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powered by ブクログ弱いとされる動植物の生き残り戦略についての読みやすい解説 複雑さ、変化、ニッチ、パイオニアといったキーワードが挙げられるが、そのまま生物界以外にも共通するような内容であり、生物について勉強することがその他の社会を観る視点を深めることに繋がると思わせてくれる 個体の大きさが二極化したり、繁殖数で工夫したり、毒や形で守ったり、真似したり、敵を利用したり、共存したり、と生物の進化の幅広さに驚かされる
0投稿日: 2025.11.04
powered by ブクログ目立たない生き物もそれぞれ工夫して生きていることを知ることが出来ました。いつもみている風景が少し面白くなりそうです。
0投稿日: 2025.10.26
powered by ブクログ〈概略〉 厳しい競争の自然界、敗者は滅びるのみ。 弱者には弱者の戦略がある。 〈強さとは〉 他者を打ち負かすことでなく、生き残ること。 〈弱者の戦略〉 ・群れる ・逃げる ・隠れる ・ずらす 〈ニッチ戦略〉 すべての生物がニッチを持っている。 小さな土俵で勝負する。 〈弱者と環境〉 安定した環境→強者が生き残り、弱者は滅びる。 撹乱がある環境→必ずしも強者が勝たない。 椅子取りゲームの空白のように、新たな椅子が置かれたときがチャンス。 〈結論〉 強いものでなく、賢いものでなく、「変化できるものが生き残る」。
7投稿日: 2025.10.19
powered by ブクログあえて条件の悪いところに行ってみる。 安定している場所というのは競争が激しく、すぐに勝者が入れ替わる。変化の激しい場所で戦ってみるのです。自由度の高い土俵で戦うのです。 人生の局地戦に持ち込み、一点集中させる。 北海道のセイコーマートとかは札幌を中心に発展したが、本州には進出していない。 ルールやテリトリーがシンプルなほど、戦いやすいし勝ちやすい。
20投稿日: 2025.10.12
powered by ブクログ非常に良かった。定期的に読み返したい。 岩波の「生物から見た世界」と、ピーターティールの唱える「競争はバカのすること」の2つが自然界を例に語られている本だった。納得感がすごい。 ・自然界では弱肉強食が前提 ・しかしライオン、雑草、アリなど、それぞれがニッチな場所でのナンバーワンを確立していて、その上で弱肉強食のピラミッドはできている ・だからどこで戦うかと、どう戦うかが重要 ・命を短く設計する方が遺伝子設計を多くできることに繋がり、変化に対応できるようになったりするし、時には性別を隠していた方が競争せずに餌を得られたりする ・戦うフィールドと、その場所でどんな闘い方をするかで取りに行く情報も変わる 資本主義で生き抜いていくには自然界に自分の状況を置いて考えてみるのが本質的なヒントを得られると思えた。そこだけ覚えとけばよき。 個人的には、これに合わせて王道の戦い方を忘れなければよいな。 ・正しくナンバーワンを目指すべきニッチがわかる(生物的な観点で考える) ・ナンバーワンを取る方法(王道を踏まえる)
0投稿日: 2025.08.30
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
秀作。 生物はその場所ではオンリーワンなのでナンバーワンであり生き残れる。 強いものにはかなわない。生き延びる場所を探し、生き方を変えることで生き残ってきた。人間も同様で、自分を活かせる場所探し、生き方を変えることが大事なのでないかと思った。
0投稿日: 2025.07.26
powered by ブクログ生物にとって、強さとは、何かそれは鋭い牙や尖った爪を持つことではない。生き残ることができなければ、それは強さとは言えない。 強いものが勝つんじゃない。勝ったものが強いのだ。
0投稿日: 2025.06.07
powered by ブクログ動物、虫、植物の生態としての在り方を戦略に沿って記されている。本質的な戦略論や行動論に在り方のヒントを教えてくれる本。 大企業に立ち向かう中小企業ビジネスの糧になる。
0投稿日: 2024.08.07
powered by ブクログ示唆に富んでいて面白く読んだ。 弱者の生き方をたくさんの事例をあげて解説してくれている。 生きる場所を定めて、そこでのナンバーワンを取ることで生き続ける。 他者と違うものを食べる、違う場所でくらすなど、その条件を細分化してそこに適合することでさまざまな生き物が生きていることがわかる。 なんでもできる。どこでも生きられるはかえって生きづらいのかもしれない。
0投稿日: 2023.10.23
powered by ブクログ動植物の特徴とその背景事例を多く示していて面白い。確かに弱者の戦略なのだろうが、それをビジネス環境等で活用するというのはちょっと違う気もする。
0投稿日: 2023.06.08
powered by ブクログ弱者がどのように生き残っていくのか?戦略は必要だろう。敵対して退けるか、気に入られて利用するか、相手にされずにおこぼれで行くか、それとも攻撃を絶対に受けないものをまねて似せるか。消滅しないための方法には、学ぶことも多いと感じた。
0投稿日: 2021.10.21
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
1. シマウマより「強い」ライオンの方が絶滅しかけているのはなぜか? 2. ハチとアリはどちらが強い? 3. 家紋は植物が多い? 4. ニッチを狙え
0投稿日: 2021.09.05
powered by ブクログ強い者が勝つのではない。勝った者が強いのである。まさにその通り。さまざまな生物が生き残るためにどのように進化していったのか、ニッチな場所を求めて行ったのかがわかる。実生活、特にビジネスには各生物の戦略が活きるのではないかと感じた。 1番強い者は、自分の弱さを忘れない者だ。この西洋の諺が引用してあったが、印象的である。
1投稿日: 2021.04.28
powered by ブクログタイトルに興味を持った。弱者でも勝ち抜いていく方法があるのか、あるのならぜひ参考にしてみたいと思って読み始めた。戦を略すこと、土俵・視点・発想をズラすことで、オンリー1=特定分野のナンバー1=希少価値の創出に繋がると勉強になった。
1投稿日: 2020.12.21
powered by ブクログ明らかに日本の家紋の方がシンボル姓が高い。マンダラパワーのようなものが窺える。また西洋が特別なものに価値を感じるのに対し、日本はありふれたものに眼差しを注(そそ)いだ。 https://sessendo.blogspot.com/2019/08/blog-post_39.html
1投稿日: 2019.08.25
powered by ブクログ生物界における平均は子孫を残すことができないという点に、まさに自分が物事に取り組む時の姿勢が問われているように思えた。
1投稿日: 2019.06.03
powered by ブクログvol.283 生物界の「おきて」から戦略を学ぶ!本当の強さとは何か?http://www.shirayu.com/news/2014/
1投稿日: 2018.12.20
powered by ブクログ「弱者の戦略」は捕食されたり弱い個体だったりする動植物が競争をさけたり絶滅を免れるために行う様々な進化を紹介する本です。
1投稿日: 2018.10.19
powered by ブクログ「 弱者の戦略 」 動植物の生存本能を 弱者の戦略と捉えた本。弱者に見える動植物たちだが、偶然 今まで生き残っていたわけではない ということが よくわかる。人間や企業の戦略論としても 十分面白い オンリーワン戦略、ニッチ戦略の本当の意味を知ることができる。本の命題は 「強い者が勝つわけではない。強者のマネをする必要はない〜弱者には弱者の戦略がある〜勝負の鉄則〜強い者は単純に、弱い者は複雑に」 特に イワシ、ナマケモノの生存戦略に驚く 強い者が生き残るのではない、生き残った者が強いのだ *群れる→群れ=機能的チーム *逃げる→勝ち目がない時 まず逃げて身を守る *隠れる→敵が大きいほど 小さい方が身を守る武器になる→状況に応じて変わる *ずらす→ 競争の少ない条件の悪い方を選ぶ
1投稿日: 2018.07.25
powered by ブクログ海洋全蒸発や全球凍結など環境が激変しても生命体は生き残って来た。強者でなく変化してきた逞しい弱者も含まれる。弱いものの取る戦略は強者から見れば嫌悪感をもたらすものかもしれないが自然界においてもそれは存在する事を知ればそれも微笑ましく暖かく見守れる気がする。本書はそんな視点を作ってくれる本である。 ※群れる→生物界にもある戦略 ※擬態→シマウマはライオンやヒョウに見えない。 カサゴの赤色は深海で見えなくなる ※逃げる→ガゼルのサイドステップ ※ずらす→夜の蝶、日本のタンポポ ※棲み分け→平和的共存 ※弱者の戦略とは→小さな複雑な局地的な戦いにもっていく。 ※野生動物は比較的競争を避けるがメスを手に入れる為には命をかける(←人間との違い) →ところが動物界にもコソ泥のような戦略もある(スニーカー戦略)(サテライト戦略) ※食べられる事により子孫を残す植物的戦略→ 蜜で昆虫を呼び寄せ花粉を運ばせる ※強者の力を利用する→コバンザメ、ハチアブ、アブラ虫
1投稿日: 2018.07.23
powered by ブクログなかなか身になる内容。コレだ!と元気になるわけではないがじわじわと指針を考えるには良い。 そして自分は強者ではなく、争いはなるべく避けて、ズラしたり、避けたり、ステージを変えたり、化けたりして、生きて子孫を残す弱者の戦略が性に合っていると感じた。
1投稿日: 2017.10.10
powered by ブクログ一番印象的だったのが、動物や昆虫がなぜ人間より寿命が短いか。変化の激しい環境の中では、固執した遺伝より、環境に合わせた遺伝が生成されるようにするため。 この本を読んで思うのが、やはり人間も動物なのだと改めて実感した。社会生活の中で、自分達も動物の一属性にすぎないと、滅多なことがない限り考えないので、新たな視点に気付かされた。
1投稿日: 2017.09.09
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
雑草は、植物同士の生存競争には弱い。 生物にとっては生き残ることが一番重要な事であり、強弱は問題にはならない。 強い者が勝つのではない。勝った者が強いのだ。~ベッケンバウアー 大きい者に対しては大きさで勝負しては勝ち目がない。小ささで勝負すべき。 ※強者と同じ土俵に上がってはいけない! cf.ランチェスター戦略
1投稿日: 2017.06.19
powered by ブクログ弱者の取った生き残りのための戦略。蘊蓄が豊富で、読んでいて飽きない。偶然が重なって進化が起きたとは思えない複雑さ、巧妙さだ。 ただ、CSR戦略、ナンバー1でオンリー1のところは、同著者のちくまプリマー新書と一緒だった。 ・「強いものは単純に。弱いものは複雑に」これは勝負の鉄則。 ・カゲロウは生きた化石と言われるほど古く、現在知られている昆虫としては最も古い化石がある。3億年前から変わらない。命が短いのがそのひみつ。 ・ミミズは、もともとは頭や足のような器官のある生物だったと考えられている。ところが土の中で土を食べて棲むというニッチに合うように、そのような姿になった。 ・自然が破壊された環境に、最初に生える植物は「パイオニアプランツ(先駆種)」と呼ばれている。挑戦し続けることを宿命づけられている。 ・多様性とスピードが弱者の戦略のキーワード。
1投稿日: 2017.06.08
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
学者先生も大変だなあと。。。 「役に立つ」アピールをしとかないといけないから書いた、という感じが否めなくて、結構無理してる印象が強い。 にしても、地球上でもっとも成功してる生き物は人類だ、って本気で仰ってるのだろうか。これだけ色んな立場から各種生物を論じて来られた上でその結論は、出版レーベルが残念なのか世の中からの要請が残念なのか。蟻に言及されているし、見落としてるとは考えられないのだが。
0投稿日: 2017.04.27
powered by ブクログ植物の戦略 1植物のCSR戦略 Competitive Stress tolerant Ruderal 2生物のrK 戦略 rN(1-N/K) 赤の女王仮説 「 最も強いものが生き残るのではなく最も賢いものが生き延びるのでもない唯一生き残るのは変化できるものである」 「 1番強いものは自分の弱さを忘れないものだ」
1投稿日: 2017.04.15
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
クリシンでクラスメイトだった石田さんからの紹介。 言われるまで気が付かなかったが,生き残っている弱者にはそれなりの理由がある。最後まで戦い続ける肉食猛獣に対して,徹底的に戦うことを避けるハトなど。生き残る上で賢いのはどちらだろうか? 肉食動物が絶滅する間に,草食動物が繁栄しているという事実もある。それぞれが独自の特徴を生かして,オンリーワン戦略で生き残っているのだ。 自分の生き残れるニッチスペースを見つけなければならない。強者に立ち向かうためにはガチンコで当たっても勝ち目はないので,独自の戦略が必要となる。戦力を一部に集中するなど,自分の生き残れるポイントを探って経営資源を集約するべきである。 強い物が生き残るのではない。賢い物が生き残るのでもない。最後に生き残れるのは変化できるものだ! 我々の祖先は困難を乗り越えながら変化を受け入れ進化してきた。我々はそんな「たくましき弱者」の子孫なのだ。 一番強い物は自分の弱さを忘れないものだ!
1投稿日: 2016.07.01
powered by ブクログ強い者が勝つのではない。勝った者が強いのだ。 強いものは単純に、弱いものは複雑に。 体が小さいと隠れやすい。 いくつかのオプションを残す。 時間軸をずらしてすみわけする。競争を避ける。条件の良いところは競争が激しい。競争を避けて「ずらす」ことこそが弱者の戦略。他の生物がナンバーワンになれない場所を探して、自らがナンバーワンになれる場所を探す。どんなに小さい場所でもそこでナンバーワンになれるほどの力はつけなくてはいけない。 弱者は変化がある場所でパイオニア的に生きる。変化をチャンスと捉えて、常に新しい椅子へ乗り換える。挑戦し続けることの宿命づけ。人気が出てきたら別の未開の場所に移行する。 戦うことよりも戦わないことを選択し続ける。女装する戦略。与えよ、さらば与えられん。
1投稿日: 2016.05.01
powered by ブクログ食物連鎖の下位にいる生物は擬態で敵を欺くということは知っていたが、 同じ種属の中でもそのようなことが行われていることを初めて知った。 それは体が小さくて弱い生物が遺伝子を残すための戦略だ。 暗闇で息を潜めて待ち構え、強いオスの鳴き声に引き寄せられたメスを横取りしたり、 メスに擬態して強いオスを油断させ、その隙にメスに近づいたり。 移動することができない植物も、鳥や昆虫に種を運んでもらうために、 甘い蜜や木の実を用意する。まさに戦略である。 生物が自分の遺伝子を次世代に繋ごうとする、果てしない努力。 それはビジネスや人間の生き方にも通じるものがあり、 したたかで力強く、いじらしささえ感じた。
2投稿日: 2016.02.28
powered by ブクログ“小さなニッチ オンリーワン” 変化のある不安定な環境こそ、弱者にチャンスである。 群れる、逃げる、隠れる、ずらす。 ストレス耐性とルデラル(臨機応変に対応する。) 大きいか、小さいか。 が生き残り、中間は生き残らない生物界。山旅行から帰って来て、森の生態系を思い出しながら読んだ。『雑草魂』に学び多し。
1投稿日: 2015.07.31
powered by ブクログ弱ければ生き残れないはずの弱肉強食の自然界。しかし弱者には弱者なりに生き残るための戦略を駆使している。 天敵や他種が生存できない厳しい環境をあえて選択することで、自分だけのの「ニッチ」を獲得する。そこでは「ナンバーワンでありオンリーワン」でいられるのだ。 同種間の競争でいえば、強いオスだけが遺伝子を残せるのではなく、弱いオスも遺伝子を残す為の戦略がある。 メスに偽装して強いオスもメスすらも騙して思いを遂げる弱いオスがいたり、別種かと思うほど個体を小さくして目立たないように強いオスの隙を狙って掠め取るオスがいたり。 人間界においても置き変えられる戦略が多く、ビジネス本として読むのもありかと。他人がやらないニッチを探す。最終的には変化に対応できる者が生き残るのだ。 『強い者が勝つのではない、勝った者が強いのだ』ベッケンバウアーの至言が響く。
1投稿日: 2015.02.06
powered by ブクログ面白かった。こんな話を聞きたかった とくに動けない植物の戦略が自分にささった 以下好きなところを抜き書き 「他の生物がナンバー1になれない場所をさがす」「戦いに勝つには大きいほうが有利。小さい土俵で立ち入ることさえさせない」「南極は不安定な環境ではなくきびしい状態で安定」「女装したオスは強いオスに攻撃を受けることなくメスに近づく」「完全に撃退すると相手も進化する。しかし逆にソフトだと対応策を発達させにくい」
1投稿日: 2015.01.29
powered by ブクログ生物学的な観点から展開されている本書。 難解な表現も少なく、軽快に読み進められる。 一方で、ビジネス的な観点からの考察が少し甘かったように思う。
1投稿日: 2015.01.11
powered by ブクログ先日、稲垣 栄洋 氏 による「弱者の戦略」を読み終えました。 新聞の書評欄を見て興味をもったので読んでみた本です。 「弱者」に焦点を当てた視点は斬新で、多くの新しい気づきを得ることができました。 自然界は「弱肉強食」の世界だと言われますが、現実的には「弱い」とされる生物も数多く生存しています。 「弱者」は、さまざまな知恵と工夫で生き残ってきました。そのキーワードは「変化への対応」です。変化を受け入れその困難を乗り越えたもののみが生存競争を勝ち抜くことができるのです。彼らは「たくましき弱者」なのです。
1投稿日: 2014.12.11
powered by ブクログビジネス本ではなく生物学の本。草食動物や昆虫、植物のような弱い生物はどうやって生き残っているのか?がテーマ。行動時間や餌を天敵および競争相手とずらすニッチ戦略が最終的に弱者の強みになるというのが奥深くて面白い。飼い犬の原点が原始時代に人に寄ってきた弱いオオカミという説は目から鱗!
1投稿日: 2014.12.07
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
とても面白い一冊。 あちこちにちりばめられたマメ知識が秀逸で、資料としても役に立ちそう。 郊外でセイヨウタンポポを見かけない訳は?戦国武将たちが愛した雑草という植物の弱者や、生き残る戦術など色々面白い一冊です。
1投稿日: 2014.11.13
powered by ブクログ多種多様な生物の生存戦略。単純な力の強さではない戦略にフォーカス。 ニッチトップ戦略が基本。ニッチにはひとつの適合社しか生き残れない。環境が安定している状況では、強者が他を蹴散らし生物の種類はむしろ少なくなる。中程度以上のかく乱要因がある環境がニッチを多く生みニッチトップの生物の数が結果として多くの種類の生物を生む。 群れる、逃げる、隠れる、活動時間/エリアをずらす。 例えば、ナマケモノは動かないことで動体視力の良い捕食動物に見つかりにくく、カロリーを消費しない低コスト生活を送る。食物も毒性の高い植物を食べることで競合しない。 また、多く生む、短い寿命は環境変化の度合いの大きい場合に有効。ペンギンはひとつしか卵を産まないが、これは南極の環境が厳しいが実は安定しており、既に環境に適合しているペンギンにとっては安定したニッチを確立しているのである。
1投稿日: 2014.11.08
powered by ブクログ強い者が勝つのではない。勝った者が強いのである。 「弱者」は複雑さ、変化を好む。単純な世界は「強者」のひとり勝ちである。 オンリー1の世界でナンバー1になることが大事。 昆虫で最強なのは「蟻」。蟻に擬態する蜘蛛。 群れる。逃げる。隠れる。ずらす。
1投稿日: 2014.11.07
powered by ブクログ人間はつくづく、動物の一部なんだなあと。進化を辿れば、人は常に弱い動物でした。逞しき弱者の子孫なのです。長生きする動物よりも、多様な卵をつくって世代交代を早めるほうが、生き残る可能性も高くなります。弱い動物ほど”短命に進化”します。政府の少子化対策は、出生率を高めるより、出産を早めて20年で世代交代する政策のほうが、人口減少対策には効果的なのかもしれません。一番強い者は、自分の弱さを忘れない者です。
1投稿日: 2014.09.20
powered by ブクログ自然界から学ぶことは、何も珍しいことではない。科学技術は自然を眺め自然を法則化してきた。 工学も自然を観察してヒントを得てきた。日東電工がヤモチの足の裏をヒントにした粘着テープや、2000キロを移動するアサギマダラ(チョウ)の羽の形状にヒントをえて作った扇風機など枚挙にいとまがない。芸術でもアール・ヌーヴォーは、自然の美を再現したいとの欲求に動かされているとの説がある。 ならば、社会システムは自然に習うことができないのだろうか。こういう発想に立って著述を繰り広げられている代表者は養老猛司氏だが、氏の著書に劣らぬくらいの刺激感あふれる一冊だった。 自然界に住む生き物は、「弱者」であるがゆえに弱者の戦略を持つ。 私のような地方政治家の視点で見ると、自治体の生き残り戦略に通じるヒントが散りばめられている一冊だった。カテゴリーをあえて「ビジネス」とした所以である。 2時間もあれば読める。だが、ここに書かれている内容は、咀嚼に耐えうる。
1投稿日: 2014.08.29
powered by ブクログ自然界に弱者と思われる生物が生き残っている戦略を紹介。群れる、逃げる、隠れる、ずらす。ニッチはナンバーワンになれるオンリーワンの場所ということ。弱者は複雑さ、変化、悪い条件を好む。産む量を増やすr戦略と強く少なく産むK戦略。撹乱耐性型のR戦略。強さをひけらかすリスク、スニーカーやサテライト戦略、偽物の戦略、家畜になる戦略。 自然界って、生命って凄いな。
1投稿日: 2014.08.18
powered by ブクログ今年読んだ本でいっちゃん面白かったです。 といっても、まだ、たかだか30冊くらいしか読んでいませんが、迷わず☆5つ。 弱肉強食の厳しい自然の中で、「弱者」とされる生き物はどんな戦略を駆使して生き抜いているのか。 これ、あーた、目からウロコの連続ですよ。 私の感想なんかホントどうでもいいから、一例を挙げましょう。 たとえば、アゲハチョウ。 □□□ アゲハチョウの擬態は巧みである。何しろ成長にあわせて、次々に擬態を変化させていくのである。 まず、卵からかえった小さな幼虫は、黒色と白色のまだら模様をしている。じつは、これは鳥の糞に姿を似せているのである。黒色と白色の幼虫は葉の上では目立つが、鳥も自分の糞は食べようとしない。擬態は何も目立たなくするばかりではない。あえて目立つ擬態もあるのである。 やがてアゲハチョウの幼虫は成長を遂げる。擬態をするときには、その大きさも重要である。あまりに大きいと、さすがに鳥の糞には見えなくなってくる。そこで、幼虫は一転して鮮やかな緑色に筋の入った模様になる。こうして葉っぱに擬態するのである。 それでも鳥に見つかって襲われると、アゲハチョウは頭を上げて反り返る。緑色の幼虫の背中には大きな目玉模様がついている。そして、この目玉模様を大きく振り上げて、鳥の苦手なヘビに化けているのである。 それでは動けないさなぎはどうだろうか。 アゲハチョウのさなぎは尖った形をしている。これは木の刺(とげ)に姿を似せているのである。 それだけではない。アゲハチョウのさなぎには緑色のものと、茶色のものがある。じつは、すべすべした枝の上では緑色のさなぎになり、ごつごつした枝では茶色のさなぎを作るのである。アゲハチョウの幼虫がエサにするミカンの木には、ごつごつした茶色い幹と、つるつるした新しい緑色の枝とがある。そのため、茶色の幹では茶色いさなぎを作り、緑色の枝では緑色のさなぎを作るように工夫されていたのである。 何かに姿を似せると言っても、一通りでは芸がない。アゲハチョウは、このように成長のステージに対応させて、擬態するモチーフを巧みに変化させていたのである。 □□□ ふう。 どうですか? へー、とか、ほー、とか言いながら読んだでしょう? アゲハチョウに対する見方が変わったでしょう? こんな例が次から次に出てきて、もう興奮してページを繰る手が止まりません。 たとえば、昆虫界でもっとも強いとされているのはアリ。 なぜなら、アリは集団で襲いかかるので、どんなに強い昆虫もかなわないから。 イワシやアジなど「青魚」「光物」と呼ばれる魚の背中が青くてキラキラしているのは、天敵である海鳥が空から見たときに、海の青に溶け込むような色合いになっているからだとか。 逆に、腹側が白いのは、海の底からの天敵であるイルカなどが下から見たときに、まぶしい太陽の光で白んだ海面に映る空の白色に溶け込ませるためなんですって。 チョウがひらひらと不規則に飛ぶのは、外敵である鳥に食べられないためなのは想像がつくと思いますが、あれは実際には羽を閉じて自由落下した後、羽をはばたかせて舞い上がるという動きを繰り返しているのだそう。 そうそう、カゲロウの話も印象的です。 一般に「かげろうの命」と呼ばれるように、はかないものの代名詞のように使われるカゲロウですが、たしかに成虫の命は短いものの、幼虫では何年も過ごすんですって。 著者いわく「どちらかというと長寿な方」。 しかも現在、知られているもっとも古い昆虫の化石はカゲロウのものらしい。 「いたずらに長く生きていたとすると、天敵に食べられたり、事故にあったりして、天寿を全うせずに死んでしまうことが多い。しかし、短い命であれば天寿を全うすることができる。そのためにカゲロウの成虫は命を短くしているのである」 何とも示唆に富む話です。 えーと、どうでしょうか? なんだか健気でいたいけで、生き物たちがいっそう愛おしくなってきませんか? 本書によれば、弱者の戦略には大きく、①群れる②逃げる③隠れる④ずらすーがあるそうです。 生き残るためには、強くなることだけが能ではないのです。 ちょっと難しい話になりますが、1978年にアメリカの生態学者コネルが提唱した「中程度攪乱仮説」というのがあるそうです。 結論から言うと、安定した環境では激しい競争が起きて強い者が生き残り、弱い者は滅びていく。 一方、ある程度、攪乱がある条件では、必ずしも強い者が勝つとは限らない。 つまり、弱者にとって、複雑で、変化の大きいことはチャンスなのです。 おお。 もともとあった自然が破壊された環境に、最初に生える植物のことを、植物学では「パイオニアプランツ」(先駆種)と呼ぶそうですね。 □□□ 先駆的なパイオニアが生える土地は、けっして恵まれてはいない。土は固く、根の成長を妨げる。水や栄養分も足りない。しかし、そんな環境でパイオニアプランツは成長を遂げていく。 (中略)パイオニアプランツが生存し、豊かになった土地には、次々と力のある植物が侵入してくる。そうなれば、競争に弱いパイオニアたちは追いやられてしまうのである。 (中略)しかし、それで良いのだ。パイオニアたちは、すでに他の植物が入り込んだ土地には未練を残さずタネを飛ばす。パイオニアプランツの種は風で移動するものが多い。そして、再び、新たな未開の大地に速やかに侵入してニッチとするのである。 □□□ 書き写していて途中から、生物の話ではなく、まるで人間社会の話を書いているように錯覚しました。 でも、本書はそのような意図で書かれています。 はっきりと人間社会を意識して書かれているのです。 ただし、押し付けがましさはありません。 大企業を強者に、中小零細企業を弱者と見なせば、生き残りの戦略が見えて来るでしょう。 都会を強者に、地方を弱者と見なしても、同様に様々な生き残りオプションが思いつきそうです。 今、関心を集めている安全保障について考える際にも役立ちそうです。 キーワードはやはり①群れる②逃げる③隠れる④ずらす―です。 凡百のビジネス書に手を出したり、怪しげなセミナーに参加している場合ではありません。 生き物から大いに学びましょう。
1投稿日: 2014.08.15
