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経済成長は不可能なのか 少子化と財政難を克服する条件
経済成長は不可能なのか 少子化と財政難を克服する条件
盛山和夫/中央公論新社
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総合評価

18件)
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    プロローグ 日本が抱える四重苦 第1章 行財政改革論の神話 第2章 「失われた二〇年」の要因論争 第3章 円高の桎梏 第4章 少子化をどう乗り越えるか 第5章 増大する社会保障費の重圧 第6章 未来への投資 第7章 まずはデフレの脱却から

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    投稿日: 2019.02.19
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    ・日本経済の四重苦「デフレ不況問題」「財政難問題」「国の債務残高問題」「少子化問題」 ・日本経済を復興していくために…プライマリーバランスの悪化を覚悟し国債増発、財政支出を行い一定の成長軌道確立→成長の妨げにならないタイミングと範囲で増税→国債発行を減らしていく

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    投稿日: 2018.11.04
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    真っ当なことを提言していると思う。やはり問題は、こう言ったマトモな提言が世の中で理解されないこと。これは、TV.新聞を中心としたメディアの責任が非常に大きいと思う。 特に、国債発行に対する無理解?は、TVに負うところが大きいのではないだろうか。今のメディアは煽るだけ煽って何も提言してない。いたずらに国民を不安に陥れているだけのように感じる。 そもそも、今の国民が、貯金の一部を消費に回せばかなりの問題が好転するのではないだろうか。その責任の一部は、マスメディアにも有ると思う。 筆者が繰り返し主張しているように、少子化に一定の歯止めをかけ、高齢化に伴う社会保証制度を確立し、教育と科学技術の国際競争力を維持すれば、日本の未来は格段に良くなると言う主張には説得力がある。 これらのことを、様々な政策で実現する責務が政府にはあるし、メディアも後押しをする必要があると思う。

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    投稿日: 2017.03.10
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    アベノミクスそのものである。著者の提言と実際の政策がリンクしているのかどうか知らないが、5年と言う時間がその主張が全くのフィクションであったことを証明してしまった。円は徐々に高くなって元の木阿弥、日銀による国債買い入れも銀行の当座預金に現金を積み上げただけだ。 過去最高の企業業績も円高で簡単に吹き飛んだ。失われた20年の原因が円高にあったとの認識は間違いないだろう。ただ為替レートは意図したようには動かせないのだ。 未曾有の量的緩和も著者が言うように本当に害がないのなら良いのだが、『大したことではない』と言う認識のインフレが起こった時の我が身への影響を考えると恐ろしくなる。いずれにせよ著者の主張する綱渡りの工程表には何らかの決定的な誤りがあることは結果が証明しており、経済学の世界では一見もっともらしい言説もまるで信用ならないことを改めて認識した。 とは言え、家計や企業会計と国庫財政を同一視した議論が多い中で、社会政策と財政との関係がロジカルに整理されていて勉強になった。こう言う視点は社会学者ならではだろう。

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    投稿日: 2016.11.11
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    現在、日本がおかれている状況が厳しいことは誰の目から見ても明らか。 しかも、何かの対策をしようとすれば、他に不都合が生じる四重苦の状態で、何から手を付けるべきか特効薬が見いだせない状況です。 そのような課題に対し、増税や将来への投資などを恐れずに行って行こうという提言の書です。 今の状況では、難しい面も多々ありますが、いずれにしても思い切った手法により、打開策を考えるしかありません。 再度政権交代をした中で、今後に期待したいものです。 日本経済を取り巻く問題の構造の四重苦(クァドリレンマ) ①デフレ不況問題②財政難問題③国の債務残高問題④少子化問題 政府支出が「ムダ」だと見なされる観点 ①その支出は、それ自体としてはモノやサービスを生み出していない。 ②その支出は何らかのモノやサービスを作り出しているけれども、作り出されたモノないしサービスは、人々によって利用されていない。 ③その支出が作り出しているモノないしサービスは人々に利用されているけれども、そうしたモノやサービスは社会的な観点からみて必要性や重要性が乏しい。 政府支出の「ムダ」 ①何が本当の「ムダ」と見なしうるかに関係なく、政府支出の何かを削減すれば、それ自体としてへGDPにとってはプラスにならず、マイナスになる ②したがって、GDPの観点から見れば、ある政府支出をムダだと見なすならば、そのムダを削減する一方で「ムダではない何か」に対して支出する必要がある。すなわち、Aの支出を「ムダ」だとして削減するとすれば、それに代わるBの支出を用意し、かつ、Bの方がAおりも何らかの観点から見て有益だと判断できなければならない 「失われた二十年の最も大きな要因は、円高」 良い大きな政府 ①個人の不運や災厄やリスクに対する支援のしくみとしての社会保障の充実 ②社会的連帯感や共同性の醸成 ③良い社会保障を通じての経済の活性化 日本経済を活性化するために重要なこと →最終的に「民間レベルでの経済活動の拡大」に寄与することをめざした「政府による」投資 政府でしかできない投資 ①少子化対策②高齢者向け社会保障③教育と科学技術 めざすべき財政の状態、財政構造が「平常化」している状態 ①「国債費を除くいわゆる「政策的経費」が、基本的に税収でまかなえていること」。これは、「プライマリーバランスの赤字が解消していること」に等しい ②「その歳出において、必要な政策が遂行されていること」 四重苦脱却のための工程表 ①増税する②成長を通じて税収を増やす③政策的経費を削減する まずは、プライマリーバランスの悪化を覚悟しながら国債発行を拡大して必要な財政支出を行い、一定の成長軌道の確立を図る。この段階で、成長によってある程度の税収増を見込むことができる。その上で、成長の妨げにならないタイミングと範囲で増税し、それによってさらなる税収増を図る。そうした、成長と増税を通じての税収の増加にあわせて、ある時点からは逆に国債発行額を減らしていく。こういうプロセスしかありえないのである。 <この本から得られた気づきとアクション> ・ジレンマの状態とはいえ、手をこまねいている場合ではない。どこかの時点で思い切った手を打つことで、展開させる必要がある。 ・未来への投資の重要性を常に意識する。 <目次> プロローグ 日本が抱える四重苦 第1章 行財政改革論の神話 第2章 「失われた二〇年」の要因論争 第3章 円高の桎梏 第4章 少子化をどう乗り越えるか 第5章 増大する社会保障費の重圧 第6章 未来への投資 第7章 まずはデフレの脱却から

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    投稿日: 2013.01.03
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    日本経済がかかえる4つの問題がそれぞれ同時に解決するのが難しい、だから財政問題は置いておいて経済成長とデフレ解決を先にしようという論は納得感はある。 ただ、国債を日銀が引き受けるのが問題ないという点の根拠が薄弱に感じる。他の国がやっているから問題ないというわけではないし、そもそもアメリカの大規模な量的緩和などの影響が将来的にどう影響してくるかは不明。国際的な立場も異なるので、日本としては慎重で良いと個人的には思う。 また、国債を増発して経済を活性化するというが、問題はどういう手法で経済を活性化させていくかということで、そこまでの議論がされていない点も残念なところ。

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    投稿日: 2012.07.16
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    このレビューはネタバレを含みます。

    プラザ合意がもたらしたものは、アジア諸国での生産と競合する国内産業の衰退。地方に立地した労働集約型の加工組み立て工場は閉鎖、スーパーに並ぶものも廉価な中国製やベトナム製となってしまった。公共工事は地方経済をある程度支えはしたが、国家財政は有限であり、いつまでも続くわけではない。また、自動車、鉄鋼、家電、精密機器といった輸出産業は、二倍になった円レートでも国際競争力を維持するために必死の経営努力を続けた。しかし、その努力とは、結局のところ人件費の圧縮を中心とするコスト削減であった。戦後最長となったいざなみ景気の中にあっても労働者が豊かさを実感できなかった所以がここにある。加えて部品調達も安くするため膨大な雇用が海外に脱出することとなった。1990年から2005年にかけて最も従業者数を減らしたのは農林漁業を除けば製造業となっており、雇用の場を失った製造業従事者はサービス業などの第三次産業へと流れ、その分野の賃金水準の低迷をもたらすに至っている。日本は今、デフレ不況、財政難、国債問題、少子化問題の4つのクァドリレンマ(四重苦)にあるという。著者はクァドリレンマを踏まえたうえで、とりあえずは国債問題に目を瞑るとし、最終的には増税することとしている。具体的な工程表を示し論拠は端的明瞭であり信頼に耐えうるものと考える。著者の専門は社会学なのではあるが、多くの経済書を検証し、それぞれの論理の誤謬を著者名書名つきで論駁し、自らの議論を進めている。高橋氏、野口氏その他一流のアナリストがけちょんけちょんにこきおろされている。すこぶる笑える。政府の無駄をギリギリまで絞り取った上でなければ増税してはならないという議論に対しては、それは結果として永久に絞り取り作業に専念することになり、必要な投資がどんどん先送りされると指摘する。ぎりぎりまで無駄を搾り取るなどという神学的議論からは、即刻脱却すべしと訴える。けだし名言である。名言といえば、こんなフレーズもある。再生は不可能かもしれないという覚悟は必要かもしれないが、覚悟することとあきらめることは別であり、覚悟したからといって、あきらめなければならないということにはならない。思わず・・・・。

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    投稿日: 2012.06.27
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    社会学者による本であるが、社会学のみならず、経済学の視点も踏まえて、社会保障の財源をどのようにまかなうか、増税はどのタイミングで行うかを考察した良書。ベスト候補。

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    投稿日: 2012.04.14
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     本書は社会学者による経済書とのことだが、日本経済の混迷をわかりやすく解き明かしているように思え、高く評価できると感じた。  「失われた20年」ともいわれる日本経済の現状については多くの経済学者が著書のなかでそれぞれがそれぞれの主張を行っており、まさに百花繚乱の状況のように思える。そのなかでも本書の主張は、うなづける箇所が多いと感じた。  「日本が抱える四重苦」では、(a)デフレ不況問題、(b)財政難問題、(c)国の債務残高問題、(d)少子化問題を取り上げ、この4つの問題を「この4つの課題を同時に解決したいのだが、ひとつの課題を解決しようとすると他の課題の状況が悪化してしまう」とし、「クァドリレンマ(四重苦)」と表現している。まさにそのとおりではないかと思った。  本書は、その課題の内容を一つ一つ詳細に分析し、その問題をどのような優先順位で解決すべきかを主張している。その結論は「まずはデフレの脱却から」というものなのだが、説得力があると思った。  また、本書の「潜在成長率」についての主張は興味深かった。日本経済の成長率が低迷していることへの供給を重視する経済学者の見解として、潜在成長率の低下が原因であり、それへの改革がなければ、いくら需要を増やすために財政を投入してもいずれは潜在成長率のレベルに収斂してしまうから規制緩和が必要だという主張がある。それに対して、本書では「潜在成長率とはフィクション」であり、「それまでのトレンドを外挿して推定したものに過ぎない」と明確に断言しており、こちらのほうが説得力があると思った。  ただ、本書の最後に「具体的な戦略政策」のシュミレーションが載っているが、4㌫の名目成長率の想定は甘すぎるのではないかと思う。また現実の経済戦略には世界経済の動きやマクロ経済をも視点に入れた戦略が必要だろうから、本書のようにデフレ対策を最初に行えば、すべてうまく 四重苦が解決できるほど単純ではないだろうと思った。  しかし、本書は混迷する日本経済を見る視点として、読みやすく、わかりやすく、問題をすっきり整理できる良書であると思った。

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    投稿日: 2012.04.06
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    盛山和夫氏は、理論だけやっていたり、理論も知らずに数値を弄るだけの社会学者じゃないので、信頼感があります。ただ、新書だけに詳細な議論が省かれているような気がして、少々?な部分もあることも確か。 例えば、増税について、累進課税の議論がびっくりするくらいお座なりで、かつ継ぎ接ぎだらけの歪な税制度には全く触れられていない。そんなにあっさり消費税の税率アップでいいのかって気がしますがね。

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    投稿日: 2012.03.16
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    国債増発によるデフレ解消後、増税によって少子化対策や社会福祉の充実といった未来への投資を行うことで経済成長が望めるであろうという主張。 最近「経済成長は必要か否か」という問題が取り扱われることが多いように感じる。この本でも名目GDPなど指標を用いて触れているが、経済全体のパイの拡大によって本当に私たちは幸せになれるのだろうか。 本書で示されている中長期ビジョンについても、考える余地はまだまだある。

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    投稿日: 2012.02.06
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    絡みあう四重苦=財政難、デフレ、累積債務問題、少子化 無駄削減だけでは経済成長はしない=何に使うかが問題 失われた20年の犯人はプラザ合意以降の円高 潜在成長率とは後付の理論 規制緩和は需要が伸びることによって活力源となる=携帯電話とタクシー業界 国債の日銀引受と市中引受の効果の違い 小さな政府は誤り=社会保障などの分野は大きな政府が必要 生産性の向上は投資から生まれる 政府の投資によって民間の需要が喚起されないとケインズ政策は生きない まずはデフレからの脱却=そのためには国債の増発=一時的な財政赤字が必要

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    投稿日: 2011.12.07
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    問題提起の仕方、問題の分析・整理の仕方、分かりやすい解説の仕方、どれをとっても素晴らしいし、マクロ経済という一般的には退屈な分野の話をとても面白く語ってくれている。 ただ、まとめの部分がいただけない。 日本経済が陥っている四重苦、デフレ不況・財政難・国の債務残高問題・少子化問題に対する処方箋を提示する部分なのであるが、結局、一時的に国債発行額を増やして景気を刺激し、税収を増やす。また、景気が回復した時点で消費税を含む増税をする。これらを工程表としてあらかじめまとめておき、提示した上で実行する。かいつまんで言えばそんな内容だと理解した。 そのこと自体は目新しいアイデアではない、例えば亀井静香でも言っている。目新しいアイデアではないけれども、別に悪いアイデアでもないと思う。そうなれば良いよね、とは思える内容だ。 ただ、工程表の中身が甘いのと、実証的でないところが、がっかりの原因。 2011年に国債発行額を大幅に増加させ⇒景気を刺激する⇒結果として2012年の名目経済成長率を4%見込む、というところが出発点なのだけれども、そんなことが実現するの?実現するとすれば、どういうロジックでそうなるの?という部分が全く説得的でないのだ。 素晴らしく面白い前半と、ややがっかりの結論。 でも、問題の分析やその提示の仕方はエキサイティング。読んで損はないと思う。

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    投稿日: 2011.11.29
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    学者、行政、政治家、アナリスト、マスコミ、評論家らが、日本のクアドリレンマ 四重苦 に対する解を出せずに経済論戦を繰り広げている。円高とデフレ、財政難、債務残高問題、少子化についての巷の議論を総括。筆者の解は竹中平蔵氏のそれに似る。 本書の考察は、これまで私が読んできた巷の経済論の分析、総括ともなっていた。とても納得感があり、かなり真実に迫ってきているのではないかと感じる。

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    投稿日: 2011.10.09
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    いろんな人の理論などを分析。ほとんど反論というか批判に近いか。 じゃあ自分はどうなん? と思ったら、私は経済学者ではなく、社会学者だからと逃げるところも・・・ 最期の章でようやく自分の考えを展開。 まず増税ではなく、国債発行でデフレを乗り切る。 それから増税を。 何ら目新しいことはなかった・・・

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    投稿日: 2011.09.28
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     「行政改革の遅れが、日本経済の弱さの原因のひとつである」という“常識”が、我々の政治や経済を眺める上での潜在意識の中に刷り込まれているように思う。この本はその行政改革の必要性を否定している。  次に、「失われた20年」の犯人探し。これまでに経済学者が述べている要因を並べてくれているので、これだけでも頭の整理になる。 その後に浮かび上がってくる真犯人の姿。“そうだったのか!”と言手を打つ感じ。 全体として、デフレを支える構造を俯瞰することが出来る、いい本だと思います。

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    投稿日: 2011.09.24
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    このレビューはネタバレを含みます。

    昨今の経済問題である金融政策、財政赤字、デフレ不況、少子高齢化についてわかりやすく解説してあります。これで新聞の経済に関する記事は読み易くなると思います。大きな政府と小さな政府論が興味を持ちました。願わくば公私協働についての記述が欲しかったところです。

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    投稿日: 2011.09.05
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    のっけから暗くて沈んでしまう感じの本です。 筆者いわく、 日本経済は脱出不能の四重苦の中にある。 【デフレ。財政難。膨大な債務残高。少子化。】 どれか1つに対応する策を立てると、他の1つが悪化するという、同時解決不可能状態。 デフレから脱却するには需要の拡大が必要。 ⇒需要の拡大には減税や政府支出を直接増やすことが必要。 ⇒だが、そのためのお金はない。 ⇒借金をするにも国債はすでに膨大な金額だ。 ⇒政府の歳出を切り詰めたとしてもそれはその分需要の減少となる。 ⇒増税すると消費を控えさせてしまう。 ⇒少子化による人口減少は需要そのものを減少させる。 ⇒それは避けたいが、出産と育児の充実にあてるお金もない。 ⇒若年層の所得向上につなげるにはデフレ脱却が必要 ⇒それには需要の拡大が必要・・・・・・ と、全般にわたってこのように「もはや打つ手なし」な感じで書かれているので、日本の将来に希望が持てなくなってしまいます。 ですが、いわゆる世間で言われている「噂」みたいなものを、「そうじゃない」「根拠がない」とバッサバッサと切っていくところは、爽快な感じがしました。 以下はそのうちのいくつかです。 ・「無駄の削減で景気回復」は神話であって、政府が支出しなければならないものまで削ることは望ましくない。そもそも何が無駄かは、人によって、また社会によって異なる。スパコンは無駄かどうか。宇宙探査は。 ・「日本は十分豊かになったのでもう需要が伸びない」なんてことはない。 ・1985年のプラザ合意により「1ドル約240円から約120円」という超円高となったその時からすでに、産業の空洞化は進み、国内の仕事は減少してきている。Made in Chinaが増えたのはこの頃。 ・本当は当時からの「分不相応」の円高による不況が20年続いているのに、バブルがあったことで、バブル崩壊の後遺症による不況だと間違って認識されるようになってしまった。 ・「GDPが増大しないのは労働者の生産性が上がらないから」はウソ。インドとスウェーデンのバスの運転手の賃金は50倍も違うが、それをもって生産性が50倍高いとはいえない。「車1台作るのに100人必要なのか50人でできるのか」という生産性の話と、GDPにおける生産性の話は違う。 ・お金が増えても貯金に回してしまう状態の「流動性の罠」は、個人レベルの話。企業は貯蓄するのではなく「設備投資に見合った利益(需要拡大)が見込めないから投資しない」だけである。超低金利でお金が借りやすくなっても借りずに設備投資が増えないのは、儲かる見込みがないから。 ・「潜在的成長率」といったものは架空のもの。正確なものは誰にもわからない。 などなど。 それで、結局、筆者としては、四重苦から抜け出すためには、 今後数年間は国債発行により政府支出を増やし需要を確保し、経済の安定的拡大が見込める状態になれば消費税を増税する。 という方向が望ましいらしいです。 内容が正しいかどうかは全くわかりませんが、経済の基本がなんとなく理解できるような気がする本です。これを読んで以来、新聞の経済関係の記事をよく読むようになってます。この先どうなっても、一日一日を一生懸命生きていこうと思いました。

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    投稿日: 2011.08.13