
総合評価
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powered by ブクログ図多様と飲み込みやすい比喩、時折混ぜ込む自嘲気味なユーモアで楽しませてもらいました。 ページ数に反してすらすら読み進められるし、コラムは踏み込んだ内容とな読み応えも確保されてる。宇宙関連の初心者にとっては良い手応えでした。 少し刊行年が古いので、最新の知見に触れてみたいという意欲も掻き立てられる。
5投稿日: 2025.01.07
powered by ブクログたまたま書店で見かけて手に取ったが、面白かった。4回の公開講義をもとに本とのことで、素人相手に高度な内容までをわかりやすく興味深く説明している。 ブラックホール、ビックバン、暗黒物質、そして宇宙は作られた、という4章構成も良い。原子や相対性理論の話から宇宙の誕生・年表まで。多感な高校生に読ませたら、将来の宇宙物理学者になる者が出てくるのではと思わせる良書。
2投稿日: 2024.12.17
powered by ブクログ凄い分かりやすく書いていると思うが、それでも難しい。恐らく、原理や理屈が理解できぬまま、宇宙とはこういうものだ、と飲み込むしかないからだ。それでも十分楽しめるのだが、自分には理解できない領域がある事が少し悔しい。理解できたかは別として、宇宙工学や量子力学を学ぶ人生というのも、憧れる。ちょっとだけ、その願望を叶えてくれる本。 いざ、言葉と論理の迷路へ。 原子は、電子と原子核(陽子と中性子)でできている。従い、人間の体をバラバラにすると、電子と陽子と中性子になる。電子に対して陽電子と言うものがある。電子はマイナスの電気を帯びているが、陽電子はプラスの電気を帯びている。これが電子の反物質。陽子の反物質は反陽子。中性子の中にはクオークがあるがクオークはアップクオーク、ダウンクオークが電荷を持っている。それが打ち消しあって中性子となっている。反中性子と言うものは、この中の電荷が逆になっている。アポロ計画では反物質を集めると言う実験もしていた…と、何となく、よく噛んで消化しようと思うが、噛みきれない。 それが実在しながらも実感がなく、観念論を弄んでいるようにも見えるからだろうか。見えない世界を論理で解き明かす。計算上、宇宙は広がっているはずだとか、ブラックホールという存在があるはずだとか、計算が合わないから、宇宙項を設けて辻褄を合わせようとか。理解できればそれは最早物理学者だろうから、少しでも理解できたつもりになれるなら、それで良しとしておこう。
11投稿日: 2023.08.09
powered by ブクログふんわりとしか知らなかったことをちゃんと知識として定着できた気がする。 難しすぎないので挫折することなく読めて良かった
0投稿日: 2022.02.11
powered by ブクログ物理も化学も高校で断念したのですが、易しい語り口で楽しく読めました。時々挟まれる雑談や横道に逸れた話題も実際の講義を聞いているよう。学生時代に戻ったようでワクワクしました。ゆるい挿絵も分かりやすくまとまっていて、難解な話の理解の手助けになりました。(全部理解出来たかというと自信はないけど...) 途方もない宇宙の話にくらくらする。仮説や実験の積み重ねの努力ももちろんだけど、数式から、「つまりどういうことが起きるのか」をイメージする人間の想像力、思考力って凄いなあと思いました。 『すごい実験』も今から読む。
11投稿日: 2021.03.06
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
私は物理学を学んだことがなかったので、やっぱり物理学は難しい……と思ったと同時に、物理学のおもしろさやいろいろなものとの繋がりに気づくことができてさらに学んでみたくなりました。 物理学で考えると未来行きのタイムマシンしか作れないという記述があり、そっかあ〜……という気持ちに…… でもその理由を物理学的にわかりやすく説明してくれてるのでしっくりきました。 まどマギの話題が出てきましたが、物理学の知識があると同じ作品でも違った楽しみ方ができるんだな!と思わされました。
0投稿日: 2021.02.14
powered by ブクログ学生時代、物理に触れてさえいない私でも、かみくだいた文章ですらすらと楽しく読み終えることができた。 あとがきに書かれていた、「我々は、一惑星の表面にへばりついて、行ったこともない途轍もなく遠い宇宙について思いを馳せているのだということを、改めて思い起こしてください。」という一文。誰もたどり着いたことのない遠くの宇宙のこと、途方もないくらい過去の宇宙の始まりのことを、−−一惑星にへばりつく人々−−が、ここまで具体的に思いを馳せることができる事実が、本当に凄いことだと実感ができた。 理解及ばず読み飛ばしてしまった部分もあると思うが、その実感を得られたことが、私にとっては何よりの収穫でした。 前著の「すごい実験」も読みたいと思います。
2投稿日: 2020.12.23
powered by ブクログ途中で断念しましたが、ぶらっくほーるの説明分かりやすかったです。宇宙に興味のある方はおすすめです。
0投稿日: 2020.05.17
powered by ブクログ啓蒙書として、今まで読んだ宇宙論としては、最もわかりやすかったです。素粒子と宇宙論は、結局一つの世界を語っているのですが、ますます複雑さを増して、楽しくもあり理解が追い付かない状態にもなります。
0投稿日: 2019.06.05
powered by ブクログはじめて相対性理論が腑に落ちた。またブラックホールの存在も納得できた。 191004 再読 宇宙の仕組みやアインシュタインの特殊と一般の相対性理論の違いやニュートンの重力とアインシュタインの重力場の違いがよくわかった。なぜ光が曲がるかは重力場で説明がつく。なかなか奥の深い楽しい本である。
0投稿日: 2019.03.30
powered by ブクログ著者は素粒子物理学の人。宇宙物理学者や天文学者ではないけど、かつて暗黒物質の研究をしていたという。 ブラックホール、ビッグバン、暗黒物質とは何か? を講義(というかカフェで講演)した内容を本にまとめたもので、書くと喋るの違いなのか、著者さんも言うようにどうしてそう考えられているかの「考え方」を語っているからなのか、とにかくめっぽうわかりやすく「宇宙の今」を教えてくれる。 ヘタうま系?の挿絵も秀逸。
2投稿日: 2019.02.17
powered by ブクログこの本は、作者が行った4回の講演を本にしたものです。 文章もまるで講演を聞いているような書き方です。ところどころ脱線するところとか、講演の雰囲気が伝わってくるようです。 内容は、ブラックホール、ビッグバン、暗黒物質、宇宙創造と、ハードですが、そのハードさをまったく感じさせません。とても読みやすくてわかりやすい。 そして、宇宙論に関する内容も面白くて重要なのですが、一番最後で触れられる、何故ティコ・ブラーエが天動説を主張したか、のくだりなど、科学の進歩を象徴させるエピソードで、これまた興味深いです。
0投稿日: 2018.10.13
powered by ブクログ素粒子物理学の先生が宇宙論を講義。たくさんの図を使って分かりやすく説明されている。ブラックホール、ビックバン、暗黒物質、宇宙創成の四章。面白かった♪
0投稿日: 2018.10.11
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
すごいわかりやすい。すごいおもしろかった。ブラックホールとかビッグバンとか難しいはずの物理がすごいわかった。宇宙のすごさがすごくすごい。あーすごかった。 「放射線について考えよう。」というブログでこの人を知った。わかりやすかったので本を読んでみたら、当たりだった。宇宙のことについてこれほど砕けてわかりやすく書いてある本は読んだことがなかった。 これは子供が読んだら宇宙の魅力に目覚めると思う。子どもにおすすめしたい。
0投稿日: 2018.05.15
powered by ブクログこの本は「宇宙についてこんなことがわかってるよ」といった結果ではなくそこに至るまでの過程に着目して書かれていた。何かを知りたい時ぱぱっと本なりなんなりで知識を得られることは便利だけど、その知識が産出されるまでに先人達が多大な努力をしてきたんだなぁとしみじみ思った。頭のいい人が挑戦と失敗?と検証を繰り返しているからこそ科学が発展するんだね。だから私が死ぬまでにこれまでの常識がひっくり返ったり新たな事実が明らかになったりする可能性があるんだね。私はこの年齢になってもいまだに「宇宙の端っこがあるとするならその先になにがあるのかなぁ」とか思っている。私が生きているうちにこれが明らかにならないかしら。 平成29年2月上旬読了
2投稿日: 2018.02.17
powered by ブクログ一般対象の宇宙物理学の全4回分講義をまとめたもの。 ビッグバン、ブラックホール、宇宙の創成などについて、解説されます。 金髪ロン毛の華やかなニュートリノ素粒子物理学者、多田将先生。 講演会がおもしろかったので、著書を読みました。 文系頭には宇宙物理はかなり難しい話でしたが、図を多用し、かみくだいて(さらにくだけた口調で)説明してくれます。 磁気の力は電荷の運動によって生じます。 電気の力と磁器の力は同じもの(=電磁力)。 物質間に力が働くのは、素粒子が媒介するから。 電荷を持つ素粒子に働く電磁気力を伝えるのが、光子(フォトン)。 電子は電磁力によって原子に閉じ込められているそうです。 図には数式が載っており、さっぱりわかりませんでしたが、理系には嬉しい情報なのでしょう。 素粒子の話は難しくて、一度読んだだけではまだ理解しきれていませんが、宇宙の話から入っていったため、とっかかりやすいものになりました。 それにしても超マクロから超ミクロへの転換の幅広さ、科学の視点の雄大さには驚くばかりです。
3投稿日: 2018.01.25
powered by ブクログ『すごい実験』に続く第2弾。 どのような観測でブラックホールがあるとわかったのか、分かりやすい解説。 また、以前祖母がガン治療でガンマナイフを受けたのだけれど、反物質の件で現代医療にも関わっていることに驚き。 こうやって一つ一つ、謎が解明されたり覆されたり、でもまだ宇宙は謎多き存在。 物理学では結果より考え方が大切と力説される多田さんが好きだな。 学生時代、難しそうなイメージから物理学は専攻しなかったのを今さら後悔。でも、興味ある今だからこそ、楽しめるのかな。
0投稿日: 2017.12.02
powered by ブクログ宇宙の専門家ではなく、ニュートリノの研究をしている著者の宇宙に関する講義を本にしたらしい。 結果よりもそこに至る過程に重点をおいて面白く解説されてる。 過去の失敗が数百年の時を経て別の形で理論に組み込まれたりとか。 同じ事象の観測や実験でも、その時代においての最先端の科学技術の差で別の結果になるんだねぇ。 そりゃ肉眼より望遠鏡。望遠鏡より大気圏外で観測できる望遠鏡ってな具合。 これがあるならそれが出来る過程でこんな現象が起こってこんな物質があるんじゃね?って理論で、実験してくのは面白いね。 後書きで講義の段階では正しいとされていた数値が、本に起こしている最中に書き換わったってのがあったけど、この本が出版された2013年にはまだ検出されていなかった重力波が2016年には検出されていて、2017年10月に俺が手に取る少し前にはノーベル物理学賞を受賞してたってのもタイムリーですげぇってなったw この分野の進歩は目覚ましいね。
0投稿日: 2017.10.24
powered by ブクログ一昔前まではニュートリノやヒッグス粒子が見つかっていなかったせいで昔は今の宇宙観とはまったくかけ離れたものかあるいは雲を手でつかむくらい宇宙について何も分かっていなかった。でも、今はそれが見つかったおかげで少しずつ宇宙の謎が解かれている。宇宙の物質の大半を占める暗黒物質と暗黒エネルギーの正体はまだ分からないけれど、これから解かれていくのだと考えるとわくわくした。もしかしたら、これから先の未来で今までの物理学が根底から覆されることもありえるのかもしれない。二重スリット実験ではこの世界の矛盾が表れたし、ブラックホールの反対側にはホワイトホールがあるという仮説が立てられた。そしてそのワームホールを使えば未来に行ける可能性がある。そういった謎の一つ一つが解明されればもしかしたら宇宙多元論の可能性が濃厚になってくるし、世間一般的なビッグバン理論も改変されるのかもしれない。人間の寿命は限られているから、自分が死ぬまでにもっとたくさんのことが解明されればいいなと思った。
0投稿日: 2017.10.08
powered by ブクログなかなか難しい話なんやけど、おもしろい。わかったような気になるけど、もっかい読み返してみると、あれ?こんなこと言っとったっけ?なんてことも。 完全に理解したとは言えんけど、なんとなくわかったような気になったことで、よしとしようかな。 何度も読み返さんと理解できんかな。いや、何度読み返しても理解できんかも。 でも、こういう好奇心っていうの?満たしてくれるのはうれしい。
0投稿日: 2017.02.14
powered by ブクログ佐藤勝彦さんの、「眠れなくなる宇宙のはなし」のレビューの一つで、「このほんの方がいい」とあったので、読んでみたいと思った本。
0投稿日: 2016.10.24
powered by ブクログ非常に分かりやすく楽しめた.特に相対性理論の説明はこれまで読んだ中で最も理解できた.また,イラストが簡潔でよく理解できるようになっているのも素晴らしい.簡単な事例をあげて説明する手法は特に良い.ただp299以下の「素粒子物理学で考える暗黒物質の姿」はやや難しすぎると感じた.
0投稿日: 2016.06.22
powered by ブクログ高校生向け。内容は類書と同等だが(宇宙論と素粒子論を紹介する本であり、元となる理論は万国共通なので、当然ながら内容も共通になる)、とてもわかり易いし、文体も平易でスラスラ読める。一冊目としてオススメできる。
0投稿日: 2015.11.18
powered by ブクログ前作の「すごい実験」に引き続き軽いタッチで非常に読みやすかった。文系の宇宙好きの方でも楽に読めるのではと思う。内容も古代から現在に至るまでの理論を順序良くまとめられており、また現代物理の難しい理論も噛み砕いて説明してあり非常に分かりやすかった。 東京カルチャーカルチャーでの講演を基に本にしたようです。NHKの白熱教室でも宇宙論をやっていたが、こちらの講演も見てみたかった。
0投稿日: 2015.10.28
powered by ブクログ基礎から分かりやすくとても良い本。『すごい実験』ではガールズ&パンツァーが出てきたが,これにはまどマギ(キュゥべえ)が登場。 身近なモノ,コトを引き合いにした譬喩が軽妙でそこも魅力的なのだけど,一ヶ所ちょっと気になる記述が↓ 「ラーメンをふーふーして冷ますのと同じで、口の中で圧縮した空気が圧縮から解放されて元の気圧に戻るとき、膨張して(息は)冷たくなるんです。圧縮しないで同じ気圧で吐き出しても(ハーハーしても)冷たくありませんよね。」p.142
0投稿日: 2015.09.30数式がわからなくても大丈夫
京大出の素粒子の研究者が書いた宇宙の本です。 数式は出てきますが、わからなくても全然問題ありません。 地球から宇宙を眺め、実験し、どうして宇宙の始まりや、ブラックホールの事がわかるのか・・・ がわかる本です。 とてもわかりやすい説明で書かれています。「すっげ~~」、「すっげ~」、と感動しながら読み進み、あっという間に読み終わってしまいました。 アインシュタインなど、本に出てくる頭の良い人って、本当に想像力がすごいんだなあ・・・・ と思いました。 宇宙はどうやって始まったのか・・ 今後、どうなっていくのか・・・・ そんなこと、わかっても仕方のないことかもしれませんが、興味がある人にはとてもおすすめです。(*゜∀゜)b
2投稿日: 2014.10.01すごい実験の続編
すごい実験の続編です。すごい実験未読の方はそちらもおすすめです。 非常にわかりやすく科学好きな文系の人は楽しく読めると思います。 講義をライターさん編集の人たちが文章に起こしている、という形式の本です。 本当に講演?を聞いているような気分になれます。
1投稿日: 2014.08.29
powered by ブクログ素粒子物理論を専門とする著者が行った宇宙論についての一般向け講義を書籍に落としたもの。「ブラックホール」、「ビッグバン」、「暗黒物質」、「宇宙創成」の4回の講義から成る。 確かにわかりやすい。ローレンス・クラウス『宇宙が始まる前には何があったのか?』を読んだ後だとかなりすっきりわかった気がする。難易度からすると、読む順が逆かもしれないが。 本書含めて、いくつか最新宇宙論の本を読むと、科学者のひも理論に対する姿勢に大きな温度差があることが感じられた。直接的にそうとは書いていないが、著者の目にはひも理論はまだまだ仮説としても話せる段階にないと判断しているようだ。 ひとまず、この本一冊で今の宇宙論のパラダイムはわかると思う。もちろん、このパラダイムは将来変更を余儀なくされるかもしれないし、このパラダイムの中でも様々な修正が加えられることになるだろう。ただ、少なくともこの本の中でも言われているように、この広い宇宙の中の特定のある一点かつある一時にいて観察できる範囲の情報からの仮説の積み重ねだけで人類はよくぞここまでの認識のレベルまで持ってきたものだ。それはある意味もっともっと感動してもいいことだと思うのだ...そういうことを少し感じることができる本。
0投稿日: 2014.07.21
powered by ブクログ素粒子論と宇宙の成り立ちをからめたお得な本。でも逆に言うと、扱う事象が幅広いのでひとつひとつの解説は薄いです。ある程度知識がある人が読まないと、なんとなく「へー」という感想しか持てないんじゃないでしょうか。想定している読者層がよくわかりませんが、私はS・シンの「宇宙創成」やNewtonの「素粒子論」、「相対性理論」ムックを読んだことがあるので、なんとなく知っている話を思い出しながら読みました。
0投稿日: 2014.06.21
powered by ブクログ最終章を除くと、最新の宇宙理論をわかりやすく説明してくれている。NHKの白熱教室のウォルター・ルーウィン教授の番組を見ていたおかげで、より分かり易かった。ありがたや、ありがたや
0投稿日: 2014.02.25
powered by ブクログ非常に分かりやすく、確かにこれは「すごい」。だいたい知っている内容が多かったのですが、正確なイメージができていなくて、正確に理解できていなかった事が、分かりやすいイラストと楽しい説明により、「こういう事だったのか」というように、自然に頭の中に入ってきました。これで、子どもにも宇宙の事を説明してあげられそうです。
0投稿日: 2014.01.24
powered by ブクログ■文章もイラストも秀逸。 ■読了後,小さなことでクヨクヨするのをやめようかな… と,ちょっと前向きになれるかも? (宇宙系の本の読了後にありがちだけれども。)
1投稿日: 2014.01.21
powered by ブクログ前回は高校生のための素粒子論講義だったが、今回は一般向けの宇宙論講義。ということでもっと遠慮なく話している。今回も解説はわかりやすいが、内容はかなり難しい。 見えないものを頭脳と実験で見つけてしまう物理学者たちに大いなる敬意をいだいた。
0投稿日: 2013.12.08
powered by ブクログ「すごい宇宙講義」の「すごい」に惹かれて買ってしまいました。 本書は実際に講義された内容を本に書き起こしたものです。そして読了後に思った事は「この講義を聴講したかった」です。 著者の多田氏は宇宙の専門家ではなく素粒子の専門家です。ではなぜ宇宙の専門家ではない多田氏が宇宙について講義をしたのか。 それは宇宙の起源を追求することは、素粒子の成り立ちを追求することだから。なんのために高エネルギー研究所で素粒子の研究をしているのかは、裏を返すと宇宙の紀元を知る事でもある。 ということで物質と反物質の話からブラックホール、そして暗黒物質に話が展開され、最後に宇宙の紀元と素粒子の成り立ちや大統一理論までさかのぼる。 途中、難しい数式話にもなるのですが、理系、文系に限らずこの宇宙の話は我々人類が活きている「場」の話でもあり興味深いと思います。 でも宇宙を学問として勉強するには高度な数学と物理学の知識が必要なんだよな。まぁ、本書はそれがなくてもなんとなく今の最先端の宇宙の成り立ちについて知る事が出来ます。 私は重力による場のゆがみが、2次元の絵で表現されながら、実は3次元存在する、といったあたりが目から鱗が落ちました。
0投稿日: 2013.08.18
powered by ブクログ宇宙がどのようにしてできたのかを理解するのには、素粒子物理学の理解が必要なのでしょうが、これが全く分からない。(素人の私だから当たり前といえば当たり前なのだが)宇宙はとにかく目に見えるのでそれなりにイメージができるし、重力によって空間が歪むということもぼんやりと分かったような気にさせてくれるのですが、「スピンとは、粒子自身の角運動量のことですが、ここではとりあえず、高速でくるくると自転している姿を思い浮かべてください。」と言われてもなーぁ、って感じです。でもこの本は大いに楽しめました。
0投稿日: 2013.08.15
powered by ブクログこれは面白い。 講義から起こした本だからということも手伝ってるが、学問への入り口を意識して謙虚に書かれている。 何で高校の頃物理って嫌だったんだろうか、振り返って考えても全く分からないのだが、今更言っても後の祭りであることだけは間違いない。 ともかく今からでも身につけたければ本当はこの本を何度も読んで自分のモノにして次にステップアップしていくべき。勉強と同じで自分に合う本を数冊覚えきるのが頭の良いやり方だが、ついつい目移りするんだよな。 この作者の処女作は読むこと決定、こうして素人の漁りは続いていく、、、
0投稿日: 2013.07.31
powered by ブクログブラックホール、ビッグバン、暗黒物質、誰もが一度は聞いたことのある用語を掘り下げながら、宇宙誕生137億年を遡る。面白いのは、著者が宇宙の専門家ではなく、スケールからいえば真逆の素粒子の専門家であること。宇宙にロマンティシズムなど感じていないと言い張る著者の語り口は、いたって平易かつ簡潔、想定する読者と同じ門外漢だからこその説得力に溢れている(しかし物理学においてマクロとミクロはいずれ統一されるべくものではある)。また、"宇宙の歴史"というのは、同時に人類の"理論と実験の歴史"でもある。著者も言うように、"本書は、厳密には「宇宙の本」ではなく、「人類がいかに宇宙を知ろうとしてきたか、その科学的な考え方を描いた本」"に相違ない。科学において、歴史は常に「書き換えられ」続ける。新しい理論、新しい実験の積み重ね。そして、そこにこそ、素粒子、宇宙の隔たりなく自分たちの学ぶべきものが詰まっている。(かのケプラーの師、ティコ・ブラーエのエピードは印象的。彼は、夏と冬で同じ星の見える角度が違う"年周視差"が観測できないことから天動説をとった。しかし、今では、その"年周視差"こそ地球が公転している紛れもない証左となっている。望遠鏡のない時代、彼に0.0001度を観測することは難しかった。彼の理論は間違っていなかったが、まだ技術が追いついていなかったのだ。これは現在にも大いにありうることだろう。)本書は、ある講演を書籍化したものだが、ぜひともライブで聴講したかった。次回あるときや必ず。
0投稿日: 2013.07.27
