.29
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    映画の予告を観て興味を持ったからか、時期をずらしてまた2冊買ってしまっていた。対策が必要。 読み終えて、個人的に物足りない(期待していたのと違う)と感じたのは、AI/VFや自由死より、社会構造、特に格差社会の問題が主軸の物語という印象だったからだと思う。 作者の視野は広く、扱う課題が多岐に亘っていて、考えさせられることは多い。いま過渡期にあるような社会課題が多く盛り込まれているのは間違いなく、主人公の切実さも伝わってくる。それでもどちらかというと、自由死を認める医師や作家の方に共感してしまった。

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    投稿日: 2025.04.23
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    格差社会が拡がりメタバースが浸透した2040年の日本で、「自由死」を望んだ母の本心をめぐり、生や死と向き合う主人公の物語。 貧困、外国人差別、障害…今の社会がこのままのベクトルで進めば深刻化しうる様々な歪みを、登場人物の体験を通じて掘り下げていて、とても読み応えがありました。 【僕の懸命な人生は、「あっちの世界」の人たちの退屈しのぎだった。】

    6
    投稿日: 2025.04.23
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    久しぶりにしっかり長編の小説を読みたいと思い、平野さんの小説に手を伸ばしました。 感想として、本腰を入れてじっくり楽しめる一冊でした。舞台は今の日本から近すぎず遠すぎずの未来で、今の日本よりさらに少人化が進んだ社会です。自由死という自分で死の時期を、「仕事の退職」のように自由に選択できるという権利が現実になっており、大きなテーマとなっています。 更に、貧困層と富裕層の二極化が進み、貧困層は仮想空間を心の拠りどころとしている描写がありました。プラットフォームに近い人間、例えばデザイナーや運営会社には多大な富をもたらしているのは今の社会と一致している部分も多くあると感じ、物語の社会もスッと入ってきました。 主人公は、決して社交性があるとは言えませんが、母が自由死を願っていた理由を知ることを目標に物語が進みます。その中での新たな出会いによって、変化が起こっていきます。 自由死がテーマということもあって、さらっと一冊楽しみたいという人にはお勧めできません。ただ、一本しっかり読みたいと思う方にはかなりお勧めできる作品です。

    0
    投稿日: 2025.04.20
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    このレビューはネタバレを含みます。

    本心なんて自分以外の人間全てわからなくて当たり前だ。メンタリストだって実際には本心を読んでいるのではなく統計から考察した予想でしかない。自分の理想がありそれに合致した答えじゃないと納得しない。幼稚だ。顔を合わせれば、目線で、仕草で、そういったものも想像でしかないだろう。こう思ってましたか?の質問に対して、はいそうです。が嘘ではない証拠は?どういう意図であれ、口から発された言葉は口にした者の責任のもと、発されている。騙し合いの場なら疑うのも無理ないが、日常生活内の真面目な話だ。嘘を言ったとしても嘘をつく理由があって嘘を真実と思わせたいから嘘を言うのだ。その言葉を自分が受け取るか受け取らないか、ではなく、それが"本心か?"を疑うのはナンセンスだ。と思う。簡単にいうと朔也にクソ苛ついて読んでた。 それはそれとして、自由死について反対派が小説内では多くて驚いた。 環境がそうさせている、世論がそうさせている、そうだと思う。しかしみんなが死にたいと思わない世界を作るのは不可能ではないか? 自由死賛成派の登場人物は貧富の差がなくなればいいと思っているように感じたが、貧富の差がなくなったとしても死にたい奴は出てくるだろう、当たり前に。そいつの存在は無視か?それこそ冷たいんじゃないのか。みんな生まれてきたくて生まれてきたわけじゃない。死にたくなっちゃった奴は楽に死なせてやるのが優しさなんじゃないのか。と、私は思う。 ちょっとこの本とはわかりあえなかったが、嫌いなわけじゃない。むしろ好きだ。 VFで稼ぐ時代には賛成だ。

    0
    投稿日: 2025.04.15
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    SFのような未来の話なのに、読んでいるといつの間にか何の違和感もなくなってくる不思議な感覚。そこまでAIが自分に身近になっていることを実感すると同時に、いつか私も死生観がAIの進化で変えられてしまうのかという恐怖を覚える本でもあった。 いつの間にか自分も自分の価値観に迷わされる、そんな本だった。 何となく読了感が、物足りなかった

    1
    投稿日: 2025.04.11
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    思っていた展開と違った。 問いかけの答えはなく、ただただ考えさせられた。 AIがどれだけ進化しようとも、人の本心は分からない。

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    投稿日: 2025.04.06
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    死んだ後に自分の本心なんて 子どもに探られたくない ましては自分でも自分の本心って わからない時がある

    2
    投稿日: 2025.03.31
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    このレビューはネタバレを含みます。

    遠い未来の話のような近い未来こうなってそうな 不思議な感覚になる本でした。私も母を亡くして いるから主人公の気持ちと重ねながら 読み進めていた。私ならどうするだろう? VFに頼り母親そっくりな人と過ごす?? でも…主人公も感じていたように途中から 嬉しさより寂しさが勝る気がして。 やっぱり人の温かみは、生身の人間じゃないと 感じていられないし…虚しい気持ちにもなりそう。 生と死についても考えるきっかけになった やっぱり死ぬって悲しい出来事だけど 生きてる上で死ぬという原理がないと意味を 持たなくなるから大事なことだと感じた。 「自由死」についても出ててきて、私は どう選択しただろうか?…って考えたけど やっぱり孤独で誰にも看取られなく死ぬよりは 誰かに思い出話を語りかけながら幸せに 死ぬ為に、タイミングを測れる死に方として 選択してしまう私もいるかもしれない。 自分がちゃんと孤独を怖がっていると気づいた時 三好ちゃんの恐れていることがわかった気がした。 バーチャルな部分だけでなく貧富の差を 上手く描いていて、色々な現代社会の問題に 向き合わないとどういう世界が待ってるかを 体験出来た気がする…。 母親のことを「最愛の他者である」と記した1文が ずっと頭の中で残っているセリフ。 いくら親でも血が繋がっていても。 人間みな他者であるという真実に触れる1文 寂しい言葉な気もするけど、最愛という言葉が ホッコリさせるような。時には他人になることで 上手く生きていける人間世界を表している言葉。 色んな人間がいる。生き方も様々で不公平な世の中 それが社会というものなのかもしれない。 生きてる上で私も、きっと誰しもが、感じている 「このまま生きていていいのか…意味があるのか」 という考えを深堀した作品。でもその考え方にすら 意味がないことなんだとも思えた作品。 きっと社会の秩序を保つ為。不平等も平等も 全てが必要なんだと思う。この世界には。 それが『人間の運命なのだろう』

    0
    投稿日: 2025.03.29
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    親への依存、執着からの脱却するには別の興味や依存の対象、つまり愛する人、友人を持つ過程が必要。 親って自分が生まれた時からずっといるものだから当たり前の存在と若い頃はみんな思ってる。 でもその親がいなくなったとき、当たり前の存在が亡くなった時には精神的、経済的に自立(複数の他者へ分散して依存してもいい)していないとねって感じでした。

    0
    投稿日: 2025.03.27
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    言葉遣いがとても難しく、内容が頭に入っていきにくかったことと、お母さんのAIに傾倒していく主人公についていけかったことと、近未来の世界観が私には理解できなかったのが敗因かな。1/3ほど頑張って読んでみたけれどキャパシティを越えたので敢えなく挫折。 平野啓一郎さんの本は今の私には難しいのかも。

    5
    投稿日: 2025.03.25
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    近い未来、こんな社会になるかもしれないと思うと憂鬱になってしまう 母の本心を探ることで、自らの内面を見つめていくストーリーは「ある男」を思い出す 様々な社会問題を折り込みながら〜 文学的な格調高い言い回しは、ちょっと面倒くさい

    0
    投稿日: 2025.03.25
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    読み終わるのに凄く時間がかかってしまいました。 そもそも、この手の小説は私の好みとは違うため 物足りなく感じるのも、それ故に読了に時間がかかり睡魔が押し寄せるのも当たり前です。 それでも読んで良かった。 僕たちには、どうして、生きるという言葉が必要なのだろうか?

    3
    投稿日: 2025.03.24
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    近未来SFとまでは言えない、現在のつい先に繋がっていそうな世界。 現在の諸問題が更に大きくなっていて、明るい時代ではない。 その状況でもがく青年の物語。

    1
    投稿日: 2025.03.24
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    2040年初頭の近未来で、事故で亡くなった母のVF(バーチャル・フィギュア)によって、母が「もう十分」と言って自由死を選んだ<本心>を探ろうとする。 しかし「こちらの世界」の友だち(岸谷、三好、ティリ、以前の石川朔也=僕)と「あっちの世界」の住人(イフィー、藤原亮治、イフィーと出会った後の三好と石川朔也)等、登場人物の「本心」に僕がこだわるためか文中に『本心』という言葉がやたら頻繁に出てくる。 作者の死生観は『縁起Engi』という壮大な宇宙観アプリが表していると思う。 とても面白いストーリーだっただけに、もう少し読み易い文体だったら良かった。

    0
    投稿日: 2025.03.17
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    死んだ人をVFで甦らせる。思い出を学習させることで故人を再現させる。VFとの会話などを通して、進行形でも成長する。 ても、その思い出は生きてる側の知ってる思い出だし、個人の反応もこっちの思い通りじゃなかったら、あの人はこんな人じゃなかったとかなっちゃうんじゃないのかな。結局は生きてるがわの都合のいい故人が作られちゃう気もする。 『最愛の人の他者性』それが全てを物語ってる気がする。どんなに好きな友だちも、愛する人も、家族も、やはりそれぞれに他者で全部を解ることもわかってもらうこともできなくて、それでも知ろうとして、知ってほしくて足掻くのが人間なんだと思う。 VFにしちゃうのも悲しい人間の欲なのかもしれない。でも、本当はみんな知ってる。昔から姿は無くなっても心はそばにいるよ。その人のこと考えたり、思い出したり、ふとした瞬間に大切な人はそばにいるし、逆にいえば、そうやってしか私たちは繋がっていけない。写真や映像じゃなくて想いでしか。みんなが人間はどうしようもなく1人なんだと自覚してそれでも大切な人と繋がりたい生き物なんだと、思った時、さて、『自由死』はどうなるんだろう。人を尊重するってどういうことなんだろう。

    0
    投稿日: 2025.03.09
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    著者の作品は「ドーン」以来。 映画の番宣を見た印象から想定していた展開とは違ったが、そもそも原作と映画はいろいろ違っているらしい。 一人の人間の心情が綴られている作品に私が抱きがちな、退屈や苦痛が不思議なほどなかった。 「より善く生きよう」としながら、社会の冷酷さに憤り、葛藤する主人公の心の機微が丁寧に描かれ、自分にも問いかけられているようだった。

    10
    投稿日: 2025.03.08
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    平野啓一郎「本心」読了。亡くなった母をAIで甦らせるとしたら?ChatGPTが一般に開放される前に書かれた小説である事に驚いた。おそらくそれ以前であれば単なるSFだったと思う。ところがAIと会話ができる今ではそんな遠くない未来でありうる事としてグッとその情景が浮かんだ。朔也の心の移ろいを紡いでいく。分人、人には複数の側面があり変わりゆく。母のAIに潜在力を思いつつ、悲しみや寂しさを越えて気付いた彼の心境にAIにはないだろう人の強さを感じた。

    5
    投稿日: 2025.03.05
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    ひとことで言えば、 母の死別により成長する息子の話。 2040年の未来設定。 AIが当たり前になれば、 可能になるかも知れないな、この話。 仮想とリアルの区別ができなくなる、怖さを感じる。 自分とは何か 人間とは何か 幸福の感じ方 自由死の選択は許されるのか 貧困差別社会 どう生きるのがよいのか、 考えてしまう作品。 作家の深い思考に敬服する。

    0
    投稿日: 2025.03.03
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    死んだ母をAIで甦らせる 自由死・格差社会・貧富の差・死生観が 問われる内容となっていて 読書自身がリアルアバターとなり主人公の朔也の人生に寄り添える作品となっている

    2
    投稿日: 2025.03.02
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    このレビューはネタバレを含みます。

    文章はとても読みやすいけど、主軸が難しい本でした。テーマが「自由死」「格差社会」「AIとリアル」と複雑に絡み合っていて、それのせいで思考が混乱してしまうのかも。もっと「自由死のあり?なし?」に特化して考えたかったかなと思います。 メタバースが日常化しか2040年はこうなるのか!と、闇の部分に焦点を当てて語られる世界は確かにと納得することも多く、面白かったです! 個人的には、主人公が多大なるマザーコンプレックスを持っていて、あまり共感ができなかったです⋯。最後に仕事にやりがいをもち、好きな人ができて〈母〉を卒業することも「まぁ、そうだよね」って思ってしまった。 きっと、自分の状況が変わればまた見方も変わってくる本なのかなと思います。

    0
    投稿日: 2025.02.23
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    このレビューはネタバレを含みます。

    時間をおいてもう一回読みたい。語られない余白がたくさんあって、それに対しての自分の考えを自分の中で理解しきれていない感じ。難しい! お母さんが自由死を願った本当の理由を、知るために、〈母〉のVFを作って、「死んでしまった他者の人生」を紐解こうとしていたわけだけど、その目的のために母と関係のあった三好や藤原だったり、イフィーや岸谷だったりとつながることによって、「生きている自分の人生」、「生きている他人の人生」に触れて、母の人生と自分の人生をしっかり切り分けられるようになったから、理由を明確に知らなくても良くなったのかな、と感じた。 リアルアバターという、他人の人生を生きる仕事をして、私生活でも、なんとなく自分の人生に意味や目的も見出せず、他人の人生を生きているようだった朔也が、最後は自分のやりたいことを見つけて、人生を進んで行こうとする終わり方は、希望を見出せる感じがしてよかった。

    1
    投稿日: 2025.02.22
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    このレビューはネタバレを含みます。

    二極化した社会で問われる「自由死」は、この小説ほど極端に進んではいないものの現代の問題でもあり、考えさせられる。 孤独な主人公がこれからも生きていくのにはVFであっても自分を愛していた母の再生が必要というのはわかる気がする。 自由死を望んだ母の真意を知りたいならよけいに。 そしてその母をより実物の母に近づけたいと思う気持ちも。 メロンを買いに行かされる仕事は読んでいて辛かったし、主人公の気持ちが自暴自棄になってゆくのにますますはらはらした。 三好とのことでイフィーに色々な意味で依存していた主人公が自分の生きる道を見つけ歩き出すラストに明るさと希望を感じた。 亡くなった母親もきっと主人公の決断やこれからの生き方を誇りに思っていると思う。

    2
    投稿日: 2025.02.22
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    このレビューはネタバレを含みます。

    オーディブルで聴いた。 「自分とは何か」を聴いて、著者の小説を読みたくなり、前から気になっていたこの小説をオーディブルで聴いた。 分身主義がところどころに感じられる内容だった。 たった一人の家族である母を亡くし、しかも自由死したいと言われていて、生活も貧しくて、暗い始まりだが、ルームメイトができたり、偶然動画がバズったり、有名なアバターデザイナーから雇われたり、母の愛人の作家に会いに行ったり、なんかドキドキする展開があって楽しめた。 最初は母の死を受け止められなくて、VFを作るけれど、だんだんと、母以外の人との関係が増えていき、母のVFとの関係を終わらせようとするのが印象的だった。分身主義の話から考えると、受け止められないくらいの大事な人の死は、その人と一緒にいる時の分身の割合が自分の中で大きければ大きいだけ、喪失感が大きいけれど、他の人と関わることが多くなると、だんだんとその人との分身が占める割合が減っていき、受け止められるようになるのか…と思った。

    5
    投稿日: 2025.02.09
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    結局作品を通して何が伝えたいのかわからなかった。 人の本心は本人にしかわからないってことはわかった。なぜ母親が自由死をしたがっていたのか、なぜもう十分と言ったのか、なんとなくわかったけどはっきりとした理由はよく理解できなかったのでモヤモヤした。三好やイフィーの話も、母親の死と話が逸れている感じがして自分には難しく感じた。

    2
    投稿日: 2025.02.08
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    本心というタイトルの通り、周りの人の本心や自分の本心について、理解している人ってどのくらいいるんだろう、、と思った。 本筋は感動もするし悩むし面白いのだが、恋愛模様がぜんぜん気に食わなかった。

    1
    投稿日: 2025.02.02
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    このレビューはネタバレを含みます。

    考えさせられるような要素がたくさん詰め込まれていたけど、立ち止まって考えて言語化して、みたいなことをするのではなくて、文章をどんどん追っていきたくなる少し不思議な感覚で読み進めた。 読後感として、やっぱり、自由死というテーマが心に重く残った。 死ぬべきか、死なないべきか。 死ぬ時を自分で選べたなら、死ぬその瞬間を自分で思い描くように迎えられたなら。 本文の中で、作家の藤原が息子から経済的な理由で自由死を迫られていたが、というような内容があったけど、今や思いっきり格差社会な現代日本、自由死が認められたとしたら、そういう話がたくさん出てきてもおかしくないなと思って、すごく、気持ちが沈んだ。 ただ、母の死後にとてつもない孤独感から母のVF(バーチャルフィギュア)を作成して、メタバースの空間で母と接して、それを契機に母と関わったリアルの人と繋がって関わり合って、色んなことが起きて、最終的にはVFの母への依存度がほとんどなくなっていった主人公を見ていて、なんか安心する気持ちになった。

    6
    投稿日: 2025.02.01
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    平野啓一郎氏と同じ時代、同じ学舎を経験してきたからか、あたかも作者と対話しているような感覚を持ちながら(そう、小野ゼミのように!)、一気に読み進めていった。 ロスジェネの(というレッテルを貼られた)我々世代は(実は自分だけなのかもしれないが)、どこか社会に対する諦念のような意識を持っているような気がしている。 そしてその諦念の中で、どのように前を向いて生きていくことができるのだろうか、或いは、生きることに何かしらの意味があるのだろうか、さらには、自分の生を(何らかの形で)肯定的に定義することで、他者の生を排除することになるのではないか。 そんな不安と迷いを抱きながら、この世の中を必死に生きてきたんじゃないかな、、、そんな思い巡らしを楽しんでいるうちに、物語はあっという間に静かなクライマックスを迎えていたのでした。タイ出張からの帰国便の機中にて。 生きる意味を規定しようとすることで、誰かの生を否定し追い詰めることになる。分かる。自分もこちらの世界の人間だと思っている。だから、ポジティヴな言説には常に暴力性を感じるのだ。 過去とともに生きることの充足感。分かる。ただ、作者もこの甘美な誘惑を断ち切れ(断ち切ろう)と言いたいはずだ。 優しくあること。これは、他者を否定せず、追い詰めずに強く生きることを表していると思う。また、空虚な心を持つ我々だからこそ優しくなれるのでは、という、言わば悲しさのようなものも同時に感じる。 あちらの世界、こちらの世界。自分はこちらの世界の人間だと思うが、この二項対立はやや単純化しすぎではないかとも思う。どちらにも幸せがあり、どちらにも不幸せがあるのではないかと思う。

    3
    投稿日: 2025.02.01
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    色々なテーマが散りばめられていて、考えることが多くなって忙しくなる作品でした。 個人的には、「こちら側・あちら側」について色々考えました。作中では、イフィーがあちら側の人間として主人公たちは位置付けられていましたが、イフィーにとっては主人公たちがあちら側だと捉えているように感じます。こちら側あちら側とを格差によって分けるのならば、主人公たちは皆、ティリのような人たち、もっと極端な例を出すならば、貧困国の人たちからはあちら側の人間です。 そうやって人は自分にとってのあちら側こちら側を作りたがるのだろうなと思いました。それが人ならば当然に抱える苦しみでもあり、自分を中心として物事を見る傲慢さとも捉えられるもの。 自分のこちら側は、常に誰かにとってのあちら側であると自覚的でいたいです。

    1
    投稿日: 2025.02.01
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    この物語で描かれる母と自分が同じ世代なことに驚き、自分が老人になった時、こんな世界なのかも、と想像してしまった。 「お母さんたちの世代は若い時からお荷物扱いされてきたから」という朔也のセリフになにそれ酷いと反感を覚えるものの、子どもの迷惑にならないように自分のケリは自分でつけようと思う心理はものすごくわかってしまうので、なんだか切なかった。 作者の歳をみてみると、私と同じ世代どころか、同じ歳で、こういうふうに世界を未来を捉えているんだなとなんだか悲しい気持ちにもなった。 実写化どんなふうにされるのかみてみたいなと思ったけど、設定がいろいろ違うようなので、違和感ありそうだなと躊躇している。

    3
    投稿日: 2025.01.28
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    2040年の日本、、絶妙にリアル〜〜〜 もし自分の近しい人が自由死したいと言い出した時、自分は受け入れられるだろうか?最愛の人の他者性を知った時、どうするだろうか?そう自分に問いかけてくるお話でした。 結局母の「本心」はわからなかったけど、人間にはその人にしかわからない本心があるし、対する相手によっても異なる。他人の本心を理解することは無理なのかもしれないし、理解しなくてもいいのかもしれない。 自分には少し難しかったので折に触れて読み返したい。

    2
    投稿日: 2025.01.20
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    AIが進んだ近未来、格差社会の中で生まれた「自由死」という考え方⋯自分は自由死を選んでも、家族が自由死を選んだら納得できるだろーか?深く考えさせられる。

    3
    投稿日: 2025.01.13
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    このレビューはネタバレを含みます。

    個人的には、主人公があまりにも自分と違いすぎて気持ち悪いレベルだった。 ただ、だからこそ、本作品を客観的に読めたし、自分がどんな人間なのかを再確認できたこともあって、読書としては価値があった。 あと、本の主題とか、色々語りかけてくる社会問題については、一つ一つ興味があるし、その点主人公の最後の行動も理解できるけれど、自分が作ったVFの母をいらないと言い切れる彼のメンタルには少し矛盾を感じた。 たまごっちが死んでも結構後味悪いので、僕はVFは絶対に作りたくない。 あの主人公は流石にぽっぽらかすなり、捨てるなりは流石にしないだろうけど、あのVFをどうするのか気になりました。

    0
    投稿日: 2025.01.12
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    このレビューはネタバレを含みます。

    AIやVRの技術がもっと進んだ未来の話。 主人公の母親が望んでいた自由死や、母親の死を受けて主人公がつくった母親AI、主人公のリアルアバターという職業、主人公と同じく貧困層の彩花、人気アバターデザイナーのイフィー等を巡って話が進む。 自由死に関する問いは自分はあまり関心を持てるものではなかった。 また、全体的に未来の社会を描こうとしているのはわかるが、そこに重きが置かれている印象があり、全体のストーリーとしてのおもしろさ自分としては物足りなく感じてしまった。

    0
    投稿日: 2025.01.11
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    格差社会で言えば、アバターと依頼者という関係は今の現代では存在しないが、ウーバーの配達員と依頼者は似たような類の関係ではないか。依頼者の代わりに雨の中、寒い中、暑い中、配達員が自宅まで届ける。その時点で格差は生まれており、現代もすでに格差は広がりつつあると思う。 三好さんが現実世界ではなく仮想空間に入り浸る気持ちが、私が本という現実ではない世界にいたいからという理由で読み続けているのと同じような感覚ではないかと思った。三好さんの境遇と近い私には彼女の言動ひとつひとつが心に刺さった。 結末は私が想像していたものとは違い、曖昧にされていたが、朔也の心情がかなり多く書かれていたことから読者に心の中で結末を決めてほしいという作者ならではの結末なのかなと思った。

    0
    投稿日: 2025.01.08
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    本当に十数年後の日本のリアルを見ているようでかなりしんどい部分もあったが、誠実に自分の人生と他者との関わりを紡いでいくと光が見えてくる、というような希望を感じられた。 私は他者との関わりをめんどくさがってしまうことがあるので、自分のスタンスを見つめ直したい。

    3
    投稿日: 2025.01.08
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    「自由死」が合法化された2040年代の日本。 最愛の母を亡くした朔也は、その悲しみを埋めるため、そして自由死を望んだ母の本心を探るため、AIの技術で本物そっくりの母を再現させた。 本心を知るため、母と関わりのあった人たちと交流をしていく中で、自分の全く知らなかった母の別の顔を知っていく。。 ⁡ ✎︎____________ めっちゃ読み応えあったな〜 「自由死」が認められたら、自分ならどうするだろう? 近未来、こんな風に仮想空間が当たり前になったら、どう生きていくだろう? なんだか死生観とかめっちゃ考えさせられる話だった。  ミステリーっぽさもあり、優しさもありでとても面白かった! 平野さん3作目♪ 丁寧な文章がなんとも心地良い♡ 映画も観たいな〜!

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    投稿日: 2025.01.05
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    あなたは死の一瞬前に誰といたいと思うだろうか。 自然死ではなく、自由死は認められるべきか。 自由死が認められる世界であなたはそれを選択するか。 "もう十分生きた"と思えるのはどんな時だろうか 人が自由死を選択した時、それを受け入れられるか、それとも反対するだろうか。 自由死の選択は、社会的弱者が社会の無言の圧力に負けて選択せざるを得ないものであってはならないはずだが、身近な人が自由死を選んだときにそこに含まれる意味をどれほど読み解けるものだろうか。 重厚なテーマの中で、 現代の高齢化社会や、貧富の差の拡大、対面減少、バーチャル比率の増加、多様性という名の押し付けや、自己責任論などの社会的課題が盛り込まれた大作という印象。 その情報量に頭が、胸がいっぱいになりながらなんとか読了した。 これを読んでどう感じるか、それぞれのテーマ、問いかけに対しどんな価値観を持つのか、大切な人と共有、対話したいとおもった。 本心というタイトルが本当にぴったり。本当は何を思っているか、ということだけでなく、本当の心とはなにかという意味合い両方かけたタイトルだと解釈した。 "最愛の人の他者性"が1つのキーワードになっている。 死んだお母さんをVRでよみがえらせる話なのだが、過去の情報をインプットするなかでパターン認識を行い、自然にその人が答えるだろうと思われる、それらしい回答をするようになっていく。 ただ、これって実は僕たちが無意識にやっていることなのではと思った。 他の人が違和感を抱かないように、その時々に応じた自然な反応を学び、使い分けている。自分とはこういう人間だ、とコミュニティごとに期待されているキャラクターをある種演じていて、それによって回答を調整し、だんだんと個性と認識されていくといった側面も多少あるのではないか。 とすると、それはAR VRで作り出された自分と何が違うのだろう。自分自身がAI によって再現されうる存在なのかもしれないとも考えさせられた。 上記思想と連動しているであろう、筆者の平野さんが考える、分人という思想にも興味が増した。 分人思想についての著書も読んでみようと思う。

    6
    投稿日: 2025.01.05
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    このレビューはネタバレを含みます。

    親の他者性に向き合うのって、私には確かに無理だと思う、、、 母の自由死欲を理解できなかった主人公が、様々な象徴的な登場人物と関わり合い成長することで、最終的に母の自由死に同意できるようになる話。 しかし、母は亡くなっているので主人公の解釈と母の意図とが合致しているかはわからない。 ただ、それこそが他者を理解することの営みだと思う。 レヴィナスは「他者を理解することは不可能だが、理解しようと解釈を何回もし直すこと(愛撫)はできる」と語った。それに近い。 愛する人の他者性に真摯に向き合い、過去の人と一緒に記憶として生き、自分の夢を愛するように生きていくことを決意した主人公の成長には、とても惹かれるものがあった。

    2
    投稿日: 2025.01.03
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    このレビューはネタバレを含みます。

    2040年 社会の格差は広がり、メタバースは日常化し、AIの進化により亡くなった人のVF(ヴァーチャル・フィギュア)が作れる。今の社会の延長線上に本当に実現していそうな世界。 石川朔也は自由死を望んでいた母の死後、母のVFを作る。自由死を望む母を理解できなかった朔也はVFの母との対話を通して、母の本心を理解しようとする。 理解しようとしてすごく時間がかかってしまった。 話は面白かったけど、私はちゃんと分かっているのかしら? 朔也はいろいろな出会いを重ねることで、母への考えや自分自身についての考えを深めていく。重い雰囲気が漂っていたけど最後には明るいものを感じた。 三好彩花、イフィー、同僚の岸谷、ティリ、母、それぞれの人物の背景を知り、会話や行動を通して、感情移入し、理解したつもりになっても最後の心の奥の奥ががわからないままというか。 人と人ってそういうものなのかしら

    67
    投稿日: 2025.01.02
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    このレビューはネタバレを含みます。

    とても読みやすかったです。 ところどころ遠回りな表現で、ちょっと長く感じるところもありましたが。 情景が浮かぶような描写は素晴らしい。 気になるところは、主人公が受け身すぎるというか、解決が人と人と会話の連続というのが、なんというか盛り上がりに欠けてしまった感じがした。 劇的な展開を求めすぎてたのかもしれないけど、 そもそもそういう小説じゃないのかも。

    0
    投稿日: 2024.12.31
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    AIが更に高度に進化したら起こりうる近未来。 VF(バーチャルフィギュア)ができたらどんなことが可能になるのか、どんな怖さがあるのか、わりとリアルに感じてなるほど!と思えた。 自由死が認められたり、死者になってからもVFとして意思を持って生き続け働くことまでできることには驚愕した。 そしたら死が怖いものではなくなり、自由死を選ぶ人が増えたり、権力者が居座り続けたりしそう。 現実とバーチャルの世界が曖昧になって、どちらの世界に重きをおくか選べる未来が本当に訪れそう。 考えてもみなかった世界を体験できて楽しめた。 でも朔也の成長や、三吉との関係は釈然としない思いが残った。

    32
    投稿日: 2024.12.30
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    面白くて、難しくて、広かった。きっといつかまた読むべき時に、読み直したい。「最愛の人の他者性」を心に留めときたい

    0
    投稿日: 2024.12.25
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    2040年代の日本。社会格差 貧困 孤独 ブラック企業 自由死 AI VF 仮想空間 アバター … 想像に難くない近未来。 突然最愛の母を事故で亡くした朔也が孤独を慰めるためAIで母を蘇らせる。 タイトルの「本心」はもちろん まず〈自由死〉を願った母の本心を指すのだと思うが それだけではない。 作中 度々出てくる各人の本心。 本当の心とはいったい何なのだろう? 各人の中にある「心」は各人のもので各人の「本心」は各人に決定権がある。VFが学習して得られるものではないだろう。と思いたい。 外側からそれを侵すことは傲慢なのではないかとも思う。 考えさせられる事柄の多い作品だったが読み終えて結局一番共感できたのは序盤にVF担当の野崎が言った「心って何なんでしょう?」という素朴な疑問だった。

    0
    投稿日: 2024.12.22
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    母を事故で失った朔也。 母は『自由死』を望んでいた… 『もう十分なの』と… 母の『本心』を知るために、『母』のVFを作ることに… 母の『本心』は… 2040年くらいの日本。 格差は大きくなっているのか… やっぱり最後は息子に見守られながら、いきたいということが、母の本心だったんだろう。 それが『自由死』を求めた母の『本心』だったのでは… 三好に対する朔也の『本心』はどうだったのか… イフィのもとにいく三好を止めたかったのだろう… イフィと三好… なかなか難しいような気もするが… 三好は朔也を選ぶのかと思ったが… 本心からなかなか難しかった…

    13
    投稿日: 2024.12.20
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    冒頭のプロローグがとてもよく引き込まれる。嘘と真も本心と上辺もグラデーションであり、著者に言わせれば個人も分人であり、それらも日々瞬間瞬間のinputで時間と共に変わる。遺伝子とinputを同じしたら人は同じ人格/思想/判断で同じoutputになるのだろうか。人の心は深く移ろいやすく他者性を理解するのは難しい。宇宙の話は唐突な感じもするし利己的な遺伝子的な話も浅い感じはするけど無機質的なものとの対比、雄大なもの(人の営みは些末)との対比なのか。AIの心の生成の方に興味あったけど。三島由紀夫に嵌った著者が格差社会云々の左寄り(?)な感じなのは掲載していた新聞の影響?あと語彙力凄い。

    1
    投稿日: 2024.12.16
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    夏目漱石の「こころ」を思い出しました。 ストーリーとしての面白さはもちろんあるものの、作品の本質は人間の「こころ」の追求にあり、漱石の「こころ」が痛々しいほどピュアな人と人との感情の物語だったものに対し、本作「本心」は、さらに複雑になってしまった現代人の「こころ」を描いていると感じます。 本来抽象的であるはずの心が、"具体的な"形をもち、さらにそれに金額がつき、果ては比較される測られるようにさえなってしまった現代社会で、現代人はどのように本心を持っていくべきなのだろうか。と、思いを巡らせました。 難しいテーマなのに、丁寧な文体で、わかりやすく読めます。 好きです。

    1
    投稿日: 2024.12.15
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    2024.12/11 ハイデガーかな? 存在、存在者、現存在、ダスマン、存在忘却の時代 この本を読んで???と思った人は↑この用語を調べてみたらちょっとは腑に落ちるかも…?

    0
    投稿日: 2024.12.11
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    母子家庭だった朔也と母だったが、 母が事故で亡くなってしまう。 生前、母は自由死を望んでいた。 しかしそれが叶うことなく亡くなってしまったのだが 母の何が 自由死を決心させたのか 朔也はその本心を聞く事が出来なかった。 独りになってしまった朔也は AIとして母を甦らせ なぜ自由死選んだのか、その本心を聞こうと会話を重ねていく。 すると 母の友人だったという三好さんを通して 自由死、格差社会、精子バンク、不倫、、 そんな母の軌跡を知ることになる。 三好さんの、そして、ひょんな事から知り合いになるイフィー、 このふたりとつながることで孤独だった朔也の人生は変わり始めるが、  果たして。。母の本心とは。。 はっきり言うとあまり興味の持てない、、というか、 格差社会は身近ではあるけれど、 それ以外の世界観があまりにかけ離れた感があって、 頭の中で想像するのに追いつかない状態。 生きていく事の意味を問う いくつかのカテゴリーを 整理できないまま読み終えて、不完全燃焼。。 う~ん。。。難しかった。

    0
    投稿日: 2024.12.10
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    映画を観た後で読みました。地の文と主人公のセリフは池松壮亮の声でした。 格差社会、生と死、リアルとバーチャル。この作品は色々なテクノロジー(AIだったりバーチャル空間だったり)を描いていますが、本質的には生と死の物語であり、喪失からの立ち直りの物語だとおもいました。

    22
    投稿日: 2024.12.01
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    近未来で今より色濃くなった差別、格差、貧困 母の本心を知ろうと探る過程の中で 主人公の思考や気持ちが揺れ動く様がおもしろい 介護とお金と自由死、向き合うべき深いテーマ

    12
    投稿日: 2024.12.01
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    2040年代の日本が舞台。 急逝した母をAIで作り、孤独を紛らわそうとする朔也。 そんな朔也が本当に知りたかったのは、生前に自由死を願っていた母の本心だった。 その母の本心を知るために、生前の母を知る人たちと連絡を取り、そこから彼の人との繋がりも広がっていく。 真面目な彼は貧しい中、リアルアバターという仕事で生活を賄っていた。 そこでもまた、様々な人間模様が展開される。 未来の人との関係性や死に関する受け止め方や考え方の違いを問う。 2024.12.1

    6
    投稿日: 2024.12.01
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    文体があんまり好みではなかった。 わからないものをわかろうとするのが愛する人の他者性と関わっていくこと というのは非常に印象的

    0
    投稿日: 2024.11.27
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    主演する池松壮亮が気になって読んでみた。 AI、VFの未来の世界。 亡き人がVFで見えるのなら死別の辛さを近い将来は負わなくていいのかな、なんて考えたけど生と死の区切りがつかなくなるね。宇宙規模の時間軸でいったら、本当に人の人生なんて一瞬。生まれてきた環境が裕福な家庭で幸せなのか、貧困な家庭で不幸なのか。そして自分の意思で死のタイミングを選べるなら?いろんなことが頭を過ぎる作品。

    1
    投稿日: 2024.11.25
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    「誰もが、何がしかの欠落を、それと『実質的に同じ』もので埋め合わせながら生きている。その時にどうして、それはニセモノなんだ、などと傲慢にも言うべきだろうか。」

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    投稿日: 2024.11.24
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    自由死を望んでいた母の本心を知るために亡くなった母をAIで再現した物語。1番身近であるはずの最愛の人の他者性や、本心、人の心の多面性について触れることができる作品。

    0
    投稿日: 2024.11.23
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    本心、本心って何回も出てきた 人の本音って知りたいけど、知らない方が良かったってことも結構あるから難しい 自由死、アバター、意外と近未来でありそうで面白かった 身近な人が自由死したいといったら自分は理由をまずしりたいなあ

    0
    投稿日: 2024.11.22