
総合評価
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powered by ブクログ楽しい話でないのに、続きが気になり、一気に読みました。人の残酷さ(意識的でも無意識にでも)に焦点が当てられているなあと感じました。そういう残酷さをどうやってかわして生きていこうか…と考えさせられました。
0投稿日: 2025.11.29
powered by ブクログ「カラス」が良かった。 希望に満ちたニュータウンが一転して呪いになる。 少しだけ得をした隣人を群れになった住人たちが襲う。 いや、襲うというか村八分か。 リアリティーがありながら、ストーリーとしてはホラーになっていて恐ろしかった。 住人たちの気持ちを理解できてしまう自分が辛い。
0投稿日: 2025.06.04
powered by ブクログハートフルな家族愛を描く作品が『ホワイト重松』としたら、ざらざらとした人の負の感情を描く『ダーク重松』の代表作かなあ。 かなり昔に読んだのだが、ブックオフで買い再読。「カラス」 「扉を開けて」「陽だまりの猫」の3編。いずれもどんよりとした空気が漂う話。 前回読んだ時も今回もその中でも『カラス』が印象に残る。 30代の夫婦が投資目的もあり貯金をほとんどはたき、通勤に片道2時間以上かかるマンションを長期ローンで購入するが、地価がどんどん下がって、街の開発も頓挫する。それだけで気分は落ちこみ…夫婦間も諍いになる。 そして、他の部屋の住人が部屋を売却し新しい住人が越してくるが、なんと自分たちより1000万円も安く部屋を手に入れたことがわかる… 住民たちは新しく引っ越してきた家族に嫌がらせをはじめるという話…そして嫌がらせや悪口を言ってる時だけ、夫婦仲がよくなる…やがていじめの対象となった家族は耐えられなくなり、マンションを引っ越してゆくのだ。 何とも言えない小さな集合体の中での人間の嫌な面が浮き彫りにされ、救われないどんより感の中で物語が終わる。そんな様子をゴミ捨て場のカラスがずっと見ている… 再読して思い出したのだが、当時30代後半だった僕はマンションを買うか、実家を建て替え一戸建てに住むか迷っていたが、この小説を読みマンションはなんか嫌だなぁ…と思った記憶がある。果たして選択が正解だったのか…考えないようにしよう(笑)
2投稿日: 2025.05.19
powered by ブクログ怖い、つらい、苦しい、悲しい、そんな感情が織り混ざる。でも、ページをめくる手は止まらない。どうなるんだ?どうするんだ?読み手を物語の世界に誘っていく。人間の内面をえぐる、上質なホラー小説ではなかろうか。読後感が良いとは言えないにもかかわらず、何度も読みたくなる秀作である。
0投稿日: 2024.06.24
powered by ブクログ解説者曰く、ゴーストライター重松清が表舞台に出て来た。ミステリーだ。面白い!切り口が興味を引く。みどり&あたいの関係も新鮮。 ハッピーエンドなおのろけ3編
0投稿日: 2024.02.16
powered by ブクログ暗い小説である。 救いの光が全く見えない、そんな小説である。 三つの作品に出てくる家族は、現実にいそうな家族だったり、いなさそうな家族の両方が存在する。 それがイジメだったり、子供を幼くして亡くしたり、夫のモラハラ?だったり…。 いや、モラハラと一言で断じ得ないのが陽だまりの猫かもしれない。この作品だけは、他の二作品とは少し違う毛並みである。 しかし、重松さんって疾走の時もそうだけど、暗い小説を書かれると、読者である自分自身も闇堕ちするから要注意である。
1投稿日: 2023.12.28
powered by ブクログ3編の話のどれも、息苦しく胸が締め付けられる話でした。 重松さんには珍しく、一切の救いがない話(元々完璧なハッピーエンドの物語は少ない印象ですが) どうにもならない現実と向き合っている人間たちの姿を、観劇ではなく『目撃』させられている感覚のお話でした。 あとがきを読んでなるほどなぁあって感動した作品
0投稿日: 2023.01.09
powered by ブクログ3編からなるお話。どのお話も暗くてちょっと苦手でした。 団地内の大人のいじめの話、1歳の息子を亡くした夫婦の話、モラハラでマザコンな年の離れた夫を持つ若い妻の話の3つです。 どちらかというと勧善懲悪な話が好きなので、救いのないこの本の内容は後味が悪く苦手でした。
0投稿日: 2022.04.22
powered by ブクログ3つの短編のうち、『扉を開けて』が一番考えさせられた。一才の息子をなくした夫婦、その息子と偶然にも同じ名前の男の子が最初に出てくる。そこから惹かれた。終始悲しい気持ちが胸からあふれる感じ。 『陽だまりの猫』は旦那の伸夫さんという人間と、決断力がなく酷く不器用な みどりさんの夫婦のストーリーに苛立ちを覚え、男女の不平等さ、昔の概念が描写されていて心が締め付けられるようだった。 『カラス』はとりあえずホラー、廃れたニュータウンに閉じ込められたような主婦は怖い。
1投稿日: 2021.08.31
powered by ブクログ再読です。何回読んでも面白いですね。3つの短編、「カラス」「扉を開けて」「陽だまりの猫」 特に「カラス」が怖くて好きです。 コロナ禍の今、あえてこういう物語を読むのもいいかもしれません。
0投稿日: 2021.07.02
powered by ブクログ「見張り塔からずっと」 家族の終焉。 重松清さんと言えば、心情を描くのが抜群に上手い。だから心があったまるものは、普通の小説よりももっとあったまる。が、決して暖かいものだけではない物語になると、より辛い気持ちになったり、悲しくなったりしてしまう。本作は、間違いなく後者に該当する中編集です。収録されているのは、以下です。 1.カラス 発展の夢を断たれた住宅地ツインヒルズ・ニュータウンの住人たちの鬱屈と歪んだ「復讐」を描く中編。 土価が天井知らずの高騰を見せるバブルに購入したマンションがあっという間に価値が下がり、売ったとしても赤字確実。住人たちは、何故このマンションを買ってしまったのか鬱屈を溜め込んでいた。そんな中、転居してきた榎田家族のある言葉が、住人たちに火をつけてしまう。 非常に辛くなる物語。何気なく言ったかも知れない言葉がたまたま聞かれてしまい、それが広まり、嫌がらせになり、そして関係のない子供が巻き込まれる。何より怖いのがそんな状況の中、主人公夫婦がある種生き生きしていくことです。妻は自治会を立ち上げ、生活にハリが出るようになり、夫はそんな妻に性欲を覚える(というか回復する)。生々しいリアリティです。 なによりもカラスの存在が抜群。主人公たちの気持ちを代弁するかのようにクエッと鳴く。そして、陰湿な復讐を住人たちの代わりにしてやったかのような攻撃。抜群でした。 2.扉を開けて 幼い息子を亡くした夫婦の癒されぬ哀しみと苦悩が詰まった物語。 無くした息子と同じ名前の健太という少年は、いつも部屋の近くでサッカーボールを蹴っている。その音がうるさく注意しようとするがなかなか出来ない。一見住人トラブルに発展して行くかと思いきや、夫婦の哀しみと苦悩にフォーカスされていきます(大体マンションの隣で朝っぱらからボール蹴ることを注意しないダメ親に腹が立ちますが) 最後の描写が凄い気になります。これも辛い中編です。 3.陽だまりの猫 妻として母親として誰にもまともに扱ってもらえない若妻《みどりさん》の人生を賭けた決断が辛い。 みどりは、15歳から付き合いだした伸雄(当時22歳)と結婚した。幸せか、不幸かと聞かれたら幸せ。しかし、幸せか、不幸か、どちらでもないか、と聞かれたらどちらでもないと答える。それが、みどりの真実である。 ちょっと気を遣えない、ちょっと分からない、色々ちょっと〇〇な部分をそこまで言うお前はなんやねん!と言いたくなる伸雄 with 伸雄母。もしかしたらざらに良くあることなのかも知れないが、辛いものは辛い。 全部読むと気を落とす可能性大です。次は、とんびにしよう。。。
2投稿日: 2018.04.28
powered by ブクログよいことはよいんだけど、やっぱり中学生のこと、や、いじめのことが書いてあるといいな。でも重松さんはすごいと思う。 2001.7.28 中1
1投稿日: 2018.04.09
powered by ブクログ・3/9 読了.家族、それも夫婦の話ばかりなんだけど、この人の本は続けて読むと切なくてどんより暗い気分になってよくないな.すっきりもしないしもやもやのままの暗い物語が続くと、こちらまで気が滅入ってきてしまう.やっぱり不幸でも最後には光明が見えるような、そんな物語を読みたくなる.
2投稿日: 2018.03.09
powered by ブクログ質的には高い作品です。物語の中にどんどん引き込まれていきます。しかし、怖いですね。 「カラス」はニュータウンのマンションで起こる現代版村八分、大人のいじめを加害者の立場から描いた作品です。陰湿な喜びを感じながら、一方でいつか自分が被害者になることを恐れる、そういった加害者心理を上手く描き出しています。 「扉を開けて」は5年前に赤ん坊を亡くした夫婦と生きていればその位になっただろう子供の係わりを描いた作品です。子供の幻影を見る奥さんの侘ない精神状態と、それを援け、繋ぎとめようとする夫。精神の危うさが上手く描き出されます。 「陽だまりの猫」はマザコンの夫と19で結婚した「何も出来ない」妻と姑の話です。これも一種の陰湿ないじめの物語です。妻は意思を持つ《あたし》と物語の登場人物である《みどりさん》を使い分け、夫や姑の仕打ちをかわそうとします。しかし、自分の存在自身を否定された時に、妻は復讐を企てます。 重松さんの作品は初めてです。上手いと思います。直接表現ではなく、回りどんどん状況を作り上げて行き、きっちり一つの世界を作り上げていきます。そういえば、元々ノンフィクションライターでもあった様なので「架空の世界のノンフィクション」という感じもします。 しかし、読後に暗くのしかかる物はあっても、爽やかさはありません。再び手にするかどうか。
2投稿日: 2017.11.16
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
【あらすじ】 発展の望みを絶たれ、憂鬱なムードの漂うニュータウンに暮らす一家がいる。1歳の息子を突然失い、空虚を抱える夫婦がいる。18歳で結婚したが、夫にも義母にもまともに扱ってもらえない若妻がいる…。3組の家族、ひとりひとりの理想が、現実に浸食される。だが、どんなにそれが重くとも、目をそらさずに生きる、僕たちの物語―。「カラス」「扉を開けて」「陽だまりの猫」。 【感想】
2投稿日: 2017.08.15
powered by ブクログ発展の望みを絶たれた郊外のニュータウン内のいじめ 幼い子供を亡くした夫婦の元に現れた同じ名前の少年 夫にも義母にもないがしろにされる若妻 3組の追い詰められていく夫婦のお話し どれも救いがなく、怖いくらいにリアル
2投稿日: 2016.11.18
powered by ブクログ短編3作。中でも「カラス」が好き。共感とは言い難いけど、どこか心に突き刺さるものがある。重松さんが持つ繊細さや感受性、またその表現力といい他の作家とは一味違う読者の心揺するツボがある。 この作品は重松さんがまだ小説家として駆け出しの頃に書かれたもの。現在の活躍からも分かるように、非常に将来性を感じられる作品。
2投稿日: 2016.02.29
powered by ブクログ三つの物語が入っている。価格の落ちたニュータウンでのイジメの話、マザコン男と結婚した若い女の話、息子を亡くして精神がおかしくなる夫婦の話。なんかどれもしっくりこない終わり方だった。
2投稿日: 2016.02.16
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ずっしりと深重いお話でした。 リアリティーのある、身近な罪の重さというか…。 救われないようで、ある意味救われてる結末なのかな、とも思います。 客観的に見たら嫌な終わりかたでも、終止符を打つという点では前向きなのかもしれない。
2投稿日: 2015.09.11
powered by ブクログ「カラス」 ものすごく、心がざわついた。 私の中にある、自分を守ろうとする・見下そうとする・いじめちゃろうとする気持ち。これをつかまれました。 ショッキングな事件と共に。 めずらしく、マイナスの、後味の悪い、残る話です。 おそるべし、重松作品。
0投稿日: 2015.08.23
powered by ブクログ家族がテーマの短編集。 幸せではない何かを失った人たちのお話。 フィクションなんだけれど、何処かにありそうなぐらいリアルなお話ばかり。 読み終えた後の後味はあまりよくないように感じました。
2投稿日: 2015.08.07
powered by ブクログ「扉を開けて」が印象的だった。 対象喪失(家族福祉論のゼミででてきた概念?)が少しテーマになっていて、人の心情が上手く表現されていて、読後感は重かったけど、良かった。
3投稿日: 2014.11.05
powered by ブクログ三編ともフィクションだが、何処かにありそうな話ばかり。つい自分だったらと置き換えて読んでしまった。 確かに暗く重い三編だが、人の心理を突くいい話だった。
2投稿日: 2014.09.10
powered by ブクログ解説の篠田節子さんが言っているが、夫婦関係について書かれているにも関わらず婚外の異性関係は描かれてない。僕が今まで読んできた夫婦を扱った小説は必ずと言っていいが、婚外の異性関係が描かれていた。だから、夫婦関係について書かれている小説の中で異質であり、また混沌とした 部分も多く見られ、内容は重いものであったが、読み応えのある作品だと思った。
2投稿日: 2014.04.22
powered by ブクログ嫌な気分のまま読み終えた。あとがきを読むと『見張り塔からずっと』の意味が分かった気がするので救いの無い話にも納得・・・かな。 結婚とか家やマンションの購入を考えてる人は読まん方がええと思う。人生はバラ色ばかりやなくて、こんな事が起こる可能性もありますよーって事で予習を兼ねて読んでみたらええかも。自分は結婚相手もおらんのにマリッジブルー状態になってしまったけど・・・。
2投稿日: 2013.09.11
powered by ブクログ自分が読んだこれまでの重松清とは違うテイスト。不幸な中の後味の悪さ。最後の前向きになれる仕掛けがなくて残念。人間考察と描写、表現の巧みの妙はさすが。
2投稿日: 2013.08.18
powered by ブクログ三冊目の作品ということで、多作な筆者としてはかなり初期の作品集です。 重松清は希望系と絶望系がありますが、こちらは絶望系です。
2投稿日: 2013.07.15
powered by ブクログバブル期に乱立した郊外のニュータワン。 バブル崩壊により、家を巡る家族の想いは 複雑に空回りする。 住宅価格も随分落ち着いたこの頃。 日本も厳しい時代を潜り抜けてきたのだなと実感。
2投稿日: 2013.01.20
powered by ブクログ某本好きの方からのオススメです 短編三つからなってて それぞれテーマはいじめ、わが子の死、嫁姑問題 なんですが どれも「何か」を失った家族の物語です 胸の奥にグイグイきます
1投稿日: 2012.12.30
powered by ブクログ小説においては既にありふれた「家族」という題材を、小説的な盛り上がりを避けるようにして描き出した作品集。 そしてわたしたちも、“見張り塔”から目撃するのだ。
2投稿日: 2012.09.11
powered by ブクログ3編のいずれも近い世代のテーマであり、身近にありながら重苦しいものにふれた気がしました。重松さんの少し長いあとがきまでを含めて世の課題となる作品だと思います。
2投稿日: 2012.02.03
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
おもしろさ☆☆☆☆ 読後感 ☆☆☆ ということで☆3つにしました。 3編とも、人物描写がリアリティにあふれていて リアルなのに、意外性があって(つまり小説にはあまりない感じ) それがとてもおもしろく読めました。 でも、作者のあとがきを読むと納得するけれど、 全部「結末を決めていない」のが好みではないです。 でも、重松さんの作品はまた読みたい!
2投稿日: 2011.12.19
powered by ブクログいつ頃読んだんだかも忘れてしまった本。 あぁ、夫婦のお話が3つ。あまり僕とは被さらない内容のためピントは来なかったが覗き見る他の家庭事情はこんなものなのか?なるほど。 見張り塔からずっと、見てるのはカラスだね。きっと。
2投稿日: 2011.11.30
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
【見張り塔からずっと】 重松清さん 発展の望みを絶たれ、憂鬱なムードの漂う ニュータウンに暮らす一家がいる。 1歳の息子を突然に失い、空虚を抱えている 夫婦がいる。18歳で結婚したが、夫にも義母 にもまともに扱ってもらえない若妻がいる・・。 3組の家族、ひとりひとりの理想が、現実に 侵食される。だが、どんなにそれが重くとも、 目をそらさずに生きる、僕たちの物語-。 「カラス」「扉を開けて」「陽だまりの猫」。 (文庫本裏表紙より) ☆ 「カラス」 値上がりを続ける地価に営業マンの自信満々なトーク。 今の内に買わないとこのままでは買えなくなる。 そして、手放す時は購入時以上の金額になっている だろう。マイホームとはサラリーマンの「夢」なのだ。 バブル末期に買った、開発途上のニュータウンに建設 された不動産は数年後には不況のあおりを受け、開発 は中断され、地価は下落した。そんなニュータウンへ 榎田さんは引っ越してきた。僕たちが買った時よりも 1千万円も安い値段で・・・ ニュータウン住民全員による新たな入居者へのいじめ。。 それは住民の不満の発散先でもあった。 ローンを組んで買った家はたとえ売却してもローンが残る。 現実から逃避したくても逃避も出来ず、日々悶々と 不満を抱えてすごしていくしかない。 そういう住民の人身御供に榎田さんの奥さんはされて しまったのだ。 他2作品。 どれも思い通りにはいかない現実と、それに向き合わざる には得ない人たちの物語が書かれています。 少し長めの「あとがき」に、単行本刊行時には多くの人 から「わかりづらい」「タイトルが意味不明」と言われた と書かれていますが、私も読んでいる時は同じことを 思っていました。 先の「舞姫通信」と合わせて、重松さんの本としては 「期待していたホドではなかった」というのが 正直な印象です。 重松さん、ごめんなさい。
2投稿日: 2011.11.10
powered by ブクログ『家族』をテーマに三篇からなるオムニバス作品で、表題作品は無い。 とにかく、読むのが辛かった。 一つ目の『カラス』も私の中ではホラーとはまた違った読むのには躊躇われる怖い小説に分類され、無理矢理読んだ感があった。 しかし、特に二つ目の『扉を開けて』という作品を読むのは格段にペースが落ちた。 最後のページには、ぞわりと、もう、思わず本を投げたくなってしまった。投げずにはいたが、本は閉じた。 私が初めて重松清作品と出会ったのは『卒業』で、そのイメージがあった分、その『卒業』と『見張り塔からずっと』でのギャップがあり衝撃が大きかったのだ。 なんとか一冊読み終えたものの、数日経った今も未だに思い出してしまう。 この人は、すごいと。 それしか思えない私はボキャブラリが少ないし、読むという能力もまだまだ未熟だ。 けれど重松さんにはいい意味で泣かされる。 辛いと思うのだけれど、またこの人の作品に触れたいと、不思議と思ってしまう。 (20110909)
3投稿日: 2011.09.09
powered by ブクログこれは結構重かった;; 家庭の話ですが、自分が家庭を持ったら、 もっと共感できることがあるのかなって思いました。 つらいです結構(笑)
2投稿日: 2011.07.21
powered by ブクログ家族を題材にした3編からなるオムニバス。 重い、救いがない… 読んでいてとても嫌な気分になる。 でも最後まで読んでしまった。 さすが重松清氏!
2投稿日: 2011.04.07
powered by ブクログ3編からなる短編集。 バブルに踊らされ購入したニュータウンの土地は今ではすっかり寂れてしまい破格値で売買されている。 バブル期に高価購入の住人からの冷たいもてなしに悩む榎田家はどうなるのか・・・『カラス』 ある夫婦の自宅前でボール遊びに興じる「健太」という子ども。 奇しくも夫婦が数年前に亡くした息子と同じ名前で同年齢。その子どもに亡き健太の面影を重ねる夫と疎ましく思いノイローゼになる妻。二人の心の葛藤を描く・・・『扉を開けて』 「ブスでのんき」という烙印を押されてたみどりさん。夫にも義母にも相手にしてもらえない・・・『陽だまりの猫』 3つのお話はとても寂しく悲しすぎる。だけど誰の心にも潜んでいる感情。 どんなホラー映画で衝撃映像を突きつけられようとイチバン怖いのは人間の感情だなと思わされる。 いたたまれない榎田家の人たちに加えそのニュータウンに住み着くカラスたちの様子を描くことで 異様なほどの寂寥感が漂っていて重松さんの巧みさを感じる。 『扉を開けて』では亡くした息子への夫婦の気持ちのすれ違いが恐ろしく切ない。
2投稿日: 2011.03.23
powered by ブクログ表題作のない短編集。3つの夫婦の話でどれも悲しい話。著者の特徴だと思っていた、現実の苦しみの中から見出す希望の光は最後まで見えず、流れるときの中に埋もれるように点滅しては消え、点滅しては消える出来事。 著者のあとがきが心に残る。「見張り塔から ずっと」見つめるように小説を書く、読者にもその出来事に出合うのではなく、目撃してほしいとのこと。物語のクライマックスがどの方向に行くのか。描かれた部分はその断片でしかない。人間心理の表出としての小説。そのぶつかりあい。なるほどと思う。
2投稿日: 2010.11.01
powered by ブクログ哀しい。人間が奥底で抱える小さな悪意や些細な意地汚さを見せつけられるような短編が3本。読んでいて、胸の奥がチクリと痛んだ。 どの話にも、どこかにいそうな家族の、寂寥感溢れた生活が描かれている。 人を嫌うという行為は、どこまでも醜い。そして、誰もがその行為を当然のように受け入れ、また、経験する。 僕らは毎日生活の根底にある黒さをどこかで見かけ、それに気付かないふりをする。そのことに気付かせてくれる短編集だった。
2投稿日: 2010.08.21
powered by ブクログ救いようのない感じが全体を覆っている作品。 読んでいて苦しかった。 どの作品でも主人公は夫婦。結婚したことのない私だけど、重松さんの巧みな手腕で登場人物の感情が痛いほど伝わった。 3編とも、背筋がぞくぞくするようなホラー作品とは違う、けれど恐ろしい。 現実味がある物語程、恐ろしい。 あとがきは必見。そんな小説の書き方もあるのか。
2投稿日: 2010.05.11
powered by ブクログ重松氏は、重いテーマを「どこにでもある大問題」として描くのが大変に上手い作家さんだと思います。 だから、「うっぜー鬱小説」とか、「あるある日常小説」とか、そう思って自分から切り離すことができない。 感じるのは、一般常識としての痛みでなく、自分の中に確実に存在する痛み。かつて経験したことのある痛み、もしくは予期不安のような痛み。 彼は、かようにして、読み手に大きなストレスを与える、迷惑極まりない作家さんです。 本作は特に、後味のあまりよろしくない作品が詰まっているので(「カラス」「扉を開けて」「陽だまりの猫」収録)、重松作品初挑戦のかたは、『ビタミンF』か、少なくとも『ナイフ』辺りから読み始めていただきたいなぁと思います。(今や重松信者の私の、初挑戦は『ナイフ』でした)(イヤ『ナイフ』もたいがい重いヨ!!) (その辺の作品から読み始めたかたはきっと、本作も突っぱねることができないくらいの重松中毒患者になってるんじゃないかと思います) 私は、重松さんのような父親がほしかった
2投稿日: 2010.05.06
powered by ブクログ読み終わった後ちょっと悲しくなった。 最初に『流星ワゴン』とか『その日の前に』とかを読んだ自分にしたら、ちょっと重松清さんらしくないかなと思った。
1投稿日: 2010.01.02
powered by ブクログ図書館。 3組の家族のそれぞれの物語ー。 共感できる部分はあるけど、なんかすっきりしなかった。 ちょっと肩すかし感。
2投稿日: 2009.08.19
powered by ブクログ■重松清さんの全作品を感想文にしてブログで挑戦中です。 重松清ファン必見! http://wwjdkan01.blog68.fc2.com/
2投稿日: 2009.06.27
powered by ブクログ重松さんのこのなんとなくしっとり暗い闇のような悲しく怖いお話。 でもそれがはまると止まらず読んでしまう。
2投稿日: 2009.04.13
powered by ブクログコワイ。 オカルトでもなんでもないが、この救いようのない底意地の悪さ、人間の冷たさに心底、心が寒くなる。 流星ワゴンの優しさをひっくり返すとそこにはここまでにも、残酷な冷たさがあるのかもしれない。 温かさと冷たさとの両極端の違いこそあれ、作者の観察眼のすごさは同じ一級品なのだから。 でも、恐い。 冷たくてさみしい。 これはあたしは、勧めない。 ただし、読み終わった後の巻末に、筆者の意図が書かれている。 それを読めば、テーマの暗さ、やるせなさの理由が明瞭になる。 そうしてそこでまたもう一度、この作者に震撼するのだろう。
2投稿日: 2009.04.13
powered by ブクログ日常生活に潜む闇みたいな感じで読むのがつらくなるような話もありました。 活字を読んでこれだけのことを感じるのだから、映像化されたら相当目をそらしたくなるような作品ができるに違いありません。
2投稿日: 2009.04.12
powered by ブクログ重松清の初期の短編集。テーマが統一されていて読みやすい。当時にしては斬新なテーマだったのだろう。閉塞感が拭えない平成初期の混沌とした空気が感じられる。
0投稿日: 2009.03.03
powered by ブクログ重松清の初期の短編集。 共同体での人間関係のどろどろとした暗い部分が生々しく描写されていて、 まだ十代の若造としては、これからの社会生活が不安になってくる様な本。 大人同士のえぐいイジメに、読んだあとはしばらく人間不信になりました・・・
2投稿日: 2008.12.13
powered by ブクログ弟の本棚から適当に取った本。 こわすぎ・・・ マンションの主婦たちのいじめとか本当怖い・・・ ありえない。。。。 次の子供をなくした夫婦の話もせつなすぎ・・ July, 2008
2投稿日: 2008.07.09
powered by ブクログフィクションではあるけれども、 見張り番として作者が目撃した3つの話― 雑誌編集者やフリーライターを経験した作者ならではのナマナマしさ。 団地妻、子供を亡くした両親、若妻(ヤンママ?)の ある種閉鎖的な苦しみ。 後の同作者の作品のあったかい話は こういったドロドロの話の上に成り立ってるんだなぁと実感。
2投稿日: 2008.06.21
powered by ブクログ・ニュータウンに住む家族・子供を亡くした家族・嫁姑問題を抱える家族 3つの家族の話。人間関係、夫婦関係、親子関係がちょっと怖くなった1冊。
2投稿日: 2008.05.26
powered by ブクログ人間の怖さを書いた作品。 なんかホラーものなんかより全然怖い。。 カラス、カラス、カラス・・・
2投稿日: 2008.04.27
powered by ブクログ昔むかーし、重松清にハマっていた時期がありました。 「見張り塔…」は、中3の時に買って途中まで読んで投げ出してしまった本です。 当時の記憶というのは曖昧なのでよく覚えていませんが、読んでいて陰鬱な気分に耐えられなくなり、放り投げたのを覚えています。 それ以来、トラウマ本として自分の中で消化不良のまま残っていました。 今回、間もなく社会の荒波に飛び出るわけだし、読みなおしてみるのもいいか、と再チャレンジした次第であります。 なんでしょうね、読んでみて何となくだけど、当時の心境がよみがえってきました。 3番目に収録されている「陽だまりの猫」が、自分の限界点だったはずです。 どこかしら、「信雄さん」と「おかあさん」に、自分と自分のお袋の将来像を重ねていたような気がします。 まぁ、今にしてみると、私と母の関係は、こんな生真面目マザコンチックなものではないと、冷静に見れます。 三篇読みとおしてみて、「まぁこういうこともあるよね、世の中」と思えるようになったのは、それだけ私がオトナになったということでしょうか。 「ナイフ」なり「エイジ」なり含めて、重松清の「家庭小説」てのは、当事者としての中学生には変に刺激が強かったんでしょうね。 不安定な時期に、不安定な同世代の登場人物とか家庭とか描かれたら、たまったもんじゃありませんよ。 いずれ家族ができれば、親の視点とかで重松清の作品と向き合うことになるのだろうな、とか思いました。
2投稿日: 2008.03.17
powered by ブクログ団地内いじめとか子供を亡くした夫婦やなんかどろどろしてます。特に団地話がコワイ。絶対現実にありそうと思わされる。
2投稿日: 2008.03.10
powered by ブクログ重松清さんの作品の中では一番リアルでシビアな話が多かった。その分感情移入をしてしまいました。カラスはどんどんマンションの値段が下がってきて、安く買って引っ越してきた人を住民皆がいじめ抜くはなし。旦那さんの視点から書かれてるんだけど、とにかくその旦那さんが恐ろしい。男でもこんな小さい人いるのかな、いるんだろうなーでも自分が苦労して働いて買った家だし、分からなくも無かったりでそこが複雑。扉を開けては半年で子供を亡くした夫婦の葛藤。正直余り気持ちは分からない。親になれば別なのかなぁ。みどりさんの話は憤慨!マザコン旦那がまだ20歳のみどりさんをとにかく傷つける・・みどりさんは「バカ」になってもうひとりの自分だと信じていくんだけど最後その母親の死で爆発しかけるんだけど上手くいかない・・・本当悲しいとしか言いようが無かった。
2投稿日: 2008.01.13
powered by ブクログこのころの重松清の小説は、 見たくないからと目をつぶることを許してくれない、 そんなホラー映画と似ている気がする。 すごく怖くて、見ているなんて耐えられないのに、 それでも目をむりやり開けられて、 一部始終を凝視してなければいけないような、 そんな感じ。 一話目の『カラス』は、 高い値段で購入した振興住宅地が バブルでどんどん値下がりしていくなか、 手にしたはずだった将来の夢が どんどん色褪せていく様子を描いていて。 二話目の『扉を開けて』は、 突然死で息子を失った夫婦の苦しみと、 狂気に滑り落ちていく過程が すっごくリアルに描かれていて。 状況そのものが悲しいんでもなく、 登場人物に感情移入してつらいのでもなく、 ただ、日本のどこかにこういう人たちが確実にいるんだぞと 目の前に突きつけられて、それで終わり。 結論めいたものは何も用意されていなくて、 ただその過程と、逃げ場のない日常だけが描かれている。 その事を考えなくても生きていけるし、 目をつぶってやり過ごすこともできるのに、 重松清の小説はそれを許してくれないの。 だから、読むのがとってもしんどい。 石田衣良の『約束』も、同じようにこちらに向かって どう考えるんだ、と問題を投げてくるような小説なんだけど、 石田衣良は答えを用意している。 自分はこう考えるけど、とヒントをくれる。 重松清はそれすらなくて、読んだあとはほんとにしんどい。 悶々と考えちゃって、こうやってアウトプットしないとやってられない。 でもついつい読んじゃう。 ホント、これ以上ないくらいテンション落ちるのにな。 不思議だ。
2投稿日: 2007.12.27
powered by ブクログ様々な問題を抱える夫婦の短編3作が入ってます。 バブル時代に超郊外のニュータウンを高く買ってしまった夫婦が、近所の人たちと一緒に、後から来て値下がりした部屋を安く買った夫婦を虐める話。 幼くして亡くなった我が子と、いつも家の前でサッカーボールを蹴る同じ名前、生きていれば同い年の子どもを重ね、狂っていく夫婦。 超マザコンの夫と鬼姑の仕打ちをどこか第三者的な眼差しで見ることにより耐える若妻の話。 重松清得意の壊れてしまった家族の話、結構好きです。
2投稿日: 2007.11.03
powered by ブクログ3つの家族のお話。どれも人間の怖さが出ていてビクビクしてました。重松さんの作品初挑戦! 07/10/04
0投稿日: 2007.10.07
powered by ブクログ我々の世代にとっては、とってもイヤーな 話ばかり書いている重松清さんですが、 読了感が悪くなく、むしろさわやかなのが不思議。 でもマンション買うのをためらっちゃいますね。 これ読んだら。
2投稿日: 2007.02.11
powered by ブクログ重松清のかなり初期の作品です。3篇共に家族の閉塞感が淡々と綴られています。Focusが曖昧な感じがして、もうちょっとthemaを突っ込んで欲しい気がしました。同年代が主役で、その点ではリアリティを感じやすかったです。
2投稿日: 2007.02.10
powered by ブクログ発展の望みを絶たれ、憂鬱なムードの漂うニュータウンに暮らす一家がいる。1歳の息子を突然失い、空虚を抱える夫婦がいる。18歳で結婚したが、夫にも義母にもまともに扱ってもらえない若妻がいる…。 三篇からなる中篇集。心理サスペンス系です。こ、怖かった・・・!
2投稿日: 2006.12.22
powered by ブクログ中年夫婦の視点に立った作品。評価は高いらしいのですが、個人的にはあまり好きになれなかった作品。暗い気持ちになるのは請け合いです。
2投稿日: 2006.12.05
powered by ブクログ雑誌記者として出版社に長年勤めてきた重松清さん、様々な社会現象を目の当たりに「目撃」してきた自分自身のことを、見張り塔にいる哨兵にたとえている。 そして、われわれ読者もその断片を本書以後の彼の作品を通して「目撃」させられることになる。 3つの短編で成り立つ本書は、以後の重松作品の方向付けをしていると思う。 ニュータウンでひそかに行なわれる主婦間のいじめと、その流れ玉を浴びる夫たちの話、「カラス」。 1歳で亡くした息子と同じ歳、同じ名前の子供が、夫婦を悩ませる「扉を開けて」。 姑に見放され、マザコン夫には邪険に扱われる若妻は、18で結婚した。世間知らずとののしられ、その存在さえも消し去られる「陽だまりの猫」。
3投稿日: 2006.11.14
powered by ブクログ苦しいのに、本を読むのをやめられない自分がいた。大人にもある。あたしにもある。保身。そしていじめの誘惑。
2投稿日: 2006.06.03
powered by ブクログ『見張り塔からずっと』には、3編の小説が入っている。 「カラス」、「扉を開けて」、「陽だまりの猫」の3作であるが、どれも考えてみると恐ろしい内容である。 サスペンスとか、ホラーとかいう類ではないが、なにか、精神の奥底に、ゾクッとする感覚を起こさせる作品である。 「カラス」は、重松の小説の舞台としては有名なとあるニュータウン。滅び行くニュータウンで起こる人間模様を描いている。 重松は、いじめの本質をいじめる側、傍観者の側の心理をうまく分析して描いている。そこが、天才だなと感じさせる部分である。 「扉を開けて」も設定としては上手い。子どもをなくした夫婦。そして、亡くした子どもと同じ名前、同い年の少年。この少年に抱く妻の感情と自身の感情。 結末はまさにゾクッとしてしまうものだが、とても面白い。 「陽だまりの猫」は、できちゃった結婚をしてしまった若妻が主人公であるが、もう、取り巻きの人物がヒドイのなんのって。ストーリーの本流からは外れてしまうかもしれないが、もし、彼女をはらませたら、自分はどういう態度をとるのだろうと考えさせられてしまった。結末は、読者に委ねる形式だろうか。 この珠玉の3作はぜひたくさんの人に読んでもらいたい。 重松のスタンス、日常を観察する。言うなれば、巷(仮の)で起った出来事を、重松自身が、中心人物を選んで、観察して記していく。そういった心構えがみごとに実を結んでいるように思う。
2投稿日: 2005.10.19
powered by ブクログなんと初の重松清作品…遅すぎ。 期待していたものの、こんなにも暗い人とは思ってもいなかった!もっと希望の持てる話を持つ人かと思いきや、ものすごい暗い…篠田節子的怖さとかだけど、でも篠田節子よりも現実味が強すぎる!恐ろしい。でも、もちろん面白いですが、が、暗くてどんどん読もうと言う気には…。でも、文書はとても上手くて、読ませる。 マンションでのいじめを描いた「カラス」 子供を失った夫婦の苦悩「扉を開けて」 夫にも義母にもまともに扱ってもらえない、「みどりさん」を作り上げる20歳の若妻の話「陽だまりの猫」 誰も皆良い人で、ありえる人物たちで、そしてラストは…哀しい。これがもし山田詠美や姫野カオルコだったら、最後に殻を破ってどーんって出発しちゃうんだろうけど、現実をそのまま生きるのだ。彼らは…。 哀しい。でも、上手い作家だ。確かに。と思う。 ちょっと辛い時期には読みたくないね。でも、上手いねぇ・・・。
2投稿日: 2005.06.07
