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オセロー(新潮文庫)
オセロー(新潮文庫)
ウィリアム・シェイクスピア、福田恆存/新潮社
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総合評価

80件)
3.8
16
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23
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    父親がオセローに語る「顔が肩の下についている未開人の話し」たしかマッドフラット系ユーチューブで彼らのイラストを見て、そんなバカな...デカイ足の人とか、これらをググっても出てこない。まさか、シェイクスピア「オセロー」にたった一行だけど彼らの存在の痕跡があったとは驚き。

    0
    投稿日: 2025.09.23
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    「これほど美しくこれほど危険な女はいなかった。」 〈あらすじ〉 ヴェニスの黒人将軍オセローは白人貴族の娘であり若く美しいデズデモーナと恋に落ち、周囲の反対を押し切り秘密の結婚をする。そんな二人の仲をオセローの手下であるイアーゴーが引き裂こうとし、デズデモーナの不倫を捏造する。まんまとイアーゴーの手のひらの上で踊らされるオセローは悲劇を生む。 〈オセローのコンプレックス〉 この物語は簡単に言うと「妻を信じきれなかった黒人おじさん」と「濡れ衣を着せられ夫に殺された白人お姉さん」の話で、オセロー(おじさん)に非難が集まることは容易に想像できる。ただ、差別が絶えない時代で黒人として生まれ、また自分よりいくつも年下の女性を愛してしまった彼は、いつ自分より若い男に、或いはより力を持った白人の男に、妻を奪われぬか不安だったに違いない。彼が自分に自信を持ちイアーゴーの嘘に踊らされずデズデモーナと話し合いができたなら、こんな悲劇は起きなかっただろう。人間なら誰しも持つコンプレックスや弱さが生々しく描かれたキャラクターだと感じた。 〈私利私欲の塊イアーゴー〉 本作品は主人公オセロー改めイアーゴーと呼ばれる程イアーゴーの存在感が大きい。実際にオセローよりイアーゴーの方が台詞も多い(らしい)し、このキャラクター無くしてこの物語は成り立たない。そんな彼の動機がこの作品ではいまいち伝わりにくかった。私の見落としかもしれないが、ネットで調べると副官に選ばれたい、というものだったので、それならもっとイアーゴーの人柄や仕事に対する情熱が伝わる場面があっても良かったのでは、と思った。 四大悲劇のうちの一つであるオセロー、コンプレックスと嫉妬が生んだ悲劇だった。

    1
    投稿日: 2025.09.21
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    このレビューはネタバレを含みます。

    『嫉妬とは緑の目をした怪物』 この言葉の生まれた物語を読みたくなり、読了 イアーゴという男の逆恨みのために掻き乱されていくオセローたち 個人的に、恋に盲目的だったとはいえオセローはあまりにも間抜けで勝手だったように感じた これに関してはエミリアの「嫉きもちやきなら、覚えがないだけでは安心いたしませぬ、何かあるから嫉くのではない、嫉かずにいられないから嫉くだけのこと、嫉妬というものはみずから孕んで、みずから生れ落ちる化物なのでございますもの。」に尽きるだろう 垂れ下がる様やシダレヤナギの花言葉『愛の悲しみ』から柳を象徴とした、デズデモーナの柳の歌は悲劇的な結末への彼女の悲嘆が滲んでいて同情してしまった 本の表紙の絵も読み終わるとまた違った見方になる オセローも、そして事の発端のイアーゴも結局のところ嫉妬の感情を制御できなかった あの有名なセリフはイアーゴがオセローに言ったセリフなことも皮肉が聞いていていいな、と個人的には感じている

    1
    投稿日: 2025.09.05
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    重臣を信じるあまり、妻を信用しなくなることから起こった悲劇の連続。1人の男以外誰にも相談せず決めつけてしまった。色々な人から話を聞くべきだった。

    0
    投稿日: 2024.11.21
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    この作品はオセローが主人公ではありますが、実はイアーゴーの方が出番が多く、しかも生き生きと描かれます。イアーゴーがタイトルでもいいくらい彼の奮闘ぶり、策の鮮やかさが描かれています。 『アラジン』のイアーゴもそうですが、人を騙す悪役ではあるのですがなぜか憎めない不思議な魅力があります。そんなイアーゴーの立ち回りもぜひ楽しんでみてください。 個人的にこの作品は大好きな作品です。人間の狂気、混沌を覗くかのような感覚を味わうことが出来ます。シェイクスピア作品でも屈指のおすすめ作品です。

    1
    投稿日: 2024.08.15
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     シェイクスピア四大悲劇のひとつ。主人公オセローとその旗手のイアーゴー、二人の対立軸をベースに読むと、本作の内容をつかめる。オセローの人間に対する信用が、結果的に破滅へと導き、自身の身を滅ぼしてしまう。ここで一つ注意しなければならないことがある。それはムーア人に関して誤解してはならない点である。解説でも言及されているが、ムーア人は、現代の北アフリカのモロッコにあたる所で、本作で黒人と見なされるオセローは、サハラ以南にいるような黒人ではない。

    0
    投稿日: 2024.03.02
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    イアーゴーは何故オセローを恨み、すべてを賭けてオセローを陥れようとしたのか。リチャード3世のように身体的なコンプレックスから悪事に手を染めるといった経緯がイアーゴーにはない。イアーゴーによる、オセローへの「(自分の名誉を傷つけられたことに対する)怨念」、キャシオーへの「男の嫉妬」、デズデモーナへの「逆恨み」が、オセローへの復讐に向かわせた。なるほど人はそうしたことを考えるかもしれない。ただ、ここまでの大がかりな企てに走るというのは現実的ではないように思える。イアーゴーはシェイクスピアが描きたかった「人間の本質」ではなく、世間一般の悪意を表すものとしての舞台装置として考えてよいように思う。 一方で、オセローはなぜイアーゴーの罠に落ちたのか。歴史的な背景からして、オセローがムーア人であることをコンプレックスにしていたということはないだろう。また、言動からして極度のやきもちやちということでもない。 オセローに至らぬところがあったのだとすれば、ただただオセローがそうした悪意に対して備えが甘かったこと。そして、自分の能力を信じるあまり、事実や状況の判断に失敗したこと。いかに優れた人であっても一歩あやまれば破滅が待っている。これほど恐ろしいことはない。

    3
    投稿日: 2024.02.25
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    四大悲劇(ハムレット、オセロ―、リア王、マクベス)の中で、『ハムレット』に次いで2番目に作られた作品。 シェイクスピア作品は、限られた登場人物の中に多様な人間関係・人間心理が織り込まれているものが多く、また、本作品以外の四大悲劇は、作品名となっている主人公が、その多様さ・複雑さを体現する中心人物として描かれているのだが、本作品については、ヴェニスの軍隊の指揮官であるムーア人のオセローよりも、むしろ、あらゆる関係者を騙し、死に追いやる、側近で旗手のイアーゴーの存在感が極めて大きい、珍しい作品である。 また、本作品の特徴の一つは、言うまでもなく、オセローがムーア人である点だが、本作品の種本(チンティオの『百話集』)において、主人公はムーア人とされているものの、シェイクスピアが、主人公を白人ではなくムーア人のままとしたことの意図については、諸説あるらしい。作品の中でオセローは、白人の妻デズデモーナが、自分が「黒人だから」心変わりをしたのではないかと訝る場面はあるものの、全編を通して差別的な描写はほとんど見られないし、むしろ、シンプルに言えば、武力に優れながら、素直に人を信じるムーア人を、不誠実な白人が騙したという構図は、当時は異質とも言えたのではないだろうか。(尚、「ムーア人」とは、現在においては、当初、北アフリカの先住民であるベルベル人を指していたものが、中世に、北アフリカからイベリア半島に住むイスラム教徒全般を意味するようになったとされているが、400年前のシェイクスピアの時代に、どのような人(人種・民族)を表していたのかはっきりしない) イアーゴーの複雑な立ち回りが、現代のサスペンス小説・ドラマにもなりそうな、シェイクスピア悲劇の傑作である

    1
    投稿日: 2024.02.19
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    ハムレットに続いて四大悲劇第2弾 舞台はヴェニス 主人公オセローは「ムーア人」 ムーア人ってよく聞くけどいまいちわからない (サロメにも登場したなぁ…) 「ムーア人とはむしろ、スペインをその時々に支配したイスラム教徒やアフリカ系の人々などを表す概念…」 (「NATIONAL GEOGRAPHIC」のネット記事にあったのだが、「概念」というところがミソだ 民族に疎い我々にはなかなかわかりづらい) 本書においてはムーア人が黒人ぽく書かれているが、人種的にはコーカソイド(地中海集団)になるらしい ここでは差別的象徴のように「ムーア人」を使っている感じがする オセローはヴェニスの軍人でムーア人と少々差別を受けながらも優秀っぽい 最初の印象は誠実で優秀で冷静沈着、高潔な感じの優等生タイプ 彼の人生は波乱万丈で、(千夜一夜物語っぽい)苦労を乗り越え、今の地位を掴んだのがうかがえる そんなオセローに惚れ、彼も気に入ったデズデモーナは由緒ある純潔な娘 父の反対をも克服し晴れて結婚した二人 幸せの絶頂ともいえるのは束の間… ここに刺客現わる! オセローの信頼おける部下イアーゴーだ ムーア人の将軍に仕えることがお気に召さないのか、オセロー自身が気に入らないのか とにかくイアーゴーはオセローを憎み、破滅させてやりたい!とメラメラしている イアーゴーは言葉巧みに人の心を操り、意のままに人を動かしてしまう天才的な悪いやつ あれよあれよとオセローはイアーゴーの悪だくみにハメられていくのだが… あれほど揺らぎなく愛し合っていたはずの二人が まさかのイアーゴーの罠に落ちてしまうのだ! オセローの性格からしても驚きの展開なのである イアーゴーのゲスな企みがこれほど皆の運命を狂わせようとは… 生真面目なオセローの狂気がなんだか切ない ムーア人としての引け目を覆すほどの積み重ねてきた彼の信頼性と実績と美しく純潔な妻… ああ、全てが一人の罠で泡となる 結構突っ込みどころは満載で、不自然なところも否めないのだが、内容を知らずに読むのはやはり想像力を刺激されるので楽しめる それ以外に面白いのがシェイクスピアの豊かな表現力 もちろん翻訳者の力量もあるとは思うが… 気に入ったやつをピックアップしてみた ■「体面」ってやつは… およそ取るに足りぬ、うわつらだけの被せものにすぎない 手に入るときは手に入るし、失うときは失うようにできている (説得力あります!) ■「酔っ払い」ってやつは… 酔っ払いの悪魔の気まぐれ、勝手に暴れておいて、あとは癇癪の悪魔に肩がわり (どうにもならないのよ~と伝わってくる) ■「嫉妬」ってやつは 何かあるから嫉くのではない、嫉かずにはいられないから嫉くだけのこと、嫉妬というのはみずから孕んで、みずから生まれ落ちる化物 (確かに 自分の中からしか生まれない そして生かすも殺すもあなた次第) 最後に… この時代って本当に女性蔑視がひどいのかしら? 女性に浴びせる言葉暴力的過ぎて、さすがにちょいちょい不愉快 当時は普通だったのかな… それでも健気に頑張る女性像も見どころ にっくきイアーゴーの妻が脇役ながらに光っていた

    22
    投稿日: 2023.04.18
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    「うーん、ムーア人とかよくわからんな…本の裏表紙のあらすじでも読んでみるか…ふむふむ、オセローがイアーゴーに騙されて自殺するのか…なんかあらすじで話し終わっちゃったぞ?どうなるんだこれ!?」 と思って読んでみたらあらすじと大差ない感じで終わってしまった。イアーゴーがオセローをここまでに憎む理由だとか、愛ゆえ人を疑い、そして信じてしまうことの疲労感とか、逆に愛ゆえに殺されるデズモデーナの赦しとか、そういった深みみたいのがなんかなかったように思います。あるにはあるのですが、「いやいやそ、そうはならんやろ!」というツッコミを心の中でしながら読み進める感じがあって、没入できなかった。北斗の拳の方が人の悲劇を描いていると思いましたね。 多分、これは読むものではなく、演劇を観るものだと思いました。本としては何とも言えない感じです。

    0
    投稿日: 2023.02.20
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    マクベスよりは面白いと感じながら読めた。 イアーゴーの策略を見ていくのが面白い。 どうせなら最後まで魅せて欲しかったが。

    0
    投稿日: 2023.02.05
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    シェイクスピアの4大悲劇の一つということで読んだ。ムーア人のオセローは美しいデズデモーナと結婚する。部下のイアーゴーが策謀を巡らせ副官のキャシオーをオセローから不信とさせ、オセローの妻デズデモーナの不義をでっち上げ、オセローはまんまと策謀に騙され妻を殺してしまう。イアーゴーの策謀の卑劣さは許せん。最後捕まり自白し刑に処するがざっまあみろだが、オセローがあまりに人を信じすぎるのが悲しい。一番可哀想なのは純粋だったデズデモーナ。悪党のイアーゴーの妻エミリアが正義の人で良かった。

    0
    投稿日: 2023.01.18
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    シェイクスピア四大悲劇の一つ。 私にとっては、これが2作目に当たる。 かなり面白かった。 ハムレットは父を思うがゆえに悲劇に陥った。 オセローは妻への愛が裏切られたために悲劇に陥った。 どちらも家族を思う愛が悲劇を招いている。 愛と憎は表裏一体の関係にあることを気づかせてくれた。 あと、ストーリー展開が実は単純なことに驚く。 オセローを恨む者がオセローを貶めようとするのだが、この策略はとんとん拍子で上手く行く。 もちろん、この方法はストーリーの軸ではないのだが、こんなに簡単に策略が上手くいくのを見ると、「この作品はやはりフィクションなのだ」と気づく。 事実は小説より奇なりというが、まさにその通りだ。 現実は様々な要因が複雑に絡み合うため、策略通りに物事は進まない(気がする)。 何が言いたいかと言うと、『オセロー』はストーリー展開がわかりやすいため、オセローの妻への思いが愛から憎へ変化する心理変化が読者に伝わるになっている、ということだ。

    0
    投稿日: 2022.07.24
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    嫉妬の悲劇とも称される四大悲劇の一作品、オセロ症候群という病名の由来になるほどの激しい嫉妬に支配されたオセローに加えて、イアーゴの内にもまた出世したキャシオに対する嫉妬やムーア人として成功した上官に対する人種差別的な嫉妬が垣間見える。一見騙されやすく愚かにも見えるオセローだが、罠に嵌めたイアーゴの巧妙な手口も中々興味深い。

    0
    投稿日: 2022.03.19
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     貞淑で誠実な妻より奸計をめぐらす旗手を信じてしまった哀れな男オセローの物語。イアーゴーのことを「誠実な男」「忠臣」と何度も呼び、読者である私は何故この男の言葉はあっさり信じるのか、と呆れてしまう。  やったことを証明するより、やっていないことを証明する方が難しいもので、デズデモーナもその例に洩れず殺されてしまう。  四大悲劇はどれもマクベスを除き、罪のない女性の死が主人公の死よりやるせない。

    0
    投稿日: 2021.07.21
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    このレビューはネタバレを含みます。

    今までシェイクスピアの作品はヴェニスの商人、マクベス、ハムレットは読了した後にこのオセローを読了。 四大悲劇はリア王のみ読んでいないのだが、今まで読んだ悲劇の中で一番キツかった。 要因はイアーゴーが死ぬ前に物語が終わることだろう。恐らく悲惨な処刑法でいたぶられて死んでゆくのだろうが、イアーゴーのような吐き気を催す邪悪の死に様を直接見られないのは心に残る。 それにしても、イアーゴーはなぜここまで外道なことができたのか。やはりオセローがムーア人だったからか。ムーア人はベルベル人でレコンキスタが果たされる前はスペインにまでその王朝の版図が伸びていた。歴史的に見てもキリスト教徒vsイスラム教徒(ムーア人)の構図があったのだろう。肌の色が違うこともありムーア人を異常なまでに敵視していたに違いない。そういう環境の下イアーゴーのような邪悪が育ってしまったのかと思うといたたまれない気持ちになる。現代の民族問題とこの悲劇との本質は同じものだなと感じざるを得ない。

    0
    投稿日: 2021.07.08
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    人を信じることは非常に難しい。まさか裏切るとは思わぬ全幅の信頼を置いている人でさえも、永遠に信用できるものではない。何とも悲しい結末であった。

    1
    投稿日: 2021.03.16
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    正直、解題で福田恆存さんがこの『オセロー』の材料として紹介して下さった物語の方が筋に納得でき、わかりやすい。

    0
    投稿日: 2021.01.02
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    オセロー (和書)2009年03月05日 19:16 1973 新潮社 シェイクスピア, 福田 恒存 嫉妬の炎に身を委ねてしまったオセローはその情念の発生する諸関係を最後の死の場面になってようやくくつがえしたのかもしれない。 しかしそれは諸関係に敗北したと言うことなのだろうか? 無条件的命令が死であってはいけないと強く思う。ただ死であっても別の何かであることはありえると思う。

    0
    投稿日: 2020.09.25
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    なぜ主人公をムーア人と特定しているのか。勇敢、乱暴者というイメージが当時あったのだろうか。オセローはもちろんだが、エミリアも途中で、おかしいと気づいてもおかしくない。イアーゴーの陰謀も決して緻密ではなく、途中露見するリスクを自身持っていても良さそうに感じた。2020.4.7

    0
    投稿日: 2020.04.07
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    ひどい。。作品がということでは当然ない。運命というかイアーゴーというか。デズデモーナもオセローも可愛そう過ぎる。筋を知っていて読むからか、一層辛かった。

    0
    投稿日: 2019.11.08
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    イアーゴーのような輩は確実に存在する。 ・「盗まれて微笑する者は盗賊より盗む者なり、益なき悲しみに身を委ぬる者はおのれを盗むものなり」

    0
    投稿日: 2018.11.04
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    初めてシェイクスピアを読んだ。戯曲のリズム感や言葉遣いに最初は戸惑い、なかなか読み進まなかったが、馴れると問題なし。面白かった! 高い地位に立つと、様々な思惑を持った人が近づいてくるし、敵も多くなろう。どんなに高潔で武勇があるオセローといえども、イアーゴーの罠にあっさりとかかる。リーダーとは、周りの意見を取り入れ組織を動かしていかなければいけないが、その意見が正しいのか、別の見方があるのかを冷静に判断していかなければならないということだろう。

    3
    投稿日: 2018.10.31
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    嫉妬に狂ったものが、嫉妬を用いて、嫉妬心を持たぬものを傷つける。 何の迷いもない、分かりあうこともない、ただ一直線の悲劇。

    0
    投稿日: 2017.08.29
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    わかりやすいストーリー。 嫉妬は怖い。とはいえ、あまりに簡単に部下に騙されすぎでは?と思わずにはいられない。

    3
    投稿日: 2017.02.05
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    シェイクスピア四大悲劇のひとつ「オセロー」。 勇敢な将軍オセローが副官に任命されなかった不満うぃ抱く旗手イアーゴーの策略に堕ちる。イアーゴーのでっちあげたオセローの妻デズデモーナの不義を嫉妬したオセローは、愛する妻を絞め殺してしまう。 「オセロー」については、四大悲劇のひとつということ以外の予備知識は殆ど無い状態で読んだが、戯曲に対する先入観がなくなったおかげか、特に読みにくさもわかりにくさも感じることなく愉しめた。 オセローを欺くために、隠れさせたオセローに聞こえるように副官キャシオーとイアーゴーが話す場面などは特に面白かった。 愛し合っているのに、何故一言相手に訊ねて疑いを晴らさないのか。 こういうことは今も昔も変わらない。 当事者でなければ、訊けばいいのに馬鹿だなあ、というところだが、それが出来ないからこそ悩むのだ。 最も大切なひとだからこそ、最も言わなければいけないことが言えない。 勇敢な将軍であっても、愛する妻の心が離れてしまっていることを直接妻の口から聞くのは恐ろしい。このまどろっこしいような愚かさが人間らしい。 万策尽くれば、悲しみも終わる、事態の最悪なるを知れば、もはや悲しみはいかなる夢をも育みえざればなり。 過ぎ去りし禍いを歎くは、新しき禍いを招く最上の方法なり。 運命の抗しがたく、吾より奪わんとするとき、忍耐をもって対せば、その害もやがては空に帰せん。 盗まれて微笑する者は盗賊より盗む者なり、益なき悲しみに身を委ねる者はおのれを盗む者なり。(p35) 貧にして足る者は富める者(p102) 深い言葉だ。

    2
    投稿日: 2017.01.27
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    オセローを陥れる イアゴーも悪い奴だが、オセロー自身も浅はかだ。出てくる人はみんな表面的にそう思われている人格では無かった・・ ということでもあるんだなあ。女性の書き方が単純すぎるよ シェイクスピアorz

    0
    投稿日: 2016.09.18
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    シェイクスピア四大悲劇のうちの1つ。 ヴェニスの勇将、ムーア人のオセローは、類い稀な美貌のデズデモーナの愛を勝ち取る。デズデモーナは父の怒りを買いつつも、愛するオセローの元に走る。深く結ばれたはずの2人だが、オセローは、邪悪な部下、イアーゴーの奸計に墜ちる。イアーゴーは自分を副官に起用しないオセローを憎み、自分よりも高い地位にあるキャシオーを嫉んでいた。キャシオーを追い落とし、オセローを苦しめるために、彼が考え出した策は、デズデモーナが副官のキャシオーと姦通しているとオセローに信じ込ませることだった。イアーゴーの策略にはまったオセローは、破滅への道を転がり落ちてゆく。 オセローはムーア人とされている。このムーア人というのは、黒人かアラブ人かで昔から議論があるようだが、黒人と解釈する方が優勢であるようである。オセローは非常に高潔かつ勇猛な人物として描かれる。北アフリカのいずれかの地の高貴な生まれであるようだが、奴隷の身に墜ちたり、諸国を流浪したり、艱難辛苦の後、現在の地位に上り詰めている。 デズデモーナはヴェニスの貴族ブラバンショーの娘。容貌、精神ともに一点非の打ち所のない美しい女性である。父の元を訪れたオセローが語る、若き日の苦労話に胸を打たれ、彼を慕うようになる。父の許諾を得ぬまま、駆け落ち同然にオセローの妻となっている。 副官キャシオーは、勇猛、高潔で思慮深いが、酒に弱いことが欠点。この弱点をイアーゴーにうまく利用され、知らぬうちに最初の躓きを味わうことになる。 そして二枚舌のイアーゴー。邪悪な性格だが、オセローやキャシオーをはじめとして、周囲には誠実な人物と思われている。だがその実、ムーア人であるオセローを蔑み、副官となったキャシオーに激しく嫉妬している。 シェイクスピア作品ではよくあることだが、この物語には原型があり、1566年にヴェニスで刊行されたツィンツィオの『百物語』第三篇第七話がそれとされている。巻末の訳者解題にその概略が記されている。 高潔な心に注ぎ込まれた邪な疑惑が徐々に徐々に膨らんでいき、ついにはまったく罪のないものの命が奪われる。 確かに悲劇ではあるのだが、賢い武人が邪悪な部下の本性を見抜けぬものなのか、いささかの疑問は残る。そのほか、イアーゴーがハンカチを手に入れる経緯や、有能な副官であるキャシオーがうかうかと酒を飲まされてしまうなど、ところどころ、この物語はどこかいびつで無理がある。イアーゴーが怖ろしい奸計を企てるのが、任官の恨みとムーア人に対する密かな軽蔑だけというのもいささか弱いようにも思う。 あらすじを読む限りでは、むしろ原作の『百物語』の方がありそうな話である。旗手(イアーゴーにあたる人物)はデズデモーナに横恋慕しているが歯牙にも掛けられず、それが引き金になるというものである。 おそらくはこの物語は、読まれるよりも演じられることで説得力を増す物語なのではないか。イアーゴーの華麗な語り、落ち度がまったくないデズデモーナの圧倒的な美、そうしたものを目の当たりにすることにより、観客の中で悲劇性が醸成されていくようにも思われる。語られていない部分、幾分不完全な箇所は、観客が物語に入り込むことで作り上げられていくようにも思われる。 冒頭、デズデモーナの父ブラバンショーの強い怒りが印象的である。腹黒いイアーゴーはここですでに言葉巧みに父の怒りに火を注いでいる。 「劫を経た黒羊があなたの白羊の上に乗りかかっている」 と。 黒と白が全般に非常に象徴的に現れるのだが、この物語の中では人種差別というほど強いニュアンスよりは、大きな障害を表しているようにも感じられる。もちろん、差別的な色合いは「ある」のだが。 乗り越えがたい溝を乗り越えたはずの、完璧な理想の愛が崩れる。それもごく卑しいものの手によって。 そこがこの物語の悲劇の最たるところだろう。

    5
    投稿日: 2016.08.19
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    シェイクスピアさんは、悲劇の十年の前に愛人を敬愛していた紳士に寝取られたという過去を持っていたそうだ。事実そうかどうかは、わたしが怠惰な質なので未だ明確にはなっていない。 しかし、オセローはそこを乗り越えるために書かれた戯曲なのではないかと。そうわたしには思われてならない。世の女性の淫らさを詰り尽くすことで逆に聖なる存在に祀り上げる。確かに福田先生が仰るように祭儀的(しかも、猜疑的。)な演劇である。 きっと、シェイクスピアさんはオセローになりたかったに違いないな。わたしもなりたい... Mahalo

    0
    投稿日: 2016.04.12
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    面白かったー!シェイクスピアのセリフ回しは長く感じる部分はあるけど、感情に訴えかけるものがあって、作品の隙間みたいなものを感情が超えていくようにも感じた。テンションのピークが最後に来る構成も気持ちがよかった。

    0
    投稿日: 2016.03.17
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    どんなにきれいな言葉よりも いっちばん共感したのは下のシーン 『オセロー』で、酒の勢いで暴れて地位をなくしてしまった キャシオーという登場人物のせりふ 「ああ、ちくしょう、どこにいるのだ、酒の神め!  まだ名前がないなら、悪魔と呼んでやるぞ!」

    0
    投稿日: 2016.02.27
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    普通に読んでしまうと、 もうちょっと事実関係を確認しろよと思ってしまうが、 舞台で見たらきっと映えるんだろうと思う。

    0
    投稿日: 2015.10.31
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    green-eyed monster。嫉妬心。 イアーゴによる策謀の結果、登場人物全員が悲劇的結末を迎えるわけだが、イアーゴは何を望んでいたのだろうか。 妻エミリアを寝取られた(と思い込んだ)ことへの意趣返しなのか、それともデスデモーナへの横恋慕だったのか。 信じているからこそ裏切られたときの絶望が深まる。 「世界をくれるなら浮気もOK」と割り切るエミリアの意見が最も賢明な知恵なのかもしれない。

    0
    投稿日: 2015.09.13
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    このレビューはネタバレを含みます。

    これは...凄い作品です...ね...他に類を見ない悪人の筋書きに言葉通り仰天しました。イアーゴーの悪計に踊らされ、オセローが猜疑心や嫉妬心に苛まれていく様は悪夢以外の何者でもない。序盤の堅物は何処へやら、あれよあれよと言う間に復讐の鬼となってしまいましたね。デズデモーナが不憫で仕方ない。人の業とは恐ろしいものですね。

    0
    投稿日: 2015.08.05
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    シェイクスピア『オセロー』新潮文庫 ー邪推にはもともと毒がひそんでいる、そいつが始めは嫌な味がしない。しかし、ちょっとでも血の中に染みこむと、たちまち硫黄の山のごとく燃え上がるのだ。ー どうしてもオセローだけお揃いの表紙が中古で見つけられず…この表紙イヤだ。 四大悲劇の中で最も読みやすく(話がわかりやすく)、最も小規模で現実味のある話でした。 間違いなく、デスデモーナの親父さんは悲劇を予期していただろうし、イアーゴーではなくキャシオーを副官に選んだオセローも相応しい人選をしていたんでしょう。 親の言うことは割と当たっています。 他人に頼っても恋は成就しません。 人を騙して出世してもロクなことはありません。 酒は飲んでも飲まれるな。 人から聞いた話を鵜呑みにしてはいけません。 でも、人を信じ過ぎても馬鹿を見ます。 人の物を盗っていけません。 てか、エミリアが割と良い人で描かれてるけど、そもそもエミリアがハンカチをパクったりしなければ… 個人的には リア王 ハムレット オセロー マクベス の順で面白かったです。

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    投稿日: 2015.06.28
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    嫉妬とは恐ろしいものだと思った。 本だけ読むとあまりにも悪役は悪役で聖女は聖女であり、簡単に人が騙されていくのが物足りないと思ってしまう。 やはり戯曲であるから、舞台化にあたり、どう登場人物達が解釈され演じられ物語が進められるのかを含めて考えることで、初めて作品の魅力を楽しめるのだろうか。

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    投稿日: 2014.12.20
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    古典の場合、翻訳者の影響が大きいと思う。これは福田恆存(つねあり)、文庫本は1973年発行となっているが、訳自体は1960年には出ていた模様。言葉遣いや漢字の用法が古めかしい。 オセローはイタリアで出されていた散文を原典とうsるそうで、シェークスピアはそれを舞台化したということ。 戯曲の読み方が身についてないので、場面転換や時間の独特の流れに戸惑うが、歌舞伎とかにも共通する舞台芸術の約束事ということだろう。 悲劇というより喜劇に思えてしまうオセローの純朴ぶりから真実の愛を読み取るには読解力が必要だ。やはり、舞台にしてこそ真価を発揮するのだろう。

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    投稿日: 2014.12.11
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    このレビューはネタバレを含みます。

    オセローとデズデモーナは、デズデモーナの父の反対を押し切ってまで結婚をする。だが、オセローの旗手イアーゴーの企てによって、デズデモーナとキャシオ(副官)の不倫をでっち上げられてしまう。最後はオセローの手でデズデモーナを殺させてしまう。オセローもその後、嘘だったことがわかり、罪の意識か自殺をする。

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    投稿日: 2014.09.24
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    嫉妬の恐ろしさは古今東西変わらない。 新潮文庫のシェイクスピアって、表紙がオシャレで好き。並べて飾りたくなります。 四代悲劇のひとつとありますが、なんか……オセローしっかりしろよ、と思ってしまう。真面目すぎるんじゃないかなあ。イアーゴーに興味を持った。人間臭い、こういう悪役いいわあ。口先ひとつでうまく世の中を渡って行ってしまうんだろうな。

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    投稿日: 2014.05.16
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    「だが、口惜しいのだ、イアーゴー! ああ、イアーゴー、おれは口惜しいのだ、イアーゴー!」(第四幕第一場) イアーゴーは悪い奴であります。しかし沙翁悲劇に於いては、ワルの度合が高いほど魅力的といふ、困つたことになつてゐます。 ムーアの英雄オセローは、イアーゴーの讒言をいとも簡単に信じ、精神の安定を失ひ、妻デズデモーナを自らこの手で...おお恐ろしい。 訳者福田恆存氏は、四大悲劇の中でも『リア王』を最高作と評価する一方で、この『オセロー』は、四大悲劇に加へるほどの作品ではないと考へてゐるやうです。 その理由については「解題」に詳述されてゐますので端折りますが、実際に舞台を観てみると迫力に圧倒されて、欠点などは忘れてしまふので、わたくしは全然気にしないのであります。やはり上演してなんぼでせう。 あの『ヘンリー八世』でさへ、BBC制作のTVドラマ化作品を拝見した時、そのきらびやかさには恍惚とさせられたものであります。 沙翁劇には、フォルスタッフだのシャイロックだの、主役以上に存在感を持つ脇役・悪役が存在します。本作では何と言つてもイアーゴーですな。旗手のくせにオセロー以上に出番も多いし、せりふも印象的であります。「空気のように軽いものが、嫉妬に憑かれた男には、聖書と同じ重みをもってくる」 福田氏は「嫉妬の悲劇」ではなく「愛の悲劇」だと述べますが...やはり嫉妬も混つてゐると思ひますけどねえ。 分かりやすさナムバアワンの、沙翁悲劇と申せませう。 http://genjigawa.blog.fc2.com/blog-entry-157.html

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    投稿日: 2014.03.17
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    根拠のない猜疑心と嫉妬の、あさましさ。 愚かな人ばかりが出てきて辛い話だ。 辛いが、引き受けなければならない。人はみな愚かなのだ。 ときおりシェークスピアを無性に読みたくなる。 どの時代のどの訳もそれぞれに味わい深く読めるのは、その根幹にある普遍性の故だろう。 学生時代の教養の英語でハムレットを読まされ、"To be or not to be..."の一頁ほどの台詞を暗唱させられた。とても地味な先生で、名前も覚えていないのだが、一度だけ授業中に軽く気色ばんで、シェークスピアを読まず、その芝居も観ず、何が楽しくて生きているのだ、といったことがあった。当時はまったく共感できなかったが、読むたびに、少しずつ意味が分かっていくように思う。

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    投稿日: 2014.01.05
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    このレビューはネタバレを含みます。

    優秀な武人で指揮官を務めるほどであるからには、オセローは客観的に物事を見るということに長けていると思う。そんな人物でもイアーゴーの発言に踊らされた、ということはつまり、オセローはデズデモーナの愛情を信じ切れていなかった、ということではないだろうか。 これはオセローがムーア人であるからという単純な理由だけではなく、恋愛における、他の場合でも通用する一つの課題を描いているのだと思った。

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    投稿日: 2013.10.26
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    シェイクスピア全般に言える話だけど、日本語訳は読みづらくて仕方が無い。 そもそも本作が誕生したのが日本で言う江戸時代ごろ。日本語訳されて発行されたのが戦後まもなくだからしかたがないことだと思う。 四大喜劇の中では一番読みやすかった。誤った自己催眠からなる疑心暗鬼や嫉妬。人を想う気持ちはいつの時代でもそう変わらないんだなと思った。

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    投稿日: 2013.10.24
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    このレビューはネタバレを含みます。

    タイトルロールのオセロは人格高潔、人望も厚く、ヴェネツィアの人たちみんなに愛されていた。そう、たった一人イアーゴーを除いては。劇中ではオセロは徹底して受身の存在である。劇を構成して行くのはあくまでも敵役のイアーゴーだ。望み得るすべてを手にしていたはずのオセロの胸中に巣くった「嫉妬」という魔物が時間を追って増幅してゆく。ただし、この劇では内面が行動によって描き出されるのではなく、あくまでも内的な苦悩としてそれが描かれているのである。オセロをムーア人と設定したことは、劇に限界を与えることになってしまった。

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    投稿日: 2013.09.26
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    このレビューはネタバレを含みます。

    あらすじ  立派な将軍オセローは、野心に燃えた下郎イアーゴによって新妻が部下の副官キャッシオーといい仲にあると吹き込まれ、騙され、嫉妬に狂ったオセローは自分の愛する妻を疑い、副官キャッシオー殺害をイアーゴに命じ、自分の愛する妻を手にかけて殺してしまう。副官キャッシオー殺害未遂に終わり、最後には、イアーゴの策略が明らかになり、それを知ったオセローが妻の死骸の側で自害する。  人の中には、人を陥れようとする輩がいる。その輩によって真実を見失う人もいる。オセローは立派将軍ではあたが、独占欲が強すぎて、嫉妬に狂い、愛する妻を殺したと思う。妻を愛していたというよりも妻が他の男にたぶらかされたということで自尊心が許さなかったのではないか。  けっきょく、名誉心というものを守ったのではないか。  名誉欲なと欲が強すぎると真実が見えなくなる。欲望は身を滅ぼすのである。

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    投稿日: 2013.09.07
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    ブラバンショー その女に気をつけるがいいぞ、ムーア殿、目があるならばな。父親をたばかりおおせた女だ、やがては亭主もな。 2013/09/05-09/13

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    投稿日: 2013.09.04
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    このレビューはネタバレを含みます。

     シェイクスピアの四大悲劇の一つ。デズデモーナの純愛とオセローの疑念の軋みは現代でも共感できる。しかしイアーゴーほど悪いことを考えるキャラクターは滅多にいないだろう。焦らしてあくまでオセローに確信を言わせる話術には脱帽。セリフも多いし、最も印象に残る。とはいえあくまで主役はオセローってのを解題で強調していた。なぜオセローはイアーゴーの言うことをとことん信じるのかという疑問も解題で色々述べられている。  シェイクスピアの作品は基本原作になるものがあるのかな?だとするとシェイクスピア作品の真骨頂は演劇でこそ発揮されるものなのかも。一度劇場で見てみたい。英語のスペル、発音に掛けているのだろうと思われる個所は日本語訳だと何が面白いのかよく分からないからいづれ英語版も読みたい。

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    投稿日: 2013.06.07
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    このレビューはネタバレを含みます。

    大学の講義で紹介されたのがきっかけで「オセロー」を読みました。 イアーゴーが恐ろしいです。彼の罠にはまったせいで愛する人の信頼や地位、果ては当人の人間性すらも失っていく周りの人々が哀れでなりませんでした。 それにしてもイアーゴーの凄まじい詐欺師(といっていいものかわかりませんが)っぷりときたら…思わせぶりな態度を取って相手を自分の意のままに操る手腕がすごいです。特に圧倒させられたのは、イアーゴーがオセローに彼の妻デズデモーナの不義を申告する場面です。実際のところ、デスデモーナは一切の不義を働いていないのですが、イアーゴーは巧みに言葉を使って、(しかしオセローに直接自分の口から「デスデモーナはキャッシオーと姦通している」とは言わずに)オセローに二人が愛人関係であることを確信させるのが本当に見事です。オセローではなくても信じてしまうんじゃないかと思う名場面だと思いました。

    1
    投稿日: 2013.05.25
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    シェイクスピア四大悲劇。 ハムレットとは違い、こちらの悲劇は人間による人間だけの悲劇。凝った情景描写や心理描写は戯曲のためないのにもかかわらず、これほどまでにひとの心を描き出せるのは、やはり文学にはない演劇の魅力なのだと思う。 愛はなんて淡い夢なのか。あれほど強く約束しても、ちょっとしたことですぐにすれ違う。通じ合っていたものが投げ合いに変わる。永遠の愛なんてどうやって信じればいいのだろうか。それにひとは裏切るもの。

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    投稿日: 2013.05.01
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    (1977.04.19読了)(1976.09.18購入) (「BOOK」データベースより) ヴェニスの勇猛な将軍オセローは、美しい妻デズデモーナをめとり、その愛のうちに理想のすべてを求めようとした。しかし、それも束の間、奸臣イアーゴーの策略にはまり、嫉妬に狂ったオセローは自らの手で妻を扼殺してしまう…。シェイクスピア後期の傑作で、四大悲劇のひとつ。 ☆関連図書(既読) 「ハムレット」シェイクスピア著・福田恒存訳、新潮文庫、1967.09.25 「マクベス」シェイクスピア著・福田恒存訳、新潮文庫、1969.08.30

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    投稿日: 2013.04.04
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    このレビューはネタバレを含みます。

    オセローって馬鹿だな〜、恋人まで偽りの嫉妬で殺してしまうんだから。などと思っていたのだが、読み終わって少しして、相手を自分のものにしたいあまりに嫉妬で自分自身を腐らせてしまった自らの過去を思い出し、自分もオセローみたいなことしてたな、とハタと気付いた。もちろん殺したりしてないが。

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    投稿日: 2013.04.03
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    シェイクスピアの登場人物の台詞は、人間の感情をうまく表現していて面白い小説として読める。オセローのデズデモーナへの嫉妬の種火は、イアーゴーの讒言、奸策により焚きつけられた。小さな火は徐々に大きく噴火し、自分で理性も感情も制御できなくなる。悲劇につながるかどうかは、主人公の性格次第。オセローの実直さが悲劇につながった。シェイクスピア悲劇は、悲劇でありながら読んでいて悲しみの感情はおきない。主人公への感情移入ができないからだと思われる。でも読んでいて、面白い。一つ一つの場面をとると、自分でもよくあることだと納得させられるながら読み進むためではないだろうか?福田氏の訳も読み易い。

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    投稿日: 2013.02.12
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    純愛の悲劇。他の作品に比べるとシェイクスピアらしい詩的表現は少ないけれど主人公に共感しやすく登場人物も皆魅力的で、物語としてとても面白かったです。

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    投稿日: 2013.01.29
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     デズデモーナがいい女だった。  前半の空気を読まない振る舞いにハラハラもしたけれど、死に行く最後まで夫に対して誠実であろうとする貞淑さにすべての短所が覆った。それだけにイアーゴーの奸計の惨たらしさが引き立つ。悲劇と分かってはいても、どこかで事態が好転しないか願い続けてしまう。  他の悲劇に比べて規模は小さくとも、オセローが1番感情移入して読めた。

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    投稿日: 2012.10.26
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    他の3作品が全て国家を揺るがす中、最も規模が小さくて地味なシェイクスピア4大悲劇のひとつ。しかし「敵」は最強だと思う。呆然と感嘆。

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    投稿日: 2012.06.19
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    このレビューはネタバレを含みます。

    同じ人の訳を『シェイクスピア五大悲劇集』という本で読みました。 シェイクスピアはいろんなところで引用されているので、必読のものが多い気がします。

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    投稿日: 2012.06.14
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    悲劇をかみ締めるより先に、イアーゴーの清々しいほどのピカロっぷりにお腹一杯。 一度傾くと引き返せない、げに嫉妬という魔物は恐ろしき。 「みずから孕んで、みずから生れ落ちる化け物」とは、つくづく納得。

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    投稿日: 2012.06.07
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    再読。 言わずと知れた四大悲劇の一つ。でも悲劇というより単なる愚かな物語。シェイクスピアは好きだが実はさほど好きな話ではなかったりする。昔読んだときはやきもきしたけど今回は淡々と読んでしまった。読み手の気分で読み方も変わるということだなと改めて思った。

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    投稿日: 2012.05.19
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    読了—APR 7, 2012 スピード感すごかった。 訳が素晴らしい。 デズデモーナとイアーゴ… ほれた女より腹心か…

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    投稿日: 2012.04.08
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    このレビューはネタバレを含みます。

    なんとも装飾華美なセリフ!THE・大袈裟! みんな素直、特にオセロー。誠実という言葉、先入観にとらわれ過ぎている頭の固い男。ああ、、、、 ハンカチを妻にとって来いというイアーゴーも想像力を欠いている。 さすがに油断しすぎだろ、と思ったらここから破滅してるし みんな人間臭い。別の作品も読みたくなった

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    投稿日: 2012.03.22
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    第三者の妬みでどんどん罠に嵌っていく様の猜疑が、やや極端な気もするけれどうまいなぁと思います。 この時代の女性は本当に貞節さに重点を置かれていたのがわかる。 本筋には関係ないのだけれど、散々遊んでいるくせに、娼婦だからという理由で本気で相手にせず鼻でせせら笑う男には腹が立つなぁと。 奥方二人組の絆が好きだ。

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    投稿日: 2011.11.01
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    シェイクスピアの四大悲劇の一つ、オセロー。 四大悲劇の中で唯一家庭内悲劇であり、小規模だと言われています。 ムーア人の勇士、オセローが美しい妻、デズデモーナの愛を疑い注いには悲劇に終わる。 オセローが妻を疑う影には、旗手イアーゴーの暗躍があるのですが、そのイアーゴーの立ち回りがまたひどい。 人の心を巧みに操り人を人たらしめぬ鬼にしてしまうイアーゴー。 イアーゴー自身が破滅的であるため悲劇はとどまるところを知らない。 シェイクスピアの書く悲劇は流石です。人々の心をうまく描く。 でもまだいまいち悲劇の必要性がわかりません。バッドエンドは好きじゃない。

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    投稿日: 2011.10.26
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    シェイクスピアの中で一番好きです。というのもオセローが好みです笑 表紙も素敵なので、シェイクスピアはこの新潮版で統一しました。 感想は読み返したときに追記します。

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    投稿日: 2011.06.29
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    4大悲劇やね。 お気を付けください、嫉妬というものに。 それは緑色の目をした怪物で、人の心をなぶりものにして、餌食にするのです。 名言。 でも一番鳥肌立ったんは、散々オセローをだまくらかしてるイアーゴーの 従い申しあげます。心から。 で、私の人生20°くらい変わった。

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    投稿日: 2011.06.16
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    四大悲劇の一つ。 狡猾なイアーゴはある意味1番人間らしい。 サイプラス島に着いてから最期までが多分一日(?)であり、デスデモナの気持ちを確かめるだけの時間もなく、イアーゴに色々仕組まれればオセローの嫉妬が大きくなり続けるのも理解出来なくはない。

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    投稿日: 2010.06.07
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    軍人オセローは勇敢で高潔な人物だが、部下のイアーゴーに吹き込まれて妻の不義を疑い、嫉妬のあまり殺してしまう。 部下の策謀を知ったオセローは深く後悔し、自殺する。 四大悲劇のひとつ。

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    投稿日: 2010.05.27
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    リア王のエドモンドにはやや劣るものの、悪役のイアーゴーがイイ味を出している。 新潮文庫のシェイクスピア作品はカバーイラストが美しい。

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    投稿日: 2010.03.15
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    オセローいくらなんでも簡単にだまされすぎ。 解説にもあるけど、だまされないと悲劇にならないからみたいな理由で都合良くだまされてる感じがしました。 筋書き自体は楽しく読めました。

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    投稿日: 2010.01.19
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    イアーゴーおそるべし。 でもこんな奴、現実にいるかも。 オセローはなぜもっと愛する妻を信じられなかったのか。 もどかしい思いをしながら読みました。 シェイクスピア四大悲劇、読了。

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    投稿日: 2009.09.16
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    2005.5 シェイクスピア(英)  └「ハムレット」「リア王」「マクベス」「間違いの喜劇」   「タイタス・アンドロニカス」「ロミオとジュリエット」   「夏の夜の夢」「ヴェニスの商人」「ジュリアス・シーザー」   「アントニーとクレオパトラ」   とりあえずここに挙げたのは全部読んだ。

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    投稿日: 2008.10.01
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    すっごくおもしろかった!! イアーゴーは読み進めるのがいやになるくらいひどい奴なのに、読みすすめずにはいられませんでした(^^:)

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    投稿日: 2008.09.08
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    蜷川監督の舞台「オセロー」の予習として読んだ。 疑い深くちゃ幸せにはなれないけど 素直なだけでも幸せにはなれない。 デズデモーナはもう蒼井優ちゃんにしか見えない

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    投稿日: 2008.04.11
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    このハンカチはどうした! 浮気は浮気でいいじゃないっすか。相手を疑う心は我が心の汚れから出るのだよ、オセロー将軍。

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    投稿日: 2008.01.02
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    やはり感情の高まりや沈みを表現するのがうまかった。 しかし主人公が人の話を鵜呑みにしてしまうところは、少し無理やりすぎる感じがして歯がゆかった。

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    投稿日: 2008.01.02
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    シェイクスピアの四大悲劇のうちの一.ヴェニスの貴族であるオセロが、旗手イアーゴーの奸計にかかり、妻デズデモーナの貞操を疑い殺す。のち真実を知ったオセロは自殺する。

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    投稿日: 2007.09.15
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    イアーゴーの奸計によって、嫉妬のあまり妻を殺した武将オセローの残酷な宿命を、鋭い警句に富むせりふで描く四大悲劇中の傑作。

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    投稿日: 2007.05.27
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    愛するがゆえに不器用で、愚かなオセロー。 この話が何年経っても色あせないのはきっと人が誰でも持ってる人間の醜い嫉妬の恐ろしさと、思い込みの愚かさはいつの時代も変わらないのだからだと思う。

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    投稿日: 2006.09.16
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    …「人間、誰しも見かけどおりのものであるべきはず、そうでない奴がいるとしたら、それなら、そいつはそうでないように見えてもらいたいものです!」… どひゃー、イアーゴー。

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    投稿日: 2006.08.02
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    言葉一つで人の心って簡単に揺らいでしまうんだな・・・。 人の妬みは怖い。けどもっと怖いのは人を信じられない自分。

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    投稿日: 2005.10.16
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    旗手であるイアーゴーがしくんだことにより嫉妬の道へと。 ドロドロオセローは妻デズデモーナを・・・・。 イアーゴは悪人ですね。 シェイクスピアの作品の中だったら「ハムレット」よりも好きです。現代でも通じるところ大有りですよ。「嫉妬」ってのが人間を人間らしくしているんですよね。 ドロドロといえば、「牡丹と薔薇」最高でしたね。

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    投稿日: 2004.10.20