
総合評価
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powered by ブクログ体中に傷がある権左が、岡っ引きをつとめて江戸の町と家族をまもる時代小説。医者でもある妻のあさみがいい感じ。体の傷は、かつてあさみを助けるために侍たちに斬られたものだが、命をとりとめたものの傷が原因で作中後半に床に伏せるようになり、身を挺して娘を助けて死ぬ。結構面白かった。
0投稿日: 2023.01.19
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権佐は医者のあさみを助けるため全身八十八ヶ所に傷が。権佐とあさみは夫婦になりお蘭5歳との暮らしが。お蘭が攫われ、権佐は今度は娘を庇ってとうとう命の火が消えてしまう。切ない物語。宇江佐真理「斬られ権佐」、連作6話、2002.5刊行、2005.4文庫。
0投稿日: 2022.10.31
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2021/4/9 残りが限られてるとわかってるから読むのが慎重になっちゃう。 とは言え私だっていつどうなるかわからんのやし、読むべきやな。よし。 権佐かっこいいんだけど痛々しくって。 近々死ぬと悟った姿、家族もみんなせつない。 やすのおっちゃんどこ行ってんねん。全く。 江戸言葉が相変わらず素敵です。 おっこちきれた(=ぞっこん惚れた)とかお馴染みの滅法界とか。
1投稿日: 2021.04.11
powered by ブクログ純粋に(?)時代小説を手に取るのは、生まれて初めてだった。 少年時代に好きだった漫画の原作ということで読んだ隆慶一郎(「一夢庵風流記」ほか)は、時代劇というより一種の冒険活劇。少年漫画のまんまの世界観だった。 映画の原作だった「たそがれ清兵衛」(藤沢周作?山本正五郎?)は、筆者名すら自信をもって挙げられない。 好きな作家が書いた時代劇、宮部みゆきやら佐々木譲やら百田直樹やらは当然面白かったけれども。 時代小説を時代小説として選んで、購入したのは初めてだった。 古書店の百円本コーナーで探し、なんとなくあらすじに曳かれただけで買った一冊だったが、思いのほか楽しく読めた。 権佐の精々しいまでの愛、 彼に心底惚れたあさみ、 父の無念と愛情を信じ最期の言葉を胸に秘めて育ったお蘭、 あさみに横恋慕しつつも一線を越えることなく見守り殉じた数馬、 みな、いとおしい。 ★3つ、7ポイント。 2019.12.02.古。 ※ただしやっぱり、主人公の死で幕を閉じる物語は、手放しで「好き」とは言えない、幼い自分(苦笑)。 ※買った本書は、百円本コーナーであるので当然だが、ぼろぼろな一冊。 もちろん、時代小説に疎い身には筆者名にも見覚えなし。 だけれど、先日書店で気まぐれに宇江佐さんの名を探してみたら、10冊近くの著作が並んでいて、本書もそのうちの1つに含まれていた。わりと人気のある作家さんだったのね。 時代小説初体験にしては、当たりを引けたらしい♪
1投稿日: 2019.12.02
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目次より ・斬られ権佐 ・流れ潅頂(かんじょう) ・赤縄(せきじょう) ・下弦の月 ・温(おん) ・六根清浄(ろっこんしょうじょう) 八十八の刀傷というのは伊達ではなくて、体の表面だけではなくて内臓もボロボロ。 人情ものの主人公にしては若いまだ20代の権佐は、だから人の痛みや弱さに気づくことができるのだと思う。 本当は父の営む仕立て屋の仕事を継ぎたかった。 けれど八十八の刀傷が、細かな針仕事のできない身体にしてしまった。 権佐の強さはできないことを数えるのではなく、できることを数え喜びを感じるところ。 身体を張って愛するものを守ることができた。 小物として与力の仕事を手伝うことも、生きる張りになっている。 “「おれはよう、お勤めが好きなのよ。江戸の町をあちこち歩いてよ、悪さを働きそうな奴に、そうしちゃならねェと教えてェのよ。真面目にやってりゃいいこともあるってよ」” 子煩悩で親孝行で。 近所の親父さんやばあさん、子どもたちに優しいまなざしを向ける。 それがたとえご政道に背くことになっても、人の心を救おうとするのだ。 身体を張って愛するものを守った権佐は、身体を張って愛する子どもをもまた、守ろうとする。 親子の絆は、暮らした年数ではないのだ。 この小説の最後はちょっと想像の上を行っていて、解説の藤水名子ではないけれど“読了後しばらく、途方に暮れてしまった。” もちろん、いい意味で。 連作短編集でありながら、ひとつの大きな作品でもある。 権佐の生きざまが胸を打つ。
1投稿日: 2016.06.29
powered by ブクログ刀傷を背負い、不自由な体で与力の小者をつとめる権佐。 女房のあさみは女医師。 事件が起きれば権佐が悪を追い、 あさみが消えゆく命を助ける。 江戸・八丁堀を舞台に描く人情味あふれる連作集。
0投稿日: 2016.04.12
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泣けます。 妻の愛、夫の愛、父の愛。 心地よい涙をながせました。 宇江佐さんの作品の中でもダントツで好きです。
1投稿日: 2015.12.04
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権佐のキャラクターが魅力的だった。 惚れた女を助けて、88か所の刀傷を負った時のセリフ、 「縁もゆかりもあらァな。おれはよう、おれは、あさみ様におっこちきれたからよう」(P-46) (おっこちきれたは、流行していたセリフで”ぞっこん惚れた”という意味) 死ぬ間際、娘に言ったセリフ、 「お蘭、さっき、おれが言ったこと忘れんなよ」(P-290) かっこよかった。 事件の謎解きも面白かった。 兄の権佐の事が大好きな弟の、その後がかわいそうだったな。
1投稿日: 2015.02.07
powered by ブクログ江戸時代の町並み、空気感、人々の暮らしが温かく描かれています。 ただ、引っ掛かった点がひとつ。 権佐が娘に「母親のそばにずっといてやってくれ」と頼んだことで、娘の将来を縛ってしまったんじゃないかな。 女性が自由に生き方を決められる時代ではなかっただろうけど、それでも、お蘭にはもっと違う道や夢があったかもしれない。お蘭の耳に残っている言葉は、彼女を束縛し続けたように思ってしまいました。
1投稿日: 2015.01.09
powered by ブクログ書評で、「なでしこ御用帖」が本書の続編だとのことなので、では本編からと思い、読んだら驚いた。物語は本書で完結しているのだもの。 仕立屋の父のもとで仕立て仕事をする権左にはもう一つの仕事がある。八丁堀の吟味方与力菊井数馬の手先として捕物の手伝いをすることだ。 長崎帰りの町医者あさみが白昼に暴漢に襲われる現場に居合わせた数馬と権左があさみを守り、権左は体に八十八ヶ所の傷を負い、瀕死の中あさみとあさみの父麦倉洞海の必至の手術によって命拾いし、あさみは権左の妻となった。 回復したとは言え、体に自由のきかない権左と弟弥須の周りで事件が起き、権左と弥須の推理が冴える。 何と言っても権左とあさみ、そして二人の子お蘭の家族がいい。そして取り巻く弥須、次郎左衛門、菊井数馬らのキャラクターがまたよく、六話の連作短編としての一冊の完成度がとても高い。最終話「六根清浄」のエピローグが殺伐とした事件を描いた本書の中で、とてもおだやかな読了感を生む。
1投稿日: 2012.12.29
powered by ブクログ家業は仕立て屋ながら与力の数馬の小者を務める権佐。その顔と体には88か所の斬り傷があった。女医のあさみの仕事を支えながら八丁堀で起こる事件の解決に満身創痍で奔走する権佐だが、やがてそれも限界に達し…。 権佐が扱う事件はほとんどが蓋を開けてみれば人々の心の弱さからくる他愛ないものばかり。捕物帳として読めば読み応えは正直言ってあまりない。だがそれに向き合う権佐の姿勢には人を惹きつけるものがあって、あさみが“おっこちきれた”(江戸の流行語で“ぞっこん惚れた”の意)と言って周囲を驚かせたその真意も分かる気がする。 しかもこのラストのもっていき方、こうやって締めくくられては…まいった。
2投稿日: 2012.08.14
powered by ブクログまあまあ面白い。 異形の男を主軸に据え、短編の連作を紡いだ上で、主人公の死をもって物語を昇華させる。なかなかの腕だと思う。 ただのめり込むほど面白いかと言われると??? この曖昧感こそこの作家が今一つ突き抜けていない理由ではないかと感じる次第。
0投稿日: 2012.07.05
powered by ブクログL 斬られ権佐1 惚れた女あさみを守ろうとして瀕死の重症を負った岡っ引きの権佐。あさみは長崎で医者の修行をした蘭医の娘だった。そのあさみは自分を守って傷ついた権佐を看病し権佐の嫁になると宣言する。88箇所の傷も持ちながら奇跡的に生還しあさみと所帯を持った権左佐は再び与力菊井数馬の小者を勤めだす。 あさみに岡惚れしていた数馬と権佐との関係。仕立物屋の父、母と弟。あさみと娘お蘭。 あったかい人間関係と無数の傷と己の寿命がいくばくもないことを知っている権佐。 家族や周りがいいだけに権佐の最期に号泣。権佐、猛烈にいい男。 権佐亡き後のあさみとお蘭の話も切ない。
0投稿日: 2012.05.01
powered by ブクログあさみへの思いを忘れられない(これ,結構あけっぴろげ,かつ強引)一方で,その夫である権佐が好きで心配でたまらない数馬がよいです。
0投稿日: 2011.11.17
powered by ブクログ切ない。切ないけど、いいお話だ。太く、短く、潔く生きていくって、こんなに切ないものだね。だけど一所懸命生きた証がここにあるのだから。
0投稿日: 2011.10.26
powered by ブクログ惚れた女を救うため夢中になって負った刀傷が八十八。相手がよほど鈍らのへたくそだったんだねぇ。秋山小兵衛みたいだったらもうそれでお話が終わってます。深川八丁堀が舞台のはずなのに、そんな風にぼろぼろになってしまった体はちゃきちゃきとはいかず、人間健康が一番だと妙に納得してしまう色を持っている。そんな「江戸っ子でい!」とはとても言えない薄暗い雰囲気が最後に生きてきて、死をもって終わっても読後感はさわやかである。
0投稿日: 2011.09.11
powered by ブクログ身体に八十八か所の刀傷を持つ、本業は仕立て屋で裏では小者を務める「斬られの権佐」が主人公の、連作短編集っぽい長編。いきなり傷だらけで登場。小者稼業で活躍しつつも、後遺症ですでにあっちこっち弱まってます。んで、後半はほとんどヨレヨレ。ある意味、斬新なキャラの主人公ではあります。
0投稿日: 2011.07.04
powered by ブクログ捕物帳の形をした家族物語。 かつて惚れた女を庇った体中の刀傷のせいで見た目は恐ろしいが、身をもって命の大切さを知っているので人情深い主人公。良き夫、良き父であり、良き息子であり兄である。 本人も周囲も、権佐のボロボロの身体の限界に気付いているのが切ない。幼い娘がこまっしゃくれていてとても可愛いのが、切なさに拍車をかける。
0投稿日: 2010.05.16
powered by ブクログ惚れた女を助ける為に全身に醜い刀傷を負った男の物語。命がけで惚れられた女は権佐の妻となり、権佐は与力の小者となって捕り物に励む。捕物帖というよりは、権佐と家族、その周辺を暖かく描きだした人情時代小説と言えるかな。最後はしんみりホロリとなってしまったが、しみじみ読めて良かったな…と思える話だった。
0投稿日: 2009.04.08
powered by ブクログさいしょっからさいごまで きもちわるくならない、いいほんでした。 ひとついうとしたら としをとったあさみさんがシャキっとかんがへっていたのが かなしかったかな。 まぁあたりまえなのかな。 えどにんじょう。だいすきです。 なにかじだいせっていにぎもんにおもったところがあったんだけど どこだったっけ、わすれちゃった。
0投稿日: 2009.03.02
powered by ブクログほんわかしたり、号泣させられたり、イライラしたり。 主人公の最後の台詞に一晩中涙が止まりませんでした。
0投稿日: 2008.05.31
powered by ブクログ本屋で見かけて何となく気になって… そいで図書館で探して借りて… 電車の中で読んで… ……… 泣きそうになった!! 久々に来たコレ!!イチオシです。 てか、この本におっこちきれた(笑) 「縁もゆかりもあらァな。おれはよう、おれは、あさみ様におっこちきれたからよう」
0投稿日: 2008.03.09
powered by ブクログ良かったです。 しっとりした情緒を感じさせる作品です。途中、数馬があさみに言い寄るシーンがあって、ちょっと生臭くなるのですが、美味くリカバーしてます。でも元々不要ではなかったかな。 暫く宇江佐さんの作品から離れていたのですが、これなら良いなと。どうも男性を主人公にした作品のほうが波長が合うようです。 ===ここからネタバレ=== 主人公の権佐。なかなか味があります。 最後には傷の後遺症から死んでしまうのですが、そのせいでしょうね。どこか切ない雰囲気を持った作品です。
0投稿日: 2007.12.24
powered by ブクログはっきり申しましょう。 この本は危険ですっ 半分くらいまでは家で読みました。 その後通勤電車で読んでいたのですが 後半はもう・・・もう・・・涙を堪えるので必死でした。 途中本編の回想シーンとか出てきて 少し戸惑うこともありましたが 読み終わるとそれは自然の流れのような。 最後は・・・・ お蘭の一言一言がただただ泣けました。 読み終わって数時間経つというのに 思い出しただけで泣けてくる・・・
0投稿日: 2007.10.13
powered by ブクログ主人公権佐とその女房あさみが、髪結い伊左次と文吉とキャラ的にもかぶる。宇江佐先生の長編でもなく短編でもないこの構成は好き。この登場人物たちをもう少しゆっくり見ていたいと思う一冊でした。
0投稿日: 2007.02.20
powered by ブクログ人情味あふれる権佐の生き方に、そして周囲の人たちに心が温かくなり、そしてせつなく涙です。時代小説はやっぱりいいです!
0投稿日: 2005.11.14
powered by ブクログ最近、時代小説を好むようになった。 年を経っている事をつくづく実感する。まだ20代なんですがね。(*゚∀゚)・∵. 若い役者さん達の間でも、時代劇の出演に抵抗を感じない人が多いそうだが、これも時代の流れと言うものだろうか。 私の時代小説好きも、その流れに乗っかっているもの・・・と思う事にする。(苦笑) 宇江佐真理さんの本はほぼ読破しているはずだが、読む毎に思う事がある。 1作1作、情緒深い作品を書く方だと思う。 そして、粋な江戸言葉を教えて下さる方だとも思う。 今回出てくるのは「おっこちきれた」と言う言葉だが、意味は「ぞっこん惚れた」で、元の言葉は「遠近(オチコチ)きれた」が江戸風に訛ったものらしい。 悪いが今の今まで・・・そんな人はいないのだが。(笑) ただ、何となく居心地がいいからで付き合う事が多く、別れ際にみっともない事をした覚えもない。。。 安定を好む私は、あまり燃え上がらない性質のようだが、一度でいいから、「おっこちきれた」と言えるほどの恋愛をしてみたいものだと思う。
0投稿日: 2005.08.01
