
総合評価
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powered by ブクログ「火打ち箱」「小クラウスと大クラウス」「えんどう豆の上にねたおひめ様」 「小さいイーダちゃんの花」「親指ひめ」「いたずらっ子」「旅の道連れ」 「人魚ひめ」「皇帝の新しい服」「幸運のオーバーシューズ」「ひなぎく」 「しっかりしたすずの兵隊さん」「野の白鳥」を収録。 子ども向けに書き直したりしていない、原典からの完訳。 「親指ひめ」や「皇帝の新しい服(裸の王様)」「野の白鳥」あたりが 知られている作品かと思う。 上記の作品はそれ程改変されたりしていないのだけれど 「人魚ひめ」はかなり内容を間引かれたものが一般的になっているので、 原典そのままのこういった訳を読んでみるのはお勧め。 可哀そうな恋物語ではあるのだけれど、 原典は「魂を求める人外の娘」が運命に抗うお話だと思う。 長命ではあるけれど、死んだら泡となり無へとなる人魚の生を捨て、 死後の世界を求めて人間の魂を手に入れようともがく人魚ひめはせつない。 恋破れながらも、婚礼の宴で痛む足のまま ダンスを踊る所など何度読んでも本当に可憐で残酷。 あと、グロテスクな描写をされつつも、 欲しいものに対して等価交換をしているだけの実直な海の魔女への見方が変わると思う。 むしろ、この魔女はとても親切な気がする。 「幸運のオーバーシューズ」はタイムスリップしたり 月へと行ったりして、ちょこっとだけSFの香り。 実際体験してみると思ってみたのとは大違い、 というのは実によくある話なのだけれど、 そのうんざりするような実像の描写が丁寧で 地獄のような世界が展開されるので笑ってしまう。 古き良き時代だったはずの過去は、 文明化されていない野蛮で暗い世界。 遠い憧れの国への旅行で出くわす最悪な宿の話なんか、 とても気持ち悪くて逃げ場がなくてお見事としか言いようがない。 擬人化された「喜び」と「憂い」の漫才みたいな小話。
0投稿日: 2024.10.09
