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日本陸海軍はロジスティクスをなぜ軽視したのか
日本陸海軍はロジスティクスをなぜ軽視したのか
谷光太郎/パンダ・パブリッシング
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総合評価

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  • 精神論…

    石原莞爾が最終戦争論を唱えて10年。ひいき目に見れば、日本陸軍も、日本海軍も必敗の戦いに臨み名誉の戦死を遂げることだけ考えていたのかもしれないとは思わないではないです。天皇家と市民の命運をそのような賭博事に費やすことの是非はありますし、科学に賭ければ、仁科研究所が一定の成果を上げたかもしれません。ただ、この戦争ではどうも、明治維新からの政争が付きまとっており、正直、正気の戦いかどうか疑いたくなる時もあります。 とにかく、著者の議論は確定的で、ロジスティクス軽視、補給断裂の軽視があげられます。補給は確かに、直の戦争抜きで戦力を削減できるわけで、これは、効力さえ知っていれば誰でも迷わず採用するものです。 ただ、明治以降、西洋の騎士文化の側面と東洋の神秘としておだて挙げられた日露戦争の果ての結果であることは押さえておいた方がよいでしょう。 この時代の狂気にはいくらでも言いたいことがあります。 まず、国家神道であり、次に秋丸機関であり、次にマーストリヒト条約後にドイツと結んだことでしょう。 欧州情勢が奇々怪々だった以上仕方のないことですが、国民党政府を相手とせずという発言にもわかる通り、日本の行動も奇々怪々で日本政府相手とせずと言いたくなるのはわからないような気がしないではないです。 著書に出てくるように陸大出身者ではなければ出世できないというのは平時にはおそらく良い制度なのでしょうが、いかんせん軍隊は非常時のものです。武士は在中戦場とはいいますが、近代戦では正気ではない選択なのでしょう。 精神論で有名な辻政信の話が載っています。 ”戦争とは負けたと思ったときに負けたのだ” 一体、日本はいつ戦争に負けたのでしょうか? 戦争については来年戦後75周年を迎えますが、その源となったものを見つめ反省すべきでしょう。 星は5つ。

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    投稿日: 2019.05.07