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この世界が消えたあとの 科学文明のつくりかた
この世界が消えたあとの 科学文明のつくりかた
ルイス・ダートネル、東郷えりか/河出書房新社
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総合評価

24件)
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    タイトルに惹かれて。 この世界が消える、とは。 完全に消えれば再建しようもないし、そしてこの世界の「大破局」という壮大な思考実験の前提も、非常に大きな幅がある。 映画「マッドマックス」から「アイ・アム・レジェンド」まで?「渚にて」から漫画「Dr.STONE」「望郷太郎」そしてドラマ版の「漂流教室」まで? 線引きがハッキリしない。この世界が消える、そこが抽象的で、想像していた作品とは違った。 ただ、ボヤかすしかないとも、読みながら思った。 専門知識は疎いので正確さは分からないし、読みづらい部分もあったけれど、科学と化学において先人たちの(主に西洋の)類稀なる努力や、偶然において今、私たちが生きている。 そしてその歴史を少しでも知ることで、身近にあるものすら自力では何も生み出せない、当たり前の現実を思い出す。全てのモノに愛おしさを覚える読後。 「アイ・アム・レジェンド」的な「大破局」だけは嫌だなぁ。どうにもならない……。

    158
    投稿日: 2026.03.01
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    読みたかった内容とは違い、途中で読むのをやめてしまった。 人間社会が終わりを告げたあと、スマートフォンは勿論、一本の鉛筆すらつくることはできなくなる。 それだけ、現在、買えるものは複雑な工程と様々な原材料、大勢の人間、発電所や長距離輸送、などからつくられている。 日常生活のなかのごく単純な小道具の生産を隔てる溝は広く深い。 人間社会の大破局、直後はむしろ豊かに暮らせるかもしれない。 人間が少なくなったことで、資源が有り余る。 しかしその資源は腐りかけ。 劣化し続ける。 分散化、分業化が進んだ社会において、例えば1つの製品のすべての工程を知っている人は一人もいない。 大破局のあとに、知能をもったどんな生物が出現しようと、一つのメッセージだけは伝えられるとする。 物理学者のリチャード・ファインマンは「私の考えではそれは原子仮説、すなわち、すべての物質は原子からできていて、永久に動き回る小さい粒子は、いくらか離れているときは互いに引き合うが、無理矢理押しつけられると反発するというものだ」 粒子同士の引き合いは水の表面張力を、近接する原子間の相互反発は椅子に座っていてもなぜ椅子の中へ直に落ちていかないかを説明する。 この社会において、人間による重要な発見は偶然によるものが多い。 アオカビからのペニシリンの発見、電荷と磁力の関係、X線の発見などなど。 神の啓示や、世界に見つけさせられた、かもしれない。 大破局後に、速効手引書によって、技術は発展するだろう。 それは発展途上国に実例がある。 電力がなかった地域には、化石燃料を飛び越え太陽光発電。 通信手段などなかった地域にいきなり携帯電話が使われている。 しかし、その発展は大破局後の世界に合った適切な技術にとどまる。 どれだけ、正しい科学の知識や独創的な設計ができても、それに必要な材料や動力源が手に入るとは限らない。 ダ・ヴィンチの設計図のほとんどが実現しなかったように。 化石燃料はすでに枯渇した大破局後の世界では、クリーンでグリーンなサスティナブルなエネルギーを採用するしか道はない。 大破局後の世界は、様々な時代の科学や技術が錯綜したものになる。 パッチワークのように。 大破局後の世界では再利用と修理と代用に創意工夫が求められる。 科学は事実と数字の集合体ではない。 世界の仕組みを、自信をもって理解するうえで利用しなければならない方法なのである。 大破局後 まずは社会契約が破棄される。 騙しや暴力による短期的な利益を追求するよりも、長期的な結果、つまりは社会的地位の維持などを重要視することで社会は成立している。 しかし、どれだけ不正行為をしようと、そちらのほうが利益を得られとわかれば、その構造は破綻し、社会の結束力は緩む。 法と秩序は崩壊し、暴力と混沌が横行する。 自然は人工物を侵食していく。 下水を詰まらせて水たまりをつくり、堆積した瓦礫は被覆資材(マルチ)と化す。 まず植物、が繁茂し、アスファルトのヒビは広がり、割れ、霜が降るたびに水は凍り膨張。 凍結融解サイクルの中で、人工地盤は崩れていく。 植物は隙間に生え、やがて低木が定着。 根により、さらに地表は割れる。 ツタ類は信号機や道路標識を木の幹に見立て這い登る。 ビルの壁面は蔓性植物の葉で覆われる。 堆積すり落ち葉や植物の残骸はやがて腐り腐葉土となる。 塵や劣化したコンクリート、レンガの砂粒とまざり、新たな土壌(都市土壌)がつくられる。 この層には書類などの紙も加わる。 やがて大きな樹木に根を張らせ、自然へ還っていく。 公園は急速に林地になる。 ものの10年、20年でニワトコの茂みやカバノキが定着し、100年経つころには、トウヒ、カラマツ、クリなどが鬱蒼と茂る森となる。 街には倒木や落ち葉の吹きだまり、そして塵やゴミがあつまり、森林火災が起こる確率が高まる。 燃えやすいゴミは夏の落雷や割れたガラスにより日光が収斂し発火すれば、野火が広まり、高層ビルの内部を焼き尽くす。 地下のパイプやタンク、車に残るガスやガソリンに引火し爆発を引き起こす。 ガソリンスタンド、化学薬品倉庫、揮発性の溶剤や、ホームセンターのガス缶、爆発するものばかり。 凍った水により水道管は破裂、雨が吹き込み、木材を腐らせ、金属を錆びさせ、窓枠やドア枠は抜け落ち、ビルは崩壊する。 橋は遊間に砂塵が溜まり、歪み、錆びたボルトが切断され、100年もすれば下の川に落ちる。 ビルの瓦礫はやがて植物が堆積しなだらかになりら。 宇宙ステーションもまた1ヶ月に約2キロ落下し、火の玉と散る。 「だから僕たちは自分の置かれた状況の本当の状態を、 その逆の状況によって示されるまで決して見ないし、 自分たちが楽しんでいるものを、 それが欠乏するまで大切にするすべを知らない」 ロビンソン・クルーソーの言葉。 背の高い容器の底にいくつか穴を開け、木炭を敷き詰める。 その上に細かい砂と砂利を交互に敷く。 水を注ぐと濾過される。 2リットル以下のペットボトルを太陽光に当て殺菌。 理想は波形鉄板を黒く塗り、太陽に向けて立てかけ、水のボトルをその溝に並べると、熱殺菌効果が高まる。 食糧が集まる場所、スーパーや穀物倉庫などは、野生動物や昆虫、野生化した愛玩動物、もしかしたら動物園のどうぶつたちによって食べられる。 しかし、残された食糧をバランスよく計画的に分配していけば、約一万人が約50年間は生きられる。 ガソリンは酸化し、1年未満にエンジンのフィルターを詰まらせる。 使用前に濾過すれば10年は使えるかもしれない。 使い続けるには再加工する方法を探さなければならない。 傷は最悪、瞬間接着剤で裂け目をつなぎ合わせる。 都市部に居続ける最大の問題は、密集した人口から考えられる通り、大量の死体である。 腐敗、分解、ガスによる健康被害、そして水が汚染される。 ロサンゼルスやラスベガスは干上がり、ワシントンDCは沼沢地になる。 旧式にトランシーバーの確保と、書物の保存が大切だ。 また、科学博物館や産業博物館には昔の技術の仕組みがわかりやすく残されている。 荒廃した都市部を中心に、環状に集落が形成され、資源回収チームだけが都市部へ向かうようになる。 社会において、農業が根底であり根本。 農業が安定してはじむて、発展できる。

    2
    投稿日: 2026.02.26
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    全然知らないことがたくさん。 今が西暦何年か分からなくなっても、星を見ればわかるのか。。 必要最小限(むしろ不足)の図示にとどめているので、補足情報のネット検索は必須。 疫病大流行で世界が滅びたときにもし生き残ったら、 この本を握りしめて頑張ろう。

    2
    投稿日: 2025.11.24
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    文明が滅んだ後に復興させるなら、というテーマで「農業」「食料と衣服」「医薬品」といった様々な観点から綴られている。 過去使用されていた道具や科学的物質での説明が多く、エンタメというより知識面での学問としての読み物感が強い。

    2
    投稿日: 2025.08.10
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    タイトル通り、世界が滅んだ後にどうやって文明を復活されるんでしたっけ?っていう本。Dr. Stone的な話ね。心配性な方は本書を災害用避難バッグに入れておきましょう。

    2
    投稿日: 2024.07.15
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    もしも文明が滅んだとして、そのあと、現在の科学文明を最速で復興させるのにはどのような知識があればいいか? 核戦争とかで全面的に滅ぶのではなく、感染症などで、ほとんどの人類が死に絶え、インフラなどは機能しなくなったものの、建物などは取り残されているという仮定で、そこから上記の問に対して、必要な知識を分野をわけて書いていくという思考実験的な本である。 何となく、自分がそんな文明の滅んだあとの生き残りとして、この本を読んでいるところを想定しながら読んでいたけれど、 実際そのような目にあうことは、ほとんど有り得ないと思うが(そんなことはあって欲しくない)、 でも、この本はそういった場面での実用性よりも、むしろ、生活していて意識されすらしない私たちの生活を支えてくれている科学の存在を教えてくれる。 中には中学校くらいで理科で習った記憶がかすかに残っているような内容もあるのだけれど、その時には知りもしなかったが、実はこの世界を支える重要な要素だったことを再発見するような体験を何度もさせてくれる本だった。 大人になって読んでも楽しめるが、子供が読めばどう感じるだろうか。感想を聞いてみたい。

    10
    投稿日: 2024.07.10
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    内容が盛り沢山すぎるので、とりあえず石灰岩(CaCO3)の使用方法だけでも何とか覚えておこうと思う。私は千空にはなれん…。

    1
    投稿日: 2024.03.21
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    ドクターストーン繋がりで、タネ本と聞いて読んだ。化学的なアプローチでためになった。ただ、時間が経つと知識が全く抜けてしまった。

    1
    投稿日: 2023.08.08
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    第20回アワヒニビブリオバトル「ラスト」で発表された本です。 チャンプ本 2016.12.06 第75回アワヒニビブリオバトル「おうち時間DEビブリオバトル」4時間目 総合的な学習の時間/特別活動で紹介された本です。オンライン開催。 2021.05.03

    1
    投稿日: 2022.11.03
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    思考実験として秀逸。いかに今の生活が今までの膨大な試行錯誤と積み重なった資産で成り立っているかがよくわかる。

    1
    投稿日: 2022.10.16
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    大崩壊後の地球で、物理学の基礎的な知識などを使い、生活を元の水準に戻すことができるか?の詳細が書かれた本。科学図鑑のようなポジショニングの本。 具体的な化学反応にも踏み込むので、結構詳細が退屈な場面もある。 が、普段何気なく使ってるツールの仕組みを知ることができ有意義だった。 読書前に想像していたのは、大崩壊後の立ち回りや、周りの人間関係の築き方などのSF要素の入ったサバイバル指南書だったが、思ってた以上に物事の仕組みにスポットを当てた図鑑のようなものだった。 そういう意味では少し退屈だったが。

    1
    投稿日: 2022.07.16
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    たまに、科学文明が全く無い状態になったらどのようにして生活すれば良いかを考えることがあるがそれを理論的に記載してある。 この本が役に立つことは来ない方が良いけれど、もしもの時のためにこの本があることは覚えておこう。

    1
    投稿日: 2022.06.29
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    Dr.STONEだね。結構、面白い!理系の深い話にはついて行けなかったけど、へー!と思うところも多くて割と楽しめた。

    1
    投稿日: 2022.04.10
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    高校までの科学で理科で習うような用語がたくさん出て来て、あぁ教育ってやっぱ大事だよなぁと懐かしかった。(ハーバーボッシュ法とか笑) 一つ気になるのは誰がこの再興の役割を担うのかということ。この本は世界に1人取り残されたことを想定しているのか、、、そうなると製鉄とかは多分できないだろう。 世界が滅ぶとして、あなたは何を残しておくかという問いはなかなか難しい。 それぐらいに今の世界はもので溢れているのが当たり前。 リチャードファインマンの言葉が印象的だった。こういうのが本質を捉えている気がする。 「私の考えでは、それは原始仮説、すなわち、すべての物質は原子からできていて、永久に動き回る小さい粒子は、いくらか離れているときは互いに引き合うが、無理やり押し付けられると反発するというものだ」 この言葉だけが滅んだ世界に唯一残ってるとして、ほんとに世界を再建できるのかとか考えると面白い Dr.stoneとアイアムレジェンド見なければ、、、

    2
    投稿日: 2022.02.27
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    未開状態からの文明再構築のマニュアルなので、物語性はなく、教科書的。理系知識が主体なので、話についていくのがやっとでした。

    1
    投稿日: 2022.02.26
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    文明崩壊後に、いかに文明を再興させるかについての壮大な思考実験である本書は現代文明を支えるサイエンスやテクノロジーの入門書でもある。(入門といっても本当にさわり程度なので、本書だけで文明を再興することは難しいが…) こうした形で科学発展の歴史を振り返ると、奇跡としかいいようのない偶発的な発見のなんと多いことか。

    1
    投稿日: 2021.12.09
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    現文明が消えた後。 抱かれし遺構により再構築される新世界。 破壊という愚かしさまで継承されるのか。 数百年で9割もの生物種を絶滅させたもの。 それは人類。 サピエンスって何? 質の悪い冗談にしか思えない。 絶望の囁きは、渇きの風になる。 南無。

    1
    投稿日: 2021.07.04
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    世界が崩壊して生き残れた時にどこまで文明を戻せるか。読んだだけでは到底実践は不可能で、バイブルの様に抱えて世界滅亡を待つしかないと感じた。何事においても仕組みをさくっと知りたいと思う方はお勧め。

    3
    投稿日: 2020.06.20
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    自分の知識を超える表現は多々あったが、総じて面白い本。当たり前が当たり前じゃないことを感じさせてくれる。、

    1
    投稿日: 2020.06.09
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    文明復興の為の知識が網羅されていると思うのだが、図解、図説がほとんど無いので分かりづらい。 解説が豊富な副読本が欲しい。 自然現象の理解から技術への応用の流れが何となくわかった。

    1
    投稿日: 2020.04.07
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    この世が大破局を迎えたあと。 ”生存者が乏しくなった資源をめぐって熾烈な争いを始める”シナリオではなく、著者が着眼したのはその逆。人類の大半が抹消され物質的インフラだけが残されている状態というシナリオにおいて、人類が文明を再建する方法は? あくまで思考実験なのだが、妙に具体的でとても面白い。 ひたすらつらつらつらつらと文章が連なる本で全然Howtoではないのだが、なぜかこの文庫本を防災リュックに入れておこうかなーと思っている。

    1
    投稿日: 2019.06.29
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    もし世界が壊滅的な状況になったら、どうやって文明を立て直すか…という思考実験の本だけど、歴史の本としても面白い。 仕組みを知ることが好きな人にはおすすめ。 しかし、リソースがある程度無いと成立しなさそう…とか、ここまでして科学文明を取り戻すべきなのか…とか考えてしまう。

    1
    投稿日: 2019.03.03
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    もし今ある文明社会が終わったら? そんなときにどうすれば人間は科学を取り戻せる? 今ある世界に近づけるための最低限の幅広い科学の知識が一冊にまとめられた、復活のための教科書のような。 一家に一冊あれば、崩壊後の世界でもなんとか現代農業に近いものくらいはできるようになるんじゃないか…

    1
    投稿日: 2018.12.25
  • 名前だけは習った技術、発明などの解説書

    ハードカバーの同名書の文庫版。  活版印刷、輪作(あるいは「ノーフォーク農法」)、高炉(製鉄)、ハーバー・ボッシュ法(化学肥料、人口硝石)など、世界史で一度は習う重要事項、されど重要さに反して数行程度しか説明されない大発見を分かり易く説明していきます。簡単な化学が出てきますが、文系でもまったく問題ない程度です。  原題は"Knowledge"、本書の内容によると「文明が崩壊した未来に伝えるべき知識」という感じになります。「この世界が消えたあと(略)」というのは本来はサブタイトルになります。そのせいか事前にタイトルから期待した内容とはちょっと異なりました。How toというか、DIYというか、「鉄鉱石からトースターを作ってみた」的な内容を予期していたのですが、実作ではなく基本的な原理を解説していくという内容でした。本書だけを手掛かりに人口肥料プラントや高炉を作るのは難しいかもしれません。それでも個人的には長年の疑問が幾つか解決したので満足です。活版印刷で重版をかける時はどうするのか?磁器を焼くのに高温が必要なのは何故か?天体観測で経度を知るには?……そんな教科書には書かれていないのに、単純すぎて専門書では無視される疑問をお持ちの方にお勧めです。 ……本書が役に立つ未来の来ないことを祈りつつ。

    0
    投稿日: 2018.10.24