
総合評価
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powered by ブクログまた凄い本に出会った。 昭和40年代には自宅出産ではなく、病院での分娩が増えたが、さらにベビーブームで助産師も看護足りず、赤ちゃんを識別するネームバンドも質が悪くて外しがち。結果として、沐浴時に取り違えるような事件が横行していたという。 それが後々の血液型検査等で発覚する。先ず疑われるのは“浮気“による托卵だが、そんな生々しい夫婦の会話まで踏み込んだ所から本書はスタートする。ある赤ちゃん取り違え夫婦の発覚から是正、その後の経過まで人間ドラマに踏み込んで描かれたノンフィクション。取り違えに気付き、是正が図られようとした子供の年齢は6歳。可愛いさかり。その時まで我が子と思い育ててきたその子を手放せるだろうか。 まさに、事実は小説よりも奇なり。病院側の平謝り。両夫婦の家庭環境の違いにより、生みの親と育ての親、その役割交換がスムーズには行えない痛烈な葛藤。子供の心理、親の心理。まるで純文学を読むような迫力だ。—— 両方育てたい。やはり最後はそこに辿り着くのが素直な感情だ。 何が正解なのかは分からず、ただただ傍観者として事の成り行きを追う読者。親心、子心。親子とは何か、血の繋がりとは何かを深く考えさせられる内容だ。
107投稿日: 2025.12.19
powered by ブクログノンフィクションなのに小説を読んでるように細やかな心情が伝わってくる。自分にも同じくらいの子供がいるので、子供の気持ちを思うと苦しくなる。そしてそれ以上に親の状況▪葛藤に自分を重ねてしまう。
1投稿日: 2024.01.23
powered by ブクログ血は血の濃さがあるのかもしれないけど、情は相対的に大きくも小さくもなるということなのだろう。ただまぁ、照光・夏子夫婦がよく取材に応じたものだと思わずにはいられない。それこそ「一族の恥」なのではないか。一方で重夫の存在感が薄いなぁ。
0投稿日: 2023.12.24
powered by ブクログ以前から『生まれか育ちか』『血か情か』といったテーマには興味があったが、自分自身が子どもを授かったことで改めて向き合ってみたいと思い、読んでみた。厳密に言うと『そして父になる』を見返そうかと思っていたところ、この本の存在を知って思わず購入したもの。 このタイミングでこの本と出会えて本当によかった。 と強く思うほどに感銘を受けた。 実話であることに驚くほどの展開ですぐに読み切ってしまったが、とにかく智子さんの子どもを想う気持ちに圧倒されるし、親を冷静に見る子ども側の意見からは感じることが多かった。 親の教育の一貫性と教養、さらには親が自分自身をコントロールして、子どもから尊敬に値する人間で居ることこそが何より大事なのだと感じた。 ここに出てくる両家はあまりにも対照的だと感じるが、自分自身も親の言うことの矛盾は敏感に察知していたことを思い出した。 親も人間である以上、完璧で居ることは難しいが、それでもこうしたことは常に心に留めて、子どもの幸せを願える親でありたいと思う。 エピローグでそれぞれが今を力強く生きる姿には勇気をもらいました。 過去は変えられないから、起きたことを踏まえてどうあるべきか、きちんと考えて、真摯に向き合っていける人間でありたい。
1投稿日: 2023.02.06
powered by ブクログ”そして父になる”を父親3年目であらためてみる機会があり、いろいろと考えさせられ、本書を手に取った。 ”そして父になる”だけでも、生みの親か?育ての親か?子育てとは?家族とは?考えさせられるには十分すぎる内容だった。(こちらはもう一回どこかのタイミングでみよう。) 書籍の話はさらに深い。各家族の父母の生まれまで遡り、取り違え後についても30歳までを知ることができる。 生みの親か?育ての親か? 今現在も進行しいてるこの話の中での最後の執筆が行われた時点の状況は示されている。完結はしていない。現在進行形の物語であり、そして彼らの物語の中での状況でもある。 本書内の内容をそのまま借りてしまえば、誰もが懸命に生きている。親は親を懸命にやっている。子供は子供を懸命にやっている。それなりのやり方で。一生懸命に、真剣に、もがきながらやっている。結果はどうなるかはわからない。 他人から見て、本当にそれってちゃんとやっているの?ということだって、やっている本人は真剣なんだ。みんな一生懸命に生きている。この本の中に登場する2組の父、母、家族のそれぞれの生き方だってそういうことだ。 それぞれが望むこと、望むことに進んでいくやり方、それをできれば誰もが外したくない。でも外れてしまう。みんなそれぞれ違うから。誰だって、幸せな家庭を持ちたいし、幸せな人生を送りたい。でも外してしまう、外しているように見えたりもする、最後はどうなるかは、その時にならなけばわからない。家族の関係や、親子の関係なんて特にそういう感じだ。厳しくすれば関係は悪化するかもしれない、でも将来のためにはそうする必要があるのかもしれない。もっといいやり方はあるのかもしれない。でも今はこうするしかない。 どうすればちゃんとできる? どうやればちゃんとできるか、知ろうとすること、それをやめないこと、それは結果として人への共感を生み出し、そういった人間関係の緊張を緩め、ひとつの解決方法にはなりうる気はしている。 それには時間がかかることもある。時間は何かを変えてくれる可能性もある。お互いの距離感、価値観、興味嗜好とかとか。孫ができれば、子への執着はあったとしても表面上は薄らぐかもしれないし、お互いに一緒に生活していない関係になれば甘えのないやりとりができるかもしれない。時間が何かを変えることもあれば、変えないこともある。
0投稿日: 2021.02.24
powered by ブクログ映画 『そして父になる』が参考にしたという、赤ちゃん取り違え事件を17年追ったノンフィクション。作者は『心にナイフをしのばせて』 『密貿易の女王ナツコ』など面白い本を沢山書いてる奥野修司さん。 映画がかなり面白かったので読んでみたのだが、そしたら映画の10倍くらいこっちの方が面白かった。映画は子供を交換して上手くいかず、元に戻すのかどうなのか・・・というところで終わっていたが、この本では子供が30歳になるまでを書いているので、様々なドラマがある。 取り違えられた二人の女の子の葛藤はもちろん、その二組の親のなれ初めから浮気、酒浸りでネグレクトな母親、そんな嫁の姉とくっついちゃう夫など、取り違えがなくても十二分に問題あるだろうってところがやはりノンフィクション。 片方のお母さんが誠実な人格者で、それによって取り違えられた2人の女の子がどちらも救われたような展開。ホントにいいお母さんです。娘に「お母さんみたいな子育てして温かい家庭を作りたい」って言われるって、至福じゃないでしょうか。 人生について色々大切な事を教えてくれる、素晴らしい本でした。
0投稿日: 2020.12.24
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
「そして父になる」参考書籍という。 映画はそんなに特別思い入れもないけど 奥野さんという方の著作が興味深いラインナップなので、 この本が真っ先に入手しやすかったので読んでみました。 取り違え事件の家族がどうなっていったか、親と子の心や事情など貴重なドキュメンタリーだと思いました。 さらに取り違えもさることながら・・ 片方の家族の母親が、母親じゃなかったことがしんどい。 取り違えがあってもなくても、母親の役目を放棄してる家庭の子は元から厳しい環境。 もしその母親が普通に家にいてくれる、一般的な母親だったらこんな結末にはなってない気が…と思えた。 手間暇かけて、育ててくれる、家庭らしい家から、 突然、崩壊家族の家につれてこられたら… 比較対象があるだけに、厳しい。 人生てどうしても比較対象で、幸不幸を感じてしまいがちなので。 沖縄の歴史や暮らし、事件に直接は関係ない背景なども読みごたえがありました。
2投稿日: 2020.08.01
powered by ブクログやはり、産みの親も育ての親も、正しく愛情をもって育てなくてはいけない。そうすればいつからでも、母親、になれる。
0投稿日: 2020.04.28
powered by ブクログ昭和40年代に起きた事件のノンフィクション作品。前半は取り違え発覚後から交換、裁判の行方がメイン。中盤は取り違えの起きる構造的な背景・状況の開示。後半は交換後の当事者心理状況を明らかにしていく。血か情か?親とは?子を育てるとは?昔ほどではないにしろ、日本はまだまだ血縁関係を重んじる社会であること、それが里親の委託率の低さにも影響しているように思う。正解は出ないだろうが、自分が当事者だったらどうしただろう...。
5投稿日: 2020.03.17
powered by ブクログ昭和40年代に沖縄で起きた赤ちゃん取り違え事件(子どもが6歳のときに発覚)の顛末を描いたノンフィクション。たしかに奇妙な親子関係を通して、親子とは何かという問いを考えさせる興味深い話。ぱらぱらと最後まで読んだ。以下は書評。http://book.asahi.com/ebook/master/2013102900002.html?ref=comtop_list
0投稿日: 2018.10.13
powered by ブクログこれぞノンフィクション言いたくなる作品。いったいどれほどの取材を行ったのか、時間も手間も相当にかけていることは想像に難くない。「ライターの仕事は調べること」と言った人がいたが、自称「ライター志望者」はぜひ本書を読んで、「調べること」とはどういうことかを知るべきだろう。
0投稿日: 2018.08.16
powered by ブクログなんとも数奇な運命に見舞われた二家族、筆舌に尽くし難い苦労があったことでしょう。正解が無いだけに赤の他人が意見することは憚られますが、病院の対応だけは憤りを覚えます。二度と繰り返されることが無いよう願うばかりです。
0投稿日: 2017.10.04
powered by ブクログ「取り違え」という問題プラス 夏子という親らしくない母親が、このただでさえ大変な子供の問題にまったく向き合わなかったことがあり、そんな簡単にはいかない それにしても親族やらは簡単に「交換しろ」とか言わないでほしいし 病院も弁護士もあまり気持ちに寄り添ってくれなかったことが智子と 2人の子供達に影響があったのだと思う 照光は頑張っていたと思う 本来母親が娘に対して優しく接するべきなのに 養子にして育てるという選択肢はないのかな
0投稿日: 2017.05.19
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
もっと早く読めたんだけど読み終わってしまうのが惜しくって 城間家は複雑すぎ夏子も照光も親より♂♀が強かっったのかな… 美津子ちゃんも真知子ちゃんも親から離れてからの人生のほうがずーと長いからこれからやでーこれからやー まだまだ色々あるからー
0投稿日: 2016.12.09
powered by ブクログそして父になる、の参考資料としてテロップが出ていたので読んでみました。 こちらの方が深刻な感じでした。 親の家庭環境と取り違えられた子どもの育て方、関わり方、複雑に絡み合ってます。 取り違えようとそうでなかろうと親子の絆は愛情で左右される、というようなことを解説等でも書かれていましたが、その通りだと思いました。 仮名にしてるけど、詳しく書かれてるから調べたら本人たちがわかるのではないか、と不安な気持ちではありますが、 これを最後まで読んだなら本人たちを知っても傷つけようとは思わない、と信じたいです。
1投稿日: 2015.12.08
powered by ブクログテーマが重くて読んでて辛かったが、間違いなく珠玉のノンフィクション。 赤ちゃん取り違えから6年経っての交換、分かれる明暗、それぞれの家族模様、、、 残酷な運命を受け入れそれぞれに必死に生きようとしたり、はたまた運命に耐え切れず自堕落になっていく関係者達の姿に読んでて釘付けになった。 終章で2人の成長した姿が見られて少しは救われた気分。 普通に親に育てられ、自分も普通に子育てできることは幸せなんだと気づかされる。
0投稿日: 2014.12.19
powered by ブクログ1人の週刊誌記者が担当の 沖縄母子取り違え事件を20年以上の長期に渡り、担当では無くなってからもドキュメントを続けた異色の作品。 親子とは、家族とはを考えさせられる。
0投稿日: 2014.10.27
powered by ブクログS40年前後に頻発していた赤ちゃん取り違え事件。6年間我が子と思って育てた子が実は他人の子だった。そして子供の交換。苦渋の決断。私ならどうする?娘とは今更離れられないだろうなあ。顔ソックリだし笑
0投稿日: 2014.09.18
powered by ブクログ沖縄で起こった乳幼児取り違え事件を題材にしたノンフィックション。 取り違えに気付いた5歳時から、子どもの交換を行った6歳時、成人時、そして大人になった後まで、当事者2名とその両家族を長期間取材したレポートである。子供の取り違えという病院を恨んだところで決してやり直しのきかない慄然とした事実に対し、人がどのように対峙していったのかが描かれている。 本書を読んで感じたことは、家族の形というのは本当に一つ一つ異なっており、「こういうことが起こったらこうなるということは決して言えない」という当たり前のこと。 そして同時に、そうは言っても、「家族や子供にとって絶対に重要なこと、絶対に欠かしてはいけないこと」はやはり存在するということ。 子供が取り違えられてしまった2家族の結末は対照的であった。 一方の家族では、当初は様々な葛藤があったものの戻ってきた子供が徐々に家族に馴染んでいき、最終的には育ての親の元に戻らなくなった。 しかしもう一家族においては、子供は決して本当の親に馴染まず、大人になって家を出たあと沖縄に戻ってきても、育ての親の家にだけ顔を出し、決して本当の親の家を訪れなかった。経済的には両方恵まれているとは言えず大した差はなかった。 何がこんな決定的な差を生んだのか。 一言でいえば、親としての愛、そして責任であろう。 子供に捨てられた両親も「自分たちは確かにあの子を心底愛している。」と言うだろう。 でも彼らは「愛は責任を伴って初めて一人前のモノになる。」ということを知らなかったのかもしれない。 この本に一番読むべきなのは、私と同じく幼い子供を持つ親であろう。 どんな学校に行かせてやるべきか、どんな習い事を習わせるべきか、等を考える前に、自分が自分の子供に対して「全責任を持って」接しているかを考える良い機会になると思う。
0投稿日: 2014.07.21
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
産みの親より育ての親なのか? 大人も子供も一生をグチャグチャにされる、あってはならない事故だと感じた。
0投稿日: 2014.07.06
powered by ブクログ映画の原案にもなったノンフィクション。 取り違えられた子供とその家族の苦悩が描かれる。 最も心を通わせるはずの親と子がそれを断たれ、再生しようともがく姿は切ない。 ノンフィクションを読んで泣きそうになったのは、これが初めて。
2投稿日: 2014.05.26
powered by ブクログ「そして父になる」の原作本として紹介されていたので読み始めたが、設定・結末ともに全然違うものとして描かれている。「取り違え」の根深さを知る1冊。
0投稿日: 2014.05.12
powered by ブクログ2014年3月12日読了。沖縄の病院で発生した「赤ちゃん取り違え事件」、6歳になる子どもを交換した2組の家族を17年間追ったドキュメント。文庫版の新章として、さらに7年後の取材結果が追記されている。是枝裕和監督の映画「そして父になる」の原案ともなった本。「なぜ取り違えが起こったのか?」という疑問を掘り下げても相当読み応えのある本にはなったろうが、「交換された子どもと家族がどう変化したか?」という誰にも予測できない事象を17年以上の長きに渡り取材した著者の根性にまず脱帽。読んで思ったのが、「生みの親・育ての親」という概念は人間が社会的に生み出したもので、子どもにとっては「育ての親から愛される」ことが全てなのだなあ・・・ということ。実の親でない大人に育てられた人など古今東西山ほどいるわけだし。(交換された、という経験を持つ人はそうはいないだろうが・・・)ただ、「生みの親より育ての親」というお題目で納得できるほど、「血のつながり」は薄いものでもないのだよなあ・・・。新章で改めて語られる「実の子への執着の強さ」と、「いつの時代でもこのような事件は起こりうる」という示唆には考えさせられた。何でも時間が解決する、とは本当だろうか。
0投稿日: 2014.03.13
powered by ブクログ血か情か。”ねじれた絆”タイトルそのものに表れている、取り返す事ができない衝撃の事実に、両親の苦悩と混乱、その中で成長していく2人の子供の様子が事細かに記述されている。特に双方の母親の心の葛藤をよくここまで打ち明けさせたものだと、著者本人が長きに渡ってご家族に寄り添ってこられたからだと感心する。 「6歳というのはかわいい盛りですよ。いまさら他人の子だと言われて手放すことが出来ますか。でもすぐ近くには自分のお腹を痛めた子供がいる。どっちかを選べなんて、こんな残酷なことはありませんよ。血を分けた子か、これまで育てた子か、もしもおたくならどっちを選びますか?」 赤ちゃん取り違え事故の事は知らなかったが、昨年の是枝監督の映画『そして父になる』、同本のTVドラマを観て、この本を読んだが、映画などでは表現しきれない事実を知る事ができた。大変に良かった。 親子とは、血のつながりとは、情か血か。 私の人生永遠の課題となる。
0投稿日: 2014.03.03
powered by ブクログ取り違えというのは、本当に難しい問題だ。◆沖縄医師会が、圧力をかけていたのか…◆◆情と血、どちらがどうというのは結論は出ないな。
0投稿日: 2014.01.28
powered by ブクログ「そして父になる」の元本。沖縄で昭和50年代に起きた「赤ちゃん取り違え事件」を追ったノンフィクション。沖縄のある二つの家族に降りかかった運命。看護婦の手違いで2人の女の子は生物学的に親子ではない両親の元で6年間育てられた。結局2組の両親は6年間愛情を注いだ娘同士を交換する。その後、数十年に渡る2つ家族の苦悩の日々は想像するに難くない。血の繋がりか親子の情や絆なのか、この家族と取り違えられた女の子の半生を追体験することで、深く考えたい作品。
0投稿日: 2014.01.11
powered by ブクログ沖縄県で発生した赤ちゃんの取り違えて事件をはじめとする17年(文庫本用の新章を含めると24年)にも渡って追いつづけた著者によるルポルタージュ。 奥野さんの本は以前に『心にナイフをしのばせて』で衝撃を受けていたのだけど、こちらも本当に衝撃的。こんな困難な状況であっても、前を向いて子供と向き合い、立派に育て上げた両親の愛情に心を打たれる。 読んで良かったと心から思える一冊。
0投稿日: 2014.01.05
powered by ブクログいわゆる「取り違え」の家族にインタビューをした作品。 自分の育てた子は、血縁的には他人の子どもだった。では、どうするのだ? 読み進めてみると、最初予想のしていた展開とは全く異なる。たぶん、これを読むだれもが想像する「取り違えの物語」ではない。 これは、家族の話であり、一人の人間がどう生きるかという戦いの物語でもある。 読んでいてぞわぞわした。 いや、もう、すごいものを読んだ。 生まれは選べないけど、どう生きていくかは選べるのだな、と感じた。
0投稿日: 2013.12.22
powered by ブクログ「そして父になる」観賞後に読みました。重夫と智子の子、美津子。照光と夏子の子、初子(後に真知子)。取り違えという悲劇にあってから後の15年以上を取材した奥野氏による渾身のドキュメンタリー。実話であるだけに、映画以上に重苦しく、読み進めるのが苦しいほど。美津子と真知子、それぞれが成人し、自立していく頃になってようやく、気持ちが晴れていく。それぞれがこの事件を消化したかのように見えた終盤。書き下ろしの新章こそがとても印象に残った。実の子である美津子に懐かれることのなかった、実の父、照光。彼が奥野氏に送った手紙で美津子への執着をのぞかせる。この章こそが、「そして父になる」の原案であり、父であるが故に最も胸に迫る章でした。
0投稿日: 2013.11.21
powered by ブクログ昭和46年の沖縄で実際に起こった赤ちゃん取り違え事件、小学校入学前6才時の血液検査で発覚してから17年後まで追ったルポ。 絶対に子供を手放さないと思っても、実の子がいると言われれば一目会ってみたいと思う親心。育ててきた子と似ている相手家族に会い、自分たちに似ているのに他人を家族と慕う実子を見て、親たちの気持ちは揺れます。そして、いつもとは違う何かを感じ情緒不安になる子供たち。 子供への愛情はあれど子育ての考え方や優先順位の違い、子供同士のライバル意識、と何年たっても解決することができない家族関係は、読んでいて悲しくなりました。 そもそも正解のない事件に巻き込まれ苦しむ家族に付き添い、長く取材を続けた筆者は、よほど信頼されていたのだな、と。 物語のように簡単には解決できないですよね。
0投稿日: 2013.11.20
powered by ブクログドラマを見て興味を持ち、購入。映画「そして父になる」の参考図書でもある本書。実在の家族からは、映画に対して「内容が違う」という趣旨の物言いがついたというワイドショー的な好奇心もあって、読み始めた。 内容は、赤ちゃん取り違え事件を記者の立場から書いたノンフィクション作品。 取材を重ね、年齢を経て取り違えられた家族の姿を描いている。 ドラマでは、それぞれの家族が抱える苦しみやせつない心情が伝わってきたが、この本では記者がたんたんと事実を書き記していく。 小説的な展開や登場人物の心情に深く入り込むことを望む方にとっては、少し物足りないかもしれない。 けれど、客観的な視点で描かれているがゆえに、この事件の悲しさが伝わってくる部分もあるかと思う。 なにより、ドラマで描かれていない、より詳細な事実と、せつない現実にやりきれない気持ちになる。 読んでいくうちに「もし、取り違えられなかったら、この家族たちの人生は違っていたのだろうか」という疑問は、きっと多くの人が感じるだろう。 「子を育てる親の愛」「血のつながり」など、家族という深いテーマについて考えさせられた一冊。
0投稿日: 2013.11.09
powered by ブクログ沖縄で実際に起こった赤ちゃん取り違え事件。 今話題の映画「そして父になる」の参考書籍だそうです。 取り違えが発覚したのが、子供が6歳の時です。 うちの娘がちょうど今6歳なんですが、どうしても自分ならどうか?と考えてしまいました。 子育てにおける6年ってすごく長いですよね。 しかも0歳~6歳って、すごく大変で、子供はすごく可愛い時期。 それを急に「その子はあなたの産んだ子じゃないですよ。あなたの 産んだ子はこっちですよ。」って見ず知らずの子に会わされたら・・・ そんなの「交換なんてできるわけない!」って私は思いますが、それも今育てている子が自分の産んだ子だって確信があるのでそう思うだけかもしれないし。 実際、本書に出てくる伊佐・城間2家族の両親は最初は「交換なんてできない」と思っていましたが、実際自分達の実の子を見た時に「血の繋がり」を強烈に感じています。まず単純に顔が似ているという事。やっぱりそれは衝撃でしょうね。 結局子供たちは交換され、実の親の元に帰るのですが、もう子供たちの気持ちを考えると胸が締め付けられました。 もちろん親の葛藤にも・・・ 特に美津子が痛々しくて見ていられない気分でした。 そして読み進むにつれて、この2家族の特殊な事情も浮き彫りになってきました。特に城間家は色々ありすぎて、これは取り違え事件の中でも特殊な事例だったのでは?と思いました。 6歳まで城間家で育ち、伊佐家の実の子であった真知子はそれなりに段々馴染んでいきます。 6歳まで伊佐家で育ち、城間家の実の子であった美津子は全く城間家に馴染もうとせず、隙あらば(次第に隙なんてなくても)伊佐家に戻って来ています。 「血」か「情」か?なんて書かれ方をしていますが、結局は親の愛情ではないかなと、本書を読んで思いました。 結局どちらの子供も伊佐家の方へ行ってしまうのですから。 そして親の愛情以外にも、「ある程度の経済力」・「親の教養」。 これはものすごく大事だと改めて気付きました。 総合して子育てにおいて「家庭環境」と言うものは非常に大事だなと思いました。 「血」とか「情」とかじゃない大事な物が確かにあるんだと思います。 今回、この2家族には、片方には健全な家庭環境があり、もう一方にはなかった。それが事態をより複雑にさせた気がします。 文庫化の際には、美津子・真知子が30歳になった近況も綴られています。これを読むと、少しは救われる思いがしましたが、それにしても根の深い問題で、本当に答えも解決策も何もない。 ただ当事者達は乗り越えて前に進むしかないんだなと思います。
0投稿日: 2013.10.28
powered by ブクログそして父になる、の原案的なノンフィクションですが…一方の家族に、取り違え以前の重大な家族の問題があって、取り違えどころではなくなったのは私だけ…?ご本人たちが出版を許可したのが謎。
0投稿日: 2013.10.27
powered by ブクログ色々考えさせられた。 夏子さんに個人的には同情する 駄目な人とは思うけど 物悲しくなる 哀れだ。
0投稿日: 2013.10.27
powered by ブクログ40年前の沖縄での嬰児取り違え事件をその後25年に渡って追いかけたノンフィクション。自分は親でもあるのでこの本を取り違えられた親子両方の視点で読んだ。血の濃さはは情を超えるけども、情の濃さは血の繋がりすらも凌駕する。一見パラドックスのようだけども、結局どこまで親が愛情を注いだかの一点に尽きるのだなというのが大まかな感想。両家の両親の姿があまりにも対称的なために、どちらの子も片方の母親を慕うといったくっきりとした実験結果のような結論になったのが皮肉だなと思う。実際自分の子が取り違えられていたら、と想像するとその葛藤は想像するに余る。久々に素晴らしいノンフィクションを読んだ。取材者の姿勢に脱帽。
2投稿日: 2013.10.21
powered by ブクログドラマを見ました。映画とは異なり子どもは娘。生活水準学力水準が低下する家への交換はつらい。映画はかなりソフトに描いていたんだな。「血か情か、正解なんてあるわけがない」と親が言っていた。そう思う。
0投稿日: 2013.10.17
powered by ブクログこれは実際に沖縄県で起きた赤ちゃん取り違え事件の家族の話。 赤ちゃんが取り違えていたことが発覚して、その赤ちゃんたちが成人するまでを見守り続けた著者の記録でもある。 この事件は、子どもが6歳になるまで発覚しなかった上、その後子どもたちを交換してからも、様々な出来事が子どもや両親たちに巻き起こる。 事件が発覚してからそれぞれの両親は交換するべきか迷い、その後交換してからも自問自答を繰り返す日々。事実だからこそ、この家族の葛藤、苦悩、そして、嘆き苦しむ姿に、胸がつまりそうになる。 血のつながりのない子を6年間育ててきたことは、母親にとっては、かけがえのないものであり、育ての子、産んだ子のどちらも大切にしたいという気持ちが切々と伝わってくる。ただ、それは両方の母親ではなく、片方の母親だけだったことが、その後の家族、子どもたちとの関係に大きくかかわってくることが分かる。 複雑な家庭になりながらも、二人の少女がたくましく生きていく姿に救われる気持ちと、その少女たちをまさしく全身全霊で支え続けた家族の姿に感動させれた。 家族の愛情とは、血のつながりとは何なのかと深く考えさせられた。
0投稿日: 2013.10.10
powered by ブクログ「そして父になる」の映画を見た後だったので、読んでみました。 少し…かなり重い。現実はたやすくない。
0投稿日: 2013.10.09
powered by ブクログ子ども取り違えの本。 取り違えられた子は今40代。そんなに昔のことじゃないということが怖い。 だいじに、だいじに育てよう。
0投稿日: 2013.10.05
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
「そして父になった」の福山さんの映画の原作の原作と聞いている。 本当に沖縄で起きた赤ちゃん取り違え事件を取材したノンフィクション。 6歳になった少女二人とその家族は、病院の取り違えから大きく揺らいでいく。ごく普通の家族に起きた事件は、全員に、これからの生き方と、家族のありかたをつきつける。途中読んでいてつらいことが多かったが、乗り越えていく人間の強さ、弱さに引き付けられた。特に智子さんというお母さんの娘たちへの思い、それを受け止めて成長した美津子さんには本当に感動させられた。柳田さんもあとがきで書いているが、程よい距離で、冷静に書かれた内容に、最後にはすがすがしさが残って良かった。
0投稿日: 2013.09.30
powered by ブクログ「そして父になる」の参考書籍。 親子の絆とは法で括ることのできないものだと感じた。 今、親子というもの、配偶者というものについての裁判が多々起こっている。結論を急ぐことはできない。
0投稿日: 2013.09.28
powered by ブクログS46沖縄の女児取り違え、6歳で交換、その後17年24歳までのドキュメンタリー。 生まれて6年間を育てる重み。沖縄の血縁優先社会。嫁にでる女の子。育て方の違い。家風の違い。夫婦の事情。
0投稿日: 2013.09.20
powered by ブクログまだ公開はされていませんが、気になっている映画『そして父になる』の参考図書ということで購入。 実際にあった取り違え事件を数十年にわたり追っていて、まるで週刊誌を読んでいるような出だしから始まりとても重いテーマではあったけれど、それぞれの想いや情景が見事にかかれていました。 親子って不思議です。 やはり血のつながりだけではない、今までの育った愛情や環境がまた人を育てていくんですね。 考えさせられる内容ではありましたが、映画の題名では父という言葉が使われていますが、本書では母娘の絆に主に触れていることから、映画ではどのような展開になっているのか気になります。
0投稿日: 2013.09.01
powered by ブクログ第二次ベビーブーム時に頻発していた「赤ちゃん取り違え事件」。1970年代、それぞれの子どもが6歳の時に「取り違え」が発覚した2つの家族を17年間追ったルポタージュ。 いわずもがな、是枝監督の映画賞受賞がきっかけで読んだ1冊。題材が題材なだけに気合を入れて読みました。そうでもしないと、飲み込まれてしまいそうだったから。 序盤は家族全体について書かれてましたが、途中から交換された子どもの1人にフォーカスして話が進んでゆきました。あとがきを読むと、著者は彼女の生き方に関心を持ったことも筆をとった理由の一つだったとか。 2つの家族のうち、1つは既に家族として破綻していたので、こちらに引き取られた彼女の生き方に関心を持つのは必然的だったのでしょう。産みの親は夜遊びで家におらず、実質叔母(親の姉)に育てられていた環境に突然放り込まれたら…数年後その叔母と実父が不倫関係になり子どもまで出来てしまったら…。産みの親と育ての親、どちらを本当の親と捉えるようになるか。答えは見えていたけれど、心理的葛藤が細かに書かれていて、気持ちが手に取るように伝わってきました。 「三つ子の魂 百まで」「親の心 子知らず」とはこれまさに。 家族とは、親子とは。血と情のせめぎ合う様が丹念に描かれており、読んだ後にしっかり考察することができた良い読書体験でした。
0投稿日: 2013.06.02
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
赤ちゃん取り違えを6歳のときに知り、 それから実の親に引き取られた2人の少女。 一方の家庭は元々崩壊状態で 最終的にはもう一方の家庭で2人は育っていく。 親の存在の大きさ、家庭環境の大切さ、を 嫌というほど感じさせてくれる。 子供を持つ親としては 感情移入するところが多い 心臓をぎゅっとつかまれたように 「いてててて・・・」 と心が締め付けられるような描写が 育っていく過程に散りばめられている。 最後は2人の少女とも立派に成人しており 親もそれほど後悔していないため 後味は悪くない。 一時は迷いに迷った智子さんが時折見せる 腹をくくった覚悟に尊敬の念を抱く。 面白い話ではないが 心をえぐるような思いをさせてくれるこのような本は好きだ。
0投稿日: 2012.07.05
powered by ブクログ最終的にはやはり「情」。と思わざるをえない。 病院で取り違えられ、6歳で発覚。小学校入学前に本当の家族の元に戻された女児二人。スグにとはいかなかったが、次第に実の両親になついた初子(真知子)に対し、いつまでも実の両親に懐かず育ての親の智子の元に通い続けた美津子。 似たような家庭環境にありながら、ここまで違うのには母親の育て方が大きく関係するのだろう。最初は手づかみでモノを食べたりするような野生児だった真知子が最終的には学力でも美津子の上を行く。6歳時点では恐らく美津子の方が上であったろうに。 美津子が懐かないのも当然で母親は夜遊びに男遊び。父親の愛情は少し押し付けがましく、さらには義姉と不倫し義姉と家族が同居。 おかしな家庭環境だし、思春期の女子が反抗するのは当然。 母親があんなだから、父親の照光が義姉とそういう関係になったのは致し方ない部分もあるのだろうし、照光に愛情が無いわけではないと思うので、ある意味彼が一番貧乏くじな気もしなくもない。 沖縄という親族関係が密接な社会では生きにくいだろうと感じた。 あと、親の意識の大切さ。どちらの両親もあまり学があるとは言いがたい。日記には「寝むられない」「言ゆ」「ふわん」など、誤字だらけ。夏子に「北」の反対語を聞けば「きた」と解答。 そういうまともに教育を受けられなかった時代と場所に育った親でもやはり育て方なのだ。 美津子がいつもどこか遠慮しながらも智子に甘えていたという感じが健気で仕方ない。 本当は2倍になるはずだった親の数が美津子は危うく0になるところだったのだと思う。取り違えられたおかげで彼女は智子という母を得たのだ。 ま、もしかしたらそれがなければ状況からして下の妹達と同じく母の義姉の敏子に懐いたのだとは思うが。 美津子には幸運にも智子がいたからそっちに行っただけとも取れる。 家族とはあたりまえのようにそこにあるのではなく、「状況」が作り出しているようにも感じた。とにかく考えさせられる作品であることは間違いない。
0投稿日: 2010.03.21
powered by ブクログ今まで我が子と疑わず育ててきた子どもが、実は自分の子ではなかったら? この本を読んで、もしそうだったら・・・・とつい考えてしまいます。 親子でそっくりなので、間違いはないけれど・・・。
0投稿日: 2008.05.02
powered by ブクログ4167656418 437p 2002・10・10 1刷 ページの真ん中位で子供の切実な言葉に泣いてしまう。
0投稿日: 2007.06.22
powered by ブクログ沖縄のある医院で出産した城間家と伊佐家の母親達。そこでまさか赤ちゃん取り違えなどという、ニュースでしか見たことのない出来事が自分達の身に起こるなんて・・・。発覚したのは子供が6歳になってから。今から交換して子供達はなじんでくれるのか、このような失態をおかした病院はどう責任をとってくれるのか。二人の子供達が大人になるまでの真実の記録。 ”取り違えられた”まではニュースで取り上げられることがあっても、その先その家族がどうなったかというのはなかなか知りえない。6歳といえばもう、当然、自分の意志もはっきりしていて本人達は最初から最後まで拒否していたのに、ただ”血”が違うからと、元の関係に戻そうとする大人達。”情”との葛藤はあっても、病院や親たちがそこまで「今は辛くても戻すのが一番いいのだ」「元に戻すのが普通なのだ」と思い続けているところが私はわからなかったのだが、やっぱり自分と似た顔を見てしまったらそうなるのだろうか。
0投稿日: 2007.03.25
powered by ブクログ6歳のときに取り違えが発覚し、それぞれ実の家族に引き取られた二人の女の子。生みの親と育ての親、血と情の問題を丹念に追ったレポ。 題名につられてふと手に取って読み始めたが最後、すっかり引き込まれてしまった。取り違えが分かったからといって、犬猫の子をぽっと受け渡すようにはいかない。元の家族を慕ってくる育ての子は可愛いし、向こうの親ばかりを思ってなかなか心を開いてくれない実の子も愛してやりたい。二つに裂かれる親の気持ちを思うと苦しくてしかたがない。 それにしても、二十五年にも渡り、家族を取材した著者には尊敬の念を禁じえない。ただの取材以上に感じるものがあったのだろう、と思う。
0投稿日: 2005.12.02
powered by ブクログかわいそうな話でした。ご両親もかわいそうだけども、子供達もかわいそう。 本当にこんなこと、もう起きて欲しくないです。 このお医者様は心ない方で、お金だけでこの事件をすまそうとしたようです。本当にひどい話です・・・。
0投稿日: 2005.10.20
