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ゴールドフィンチ 4
ゴールドフィンチ 4
ドナ・タート、岡真知子/河出書房新社
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総合評価

15件)
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    テオは、絵画を取り戻すためにボリスとオランダへ。一時奪還に成功するが、襲撃に合いまた奪われてしまう。 その際、銃で相手を殺めてしまったことを苦悩するテオ。パスポートもなく、異国の地で脱出もできずに自殺を図った。死にきれずに目を覚ますと、ボリスが大金を携えて現れた。絵画を盗んだ奴らを追跡し、美術警察に通報。他にも大量の盗難絵画が発見され、報奨金をたんまりと手に入れた。テオは、ゴシキヒワの絵画を取り戻すことではなく、無事な状態に返すことが目的だったため、結果的にその目的が果たされることになった。 テオはニューヨークへ帰り、ポッパーにこれまでのことを打ち明ける。 ようやく読み切ったというのが、素直な感想。後半に行けば行くほどテンポ良く話が進んだのは良かった。 現代の都会に生きる、ヒーローにはなれないが普通ではない人の一代記といった感じだろうか。母親の死、父からの愛情不足、精神疾患など、様々なハンディを抱え、テオの今後の人生もそこまで順調とは言えないだろう。ただ、最後で、ボリスやポッパーから、テオの状態を客観視するような意見が出ていたのは、少しだが彼の人生に対して晴れやかな印象を与えていたような気がした。

    0
    投稿日: 2025.12.20
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    今年の秋の読書、ゴールドフィンチを読み終わった。 図書館の爆破テロに巻き込まれた少年テオは、美術館から脱出する際に一枚の名画を持ちだしてしまう。以後、ずーーっとその名画を隠し持っていて、読み手はずーーっと「絵、どうすんの?」と思っているわけだが・・・まさかまさかの解決だったので心の底からびっくりした。 「The Secret History」でも感じたことだが、作者のドナ・タートはもしや日本通? この作品でも「鋼の錬金術師」が好きな男の子が出て来たり、大人になったテオは野口米次郎の詩を思い出したりする。 「禍福は糾える縄の如し」と言うが、この作品では「善悪は糾える縄の如し」で描かれる。 悪であり、善である。 愛のための悪は善なのか。悪を重ねた結果が善になった場合、それは悪なのか善なのか。前提が善であっても選択肢を間違え続けて周囲を不幸にしてしまった場合、それは善たりえるのか。 最終巻になってドストエフスキーの「白痴」に呼応したもののようになっていて心が震えた。 秋の読書にこの本を選んで正解だった。ナイスチョイス私!

    3
    投稿日: 2025.11.05
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    読んで良かった。 最後の方の、テオとホービーとの対話、 テオが旅に出て考えたことが、 私個人にとっても大切な話だった。

    0
    投稿日: 2024.07.22
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    このレビューはネタバレを含みます。

    自分の読んだ小説の中で心に残るものベストテンに入る物語だった。主人公のテオを中心に、複雑で運命的な人間関係が織りなされ、その隣で絵画を巡るドラマチックな謎が並走する。 テオとボリス、テオとボービー、この二組の関係性があまりにも好きだったし、特にテオとボリスの狂乱に満ちたベガスから寒々しいニューヨークを経てオランダでのターニングポイントをすぎて少しずつ関係性が変化していく様子が心に残る。人生とは、生きるとは、友情とは愛情とは芸術とは、それらに対する作者の疑問と回答が丹念に丹念に練り上げられた最高作品。4巻が全く長くなく、むしろあっけなく終わってしまって呆然とするくらい面白かった。何度も何度も読み返すものになるに違いない。

    0
    投稿日: 2024.04.28
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    長い!笑 でも、長さが苦痛になることは無かったので、自分には割と合っている作品だったのだと思う。 が、数々の賞を取っている世界的なベストセラー作品、と言う前情報から期待が高すぎたのか、、そこまでの感動は無かった。 最後に、どうしてこの絵でなくてはいけなかったのか、と言う事が分かった時、とても心に迫るものがあった。

    0
    投稿日: 2023.07.31
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    このレビューはネタバレを含みます。

    全ての出来事には意味がある(と思える日が来るかもしれない)という話。 主人公がずっと絵を手元に置いておきたかったのは、幸せだった最後の瞬間の思い出だったからなんだろうな。

    0
    投稿日: 2023.04.10
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    少々冗長に感じるとことはあるが、読む価値のある小説。 うまく言えないけど、、、読む価値のある小説。 さっき読み終わったばかりだが、 もう一度最初からしっかり読み直す価値があると思う小説。

    0
    投稿日: 2022.07.09
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    主人公のテオの最後の物語、今度はニューヨーク からの逃避行そして行き着いたのは、 アムステルダム! 悪友のボリスに連れられ、訳の分からないテオ だがあの絵を取り戻す為に練られた計画 を又破天荒なボリスに聞きテオは新たな 危ない深みにはまっていく。 そして、計画は失敗しテオはマーティンと言う悪党 を偶然にもピストルで撃って殺してしまう。 後悔と錯乱で、テオの精神はカオスの様に 悪夢の様なアムステルダムでの出来事をへて 何とかしてニューヨーク帰還。 そして最後は1巻の冒頭へと繋がっていく。 最後まで主人公を導いたゴールドフィンチ、 その美しい姿は彼の母親や愛してやまないピッパ てして、ハービーの正直な生き方こそ テオが生涯追い求めた美しい者たち、芸術、愛 なのだと思った。

    0
    投稿日: 2021.08.31
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    人生で1番好きな小説。 辛い環境で、もがき苦しみながら成長していくテオに心打たれます。 大学時代の思い出。

    0
    投稿日: 2021.06.16
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    2014年度のピューリッツァー賞を受賞した傑作小説。ディケンズを読んでいるかのようにドラマティックかつスリリングなストーリーテリング。日本語版は全4冊という重厚長大な作品であるが、いざページを繰ればあっという間に読み終えてしまった、というのが実感。 物語はレンブラントの弟子であったカレル・ファブリティウスの傑作絵画「The Goldfinch(ごしきひわ)」から始まる。一匹の鳥が静かに佇む絵画を巡り、主人公の少年テオは母と共に訪れた美術館で爆発テロに遭遇し、命は助かるものの、最愛の母を亡くす。奇跡的に生還したテオは爆発によって息絶えようとしている謎の老人の指示に従って絵画を盗み出したところから、歯車は急速に回り出し・・・。 主人公であるテオの成長に従って、極めて魅力的な周辺人物が現れ、物語の舞台もニューヨーク、ラスベガス、アムステルダムと緊張感を増しながら様々に移り変わっていき、一時も読者を飽きさせない。作品のメッセージが何か、という形而上学的な問題はさておき、脳に直結するようなフィジカルなストーリーテリングの面白さが味わえる文学作品はそうそうない。

    0
    投稿日: 2018.07.08
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    自分にとって取り返しのつかないことが起きて、その傷は「修復」出来るかどうかも分からない。 何か優しいもの、明るいものを求める根底に、塞ぎようのない闇があるんだなぁ……。 何でそっちに行ってしまうんだろう、とか、取り返しようはあったんじゃないかとか。 これはホービー的な意見で、一見正しい。 でも、『ゴールドフィンチ』を持つことで彼の生き方は成り立っていて、それは正しいとか正しくないではきっと表せないものがある。 テオは、自分と同じように傷付いたモノを、純粋に探して、探して、より深みに嵌っていく。 だけど、大いなるモノと出逢ってしまったら、それに相応しい物語を演じるしかないのではないか。 それは、『ゴールドフィンチ』であり、美術館爆破テロでもあり、それに出逢ったことで、テオは主人公に「ならざるを得なかった」のだと思う。 勿論、この小説は誰かが書いたもので、そこには自然現象ではない故意や思惑がある。 裏返すと、私たちが目にしている世界の醜悪なニュース達だって、誰かの故意や思惑がある日待ち受けているものだとも言える。 どちらも非常によく似た構造で。 だから、この物語が終わりを迎えることに少し安心をしている自分がいる。 テオが歩んだから、テオには『ゴールドフィンチ』以外に持つべきものを手に入れたとも言える。

    1
    投稿日: 2018.05.05
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    2016.11 読み終えた自分を褒めよう。帯にひかれて読みはじめたが私には合わなかった。最後は斜め読みでした。

    0
    投稿日: 2016.11.11
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    とりあえず最後まで読んだ自分がエラいと思った(笑 一枚の名画に魅了されて翻弄されまくる人生を送る主人公。 主人公の少年期から青年期までをじっくり描いていて、NYからラスベガス行ったりオランダ行ったり、話のスケールがでかい。 個人的には前半の少年期の先が読めない感じは楽しかったし、 後半の、美術に対する著者の熱い思いが透けて見えるような作文(←もはや小説というより作文と呼びたくなってくる)も、まあ嫌いじゃない。感動して書き留めたくなる箇所もあった。だから決して読んだことは不満じゃないし、読んでよかった。 ただ、やっぱり長すぎると思う。 だらだらとしたイメージの羅列みたいのが多すぎる。 それが良い、っていう人もいるんだろうけど 例えばジュンパ・ラヒリは長編を書いても全ての文章が美しいと思えるし、全文しっかり目を通す価値があると思えるけれど、この人のは速読で読んでも事足りるんじゃないかと思うような、飛ばし読み可のページがけっこうあったと思う。感性の違いといえばそれまでだけど。 美術やアンティークやら何やらの蘊蓄だけでなく、現代のカルチャー(日本のオタクカルチャーにもたびたび言及)もふんだんに盛り込み、とにかく調べたこと全部書きたかったのね、、、と感じた(苦笑)。男性の作家の方がそういうタイプ多いけど。 10年に一回出すくらいでちょうどいい作家さんなんじゃないかと思いました。この人自分をわかってる!!

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    投稿日: 2016.09.20
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    前半のプロットはサスペンス色が濃いが、 この小説についてはプロットなんてどうでもいい。 テオの内観を一緒になってのぞく小説なんだから。 このレベルの小説と出会うために読書を続けているのかも、 と思わせる作品である。ちょっとおおげさか。

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    投稿日: 2016.09.17
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    予想外に時間がかかってしまいましたが、全四巻読み終わりました。 春に森美術館で開催された「フェルメールとレンブラント:17世紀オランダ黄金時代の巨匠たち展」で、ファブリティウスの「帽子と胴よろいを着けた男(自画像)」という絵を見ました。絵の中で、ファブリティウスはなんだか哀しげに見えました。 そのファブリティウスが描いた「ゴールドフィンチ」が、この作品のタイトルにもなり、ストーリーの重要な道具立てにもなっています。 33.5×22.8cmという小さな絵ですが、とある事件をきっかけに美術館から持ち出され、数奇な運命をたどることになります。 主人公のテオも、親友のアンディやボリス、ピッパも、最後にどかんと幸せになって大団円というわけではないですが、これでよかったんだな、というほろ苦い読後感でした。

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    投稿日: 2016.09.16